ヤクルト(☆7対3★)中日 =リーグ戦12回戦(2020.08.20)・明治神宮野球場=
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中日
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ヤクルト
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勝利投手:高梨 裕稔(2勝2敗0S)
(セーブ:石山 泰稚(2勝1敗8S))
敗戦投手:柳 裕也(2勝3敗0S)

本塁打
【ヤクルト】坂口 智隆(3号・4回裏2ラン),青木 宣親(8号・5回裏ソロ),西浦 直亨(6号・5回裏ソロ)

  DAZN
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◆ヤクルトは2点を追う4回裏、坂口の2ランで同点とする。続く5回には、青木と西浦のソロなどで一挙5点を奪い、勝ち越しに成功した。投げては、先発・高梨が6回2失点の好投で今季2勝目。敗れた中日は先発・柳が試合をつくれず、打線も好機を生かしきれなかった。

◆中日福田永将内野手が先制の適時二塁打を放った。3回1死三塁、ヤクルト先発高梨の初球147キロストレートをジャストミートし右中間へ。 12日から3番に昇格して7試合目で、今回のヤクルト3連戦全てで適時打をマークと好調。「ランナー三塁だったので、強引にいかずにコンパクトにいきました」。横浜高の後輩でもある先発柳を援護した。

◆ヤクルトが本塁打3発で一気に勝ち越した。 2点を追う4回2死一塁、坂口がカウント3-1から中日の先発柳の低め直球をすくい上げ、右翼スタンドへ3号2ラン。同点に追いつき「後ろに良いバッターがいるので、とにかくつなぐことを考えていましたが良い結果になって良かったです」とコメントした。 2-2で迎えた5回には、先頭の青木がカウント2-2から甘く入った柳のシンカーを捉えて、右翼スタンドへ勝ち越しの8号ソロ。「とにかく塁に出ることを意識して打席に立ちました。良い角度であがってくれて良かったです」と話した。 さらに1死で、5番に入った西浦が初球のカーブにうまくバットを合わせて左翼ポール際へ6号ソロで続いた。「坂口さん、青木さんが良い流れにしてくれたのでその流れに乗って自分のスイングをすることを心掛けました。良いスイングが出来ました」とコメントした。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(20)が頭部死球を受けた。 7-2で迎えた6回無死一塁、中日の3番手浜田の初球、変化球が後頭部を直撃した。避けようとした村上は体勢を崩して倒れ込み、ヘルメットは外れた。すぐにベンチからトレーナーが駆けつけたが、村上は「大丈夫、大丈夫」と話し、一塁へ歩いていった。 浜田は、危険球のため退場処分となり2球で降板。4番手として木下雄がマウンドに上がった。 村上は、7回の守備から交代してベンチに退いた。

◆ヤクルト中村悠平捕手(30)が、今季初めてスタメンに名を連ねた。 開幕戦当日に上半身のコンディション不良となり、2軍での調整を経て出場選手登録された。高梨裕稔投手(29)と先発バッテリーを組む。 1番には、2試合連続で坂口智隆外野手(36)が入った。 19日の中日戦は休養のためスタメンを外れた青木宣親外野手(38)は「3番左翼」で復帰した。

◆上半身のコンディション不良から復帰し、今季初のスタメン出場を果たしたヤクルト中村悠平捕手(30)が、打点をマークした。 4-2で迎えた6回1死一、二塁、中日の2番手岡田の初球、甘く入ったスライダーを捉え、左翼線への二塁打を放った。塁上で手をたたき「久しぶりの出場で今までチームに迷惑をかけていたので、なんとか結果を残したかったです。打ててよかったです」とコメントした。

◆扇の要が神宮に帰ってきた。上半身のコンディション不良から復帰したヤクルト中村悠平捕手(30)が、今季初出場で連敗を2で止めた。9回2死、守護神石山の150キロ直球でアルモンテを見逃し三振。チームメートとハイタッチをかわし「勝ててホッとしています」と笑顔を見せた。 練習からドキドキだった。開幕戦当日の練習で負傷し、長期離脱。2カ月遅れの"開幕"となった。今カードの1、2戦目は先発が試合を作れず連敗しており「とにかく長い回を」と高梨をリードした。 打撃でも5回1死一、二塁で左翼線への二塁打を放った。高津監督は「捕手らしく落ち着いて、いい指示も出していた。打つ方もいいつなぎができていた」と評価した。中村はリハビリ中も1軍の試合をテレビ観戦し、刺激を受けた。チームは3位に浮上し「昨年の悔しさがある。1人前になるよう、自覚を持ってやっていく」と力強く話した。

◆ヤクルトは高梨、中日は柳の先発。中日は3回、福田の二塁打で1点を先制。ヤクルトは3回まで4安打を放つも無得点。 中日は4回、柳の適時二塁打で1点。ヤクルトは4回、坂口3号逆転2ラン。5回に青木8号ソロ、西浦6号ソロなどで一挙5点。 ヤクルトは打線がつながり連敗を2で止め、3位浮上。高梨が2勝目。中日の連勝は4で止まり4位に後退。柳が3敗目。

◆中日の連勝が「4」で止まった。先発柳裕也投手(26)が初回から毎回走者を背負いながら3回までは無失点で切り抜けた。 しかし、4回に味方の失策もあり2死一塁から坂口に痛恨の同点2ランを被弾。さらに5回は先頭青木に8号ソロ、1死から西浦に6号を許し、5回途中7安打4失点でKOされ、3敗目を喫した。 「リズムの悪いピッチングになってしまいました」とガックリ肩を落とした。16年にドラフト1位で入団し、昨季はプロ初の2ケタ11勝をマーク。今季は右の大黒柱として期待されているが、明大時代の主戦場、神宮でチームの連勝を止めてしまった。 2試合連続で2ケタ安打、3本塁打以上とつながった打線も、8安打3得点と豪打が影を潜めた。4連勝はストップ。たった1日でBクラスに戻った。与田監督は「昨日まではいいところで1本が出て点が取れた。今日は出なかった。常に打てるわけではないので」と、話した。 21日からはDeNA3連戦戦(ナゴヤドーム)。指揮官は「明日、切り替えて戦っていく。地元のファンの応援が心強いのでいい戦いをしたい」と本拠地での出直しを誓った。

◆ヤクルト坂口智隆外野手(36)が、移籍後初となる1試合4打点を挙げた。 4回に同点の3号2ラン。5回は2死二、三塁で中日の岡田の初球、直球を中前打とし2点を追加した。 4打点は、オリックス時代の14年9月7日の日本ハム戦(京セラ)での5打点以来、約6年ぶり。高津監督は「坂口の1発は、苦しくなってきたときの1発だったので大きかったし、ホームランは勢いがつくなと思った」と振り返った。 坂口は今季、開幕から1番を任されていたが、15日DeNA戦以降は5、6番も経験。お立ち台からの景色を「こういう日があってもええんやないかなと思う」と喜んだ。「いつも打てるようにお願いしながら打席に行っている。どこを任されても何とか結果を出せるように頑張るだけ」と話した。 ヒーローインタビュー後には、広岡、浜田ら若手から祝福の水をかけられていた。

◆球界最年長投手の42歳中日山井大介投手が今季初登板した。7回に5番手で4年ぶりに救援。山田哲に左越え二塁打を許したが、1回を打者5人で1安打1三振無失点で切り抜けた。最速も143キロをマーク。 プロ19年目右腕は「点差に関係なく自分の投球をするだけだったので、その点は良かったと思います」と振り返った。

◆ヤクルトの守護神石山泰稚投手(31)が、セ・リーグトップとなる8セーブ目を挙げた。高津監督は「すごく難しいポジションで、体も心も精神的にもつらいところだけれども、彼が淡々とこなす仕事はすごくありがたく思う」と話した。 9回に4番手大西がピンチを招き、無死満塁のセーブシチュエーションで石山がマウンドに上がった。 中日武田に中犠飛を打たれ1失点したものの、大島をフォークで二ゴロ。アルモンテはカウント1-2から低めに150キロ直球で見逃し三振にしとめた。 自身も抑えを経験している指揮官は「抑えは、一喜一憂しちゃダメな部分と、常に冷静に熱く燃えている部分が必要。彼はあんまり熱さを見せないんだけど、本当のところは、燃えてマウンドに上がっているんじゃないかなと。冷静に燃えているんじゃないかなと思います」と思いやっていた。

◆中日・柳裕也投手(26)が20日、ヤクルト12回戦(神宮)に先発。五回途中、7安打4失点(自責2)でKOされた。  「リズムの悪いピッチングになってしまいました」  一-三回はいずれも得点圏に走者を背負いながら、ゼロを並べた。しかし、0-2の四回2死一塁で1番・坂口に右翼への同点2ランを被弾。五回は先頭の青木に右翼への勝ち越し弾を浴び、1死後には西浦にも左翼席へと運ばれた。  プロ初の1試合3被弾。厳しい表情でベンチへと下がっていった。

◆中日・浜田達郎投手(26)が20日、ヤクルト12回戦(神宮)の六回に3番手として登板したが、危険球退場となった。  先頭の青木に初球を右前に運ばれ、無死一塁。ここで対した4番・村上への初球が後頭部に直撃した。14日の巨人戦(東京ドーム)から中5日で登板となった浜田達だったが、わずか2球で降板することとなった。

◆ヤクルトは3本塁打で逆転し、3位に浮上した。四回は坂口が同点2ラン。五回は青木と西浦のソロ、坂口の2点打などで5点を奪った。高梨が2勝目、石山は8セーブ目。中日は柳と岡田が崩れて4連勝で止まり、4位に後退した。

◆球界最年長投手の中日・山井大介投手(42)が20日、ヤクルト12回戦(神宮)の七回に5番手で今季初登板。1回を26球、1安打無得点に抑えた。  「点差関係なく自分のピッチングをするだけだったので、その点ではよかったと思います」  先頭・中村を味方の失策で出塁させたが、大崩れはしない。組み立ては最速143キロの直球とスライダーのコンビネーションが中心だ。代打・田代を左飛、1番・坂口を右飛に打ち取って2死。続く山田哲には左翼フェンス直撃の二塁打を浴びて二、三塁とされたが、最後は上田を2-2と追い込み、フォークで空振り三振に仕留めた。  中継ぎでの登板は2016年8月14日の阪神戦(京セラ以来)、4年ぶり。与田監督も「投げっぷりも真っすぐの勢いもよかった。先発ではない起用ですけど、こういうところからどんどん調子を上げてほしいと思います」と今後の好投に期待した。

◆坂口が4打点でヤクルトの3位浮上に貢献した。0-2の四回2死一塁では柳の低め直球を右翼席最前列に放り込んで価値ある同点弾とした。打線を勢いづけ「後ろにいい打者が控えているからつなごうと考えていたが、いい結果になって良かった」と白い歯をみせた。  五回は3点勝ち越してなおも二、三塁の好機で中前に2点打を放ち、試合の大勢を決めた。4打点は2016年にヤクルト入りして以降初。03年に近鉄でプロの道を歩み始めた36歳のベテランは「こういう日があってもええんじゃないかと思う」とおどけた。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(20)が20日、中日12回戦(神宮)で頭部死球を受け、途中交代した。  六回無死一塁で迎えた第4打席。浜田の初球のスライダーが後頭部を直撃した。走塁はしたが、直後の七回の守備から退いた。試合後、高津監督は「病院に行く予定はないけど、『よく分からない』と言うから『代わろうか』と。たぶん大丈夫だと思います。変化球だったので」と話した。

◆ヤクルト・高梨裕稔投手(29)が20日、中日12回戦(神宮)に先発して6回2失点に抑え、2勝目(2敗)を挙げた。  7安打を浴びたが、粘りの投球で決定打を許さなかった。チームの連敗を止め、「今日は最少失点で切り抜けて、少しでも長いイニングを投げることを考えて登板しました。中村さんが変化球などを良いタイミングでリードしてくれた。野手の方の力も借りて、最低限の仕事はできたかと思います」とコメントした。

◆3本塁打での逆転劇。2-2で迎えた五回先頭で、青木が決勝の8号ソロを放った。カウント2-2から中日先発、柳のチェンジアップを右翼席にたたき込み、38歳の主将は「とにかく塁に出ることを意識して、打席に立ちました。良い角度で上がってくれてよかった」とコメントした。

◆ヤクルト・坂口が値千金の同点弾。0-2の四回2死一塁で右越えに3号2ランを放った。続く五回には中前2点打で2安打4打点。兵庫出身の36歳はお立ち台で「こういう日があってもええんかなと思う。最近打てていないですけど、『打てますように』とお願いしながら打席に向かっている」と笑顔をみせた。

◆ヤクルトは20日、中日12回戦(神宮)に7-3で勝ち、連敗を2でストップ。3位に浮上した。上半身のコンディション不良から復帰し、出場選手登録された中村悠平捕手(30)が先発で今季初出場。4-2の五回に左翼線へ適時二塁打を放つなど2安打の活躍を見せた。波に乗り切れなかったチームに正捕手が帰還し、勢いをつける。  "開幕戦"で、久しぶりに勝利の感触を味わった。中村が今季初出場し、二回の初打席で左前打。4-2の五回1死一、二塁では左翼線へ適時二塁打を放った。  「自分にとっては開幕戦みたいなもの。1打席目に(安打が)出てくれたので、その後の打席が楽になった」  6月19日の開幕戦は誰よりも悔しいものとなった。先発予定だったが、試合前の練習で上半身のコンディション不良を訴えて欠場。翌20日に出場選手登録を抹消された。  長期のリハビリとなった中、欠かさなかったことがある。「(1軍の試合は)基本的に毎日見て、実戦感覚というか『感じ』だけでも見ておかないと思っていました」。復帰後すぐ1軍の雰囲気に入り込めるように、バッテリーの配球や相手打線、投手陣の状態の確認を怠らなかった。  活動自粛期間中には、昨年誕生した長女の育児に積極的に参加。「ちょっとしたことができるようになったりとか、自分の中で喜びがあります。寝返りができるようになったとか、赤ちゃんなりに成長しているんだなって思います」と、家族と多くの時間を共有。この日は長女と4歳の長男に「頑張ってね」とハイタッチで送り出され、グラウンドでの力に変えた。  高梨らの好投も引き出し、連敗は2でストップ。中日と阪神を抜いて3位に浮上した。高津監督は「やっぱり捕手らしいなと思ったし、落ち着いている。捕手として、というところは心得ているかな」と中村への信頼を口にした。攻守で波に乗れない日々が続いたヤクルトに「正捕手」が帰ってきた。(横山尚杜)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
30173 0.638
(↑0.008)
-
(-)
70230
(+2)
161
(-)
71
(-)
28
(-)
0.250
(↓0.001)
3.170
(↑0.06)
2
(-)
DeNA
27233 0.540
(↑0.009)
4.5
(-)
67224
(+10)
199
(+1)
57
(+1)
10
(-)
0.273
(↑0.002)
3.560
(↑0.06)
3
(2↑)
ヤクルト
22245 0.478
(↑0.011)
7.5
(-)
69225
(+7)
257
(+3)
42
(+3)
34
(+3)
0.250
(↑0.001
4.600
(↑0.03)
4
(1↓)
中日
23274 0.460
(↓0.009)
8.5
(↓1)
66181
(+3)
222
(+7)
32
(-)
13
(-)
0.242
(-)
3.810
(↓0.03)
5
(1↓)
阪神
22263 0.458
(↓0.01)
8.5
(↓1)
69206
(-)
206
(+2)
45
(-)
37
(-)
0.238
(↓0.002)
3.640
(↑0.03)
6
(-)
広島
19266 0.422
(↓0.01)
10
(↓1)
69218
(+1)
239
(+10)
52
(+1)
22
(-)
0.268
(↓0.002)
4.270
(↓0.12)