楽天(☆14対6★)日本ハム =リーグ戦17回戦(2020.09.13)・楽天生命パーク宮城=
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日本ハム
06000000061021
楽天
24330020X141701
勝利投手:寺岡 寛治(1勝0敗0S)
敗戦投手:有原 航平(4勝7敗0S)

本塁打
【日本ハム】西川 遥輝(3号・2回表3ラン)
【楽天】浅村 栄斗(22号・1回裏2ラン)

  DAZN
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◆楽天は4点を追う2回裏、岡島と鈴木大の適時打で同点とする。その後は、3回に小深田の適時打などで3点を勝ち越すと、4回には渡邊佳と小深田の適時打が飛び出し、相手を突き放した。投げては、2番手・寺岡がプロ初勝利。敗れた日本ハムは、先発・有原が誤算だった。

◆楽天は岸孝之投手(35)が7月19日以来の先発。日本ハム戦は通算22勝16敗、防御率2・50と相性が良く、西武時代の16年8月9日から7連勝中。得意のカードで今季2勝目を挙げられるか。

◆日本ハムは13日、飯山裕志内野守備コーチ(41)の新型コロナウイルス陽性判定を受け、仙台遠征に参加している選手、首脳陣、チームスタッフ68人がPCR検査を受検し、全員の陰性および濃厚接触者なしが確認されたと発表した。 13日楽天戦も予定通り、午後1時から開催される予定。また、11日楽天戦に先発した吉田輝星投手(19)を含む2軍の選手、関係者らは14日に千葉県内で定例のPCR検査を受ける。 試合前に球場で報道陣に対応した吉村浩ゼネラルマネジャー(GM)は「保健所により濃厚接触者がいなかったということで、NPB、楽天球団さんの理解を得た上で試合を開催することになりました」と説明。12日夜に仙台遠征中の関係者全員の検査を行い、13日午前10時ころに結果が出たという。結果待ちのため、通常より30分ほど遅れて球場入りした。 飯山コーチに症状はなく、体調に異常も見られないが、今後は保健所の指示のもと10日程度、仙台市内の医療機関、または宿泊施設で隔離の上、経過観察する。チーム復帰の時期は未定。 同コーチは11日に千葉から楽天3連戦のため仙台へ移動後「家族が発熱を訴えている」と、球団に申告。同日の楽天16回戦(楽天生命パーク)のベンチ入りを見合わせ、PCR検査を受診した。家族は陰性で、感染経路は分かっていない。 川村球団社長兼オーナー代行は球団を通じて、コメント発表した。「ファンの皆様、対戦相手の楽天イーグルス様に大変ご心配をおかけしましたが、昨日のPCR検査を受けた全員の陰性と保健所から濃厚接触者なしの確認がとれ、本日の試合も開催できることとなりました。終息の兆しが見えない新型コロナウイルスの感染力、猛威により、どれだけ注意を払っていてもいつ誰が罹患(りかん)するかわからない状況下に置かれていることを、今回改めて痛切に感じております。飯山コーチの1日も早い回復を願いつつ、感染予防・拡大防止に向けて引き続きファイターズとしてあらゆる対策を講じていく所存です」。

◆試合前に引退会見を行った楽天渡辺直へ花束を渡した浅村栄斗内野手(29)が、先制の22号2ランを放った。 1回2死二塁、日本ハム有原の内角低め145キロツーシームを右翼席へたたき込んだ。 西武時代は渡辺直と13年7月から17年までともにプレー。18年から楽天で再びプレーし、慕う先輩へ先制弾をプレゼント。渡辺直もベンチで右手を挙げ、笑顔をみせた。 浅村は「打ったのはストレートです。打てて良かったです。岸さん、頑張ってください」と2カ月ぶりの1軍マウンドに立つ先発の岸へエールを送った。

◆5試合ぶりに3番に座った日本ハム西川遥輝内野手(28)が3号3ラン。2回、2番近藤の右前2点適時打で2-3と逆転した直後だった。2死一、三塁から楽天岸の真ん中に入った141キロを、右翼席へ運んだ。 本塁打は8月19日楽天戦(札幌ドーム)以来。チーム内で定着してきた本塁打パフォーマンスは、松本、浅間、清水の3人のカメラ目線を遮るように、後ろ姿で割り込んだ。「"近藤さん"が先に逆転タイムリーを打ってくれたので、楽な気持ちで打席に入りました。最高の結果になってくれて良かったです」とコメントした。

◆序盤から乱打戦の様相。楽天が1回に浅村の2ランで先制も、日本ハムが2回に6得点。楽天は2回に4点、3回3点で再逆転。 楽天は4回に渡辺佳と小深田の適時二塁打で3点を奪いリードを広げた。日本ハムは楽天の継投策の前に3回から6回まで無得点。 楽天は7回に2点をダメ押し。17安打14得点で大勝した。3年目の寺岡がプロ初勝利。日本ハムは2連敗。先発有原が7敗目。

◆日本ハム近藤健介外野手が持ち前の選球眼で、偉大な記録を視界にとらえた。 2回には一時逆転となる右前2点適時打。「下位打線から作ったチャンスだったので、何とかして1人でも(走者を)かえしたいという気持ちでした」。2打数1安打3四球で4度出塁。出塁率は4割8分3厘まで上昇し、86年落合(ロッテ)の日本記録4割8分7厘に迫っている。

◆3年目右腕の楽天寺岡寛治投手(27)がプロ初勝利を挙げた。 3点を勝ち越した直後の4回1死一、二塁から先発岸に代わって登板。日本ハム中田、渡辺を打ち取り2/3回を無失点に抑えた。 BC・石川から17年ドラフト7位で入団。18年オフに戦力外から育成契約、昨年7月に支配下へ返り咲いた苦労人は「強い自信を持って投げた。(育成時代に)本当に頑張っててよかった」とかみしめた。

◆日本ハム中島卓也内野手(29)が13日、出場選手登録日数が9年に達し、海外フリーエージェント(FA)権を初取得した。 この日は楽天17回戦に「9番遊撃」で先発出場。3打数1安打で途中交代した。試合後「今はシーズン中なのでチームの勝利のために全力を尽くすだけです」と話した。昨季取得した国内FA権を行使せず、今季から3年契約を結んでいる。

◆「直人魂」が火を付けた。3位楽天が17安打14得点で日本ハムに打ち勝ち、2連勝を決めた。 渡辺直人内野手の引退会見で花束を贈呈した浅村栄斗内野手(29)が先制2ランを含む3安打3打点、鈴木大地内野手(31)は同点打を含む4打点を挙げ、リーグトップの100安打に到達。今季8度目の2桁得点と打線がつながった。渡辺直が選手として臨むレギュラーシーズンは残り47試合。6・5ゲーム差で追う首位ソフトバンクまで、まくり上げる。「どんな時でも前向きにプレーしてほしい」。試合開始から2時間半前。渡辺直は引退会見で、チームメートへ思いを託した。 「直人さんが引退会見をして、1発目のゲーム。負けるわけにはいかない」。1回2死二塁。浅村が口火を切った。日本ハム有原の真ん中低め直球を豪快にしばき上げた。右翼席前列への22号先制2ラン。快音直後にベンチから一目散に飛び出した渡辺直を横目に、表情を変えずにダイヤモンドを回った。 「直人さんに打たせてもらいました」。6点を奪われた直後の2回。3点差に追い上げての2死満塁で、鈴木大が前を向いた。有原の直球を右中間へはじき、走者一掃の同点適時二塁打。両手を上げ笑顔の渡辺直へ二塁から右拳で返した。 「みんなが喜んでいる姿、顔を見るのがうれしい」。引退を発表した前日12日、渡辺直はチーム全員の前で、こう伝えた。心を動かされた三木監督も「渡辺直人のためにみんなで残り試合を全力でやろう」と追い風に乗った。「非常に心打たれるいい話をチームのみんなにしてくれた。みんなの思いがプレーにつながった」。両リーグトップのチーム得点数を誇る打線が、14試合ぶり今季8度目の2桁得点。毎回安打で乱打戦を制した。 「やっぱり優勝したい。僕はまだ優勝したことがないので、チームとしてみんなで喜び合いたい」。渡辺直の現役最後の目標であり、願いだ。首位ソフトバンクとは6・5ゲーム差に縮めた。可能性がある限り、どんな時でも前を向く。【桑原幹久】

◆想定外のエースの大乱調で、チームは崖っぷちに立たされた。 日本ハムは13日、楽天17回戦(楽天生命パーク)に先発した有原航平投手(28)が、3回途中9失点と炎上し7敗目を喫した。序盤の6点の援護も守れず、痛すぎる黒星。14日にも自力優勝の可能性が消滅する。マウンドに立つ有原の様子は、明らかにおかしかった。狙い通りに、ボールを操ることができない。雨天中止の影響でスライド登板。立ち上がりから制球に苦労した。 1回、浅村に内角低めの149キロを右翼席へ運ばれ先制点を許した。打線が一挙6得点で逆転してくれた直後の2回には、2死走者なしから四球を挟む4連続長短打を浴び、再び試合は振り出しに。3回に1死満塁とされたところで降板した。 シーズン序盤こそ勝ち星に恵まれなかったが、8月以降は3勝1敗と昨季最多勝投手の実力を発揮。直近の4試合でクオリティー・スタート(6回3失点以内)を守ってきたが、この日は、何度も汗をぬぐい、腰を気にするしぐさを見せるなど、いつもの余裕はどこへやら。自己ワースト(10失点)に迫る9点を失い「申し訳ない気持ちです。今日は何も言えることはありません」と、悔しさを押し殺した。 今月8日からの敵地6連戦は、これで1勝4敗。この日から始まった8連戦は黒星スタートとなった。前日12日に飯山内野守備コーチの新型コロナウイルス感染が判明し、チーム全員が夜にPCR検査を受けた。結果が出るまで宿舎で待機したため、通常より約1時間遅れでの球場入り。試合前練習の時間が限られるなど、慌ただしかった。試合後の栗山英樹監督が発したのは「何もないよ。以上。明日から頑張ります。それしかないよ」という言葉だけ。14日楽天戦で敗れれば、自力優勝の可能性が消える。【中島宙恵】

◆快音止まらぬバットで花道を-。楽天鈴木大地内野手(31)が13日、日本ハム戦で同点打を含む2本の適時打で4打点をたたき出した。 この日引退会見を行った渡辺直人内野手兼1軍打撃コーチ(39)の節目の日に迎えた試合で、2連勝をたぐり寄せた。両リーグではDeNA佐野に次ぎ、パ・リーグでは最速で100安打に到達。9年目で自己最多安打ペースで打ちまくり、逆転優勝まで駆け上がる。直人さんのために、打ってやる。鈴木大が歯を食いしばった。6点を取られた直後の2回、3点を追う2死満塁。カウント3-1から日本ハム有原の真ん中高め148キロに、短く持ったバットを目いっぱい振り抜く。右中間フェンス手前へ走者一掃の同点適時二塁打。「直人さんに打たせてもらいました」。頭上で手をたたくベンチの渡辺直へ、二塁上で右拳を3度振り、応えた。 人望の厚さに引き込まれた。昨オフ、ロッテから加入し出会った。声をかけてくれ、新天地にすんなりと、とけ込めた。「1年もたってない付き合いですけど、すごくお世話になっています」。今春キャンプ。自身より9歳上、野手最年長の先輩が誰よりも声を出し、元気に、楽しく動き回っていた。「選手やファンから慕われている姿を見ると、僕もこういう野球人みたいになりたいなと思う」。自然と背中を追った。 苦しい時も前を向く。数字が貢献度を物語る。7回にも適時二塁打。今季30度目のマルチ安打でリーグ最速で100安打に到達。開幕から全73試合にスタメン出場し8月は球団月間最多安打記録を更新する41安打。12度の猛打賞も記録し、昨季マークした自己最多153安打を120試合シーズンでも上回る、164安打ペース。無安打試合は15。うち5試合で打点を挙げ、出塁なしは5試合のみ。不可欠な存在だ。 停滞感を打ち破る。6月は7勝3敗で飛び出したが、7月は借金1、8月は5割と勢いに乗れない。9月も黒星が1つ先行。首位ソフトバンクへ6・5ゲーム差も、まだ47試合を残す。「1年やっていたら苦しい時は絶対にある。直人さんが引退されることで、より一層結束していくしかない、と思いになっている。何とか笑顔で送り出せるように頑張りたい」。直人さんのために、打ちまくってやる。【桑原幹久】 ▽楽天藤田 横浜、楽天でプレーできたことは僕にとってすごい財産。ダメなものはダメと叱ってくれる人なので、僕も成長することができました。直人さんのためにもみんなで優勝したいです。 ▽楽天岸(西武でも4年間ともにプレー) 西武の時から8年間、いろいろなことがあった。公私ともにお世話になって、心の支えになる兄貴みたいな存在でした。 ▽楽天久保(松坂世代の1人) 寂しい。人として野球人として心から尊敬している。優勝して花道を飾ってあげられるように全力を尽くしたい。

◆楽天が大勝した。2-6の二回に鈴木大の3点二塁打などで同点。三回に小深田の適時打などで3点を勝ち越し、四回にも3点を加えて主導権を握った。3年目の寺岡がプロ初勝利。日本ハムは有原が三回途中9失点と誤算だった。

◆日本ハムの有原は2回1/3を投げて今季ワーストの9失点で降板した。全体的に球が高く、本来の球威もなく打ち込まれ「申し訳ない気持ちです。何も言えることはありません」と言葉少なだった。  復調気味だったエースが崩れ、チームは3カード連続で負け越しが決まった。栗山監督は「何もないよ。明日(14日)から頑張ります。それしかない」と一気にまくし立てた。(共同)

◆楽天・浅村栄斗内野手(29)が日本ハム戦で先制の22号2ラン。兄のように慕う渡辺直人内野手(39)の引退会見後に、逆転Vへの号砲を鳴らした。  「直人さんが引退会見をした1発目の試合で、負けるわけにはいかない。少し詰まったけど、しっかり押し込めた」  好投手・有原が投じた低め直球を、右翼席に流し打った。この一撃が打線に火をつけ、17安打14得点の猛攻を呼んだ。  渡辺直が会見で「優勝をしたことがない。優勝して喜びを分かち合いたい」と熱望したことに、浅村が応えた。七回にも適時打を放つなど、3安打3打点の活躍だった。  同じく"直人派"の岡島は二回、右翼線へ適時二塁打。「野球の勉強もたくさんさせてもらった」。2安打4打点の鈴木大は「直人さんが打たせてくれた」と結束を強めた。  浅村は西武時代に渡辺直と二遊間を組んでおり「数えきれない思い出がある。直人さんのことを強く思って、優勝を目指して勝っていかないといけない」。首位・ソフトバンクと6・5ゲーム差の3位。弟分が、兄貴の夢をかなえる。(広岡浩二)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
43283 0.606
(↓0.008)
-
(-)
46322
(-)
257
(+1)
89
(-)
47
(-)
0.241
(-)
3.160
(↑0.03)
2
(-)
ロッテ
42292 0.592
(↑0.006)
1
(↑1)
47311
(+9)
319
(+2)
62
(-)
60
(+1)
0.242
(↑0.001)
4.180
(↑0.03)
3
(-)
楽天
36343 0.514
(↑0.007)
6.5
(↑1)
47367
(+14)
335
(+6)
75
(+1)
43
(+1)
0.265
(↑0.003
4.390
(↓0.03)
4
(1↑)
西武
33372 0.471
(↑0.007)
9.5
(↑1)
48318
(+1)
328
(-)
75
(+1)
48
(-)
0.246
(↓0.001)
4.410
(↑0.07)
4
(-)
日本ハム
33373 0.471
(↓0.007)
9.5
(-)
47313
(+6)
325
(+14)
57
(+1)
37
(+1)
0.253
(-)
4.070
(↓0.14)
6
(-)
ORIX
23455 0.338
(↓0.005)
18.5
(-)
47263
(+2)
330
(+9)
46
(-)
54
(-)
0.241
(-)
4.270
(↓0.06)