日本ハム(★2対12☆)楽天 =リーグ戦8回戦(2020.08.19)・札幌ドーム=
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楽天
033013110121300
日本ハム
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勝利投手:涌井 秀章(8勝0敗0S)
敗戦投手:杉浦 稔大(4勝2敗0S)

本塁打
【日本ハム】西川 遥輝(2号・3回裏ソロ)

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◆楽天は2回表、田中の適時打などで3点を先制する。その後は3回に田中の2打席連続適時打が飛び出すなど、攻撃の手を緩めず、終わってみれば13安打で12得点を挙げた。投げては、先発・涌井が8回1失点の力投で今季8勝目。敗れた日本ハムは、投手陣が崩壊した。

◆楽天涌井秀章投手(34)が開幕8連勝なるか。チームで開幕8連勝すると、24連勝した13年田中以来2人目になる。札幌ドームでは15年10月1日の白星を最後に勝利がないが、5年ぶりに同球場で勝って連勝を伸ばせるか。

◆日本ハム西川遥輝外野手(28)が反撃の1発を放った。 6点を追う3回2死の第2打席。開幕から無傷の7連勝中と負けなしの楽天涌井から、右翼席へ2号ソロを運んだ。「(打ったのは)メイビー、スライダー。次の打席も打てるように頑張ります」とコメントした。 西川の本塁打は6月28日楽天戦(楽天生命パーク)以来となった。

◆日本ハム杉浦稔大投手(28)が今季最短3回で悔しい降板となった。 2回、無死満塁のピンチから田中へ右前に2点適時打を許すなど3失点。 続く3回にも田中に左翼フェンス直撃となる適時二塁打を浴びるなど、味方の失策もあり3失点と苦しんだ。 3回を75球、4安打6失点(自責4)という内容。自己最多の5勝目は次回以降に持ち越しとなった。降板後「無駄なフォアボールが絡んだり、防げる失点が多かったと思います。なかなか自分のペースで攻めることができず、こういう結果につながってしまいました。早い回で降板する形になってしまい申し訳ない気持ちです」と反省が口をついた。

◆楽天は2回、田中の2点適時打などで3点を先制。3回に3点を追加。日本ハムは3回、西川の2号ソロで1点をかえした。 楽天は5回内田の右犠飛で1点、6回に3点を追加し点差を9点まで広げた。先発涌井は6回まで2安打1失点投球。 楽天が12得点の快勝で引き分けを挟んでの連敗を3で止めた。涌井は開幕から無傷の8勝目。日本ハムは勝率5割へと逆戻りした。杉浦2敗目。

◆楽天涌井秀章投手が開幕から登板9試合目で無傷の8連勝。楽天投手の開幕8連勝は、24連勝した13年田中(現ヤンキース)以来2人目。田中は8勝目を登板11試合目に記録しており、9試合以下で8連勝は球団史上初。 ▼9試合以下で開幕8連勝した投手は、前日18日の巨人菅野に次いで通算10人、11度目。同一シーズンに開幕8連勝以上が2人は09年の川井(中日=11連勝)館山(ヤクルト=8連勝)以来だが、2人が9戦以下でマークしたのは初めて。

◆18日に1軍再昇格した日本ハム王柏融外野手が、復帰後の初スタメンも4打数無安打と沈黙した。 6番DHでフル出場し、3点を追う2回無死一塁で一ゴロ併殺打に倒れるなど快音を響かせることはできなかった。栗山監督は「良い打者であることは間違いないと信じてやっている」と奮起に期待していた。

◆日本ハム浅間大基外野手が待望の今季初安打をマークした。 途中出場で迎えた9回2死、2番手宋家豪の150キロ速球にバットを折られながらも、俊足を生かし三塁への内野安打。二塁へ進塁後、石井の適時打で本塁に生還した。12日の昇格から9打席目で出た1本に「納得のいく当たりじゃないですけど、これでなんとか自分の中の流れが変わるかな」とほっとした表情だった。

◆日本ハムは開幕から破竹の勢いで白星を重ねる楽天涌井に、お手上げだった。8回まで散発4安打と、手の打ちようがなかった。 チームは1日で勝率5割へ逆戻り。小笠原ヘッド兼打撃コーチは「自分のペースで投げさせてしまった。チャンスが少ない中で少しずつボディーブローを利かせていけたら」と、今後の難敵攻略を見据えた。

◆「ギャップ」で封じた。楽天涌井秀章投手(34)が開幕から無傷の8連勝を挙げた。最速149キロの直球は威力十分。軸球で変化球との大きな緩急のギャップを作り出して日本ハム打線の打ち気をそらし、8回4安打1失点に封じ込めた。打線も今季6度目の2桁得点で強力援護。チームは引き分けを挟んだ連敗を3で止めた。涌井には、人を引きつけるギャップがある。三木監督が明かす。「意外と気さくな男なんだなと。マウンドでは黙々とやっている姿しか見ていなかった。寡黙というかおとなしい人間なのかなと思ったけど、本当に明るく楽しい、気持ちのいい性格を持っている」。試合前、1人で外野ポール間を走り込む姿。チームメートと野球談議を広げる姿。どちらも本来の姿だ。 マウンドでもギャップが光る。ポーカーフェースと投球の硬軟自在さ。打者の左右関係なく直球、変化球を織り交ぜ、両コーナーを突く...一転、直球で押し込むこともできる。王道の内外角、中央への直球を土台にボールを踊らせた。 5点差がついた4回2死。第1打席はスライダーで泳がせ三ゴロに打ち取った中田を前に、力が入った。「ゲームがだらけそうになると思った。3人で終わればゲームが締まって、うちの流れになる。力勝負でいこうと」。真ん中高めへ148キロ、149キロを続け連続空振り。外角スライダーで1球いなし、最後は外角真ん中いっぱいへ149キロ。「広い球場なので、打った瞬間、いかないなと思った」。思惑通り、フェンス手前で失速する右飛にねじ伏せた。 緩急差は最大41キロ。5回先頭王柏融には109キロカーブから、直球ではなく139キロの「こやシン」こと高速のシンカーにバットを止めきれず投ゴロ。「太田がしっかりリードしてくれた」と4回攻撃中にベンチ前で言葉を交わし、考えを緻密にすり合わせた。1巡目の各打者への初球は直球、カーブ、スライダーに「こやシン」で入った。2巡目は9人中6人、3度目の対戦時は7人中5人に前回と異なる球で入り、偏りを作らない。 試合後もギャップを見せる。「東京の菅野くんが先に勝つので。できる限り読売巨人軍の彼を追いかけていきたい」と淡々とした口調からウイットに富んだ表現で不意に笑いを起こした。冷静と情熱で開幕8連勝。まだまだシーズンは半分。涌井の底が見えない。【桑原幹久】 楽天浅村(6回に2点二塁打を放ち、涌井登板9試合中7試合で打点を記録)「1試合1打点を目標にしてますし、ワクさんを援護できたのは良かった」 楽天三木監督(涌井に)「丁寧にいつも通り、涌井のペースで投げてくれた」

◆日本ハム杉浦稔大投手(28)が19日、楽天8回戦(札幌ドーム)で先発し、今季最短となる3回でKOされた。許した安打は4本ながら、3四死球に味方のさえない守備も絡んで3回までに6点を失い(自責4)、無念の降板となった。代わった福田、井口の中継ぎ陣も好調の相手打線を止められず、2-12と大敗。1日で勝率5割へ逆戻りした。 ここまで先発陣ではチームトップの防御率を誇っていた右腕が、マウンドで、もがいていた。四隅を狙った真っすぐが、ストライクゾーンに入らない。2回先頭の浅村に内野安打を許すと、2連続四死球で無死満塁。右前適時打を浴びるなどして3点を先行され、3回は内野守備の乱れもあって3点を失った。「防げる失点が多かった。自分のペースで攻めることができず、こういう結果につながってしまいました。早い回で降板する形になってしまい、申し訳ない気持ちです」。キャリアハイの5勝目はお預けとなった。 相手投手は、開幕7連勝中の涌井だ。"金星"奪取へ中11日で安定感抜群の杉浦をぶつけた栗山監督だったが、投手戦には持ち込めず「(涌井は)いい投手なので、接戦に持ち込まないと(勝つのは)難しいのは難しい。負けていない投手に、我々が勝てなかったということ」と、敗戦を受け止めた。今季最後の同一カード6連戦は、まだ1勝1敗。「ここから試合数がだんだん少なくなっていくので、元気を出してやっていきます」。20日以降の逆襲へ、下を向いている暇はない。【中島宙恵】

◆「逆襲のカー君」がハッスルした。楽天田中和基外野手(26)が19日、日本ハム8回戦(札幌ドーム)で2打席連続適時打を含む4打数3安打3打点。今季初の猛打賞で2試合連続のスタメン起用に応えた。18年新人王も昨季はけがに泣き、今季は開幕2軍スタート。走攻守3拍子そろった4年目が持てる力を見せつけた。まだまだこんなもんじゃない。田中は結果に飢えている。「監督、コーチにまだ活躍している姿を見せることができていない。自分ができるということを見せていきたいです」。 根拠を持って、腹をくくった。2回無死満塁。「内田が四球を選んでつないでくれたので、初球ストライクを取りにくるだろうと思って狙いました」。日本ハム杉浦の初球外角146キロを、歯を食いしばって捉えた。やや突っ込みながらも、最後は右手1本で右中間へ。先制の2点適時打で主導権をたぐり寄せた。 ポテンシャルを発揮しきれていなかった。2年目の18年、球団の生え抜き野手では歴代最多の18本塁打、21盗塁をマーク。新人王に輝いた。だが、昨季は右足首の負傷、左手三角骨の骨折、左手首痛で離脱するなど59試合の出場にとどまった。「去年は不安要素を抱えながらやっていた。今年はがむしゃらにやりたい」と再起をかけた今季も開幕2軍スタート。「開幕は2軍で出遅れた。これから取り返したい」と鼻息はどんどん荒くなっていた。 1本だけでは終われない。3回2死二塁、杉浦の直球を再び捉えた。左翼フェンス下部を直撃する適時二塁打。二塁上で高々と左腕を上げた。8回1死には一塁線へボテボテのゴロに全力疾走。投手内野安打で今季初の3安打猛打賞。前夜の1号2ランに続き、2日連続で輝きを放った。 三木監督も「積極的に、和基らしい打撃をしてくれた」と評価。「自分の打撃、守備、走塁を期待されていると思うのでこなしていきたい」と田中。目の色を変える「逆襲のカー君」が止まらない。【桑原幹久】

◆楽天茂木栄五郎内野手(26)が第1打席で右ふくらはぎ付近に自打球を当て、1回裏の守備からベンチへ退いた。 「3番遊撃」でスタメン出場。1回1死一塁、日本ハム・マルティネスからカウント2-1の4球。内角142キロのカットボールをスイングしたが、打球が右ふくらはぎ付近に当たり、表情をしかめた。トレーナーが駆けつけ、患部を確認しそのまま打席へ。5球目を打ち、二ゴロ併殺に倒れた。 右足をやや引きずりながらベンチへ戻り治療に入ったが、渡辺佳へ交代を告げられた。渡辺佳は二塁に入り、二塁手の小深田が遊撃へ回った。 茂木は試合前の時点で8月の月間打率3割6分2厘と好調をキープ。打率リーグ5位の3割3分5厘を残していた。

◆楽天が大勝で連敗を3で止めた。二回に田中の2点適時打などで3点を先制し、三回にも田中の適時二塁打などで3点を加え、その後も着実に加点した。涌井は8回4安打1失点で開幕8連勝。日本ハムは勝率5割に戻った。

◆まだまだ勝つ! 楽天・涌井秀章投手(34)が19日、日本ハム8回戦(札幌ドーム)に先発し、8回4安打1失点。チームの連敗を3(1分け挟む)で止める快投で、球団では2013年の田中将大(現ヤンキース)以来、2人目となる開幕8連勝を飾った。投打がかみ合い、チームはロッテと並んで2位に再浮上した。  頼れる涌井が開幕からの連勝を8に伸ばした。チームの連敗を3で止め、涼しい顔で発奮材料の名前を口にした。  「東京の菅野くんが先に勝つので、それに後れをとらずにいきたいと思います。できる限り読売巨人軍の彼を追いかけていきたいと思います」  三回2死から西川に右越え2号ソロを喫したが、好調の日本ハム打線を4安打に封じた。四回1死ではパ1位の18本塁打を誇る中田を最速149キロの直球で右飛に仕留めるなど、3打数無安打に抑えた。8回1失点。この日は110球でお役御免となり、余力を残してマウンドを譲った。  杉浦との投げ合いを制した。相手先発はここまで4勝1敗。「最初、調子が悪くて、杉浦もいい投手なので投手戦になると思った。(味方が)2、3点は取ってくれる安心感はある。大量点さえ取られなければという考えで投げている」と打線に感謝した。  2013年の田中以来となる開幕8連勝で、ようやく"鬼門"も突破した。自身にとって、札幌ドームでは、15年10月1日以来、5年ぶりの白星となり、「(札幌ドームで)何十試合も投げたわけではないけど、あれだけ報道されたから知っていた。ちょっと見てろよ、ぐらいの気持ちでした」と不敵に笑った。  これでチームは2位に再浮上。三木監督は「本当に期待に応えてくれる素晴らしいピッチングだった」とたたえた。勝ち星(8)、勝率(10割)、そして防御率(2・21)もリーグトップ。15年以来、4度目の最多勝、そして09年以来の沢村賞まで夢は膨らむ。菅野に刺激を受けながら、涌井はチームを7年ぶりの優勝まで押し上げる。(広岡浩二)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
29212 0.580
(-)
-
(-)
68226
(+2)
193
(+2)
57
(+1)
34
(+1)
0.240
(↓0.001)
3.440
(↑0.03)
2
(1↑)
楽天
28222 0.560
(↑0.009)
1
(↑0.5)
68289
(+12)
234
(+2)
57
(-)
36
(-)
0.275
(↑0.001
4.250
(↑0.05)
2
(-)
ロッテ
28222 0.560
(-)
1
(-)
68230
(+2)
238
(+2)
45
(-)
46
(+2)
0.246
(↓0.001)
4.420
(↑0.06)
4
(-)
日本ハム
25252 0.500
(↓0.01)
4
(↓0.5)
68225
(+2)
236
(+12)
46
(+1)
26
(-)
0.246
(↓0.001)
4.120
(↓0.12)
5
(-)
西武
22262 0.458
(↑0.011)
6
(↑0.5)
70222
(+4)
234
(+3)
51
(+2)
31
(+3)
0.247
(↑0.002)
4.520
(↑0.03)
6
(-)
ORIX
16324 0.333
(↓0.007)
12
(↓0.5)
68183
(+3)
240
(+4)
35
(+1)
39
(-)
0.243
(-)
4.350
(↑0.05)