ロッテ(☆8対6★)日本ハム =リーグ戦9回戦(2020.08.13)・ZOZOマリンスタジアム=
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日本ハム
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ロッテ
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勝利投手:フローレス(1勝1敗0S)
(セーブ:益田 直也(1勝2敗14S))
敗戦投手:金子 弌大(1勝1敗0S)

本塁打
【日本ハム】横尾 俊建(2号・5回表3ラン)
【ロッテ】田村 龍弘(1号・5回裏ソロ),福田 秀平(2号・5回裏ソロ),マーティン(13号・5回裏ソロ)

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◆ロッテは4点を追う5回裏、田村、福田秀、マーティンにソロが飛び出し、1点差とする。その後同点となって迎えた7回には代打・佐藤の適時打などで3点を勝ち越した。投げては、3番手・フローレスが来日初勝利。敗れた日本ハムは、守備の乱れが響き、痛い敗戦を喫した。

◆日本ハム渡辺諒内野手(25)が逆転の一打で、先発河野を援護した。 1点を先制された直後の3回1死満塁、カウント1-1から岩下の3球目変化球を中前へはじき返した。逆転の2点適時打に「点を取られた直後のチャンスだったので、早い段階で追い付きたいという気持ちで打席に入りました。(バットの)先っぽでしたが、いいところに落ちてくれて、逆転することができたのでよかったです」。12日ロッテ戦では9回に右翼席へ4号3ランを放つなど、3安打3打点と持ち前の打撃力を発揮。この日も得意のバットでみせた。

◆ロッテが1イニング3本塁打をマークした。 4点リードされた5回、この回先頭の田村が日本ハム河野の高め直球を強振。左中間に放り込んで1号ソロとすると、1死後に1番福田秀がスライダーを右翼席へ2号ソロ。さらに2死後、マーティンがカーブをバックスクリーンへ放り込み、13号ソロとなった。 ロッテの1イニング3発は昨年7月25日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム=当時)以来。4回に中村奨、レアード、井上が放っている。

◆日本ハム横尾俊建内野手(27)が今季2度目のおにぎりを握った。 1点リードの5回1死二、三塁、1ボールからロッテ岩下の2球目変化球を完璧に捉えた。左翼席へ突き刺す2号3ラン。三塁ベースを回るとき、しっかりとおにぎりを握った。「(打ったのは)抜けたフォーク。中田さんとナベ(渡辺)がチャンスをつくってくれたので、思い切って振り抜きました。(先発の)河野がランナーを出しながらも、粘り強く最少失点で抑えてくれていたので、追加点を取ることができてよかったです。守りでもチームに貢献できるように頑張ります」。7月18日ロッテ戦(札幌ドーム)以来となる1発は出場18試合58打席ぶりのアーチとなった。

◆ロッテは5回に田村龍弘捕手、福田秀平外野手、マーティンが本塁打。ロッテの1イニング3本塁打は昨年7月25日ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)の4回に3番中村奨、4番レアード、7番井上が打って以来だが、本拠地では10年5月4日日本ハム戦(千葉マリン)の3回に3番井口、4番金泰均、6番サブローで記録して以来10年ぶり。

◆日本ハム河野竜生投手がプロ入り後ワーストの3被弾を食らった。 悪夢を見たのは4点リードの5回。「投げミスでホームラン3本、打たれる形になってしまい悔しい気持ちです」。田村に直球を左中間スタンドへ運ばれ、1死後に福田秀にはスライダーを右翼席へ。さらに2死後にマーティンには出身の徳島にちなんだ得意の「渦潮カーブ」をバックスクリーンへ運ばれ、5回限りで降板した。 4回までは、粘り腰の投球だった。走者を出しても大崩れはせず、蒸し暑い環境下で熱投も「点を取ってもらった後のイニングは特に1人ひとり丁寧に集中して投げなければいけなかった」と猛省。横尾の3ランが飛び出た直後の3失点で試合の主導権を明け渡し、6回以降は中継ぎ陣や内野守備も崩れてチームは逆転負け。ドラ1左腕の勝利で栗山監督の通算600勝を飾ることはできなかった。

◆先制はロッテ。2回、田村が適時二塁打を放った。対する日本ハムは3回、1死満塁から渡辺の2点適時打で逆転に成功した。 ロッテは1-5の5回に田村、福田秀、マーティンの1イニング3発で、1点差に。6回に菅野の適時二塁打で同点に追いついた。 ロッテは7回、敵失に乗じて勝ち越し、逃げ切った。フローレスがNPB初勝利。益田が14セーブ目。日本ハムのAクラス入りはお預けになった。金子が今季初黒星。

◆ロッテのホセ・フローレス投手(31)がうれしいNPB初勝利を挙げた。 5-5の7回に登板し、好調の日本ハム近藤ら打者3人をピシャリ。その裏に味方が逆転した。「とてもうれしい。すばらしい雰囲気で投球ができた」と汗をぬぐった。 BC・富山から育成契約でロッテに入団し、3月末に支配下選手登録。直後にコロナ禍に見舞われ「確かに難しい時期もありました」と振り返るが、力強い直球を武器に先発、リリーフどちらでもできる右腕として調整を進めてきた。 赤道に近い南米ベネズエラの出身。「湿気がこっちの方が多くて、汗がたくさん出ます」と日本の夏は大変そうだが、慣れる努力は怠らない。帽子のひさし裏には「フローレス」とカタカナで黒ペンできれいに書いてある。 「日本にいるから日本語を学ばないと。春季キャンプで初めて帽子をもらったとき、みんなに教えてもらって書きました」。 今や、チームに欠かせない仲間だ。【金子真仁】

◆完全に浮足立っていた。日本ハムは終盤の守乱で、最大4点あったリードを守れなかった。13日ロッテ9回戦(ZOZOマリン)で、同点の7回、2つの失策に野選も重なりピンチを広げて、あっという間に勝ち越しの3点を許してしまった。痛恨の逆転負け。チームは3位浮上を逃し、栗山英樹監督(59)の通算600勝も14日以降へ持ち越しとなった。熱気にあてられたかのように、勝負どころでミスが連なった。日本ハムは同点の7回、ミスがミスを呼び、勝ち越しを許した。 負の連鎖は、清宮のまずい一塁守備から始まった。先頭マーティンの打球を逆シングルで取りに行ったが、バウンドが合わずに、まさかの後逸。その後、三塁強襲安打で1死一、三塁となり、今度は三塁を守る横尾が三ゴロ処理を誤って、二塁へ悪送球。勝ち越しを許して緊張の糸が切れたのか、ミスは止まらない。ゴロを捕球した遊撃の名手中島まで、野選でピンチを広げて、この回3点を失った。バタつく内野陣の真ん中で、1人冷静だったベテラン金子は、アウト3つを三振で奪うしかなかった。 嵐の予感は、あった。試合開始が近づくにつれて、敵地の空を灰色の雲が覆い、雷鳴が迫ってきた。突然の土砂降りの雨で、試合は10分遅れで開始。気温30度、湿度90%近くと蒸し風呂のような環境の中、いつの間にか集中力が失われたのかもしれない。試合後「しっかり、やります。いろんなことがあるからね」と言葉少なに話した栗山監督は「誰が悪いとかいうのではなく、こっちが悪いんだ。こっちの指導不足です」と、頭を下げた。 5回までに最大4点あったリードを守れず、痛恨の逆転負け。調子が悪い選手も「オレが100%信じなかったら何も起こらない」と信じて試合に送り出してきた指揮官は、すべての結果を受け止め、翌日の勝利を目指すしかない。チームは3位浮上を逃し、自身の600勝も14日以降へ持ち越しとなった。【中島宙恵】

◆ZOZOマリンの新名物"アレグロ拍手"が、ロッテの逆転勝利を演出した。4点を追う5回に田村、福田秀、マーティンの1イニング3発で1点差に詰め寄った。観衆4990人のボルテージを一気に上げた3人は「まだまだこれから」と声をそろえ、試合後半へと気を引き締めた。 空気ができれば、12球団屈指の熱いファンたちが心強い。声が出せないなら拍手。チャンスに、スタジアムのどこからか自然発生的に拍手が起きる。球場に響く音量は約75デシベル。誰かが始めた拍手は、うねりを大きくし、どんどん加速。メトロノームアプリで測定すると、最速で1分間に140回拍手できるテンポにまで至る。音楽用語で「速く」を意味する"アレグロ"の疾走感が、打線を後押し。同点の7回は拍手が鳴り続け、敵失に乗じ3点を勝ち越し。試合を決定づけた。 試合序盤は、右翼手マーティンが指揮者を務めた。先発岩下が勝負どころを迎えると、半身で振り返り、手を動かし、前夜に続いてファンに"マーティン・クラップ"を促した。球団主導の企画ではない。7月下旬の西武6連戦からファンが自発的に始め、今や選手を巻き込んでいる。 終盤にひっくり返し、Aクラスに踏みとどまった。1つの勝ち負けが勢いを左右しかねない混パで、粘り強さをみせる。井口監督は「今は順位より自分たちの野球をするのが大事」と話す。心を1つに、真夏のマーチをアレグロで奏でる。【金子真仁】 ▽ロッテ田村(5回に1号ソロ) たまたまです。守りをしっかりやっていきます。 ▽ロッテ福田秀(5回に2号ソロ) チームに迷惑を掛けてきたので、本塁打を1本打てて、勝つことができてよかったです。 ▽ロッテ・マーティン(5回に13号ソロ) 甘い球をしっかり捉えることができたよ。YES、マーティン!

◆楽天の松井は今季先発に再転向して4試合目の登板でも勝利はならなかった。3失点し今季最短の3回でKO。1-0の二回に同点を許すと、4-1とした三回に1点差に迫られて降板した。  三回に浴びた2本の適時打はともに直球が甘く入った。「カウントが苦しくなって直球を狙われた。そういうところを修正しないと駄目」と反省した。

◆日本ハムのルーキー河野は5回6安打4失点と試合をつくれなかった。毎回走者を許しながらも四回まで1失点で粘ったが、5-1の五回に球が浮いて3本のソロを浴び「投げミスで3本塁打を打たれる形になり悔しい」と肩を落とした。  五回は味方打線が3点を加えていただけに勢いに水を差した。チームは逆転負けし「点を取ってもらった後のイニングは、特に一人一人丁寧に集中して投げなければいけなかった」と反省した。

◆ロッテが逆転勝ちした。4-5の六回に菅野の適時二塁打で追い付き、七回に代打佐藤の2点適時打などで3点を勝ち越した。3番手のフローレスが来日初勝利。益田が14セーブ目。日本ハムは七回に2失策など守備にミスが重なった。

◆日本ハムは同点の七回に内野陣に守備のミスが相次いで勝ち越された。先頭打者のマーティンの一塁へのゴロを清宮が後逸。1死一、三塁のピンチではゴロを捕球した三塁手の横尾が併殺を狙った二塁への送球がそれてアウトを取れず、この回の3失点につながった。  一時は4点をリードしながら逆転負けを喫した。栗山監督は「いろんなことがあるから。誰が悪いとかではなく、こっち(首脳陣)が悪い」と早口でまくし立てた。

◆ロッテのドラフト2位ルーキー佐藤が代打で貴重な2点適時打を放ち勝利に貢献した。6-5の七回2死満塁で金子の外角球を中前へはじき返し「チャンスで打席を頂いたので、何とかしたい気持ちだった」と喜んだ。  捕手で開幕1軍入りを果たし、まだ先発出場はないが、打撃でアピールを続けている。井口監督は「追加点が欲しい場面だった。今はかなり状態がいい。スタメンでいつ使おうかなと、いつも考えている」と目を細めた。

◆ロッテのフローレスが来日初勝利を挙げた。5-5の七回に3番手で登板。近藤、中田、渡辺の中軸を三者凡退に片付けると、その裏の攻撃で味方が勝ち越した。  昨年12月に育成選手契約を結び、今年3月に支配下選手契約を勝ち取った31歳。「本当にうれしい。素晴らしい経験ができた」とうれしそうにウイニングボールを握りしめた。  昨季は独立リーグのルートインBCリーグ富山でプレーした。「これからも応援してもらいたいし、頑張っていきたい」とさらなる活躍を誓った。

◆パ・リーグ3位のロッテが1イニング3本の一発攻勢で勢いに乗り、日本ハムに逆転勝ち。首位に並ぶソフトバンクと楽天も勝ったが、2ゲーム差のまま食らいついた。  「1イニングに大量得点できているし、集中力を持ってやってくれている」と井口監督。1-5と4点ビハインドの五回だ。先頭の8番・田村が左越えに1号ソロを運ぶと、1番・福田秀は2号ソロ。さらに3番・マーティンも13号ソロ。ドライチ左腕・河野(JFE西日本)を粉砕し、1点差に詰め寄った。勢いづいた打線は六回に菅野の適時打で追いつき、七回は相手のミスに乗じて3点を奪い、勝ち越した。  ロッテの1イニング3本塁打は昨年7月25日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム、四回=中村奨、レアード、井上)以来。本拠地では2010年5月4日の日本ハム戦(三回=井口、金泰均、サブロー)以来10年ぶりだ。ソフトバンクから移籍後初の複数安打もマークした福田秀は「チームに迷惑をかけてきたので、ホームランを1本打てて、勝つことができてよかった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。  8月は7勝3敗1分けと好調。真夏の追い上げへ、井口監督は「この形を続けていきたい」と自信を示した。 (石井孝尚) 五回の1号ソロにロッテ・田村 「たまたまです」 五回の13号ソロにロッテ・マーティン 「甘い球をしっかり捉えることができたよ」

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
27191 0.587
(↑0.009)
-
(-)
73208
(+3)
174
(+1)
51
(+1)
30
(+1)
0.245
(↓0.001)
3.440
(↑0.06)
1
(-)
楽天
27191 0.587
(↑0.009)
0
(-)
73261
(+7)
196
(+4)
51
(+1)
36
(+2)
0.275
(↑0.002)
3.980
(↓0.01)
3
(-)
ロッテ
25211 0.543
(↑0.01)
2
(-)
73204
(+8)
213
(+6)
44
(+3)
38
(+1)
0.245
(↑0.001
4.410
(↓0.03)
4
(-)
日本ハム
23222 0.511
(↓0.012)
3.5
(↓1)
73195
(+6)
202
(+8)
41
(+1)
24
(-)
0.240
(↑0.001
3.910
(↓0.03)
5
(-)
西武
18261 0.409
(↓0.01)
8
(↓1)
75188
(+4)
218
(+7)
45
(-)
26
(+1)
0.237
(↓0.001)
4.680
(↓0.05)
6
(-)
ORIX
15284 0.349
(↓0.008)
10.5
(↓1)
73168
(+1)
221
(+3)
34
(+1)
37
(+1)
0.242
(↓0.001)
4.460
(↑0.02)