ヤクルト(★2対11☆)中日 =リーグ戦11回戦(2020.08.19)・明治神宮野球場=
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中日
222001220111204
ヤクルト
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勝利投手:福谷 浩司(2勝1敗0S)
敗戦投手:原 樹理(2勝2敗0S)

本塁打
【中日】アルモンテ(3号・1回表2ラン),ビシエド(11号・3回表ソロ),阿部 寿樹(7号・3回表ソロ),ビシエド(12号・7回表2ラン)

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◆中日は初回、アルモンテの2ランで先制する。その後は3回表にビシエドと阿部のソロ、7回にビシエドの2ランが飛び出すなど、終わってみれば12安打で11得点を挙げた。投げては、先発・福谷が7回2失点の好投で今季2勝目。敗れたヤクルトは、投打ともに振るわなかった。

◆上半身のコンディション不良のため2軍で調整していたヤクルト中村悠平捕手(30)が、1軍に合流した。早出練習で、広岡、宮本、浜田とともに体を動かした。 今シーズン開幕戦の6月19日の中日戦(神宮)の試合前にケガを負い、リハビリを続けていた。イースタン・リーグで5試合に出場。打率2割7分3厘をマークしていた。 高津監督は18日に「そろそろ呼ぼうかなと思っている」と見通しについて話していた。

◆中日大島洋平外野手(34)が19日、前日達成した通算1500安打について改めて取材に応じた。前夜の試合後、部屋に戻るとホテルからお祝いのシャンパンが届いていたことを明かし、食事会場で仲間と祝杯。「自分の中で節目というのでもやもやした気持ちはありましたけど、それがすっきりしたかなというのはあります」と話した。 残り500安打に迫る、中日では荒木雅博内野守備走塁コーチ以来となる2000安打達成についても言及。「2000というところは自分の中での目標。もちろん2000で終わるつもりもないですので、体が動く限りは1本でもヒットを打ってチームに貢献していけたらと思います」と続けた。 大学、社会人を経て名球会入りした野手は、元ヤクルトの古田敦也氏、宮本慎也氏、元中日の和田一浩氏の3人だけ。「すごい方ばかりなのでその中に自分が入れるようにやっていきたい。左投げ左打ちはいないので、誰もまだ行ったことがない景色を自分が見たいと思います」と、500安打の先にある目標を見据えた。

◆ヤクルトの新外国人マット・クック投手(29)が、1軍の投手練習に合流した。 イースタン・リーグでは7試合に登板し3勝2敗。防御率2・77をマークしていた。 21日からの阪神戦(神宮)3連戦で、1軍初先発する見込み。

◆ヤクルトの球団マスコットつば九郎が、試合前恒例の「きょうのひとこと」で18日に1500安打を達成した中日大島を祝福した。 最初に「おおしまくん 1500あんだ おめでとう!」とメッセージ。しかし、ここで終わらないのがつば九郎。「きょうあすは よいんにひたって ゆっくりおやすみを」とお願いしていた。 さらに「きょう8がつ19にちは はいくのひ です」と唐突に話題をチェンジ。「ここで1く」と俳句を披露した。 「25ど きおんとしょうちゅう いいどすう」 「なおみちくん にしうら どのうえ ふたりいる」 「かくやすが いまいちばんの おとももち」 「いかとかい したからよんでも いかとかい」 つば九郎先生の俳句に、ファンからはあたたかな拍手がおくられた。最後に、もう1度「おおしまくん そんたくよろしくね!」と念押しし、コーナーを締めた。

◆ヤクルトの先発原樹理投手(27)は、2回2/3を6失点で降板した。 初回から制球が定まらず、中日アルモンテに先制の2ランを許した。2回も死球と失策がからみ、さらに大島の犠飛で2失点。3回にはビシエド、阿部に本塁打を許した。2死から京田、郡司に連続四球を出し、9番福谷の前で高津監督が交代を告げた。2回2/3を被安打5の6失点、56球だった。 18日の中日戦でも先発高橋が2回4失点で降板しており、2試合連続で先発が試合を作れなかった。

◆中日は初回、アルモンテの3号2ラン。2回は敵失と大島の犠飛で2点。3回にビシエド11号ソロ、阿部の7号ソロで2点追加。 ヤクルトは5回、西田の二塁打で1点を返す。6回には山田哲の内野ゴロの間に1点。中日は6回、大島の二塁打で1点追加。 中日は7回にビシエドの12号2ランなど追加点を挙げ、福谷が2勝目。今季初の4連勝。ヤクルトは2連敗で5位後退。原は2敗目。

◆ヤクルトは2試合連続で先発が崩れ、2連敗で6月23日以来の5位に転落した。 先発の原は制球に苦しみ、2回2/3を3本塁打を含む被安打5の6失点、56球で降板し2敗目。18日の高橋も2回4失点で降板しており、2戦で先発が計10失点。高津監督は「昨日も今日もそうだよね。ちょっと試合にならないよね。(高橋)奎二も共通して言えることは、やっぱり制球力」と苦言を呈した。

◆中日打線は、アルモンテ、ビシエド(2本)、阿部が本塁打。18日にも福田、阿部、アルモンテが打っており、2試合連続3本塁打以上は13年8月3、4日のDeNA戦(横浜)以来7年ぶり。このときは3日=森野(2本)、クラーク、4日=森野(2本)、クラークが記録。 なお、中日の1試合3本塁打以上の連続試合記録は、91年の5試合連続が最長。

◆強竜打線が覚醒し、今季初の4連勝で3位に浮上した。中日の主砲ダヤン・ビシエド内野手(31)の2本塁打を筆頭に先制2ランのアルモンテ、3戦連発の阿部と合わせて今季最多の4発だ。12安打で今季最多の11点を奪ってヤクルトを圧倒した。与田政権2年目で初めて4カード連続の勝ち越しを決めた。Aクラス復帰は約2カ月ぶり。中日が真夏の反攻を開始した。東京の夏を彩る神宮外苑花火大会ばりに、敵地で強竜打線が打ちまくった。初回にアルモンテが放った左翼ポール直撃の先制2ランをファンファーレに、3回はビシエドがソロ、さらに阿部も自身初の3戦連発となるソロでアーチ競演に加わった。ビシエドは7回にも2ランを放ち、中日が7年ぶりに2試合連続で3本塁打以上という空中戦でヤクルトを粉砕した。 8月に入って当初は7試合無安打ともがいた主砲は完全に覚醒してきた。 ビシエド (チーム状態は)すごくいい。僕だけじゃなくみんなすごくいい。一致団結して1つになって戦っていけている。誰かが打てなくても、他の誰かがカバーすることができている。 前夜の4安打2打点の勢いは止まらず、2本塁打を含む3安打4打点で、来日5年目の貫禄を見せつけた。 左脇腹痛から14日に1軍復帰したアルモンテは来日3年連続3度目となる2戦連発だ。得点力アップのために攻撃型2番に入って4試合目。スイッチ大砲の魅力を全開にしてきた。 アルモンテ 打った瞬間、飛距離はあると思ったが、切れずにうまくポールに当たってくれて良かったよ。 両助っ人を中心にいずれも今季最多の4発、11得点を挙げた。ゲーム差こそないが、試合前の5位から一気に3位に浮上。6月23日以来となるAクラスに返り咲いた。最大9あった借金も3まで減少。与田監督は「序盤の2回までに4点取ってくれた。ピッチャーも楽になるので本当に頼もしい打線だと思う」と、昨季リーグ1位のチーム打率(2割6分3厘)を誇った打線の復調を手放しで喜んだ。竜の反攻劇が本格的に幕を開けた。【伊東大介】

◆中日福谷浩司投手が自己最長の7回を投げ、6安打2失点で今季2勝目を挙げた。 慶大時代の主戦場、神宮で初先発し、大学の後輩ドラフト4位郡司とのバッテリーを組んだ。神宮での登板はリリーフ登板だった18年9月6日以来で「すごく新鮮な気持ちで入れた。慶大バッテリーは気にしていないが、(郡司は)本当に良くリードしてくれた」と喜んだ。

◆中日阿部寿樹内野手が自身初の3試合連続本塁打で存在感を見せた。 3回2死からヤクルト先発原のスライダーをバックスクリーンまで運んだ。「しっかり打てているのでそういう結果(3試合連続本塁打)になっていると思う」。今季はスタメンを外れる場面もあったが、8月だけで5本塁打を放ち、シーズン自己最多に並ぶ7本目とした。

◆4連勝と勢いに乗り、2015年8月以来5年ぶりで、与田政権下初の4カード連続勝ち越しをかけた一戦。チームをさらに乗せていくため、号砲を鳴らしたのは中日の2番・アルモンテだった。  「打った瞬間、飛距離はあると思ったけど、切れずにうまくポールに当たってくれてよかった」  一回、前日18日に1500安打を達成した大島が9球粘って中前打で出塁し、早々に作った好機で打席に立った。原の2球目のスライダーを振り抜くと、打球は高々と舞い上がり、風に押し戻されて左翼ポールを直撃。スタンドからどよめきが起こる先制2ランとなった。  ヤクルトには試合前時点で通算打率・373、6本塁打、16打点と好相性。前夜も八回に2ランを見舞ったが、2試合連発は昨年4月6、7日(神宮)以来。来日した2018年から3年連続3度目だが、そのすべてがヤクルト戦だ。  三回にはビシエドが11号ソロ。阿部も自身初の3試合連発で、キャリアハイの昨季に並ぶ7号ソロで続いた。今季初となるチーム1試合3発が飛び出した前夜に続く、竜の花火大会となった。  アルモンテは7月3日に左内腹斜筋筋損傷で戦線離脱。長距離砲の抜けた穴は大きかったが、今月14日の巨人戦(東京ドーム)から1軍へ帰ってきた。スタメン復帰を果たした15日の同戦からこれで4試合連続安打。助っ人に引っ張られた打線は効果的に加点して、大量リードを奪い、今季初の4連勝を決めた。真夏の逆襲劇に、頼もしい男が加わった。(須藤佳裕)

◆中日は19日のヤクルト11回戦(神宮)に11-2で勝利。ダヤン・ビシエド内野手(31)が2本塁打を放つ活躍で勝利に貢献した。  「1打席目はタイミングがうまく取れなかったけど、2打席目はうまく修正できたね」  まずは三回、第1打席は遊飛に打ち取られた先発・原のシュートを振り抜き、左翼席へと運んだ。七回には左腕・中沢の内角低めへのスライダーを一閃。「バットの先だったが、何とか切れずにホームランになってよかった」と左翼ポール際へ運んだ。  「こんなに(長い)スランプはなかった」  8月上旬は29打席連続無安打もあり、チームには厳しい戦いを強いる形となった。それでも「苦しかったけどあきらめず、もがいて、よくなった」と前向きな気持ちを忘れず練習に励んできた。7月5日の巨人戦(東京ドーム)以来の1試合2発。好調の域へと入れば、チームの勝率も上がる。  「状態は僕だけでなくて、みんないい。一致団結して、一つとなって戦っている」  チームは今季初の4連勝で、6月23日のAクラスとなる3位浮上。主砲がより上へと押し上げていく。

◆ヤクルトの原は三回途中までで6失点と炎上した。一回無死一塁からアルモンテに浮いたスライダーを先制2ランとされ、三回にもビシエドと阿部に軽々とスタンドまで運ばれた。本人はコメントを残さず、高津監督は「ストライクを取るのに一生懸命で、甘く入っては打たれる。細かな制球がないといけない」と苦い顔だった。  前日18日は高橋が2回4失点で降板し、2日連続で先発投手が序盤に試合を壊した。5位に転落した高津監督は「試合にならない」と嘆息した。

◆中日は19日、ヤクルト11回戦(神宮)に11-2で勝利し、今季初の4連勝。阪神が巨人に負けたことで3位浮上に浮上し、6月23日以来のAクラスとなった。4カード連続勝ち越しは与田政権下では初で、2015年8月14-16日の巨人戦(ナゴヤドーム)~同25-27日のDeNA戦(横浜)以来だった。  与田監督は「二回までに4点取ってくれましたし、ピッチャーも楽になる。本当に頼もしい打線だと思います」と評価。特に3試合連発、ここ11試合で5発と量産態勢に入っている阿部には「いい結果が出ているし、これからまたいろいろと考えすぎずに、甘いボールをどんどん、しっかりとスイングしていく。そういう形でいってほしいと思います」と期待を込めた。  昨年9月21日のヤクルト戦(神宮)以来の1試合4発。6月19日の今季開幕戦・ヤクルト戦(同)での9得点を上回る2けた得点も今季初。打線爆発に納得顔だった。

◆ヤクルトは2試合連続で序盤に大量失点し、2連敗で5位に転落。高津臣吾監督(51)は三回途中5安打6失点(自責4)と崩れた先発の原に、厳しい言葉を並べた。  「昨日もきょうも試合にならない。昨日の(高橋)奎二にも共通して言えるのは制球力。ストライクをとるのに一生懸命になっている」  前日18日に先発した高橋に続き、原も制球に苦しんだ。対戦した打者17人に対し、初球ストライクは4人だけ。ボール先行の投球で主導権を握られ、バックの失策も2試合連続で失点に絡んだ。  指揮官は「ミスはつきものだが、防げるエラーや四球が出ると、こういう失点になってしまう」と投手を含めた守りの課題を指摘。昨季苦しんだ真夏の神宮で、正念場を迎えた。(横山尚杜)

◆中日の4番・ビシエドが4打点と大暴れし、チームは今季初の4連勝。5位から、6月23日以来のAクラスとなる3位に一気に浮上した。  「1打席目はタイミングがうまく取れなかったけど、2打席目はうまく修正できたね」  三回、前打席で遊飛に打ち取られたシュートを左翼席へと運んだ。七回無死一塁では内角低めへのスライダーを一閃。左翼ポール際へ運び「何とか切れずにホームランになった」と喜んだ。  「僕だけでなく、みんなの状態がいい。一致団結して、一つとなって戦うことができている」  4カード連続勝ち越しは2015年8月以来、5年ぶり。1試合4発と2ケタ得点も今季初と、打線の状態は今季最高だ。与田監督も「本当に頼もしい打線」と笑顔。この勢いで、さらに上を目指す。(須藤佳裕)

◆ヤクルト・原は立ち上がりから、ボールが手につかないというか、思ったところに投げられなかった。得意のシュートも、対(つい)になるスライダーもコントロールできず、高めに抜けた。三回途中での6失点は、いくらなんでも重い。  前日18日も高橋が2回4失点。2戦連続で、先発投手が早々にKOされた。それも期待をかける2人が沈み、高津監督は頭が痛いことだろう。  ヨーイドンでこれだけ失点がかさみ、延々と守らされたら、いかに好打線といえども、反撃には転じにくい。相手バッテリーも余裕を持つだけに、なおさらだ。  いま、先発陣に言葉をかけるとしたら、これしかない。  5回、6回...などとは考えず、一回から全力で、全精力を注ぎ、一球一球に集中する。小川が15日のDeNA戦で達成したノーヒットノーランを"起爆剤"とするためにも、小川のように打者を一人一人、打ち取っていく。  シーズン前半の健闘を無駄にしない、という意味でも、ここが踏ん張りどころだ。 (本紙専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
29173 0.630
(↑0.008)
-
(-)
71228
(+8)
161
(-)
71
(+2)
28
(+1)
0.251
(↑0.003)
3.230
(↑0.07)
2
(-)
DeNA
26233 0.531
(-)
4.5
(↓0.5)
68214
(+2)
198
(+2)
56
(-)
10
(-)
0.271
(↑0.001)
3.620
(↑0.04)
3
(2↑)
中日
23264 0.469
(↑0.011)
7.5
(-)
67178
(+11)
215
(+2)
32
(+4)
13
(-)
0.242
(↑0.002
3.780
(↑0.04)
4
(1↓)
阪神
22253 0.468
(↓0.01)
7.5
(↓1)
70206
(-)
204
(+8)
45
(-)
37
(+1)
0.240
(↓0.002)
3.670
(↓0.1)
5
(1↓)
ヤクルト
21245 0.467
(↓0.01)
7.5
(↓1)
70218
(+2)
254
(+11)
39
(-)
31
(+1)
0.249
(↓0.001)
4.630
(↓0.09)
6
(-)
広島
19256 0.432
(-)
9
(↓0.5)
70217
(+2)
229
(+2)
51
(+2)
22
(+1)
0.270
(-)
4.150
(↑0.05)