DeNA(☆6対4★)阪神 =リーグ戦10回戦(2020.08.10)・横浜スタジアム=
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阪神
0100021004811
DeNA
01022001X61101
勝利投手:国吉 佑樹(2勝1敗0S)
(セーブ:三嶋 一輝(0勝1敗6S))
敗戦投手:岩貞 祐太(2勝2敗0S)

本塁打
【阪神】大山 悠輔(11号・2回表ソロ)
【DeNA】佐野 恵太(8号・5回裏ソロ)

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◆DeNAは1-1で迎えた4回裏、1死一二塁から国吉が2点適時打を放ち、勝ち越しに成功する。続く5回に佐野のソロなどで2点を奪うと、8回には宮崎の適時打が飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、2番手・国吉が今季2勝目。敗れた阪神は、投手陣が振るわなかった。

◆今季の阪神大山悠輔内野手(25)は、岩貞が先発する試合でよく打つ。 岩貞が白星を挙げた7月4日に本塁打、12日に決勝打を放つなど、7試合で22打数10安打、2本塁打、9打点で打率4割5分5厘。今日も援護できるか。

◆両チームのスタメンが発表された。 阪神はこの日1軍昇格した高山俊外野手(27)が7番ライトで先発メンバーに入った。高山は7月2日中日先以来のスタメン出場。2軍戦では9試合連続安打を放つなど打率3割4分5厘をマークしていた。 また、3試合ぶりに3番サンズ、4番大山、5番ボーアのクリーンアップが組まれた。 両軍の先発投手は阪神が岩貞。DeNAが武藤。

◆阪神大山悠輔内野手(25)が3試合連続アーチとなる先制11号ソロを放った。2回の第1打席。1ボールからの2球目、DeNA武藤の外角球を右翼席に運び、プロ4年目で自身初の3戦連発をマークした。 前日の最終打席に10号ソロを放っており「打ったのはカットボール。昨日いい形で打つことができていたので、その勢いのまま、いいスイングができましたし、先制点になって良かったです」とコメントした。

◆阪神高山俊外野手(27)が今季初安打を放った。2回の第1打席に左前打。今季17打席目(15打数目)でHランプをともした。 高山は開幕から苦しみ、7月17日に出場選手登録を抹消されたが、2軍戦で9試合連続安打を放つなど打率3割4分5厘と結果を残し、この日昇格。7番ライトで、7月2日中日先以来となる先発出場を果たしていた。

◆阪神は2回に大山の11号ソロで先制。DeNAはその裏、大和の適時打で同点とした。先発武藤は3回1失点で降板した。 DeNAは4回、国吉の適時二塁打で2点を勝ち越し、5回にも2点を追加。阪神は6回にサンズの適時打などで2点をかえした。 阪神は7回に代打中谷の遊ゴロの間に1点をかえしたが追撃及ばず。DeNAが逃げ切って3連勝。国吉が2勝目を挙げた。阪神先発の岩貞が2敗目を喫した。

◆阪神1番近本光司外野手が9試合連続となるヒットを放った。6回に先頭打者で迎えた第3打席で国吉の3球目、変化球を左前に運んだ。 続く木浪が四球を選び、サンズの左前適時打でチーム2点目のホームを踏んだ。7月の月間打率2割7分6厘に対し、全9試合で安打をマークする8月は同3割9分5厘。虎のリードオフマンは奮闘している。

◆阪阪神の新助っ人ジェリー・サンズ外野手が勝負強さ全開の適時打を決めた。 3番左翼で出場し、4点を追う6回無死一、二塁。国吉の変化球をはじき返して三遊間を破り、1点をかえした。「ランナーをかえすことのできる球を待って、強いスイングをすることを心掛けたよ」。 得点圏打率は23打数12安打、5割2分2厘で両リーグトップ。昨季の韓国球界打点王が、日本でもポイントゲッターぶりを発揮している。

◆「ハマの進撃の巨人」ことDeNA国吉佑樹投手が投打で活躍した。4回1死一、二塁、岩貞の初球を捉え右中間を破る決勝の2点適時二塁打。7年ぶりの快音と打点に「初球から、ストライクがきたらしっかり打とうと打席に入りました。うれしかったです」。投げては最速158キロの直球を軸に2勝目を挙げた。ブルペンデーでの白星に「勝ちゲームだとブルペンの一体感も出る。今日の1勝は、これからのシーズンに向けて意味があったと思います」と満足そうだった。

◆阪神矢野燿大監督が4回3失点降板の先発岩貞に落胆の色を隠せなかった。 「痛いというか。3連戦の頭で、9連戦の途中で、(岩貞は)中7日。あそこで投手に、しかも初球やろ。あまりにも残念というか。なにか工夫であったり、自覚というのかな。あの点の取られ方ってチームの士気が上がらんよな。打撃練習なんかほとんどしてない選手でしょ。それを初球、コンと打たれるんだから」 指揮官がため息交じりに振り返ったのは、同点で迎えた4回。岩貞が痛恨の失点を喫したシーンだ。1死一、二塁で打席には投手国吉。初球、高め直球を痛打され、右中間へ勝ち越しの2点二塁打を運ばれた。 矢野監督は「チームに申し訳ないよね」とも。思い返せばこの回走者を背負ったきっかけは、先頭打者への四球。そして投手に決勝打を許す展開は、悔やまれる。岩貞も「抑えるべきバッターを抑えることができず、自分のミスで負けてしまいチームに申し訳ないです」とコメントした。 DeNAは連戦途中のため、救援陣でつなぐ「オープナー」を選択。5年ぶりの先発の武藤に、打線も3回で1点しか奪えなかったが、4回の失点はあまりにも痛かった。矢野監督は岩貞の今後について「ちょっと考えようかなと思ってる。まだ決めてないけど」と明言を避けた。ただ、4試合続けて6回未満で交代していることを考えると、2軍降格や配置転換の可能性も否定できない。いずれにせよ、次回先発は白紙だ。 失策や四球が失点に絡む嫌なパターンが続き、3カード連続でカード初戦に敗戦。4日にスタートした9連戦も2勝5敗で負け越しが決定。7月28日を最後に連勝もなく、またも借金3。なかなか浮上できないチーム状況を象徴するような夜だった。【松井周治】

◆泳がされてクルリとしない。軽く合わせて流し打つわけでもない。阪神大山悠輔内野手は右足に体重を残したまま、外角カットボールを強く右翼に"引っ張った"。 2回表無死、右腕武藤から先制の11号ソロを決めた。低い弾道のまま右翼フェンスをオーバーさせ、プロ4年目で自身初となる3戦連発を記録。「昨日いい形で打つことができていた。その勢いのまま、いいスイングができました」。常に謙虚な若虎も思わず納得する、力強い1発だった。 5日巨人戦から7日広島戦まで14打数無安打。つい3日前の事実がウソのようだ。前日9日広島戦は二塁打で先制点の起点となり、勝ち越し三塁打を放ち、最後は左越えソロで勝利を決定づけた。単打1本が出ればサイクル安打の大暴れから一夜明け、広島から横浜に長距離移動したゲームも好調をキープした。 3点を追う6回無死一、二塁でも外角変化球に対応して適時打を放っている。右腕国吉に2ボール2ストライクと追い込まれながら、外角フォークを粘り腰で左翼フェンスに直撃させた。昨季までは外角変化球で仕留められる場面も少なくなかったが、今季は変わり身を披露しつつある。外角変化球を豪快に右翼席まで届かせる。4番にふさわしいスイングが頼もしい。 これで今季は岩貞先発試合8戦で26打数12安打の打率4割6分2厘、3本塁打、11打点。抜群の相性をこの日も継続させた。先制弾直後の2回裏には先頭打者の三ゴロをはじき、今季4個目の失策が失点につながった。それでも気落ちすることなく、反撃ムードを高める一打を決めた。 「山の日」。虎の「山」は名前の通り、大きく成長を続けている。開幕直後はベンチスタートが多かった背番号3。あの頃から1カ月半が過ぎ、もう「4番三塁」という重たい肩書に違和感がなくなっている。【佐井陽介】

◆阪神中谷将大外野手が代打で4打席連続打点を挙げた。2点を追う7回1死三塁で登場。遊ゴロで三塁走者をかえし、最低限の仕事を果たした。 代打出場で1打席勝負が続く中、6日巨人戦の満塁本塁打から出場4試合は全てで走者をかえしている。得点機での起用に結果で応え、必死にアピールを続けている。

◆真っ黒に日焼けした男がハマスタで躍動した。この日1軍昇格即スタメンの阪神高山俊外野手(27)が、今季初安打を含むマルチ安打をマークした。7番右翼で出場し、2回の第1打席。DeNA武藤の初球フォークを捉まえて左前打を放った。今季17打席目(15打数目)で初めてとなるHランプ。先頭で迎えた7回には山崎の外角148キロを左翼線に運ぶ二塁打と、いきなり複数安打だ。 「チャンスをもらえたことに感謝しなければいけないですけど、やっぱり(2軍降格した際の)悔しさもあるので、一瞬も隙を見せずにやっていかなければいけない」 5年目の今季は開幕から快音がなく7月17日に出場選手登録を抹消された。「あのまま上にいてもいい結果にはならなかったと思う」というほど苦しんだ。2軍戦で9試合連続安打を放つなど打率3割4分5厘と結果を残し、この日昇格。7月2日中日戦以来となる先発出場でようやくヒットが生まれた。 「今日打ったからといって全然喜べるレベルではないので、隙を見せずにしっかり結果を出すことに集中してやっていきます」 2月の沖縄キャンプでは矢野監督が、真っ先にMVPの1人として名前を挙げた主役候補。指揮官も「起爆剤というか、ラッキーボーイというか、そういう存在になってくれたら」と期待した。【桝井聡】

◆阪神5番手藤川球児投手が2試合連続で失点した。 1点を追う8回から登板。先頭乙坂を三振に斬ったが、続く梶谷に四球。その後、二盗を許すなど2死三塁とすると、3番宮崎に変化球をセンター前に運ばれた。 前回登板の8日広島戦では7回に坂倉に勝ち越し打を浴びて負け投手になっていた。

◆阪神投手陣がまたDeNA大和に打たれた。同点適時打を含む2安打に1つの押し出し四球で、大和には今季25打数12安打で打率4割8分と打ち込まれている。 矢野監督は「5割ぐらい打たれてるよな。工夫がほしいよな。オレらもそうやし」と、チームを挙げた対策の必要性を説いていた。

◆采配ズバリ! アレックス・ラミレス監督(45)率いる2位DeNAが「今季初オープナー」「2年ぶり純国産打線」「先発浜口以外で捕手高城起用」の3戦術がハマって3連勝。貯金を今季最多5とし、首位巨人とのゲーム差を2に縮めた。 打つ手がことごとく決まった。9連戦中でローテの谷間の月曜。5年ぶりの先発を務めた武藤が3回1失点で役割を果たすと、2番手国吉も2回2/3を2失点。今季1軍初登板の藤岡も打者1人を抑えてピンチの芽を摘んだ。6人の継投で逃げ切った指揮官は「今年初のオープナーでそれぞれのピッチャーがいい仕事をした」とうなずいた。 攻めては18年6月22日中日戦(ナゴヤドーム)以来の純国産打線がつながった。ここ5試合で10打数6安打の中井が2安打。9日ヤクルト戦(神宮)で1号満塁弾を放った倉本が2安打1四球と機能。試合前まで阪神戦打率4割5分5厘の大和は、相性通り2安打と押し出し四球で2打点をマーク。ソト、ロペス、オースティンの助っ人トリオが不在の中で11安打。野手の好不調を的確に見極め起用した指揮官は「選手によってはこのチャンスをものしてレギュラーをとろうと頑張っている。宮崎も中井もすごくいい形」と納得だ。 浜口の先発時以外で初のスタメンマスクとなる高城が好リード。「高城がうちのリリーフと組んだ時の防御率が良かった。浜口以外で使うタイミングとしては今日がベストと思ったんだ」と明かした。最大6・5差あった巨人と2ゲーム差。「勢いを止めず明日も勝ちたいね」。攻守一体。勢いは本物だ。【鈴木正章】

◆阪神がDeNAのオープナー継投に敗れ、再び借金3となった。 矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。 -4回、岩貞が国吉に打たれた 痛いというか。3連戦の頭で、9連戦の途中で、(岩貞は)中7日。あそこで投手に、しかも初球。あまりにも残念というか。なにか工夫であったり、自覚というのかな、若手というレベルじゃないんだからさ。9連戦でみんな移動して来ているとか、そういうのも含めて、何か体からにじみ出るというか、そういうのがチームとしてほしいと思うし。あの点の取られ方ってチームの士気が上がらんよな。打撃練習なんかほとんどしてない選手でしょ。それを初球、コンと打たれるんだから。結果2点差、あの2点ということだから、そのへんの自覚っていうか...ねえ(ため息)。えいやって投げて、その答え、あとは任せたじゃなくて、やっぱり自分の考えと気持ちと、なんかチームのことも含めて投げてもらわないと。ちょっとチームに申し訳ないよね。 -長いイニングを投げ切れていない。今後は いやあ、ちょっと考えようかなと思ってる。まだ決めてないけど。 -大和に打たれている そうやな、5割くらい。打たれてるよな。工夫がほしいよな。オレらもそうやし。相性というのはどうしてもあるし。でも何かこちらから仕掛けていかないといけないとダメな部分というのはあると思う。何か違うことをやって。チームとしてもバッテリーとしてもやっていかないと。 -打線は大山がいいだけに やっぱりJB(ボーア)やろな。JBはやっぱり凡打が上がらんからな。ゴロの凡打がすごく多いやろ? やっぱりフライ打っての選手やから。そういうところではやっぱりJBが上がってこないことには、チームとしては上がりきらない。今の現状のキーマンにはなってるのかな。 -相手はオープナーでやりにくさは それはねえ。まあもちろん。武藤のところでも、もうちょっと点取りたかったし。それでもやっぱり岩貞じゃないの。今日は。野手も移動してさ。 -高山が昇格即結果を出した ファームでもしっかりいい結果出していたし。もともと気持ちの部分というのは「やってやる」という気持ちが出てきているのは、いつも感じていた。やっぱり戻ってきて最初に1本出たというのはもちろんそうだけど、最後もいい当たりやったし、もう1本出たというのもあいつの中で「よし!また行くぞ!」という気持ちになれると思うんでね。そういうところでは起爆剤というか、ラッキーボーイというか、そういう存在になってくれたらなと思う。

◆DeNAが3連勝を飾った。1-1の4回に国吉の2点二塁打で勝ち越し、5回に佐野のソロなどで2点を追加、8回に宮崎の適時打で突き放した。先発の武藤をはじめ、救援投手だけでつなぎ、国吉が2勝目。阪神は先発岩貞が踏ん張れなかった。

◆阪神の5年目右腕望月惇志投手の連続無失点が9試合目でストップした。 2点ビハインドの5回から2番手で登板。1死無走者から4番佐野に153キロ直球をバックスクリーン左に運ばれ、今季初失点。続けて連打と四球で満塁のピンチを作り、押し出し四球でこの回2点を失った。7月1日中日戦(ナゴヤドーム)から救援で好投を続けていたが、地元神奈川のマウンドで悔しい登板となった。

◆阪神がDeNA中継ぎ陣によるオープナー継投に敗れ、再び借金3となった。矢野燿大監督(51)は同点の4回、2番手投手の国吉に勝ち越しの2点二塁打を浴びるなど、投げ負けた岩貞祐太投手(28)に落胆。4試合連続6回未満の交代が続く左腕の次回先発は白紙とした。9連戦は2勝5敗で負け越しが決まり、首位巨人と再び6差。真夏の踏ん張りどころを迎えている。▼阪神がDeNAのオープナー作戦に敗れた。中継ぎの武藤が5年ぶりに先発し、3回1失点で降板。その後も国吉、藤岡、山崎、パットン、三嶋と全6投手による救援リレーにかわされた。 昨年4月27日の中日戦で予告先発の笠原が体調不良で登板回避し、急きょ佐藤が先発して3回3失点で降板、以後5投手の継投を攻め切れずに負けたケースはあった。だが、アクシデントなどで結果的に相手先発がオープナー的な形になったケースはあるが、予告先発からの継投に敗れたケースは例を見ない。

◆采配ズバリ! アレックス・ラミレス監督(45)率いる2位DeNAが「今季初オープナー」「2年ぶり純国産打線」「先発浜口以外で捕手高城起用」の3戦術がハマって3連勝。貯金を今季最多5とし、首位巨人とのゲーム差を2に縮めた。 打つ手がことごとく決まった。9連戦中でローテの谷間の月曜。5年ぶりの先発を務めた武藤が3回1失点で役割を果たすと、2番手国吉も2回2/3を2失点。今季1軍初登板の藤岡も打者1人を抑えてピンチの芽を摘んだ。6人の継投で逃げ切った指揮官は「今年初のオープナーでそれぞれのピッチャーがいい仕事をした」とうなずいた。 攻めては18年6月22日中日戦(ナゴヤドーム)以来の純国産打線がつながった。ここ5試合で10打数6安打の中井が2安打。9日ヤクルト戦(神宮)で1号満塁弾を放った倉本が2安打1四球と機能。試合前まで阪神戦打率4割5分5厘の大和は、相性通り2安打と押し出し四球で2打点をマーク。ソト、ロペス、オースティンの助っ人トリオが不在の中で11安打。野手の好不調を的確に見極め起用した指揮官は「選手によってはこのチャンスをものしてレギュラーをとろうと頑張っている。宮崎も中井もすごくいい形」と納得だ。 浜口の先発時以外で初のスタメンマスクとなる高城が好リード。「高城がうちのリリーフと組んだ時の防御率が良かった。浜口以外で使うタイミングとしては今日がベストと思ったんだ」と明かした。最大6・5差あった巨人と2ゲーム差。「勢いを止めず明日も勝ちたいね」。攻守一体。勢いは本物だ。【鈴木正章】

◆阪神が主砲の一発で幸先よく先制した。4番・大山悠輔内野手(25)が二回に右翼席へ11号ソロ。これで3試合連続の一発だ。  「昨日良い形で打つことができていたので、その勢いのまま、良いスイングができましたし、先制点になってよかった。まだ序盤なので、次の打席も集中して頑張ります」  カウント1-0から、DeNAの先発・武藤の137キロカットボールを一閃。打球は右翼スタンドに突き刺さった。大山は8日の広島戦(マツダ)で15打席ぶりの安打を9号ソロで飾ってから、これで3試合連続本塁打。不振を脱却した主砲が、連日の大仕事を果たした。

◆阪神・望月惇志投手(23)が1-3の五回から2番手として登板。1死からDeNAの4番・佐野にソロを浴びた。  この試合まで8試合に登板し、11回1/3を無失点に抑えてきた右腕だが、佐野に初球をたたかれ、今季初失点を喫した。望月は主砲の一発で勢いに乗る相手打線を止められない。  続く中井、倉本に連打を許し、高城には四球と1死満塁のピンチとすると、大和に押し出し四球で追加点。阪神は1-5とされた。

◆阪神はDeNAに4-6で敗れ、再び借金3となった。二回に4番・大山の3試合連続弾となる11号ソロで幸先よく先制するも、投手陣が踏ん張り切れなかった。  先発の岩貞は4回を6安打3失点(自責2)。1-1で迎えた四回1死一、二塁の場面では、相手投手の国吉に、高めに浮いた142キロ直球を右中間へはじき返され、痛恨の2点二塁打を浴びた。  五回から2番手で登板した望月は、佐野に一発を浴びて今季初失点。さらに1死満塁のピンチで大和に押し出し四球と、1-5と差を広げられた。  打線は六回にサンズ、大山の連続適時打で反撃開始。七回には代打・中谷の遊ゴロの間に1点を挙げ、4-5と迫ったが...。八回に登板した5番手・藤川が四球から失点し、万事休す。これで阪神は4カード連続で、カード初戦を勝利で飾ることができなかった。

◆DeNAが3連勝を飾った。1-1の四回に国吉の2点二塁打で勝ち越し、五回に佐野のソロなどで2点、八回に宮崎の適時打で加点した。先発の武藤をはじめ、救援投手だけでつなぎ、国吉が2勝目。阪神は岩貞が踏ん張れなかった。

◆4番・佐野が五回に貴重な8号ソロ。「完璧です! 初球から強いスイングで捉えることができた」と拳を握った。「腎盂腎炎(じんうじんえん)」のためソトが欠場し、ロペスは休養で先発を外れ、2年ぶりに"純和製オーダー"となった中、不動の新4番を軸に強力打線は健在。今季22度目の2桁安打で、ラミレス監督も「チーム一体での勝利」と目を細めた。

◆高城が今季出場6試合目で初めて浜口の登板時以外で先発マスクを被った。ブルペンデーでの起用について、ラミレス監督は「リリーフとの防御率がいいので、浜口以外と組ませるにはいいタイミングだと思った」と説明。救援陣を巧みにリードした27歳捕手に、指揮官は「可能性はある」と今後、試合終盤での"抑え捕手"起用プランを明かした。

◆高山が1軍に再昇格し「7番・右翼」で今季2度目のスタメン出場。2安打と、すぐに結果を残した。  「(1軍に)上がることを目標にするのではなく、上がって結果を出すことをずっと考えてやっていた」  まずは二回1死一塁の第1打席で左前打。今季17打席目にして、初安打を記録した。3-5の七回先頭ではカウント1-2と追い込まれながら山崎から左翼線へ二塁打。その後、一時1点差に迫るホームを踏んだ。  矢野監督は先発起用に応える活躍に「起爆剤というか、ラッキーボーイというか、そういう存在になってくれたら」とさらなる活躍に期待。高山も気を引き締めた。  「今日打ったからといって喜べるレベルではない。結果を出すことに集中してやっていきます」  状態を上げて戻ってきた背番号9が、チームに勢いをもたらす。(菊地峻太朗)

◆4番の快音が希望の光だ! 阪神・大山悠輔内野手(25)がDeNA戦(横浜)の二回、自身初の3試合連発となる先制の11号ソロを放った。六回には追撃の適時打を放つなど、状態は右肩上がり。チームは4-6で敗れ、借金は3となったが、主砲のバットが虎にもう一度、勢いをもたらす。  弾丸ライナーで飛び出した白球が右翼スタンドに弾む。この勢いは誰にも止められない。大山が自身初の3試合連続ホームラン。4番の真価を発揮した。  「きのう(9日)、良い形で打つことができていたので、その勢いのまま、良いスイングができました。先制点になってよかった」  二回、武藤の137キロカットボールを逆らわず右方向へ運んだ。この日のファーストスイングで仕留めた先制の11号ソロは、8日の広島戦(マツダ)から続く3試合連続弾。前日9日に、自己最速の出場38試合目で2桁本塁打に到達した男が、またも成長の証を示した。このままのペースでアーチを量産すれば、キャリアハイ(14本塁打)の倍以上となる大台の30本塁打に到達だ。  無死一、二塁で迎えた六回の第3打席は、ほぼ左手一本で放った打球が左翼フェンスを直撃。一時2点差に迫る追撃の適時打を放った。過去2年間の打率・373(67打数25安打)と好相性のハマスタで今季も8打数4安打、打率・500。横浜は大山にとって絶好の"狩り場"となっている。  因縁の日に躍動した。昨年8月10日(広島戦、京セラ)。開幕から105試合守り続けてきた4番の座を剥奪された日だ。「もちろん、悔しい気持ちはあった」。6番に降格され、人生初の逆転サヨナラ弾を放ちながらも、唇をかみしめた1年前。あの日の無念を自らのバットで少しだけ、晴らした。  「試合に出ている以上はタイガーズの代表として出ている。打つか打たないか。打てるように頑張るしかない」  いま、再び虎の4番に舞い戻った男は、強い自覚を持ち、戦場に向かっている。自分が打たなければ負ける-。伝統球団の顔として、計り知れない重責と立ち向かう覚悟もある。8月に入ってからは14打席連続無安打もあったが、もう大丈夫。二度と、この座を明け渡したりはしない。  1年前から、さらに強く真の4番に近づいた。次こそ勝利に導く一打を放つ。勢いに乗り切れない虎を救えるのは、大山しかいない。(原田遼太郎)

◆押せ押せムードも大砲の鈍い音で、あっという間にしぼんだ。3試合ぶりに5番に戻ったボーアだが...打てない。得点源が不振では打線が上向くはずもなく、矢野監督は悩みの種の復活を祈った。  「やっぱりJB(ボーア)やろうな。いまの、現状のキーマンにはなってるのかな」  1-5で迎えた六回。3、4番の連打で2点を返し、なおも無死一、二塁で打順が回った。2-1の打撃カウントで、国吉の高めのカットボールを打ち損じて二ゴロ併殺。反撃機が止まった。九回先頭で右中間に安打を放った助っ人だが、指揮官は内容を心配した。  「凡打が上がらんからな。ゴロの凡打がすごく多いやろ。やっぱりフライ打っての選手やから」  8月の9試合は打率・167で、長打は1本。三振以外のアウトの6割以上がゴロだ。「なかなか上がらんなあ、いつ上がるんや」と不安を抱いていた開幕前と同じ兆候に戻ってしまった。  「やっぱりJBが上がってこないことには、チームとしては上がりきらない」  7月28日のヤクルト戦(神宮)の満塁弾から50打席本塁打がないのは最長で、この間、チームは3勝8敗1分け。前の試合まで、8月の5敗はすべて先発に白星を献上した。矢野監督は前半の得点力を課題に挙げているが、この日のDeNAはローテーションの谷間。短いイニングを予定した「オープナー」として5年ぶりに先発した武藤にも、3回までに大山のソロの1得点に終わった。  「まあもちろん、武藤のところで、もうちょっと点が取りたかった」  一気に相手を圧倒する破壊力、威圧感はメジャー通算92発の大砲なくしては生まれない。4番の大山が好調を取り戻しただけに、後ろの打者の一刻も早い復活が待たれる。(安藤理)

◆DeNAは10日、阪神10回戦(横浜)に6-4で勝ち、3連勝を飾った。救援投手でリレーする今季初の「ブルペンデー」で、2番手の国吉佑樹投手(28)が自身7年ぶりの安打となる決勝の2点二塁打を放ち、勝利投手にもなるなど勝利に貢献。チームは貯金を今季最多の「5」に伸ばし、試合のなかった首位・巨人とのゲーム差を「2」に縮めた。  迷いなく振り抜いた打球が右中間に弾んだ。投手・国吉が放った7年ぶり、通算4本目の安打は何と決勝の2点二塁打に。熊本・秀岳館高で通算3本塁打だった右腕は、救援投手としては珍しい「打」での活躍に口元を緩めた。  「坪井(打撃)コーチから『初球からいっていいよ』といわれたので思い切っていった。何年振りか覚えていなかったけど、うれしかったです」  1-1の四回1死一、二塁。直前の回から2番手で登板し、打席が回ってきた。バントも考えられる場面で、ラミレス監督は「打撃練習で結構本塁打も打っていて、直感で打たせた方がいいと思った」と強攻策を選択。実は2月の沖縄キャンプ以来、打撃練習はしていなかった国吉だが、岩貞の初球を捉え、見事期待に応えた。  9連戦の7試合目。チームは救援投手で継投する今季初の「ブルペンデー」の策に出た。5年ぶりの先発で3回を1失点にまとめた武藤からバトンを受け、国吉は2回2/3を2失点でリードを保ち、役割を果たした。リーグで唯一、先発5投手が3勝以上を挙げる"先発投手王国"の中で、リリーフ陣が意地を見せてつかんだ白星には大きな価値がある。  今季から背番号を「65」から名前にかけた「92(くに)」に変えた右腕は「みんなで一体感を持って取った勝ちゲーム。きょうの1勝は、これからに向けて乗っていける1勝になった」と胸を張った。3連勝で8月は7勝2敗。夏を迎え、DeNAが波に乗る。(浜浦日向)

◆もっと気持ちを見せてくれ! 阪神は10日、横浜でDeNAに4-6で敗れた。矢野燿大監督(51)は、投手に勝ち越し打を浴びるなど4回3失点で2敗目の岩貞祐太投手(28)について「あまりにも残念」「チームの士気が上がらん」とバッサリ。先発ローテーション剥奪の可能性を口にした。借金は再び3。勝負の9連戦で負け越しが決定した。  怒りを通り越したように虎将が深いため息をついた。先発の岩貞が国吉に痛恨の2点打。初球を、リリーフ投手に打ち返された。2点差で敗れ、勝敗に直結した1球を矢野監督が断罪した。  「あまりにも残念というか。なにか工夫であったり、自覚というのかな。やっぱりあの点の取られ方って、チームの士気が上がらんよなあ」  1-1の四回。6番からの下位打線を相手に信じられない展開だった。先頭を四球で出すと、1死後に8番・大和にこの日2安打目を許して一、二塁。DeNAは「ブルペンデー」で救援陣による継投策をしており、2013年以降安打のない中継ぎの国吉が打席に立ったが...。その初球。高めに浮いた142キロを痛打され、右中間真っ二つの2点二塁打。あまりにも不用意だった。  大山の3試合連発の11号ソロで先制した直後の二回には1死二、三塁から大和に中前適時打を許し、あっという間にリードはなくなった。この元虎戦士にはチームとして今季対戦打率・480。指揮官も「めちゃくちゃ打たれてるよな。工夫がほしいよな」と嘆くほどのやられっぷりだ。  相手打線に外国人野手はゼロ。8、9番に3打点を許しての4回6安打3失点(自責2)での降板に、岩貞も「抑えるべきバッターを抑えることができず、自分のミスで負けてしまいチームに申し訳ないです」と頭を下げるしかなかった。  チームはこの日、広島から移動ゲーム。甲子園に残留して調整を続け、前日に横浜入り。中7日のマウンドだ。指揮官は「9連戦でみんな移動してきているとかさ、そういうのも含めて、それが何か体からにじみ出るというかさ。そういうのがチームとして欲しいと思うし」と、珍しく選手個人に苦言を連発した。  開幕からローテを任せてきたが、今は藤浪も復調し、高橋も左肩コンディション不良から復活。西勇、青柳、秋山に、11日先発のガルシアと先発6人はそろっている。「(今後の起用は)ちょっと考えようかなと思ってる。まだ決めてないけど」と、ローテ剥奪の可能性を示唆した。  3カード連続で初戦を落とし、9連戦も2勝5敗と2試合を残して負け越し決定。借金3で5位広島にゲーム差なしと迫られた。「やっぱり岩貞じゃないの、今日は。野手も移動してさ」。踏ん張りたかった一戦を落とし、指揮官のぼやきは止まらなかった。(大石豊佳)

◆新型コロナウイルス感染予防の手洗い・うがいじゃないけどさ、危険を避けるために最低限やれることはやらんかーい!  1-1の四回1死一、二塁から投手・国吉の初球に真ん中高めへ投げて2点二塁打って...。それ、避けられたやろー! 毎年毎年こんなミスを繰り返し、エースになれない岩貞...。  ま、投手に打たれる低いレベルの話はさておき、1点差でまだ分からない八回に失点したベテランの藤川は、やるべきことやりましたかー? 失点じゃなく、その過程なのだ!  1死から梶谷にストレートの四球...。それもひどいけど、それ以上に次の神里の打席でクイックを怠り梶谷の盗塁を許して、宮崎にタイムリー...(涙)。  せめてもの救いは『山の日』に大「山」がホームラン、高「山」が2安打! でも悔しい~!

◆藤川ほどの投手が、開幕から11試合目の登板でまだ一度も三者凡退がない。八回、宮崎の適時打は、おそらくカーブが高めにいって痛打された。  藤川の変化球は、きちっと低めに投げた時、コースに投げた時に鋭く変化する。ところが今は高く浮くから変化球が変化しない"棒球"になっている。その結果、真っすぐも生きない。本人が一番現状を理解しているとは思うが。  表現が正しいかどうか分からないが、今の藤川は「遊び」がないように映る。若手投手のようにどの球も必死で腕を振って投げようとしているように見える。たとえば、ほんの少し抜いて投げてみるとか、球速をほんのわずか変えてみるとか、ちょっとした変化をつけてみてはどうだろうか。  先発・岩貞は、四回に投手の国吉に打たれたのがすべて。試合には絶対に打たれてはいけない場面があり、そこで細心の注意を払わなければいけない。投手が一番打ちやすい高めの真っすぐを投げて痛打され、4回で降板。中継ぎが苦しんでいる今こそ、先発は少しでも長いイニングを投げることが必要。夏場の先発調整が難しいのは理解するが、集中して投げてもらいたかった。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
24153 0.615
(-)
-
(-)
78196
(-)
145
(-)
58
(-)
24
(-)
0.249
(-)
3.390
(-)
2
(-)
DeNA
24192 0.558
(↑0.01)
2
(↑0.5)
75190
(+6)
159
(+4)
53
(+1)
9
(+1)
0.275
(↑0.001
3.420
(↓0.01)
3
(-)
ヤクルト
19195 0.500
(-)
4.5
(-)
77191
(-)
213
(-)
37
(-)
29
(-)
0.251
(-)
4.570
(-)
4
(-)
阪神
19222 0.463
(↓0.012)
6
(↓0.5)
77178
(+4)
177
(+6)
42
(+1)
35
(-)
0.245
(↑0.001
3.680
(↓0.05)
5
(-)
広島
18214 0.462
(↑0.015)
6
(↑0.5)
77200
(+6)
199
(+1)
48
(-)
18
(+1)
0.279
(-)
4.260
(↑0.1)
6
(-)
中日
17254 0.405
(↓0.01)
8.5
(↓0.5)
74135
(+1)
197
(+6)
22
(-)
9
(-)
0.236
(-)
3.960
(↓0.04)