中日(★0対2☆)巨人 =リーグ戦16回戦(2020.09.08)・ナゴヤドーム=
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巨人
0010000102600
中日
0000000000600
勝利投手:菅野 智之(10勝0敗0S)
(セーブ:デラロサ(1勝0敗10S))
敗戦投手:大野 雄大(5勝4敗0S)
  DAZN
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◆巨人は3回表、坂本の適時二塁打で1点を先制する。そのまま迎えた8回には、1死一三塁から亀井が犠飛を放って貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・菅野が7回無失点で今季10勝目。敗れた中日は先発・大野雄が9回2失点と力投するも、打線が援護できなかった。

◆5試合連続完投勝利中の中日大野雄大投手(31)と開幕9連勝中の巨人菅野智之投手(30)が先発する。両者の先発対決は過去6度あり、結果は菅野が3勝1敗とリード。今季初対決となった7月3日は菅野の完封勝ちだったが、今日はどちらに軍配が上がるか。

◆巨人坂本勇人内野手(31)が先制の適時二塁打を放った。両チーム無得点の3回2死二塁、中日大野雄の134キロを捉え、左翼フェンスに直撃させた。 「打ったのはフォークです。相手も好投手。先制点を取りたかったので、よかったです」とコメント。ここぞの集中力でチャンスをものにした。

◆巨人は3回2死二塁から坂本の適時二塁打で先制。先発菅野は3回まで中日打線に3安打1死球も、得点は与えない。 中日大野雄は5回1死一、二塁、6回無死一塁も後続を断つ。菅野も4回から6回まで1安打に抑え、1-0のまま終盤に入った。 巨人は8回に亀井の犠飛で加点し3連勝。菅野は7回5安打無失点で無傷の10勝目。中日大野雄の連続完投勝利は5で止まり、4敗目。 ▽巨人菅野「(連勝記録は)あまりピンとこないですが、ジャイアンツの歴史に名前を刻むことができて光栄に思います。これからもどんどん伸ばしたいです」

◆巨人菅野智之投手(30)が7回5安打無失点の好投で開幕から無傷の10勝目を挙げた。開幕投手からの10連勝は球団では38年春スタルヒン(11連勝)以来2人目。「あまりピンとこないですけど、ジャイアンツの歴史に名を刻むことができてうれしいですし、これからも頑張っていきたい」と力を込めた。 試合前まで5試合連続完投勝利を収めていた中日大野雄とのしびれる投げ合いを制した。2回まで安打と死球などで得点圏に走者を背負ったが、3回以降は2安打に封じ、二塁も踏ませない力強い投球を披露した。大野雄との投げ合いへの意識は「もちろんありました」と明かし、「自分の連勝記録も頭にあったので、勝ててよかったです」と笑顔を見せた。 これで今季中日戦3試合に登板し、25回を無失点。「まぐれだと思う。いつか点は取られるので、その時にバタバタしないようにしっかり準備をしたい」と引き締めた。

◆巨人は菅野が7回無失点で開幕から10連勝とした。直球に豊富な変化球を交え、5安打に封じた。打線は三回に坂本の適時二塁打で先制。八回は亀井の犠飛で加点し、チームは3連勝。中日は2失点で完投した大野雄が報われなかった。

◆巨人菅野智之投手が開幕10連勝し、17年以来2度目の両リーグ10勝一番乗り。 開幕10連勝以上は13年田中(楽天)以来で、巨人では66年堀内の13連勝以来4人、5度目。開幕投手の開幕10連勝以上は04年岩隈(近鉄)以来6人目となり、巨人では38年春に11連勝したスタルヒンに次いで2人目だ。この日の菅野は12試合目。登板12試合以下で開幕10連勝は04年岩隈以来6人、7度目で、巨人は初めて。また、開幕10連勝でセ、パ両リーグ10勝一番乗りは81年村田(ロッテ)82年北別府(広島)88年郭泰源(西武)04年岩隈、13年田中に次ぎ6人目で、こちらも巨人初。

◆巨人原辰徳監督が監督通算1065勝目を挙げ、川上哲治氏の持つ球団最多勝利に王手をかけた。 1点リードの8回無死二塁では「攻撃に転じたところもあった」と菅野に代打吉川大を送り、犠打と犠飛で貴重な追加点を奪った。 菅野の好投には「徐々に良くなってきた感じじゃないでしょうか。しかし(大野も)甲乙つけがたいところでしょうな」と評し、自身の記録には「まだまだ。我々は戦い半ばだから」と言った。

◆巨人坂本勇人内野手が、またしても菅野をバックアップした。0-0の3回2死二塁。大野雄のフォークを捉え、左翼フェンス直撃の適時二塁打を放った。 今季は11本塁打をマークするキャプテン。6本が菅野の先発時と、エースを援護してきた。「チャンスが少ないと思っていたので、その中で何とか打ちたいなと思っていた」と2戦連続完封中だった相手左腕を仕留めた。原監督は「やっぱりうちの中心打者というのがね、いいリズムになってきたというところですね」と評価した。

◆中日の大野雄大投手(31)は9回を投げきったが、ここ5試合完投で挙げた勝利ではなく敗戦完投。115球6安打2失点の力投も打線の援護がなく、7回無失点の巨人菅野に10勝目を与える結果となった。残念無念の6戦連続完投だ。 与えたくなかった先制点を奪われた。3回、坂本に左翼フェンス直撃のタイムリーが自身28イニングぶりの失点。「ボールツーから落ちる球を選択したんですけど坂本選手にうまく打たれた。先制点を与えてしまったのが負けた原因でしょう」。この1点が7月17日以来の4敗目に直結した。 登板前日には「僕は最初の1点をやらないように初回から全力でいくんで、途中でバテたらすいませんという感じでいきます」と話していた。相手はチームが今季2戦とも完封負けしている菅野。球団新となる連続完投勝利の記録も3連続完封も二の次で臨む覚悟を示していただけに先に与えた1点を悔やんだ。 大野雄の菅野観は明快だ。「同じ先発ピッチャーとして尊敬している。先発はこうあるべきやというのを成績でも発言でも残している」。1歳年下の右腕へ最大の敬意を払う。その菅野は序盤のピンチも無失点で切り抜けた。「いいピッチャーは先に点を取られへんな、と。そういうことを感じました」とライバルチームのエースの力と技を再認識した。バットでも2安打を放つ執念を見せたが、エース対決に敗れ、首位巨人との差は11・5ゲームと大きく広がった。【安藤宏樹】

◆巨人の「8番・二塁」でスタメンの吉川尚輝内野手が、チーム唯一の3安打を放った。3回に大野雄からチーム初安打を記録し、先制のホームを踏んだ。8回は三塁線を破る二塁打で2点目の得点を記録。 原監督は「(7日の阪神戦後)我々バスで移動したけれども、彼は自分の体というのを良く知っていてね、『私は新幹線で行きたい』と前々から言っていたと。その辺の自覚が、大人になってきた」と意識の変化を褒めた。

◆中日は序盤のチャンスに1本が出ず、菅野に7回まで無得点。大野雄の力投に応えられず、今季7度目の完封負けを喫した。 対菅野は25回無得点で3戦全敗。与田剛監督は「当然対策は練っていくんですけど頭で考えるのと行動するのは難しい。何度も同じピッチャーにやられるわけにはいかない」と険しい表情だった。

◆巨人が中日に競り勝ち、3連勝。菅野が7回5安打無失点の好投で中日・大野雄とのエース対決を制し、開幕からの連勝を「10」に伸ばした。  中日は菅野の立ち上がりを攻め、一回、二回と得点圏に走者を進めたが、あと1本が出ない。すると、巨人は三回、1死から吉川尚が中前打で出塁。菅野の送りバントで二塁へ走者を進めると、巨人・坂本がレフトフェンス直撃の適時二塁打を放ち、先制に成功した。  その後は両先発がスコアボードに0を並べ、迎えた八回。巨人は1死一、三塁の好機をつくると、亀井の左犠飛で貴重な追加点を挙げた。  中日・大野雄は9回115球を投げきり、6試合連続の完投で意地を見せるが、打線がエースを援護できず。九回も1死一塁から最後は阿部が二ゴロ併殺打に倒れ、好機を活かすことができなかった。

◆9月1日の広島戦(ナゴヤドーム)で5試合連続完投勝利を決めた中日・大野雄大投手(31)が先発。この試合で完投勝利を6試合連続に伸ばせば球団新記録となるなかで6安打2失点と好投したが、打線の援護がなく、7月17日の阪神戦(甲子園)以来の黒星となる完投負けだった。  「(菅野は)対戦する前からなかなか点の取れる投手でないのは分かっていたし、言っていた。その中で僕が先制を取られてしまったのが負けた原因」  開幕から9連勝中と絶好調の菅野との投げ合い。三回2死二塁で坂本に「うまいこと打たれた」と左翼フェンス直撃の二塁打を浴びた。対する菅野は一回に2死一、三塁、二回も2死一、二塁と得点圏に走者を背負うピンチを招いたが、ともにゼロを抑えていた。左腕は試合前から重要視していた先制点を与えたことが勝敗に響いたと分析した。  打線が今季、菅野にすでに2完封を食らっているなかで七回までの5安打とまたも攻略できず。そのうち、2本は大野雄で、「すごい投手ですけど僕だってバットを持っているんやし、と思って必死に行きました」とプロ初のマルチ安打で対抗。投打にわたって意地を見せた。  球団新記録となる6試合連続完投勝利は逃したが、6試合連続完投は結果として残る。「連続は置いておいて火曜日に1イニングでも1アウトでも多く投げられる投手がいればチーム的には助かると、僕自身も意識している。そういう意味では火曜日に一人で最後まで投げられたというのは、チームにとってプラスになってくれたら。きょうの負けを生かしてほしいとは思う」。悔しい気持ちを抱えながら、必死に前を向いた。

◆中日打線は巨人・菅野に7回5安打無得点に抑えられ、今季3つ目の白星を献上した。  7月3日(東京ドーム)に1安打完封、同21日(ナゴヤドーム)に3安打完封を食らい、今回で25イニング連続無得点。与田監督は「何度も同じピッチャーにやられるわけにはいかないし、もちろん球界屈指のピッチャーですけど、それを何とか点を取れるようにしなきゃいけないのがわれわれの仕事。選手も新しい何か、自分で勇気を持って挑んでいかなければいけないと思います」と話した。  2失点完投も援護なく黒星を喫した大野雄は、先制点を与えたことが敗因と振り返った。投げ合った菅野は一回2死一、三塁、二回2死一、二塁のピンチをしのぎ、ゼロを並べていた。指揮官は序盤の好機を生かしきれなかったことについて「チャンスはそう多くはないと思うので、やっぱりそこで2死からでもチャンスで何とかあと1本、と。そういうゲームだったと思います」と悔やんだ。

◆ナゴヤドームは緊張感に満ちていた。開幕9連勝の巨人・菅野と、5試合連続完投勝利中の中日・大野雄の今季2度目の投げ合い。この日も息詰まる展開となった。  「いい投手戦をして、絶対に勝ちたい」と菅野が予告した通り、両エースのプライドがぶつかり合った。菅野は一、二回にいずれも2人の走者を背負ったものの、後続を断った。  打線は三回に坂本の左翼フェンス直撃の適時二塁打で1点を先制。しかし、五回1死一、二塁で二走の中島が塁を飛び出してチャンスをつぶすなど、なかなか追加点を奪えなかった。  菅野の大野雄との対決は今季2度目。前回7月3日は、菅野が七回1死まで無安打無失点と好投し、完封勝利を飾った。「大野さんもすごくいい投球していたので、なかなか点は取れないだろうなと」と1歳上の相手左腕が7回1失点と好投するのを力に変えた。菅野も意識する強敵だ。  2人は試合前の時点で防御率、奪三振、完投、完封など各部門で1、2位を争っている。乗りに乗っているエース同士のいずれかの連勝が止まるかもしれない一戦。菅野が7回無失点で開幕10連勝を飾った。(谷川直之)

◆巨人の坂本が三回、先制の二塁打を放った。菅野と大野雄の両エースが投げ合った緊迫の一戦。この試合最初の好機だった2死二塁から外角の変化球を捉えると、あと少しで本塁打という当たりで左翼フェンスを直撃した。大野雄から貴重な1点をもぎ取り「チャンスが少ないと思っていたのでその中で何とか打ちたいなと思っていた」と笑顔だった。  六回も低めの変化球に合わせ、左前打。坂本は8月下旬から14試合連続安打。その間、複数安打が7度目と調子を上げてきた。原監督は「うちの中心打者というのがね、いいリズムになってきた」とうれしそうだった。

◆気迫の2失点完投は報われず...。中日・大野雄は菅野とのエース対決に投げ負け、球団新となる6試合連続完投勝利にも届かなかった。  「(菅野は)対戦する前から、なかなか点の取れる投手でないのは分かっていた。その中で僕が先制点を取られてしまったのが負けた原因」  相手右腕は一、二回に続いたピンチを乗り切った。しかし自身は三回2死二塁で坂本に左翼フェンス直撃の二塁打を許し、先制点を献上。重い1点を与えてしまった責任を背負い込んだ。  だが、エースとして、週初めを任される投手として、救援陣を助ける6戦連続完投は大仕事だ。「火曜日に一人で最後まで投げられたというのは、チームにとってプラスになってくれたら。きょうの負けを生かしてほしい」。仲間の尻をたたく、意味のある115球だった。 (須藤佳裕)

◆巨人は8日、中日16回戦(ナゴヤドーム)に2-0で勝ち、3連勝で貯金を今季最多の19に伸ばした。先発の菅野智之投手(30)が7回5安打無失点の快投で、球団の開幕投手としては1938年春のスタルヒン(11連勝)以来、82年ぶり2人目となる開幕10連勝の快挙を達成。5試合連続完投勝利中だった中日・大野雄大投手(31)との投げ合いを見事に制した。  力強く腕を振り、仁王立ちした。いつも通り、菅野が勝った。ピンチを迎えても動じず、冷静にマウンドを支配した。  「この一週間、今日の試合のことだけを考えて調整をしてきた。(大野雄に)負けないぞという気持ちでやってきた」  5試合連続完投勝利中と勢いに乗る中日のエースとの緊迫した投手戦。一回は死球と安打で2死一、三塁とされ、二回も8、9番に連打されて2死一、二塁となったが、いずれも後続を断った。今季の中日戦は3戦25イニング無失点。無類の強さをこの日も証明した。  これで開幕から破竹の10連勝。12球団一番乗りで自身4年連続の2桁勝利に到達した。巨人の開幕投手の開幕10連勝は1938年春のスタルヒン(11連勝)以来82年ぶりで、66年に13連勝した堀内恒夫の球団記録にあと3。「あまりぴんとこない。ジャイアンツの歴史に名を刻めて光栄だし、どんどん伸ばせるように頑張る」と襟を正した。  今季、なぜここまで圧巻の内容を続けられるのか。1月の自主トレーニングで取り入れた、始動時に両手を右肩の方向へ先に動かす新フォームが一因にあると菅野は自己分析する。  「(今までは)カットとフォークが同じくらい(の球速)で138、9キロ。今は(150キロ前後の)直球とカットの間に144、5キロのフォークが入ることでメリハリができて幅が広がった。いろんな球速帯があった方がバッターは嫌」  これまでは同じような球速帯で縦の変化がフォークボール、横がカットボールというイメージだったが、フォームの変更でフォークの球速がアップ。これに伴い変化球の球速帯にバリエーションが生まれたという。  「いい投手戦でしたね」と原監督。自身のおいでもあるエースが呼び込んだ白星で、故川上哲治氏が持つ監督の球団歴代最多勝利(1066)に王手をかけた。息詰まるエース対決を制してなお、菅野は「やり返されないように、しっかりそこに向けて準備したい」と気合を入れ直した。伝説の名投手の記録まで、あと1。次も"いつも通りの好投"で、歴史に名を残す。(箭内桃子) ★「CSない」余力残さず  好調の要因として新フォームの存在を挙げる菅野だが、もう一つの理由が"全力投球"。「最終戦が11月の4、5日くらい。そこから日本シリーズまで結構時間が空く。CSがないので、そんなに体力を残さなくても」と明かした。コロナ禍により、今季のセ・リーグはクライマックスシリーズ(CS)がない異例の日程。レギュラーシーズンから日本シリーズまでの2、3週間の休養を見込んで、余力を残さず臨んでいるという。

◆菅野の調子は、それほど良くなかった。ストレートもスライダーも抜け球が多く、右打者の外角を狙ったストレートが、インハイに抜けることすらあった。  それでも、点を取られない。勝ち続けている投手の"パワー"というほかはない。その見えないパワーに、中日打線は気押されたり、力んだり。不調でも勝てる。そういう試合や領域が、野球にはあるんだよ。  ただし、だ。あの野村克也さんが語っていた。  「長所のそばに欠点がある」。菅野には確かに欠点がない。長所は、ストレートとスライダーの切れとコントロール。特に、スライダーを頼りにしている。  とすれば...。そのスライダーを狙い、抜けたところを仕留めるべし。中日には、その感覚が薄かった、ともいえるね。  もう一つ、感覚の差を挙げておく。中日は七回2死一塁で大野雄を続投させるため打席に立たせた。巨人は八回無死二塁で菅野に代打を送った。  明らかに1点勝負の試合で、リードされている方が守りに入り、リードしている方が攻めに出た。勝負どころを押さえる感覚が、結果に直結したよ。 (本紙専属評論家)

◆7-0で勝っていたら、誰だって勝利を確信する。ガルシアさん、どうなってるんや?! アッという間に7-7に。はぁ、という展開だ。  「背番号77のガルシアは『7』が大好きですから、7-7にしたんでしょうかね」  遊軍・長友孝輔が隣で苦笑いだ。笑い事じゃないぞ。  ナゴヤドームではセ・リーグを代表する巨人・菅野と中日・大野雄が投げ合い。見たい。西武ドームでは高橋光がノーヒットノーランかという快投。もっと見たい。素晴らしい投手が各地で躍動する中で、ハマスタは実に大味な点の奪い合いになってしまった。  大事な大事な巨人戦に負け越して、心に傷を負って、虎ナインは東上した。さぞや落ち込んで...と勝手に想像したが、横浜スタジアムに到着したトラ番キャップ・大石豊佳の声は全く沈んでいなかった。  「コロナの影響で、記者席からしか練習を見ることはできないですが、ピ~ンと張りつめた、いい緊張感はありましたよ。グラウンド上の矢野監督は、梅野を呼び寄せ、かなり長い時間、話し込んでいました。諦めていない姿勢を感じました。それに、ここはハマスタ。期待が持てますから」  確かに。どれだけ深い傷を負っても、ハマスタに行くと、なぜか元気を取り戻してきたタイガース。案の定、大山が一回に満塁弾、三回に2ラン。五回にはサンズが一発。ところが、その先にとんでもない悪夢が待っていた。  キャップ大石は、自分の強運にすがった。  「僕はサッカーやプロ野球の担当記者を長くやってますが、チームが優勝争いしなかったことはないんですよ」  サッカーG大阪では天皇杯優勝を見たし、あの強くないオリックスさえも、大石が担当した2014年は最後の最後までソフトバンクに食い下がった。トラ番キャップに就任した去年も、クライマックスシリーズのファイナルで巨人に敗れたが、最後まで夢を抱かせたシーズンだった。  そうだよな。どんな時も、夢を持ち続けないとダメ。矢野監督も「優勝すると決めている」と言い続けている。その前向きな姿勢に賛同して、わがサンケイスポーツ社内でも、誰が優勝と縁があるか、緊急アンケートを実施した。  「僕、ソフトバンク担当時代に2年連続優勝&日本一を経験してます」と長友が言えば、トラ番サブキャップ安藤理は「僕はホークス4年間で優勝は1回ですが、日本一は3回あります」。  みんな景気がいい。デスク席まで聞きに行くと「僕は巨人時代に4回優勝してますよ」とアマデスク・牧慈。プロ野球の当番デスク・堀啓介は「僕、阪神の優勝を2回見てますからね。これって貴重でしょう」。  昨日9月8日は、2リーグ分立後の日本プロ野球史上、最も早く優勝が決まった日。1990年の巨人だった。最終的に2位広島に22ゲーム引き離しての、圧倒的な独走で、一気にゴールインした。  えっ、その年の阪神?  それを聞きますか? 巨人の背中どころか、姿さえ全く見えない、36ゲーム差の最下位だった。  それに比べたら...。9ゲームになったけど、前向きに行こう。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
41223 0.651
(↑0.006)
-
(-)
54322
(+2)
217
(-)
83
(-)
38
(-)
0.260
(↓0.001)
3.240
(↑0.05)
2
(-)
DeNA
33315 0.516
(-)
8.5
(↓0.5)
51298
(+7)
275
(+7)
68
(+1)
13
(-)
0.273
(-)
3.840
(↓0.04)
3
(-)
阪神
32314 0.508
(-)
9
(↓0.5)
53282
(+7)
270
(+7)
66
(+3)
45
(+1)
0.242
(↑0.001)
3.480
(↓0.02)
4
(-)
中日
31354 0.470
(↓0.007)
11.5
(↓1)
50235
(-)
287
(+2)
37
(-)
18
(-)
0.240
(-)
3.770
(↑0.03)
5
(1↑)
広島
26347 0.433
(↑0.009)
13.5
(-)
53291
(+5)
320
(+1)
69
(+1)
25
(-)
0.265
(-)
4.380
(↑0.05)
6
(1↓)
ヤクルト
26365 0.419
(↓0.007)
14.5
(↓1)
53281
(+1)
340
(+5)
59
(+1)
39
(-)
0.252
(↓0.001)
4.600
(↑0.02)