楽天(★0対2☆)ソフトバンク =リーグ戦13回戦(2020.09.08)・楽天生命パーク宮城=
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ソフトバンク
0001100002501
楽天
0000000000410
勝利投手:千賀 滉大(6勝3敗0S)
(セーブ:森 唯斗(1勝1敗19S))
敗戦投手:辛島 航(0勝2敗1S)

本塁打
【ソフトバンク】グラシアル(7号・5回表ソロ)

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◆ソフトバンクは0-0で迎えた4回表、栗原の適時打で1点を先制する。続く5回にはグラシアルのソロが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・千賀が8回3安打無失点。13個の三振を奪う力投で今季6勝目を挙げた。敗れた楽天は、7回の好機であと1本が出なかった。

◆先発は楽天辛島、ソフトバンク千賀。ソフトバンクは2回1死一、三塁も無得点。楽天も3回1死三塁の場面でスクイズ失敗。 ソフトバンクは4回に栗原の適時打で先制。5回にグラシアルの7号ソロで加点した。楽天は千賀の前に6回まで2安打無得点。 ソフトバンクが連敗を3で止めた。千賀が8回無失点で6勝目、森が19セーブ目。楽天辛島は2敗目。楽天は2連敗で首位ソフトバンクに5ゲーム差。

◆楽天はソフトバンク千賀を捉えられず、今季6度目の無得点負けで2連敗となった。 3回1死三塁で足立が初球スクイズを試みるも、捕手甲斐に立ち上がって外され失敗。先制の絶好機を逸した。 三木監督は「調子のいい千賀投手から少ないチャンスでどう取るか。選手が勝つためにやった中で申し訳ない。僕の責任」と受け止めた。首位ソフトバンクとは5ゲーム差に広がった。

◆ソフトバンクのジュリスベル・グラシアル内野手が貴重な追加点となる7号ソロを放った。 1-0で迎えた5回1死走者なしで、辛島から左中間への特大のアーチ。「打ったのは直球。バットの芯でしっかりとらえることができた。千賀もいい投球をしていたし、良い追加点になってくれたと思います」と会心の一振りだった。今季はコロナ禍の影響で来日が遅れたが19試合で7本を量産。9月に入っての7試合は、1試合2発を含め5発7打点の大暴れだ。この日から同じキューバ勢のデスパイネも1軍に再合流。ソフトバンク通算2000号まであと11本とした助っ人が、さらなる量産態勢に入る。

◆ソフトバンク栗原陵矢捕手が勝負強さを発揮して先制適時打を決めた。 4回無死満塁で、辛島の低めの球を技ありの中前適時打。「前のチャンスで打ち取られていたので打てて良かった。先制点を取れて良かったです」。2回無死一、二塁は一ゴロに打ち取られており、満塁のチャンスでリベンジした。得点圏打率を3割8分3厘とし、勝利に大きく貢献した。

◆これぞエースの意地だ。ソフトバンク千賀滉大投手(27)が、今季最長の8回を3安打無失点にまとめ、チームの連敗を3で止めた。打率リーグトップの楽天打線を相手に、今季最多13奪三振の快投。石川に並ぶチームトップの6勝目をマークした。0・5ゲーム差で迫る2位ロッテも連勝を5に伸ばすデッドヒートで首位を死守。6連戦の先陣右腕がチームを勢いづけた。2位ロッテが迫る負けられない戦いで、千賀が「エース」らしい姿を見せた。7回だ。先頭田中の打球が左足に直撃し、内野安打になった。ベンチに向けて手を上げ「絶対(コーチやトレーナーが)出て来るんで。大丈夫だという意味です」。そのまま続投し、1死一、三塁では4番島内を空振り三振。2死満塁からは銀次を渾身(こんしん)の155キロで見逃し三振に斬り、グラブをバチンとたたいてほえた。凜(りん)とした姿でマウンドを守り、チームに勇気を与え続けた。 今季最長の8回を投げ、被安打はわずか3。今季最多13奪三振の力投で強打の楽天打線を無失点に抑えた。ノーヒットノーランを達成した昨年9月8日ロッテ戦(ヤフオクドーム)以来、1年ぶり完封はならなかったが「きょうは今年初めて自分の球が放れた。いい姿勢でマウンドに上がれたと思う」と胸を張った。 前回登板の1日オリックス戦では押し出しを含む1イニング4四球などで自滅。工藤監督は「エースとしての責任を感じて、(次の登板まで)1週間を過ごしてほしい」とあえて厳しい言葉で奮起を要望。チームを背負うべき右腕に対し「若い人にとって『まねしたい、ああなりたい』と思うような投手であってほしい」と期待していた。この日の投球には「今日は本当にマウンドでのしぐさもよかった。いい時の千賀に戻ってきた」と目尻を下げた。 千賀自身は「今年の内容や姿勢だけ見ると、ぼくはそう(エースだと)感じなかった。こういう投球を重ねていって、そう呼んでもらえるように」。自身の立場を理解し、求められている姿をマウンドで示した。 チームの連敗は3でストップ。この日2位ロッテも連勝を5に伸ばす中、0・5差のまま首位を死守した。「流れがいきそうなところは正直あった。全部断ち切るという思いでいって、それができた」。千賀は今季一番、自信に満ちた顔でうなずいた。【山本大地】

◆楽天・岩見雅紀外野手(26)が、今季初めて1軍に昇格した。  「打撃をみてほしいです。2軍でやってきたことを変えずに、1軍に来たからといって張り切ったりせず、しっかりやっていきたいです」  三木監督は、昇格理由について「打つことです。期待を込めて呼びました。持っているパワーはものすごい。2軍でいろんなことに取り組んで、結果もだしている」と説明した。  さらに、打撃フォームに言及し、「打ち方がだいぶ変わった。取り組んでいることが、明らかによくなって、去年よりボールに対するコンタクトは上がっている」と明かした。  岩見は今季、イースタン・リーグで35試合に出場し、打率・325、7本塁打、21打点をマークした。

◆ソフトバンクが連敗を3で止めた。四回に栗原の適時打で先制、五回にグラシアルの7号ソロで加点した。千賀は力のある直球を軸に8回を無失点、13三振を奪い6勝目を挙げた。森が19セーブ目。楽天は散発の4安打で零敗を喫した。

◆楽天が零封負けを喫し、2連敗。三木肇監督(43)が、試合後にオンライン取材に応じた。試合後の一問一答は以下のとおり。  --零封負けを喫した 「千賀投手に、本当にナイス・ピッチングをされた。(味方打線が)ねばっていいところもあったけど、悔しいです」  --千賀の攻略法  「細かいことはいえないけど、しっかりミーティングで準備をしていった。なかなか、捕まえることができなかった」  --三回は初球にスクイズを仕掛けた(結果、相手バッテリーに見破られ、三走が三本間で挟まれ憤死)  「いろいろな考え方があると思う。意図があってやりました。千賀投手は調子がよかったし、少ないチャンスで、点をどう取るかというところで、結果としてうまくいかなかったのは僕の責任です。選手が勝つためにやっている中で、申し訳なかったです」  --先発の辛島(5回2失点)について  「強力なホークス打線に、一人一人に慎重になりすぎた部分もありましたけど、何とか粘って、バックもピンチを守って、試合を作ってくれた。次回に向けて調整してもらいたい」  --あす以降に向けて  「うまく、切り替えられるところは切り替えて、あす(9日)は涌井(が先発)なので、しっかりうちのペースでできるように、しっかり準備して向かいたいと思います」

◆ソフトバンク・千賀が楽天打線を圧倒。8回を投げて3安打無失点、13個の三振を奪った。最速は159キロだった。  「初戦を取れるように、自分にやれることを精いっぱいすることを考えてピッチングしたい」と話していた右腕はこの試合前まで9試合に登板して5勝3敗、防御率3・88。無失点だったのは1度だけと、もどかしい内容が続いていた。試合前、工藤監督は「エースというのはチームを代表する投手。若い選手にとっての目標でもあり、ああなりたいと思う人。しっかりと投げてほしい」としていた。不安も悩みも振り払うかのように、打者にだけ集中した。  一回は岡島、田中、浅村を3者連続の空振り三振。三回1死で辰己に中越え三塁打を浴びたが、続く足立の初球で外してスクイズを阻止し、無失点でしのいだ。  楽天戦は今季3度目。前回対戦は8月4日で6回3失点。勝敗こそつかなかったが、チームは1点差で接戦を落とした。12球団トップのチーム345得点の重量打線。自分を取り戻すためにも、相手に不足はなかった。  打線は四回無死満塁で栗原が中前に弾き返して先制。「前のチャンスで打ち取られていたので、このチャンスは打ててよかった」。五回2死にはグラシアルが左中間席に7号ソロを突き刺した。  千賀は八回まで108球を投げてお役御免。2桁奪三振は今季2度目で、エースがいよいよ本領発揮の気配だ。(竹村岳)

◆試合後、ソフトバンク・工藤公康監督(57)が取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。  --千賀が最高の投球  「マウンドさばきとか、マウンドでのしぐさもよかった。落ち着いて投げられていたし、打者に向かっていたところもあったし。そういうところはいいときの千賀に戻ってきたというふうに思います」  --序盤から直球で押していた  「きょうは低めにもいっていた。低めに落とすフォークをあれだけ振ってくれるというのは低くストレートをコントロールできているというのが一番大きいと思います。追い込むまでも追い込んでからも自分の頭、打者のイメージとか。鮮明に思い出しながら投球できていたと思います」  --本人はこの1週間でいい調整ができたと  「何かうまくいかないところをどうやってこの1週間で修正ができるのかというところ。先発投手は毎週毎週なので。打たれたことに対してというよりは、どういう1週間だったのかということが僕は大事だと思うので。一喜一憂するのではなく、それを次にどう生かすか。本当、いい1週間を過ごしてくれたと思います」  --グラシアルが貴重な追加点  「すごいですね! よく飛びましたね。ナイスバッティングでした。1点を取った後だっただけに、よく打ってくれたと思います」  --週頭をとった  「週のはじめ、火曜日にチームとしてしっかりバランスのいい勝ち方ができたのは非常に大きいと思います。あしたにつなげていくことが大事だと思いますので。あしたは和田君が投げるので、しっかり今度は逆に援護ができるようにやっていきたいと思います」

◆残暑も迷いも、全てをなぎ払った。ソフトバンク・千賀が今季最長の8回を投げ、最多の13奪三振。チームトップタイの6勝目を挙げ、ホッとした表情をみせた。  「今年初めて、自分の球が放れたんじゃないかなと思います」  三回1死三塁のピンチでは足立への初球で冷静にウエスト。スクイズを読むと三本間で挟殺し、無失点にしのいだ。七回無死は田中の打球が左つま先付近を直撃。すぐにベンチに大丈夫だとアピールした。2死満塁とされるも銀次を155キロの直球で見逃し三振。長かったトンネルを抜けた。  「今年に関しては常に、毎週、試行錯誤している。どうにか自分の球を放れるように」  今季10試合目の登板。週の頭を任されてきたが、結果が伴わず、ベテラン和田から姿勢や考え方などアドバイスをもらった。1月下旬には右ふくらはぎの違和感で春季キャンプは別メニュー調整。さらに2月下旬には右前腕部の張りに悩まされた。もどかしかった自分を振り払い、12球団トップの得点345を誇る楽天打線に仁王立ちだ。  チームは4日からのロッテ戦(ペイペイドーム)で痛恨の3連敗。0・5差にまで迫られ、敗れれば首位陥落の可能性もある一戦だった。工藤監督は「きょうは8回で十分。次の登板も安定するんじゃなかなと思います」と手をたたいた。混パを抜け出すために不可欠だったエースの復調が、やっと形となった。  「今年の内容だけを見ると。僕は全く(自分をエースだと)感じなかった。こういう投球を重ねていって、また呼んでもらえるように、濃い1週間を過ごしていけたら」  杜の都で右腕は誓った。ずっと探していたこの感覚を、もう絶対に離さない。これが千賀滉大だ。(竹村岳)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
39273 0.591
(↑0.006)
-
(-)
51293
(+2)
247
(-)
83
(+1)
45
(+1)
0.239
(↓0.001)
3.260
(↑0.05)
2
(-)
ロッテ
39282 0.582
(↑0.006)
0.5
(-)
51295
(+3)
311
(+2)
62
(+1)
56
(+1)
0.243
(↓0.001)
4.310
(↑0.03)
3
(-)
楽天
34323 0.515
(↓0.008)
5
(↓1)
51345
(-)
308
(+2)
72
(-)
42
(-)
0.264
(↓0.001)
4.270
(↑0.03)
4
(-)
日本ハム
32343 0.485
(↓0.007)
7
(↓1)
51297
(+2)
301
(+3)
55
(-)
36
(+1)
0.254
(↑0.001)
3.980
(↑0.02)
5
(-)
西武
31342 0.477
(↑0.008)
7.5
(-)
53294
(+2)
299
(-)
67
(-)
45
(+2)
0.247
(↓0.001)
4.350
(↑0.07)
6
(-)
ORIX
22425 0.344
(↓0.005)
16
(↓1)
51244
(-)
302
(+2)
45
(-)
53
(-)
0.239
(↓0.003)
4.180
(↑0.02)