DeNA(☆6対1★)阪神 =リーグ戦14回戦(2020.09.09)・横浜スタジアム=
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阪神
1000000001700
DeNA
20002002X61100
勝利投手:上茶谷 大河(1勝1敗0S)
敗戦投手:青柳 晃洋(6勝4敗0S)
  DAZN
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◆DeNAは1点を追う1回裏、ソトと佐野の連続適時打で2点を挙げ、逆転に成功する。そのまま迎えた5回には、佐野の2点適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・上茶谷が7回5安打1失点の力投で今季初勝利。敗れた阪神は、打線が1得点と振るわなかった。

◆DeNA-阪神のスタメンが発表された。 阪神は8日にDeNAに7点差をつけながらも、6回に一気に追いつかれ、痛恨のドローを喫した。首位巨人とは、今季最大の9ゲーム差が開き、10日にも自力優勝の可能性が消滅する。2位DeNAを相手に、窮地に追い込まれた。 右翼には3番で糸井嘉男外野手(39)が5日の巨人戦以来3試合ぶりにスタメン復帰となった。

◆阪神糸井嘉男外野手(39)が先制犠飛を放った。 1回表1死三塁、右腕上茶谷のスライダーを中堅後方へ打ち上げた。 前日8日DeNA戦は7点リードを追いつかれて痛恨の引き分け。重苦しい流れを続く中、幸先よく1点を先制した。

◆阪神先発の青柳は、5回8安打4失点でマウンドを降りた。 1点を先制した直後の1回裏に3番ソトに左翼線適時二塁打を浴び、あっさり同点に追いつかれた。 続く4番佐野にも左翼線に適時二塁打を浴び、勝ち越しを許した。5回1死一、三塁から再び佐野に右中間へ2点適時二塁打を浴び、3点差にリードを広げられた。青柳は「連戦のなかで早い回でマウンドを降りてしまい、中継ぎの方々に負担をかけて申し訳ないです」とコメント。今季7勝目を狙ったが、精彩を欠く内容となった。

◆阪神は完敗で引き分けを挟んで3連敗を喫し、首位巨人とのゲーム差が今季最大の10まで広がった。 チーム勝ち頭の先発青柳晃洋投手(26)が5回4失点で4敗目(6勝)。打線は1回表に糸井嘉男外野手(39)が先制犠飛を放ったが、2回以降はゼロ行進が続いた。 3点ビハインドの8回には1死二、三塁からドラフト6位小川一平投手(23)の2球連続暴投で2点を追加され、反撃ムードは潰えた。 前日8日DeNA戦は7点リードを追いつかれて痛恨の引き分け。重苦しい流れを吹き飛ばせず、貯金を吐き出して勝利5割に逆戻りした。 矢野燿大監督(51)は現状について「ずっとしんどいよ。しんどい中で5割でしょ。もちろん、それで良しとは思っていないし、巨人との差を比べたらね。オレらは勝っていかないとダメということは自覚している」と前を向く。 10日のDeNA戦に敗れ、同日に巨人が中日に勝った場合、自力優勝が消滅する。

◆阪神は1回に糸井の犠飛で1点を先制。DeNAはその裏、ソトと佐野の連続適時二塁打で2点を奪い逆転に成功した。 DeNAは5回に佐野の適時二塁打で2点を追加。先発上茶谷は2回以降は変化球を低めに集め、6回まで3安打1失点に抑えた。 DeNAは8回に2点を加え快勝。引き分けを挟んで3連勝とした。上茶谷が今季初勝利。阪神は引き分けを挟み3連敗となった。青柳は4敗目。

◆神奈川出身で2度目の地元登板となった阪神ドラフト6位小川一平投手(23)は、まさかの2球連続の暴投を記録した。 1-4の8回1死一、三塁のピンチで5番手として登板。9番戸柱に投じた3球目の変化球をたたきつけ、これが暴投となり三走の倉本が生還。しかし、1球だけではとどまらず、4球目の変化球もたたきつけ、三走の乙坂の生還を許した。これで5点差と傷口を広げてしまった。

◆阪神大山悠輔内野手は意地の2戦連続マルチ安打だ。2回は先頭で三遊間を抜く。 5点を追う9回2死からも三遊間に転がし、遊撃内野安打で出塁した。矢野監督は「最後の悠輔のああいう安打は意味があると思う」と評価。前日8日DeNA戦は2本塁打6打点の大暴れ。これで今季のDeNA戦打率は45打数18安打で4割となった。

◆阪神藤川俊介は今季初安打で存在感を出した。 3点ビハインドとなった直後の6回、先頭で代打登場。チーム全体が打ちあぐねていた上茶谷の外角カットボールをミートし、右前に運んだ。今季5打席目での初安打。得点にはつながらなかったが、役割をまっとうした。

◆阪神青柳が5回8安打4失点で4敗目を喫した。「連戦の中で早い回でマウンドを降りてしまい、中継ぎの方々に負担をかけて申し訳ないです」。チームトップの6勝を挙げていた右腕でも、連敗の流れを止められなかった。 先制した直後の初回1死一塁からソト、佐野に連続で適時二塁打を浴び2点を献上。1-2の5回1死一、三塁では、またも佐野に低めツーシームを捉えられ、右中間へ痛恨の2点適時二塁打浴びた。今季ここまで8打数1安打に抑えていた佐野に、この日は3打数3安打3打点。4番の勝負強さを見せつけられた。 左打者6人を並べてきたDeNA相手に、2回からシンカーを多投するなど懸命に粘った。矢野監督は「工夫しようとしてるのは、バッテリーですごく見えた。今日は相手の方が一枚も二枚も上やったかなと」と責めず、相手に舌を巻くしかなかった。

◆大卒2年目右腕のDeNA上茶谷大河投手が今季初勝利を挙げた。7回を5安打1失点。最速149キロの直球を軸に猛虎打線を封じた。 今季は開幕ローテ入りを確実としながら右肘炎症で直前に離脱。7月24日広島戦で復帰後も結果が出ず、8月8日に登録抹消。同25日に最昇格し、開幕70戦目でようやく初白星。「逆転してもらえて、いい流れで投げられました。打線に感謝したいです」と話した。

◆DeNA上茶谷大河投手(24)が、今季初勝利を挙げた。7回を107球、5安打1失点。最速149キロの力強い直球を軸に変化球を低めに集め、猛虎打線を最少失点に封じた。 開幕70戦目で、ようやく白星を手にした2年目右腕は「すぐに逆転してもらって、いい流れで投げられました。打線に感謝したいです」と謙虚に喜んだ。 今季は開幕ローテ入りを確実としながら直前に右肘炎症で離脱。7月24日広島戦で復帰後も調子が上がらず8月8日に登録抹消。それでも「やっぱり1番はストレートの強さにこだわって」調整を続け、同25日に再昇格。今季6度目の先発は、磨いてきた直球で最後まで押した。 逆転した直後の2回2死、7番梅野に対してカウント2-2からの5球目。捕手戸柱のサインに首を振った。「カットボールが緩んで打たれるよりは、真っすぐで打たれた方が悔いが残らない」と、内角高めに146キロ直球を投げ込み、空振り三振を奪った。 さらに3点リードの7回2死一、三塁の1発同点のピンチでは、同じく梅野に外角低め149キロ直球を投じて右飛に仕留め、右手をグッと握り締めた。 「ランナーを置いたセットポジションで指のかかりがよかった。いつもは変化球に逃げがちだったけど、信頼できるボールになりました」とうなずいた。 力投を見守ったラミレス監督も「素晴らしい。今年だけでなく昨年から見てもベストのピッチング。1つ違うレベルに上がったかなと思えるくらいだよ」と大絶賛だ。シーズンも後半戦。殻を破った右腕が、1つ1つ勝利を積み上げる。【鈴木正章】

◆阪神は完敗で引き分けを挟んで3連敗を喫し、首位巨人とのゲーム差が今季最大の10まで広がった。 チーム勝ち頭の先発青柳晃洋投手(26)が5回4失点で4敗目(6勝)。打線は1回表に糸井嘉男外野手(39)が先制犠飛を放ったが、2回以降はゼロ行進が続いた。 前日8日DeNA戦は7点リードを追いつかれて痛恨の引き分け。重苦しい流れを吹き飛ばせず、貯金を吐き出して勝利5割に戻った。 最短で10日に自力優勝の可能性が消滅する。矢野燿大監督の一問一答 -結果的には打線が敗因か まあまあ、一番はね。どっちかだけってことはないけど。 -青柳も点の取られ方が良くなかった うーん、まあ...。工夫はしようとしてるのは、バッテリーですごく見えたけど。それが、なかなかやっぱり。左打者をこれだけ並べられる中で、出来ている部分と、いいバッターになった時に出来ていない部分と。ただ、やろうとしてるっていうのは見えたんで。その中でやられるっていうことになっちゃったけど、そこから収穫というか、学んでどうするかということしか、ないんちゃうかなと思うけど。 -左打者、特に佐野に3本とかなり打たれた その通りやね。 -工夫した結果だと思うが 工夫した結果というか、投手はそれではダメなんだけど、今言った通りで、何とかしようとはしてるんだよ。ただ、だってリーグで一番ヒットを打ってるバッターでしょ? 結果だけで、おれがあいつに何か言っても勝負できひんやん。 -阪神だけが打たれているわけではないが 中軸をどうやって抑えるかというのはバッテリーとしても課題やし、相性もあるし。チームとしてやられている、偏りというのは、どこのチームの中でも、ジャイアンツの岡本とか、何か(偏りが)出てるのは、これだけやってると出てくるからね。それがいいとは全然思わないけど、その中で何とかしていかないとダメなんだけど。今日の中では相手の方が一枚も二枚も上やったかなと。 -攻撃陣も糸井をスタメンで使ったり、策は打っている 3番が決まらんから、しんどいわな、どうしても。(糸井)嘉男も練習の中ではちょっと良くなってきてるかなって感じはあるんだけど、結果としてやっぱり、ちょっと苦しんでるんで。左の時に(中谷)将大使ったり陽川使ったりしてるけど、中軸もちろん固定したいし、大事な打順であるっていうのも、もちろん分かってるんだけど、ちょっとそこにはまるっていうか、模索はしてんだけど、なかなかちょっと見えないっていう部分では。まあまあ、そこだけのことじゃないけど。 -苦しい時期 ずっとしんどいよ。しんどい中で5割でしょ。もちろん、それで良しとは何も思っていないし、巨人との差を比べたらね。俺らは勝っていかないとだめということは自覚しているし。俺らも何とか粘り強くというか。最後の(大山)悠輔のああいう安打は意味があると思うしね。最後の9回でもベンチでしっかり声を出して野球をやるという、その小さなことだけど、ばかにできないと思うんでね。そういうことを積み重ねて、出来ることからね。青柳にしてもチャレンジしていくとか。1人1人がやっていくしか打開策もないし、成長もない。日々やるしかないと思う。

◆阪神近本光司外野手(25)が7試合ぶりのマルチ安打で気を吐いた。 初回に、カウント1-1からDeNA上茶谷の真ん中低めカットボールを左中間へ流した。俊足も生かし、二塁打でチャンスメーク。糸井の犠飛で先制のホームを踏んだ。8回には2番手石田の直球を鋭い打球で中前へ。打線全体で1得点と苦しい状況で、ファイティングポーズを崩さなかった。 横浜スタジアムでは打率3割4分5厘で球場別3位の数字だが、出塁率で見ると最高の4割5分7厘。2回に1回の割合で出塁し、リードオフマンとしての役割を果たしている。前日8日の同戦も1回先頭で安打を放ち、先制のホームを踏んだ。 今季はここまでチームトップの70安打、17盗塁、43得点で「3冠」を走っている。8月はリーグトップの3割5分2厘と打ちまくった。9月は打率2割7厘だが、再び浮上の兆しを見せた。首位巨人とは10ゲーム差をつけられ、今季はあと52試合。近本よ、チームを引っ張れ。このままでは終われない。【只松憲】

◆阪神馬場皐輔投手が1回2安打無失点で踏ん張った。7回から3番手で登板。 1死一、二塁で4番佐野を二塁併殺に打ち取ったかに見えたが、リクエストで判定が覆って一塁はセーフ。2死一、三塁で再開したが、5番宮崎を150キロ直球で遊ゴロに打ち取った。今季はここまで22試合で防御率2・29と奮闘している。

◆阪神能見篤史投手が一夜で「リベンジ」した。3点ビハインドの6回に2番手で登板。 先頭から2者連続内野ゴロに打ち取った。 9番戸柱は四球で出塁を許したが、梅野が盗塁を阻止。1回を無安打無失点に抑えた。前日8日には、6回6失点したガルシアの後を受け、無死一、二塁から登板。適時打を浴びるなど、流れを食い止められずに降板していた。

◆矢野阪神が絶体絶命の危機に立たされた。先制直後の1回裏に先発青柳晃洋投手(26)があっさり逆転を許すと、その後は防戦一方。投打ともに覇気なく、引き分けを挟んで3連敗。首位巨人に10ゲーム差をつけられた。10差からの逆転優勝は過去に7度しかない。10日にも自力優勝の可能性が消滅。せめてもの意地を見せてくれ。激しい雨がグラウンドを打ちつけ、雷鳴が轟いた。9回2死一塁で6番ボーアがスライダーを空振り三振に倒れてゲームセット。絶対に負けられない試合を落とし、首位巨人との差はついに今季最大の10ゲーム差まで広がった。ペナントレースで絶体絶命のピンチだ。今が苦しい時期? そう問われた矢野監督は「ずっとしんどいよ。しんどい中で(勝率)5割でしょ」と前を向くしかなかった。 開幕から続く問題が解消できない。先発青柳は1点リードの1回に4番佐野に逆転の左翼線適時二塁打を許し、5回にも2点適時打を浴びた。前夜に3ランを放った主砲に、3安打3打点とやられ放題。阪神戦で打率3割8分6厘の佐野だけではなく広島鈴木誠、巨人岡本らセ界の4番たちはタテジマ相手に打ちまくる。チームとして食い止めることが出来ない。 打線のオーダーにも首脳陣の苦悩が見て取れる。矢野監督は「3番が決まらんからしんどいわな。どうしても」と嘆いた。3試合ぶりに先発出場した糸井が3番で先制犠飛を放ったが、本調子とは言えず休養日を挟んでの出場が続く。陽川、中谷ら日替わり3番が続き、クリーンアップが固定できない。 勝負の9月に情けない試合が続き、最短で10日にも自力優勝の可能性が消滅する。さらに絶望的な数字が立ちはだかる。首位と10ゲーム差をひっくり返して優勝した例は長いプロ野球の歴史でも、11年中日などわずか7例しかいない。歴史的なミラクル進撃を続けない限り、15年ぶりリーグ優勝はあり得ない。 矢野監督は9回に大山が雨に打たれながら放った遊撃内野安打を引き合いに出して力を込めた。「ああいう安打は意味があると思う。最後の9回でもベンチでしっかりと野球をやる。その小さいことだけど、バカに出来ないと思う。そういうことの積み重ねて、出来ることから(やる)」。可能性がある限りはファイティングポーズを崩さない。【桝井聡】

◆DeNA佐野恵太内野手が5試合連続となるマルチ安打を放った。 1回1死二塁、阪神青柳から左翼線を破る適時二塁打を放ち「コンパクトなスイングで捉えることができました」と笑顔。4回無死の第2打席は内野安打。1点リードの6回1死一、三塁では、右中間を破る2点適時二塁打をマークし「自分のスイングで素直に打ち返すことができました」と話した。8月の月間MVPを初受賞した「つなぎの4番」が、9月も好調をキープしている。

◆矢野阪神が絶体絶命の危機に立たされた。先制直後の1回裏に先発青柳晃洋投手(26)があっさり逆転を許すと、その後は防戦一方。投打ともに覇気なく、引き分けを挟んで3連敗。首位巨人に10ゲーム差をつけられた。10差からの逆転優勝は過去に7度しかない。10日にも自力優勝の可能性が消滅する。 ▼10日に阪神●巨人○のとき、阪神の自力優勝の可能性が消滅する。巨人は11日以降、阪神戦残り11試合に全敗しても、他球団との41試合に全勝すれば、最終成績は84勝33敗3分けで勝率7割1分8厘。同じ時期に阪神は51戦全勝しても83勝33敗4分けで勝率7割1分6厘に終わり、巨人に及ばないため。

◆矢野阪神が絶体絶命の危機に立たされた。先制直後の1回裏に先発青柳晃洋投手(26)があっさり逆転を許すと、その後は防戦一方。投打ともに覇気なく、引き分けを挟んで3連敗。首位巨人に10ゲーム差をつけられた。10差からの逆転優勝は過去に7度しかない。10日にも自力優勝の可能性が消滅する。   ▼阪神●巨人○の結果、首位巨人と3位阪神のゲーム差は今季初めて10に達した。過去2桁ゲーム差を逆転して優勝した例は7度しかない。プロ野球最大ゲーム差逆転Vは63年西鉄の14・5差で、セ・リーグ最大は08年巨人の13差。 ▼仮に今季の巨人がここから残り53試合を借金1の26勝27敗で終えたとすると、最終成績は68勝49敗3分けで勝率5割8分1厘。阪神が上回るには、残り52試合を最低でも36勝16敗の6割9分2厘の貯金20で乗り切り、最終的に68勝48敗4分けの5割8分6厘とする必要がある。

◆3番右翼で先発した阪神糸井は先制犠飛を放ち、出場15試合ぶりの打点を記録した。 1回1死三塁、2ボール2ストライクと追い込まれながら、カットボールを中堅後方へ打ち上げた。8月15日広島戦以来の打点。ただ、2打席目以降は3打数ノーヒットに終わった。チームは3番スタメンを固定できておらず、矢野監督は「3番が決まらんからしんどいわな、どうしても」と苦心。ベテランの本領発揮が待たれる。

◆阪神は一回1死三塁で、糸井が中犠飛を放って先制した。「3番・右翼」で3試合ぶりに先発出場。8月15日の広島戦(京セラ)以来、25日ぶりの打点となったが、直後に先発の青柳が逆転を許した。一回1死、一塁からソトと佐野の連続適時打で2点を失った。

◆10日にプロ初先発する阪神・斎藤友貴哉投手(25)はダッシュやキャッチボールで調整。山形中央高校から桐蔭横浜大、ホンダを経て、2019年ドラフト4位で入団した右腕は2年目での大役に「まずは初回の先頭バッターをしっかり抑えてリズムに乗っていきたいですし、自分の持ち味である相手打者に向かっていく姿勢を前面に出していきたいです」と意気込んだ。社会人時代に結婚しており「マウンドで躍動している姿を家族に見せたい」と気合十分だった。

◆阪神は1-2の五回に、先発の青柳が2点を失ってリードを広げられた。無死二塁で、神里が捕手前へのバントで内野安打。矢野監督はベンチを出て、柳田球審の元に向かった。バントの瞬間に神里の左足が打席から完全に出ていたようにもみえた。この場合、打者はアウト。確認を行ったとみられるが、認められずに無死一、三塁のピンチを迎えた。ソトの空振り三振の後、佐野に右中間への2点二塁打を浴びた。

◆阪神は二回以降に得点が奪えず、逆転負けで貯金がなくなった。1分けを挟んで3連敗。一回に糸井の中犠飛で先制したが、直後に逆転を許した。二回無死一塁でボーアが一ゴロ併殺に倒れてから五回まで無安打。六回先頭の代打・俊介が右前打も、続く近本の空振り三振と同時に二盗失敗で併殺に終わった。  中盤以降に点差を広げられ、DeNA・上茶谷に今季初白星を献上した。5回4失点で4敗目(6勝)の青柳は「連戦中の中、早い回でマウンドを降りてしまって、中継ぎの方々に負担をかけて申し訳ないです」とコメント。自身のDeNA戦は今季4度目の先発で初黒星となった。

◆阪神・矢野耀大監督(51)は完敗したDeNA戦後に報道陣に対応した。  --結果的には打線が敗因か  「まあまあ、一番はね。どっちかだけってことはないけど」  --青柳も点の取られ方がよくなかった  「うーん、まあ...。工夫はしようとしてるのは、バッテリーですごく見えたけど。それが、なかなかやっぱり。左打者をこれだけ並べられる中(先発9人中、6人が左打者)で、できている部分と、いいバッターになったときにできていない部分と。ただ、やろうとしてるっていうのは見えたんで」  --特に佐野にやられた  「その通りや」  --阪神だけが打たれているわけではない  「それは中軸をどうやって抑えるかというのはバッテリーとしても課題やし。相性もあるし、チームとしてやられているというのは偏りというのは、どこのチームの中でも、ジャイアンツの岡本とか何か(偏りが)出てるのは、これだけやってると出てくるからね。それがいいとは全然思わないけど、その中で何とかしていかないとダメなんだけど。今日の中では、相手の方が一枚も二枚も上やったかなと」  --攻撃陣も糸井のスタメン起用など策は打ってる  「3番が決まらんからしんどいわな、どうしても。嘉男(糸井)も練習の中ではちょっと良くなってきてるかなって感じはあるんだけど、結果としてやっぱり、ちょっと苦しんでるんで。左の時に将大(中谷)使ったり陽川使ったりしてるけど、中軸もちろん固定したいし、大事な打順であるっていうのも、もちろん分かってるんだけど、ちょっとそこにハマるというか、感じが模索はしてんだけど、なかなかちょっと見えないっていう部分では。まあまあ、そこだけのことじゃないけど」  --苦しい時期か  「いや、ずっとしんどいよ。しんどい中で5割でしょ。もちろん、それでよしとは何も思っていないし、巨人との差を比べたらね。俺らは勝っていかないとダメということはもちろん自覚しているし。でも、ねえ。なんて言うのかな、俺らも何とか粘り強くというか。最後(九回2死)の悠輔(大山)のああいう安打は意味があると思うしね。最後の九回でもベンチでしっかり声を出して野球をやるという、その小さなことだけど、バカにできないと思うんでね。そういうことを積み重ねて、できることからね。青柳にしてもチャレンジしていくとか。一人一人がやっていくしか打開策もないし、成長もない。日々やるしかないと思う」

◆DeNAが快勝で3連勝を飾った。0-1の一回にソトと佐野の連続適時二塁打で逆転。五回に佐野の2点二塁打で突き放した。上茶谷は7回1失点で今季初勝利。阪神は青柳が5回4失点と崩れ、引き分けを挟む3連敗で勝率5割に逆戻りした。  受賞御礼の"猛打ショー"だ。プロ4年目で初めて月間MVP(8月度)を受賞したDeNA・佐野がバットで感謝を体現した。  「コンパクトなスイングで捉えることができました。ソトに続きランナーをかえすことができうれしいです」  0-1の一回1死一塁からソトが左翼線へ二塁打。一走が一気に生還して同点になると、続いたのが4番の佐野だ。青柳の142キロを弾き返すと、鋭く三塁線を破る二塁打で勝ち越しに成功した。  四回には二塁内野安打を放ち、今季24度目の1試合2安打をマーク。見せ場は五回にもやってきた。梶谷、神里の連続安打などで迎えた1死一、三塁から、右中間への2点二塁打で今季9度目、3試合連続の3安打を記録。打点を50の大台に乗せた。  8月は打率・343、6本塁打、22打点と堂々の数字を残したが、佐野は開幕から好調を維持。安打数93と打率・351はセ・リーグのトップ(8日時点)で、打点もリーグ3位につけるが、この日、さらに数字を伸ばした。  若き4番が躍動するDeNA。巨人がセ・リーグを独走中だが、まだペナントの灯を消すわけにはいかない。(湯浅大)

◆DeNAは4-1の八回に無安打で2得点した。  倉本の四球、柴田の犠打による1死二塁で代打・乙坂が四球を選んだボールは、阪神の4番手・望月の暴投となり一、三塁。続く戸柱の打席で乙坂が二盗し二、三塁に。5番手で登板していた小川は2ストライクからの3球目を暴投とし、三走・倉本が生還して1点。さらに4球目も暴投となり、三塁から乙坂がホームインした。ノーヒットによる貴重な駄目押し点となった。

◆阪神・大山が2試合連続でマルチ安打を放った。ここ5試合は打率・350(20打数7安打)、8打点4本塁打と好調を維持。九回は2死から、しぶとく食らいつき遊撃内野安打で簡単に試合を終わらせなかった。矢野監督も「最後の(大山)悠輔のああいう安打は意味があると思う」と意地の一打にうなずいた。

◆阪神・近本は一回、上茶谷の137キロの変化球を左中間へ弾き返し二塁打。糸井の犠飛で先制のホームを踏んだ。2日連続となる先頭打&得点で1番の役割を果たした。八回にも中前打を放ち、1日のヤクルト戦(甲子園)以来、今季17度目の複数安打をマーク。貧打に苦しんだ打線の中で、リードオフマンが気を吐いた。

◆阪神・糸井が「3番・右翼」で3試合ぶりに先発出場。一回1死三塁から中犠飛を放ち、8月15日の広島戦(京セラ)以来、25日ぶりに打点を挙げた。しかし、その後は相手の好守にもはばまれ3打数無安打。矢野監督も「(糸井)嘉男も練習の中では良くなってきているかなって感じはあるけど、結果としてやっぱり苦しんでいる」と肩を落とした。

◆八回に登板した阪神の若手コンビが乱調で、無安打で2点を失った。4番手の望月は先頭の倉本に四球。1死二塁で代打・乙坂への四球に暴投が重なり、一、三塁を招いた。ここで小川に交代。3日に昇格後、2度目の登板となったルーキーは戸柱を2ストライクと追い込んだ後、2球連続の暴投で2人の走者の生還を許した。2人で5球の間に3暴投と荒れた。

◆セ・リーグ2位のDeNAは9日、阪神14回戦(横浜)に6-1で快勝。先発の2年目、上茶谷大河投手(24)が7回5安打1失点の好投で昨年9月14日以来となる白星で今季初勝利を手にした。これでチームは3連勝。首位・巨人とは8.5ゲーム差のままだが、必死に食らいついていく。  九回途中から雷雨に見舞われた横浜スタジアム。勝利の瞬間、上茶谷は穏やかな表情でグラウンドを見つめていた。  「一回に(点を)取られたけど、すぐ裏の攻撃で逆転してもらい、いいリズムで投げることができました」。一回に糸井の犠飛で先取点を奪われたが、失点はこれだけ。その裏に味方打線が逆転し、波に乗った。  4-1の七回2死一、三塁のピンチでは梅野を右飛に仕留めた。追い込んでから捕手・戸柱のサインに首を振り「打たれても悔いが残らないように」と直球勝負。この日最速タイの149キロのボールで押し込み、マウンドを降りた。  東洋大からドラフト1位で入団した昨季は7勝を挙げ、さらなる飛躍が期待された今季。右肘の炎症で出遅れ、復帰後も勝ち星に恵まれなかった。この日が6試合目の登板。ラミレス監督が「去年から見てもベストピッチング。違うレベルにいったのかな」と覚醒を予感するほどの内容で、待望の1勝目をつかんだ。  前回1日の巨人戦も6回3安打2失点と好投したが勝てなかった。0-0の四回に大城を追い込みながら、切れがなかったチェンジアップを選択し2ランを被弾。その映像を自室で見直し、悔しさを頭に刻み込んだ。「ワンバウンドしても戸柱さんが止めてくれる」と変化球を低めに集め、凡打の山を築いた。  「今後は勝っていかないといけない」。上茶谷は誓った。首位・巨人とは8・5ゲーム差。まだペナントレースの灯は消さない。(湯浅大)

◆踏ん張りどころで4番に痛打され、マウンドで苦悶(くもん)の表情を浮かべた。阪神・青柳が4失点を喫し、先発の役目を果たすことはできなかった。  「連戦中のなかで早い回でマウンドを降りてしまい、中継ぎの方々に負担をかけて申し訳ないです」  一回、1死一塁でソトに左翼線へはじき返されて失点。さらに4番・佐野にも高めの直球を左翼線へはじき返されてあっさり逆転を許した。五回には、梶谷の左翼線二塁打と神里の三塁線へのバント安打などで1死一、三塁とし、再び佐野に右中間への2点二塁打を浴びた。  左打者を6人並べてきたDeNA打線につかまり、5回8安打4失点で4敗目。特に8月のリーグ月間MVPを受賞した佐野には3安打3打点と打ち込まれた。矢野監督は「(チームで)中軸をどうやって抑えるかというのはバッテリーとしても課題」と話したうえで「ジャイアンツの岡本とかに(偏りが)出ているのは、これだけ(試合を)やっていると出てくる。それがいいとは思わないけど、何とかしていかないとダメ」と顔をしかめた。  チームとしても佐野には被打率・386、3本塁打、14打点とやられており、巨人・岡本には同・306、3本塁打、12打点、ヤクルト・村上にも同・370、3本塁打、11打点と4番打者に苦しめられている。  青柳は地元の横浜スタジアムで昨季から3戦3勝と負けなしだったが、中5日で登板したこの試合で土がついた。悔しさをバネにして挽回するしかない。(織原祥平)

◆阪神はDeNA戦に1-6で敗れ、引き分けをはさんで3連敗。勝率5割に逆戻りとなった。首位巨人とは今季最大の10ゲーム差に広がり、10日にも自力優勝の可能性が消滅する。矢野燿大監督(51)は苦しい戦いに「しんどい」と心境を吐露。崖っぷちに追い込まれたが、粘り強く戦っていく姿勢を強調した。  土砂降りの中、最後は空振り三振に倒れたボーアがとぼとぼと引き揚げた。九回、横浜を突然襲った豪雨は虎党の涙雨か...。二回以降ゼロ行進で完敗。意地を見せることもできず敗れた矢野監督が、力なく語った。  「苦しい時期? いや、ずっとしんどいよ。でもしんどい中で(勝率)5割でしょ。もちろん、それでよしとは何も思っていないし、巨人との差を比べたらね。俺らは勝っていかないとだめということはもちろん自覚している」  この日も巨人は勝ち、ついに10ゲーム差。10日にも自力Vが消滅する崖っぷちとなった。5割で粘る虎に対し、貯金20でぶっちぎる宿敵。残酷な現実を受け入れるのは簡単ではなかった。  心が折れそうな連戦だ。7日は巨人に競り負け、前夜は7点差を追いつかれて引き分け。この日も一回に幸先よく先制したと思えば、その裏にあっさりと逆転を許した。  さらに1-2の五回無死二塁のピンチでは、神里がバッターボックスから左足を踏み出してセーフティーバント。三塁線にうまく転がされたが、矢野監督はベンチを飛び出した。足が出ていればアウト。柳田球審に確認を求めたが判定は変わらず、一、三塁で再開すると、1死を奪った後、佐野に2点二塁打を許して傷口も広がった。  「3番が決まらんからしんどいわな、どうしても」  打線も迫力を出しきれない。その原因がここだった。サンズを4番に置いた8月20日以降、18試合で3番は4人に任せたが打率・140。陽川、中谷、糸井、福留を起用してきたが、安心して任せられるだけの結果を得られない。「中軸はもちろん固定したい。大事な打順っていうのも分かってるんだけど、そこにハマる感じが...模索はしているんだけど、ちょっと見えない」と暗中模索の日々だ。  「一人一人がやっていくしか打開策もないし、成長もない。日々やるしかないと思う」  絶望的ともいえる中で、矢野虎はもがきながら進んでいく。(大石豊佳)

◆ウソやろ~! 首位・巨人に大きく離され、本日も勝っているっちゅ~のに、お得意さまだったはずのDeNAと今季互角の勝負じゃ、ミラクル逆転Vなんて口に出すのもおこがましいわ~!  そもそも、巨人ってそこまで強いですかー!? 坂本、岡本、丸らいい打者はいますよ! でも、若手の松原だ、ベテランの中島だ、捕手なのに打力を買われて起用されている大城だ、原采配の巧みさじゃん! 投手陣も菅野は飛び抜けているけど...。てか、巨人以外の高給取り、手を抜いていませんかー!?(もちろん阪神も含めてですよ)  そこで俺の提案。この後の試合では例えば「3番・ライト・〇〇」の後に「今季年俸××円」とつけりゃいーのだ! そうなったら高年俸の選手は、いい加減なプレーをできんやろー!!  まずは、阪神からその意識革命をしたろーやないか!!

◆ここまでゲーム差が開いては、はっきり言ってもう「優勝争い」ではなくなってくる。目の前の試合を一つずつ戦うことと、巨人との直接対決で勝つことだけを考えていくしかない。  西勇は11日の広島戦(甲子園)の先発から中5日で17日の巨人戦(東京ドーム)にも回ることができる。とにかく高橋、青柳、西勇をぶつけて差を縮めていくこと。10月の巨人戦は金土日になる。大きくローテを組み替えるのは難しいかもしれないが、開き直って、いい投手からぶつけることだ。巨人戦には極力、打撃戦にならないような先発を立てて、何としても競り勝つ。それ以外のところでは打線で打ち勝ち、リリーフも助けてやることだ。  この日は3点差の八回に望月、小川で2点を失ったのも痛かった。クローザーの三嶋を投げさせられなかった意味でも、やりたいことをやられてしまったという印象だ。阪神がこの先、スアレス、岩崎、岩貞、ガンケルらを投げさせるのかは打力がモノを言ってくる。ラスト1カ月になればラストスパートで、多少のビハインドでも勝ちパターンの投手つぎ込むしかない。それまでにどれだけ耐えて、巨人に近づけるかだ。 (本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
42223 0.656
(↑0.005)
-
(-)
53327
(+5)
221
(+4)
87
(+4)
38
(-)
0.259
(↓0.001)
3.250
(↓0.01)
2
(-)
DeNA
34315 0.523
(↑0.007)
8.5
(-)
50304
(+6)
276
(+1)
68
(-)
14
(+1)
0.274
(↑0.001
3.800
(↑0.04)
3
(-)
阪神
32324 0.500
(↓0.008)
10
(↓1)
52283
(+1)
276
(+6)
66
(-)
45
(-)
0.242
(-)
3.520
(↓0.04)
4
(-)
中日
31364 0.463
(↓0.007)
12.5
(↓1)
49239
(+4)
292
(+5)
39
(+2)
18
(-)
0.240
(-)
3.790
(↓0.02)
5
(-)
広島
26348 0.433
(-)
14
(↓0.5)
52301
(+10)
330
(+10)
70
(+1)
26
(+1)
0.266
(↑0.001)
4.450
(↓0.07)
6
(-)
ヤクルト
26366 0.419
(-)
15
(↓0.5)
52291
(+10)
350
(+10)
61
(+2)
41
(+2)
0.254
(↑0.002)
4.670
(↓0.07)