西武(☆13対8★)楽天 =リーグ戦9回戦(2020.08.14)・メットライフドーム=
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楽天
23110100081314
西武
32106001X131611
勝利投手:今井 達也(3勝3敗0S)
敗戦投手:津留﨑 大成(1勝1敗0S)

本塁打
【楽天】茂木 栄五郎(4号・1回表2ラン),茂木 栄五郎(5号・2回表3ラン),ロメロ(15号・3回表ソロ),浅村 栄斗(15号・6回表ソロ)
【西武】メヒア(5号・3回裏ソロ)

  DAZN
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◆西武が乱打戦を制して連敗を7で止めた。西武は2点を追う1回裏、栗山の適時打などで3点を挙げ、逆転に成功する。その後6-7となって迎えた5回には、5者連続適時打で6点を挙げ、再びリードを奪った。投げては、2番手・今井が今季3勝目。敗れた楽天は、投手陣が崩壊した。

◆西武山川穂高内野手が4試合ぶりに先発復帰を果たした。9日の日本ハム戦で痛めた右足首捻挫で、代打出場が続いていたが戦列に戻ってきた。 また首痛で2軍調整が続いていた金子侑司外野手は9番中堅で、7月5日に抹消されて以来の1軍登録となり「やっぱり1軍で打っててこそだと思いますし、しっかり自分の役割を果たしたいという思いです。僕も諦めずにみんなと一緒に戦っていきたいという思いで、ファームにいる間も1軍の試合を見ていました。一生懸命、どうなろうが戦っていくという気持ちです」と決意のコメント。前夜にプロ初安打&初打点を記録した高木渉外野手は、2試合連続1番起用となった。

◆楽天は茂木が1回に先制2ラン、2回に3ラン放つなど1発攻勢で3回まで6点。西武もメヒアの5号ソロなどで同点に追いつく。 1点を追う西武は5回、6連打などで6点奪い5点リードに突き放した。楽天は6回、浅村の15号ソロで1点返した。 リードを守りきった西武が、8試合ぶりの勝利で連敗を7でストップ。4回から登板した今井が3勝目を挙げた。楽天は4試合ぶりの黒星で、順位は2位に下がった。2番手の津留崎が今季初黒星。

◆鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように、山賊たちがたたみかけた。西武は1点を追う5回、スパンジェンバーグが同点適時打を放つと、この試合で1カ月ぶりに1軍登録された9番金子が勝ち越しの投手強襲適時打。勢いに乗って新1番の高木がタイムリーで突き放した。 6連打で一挙6点。先発全員打点で今季最多の13得点。泥沼の7連敗から脱出した辻監督は「勝てたというだけで寝付きもよくなるだろうし、寝起きも爽快になります。自分のこと言ってるみたい、本当に」と勝利をかみしめた。 連敗の間、不振の主力を入れ替え山川を3番起用。その山川が負傷すると、中村、メヒアを据えた。7月30日の日本ハム戦から13試合連続でスタメンを変更する猫の目布陣。打線組み替えを、チーム浮上の布石としてきた同監督は、3連覇をかけた開幕前「そりゃあ、選手の中にプライドとかいろんなことがあるからね」と明かしたように、その1つ1つが大きな決断だった。 生みの苦しみから、白星と同時に新1番候補も現れた。レッズ秋山に代わる1番発掘が3連覇への絶対条件。実際に金子を加えると5人目となる二十歳の高木が、1番抜てき2日目に3安打2打点と連日の活躍。初のお立ち台で「プレッシャーはありますけど、その中で自分ができることを心がけてやっていきます」。若き山賊が仲間入りし厚みの増した打線が、ペナントレースの反撃ののろしを上げた。【栗田成芳】 ▽西武金子(7月4日以来の1軍復帰で5回に勝ち越し打)「1軍の舞台で戦えてないというところでは歯がゆい思いはあったので。何とか戻って来られて良かった」 ▽西武今井(4回から登板し2回4安打1失点で今季3勝目)「打線の皆さん、その後の中継ぎの皆さんのおかげです。皆さんに感謝です」

◆楽天は序盤に打線が先発則本昂大投手を強力援護した。だがエースが1~3回のリードをふいにした。茂木の2ランで先制した初回は、裏に3安打と自らのバント処理悪送球で3失点。再び茂木の3ランで逆転した2回も裏に2失点。再度リードして迎えた3回裏もメヒアに同点弾を被弾した。今季最短の3回KOに「援護してもらったのに申し訳ないです」とうなだれた。 開幕から3連勝したが、7月17日の西武戦で5回5失点して初黒星を喫してから3連敗。10日には楽天生命パークのマウンドで約30分間フォームチェックしたが成果は出なかった。伊藤投手チーフコーチは「(不調の要因は)メカニックですね。ボールに角度がなく、開きも早くなってしまっている。体調面は関係ない」と分析。2軍調整の可能性は否定した。楽天の連勝は3でストップ。ソフトバンクと並んでいた首位の座から2位に後退した。

◆楽天の則本昂は制球が定まらず今季最短の3回6失点で降板した。2点を先制してもらった一回に栗山に適時二塁打を浴びるなど3点を失って逆転された。5-3と再逆転した二回にも2失点。再び打線がリードを奪った三回にはメヒアに同点ソロを浴びた。  7月3日を最後に6試合連続で白星から遠ざかっている。「援護してもらったのに申し訳ない。それだけ」と悔しさをにじませた。

◆西武が今季最多の13得点で連敗を7で止めた。6-7の五回に金子や高木の適時打など6連続を含む7長短打で一気に6点を奪った。四回から継投に入り2番手の今井が3勝目。楽天は則本昂が誤算。連勝が3で止まり2位に後退した。

◆西武の外崎が今季初の3打点で連敗ストップに貢献した。一回無死一、二塁で投前へのバントが相手の失策を誘うと二回2死二塁で左前へ適時打。五回1死二、三塁では久保の変化球に食らい付いて左中間を破る2点三塁打として勝利を引き寄せた。  16安打13得点の猛攻を見せた打線で、3番打者として申し分ない働き。「チームがいい流れの中で回ってきたので、僕もそれに乗ることができた」と仲間をたたえた。 今井(救援し2回1失点で3勝目) 「直球に力がなかったと思うが、その中で何とか最少失点に抑えることはできた」 ニール(3回6失点) 「自分のキャリアの中でも最悪の結果だった。全くチームを助けることができなかった」

◆楽天は今季ワーストに並ぶ13失点で連勝が3で止まり、首位で並走していたソフトバンクにかわされ6日以来の2位に後退した。エース則本昂が3回6失点でKOされ、7-6の五回には津留崎と久保が一気に6点を失い逆転された。三木監督は「西武打線は強力。しっかりまた対策をしないと」と悔やんだ。  勝ちパターンの救援投手は登板がかさんでいたために使えなかった。伊藤投手チーフコーチは「かなりリリーフに負担がきている。フレッシュな投手を出した。しょうがない」とかばった。 ロメロ(三回にリーグトップに並ぶ15号ソロ) 「次につなぐ意識でいった。うまく打つことができた」

◆楽天の茂木が一回に先制2ラン、二回に逆転3ラン、四回には勝ち越し打とチームに3度もリードをもたらした。勝利には結び付かなかったものの3安打6打点の活躍に「甘い球を仕留めることが増えてきた」と手応えを口にした。  一回にニールの内角球をさばいて右翼ポール直撃の2ランを放つと2-3の二回には中越えへプロ5年目で初の2打席連続本塁打となる5号3ラン。打順が6番から3番に戻って4試合連続で複数安打と仕事を果たしている。

◆西武の金子が首の痛みによる2軍での調整から復帰し勝ち越し打を放った。7-7の五回1死二、三塁で代わったばかりの久保の変化球を素直に打ち返して投手強襲の適時打とし「チャンスで回してもらったので、打ててうれしかった。何とかチームが勝てて良かった」と笑った。  1カ月以上、1軍の舞台から遠ざかった。観客の前でプレーするのは今年初めてで「こうやって帰ってきて、拍手をもらえて、プロ野球が戻ってきたなと感じた」と感慨深そうだった。

◆悩める獅子に20歳の救世主が現れた。新リードオフマンの西武・高木渉外野手が3安打2打点。チームは今季最多の13得点、先発全員打点で、連敗をついに7で止めた。  「1番はプレッシャーはあるけど、精いっぱいプレーしています」  プロ初の猛打賞で初のお立ち台。初々しい表情とは対照的に、一回に楽天エース・則本昂の投じた151キロの内角直球を弾き返し、二、五回の適時打はともにフォークボールを拾った。  2018年の育成ドラフト1位。入団会見で「将来的に首位打者を取る」と豪語した。同年オフに支配下登録をもぎ取り、昨季は2軍でチーム最多タイの12本塁打を放った。強肩好打の20歳は11日に1軍昇格。12日に「8番・右翼」で初スタメン出場を果たすと、13日には「1番・中堅」に抜擢(ばってき)され、プロ初安打初打点を記録した。  "ライオンズの高木"といえば、1990年代後半から正二塁手として活躍した高木浩之(現2軍内野守備・走塁コーチ)、「3番・一塁で97、98年に2年連続ゴールデングラブ賞を受賞した高木大成(現西武球団職員)がいる。令和に入って、"第3世代"の高木が誕生。辻監督も「いろんなバッティングセンスを持っている。すごく楽しみと目を細めた。(東山貴実)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
28191 0.596
(↑0.009)
-
(-)
72212
(+4)
175
(+1)
52
(+1)
30
(-)
0.244
(↓0.001)
3.390
(↑0.05)
2
(1↓)
楽天
27201 0.574
(↓0.013)
1
(↓1)
72269
(+8)
209
(+13)
55
(+4)
36
(-)
0.276
(↑0.001
4.110
(↓0.13)
3
(-)
ロッテ
26211 0.553
(↑0.01)
2
(-)
72216
(+12)
218
(+5)
45
(+1)
38
(-)
0.247
(↑0.002)
4.430
(↓0.02)
4
(-)
日本ハム
23232 0.500
(↓0.011)
4.5
(↓1)
72200
(+5)
214
(+12)
41
(-)
24
(-)
0.242
(↑0.002)
4.050
(↓0.14)
5
(-)
西武
19261 0.422
(↑0.013)
8
(-)
74201
(+13)
226
(+8)
46
(+1)
28
(+2)
0.241
(↑0.004
4.760
(↓0.08)
6
(-)
ORIX
15294 0.341
(↓0.008)
11.5
(↓1)
72169
(+1)
225
(+4)
34
(-)
37
(-)
0.242
(-)
4.460
(-)