オリックス(☆2対0★)楽天 =リーグ戦14回戦(2020.09.16)・ほっともっとフィールド神戸=
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楽天
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ORIX
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勝利投手:田嶋 大樹(2勝4敗0S)
敗戦投手:涌井 秀章(8勝3敗0S)

本塁打
【オリックス】杉本 裕太郎(1号・5回裏ソロ),伏見 寅威(2号・7回裏ソロ)

  DAZN
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◆オリックスは0-0の5回裏、杉本のソロで先制に成功する。そのまま迎えた7回には、伏見のソロが飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・田嶋が9回2安打無失点の快投で今季2勝目。敗れた楽天は先発・涌井が好投するも、打線が援護できなかった。

◆オリックス大下誠一郎外野手(22)が、「7番・一塁」で2日連続スタメンに抜てきされた。出場選手登録即スタメンとなった15日の楽天戦は「8番・三塁」で先発出場し、初打席で決勝3ラン。育成ドラフト出身者では初となる初打席本塁打の快挙を成し遂げた。 この日は試合前練習、シートノックで一塁守備に就き、試合でも「7番一塁」で先発した。 初打席は3回。場内の大きな拍手に送られて先頭の打席に立ち、楽天涌井に対した。カウント0-1からの2球目は頭部付近に抜け、のけぞってよける場面も。この打席は変化球を打ち上げ、遊飛に倒れた。

◆オリックスのアダム・ジョーンズ外野手(35)の欠場が決まった。 腰の張りを訴え、大事を取ってベンチ外に。ほっともっと神戸に来たが、グラウンドに姿を見せることなく、治療を受けて帰宅した。病院に行く予定はない。17日以降は状態を見て練習参加、試合出場への準備をしていく。

◆オリックス大下誠一郎外野手(22)が、2日連続で快打を放った。「7番・一塁」で2日連続スタメン出場。5回無死での第2打席で三遊間を破り、一塁へ駆け込んで汗いっぱいの丸い顔に笑みを浮かべた。 出場選手登録即スタメンとなった15日の楽天戦は「8番・三塁」で先発出場し、初打席で決勝3ラン。育成ドラフト出身者では初となる初打席本塁打の快挙を成し遂げた。 「今日も頑張るばい」と臨んだ試合。初打席は3回。場内の大きな拍手に送られて先頭の打席に立ち、楽天涌井に対した。カウント0-1からの2球目は頭部付近に抜け、のけぞってよける場面も。この打席は変化球を打ち上げ、遊飛に倒れた。 7回1死の第3打席は、三塁ゴロだった。

◆「オリックスのラオウ」こと杉本裕太郎外野手(29)が、驚きの先制ソロを放った。両チーム無得点で迎えた5回。先頭で楽天涌井の直球を捉えた打球は、左翼ポール際への大きな大きな当たり。両軍ベンチが固唾(かたず)をのんで打球の描く大きな放物線の行方を見守る中、三塁塁審の腕が回った。 のどから手が出るほどほしかった先制点にオリックスベンチは大騒ぎも、楽天側からリクエスト。だが判定は変わらず。杉本は「感触もよかったですし、距離も十分だと思いましたが、フェアかファウルかぎりぎりのところだったので『どうかな』と思っていました。ホームランになってくれてめちゃくちゃうれしかったです」と胸をなでおろしていた。

◆序盤はともに無得点。楽天は2、3回と2死から走者を出したが得点できず。オリックスは3回まで楽天涌井の前に無安打無得点。 オリックスが5回、杉本の今季1号ソロで先制した。6回にも安達の右前打から2死一、二塁の好機をつくるも、追加点はならず。 オリックス先発の田嶋は自身プロ初、チームにとっても今季初となる完封で2勝目。楽天は3連敗で今季初の借金を背負った。涌井が3敗目を喫した。

◆オリックスのラオウこと杉本裕太郎外野手が「俺を忘れるな弾」で、チームを連勝に導いた。5回、先頭で左翼ポール際へ特大の飛球を打ち上げた。飛距離は十分ながら、フェアゾーンに入った確信を持てず。本塁打判定に喜ぶも、楽天のリクエストによるリプレー検証にドキドキ。「これで(判定)覆ったら、俺、まじ、持ってない」とベンチで青ざめた。判定変わらずで胸をなで下ろすハラハラの今季1号弾になったが、田嶋のプロ初完封を支える値千金の1発になった。 徳島県生まれの杉本が、お立ち台では開口一番「やったばい!」と叫んだ。"弟分"に負けてはいられなかった。15日は大下がプロ初打席で決勝3ラン。この日は杉本が決勝弾。「大下のマネしました」と、にわか北九州言葉の意味を明かした。 6歳の年齢差を超えた仲良しの2人。バットを互いに貸し借りし、ティー打撃を撮影し合って一緒に問題点を探し出す。「あいつの努力をぼくはずっと見てきたんで、昨日(15日)めっちゃうれしかったし、自分も打ってやろうと思ってたんでよかったです」。時間を惜しんで練習する弟分の活躍に背中を押され、ラオウも覚醒。「毎日いっぱい打てるようにしたい」。この日の1発だけでは終わらない。【堀まどか】

◆オリックス田嶋大樹投手が、プロ初完封で今季2勝目を飾った。楽天打線に二塁を踏ませず、防御率は前回の4・02からリーグ3位の3・57に上がった。 前回登板の9日西武戦は2回9失点(自責8)とまさかの結果。「実力不足」としか語らなかったが、最速151キロの速球に変化球も自在に操ったこの日の投球こそ、本来の姿だった。「ちょうどいい力感で9回まで投げ続けられたので、ゼロで行けたんだと思います」と振り返った左腕。ジョーンズを欠いた試合で快勝し、中嶋監督代行は「すべてを補ってくれたのは田嶋です」と今季のチーム初完封を絶賛した。

◆楽天は今季7度目の完封負けで3連敗。初めて借金生活に突入した。 先発涌井は6回4安打1失点と今季13戦で10度目のクオリティースタート(6回以上、自責3以下)を達成したが、4試合ぶり白星はならなかった。涌井は7回いったんマウンドに上がったが、左足がつりそうになり交代。試合後は「負けたら何もありません。次、ちゃんと投げられるように調整したい」。 三木監督は「援護できなくて申し訳ない。大事をとって交代したので(次は)問題ない」と説明した。

◆オリックスの杉本が五回、特大の今季初本塁打で涌井から先制点をもぎ取った。  回の先頭で内角低めの直球を振り抜いた打球は高々と上がり、大きな放物線を描いて左翼ポール後方に飛び込んだ。リプレー検証でも覆ることはなく「ホームランになってくれてめちゃくちゃうれしかった」とベンチで満面に笑みを広げた。  今季初出場は中嶋監督代行の初陣だった8月21日。巨体を生かしたパンチ力への期待は大きく、今月10日にはプロ初の4安打を放った。それ以来の安打が豪快な一撃となった。

◆オリックスは田嶋がプロ初完封で7月4日以来の2勝目。力のある直球を軸に単打2本に抑え、二塁を踏ませなかった。五回に杉本が今季初本塁打の先制ソロを放ち、七回は伏見もソロ。3連敗の楽天は今季初めて負け数が先行した。

◆リーグ最多8勝を挙げている涌井で敗れた楽天は、今季初めて勝率5割を切った。三木監督は「負けると悔しい。しっかり準備して明日の試合に向かいたい」と落ち着いた口調で話した。  頼みのベテランは安定した制球力を発揮、三回まで完璧に封じた。五回に喫したソロによる1点に抑えていたが、七回に臨む前の投球練習で左脚がつりそうになったために大事を取って降板。急きょ登板した酒居が伏見に痛い一発を浴びた。  3敗目を喫した涌井は「負けたら何もありません」と悔やみ、力投をねぎらった監督は次回の登板は「特に問題ない」と話した。

◆楽天・涌井秀章投手(34)が今季2度目の緊急降板で、チームも自身も3連敗となった。オリックス・田嶋との緊迫した投手戦で6回まで1失点と好投を続けてきたが、七回の投球練習中に左脚がつりそうな兆候を感じてベンチに下がると、そのまま降板となった。  「負けたら何も収穫はありません。先に点を取られたら駄目。先に取られたから、こういう結果になった」  涌井は7勝目を挙げた8月12日の西武戦(メットライフ)でも七回2死一塁で代打山川に4球目を投げ終えたところで、右脚がつりそうになり、緊急降板していた。これで開幕8連勝後に3連敗となり、「次、ちゃんと投げれるように調整したい」。伊藤投手コーチは「十分に仕事はしてくれた。(降板は)次のことを考えて、大事を取った」と説明した。  エースの"失速"とともに、最大で貯金8あったチームも下降線をたどり、ついに借金生活に突入。特に打線の不振は深刻で、3連敗中は3、4、2安打で計2得点。三木監督は「涌井が十分にゲームをつくってくれたのに、援護できなくても申し訳ない。選手は何とかしようとしているんだが...」と険しい表情を浮かべた。借金1で首位・ソフトバンクに8ゲーム差となったばかりか、振り返れば5位・日本ハムとも1差。指揮官は「悔しいけど、チームとしてここを乗り越えていかないといけない」と自らに言い聞かせるようにうなずいた。(東山 貴実)

◆約2カ月半ぶりの白星を目指し、オリックス・田嶋が左腕を振った。  今季初勝利を挙げた7月4日の西武戦以降、9試合続けて勝ち星がない。一時は防御率2点台をマークしてゲームをつくり続けたが、打線の援護に恵まれなかった。前回9日の西武戦では2回9失点(自責8)と今季初めて炎上。4敗目を喫し、防御率は4・02と悪化した。  田嶋は「原因は分かっているので、修正できます。マウンドで投げてるときに分かっていた。実力不足です」と反省しつつ、「過去は振り返らない。冬(オフ)からずっとやってきたことを信じている。継続することが重要」と気持ちを切り替えて、マウンドへ向かった。  立ち上がりから全力で飛ばし、直球は最速151キロを計測した。七回までに許した安打はわずか2本。圧巻の投球で、味方の援護を待った。  打線は涌井の前に四回まで1安打と抑えられていたが、五回先頭の杉本が左翼席上段へ先制の1号ソロ。力投する田嶋を援護した。(西垣戸理大)

◆開幕8連勝後に2連敗中の楽天・涌井がエースの威信を懸けて力投を続けたが、6回4安打1失点で降板。自身の連敗ストップはならなかった。  「前回の登板は関係ない。先頭を出さないように、そして低めを意識すること。相手のことよりもまず自分の投球をしたい。無心で頑張ります」  前回9日のソフトバンク戦は今季ワーストの5回8失点でKO。許した9安打のうち、7本が初球を痛打されたものだった。この日はその反省からか、慎重な入り。打者2巡目(のべ18人)の対戦が終えて、ボールから入ったのは10人、同じ打者に初球の球種を変えたのが6人。用心深い配球に、初球から手を出した打者は、わずか3人だった。  三回まではパーフェクト投球。伊藤投手コーチは「ボールの走りは悪くない。前回、早い回で降板しているから、本人も気合が入っているね」とベンチで目を細めた。  しかし、五回。先頭の杉本に1ボール2ストライクから5球目の直球が甘く入り、左翼ポール際に運ばれた。三木監督がリプレー検証を要求したが、本塁打の判定は覆らず、先制点を許した。  14日は3安打、15日は4安打の打線はこの日も七回までわずか2安打で、二塁さえ踏めなかった。そして、涌井は七回の投球練習中に右手を気にする素振りをみせてベンチへ戻り、そのまま降板した。(東山貴実)

◆オリックスはリーグ制覇した1995年の復刻ユニホームを着用して、約2週間ぶりの連勝を果たした。15日にルーキー大下のプロ初打席本塁打で得た勢いを、田嶋が初完封につなげた。  阪神大震災が起きたその年。イチローや田口(現コーチ)らを擁し、「がんばろうKOBE」を合言葉に優勝して神戸の人々を勇気づけた。正捕手だった中嶋監督代行は「このユニホームを着て神戸で勝つというのは格別というか、なんか不思議な感じ」と実感を込めた。

◆九回2死で一度、プレートを外した。「頭の中がリラックスするイメージで」と目を閉じる。最後の打者を遊飛に打ち取ると、オリックス・田嶋はようやく笑った。バッテリーを組んだ伏見から頭をポンポンと叩かれ、笑顔のチームメートに囲まれる。74日ぶりの2勝目はプロ初完封勝利だ。  「もうあの~、うれしい、これだけですね。初回からストレートでどんどん押せていけて、僕の投球ができたので、よかったです」  118球の熱投。お立ち台で「疲れは?」と聞かれると「あ、疲れはあります」と素直に答え、ファンを沸かせた。  圧巻だった。最速151キロの直球を軸に楽天打線を2安打に封じ、二塁すら踏ませない。今季のチーム初完封勝利に、中嶋監督代行も「よく投げてくれた」とたたえた。  2018年のルーキーイヤーは6月までで6勝をマークするなど新人王の大本命だったが、6月末に左肘を負傷。リハビリにシーズンの大半を費やし、その後も相次ぐ体調不良に悩まされた。能力は球界トップクラスと評されながらも、過去2年間で通算9勝。チームに貢献できないことが何より悔しかった。  「本当に悔しくて自分に腹が立ちました」  その思いを胸に進化を遂げた。昨オフには可動域を広げるトレーニングを励み、投球フォームも改良。「0、100です」と説明する新たなスタイルは、力みなく始動し、リリースの瞬間にだけ力を込める。さらに他球団の選手の投球動画で得た情報を参考に、フォークも習得した。  「プロの完投するすごさっていうのが分かりましたし、今後につなげられたら大きいんじゃないかな。投手としていい経験になりました」  また1つ、成長して山岡、山本との3本柱が完成。もう悔しい思いはしない。左のエース道を歩み始める。 (西垣戸理大)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
44293 0.603
(↑0.006)
-
(-)
44329
(+5)
264
(+4)
91
(-)
48
(+1)
0.240
(↓0.001)
3.150
(↑0.01)
2
(-)
ロッテ
43312 0.581
(↓0.008)
1.5
(↓1)
44320
(+1)
326
(+3)
65
(-)
60
(-)
0.240
(↓0.002)
4.120
(↑0.01)
3
(-)
楽天
36373 0.493
(↓0.007)
8
(↓1)
44369
(-)
344
(+2)
77
(-)
45
(-)
0.259
(↓0.002)
4.340
(↑0.03)
4
(1↑)
西武
35372 0.486
(↑0.007)
8.5
(-)
46325
(+3)
332
(+1)
78
(+1)
48
(-)
0.246
(-)
4.330
(↑0.05)
5
(1↓)
日本ハム
35383 0.479
(↓0.007)
9
(↓1)
44322
(+4)
333
(+5)
58
(-)
39
(+2)
0.254
(↑0.001)
4.000
(-)
6
(-)
ORIX
25465 0.352
(↑0.009)
18
(-)
44270
(+2)
336
(-)
50
(+2)
55
(+1)
0.238
(↓0.001)
4.190
(↑0.05)