広島(☆7対5★)巨人 =リーグ戦10回戦(2020.08.21)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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巨人
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広島
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勝利投手:森下 暢仁(5勝2敗0S)
(セーブ:フランスア(0勝1敗5S))
敗戦投手:田口 麗斗(2勝3敗0S)

本塁打
【広島】坂倉 将吾(1号・1回裏3ラン),ピレラ(7号・8回裏ソロ)

  DAZN
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◆広島は初回、西川の適時打と坂倉の3ランなどで幸先良く5点を先制する。その後は、5回裏に堂林の適時打、8回には、ピレラのソロが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・森下が8回1失点の力投で今季5勝目。敗れた巨人は、9回に4点を挙げるも、初回の5失点が響いた。

◆巨人が、4試合ぶりに失点した。 1回、先発の田口麗斗投手(24)が、西川の適時内野安打で先制点を献上。1死満塁から、ピレラの三ゴロの間に2点目を奪われ、坂倉の1号3ランで一挙5点を失った。 前回カードの阪神戦では、3試合連続の無失点で3連勝。16日の中日戦(東京ドーム)の6回から無失点だったが、連続無失点イニングは31で途切れた。

◆打順を組み替えた広島が、1回から打者9人の猛攻で巨人先発田口から5点を先制した。 今季初めて1番に入った長野久義外野手(35)が粘って四球を選ぶと、2番菊池涼介内野手(30)がヒットエンドランを決めて無死一、三塁の好機をつくった。3番西川龍馬内野手(25)の二塁適時内野安打で先制すると、1死満塁から6番ホセ・ピレラ外野手(30)の三ゴロの間に加点。さらに2死二、三塁から坂倉将吾捕手(22)は追い込まれたながら低めスライダーを拾って右翼席に運んだ。 今季1号3ランが貴重な追加点となり「いい風に乗ってくれました。森下さんの援護点になって良かったです」と女房役として胸を張った。

◆広島は1回に巨人先発田口から坂倉の1号3ランなど打者9人の攻撃で5点を先制した。先発森下は3回まで2安打無失点。 巨人は4回に丸と中島の連続長短打で1点を返すも、広島は5回に西川と堂林の二塁打2本でリードを再び5点に広げた。 8回にも得点を加えた広島が連敗を3で止めた。先発森下が5勝目。巨人は連勝が3で止まり、先発田口は3敗目。 広島フランスアが5セーブ目。

◆巨人中島宏之内野手(38)が、技ありの適時打を放った。 5点を追う4回2死二塁、広島森下の外角低めのカットボールを右前にはじき返した。「得点圏にランナーがいたので、何とかまず1点をかえせるようにという気持ちでした。追い込まれてから、コンパクトに打ち返すことができました。いい結果になって良かったです」とコメントした。

◆広島坂倉将吾捕手が攻守で森下の勝利を導いた。まずは1回に左腕田口から右中間席への1号3ランを放ち、援護点をプレゼント。 8月7日からバッテリーを組む新人右腕を巧みにリードし、8回1失点の好投を引き出した。「僕は手助け。いい球を投げてくれる投手のおかげです」と控えめなコメントだったが、2人がバッテリーを組んでから3連勝だ。

◆来日初の一塁先発の広島ホセ・ピレラ外野手が勝利に貢献した。一塁守備ではワンバウンドや高く浮いた送球をハンドリングや冷静な判断でカバー。8回には巨人宮国のカットボールを捉え、左中間席へ7号ソロを放り込んだ。 「久しぶりに感触のいい当たりだった。胸の奥に詰まっていたものが取れた」。8月1日巨人戦以来の1発は本拠地初弾。貴重な追加点となった。

◆広島ドラフト1位の森下暢仁投手(22)が8回5安打1失点でチームトップの5勝目を手にした。前回7月31日の巨人戦では5回2失点で黒星を喫したが、リベンジを果たした。この試合の6回で規定投球回に到達し、防御率は巨人菅野に次ぐリーグ2位の2・14。チームの勝ち頭となった黄金新人が、チームの2引き分けを挟む連敗を「3」でストップさせた。森下が稲妻のように鋭い球で、巨人打線に立ち向かっていった。試合序盤、カミナリが球場内に鳴り響いた。暗雲たちこめる空には目もくれず、坂倉のミットだけをめがけ、右腕を懸命に振った。8回5安打1失点。巨人戦初勝利でチームの連敗を「3」で止めた。本拠地初のお立ち台では「勝つことに意味がある。これから投げる試合もしっかり勝てるように投げていきたい」と胸を張った。 初回からテンポよくアウトを積み重ねた。2安打無四球でプロ初完投&完封勝利を挙げた14日の阪神戦同様、最速151キロの切れ味抜群の直球に、カットボールやカーブで緩急をつけ、凡打の山を築いた。打線も初回に3試合連続バッテリーを組む坂倉の3ランなどで5点を先取。「安心して投げることができました。(坂倉は)投球のことも考えてくれたので、あそこで打ってくれて本当に助かりました」と喜んだ。 仲間の"声"が右腕の背中を押す。この日3度の打席で流れた登場曲は、親交のある男性デュオのRefRise(リフライズ)が歌う「18(HERO)」。「自分をイメージして作ってもらいました」とプロデビューに合わせ、書き下ろしてもらったという。森下が大学時代から好きな「未来は可能性」という言葉も、歌詞の中に盛り込まれている。多くの後押しが快投の支えている。 「新人王」獲得への強い気持ちをにじませた。この日の快投で規定投球回に到達。防御率はリーグ2位の2・14と抜群の安定感を誇る。巨人戸郷は規定に達していないものの、現在6勝2敗で防御率2・11。高卒2年目右腕について「全然意識しています。(結果は)気になっている」とライバル心を燃やし「(新人王を)取りたい気持ちはどんどん強くなっています」と目をギラつかせた。無限大の可能性を秘めた黄金ルーキーが、プロ入り前から目標に掲げるタイトル獲得へ、勝利を積み重ねていく。【古財稜明】 ▽広島佐々岡監督(森下について)「チームがこういう状況の中で、しっかり8回までよく投げてくれた。新人ながらカード頭を投げてしっかりゲームを作ってくれている。そこは励みにしてほしい」

◆巨人は先発の田口麗斗投手(24)が1回に5失点し、連勝が3でストップした。2回以降は立ち直り、6回まで投げたが、序盤の失点が最後まで響いた。 原辰徳監督(62)は「取られ方も決して内容が良くないですね。らしからぬと言うか。何とか彼には立ち直ってもらいたい。6回まで投げ切ってくれたのは大きいと思います」と言った。本来なら序盤からつぎ込む必要があった救援陣の負担も減らし「それもプラスアルファですよね」と評した 9回は2月に育成から支配下登録され、初めて1軍昇格したイスラエル・モタ外野手が四球で出塁。3安打に相手失策なども絡み、4点を奪って2点差まで追い上げた。 指揮官は「あの四球は大きいですよ。春先はもろかった変化球を、ちゃんとテイクできたのは成長のあと」と評価していた。巨人田口(初回の5点が響き、6回6失点で自身3連敗)「初回が全てです。キレのあるボールを初回の初球から投げられるようにしなければいけません」

◆巨人田口麗斗投手(24)が、初回の5失点を猛省した。チーム全体で、31イニング連続無失点で迎えた一戦。1回に西川の適時打で記録が途切れ、坂倉の3ランなどでこの回一挙5点を奪われた。「初回が全てです。キレのあるボールを初回の初球から投げられるようにしなければいけません」と唇をかんだ。 田口について、宮本投手チーフコーチは「初回の腕の振りは悪かったですね。体のキレがなかった。『何とかしろ』とカツを入れ、2回以降、立ち直った。それを『次回は最初からいけるようにしろ』ということは言いました。田口は頑張ってもらわないといけないんですよ」と奮起を求めた。

◆広島は打線組み替えが奏功した。前日20日まで直近5試合で1試合平均2得点だった。 1番に長野、3番に西川と前日までと入れ替え、5番に堂林。左腕田口に対し、一塁には松山でなく初めてピレラを起用した。1回に5得点を奪うなど2桁11安打7得点と新打線が機能。佐々岡監督は「最近はこういう展開ができなかった」と試合の主導権を引き寄せた攻撃陣をたたえた。

◆広島への移動試合前の羽田空港で、監督通算1054勝を積み上げた巨人原辰徳監督(62)が勝負師としての「哲学」を口にした。 「勝負で一番いいのは(力関係が)6対4の勝負よ。相手に4を与えるというね。10対0がいいと思うじゃない。いや、違う。ギリギリのところで勝つという勝負が、次につながる。その勝利が成長させていく」 圧倒的な力の差より、競った勝負に勝ってこそチームの力は上がる。失敗も糧にできる。「6対4理論」は数年前、知人の経営者から授けられたビジネス界を生き抜く金言。それを勝負の世界に置き換え、今季は身に染みて感じるようになった。「そう思ったらピンチが来ても『おー、来た来た』となる。ピンチを怖がる人は、10対0を求めている。勝負は6対4で前に進む方がいい。難しいんだよ。哲学だよな」。 先発田口は1回に5点を先取された。圧倒的な負け試合でも、指揮官は「何とか立ち直って欲しい。うちの2番手、3番手くらいのピッチャー」と、中継ぎの負担も考慮して6回まで続投させた。移動試合前のシートノックはコンディション優先で坂本らは参加しなかった。試合機会に飢えた途中出場組を中心に9回に4点を奪い2点差に追い上げた。敗れはしても、次の一手への準備は怠らない。 前日の試合を終えた時点で、チームは50試合を消化して30勝。くしくも、原監督が求める「6割」の勝利数にピタリと重なった。勝敗数もほぼ「6対4」で推移。「勝負というのは表裏で決まる。合気道のように相手の力を自分の力にしてしまう」と長いシーズンを見据える。31勝目はお預けだったが、ぶれない信念で進んでいく。【前田祐輔】

◆チームの勢いに乗ることはできなかった。巨人・田口が一回、いきなり5失点。まだ空が明るい試合序盤に、主導権を奪われた。  「先発としての役割を果たせるように、しっかりゲームメークをしたいです」と試合前に意気込んでいた左腕。プラン通りにはいかなかった。  先頭の長野に四球を与えたのを皮切りに、坂倉の右越え3ランなど4安打3四球で打者一巡の攻撃を許した。これで今季は登板7試合のうち、5試合で一回に失点をする結果となった。それでも二回以降は粘り強さを見せ、スコアボードに「0」を並べる意地を見せた。  チームは前カードの阪神戦で3戦連続完封勝ち。試合前の時点で今季ここまで2勝2敗、防御率4・03とまだ本調子でない田口も波に乗りたいところだった。  2017年には13勝(4敗)を挙げ、昨季はリリーフに転向して55試合に登板するなど、24歳と若くても経験は十分。原監督が開幕前に「去年あたりから自分にも非常に厳しくなった。今年は先発に戻って大活躍するのではないかという予感が僕にはしています」と期待を寄せる男だけに、奮起が求められる。(伊藤昇)

◆まさに電光石火の先制劇だ。快晴が一転、試合開始直前に雷が鳴り始めたマツダスタジアム。広島・西川が先制打で、一回の一挙5得点の口火を切った。  「打ったのはストレート。良い流れに乗って打つことができました」  先頭の長野が四球で歩き、菊池涼のランエンドヒット成功となる左前打で一、三塁の好機を演出した。ここで西川が田口の初球を振り抜き、二塁強襲安打。6試合ぶりに先制に成功した。  攻撃は止まらない。1死後、堂林の四球で満塁から、ピレラの内野ゴロでさらに1点。なお2死二、三塁から、坂倉が右翼へ1号3ラン。D1位・森下(明大)を援護した高卒4年目の捕手は「打ったのはスライダー。風に乗ってくれました。森下さんの援護点になって良かったです」と汗をぬぐった。  左腕の田口対策が功を奏した。好調の長野を今季初の1番、3番に打撃技術の高い西川を置き、4番鈴木誠、5番堂林、6番ピレラの右打者を3人並べた。左打ちの松山と田中広をベンチに下げて右打ちのピレラ、上本をスタメンに抜てきするなど改革を断行した。  5点の援護をもらった森下は四回2死二塁で中島に右前適時打を許したが、後続を抑えて最少失点で踏ん張った。今カード3連敗すれば自力優勝の可能性が消滅する危機だったが、チーム一丸で阻止した。(柏村翔)

◆広島の坂倉が昨年8月1日の巨人戦でのプロ初本塁打以来となる一発を放ち勝利に貢献した。2-0の一回2死二、三塁で左の田口のスライダーを右翼席へ運び「追い込まれていたので、全部に対応していこうと入っていった。いい風に乗ってくれた」と喜んだ。  打力が光る22歳の捕手。ルーキー森下と3試合連続でバッテリーを組み、前回14日の阪神戦でのプロ初完封に続いて3連勝に導いた。攻守で活躍し「捕手として出ていることがすごくプラスになっている。勝つ喜びがあるし、負けて悔しさがある」と充実した表情だった。

◆巨人の松原が複数安打をマークして4試合連続での先発起用に応えた。一回に左前にはじき返すと、六回には右前に運び「一試合一試合が勝負だと思っているので、一打席一打席により集中して入れている」と力強く話した。  宮城・仙台育英高から明星大を経て2017年に育成ドラフト5位で入団。18年に支配下登録をつかんだ。巧打が光るホープに原監督は「対応力がある」と評価した。

◆一回の5失点があまりにも痛かった。巨人の先発・田口麗斗投手(24)が坂倉の3ランを含む打者9人の猛攻を受け、3敗目(2勝)。序盤に試合の流れが決まって連勝は3で止まり、原監督は「初回に5点を取られて『うん、うん』とは言えないね。取られ方も決して内容がよくない」と苦言を呈した。  この日も含め、今季の7登板中、一回に失点したのは4試合、9失点にのぼる。立ち上がりが課題の左腕に「ウチの2、3番手の投手。なんとか立ち直ってほしい」と奮起を求めた。  田口は「初回が全て。切れのあるボールを初回の初球から投げられるようにしなければいけない」と反省した。立ち上がりの難しさは、すべての投手に共通する永遠の課題。二回以降はまとめて6回を投げ切っただけに、一回の大量失点がもったいなかった。(伊藤昇)

◆首位の巨人も手玉に取った。広島のドラフト1位・森下暢仁投手(22)=明大=が8回5安打1失点で5勝目。チームの連敗を3で止め、制限ギリギリの4996人が入った本拠地で、初めてお立ち台に上がった。  「とにかく勝つことを意識してマウンドに上がった。(1学年下で捕手の)坂倉が強気だったので、強気でいけた」  一回に5点の援護を受け、得点力リーグ1位の巨人打線に対し、140キロ台後半の直球と多彩な変化球で大胆に攻めた。「直球がいいと緩急が使える」。両サイドに厳しく投げ分け、一回2死三塁では岡本を速球で詰まらせて右飛。7月31日の東京ドームでの対戦では5回2失点で黒星を喫した巨人に、雪辱を果たした。  プロ初完封を飾った14日の阪神戦に続いて3連勝。規定投球回に達し、防御率2・14で菅野(巨人、1・51)に次ぐリーグ2位に躍り出た。  2012年の野村、14年の大瀬良とチームの先輩右腕が獲得してきた新人王のタイトルへ、早くも驀進(ばくしん)。端正なマスクも人気の若武者は「取りたい気持ちはどんどん強くなっている」と胸を張って言い切った。 (柏村翔) 森下に広島・佐々岡監督 「真っすぐが良かったし緩急もうまく使えていた。新人ではあるけど、カード(3連戦の)頭を投げてしっかり試合をつくってくれた」

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
30183 0.625
(↓0.013)
-
(-)
69235
(+5)
168
(+7)
71
(-)
28
(-)
0.250
(-)
3.250
(↓0.08)
2
(-)
DeNA
27243 0.529
(↓0.011)
4.5
(-)
66225
(+1)
202
(+3)
57
(-)
10
(-)
0.271
(↓0.002)
3.560
(-)
3
(1↑)
中日
24274 0.471
(↑0.011)
7.5
(↑1)
65184
(+3)
223
(+1)
32
(-)
14
(+1)
0.242
(-)
3.760
(↑0.05)
4
(1↑)
阪神
23263 0.469
(↑0.011)
7.5
(↑1)
68213
(+7)
210
(+4)
47
(+2)
37
(-)
0.239
(↑0.001)
3.610
(↑0.03)
5
(2↓)
ヤクルト
22255 0.468
(↓0.01)
7.5
(-)
68229
(+4)
264
(+7)
44
(+2)
34
(-)
0.249
(↓0.001)
4.650
(↓0.05)
6
(-)
広島
20266 0.435
(↑0.013)
9
(↑1)
68225
(+7)
244
(+5)
54
(+2)
22
(-)
0.269
(↑0.001
4.240
(↑0.03)