中日(★4対8☆)阪神 =リーグ戦13回戦(2020.09.18)・ナゴヤドーム=
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阪神
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中日
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勝利投手:馬場 皐輔(2勝1敗0S)
敗戦投手:柳 裕也(3勝5敗0S)

本塁打
【阪神】陽川 尚将(4号・1回表ソロ),大山 悠輔(20号・6回表満塁),大山 悠輔(21号・7回表2ラン)

  DAZN
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◆阪神が逆転勝利。阪神は1-3で迎えた6回表、大山のグランドスラムと代打・福留の犠飛で一挙5点を奪い、試合をひっくり返す。1点を返された直後の7回には、大山が2ランを放ち、リードを広げた。投げては、3番手・馬場が今季2勝目。敗れた中日は、先発・柳が6回に崩れた。

◆阪神原口文仁捕手(28)が1軍に合流した。 前日17日巨人戦(東京ドーム)で右脇腹の張りを訴えて途中交代した梅野が出場選手登録を抹消される見込みで、代わりに登録されるとみられる。 開幕1軍スタートの原口は8月17日に打撃不振で2軍降格。実戦で打席数を重ね、ここまでウエスタン・リーグで打率3割6分1厘の成績を残している。正捕手梅野の離脱は大きな痛手だが、坂本、原口の捕手2人体制で窮地を乗り切る。

◆両チームのスタメンが発表された。先発は阪神がオネルキ・ガルシア投手(31)、中日が柳裕也投手(26)。 阪神は陽川がプロ7年目で初の2番スタメン。ここ6試合で2番を務めていた捕手梅野が右腹斜筋の筋挫傷で登録を抹消され、長距離砲が代役として抜てきされた。先発マスクは9試合ぶりのスタメンとなる坂本だ。

◆プロ7年目で初めて2番スタメン起用された陽川尚将内野手(29)が先制ソロを放った。 1回1死、柳が投じた落差のあるスライダーをとらえ、右中間席に4号を届かせた。 「クリーンアップにチャンスで回そうと思っていた結果がホームランになってくれて良かったです。次の打席も頑張ります」 この日、2番起用が続いていた梅野が右腹斜筋の筋挫傷で出場選手登録を抹消された。代役2番がいきなり結果を出した。

◆阪神オネルキ・ガルシア投手(31)がまたも背信投球で降板した。 1回表に1点リードをもらったが、1回裏2死走者なしから1四球2安打で同点とされる。 2回には1死一塁から9番の投手柳に四球を与えた直後、1番大島に勝ち越しタイムリーを浴びた。 4回は先頭の7番平田への四球から2死二塁とされ、再び大島に適時打を献上。3回2/3を6安打3四球3失点で早々に降板した。 前回先発した8日DeNA戦は7点リードの6回に突如崩れて6失点。大勝ムードを壊し、痛い引き分けの要因となっていた。

◆阪神大山悠輔内野手(25)が逆転満塁弾で自身初のシーズン20号に到達した。 2点を追う6回無死満塁。2ボール1ストライクから柳の真ん中カットボールを豪快に振り抜き、左翼席上段まで届かせた。 「甘く来たボールをしっかり仕留めることができました。最後まで気を引き締めて頑張ります」 チームでは17年中谷(20本塁打)以来、3年ぶりの20号到達。 この打席時点でリーグトップを走る巨人岡本の21本塁打に1本差とし、86年バース以来のホームランキングも視界にとらえている。

◆阪神福留孝介外野手(43)が約1カ月ぶりの打点をあげた。 2点リードした直後の6回1死一、三塁で代打登場。谷元の初球ストレートを狙い打ちし、左翼後方に犠飛を打ち上げた。 これが8月11日DeNA戦以来の打点となった。

◆阪神大山悠輔内野手(25)が2打席連発となる21号を放ち、リーグトップを走る巨人岡本に並んだ。 2点リードの7回1死一塁。3ボール1ストライクから藤嶋のスプリットを振り抜き、左翼席に2ランを運んだ。 2点を追う6回には逆転満塁弾で自身初のシーズン20号に到達。チームでは17年中谷(20本塁打)以来、3年ぶりの20号到達を決めていた。 阪神では86年バース以来のホームランキングへ、一気にペースを上げている。

◆阪神大山悠輔内野手(25)が2打席連発となる21号を放ち、リーグトップを走る巨人岡本に並んだ。 2点リードの7回1死一塁。3ボール1ストライクから藤嶋のスプリットを振り抜き、左翼席に2ランを運んだ。 「うまく拾うことができました。追加点の欲しい場面で打つことができて良かったです」 2点を追う6回には逆転満塁弾で自身初のシーズン20号に到達。チームでは17年中谷(20本塁打)以来、3年ぶりの20号到達を決めていた。 阪神では86年バース以来のホームランキングへ、一気にペースを上げている。

◆阪神が1発攻勢で中日に快勝し、2連勝を飾った。 1回、プロ7年目で初の2番に座った陽川のソロで先制。その後先発のガルシアが3点を失い逆転されたが、6回無死満塁で大山が20号満塁弾で再逆転した。「甘く来たボールをしっかり仕留めることができました。最後まで気を引き締めて頑張ります」と語った大山は、7回にも2打席連発となる21号2ラン。リーグトップを走る巨人岡本に並んだ。2本塁打6打点でチームに勢いを呼んだ。 この日は首位巨人が負けたため、ゲーム差は9・5になった。

◆中日は柳、阪神はガルシアが先発。中日は1-1で迎えた2回1死一、二塁から大島の右前適時打で1点を勝ち越した。 2点を追う阪神は6回、無死満塁から大山の20号満塁本塁打などで5点を奪い6-3と逆転。中日は6回に1点をかえした。 阪神は7回に大山の2打席連続本塁打で2点を追加し、8-4で連勝。中日は3連敗で借金7。馬場が2勝目、柳は5敗目。

◆盗塁部門でリーグトップの阪神近本光司外野手は、19盗塁目をマークした。6回2死一塁から中前打で出塁。2死一、三塁の一走として二盗を決めた。 リーグ2位の巨人増田大は15盗塁で、その差を4に広げた。

◆阪神3番手の馬場皐輔投手が2勝目を挙げた。 2点ビハインドの5回に登板。先頭のビシエドには中前打を打たれたが、後続を打ち取って無失点。6回に打線が試合をひっくり返して勝利投手となった。 「先頭バッターにヒットを打たれてしまいましたが、その後は落ち着いて1人1人に対して意図を持った投球をすることができて良かったです」と振り返っていた。

◆中日は今季7度目の3連敗で40敗目を喫した。 先発柳は2点リードの6回に阪神大山に痛恨の逆転満塁弾を被弾。5敗目を喫した。 与田監督は柳について「前回も6回を投げきれなかった。乗り切ってほしかった。打たれたことをしっかり受け止めてほしい」と苦言。チームの借金も8月14日以来の「7」まで膨らんだ。 ▽中日柳(大山に逆転満塁本塁打を浴びるなど6回途中5失点で5敗目)「チームの雰囲気を壊してしまって申し訳ないです」

◆梅野の穴はオレが埋める! 阪神陽川尚将内野手(29)が、プロ7年目で初の2番起用に先制アーチで応えた。初回1死、先発柳の縦に割れる外角スライダーを振りぬいた。「感触は良かった。『行ってくれ』と思いながら走っていました」。4号ソロは右中間席ギリギリに着弾。ゴリラキャラから名付けられた「ゴリラパンチ」で先手を奪った。 代役起用への1発回答だった。ここ6試合で2番を務めていた梅野が、この日右腹斜筋の筋挫傷で出場選手登録を抹消。正捕手で打率2割8分3厘と、攻守に欠かせない選手会長の離脱は大きな痛手となったが「どの打順でもやることは変わらない。僕自身は頑張るだけ」と平常心で挑んだ。アマチュア時代を含めても初めてという打順にも気後れせず。抜てきした矢野監督は「いい働きを見せてくれている。何とか気持ちでしようと思っていることを結果として出せるような形にはなってきている」と合格点を与えた。 今季の4本塁打は「勝ち越し弾」が2本、「逆転弾」が1本、「先制弾」が1本。いずれも肩書付きのアーチで存在感を発揮している。7月24日にはプロ初の1番も務めた。井上打撃コーチは「ユーティリティーでやらないと試合に出られないよ、というくらいの気持ちでやってほしい」と奮起を促すが、外野手の激しいスタメン争いに食い込む覚悟はできている。指揮官も「本人も必死なんじゃないかな」と、その姿を認める。 6回には先頭で中前打を放ち、大山の逆転満塁弾の呼び水となった。「回の先頭ということで、なんとかクリーンアップにいい形でつなげたらと思って」。梅野の離脱は痛いが、虎のゴリラが勢いに乗ってきた。【只松憲】 ▽阪神井上打撃コーチ(陽川の2番起用について)「魅力がある。あいつは7番打たせたり、2番打たせたり、1番もね。ユーティリティーでやらないと試合出られないよ、というくらいの気持ちでやってほしい」

◆阪神オネルキ・ガルシア投手(31)は2戦連続の背信投球で2軍再調整が決まった。 1回表に1点リードをもらいながら、3回2/3を6安打3四球3失点で早々に降板。矢野監督は試合後、助っ人左腕について「いったん、抹消する」と明言した。 失点の流れも良くなかった。1回裏2死走者なしから1四球2安打で同点とされる。2回は1死一塁から9番の投手柳に四球を与えた直後、1番大島に勝ち越しタイムリーを浴びた。4回は先頭の7番平田への四球から2死二塁とされ、再び大島に適時打を献上した。 前回先発した8日DeNA戦は7点リードの6回に突如崩れ、5回0/3を6失点。痛い引き分けの要因となっていた。今回も期待に応えられず、出場選手登録抹消となった。

◆阪神岩貞祐太投手はまたもイニングをまたぎ、2回1失点と粘った。 3点リードした直後の6回裏から登板。この回は内野ゴロの間に1失点したが、7回は無失点で切り抜けた。これで直近の登板5試合のうち4度目のイニングまたぎ。矢野監督は「2イニング行ってくれたのはめちゃくちゃゲームの中で価値がある。サダの存在も大きい」と左腕を称えた。

◆中日が今季7度目の3連敗で40敗目を喫した。先発した柳裕也投手(26)が6回に突如崩れた。初回、陽川に4号ソロを被弾したが、2回から5回まで阪神打線を無安打無失点と好投。しかし2点リードの6回、先頭陽川から連打、サンズに死球を与え無死満塁から阪神大山に痛恨の逆転満塁弾を左翼4階席にたたき込まれてKOされた。 柳はがっくりと肩を落として降板。「チームの雰囲気を壊してしまって申し訳ないです。ビッグイニングを作ったのが、一番良くなかった」と、振り返った。 柳は昨季、チーム最多で自身初の2ケタ11勝を挙げた。左腕エース大野雄と先発の左右両輪を期待されたが、今季は10試合で3勝5敗。与田監督も「前回も6回を投げきれなかった。乗り切ってほしかった。打たれたことをしっかり受け止めてほしい」と5試合連続で6回までに降板している右腕に苦言。チームの借金も8月14日以来の「7」まで膨らんだ。

◆阪神大山悠輔内野手(25)が6回に逆転のグラウンドスラムを放つと、7回にはダメ押し2ラン。今季21本塁打で、リーグトップの巨人岡本に並んだ。球団では86年バース以来の本塁打王が見えてきた。 ▼阪神大山が6回、今月8日のDeNA戦(横浜)以来、今季2本目となる20号満塁本塁打を放った。阪神で月間2本の満塁弾は、今年7月のボーア以来9人目の最多タイ。シーズンで同一チームの2人が月間2本の満塁弾を打ったのは、78年阪神(7月掛布、8月田淵)80年西武(6月タイロン、8月立花)に次いで40年ぶり3度目だ。大山は8日の試合でも満塁弾を打った次の打席で21号2ランを放っており、満塁弾を含む2打席連発を月間2度記録したのは、大山がプロ野球史上初めてだ。 ▼阪神選手の20号到達は17年中谷将大以来。大山はこの日の2本塁打で、シーズン120試合換算では33本ペースとなった。チーム76試合目までの20号到達は10年ブラゼル(60試合目)がいるが、日本人では07年金本(76試合目)以来13年ぶり。直近の阪神の年間30本塁打は10年ブラゼルの47本塁打があり、日本選手では07年金本の31本塁打。生え抜き選手に限ると、85年掛布雅之40本、岡田彰布35本以来となる。 ▼阪神は今季6本目の満塁本塁打。1リーグ制時代を含めて球団通算199本目(50年の2リーグ分立後は184本目)。シーズン最多は77年の8本(ブリーデン3、片岡新之介2、掛布雅之、佐野仙好、田淵幸一各1)。

◆阪神・陽川尚将内野手(29)が「2番・右翼」で先発出場。一回にバックスクリーン右へ4号ソロを放った。  「クリーンアップにチャンスで回そうと思っていた結果がホームランになってくれてよかったです。次の打席も頑張ります」  一回、1死から柳の124キロスライダーを一閃。快音を残し打球はフェンスを越えた。  この日は、プロ初の2番で先発出場。これまで2番を務めてきた梅野が、右腹斜筋の筋挫傷で出場選手登録を抹消されたことで、矢野監督は陽川に大事な打順を任せた。指揮官の起用に第1打席でさっそく応えた。

◆阪神の先発、オネルキ・ガルシア投手(31)は、3回2/3を投げ6安打3失点。3四球とコントロールが定まらず、四回途中にマウンドを降りた。  1-0と先制した直後の一回、2死から四球と安打で一、二塁とすると、高橋に中前打を浴び、同点とされた。  続く二回も1死一塁から相手投手の柳に四球を与え一、二塁。大島の右前適時打で勝ち越しを許す。さらに四回は先頭・平田に与えた四球から2死二塁とされると、またも大島に左前適時打を浴びた。失点すべてに四球が絡む苦しい投球で阪神は1-3とリードを広げられた。

◆阪神・大山悠輔内野手(25)が「5番・三塁」で先発出場。1-3で迎えた六回無死満塁からナゴヤドームの左翼4階席に飛び込む特大の満塁弾を放ち、5-3と阪神が逆転した。  「甘く来たボールをしっかり仕留めることができました。最後まで気を引き締めて頑張ります」  カウント2-1から中日先発・柳のカットボールを捉えた。打った瞬間スタンドインを確信し、悠々とダイヤモンドを一周した。五回まで1安打に抑えられていた、柳を一撃でノックアウトだ。  大山は、阪神では2017年の中谷以来となる20本塁打に到達。節目の一発を、今季2本目となるグランドスラムで飾った。

◆阪神・大山悠輔内野手(25)が、七回の第4打席で2打席連発となる21号2ランを放った。  「うまく拾うことができました。追加点の欲しい場面で打つことができてよかったです」  1死一塁から中日3番手・藤嶋が投げた135キロの変化球を振り抜いた。体勢を崩されながらも最後は左手だけで左翼席まで押し込む2ラン。第3打席でも満塁ホームランを放っており、今季2度目の2打席連続弾となった。  リーグトップの巨人・岡本に並ぶ21本塁打。4年目で初めて20発をマークした勢いそのままに、初タイトルへ突き進む。

◆阪神が8-4で逆転勝ちした。一回無死から2番に起用された陽川の4号ソロで先制。その後は中日・柳を攻めあぐねたが、2点を追う六回にビッグイニングを作った。打線がつながり無死満塁とすると、大山が左越えの20号満塁本塁打で一気に逆転に成功した。さらに大山は6-3の七回1死一塁で、2打席連発となる21号2ランで駄目押しした。  先発のガルシアが四回途中に6安打3失点で降板するも、その後の5投手でしのいで勝ちきった。  大山は本塁打王争いでトップの巨人・岡本に並んだ。阪神では1986年のバース以来となるホームランキング誕生に期待が膨らむ。

◆中日は阪神に4-8で敗れ、連敗が「3」に伸びた。試合後の与田剛監督(54)の主な一問一答は下記の通り。    --柳の投球を見て  「五回まではそんなにばらつきはなかった。六回もちょっと先頭にうまく打たれて、四球があった。あの辺りはコントロールを乱しましたけど、それまではそんなに(悪くなかった)。1安打でしたので」  --落ち込んだ姿は珍しいが  「あの結果で落ち込んで当然。前回も六回を投げ切れなかったので、ベンチとしても右のエースとしての期待もあるわけだし、急に悪くなるようではいけない。乗り切ってほしいところなので。打たれたのは自分の責任なので、しっかりと受け止めていかないといけない」  --早期降板が続いていただけに六回を投げ切ってほしかったか  「球数としてもまだまだ十分だし、五回までの流れ(もある)。六回は多少ボールを乱したといっても、そこで簡単にコロコロと変えられるようでは(いけない)。将来、期待している選手なので、乗り切ってほしかった」

◆虎退治のマウンドを託された中日・柳に待っていた落とし穴は六回。無死満塁で同学年の阪神・大山に、特大の逆転満塁弾を見舞われた。  「チームの雰囲気を壊してしまって申し訳ないです」  一回、陽川に先制ソロを浴びたが、コースを突く投球がさえ、二-五回は無安打投球。四回までに8三振を奪うなど的を絞らせなかった。  しかし、3-1で迎えた六回は先頭の陽川から連打を浴び、サンズに死球を与えて無死満塁。大山にはカウント2-1からの4球目、真ん中に入ったカットボールを完璧に捉えられた。  打席では同点の二回1死一塁で、バントの構えを繰り返しながらボール球を見極めて四球で出塁し、同じ1死一塁の四回もしっかりと捕前にバントを成功。いずれも自らの援護点につながる仕事ぶりだっただけに、悔やまれた。  昨季まで2年連続で勝ち越してきた阪神に対し、今季は試合前時点で4勝8敗。特に敵地・甲子園では6戦全敗と苦杯をなめさせられ続けている。この日は胸に昇竜のあしらわれた「昇竜ユニホーム」を身にまとっての一戦。勝利を目指したが、苦しんだ。(須藤佳裕)

◆中日の大島は今季初本塁打だった9日の巨人戦以来となる打点を挙げ、3安打2打点と気を吐いた。二回は低めのスライダーを右前適時打とし、四回も逆方向への巧みな左前打で打点を記録。チームは10安打しながら4点に終わり「きょうは勝てなかったので、あしたまた頑張りたい」と素直に喜べない様子だった。  与田監督は大島を「初球から積極的に振れている。状態は上がってきていると思う」と評価した。

◆中日・清水達也投手(20)が4-8の八回に4番手で今季初登板。1回を2安打無得点に抑えた。  「今年初登板ということもありましたし、中継ぎ登板ということもあって、いつもと違う緊張感がありましたが、ゼロに抑えたことを前向きにとらえて、1試合1試合、成長していきたいです」  清水は八回、先頭の近本を149キロ直球で空振り三振に斬ると、続く陽川は二ゴロ。糸原、サンズに連打を浴び、2死一、三塁で2打席連続本塁打の大山を迎えたが、140キロのフォークで空振り三振に仕留めた。  2軍では8月に4試合で先発登板し、2勝0敗。防御率はリーグトップタイの0・00と安定感を示し、「スカパー! ファーム月間MVP賞」を受賞した。  直球も150キロ超を計測し、持ち味をしっかりと示した。試合後の与田剛監督(54)も「素晴らしいボールだった。打たれる打たれないよりも1軍のマウンドで、1球でも多くいい球を投げていくという、これはすごく大きな期待としてみていた。状態がよければ先発のチャンスも出てくるかもしれない」と期待を膨らませていた。

◆坂本が9試合ぶりのスタメン捕手でフル出場した。6投手をリード。打撃では無安打も、六回無死一塁で追加点につながる犠打を決め、七回は四球で出塁した。ガルシアの登板日に先発していたが、梅野が右脇腹痛で離脱したことで、他の投手とのコンビも増えることは確実。矢野監督は「誠志郎(坂本)もチャンス。結局競争なんでね。競争の中からはいあがってきたところがレギュラー」と奮起を期待した。

◆阪神のオネルキ・ガルシア投手(31)は、18日の中日戦(ナゴヤドーム)の試合後に2軍降格が決まった。先発して今季ワーストの3回2/3で降板。矢野監督は「いったん抹消する」と明らかにした。  二回に投手の柳に四球を与えるなどして逆転を許すと、四回に追加点を与え、なお2死一、三塁で降板。3失点すべてに四球が絡んだ。前回8日のDeNA戦(横浜)でも、7点リードの六回に3四死球と乱れて一挙6失点。19日に出場選手登録を抹消される見通しだ。指揮官は、代わりの外国人選手の昇格は否定した。

◆ベテランが意地を見せた。3試合ぶりに代打で出場した球界最年長43歳・福留が犠飛で6点目。かつての本拠地・ナゴヤドームで38日ぶりとなる打点をあげ、流れをさらに引き寄せた。  「(大山)悠輔が流れを持ってきてくれたので、その流れに乗って打つことができました。最低限の仕事ができてよかったです」  六回、大山の逆転グランドスラムの後、なおも1死一、三塁。もうひと押しのチャンス。ここで代打がコールされ、打席に向かった。いきなり谷元の初球、低めの直球をすくい上げる。左翼深くで捕球されるのを確認すると、三走・ボーアが悠々とタッチアップ。リードを3点に広げる犠飛となった。  ここまで打率・158、1本塁打、12打点。打点は8月11日DeNA戦(横浜)で押し出し四球を選んで以来で、バットを振っては同7日の広島戦(マツダ)に二ゴロで生還させて以来だった。タイムリーは7月26日の中日戦(ナゴヤドーム)が最後で、32打席も出ていない。スタメンも8月23日のヤクルト戦(神宮)以降、22試合も遠ざかる。球界最年長は厳しい現実に直面している。  それでもチーム内での存在感は相変わらずだ。前日17日、東京ドームで初本塁打を放ったボーアは「福留さんのおかげ」とコメント。「一番、選手の動向を見ている」と試合前に自らアドバイスを求めに行き、それを実践した結果だったことを明かした。1軍で出番が少ない間は志願して2軍戦に出場し、実戦感覚を養うと同時に若手に刺激を注入。アップ中は1人で黙々と外野をランニングし、打撃練習中は積極的に左翼に入って打球を捕る。準備を怠らない姿は、若虎にも助っ人にも何よりのお手本だ。  右翼は陽川や中谷が務めており、39歳の糸井とともに年長者が世代交代の波に押されている。しかし、ベテランが壁になってこそ、矢野虎は強くなっていける。(大石豊佳)

◆広いナゴヤドームの右中間席に向かって打球はグングン伸びた。プロ7年目で初めて「2番」でスタメン出場した陽川が一回、先制の4号アーチ。2番デビューの打席で中日・柳の出はなをくじいた。  「感触はよかったので『入ってくれ』と思いながら走っていました」  カウント2-2からの5球目。外角スライダーをすくいあげた。だが、その後、チームは柳の前に三振と凡打の山。そして迎えた六回先頭。空気を変えたのはまた陽川だ。外角低めのカットボールを強振せずに中前へ。続く糸原が中前打、サンズは死球で無死満塁。そして大山の逆転満塁弾-。2番として、最高の仕事をした。  「なんとかクリーンアップにいい形でつなげられたらなと思って。そういう結果が、ああいう1イニングになったので。よかったです」  この日、梅野が右腹斜筋の筋挫傷で出場選手登録を抹消された。2014年のドラフトで、陽川は東農大から3位で、梅野は福岡大から4位で入団した同級生だ。前日17日まで6試合連続「2番」でスタメン出場した梅野の代役。燃えないわけがなかった。  「今年は1番を打たせてもらったりもして、打順はあまり気にしていない。どの打順でもやることは変わらない。そういう気持ちでやっています」  矢野監督は、陽川の2番起用について「迷うことなく」と決めたことを明かし「試合に出たり、出なかったりやけど、いい働きを見せてくれている。必死なんじゃないかな」とねぎらった。2番でも、下位でも、代打でもやることは同じ。チームの勝利に貢献することしか、頭にない。  「僕は頑張るだけなので。(梅野は)しっかり(けがを)治して戻ってきてほしいなと思います」。"虎のゴリラ"の心優しさが、にじみ出ていた。(三木建次)

◆トップに並んだ! 阪神は中日に8-4で快勝。大山悠輔内野手(25)が六回に逆転の20号満塁弾を放つと、七回にはダメ押しの21号2ランも。これでセ・リーグの本塁打王争いで首位の岡本(巨人)に並んだ。チームは今季最多タイの貯金「4」とし、巨人が負けたことで首位との差は9・5ゲームに。奇跡の逆転V、あきらめへんでぇ~!  衝撃の打球音がドーム内に2度も響き渡った。高々と舞い上がった白球がキングへの道筋となる。大山が今季2度目の2打席連発。観客の度肝を抜いた超特大グランドスラムを皮切りに、虎の主砲が暴れまわった。  「走者をかえすだけだと思ったので、自分のスイングをしようと思って打席に入った。打った瞬間は『ファウルかな』と思ったけど、切れずに入ってくれてよかった」  1-3で迎えた六回だった。カットボールを一閃し、沈滞ムードを振り払った。左翼ポール際の4階席を直撃する逆転の満塁弾で、阪神では2017年の中谷以来となる20号に到達。矢野監督も両手で「20」のマークを作って、満面の笑みで出迎えた。五回までわずか1安打に抑えられていた柳を一撃KOだ。  「20本、20本といいますけど、試合ではどの場面で打ったかだと思う。きょうは逆転する一打を打てたのが一番」  数より殊勲打。チームの勝利に誰よりも飢えている男は2点差に迫られた七回に再び魅せる。1死一塁から藤嶋の変化球にタイミングを外されながらも、最後は左手一本で押し込み、再び左翼席へ。傾きかけた流れをひと振りで取り戻した。  これで巨人・岡本に並ぶリーグトップタイの21本目。8月19日には最大7本差あったが、ついに追い付いた。阪神では1986年のバース以来、日本人選手の右打者となると、75年の田淵以来となるキングが現実味を帯びてきた。虎党が願ってやまない生え抜き長距離砲の誕生-。期待は膨らむばかりだが、大山自身は冷静そのものだ。  「1本1本、しっかり増やしていけるように頑張ります」  伝統球団の生え抜き、右打者、三塁手...。岡本とは春季キャンプから比較され続けた。スター街道を駆け上がり、球界を代表する4番となった24歳に対し、こちらは主砲からの降格、スタメン落ちなど辛酸をなめながら力をつけてきた。矢野監督は「申し分ないバッティングを見せてくれた」と成長を認めつつ「まずは30(本)というのが本人の目標になってくる」と次の指標を示した。チームの日本人選手の30発以上は2007年の金本知憲(前監督、31本)以来。右打者なら1985年の岡田彰布(35本)、真弓明信(34本)以来だ。  連勝で首位巨人とのゲーム差は9・5。崖っぷちに変わりはない。虎を勝利に導く一打を打ち続ける。大山が誓った。  「殊勲打をひとつでも多くというのが、今年のひとつの目標。まだまだ足りないですし、ひとつでも多く増やしていけるようにやりたい」  貪欲に勝利だけを追い求め、バットを振る。その先に必ず、キングの座が待っている。(原田遼太郎)

◆先発のガルシアは7点リードから突如乱れて同点とされた前回(8日、DeNA戦)を引きずっているようだった。ボールが高く、余裕があるはずの場面でも四球を与えてしまう。捕手の坂本がうまくリードする以前の問題だった。  二回1死一塁では投手の柳に犠打をさせようとするあまり、ボールを置きに行って腕が振れなくり、四球になった。もう一度、中日で13勝を挙げた来日1年目の気持ちを思い出してほしい。結果に、目の前の打者に必死に。あれだけ良いボールを投げるのだから、こんなものではないはずだ。  打線はつながりを取り戻し、今年は長打も出る。大山には余裕が感じられて、自信に満ちている。それだけに、ガルシアら先発ローテの4番手以降の投手が最少失点でしのいで耐える必要がある。彼らの踏ん張り次第では、ひっくり返せる試合が増えてくるはずだ。  10月2日からの巨人との4連戦までに、どれだけ差を詰められるか。そこでもう一度、盛り上がりを作らなくてはならない。岡田監督が率いた2008年には巨人に13ゲーム差をひっくり返された。逆もできる。全員がそのつもりでやらなくてはいけない。(本紙専属評論家)

◆副鼻腔炎で入院、手術をした俺に猛虎の連日のお見舞い、おおきにー!!  前日の巨人戦で西勇の4安打完封&大量11得点に続き、本日は大山の逆転満塁20号&21号2ランで、俺の術後も大順調!!  大山く~ん、狙いまっせ打点王!! 現在は巨人の岡本が61点でトップだが、本日6打点の爆発でその差はわずか「4点」。ここで狙わなきゃ、男がすたるってもんよ!!  さらに狙いまっせ、虎の生え抜き右打者の30本塁打!! 日本一の1985年の岡田さん以来の数字を決めて、その勢いでホームラン王にも輝いちまおうやないかー!!  大山はスゴかったけど先発のガルシアは何しとんねん!! 今季たったの2勝で本日も四回途中KO...。古巣の中日から帰国のキップを渡されそうになっとるやないかー!?  来季はどーなるか分からないけど、ガルシア、そしてボーアもこの先相当ムチを入れないと、日本で東京五輪・パラリンピック見られへんぞー!!

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
47244 0.662
(↓0.009)
M35
(-)
45352
(-)
255
(+6)
95
(-)
45
(-)
0.256
(↓0.002)
3.290
(↓0.04)
2
(-)
阪神
38344 0.528
(↑0.007)
9.5
(↑1)
44333
(+8)
307
(+4)
81
(+3)
49
(+1)
0.247
(↑0.001
3.570
(↓0.01)
3
(-)
DeNA
37365 0.507
(↑0.007)
11
(↑1)
42338
(+6)
308
(-)
77
(+2)
18
(-)
0.271
(-)
3.780
(↑0.05)
4
(-)
中日
33405 0.452
(↓0.006)
15
(-)
42259
(+4)
328
(+8)
44
(-)
19
(-)
0.240
(-)
3.910
(↓0.04)
5
(-)
広島
29388 0.433
(↓0.006)
16
(-)
45330
(+5)
364
(+14)
77
(+2)
31
(-)
0.266
(-)
4.490
(↓0.14)
6
(-)
ヤクルト
29416 0.414
(↑0.008)
17.5
(↑1)
44327
(+14)
377
(+5)
72
(+3)
45
(-)
0.254
(↑0.002)
4.520
(-)