ロッテ(★3対7☆)ソフトバンク =リーグ戦14回戦(2020.09.26)・ZOZOマリンスタジアム=
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ソフトバンク
03300010071110
ロッテ
0210000003721
勝利投手:東浜 巨(5勝1敗0S)
敗戦投手:中村 稔弥(2勝4敗0S)

本塁打
【ロッテ】マーティン(23号・3回裏ソロ)

  DAZN
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◆ソフトバンクは2回表、周東と川島の連続適時打で3点を先制する。1点差とされた直後の3回には、周東の2打席連続となる適時打などで3点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・東浜が6回3失点の好投で今季5勝目。敗れたロッテは、先発・中村稔が試合をつくれなかった。

◆ソフトバンクのジュリスベル・グラシアル内野手(34)は現在打率2割7分1厘だが、ロッテ戦では39打数13安打、3本塁打、打率3割3分3厘。 出場10試合のうち5度の複数安打を記録するなど、ロッテ戦で好成績を残している。

◆ロッテの先発左腕、中村稔弥投手が3回もたずにKOされた。 2回2死二、三塁からソフトバンク周東に2点中前打、続く川島に右前適時打を打たれて3失点。3回も1死満塁と走者をため、遊ゴロの間に1点、さらに周東に2点打を許した。 2回2/3を8安打2四球6失点(自責点5)で「ゲームをつくれず、チームに申し訳ないです」と反省。18日の日本ハム戦も4回途中6失点で降板しており「前回は悔しい結果に終わってしまったので、初回から攻めて勝ちにつながる投球を」と意気込んで臨んだが、再び序盤の大量失点となった。

◆ロッテ井上晴哉内野手が自身8試合ぶりの適時打を放った。 序盤から追う展開。3点ビハインドの2回1死二、三塁で、ソフトバンク東浜から右前適時打を放った。「打ったのはスライダーです。ここ最近打てていなかったので良かったです。まだ序盤なので逆転できるように頑張ります」。 適時打は15日西武戦の先制二塁打以来。その試合で左足に自打球を当て、2試合の欠場を挟んで復帰して以降は初となった。

◆ロッテのレオネス・マーティン外野手が23号ソロを放った。 4点を追う3回2死、フルカウントからソフトバンク東浜の内角148キロを右翼ホームランラグーンに放り込んだ。17日西武戦以来の1発に「打ったのはストレート。まだまだこれから! 次の打席も頑張りマーティン!」とコメントした。

◆ソフトバンク東浜巨投手は、引き上げてくるナインと笑顔でグータッチを交わした。 「鬼門」と呼ばれる敵地千葉で先発し、6回108球を投げ5安打3失点。連敗を5で止める自身5勝目で、チームの危機を救った。 立ち上がりは自慢の直球が浮き、制球に苦しんだ。3点援護をもらった直後の2回。1死から中村奨、角中、井上の3連打などで2点を失った。味方がプレゼントしてくれた先制点直後の失点は、先発投手として最も反省しなければならない。さらに3回にも3点をもらいながら、マーティンに23号ソロを被弾。「調子はあまりよくありませんでした。味方が点を取ってくれた直後の失点が、2イニング続いてしまったことは反省しないといけない」。 だが、4回からは気持ちも投球もリセットした。ブレーキの効いたカーブを組み込み、6回まで内野安打1本に封じた。「チームとして勝つことにこだわっていく中で、勝っている状況で中継ぎ陣につなぐことができたという点は、よかったと思います」。調子がよくない中でベストを尽くし、白星をもたらした。 故川村隆史コンディショニング担当(享年55)の背番号01のユニホームを自軍ベンチにかけてから初白星。降板後の黙礼も忘れなかった。ローテの主軸として完全復活を切望していた「恩人」に見守られながら、背番号16がVロードをけん引していく。【佐竹英治】

◆ロッテがソフトバンクとの首位攻防戦で2連勝を逃し、ゲーム差は2に開いた。序盤の大量失点が響いた。先発左腕、中村稔が前週から2戦連続の6失点KO。2打席連続で9番周東に2点打を打たれ、8安打2四球、自責点5で3回を投げきれなかった。「ゲームをつくれず、チームに申し訳ないです」と反省の言葉だけが残った。 ミスも失点に直結した。ここまでリーグ最少の34失策と手堅く守り、相手のスキには着実に付け込んで加点してきた。それがこの日は2回2死二、三塁から中前打を荻野が後逸。7回にはソフトバンク釜元の二盗時、中村奨に捕球ミスが出てダメ押しの7失点目につながった。 勝てばソフトバンク戦10勝目で、勝率では劣るもののゲーム差なしに詰め寄れた。この3連戦での首位奪取はなくなり、井口監督は「先発が試合をつくらないとこういう展開になってしまう。また明日頑張ります」と、カード勝ち越しに切り替えた。【鎌田良美】

◆1番一塁で出場したソフトバンク川島慶三内野手が2回、2点打の周東に続き、3点目となる右前タイムリーを放った。 フルカウントから中村稔の6球目、138キロの直球をはじき返した。「久しぶりの打点が追加点になってよかった。チームが勝てるように自分の仕事をするだけです」。代打で4号ソロを放った15日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来の打点に笑顔だった。

◆打撃の調子を落としていたソフトバンク栗原陵矢捕手が欠場し、開幕からチームで唯一続いていた連続スタメン出場が84で止まった。 9月に入って打率が1割5分を切り、ここ3試合無安打だった。工藤公康監督は「考えすぎのところもあった。昨日はもう1回と思ったが、少し空けようということになった。ベンチでも声も出ていたし、また機を見て使いますよ」とリフレッシュさせ、奮起を期待していた。

◆失敗は「倍返し」で取り戻した。ソフトバンク周東佑京内野手(24)が、前日のミス負けを挽回するプロ最多タイの4打点で連敗を5で止めた。2回に先制の2点適時打を放つと、3回にも中押しの2点適時打。工藤監督から「晴らさないといけない」と叱咤(しった)されていた男は守備でも魅せ、1日で借りを返した。負ければ2位ロッテに0差に迫られた首位攻防第2ラウンドで鷹の意地がさく裂、再び2差に広げた。周東の活躍には、本多守備走塁コーチの存在も大きい。試合前の打撃練習の合間、本多コーチが周東相手にマンツーマンでゴロ捕球の特訓を行った。「どうすれば1歩目が切りやすいか。近くで指導してもらった」(周東)。成果は5回、藤岡の中前に抜けそうな打球好捕につながった。 「ミスしたままにするのが一番ダメ。試合に出て経験していかないと」。そう話す本多コーチも、プロ1年目に、サヨナラ負けにつながる「大失態」を犯していた。 06年8月24日のオリックス戦(スカイマーク=現ほっともっと神戸)。同点で迎えた9回2死満塁、本多二塁手の"トンネル"(記録は右前安打)で敗れた。微妙にバウンドが変わった打球だったが「あればトンネルです。記録はヒットでしたがエラーはエラー」。今も忘れない。苦い思い出を克服した経験を、周東にも味わってほしかった。 周東へのレッスンを終えた本多コーチは「私も必死ですから」と笑った。選手の気持ちに寄り添うコーチがいて、ソフトバンクの若手の前途も明るい。【ソフトバンク担当=浦田由紀夫】

◆失敗は「倍返し」で取り戻した。ソフトバンク周東佑京内野手(24)が、前日のミス負けを挽回するプロ最多タイの4打点で連敗を5で止めた。2回に先制の2点適時打を放つと、3回にも中押しの2点適時打。工藤監督から「晴らさないといけない」と叱咤(しった)されていた男は守備でも魅せ、1日で借りを返した。負ければ2位ロッテに0差に迫られた首位攻防第2ラウンドで鷹の意地がさく裂、再び2差に広げた。悔しさをファーストスイングで晴らした。0-0での2回2死二、三塁。周東が中村稔の初球の真っすぐを中前に運んだ。先制の2点適時打。引き分けを挟んだチームの連敗を5で止める一打は、リベンジへの思いがつまった一打だった。 周東 今日は積極的に行こうと決めていた。しっかり初球から打てたので、僕にとっては大きな1本だった。 前日の首位攻防第1ラウンド。2回の守備でゴロ併殺を焦って失策し、大量5失点の要因となった。失策後適時打を放ち、昨年の自己最多25盗塁に並ぶ二盗も成功させたが、勝利には届かなかった。「昨夜は全然寝られませんでした。悔しくて、ずっと自分の映像を見ていました」。眠りについたのはほぼ明け方の午前3時半。睡眠は約4時間半だけで、朝目覚めても「まだ気持ちの整理ができなかった。球場に来てもモヤモヤしていた」という。工藤監督からも「エラーはするが次を大事にしないといけない。晴らさないといけない」と叱咤されていた男は、リベンジを期して打席へ。第1打席の初球を振ることで全てを吹き飛ばした。 3回にも2死満塁から中前へ2点打を放って中押し。昨年4月21日の西武戦(メットライフドーム)でマークした自己最多に並ぶ1試合4打点を決めた。守備でも5回先頭藤岡の中前に抜けそうな打球を逆シングルで好捕。俊足ならではのスピードで追いつき、アウトにしてみせた。「こんな1日はなかなかない。これまで僕のミスがらみで負けていたので、今日1日、やり返せたと思います」。負ければロッテに0差に迫られる危機で再び2差に拡大。ロッテ戦の連敗も4で止めた男が、まさに「倍返し」でヒーローになった。 工藤監督も「打って走って守って、すべてにおいていいプレーを見せてくれた」と頼もしそうに振り返った。9回には「鬼足」を生かして遊ゴロを内野安打にし、今季2度目の猛打賞もマークした。けん制で飛び出しても、挟殺プレーをすり抜けてセーフ。盗塁は失敗したが、最後まで「主役」を演じた。「これからも貪欲にヒット1本、1盗塁、1つのアウトを取っていきたい」。悔しさを味わうほど、周東はたくましくなる。【浦田由紀夫】

◆ロッテ2年目左腕・中村稔弥投手(24)が26日、1ゲーム差で追う首位・ソフトバンク戦(ZOZOマリン)に今季3勝目をかけて先発する。前回登板となった18日の日本ハム戦(札幌ドーム)では3回2/3を投げ、6安打6失点(自責5)で3敗目を喫した。

◆ソフトバンク・栗原陵矢捕手(24)が今季85試合目で初のスタメン落ちとなった。  高卒6年目の今季は初の開幕スタメンを射止め、一塁に外野も守る器用さで全試合でスタメンに名を連ねてきた。打率・231、11本塁打、48打点。9月は打率・146だった。  試合前、工藤公康監督(57)は若手の成長に「感じていますよ。頑張っていても結果が出ないときはあるので。そういうときは僕らが考えないといけない」と話しつつ「それでも試合はあるので。今はとにかく自分のできることをやることが大事」と期待を込めた。

◆ソフトバンク・二保旭投手(30)が27日のロッテ戦(ZOZOマリン)での先発登板に向けてキャッチボールなどで調整した。優勝争いの中で先発を託され「使ってもらっていることはありがたいこと。意気に感じて結果を出していかないと」と意気込んだ。  前回登板は16日の日本ハム戦(札幌ドーム)で4回1/3を投げ3失点だった。中10日でのマウンドに「打者との感覚を忘れないようにブルペンでは打者に立ってもらった。(ブルペンにも)2回入っているので、(試合から)離れている感じはない」と準備万端。幕張のマウンドで、2位・ロッテの前に仁王立ちするつもりだ。  ロッテ戦の登板は今季3度目で防御率は6・14。前回は8月22日(ZOZOマリン)で6回1/3を投げ2失点と好投したが「前回は荻野さんも(福田)秀平さんもいなかった。つながり出すと止まらない」と警戒。持ち味を発揮して、鷹に白星をもたらす。

◆首位攻防第2Rはソフトバンクに軍配が上がった。先発の東浜は6回5安打3失点で5勝目。1分けを挟んで続いていたチームの連敗を「5」で止め、ゲーム差を「2」に広げた。  ソフトバンクは二回、2死二、三塁から周東の中前2点適時打で先制。川島も右前適時打を放ち、この回3点を奪った。その裏、ロッテに2点を返されるも三回は川瀬の遊ゴロの間に1点を追加。さらに周東が再び中前2点適時打を放ち、6-2とした。  七回にはグラシアルの中前適時打でダメ押しすると、工藤監督は八回にモイネロ、九回は森の勝ちパターンを投入し、試合を締めた。  ロッテは先発の中村稔が2回2/3を8安打2四球6失点でKOされ、役割を果たせず。守りでは2失策がいずれも失点に絡んでしまい、投手を盛り立てることが出来なかった。

◆ロッテは先発した左腕、中村稔の6失点が重くのしかかった。全体的に球が高く二、三回にそれぞれ3失点。走者をためて9番・周東に連続の2点適時打を浴びた。三回途中KOで4敗目を喫し「ゲームをつくれずチームに申し訳ない」と言葉を絞り出した。  首位ソフトバンクとのゲーム差は再び2に広がった。打線の反撃はあっただけに、井口監督は「先発が試合をつくらないとこういう結果になってしまう」と手厳しかった。

◆ソフトバンクが勝利し連敗を「5」でストップ。試合後、工藤公康監督(57)が取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。  --周東が4打点  「すごいですね。打撃をつかんだような感じの。1本出ると2、3本と出てくる。打って走って守って、全てにおいていいプレーを見せてくれたと思います」  --経験を経てたくましくなっている  「日々、(試合に)出ていく中で、つかんでいっているものがね。まだ絶対的ではないかもしれないですけど、少しずつつかみつつあるかなと。守備、走塁も本多コーチが付きっ切りで教えてくれているので。そういうのが形になり、打撃にもあらわれているということじゃないかなと思っています」  --東浜の内容は  「本人とも話をしました。三回はホームランを打たれたけど、段々自分のバランスを取り戻してきたといっていた。僕も見ていると、落ち着いてきたなというのがあったので。六回で球数もあって代えましたけど、もうちょっといけたかなと思うくらい、安定してきたかなと思いますね。次回に向けて心配はしていないです」  --栗原が先発落ち  「ちょっと考えすぎなところもあったので、みんなで話をして。きのうはもう一回使ってみようという話だったんですけど。きのうの結果も踏まえて、ちょっと少し空けようということになりました。ベンチで声も出ていたので。試合に出て打てなかったときよりは明るかったですよ」  --あしたが大切  「(27日のロッテの先発が)現時点ではあまり打てていない美馬君なので。しっかり考えて攻略できるようにしていきたいと思います」

◆ソフトバンクが連敗を5で止めた。二回に周東の2点適時打と川島の適時打で3点を先制。周東は三回にも2点適時打を放ち、3安打4打点の活躍だった。東浜は6回3失点で5勝目。ロッテは中村稔が6失点と誤算だった。  ソフトバンクの東浜は6回を投げて5安打3失点で5勝目を挙げた。援護をもらった二、三回にともに失点と波に乗れなかったが、四回以降は上ずっていた速球の制球を立て直した。「調子はあまり良くなかった。チームとして勝ちにこだわっていく中で、勝っている状況で中継ぎ陣につなげた点は良かった」と胸をなで下ろした。  首痛から復帰した10日以降は3戦全勝。粘り強く試合をつくっており、工藤監督は「元々しっかり真っすぐを投げれば、そうそう打たれる投手ではない」と信頼を口にした。(ZOZOマリン)

◆悔しさを晴らす場所はグラウンドしかない。ソフトバンク・周東が自身のふがいなさを挽回する今季最多の4打点。チームの連敗を「5」で止めて、霧雨の中でマイクを握った。  「きょう1日、やり返せたと思います」  二回2死二、三塁で初球を狙い打ち、先制の中前2点打。三回2死満塁でも同じく中前に運んだ。適時打2本で4打点。プロ初アーチを放った昨年4月21日の西武戦(メットライフ)以来の4打点に「僕のミス絡みで負ける試合が多いので」と興奮は収まらなかった。  「なんでミスが出てしまうのか、僕がわかっておかないと上達しない」  首位攻防初戦だった前日25日、二回に二塁正面のゴロを取り損ねる失策。一挙5失点のきっかけになってしまった。悔しさのあまり宿舎へ戻っても「全然寝られなかった」。守備の映像に何度も目をこらした。眠りについたのは午前3時半だった。25盗塁は12球団トップとあり、課題としてきたのは打撃と守備。鷹の柱になろうと、まだまだ成長の途中だ。  敗れればゲーム差なしでロッテに並ばれる一戦だっただけに工藤監督も「全てにおいていいプレーを見せてくれた」と最敬礼。2位・ロッテと2ゲーム差としたが、今季4勝9敗1分け。27日の先発は今季3戦3敗の美馬だ。「しっかり考えて攻略できるように」。やられっぱなしでいられないのは指揮官も同じ。必ず、やり返す。  「使っていただいている以上は結果を出さないと。去年とは立場も違うので。もっと貪欲に」  幕張の雨空の下、周東の笑顔が輝いた。どれだけ失敗しようとも、この足を止めはしない。(竹村岳)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
47344 0.580
(↑0.005)
-
(-)
35362
(+7)
298
(+3)
97
(-)
62
(+2)
0.243
(↑0.001
3.150
(↑0.01)
2
(-)
ロッテ
46372 0.554
(↓0.007)
2
(↓1)
35354
(+3)
371
(+7)
70
(+1)
63
(-)
0.242
(-)
4.190
(↓0.01)
3
(-)
楽天
42403 0.512
(↓0.007)
5.5
(↓1)
35408
(+1)
377
(+5)
89
(-)
49
(+1)
0.260
(-)
4.280
(↓0.02)
4
(-)
日本ハム
40423 0.488
(↑0.007)
7.5
(-)
35366
(+6)
367
(+5)
64
(-)
46
(-)
0.257
(↑0.001)
3.880
(↓0.01)
5
(-)
西武
39422 0.481
(↑0.006)
8
(-)
37355
(+5)
385
(+1)
83
(-)
56
(+1)
0.246
(↑0.001)
4.470
(↑0.04)
6
(-)
ORIX
30496 0.380
(↓0.005)
16
(↓1)
35320
(+5)
367
(+6)
65
(+4)
66
(+1)
0.244
(↑0.001)
4.090
(↓0.01)