阪神(☆11対0★)巨人 =リーグ戦7回戦(2020.08.06)・阪神甲子園球場=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
巨人
0000000000310
阪神
00130007X11911
勝利投手:髙橋 遥人(1勝0敗0S)
敗戦投手:メルセデス(2勝4敗0S)

本塁打
【阪神】中谷 将大(1号・8回裏満塁)

  DAZN
チケットぴあ 阪神戦チケット予約 巨人戦チケット予約
◆阪神は3回裏、近本の適時打で先制に成功する。その後3点を追加して迎えた8回には、代打・中谷の満塁弾などで一挙7点を奪い、試合を決めた。投げては、先発・高橋が7回無失点の好投で今季初勝利。敗れた巨人は、先発・メルセデスが試合をつくれず、打線も沈黙した。

◆両チームのスタメンが発表された。先発は阪神が高橋遥人投手(24)、巨人がクリストファー・クリソストモ・メルセデス投手(26)。 左肩のコンディション不良で出遅れていた高橋が、今季1軍初登板。矢野監督もローテーションの一角として期待する左腕は、連敗を止めることができるか。 打線は糸井がスタメンを外れ、右翼には陽川が入った。陽川は今季4度目の1番スタメンとなった。

◆阪神高橋遥人投手(24)が今季初登板初先発で序盤から快投だ。 1回に1番北村、3番丸から空振り三振を奪うと、2回も4番岡本、6番大城から空振り三振を奪取。3回は7番中島、8番若林、9番メルセデスを3者連続三振に仕留めた。 3回終了時点で1人も走者を許しておらず、4者連続を含む7奪三振と圧巻の立ち上がりとなった。 今季は先発ローテの軸の1人として期待されながら、開幕前から左肩のコンディション不良で出遅れ、2軍調整を続けていた。

◆阪神が2番近本の適時打で5試合ぶりに先制した。 3回裏1死から1番陽川が中堅右にライナーで二塁打。1死二塁となり、近本が左腕メルセデスの外角低めカーブを中前に落とした。 「(先発の高橋)遥人がすごく頑張ってくれていますし、先制点の欲しい場面だったので、なんとか食らいつきました。いい結果になって良かったですし、次の打席も頑張ります」と振り返った。

◆阪神植田海内野手(24)が値千金の2点適時二塁打で今季初打点を記録した。 1点リードの4回1死二、三塁。二塁走者梅野、一塁走者木浪のダブルスチールが決まった直後、左腕メルセデスがフルカウントから投じた146キロ直球を右中間に運んだ。 さらに2死二塁からは1番陽川尚将内野手(29)が2番手沼田から中前適時打。リードを4点に広げた。

◆阪神高橋遥人投手(24)が今季初登板初先発で1試合奪三振の自己最多記録を更新した。 1回に1番北村、3番丸から空振り三振を奪うと、2回も4番岡本、6番大城から空振り三振を奪取。3回は7番中島、8番若林、9番メルセデスを3者連続三振に仕留めた。3回終了時点で1人も走者を許さず、4者連続を含む7奪三振と圧巻の立ち上がりとなった。 4回にも1番北村、3番丸から奪三振。5回1死から6番大城の二塁内野安打で無安打投球は途切れたが、1死一、三塁で8番若林から空振り三振を奪い、19年7月20日ヤクルト戦(甲子園)で記録した自己最多10奪三振に並んだ。さらに2死一、三塁から代打陽岱鋼を空振り三振に抑え、自己最多記録を更新する11奪三振をマークした。 今季は先発ローテの軸の1人として期待されながら、開幕前から左肩のコンディション不良で出遅れ、2軍調整を続けていた。この日に出場選手登録され、いきなり奪三振ショーを展開している。

◆阪神高橋遥人投手(24)が今季初登板初先発で7回11奪三振3安打無失点と快投し、19年8月23日ヤクルト戦(神宮)以来349日ぶりとなる白星の権利を手にして降板した。 1回に1番北村、3番丸から空振り三振を奪うと、2回も4番岡本、6番大城から空振り三振を奪取。3回は7番中島、8番若林、9番メルセデスを3者連続三振に仕留めた。 4回も先頭の1番北村を三振に仕留めて5者連続奪三振。3番丸からも三振を奪った。5回1死から6番大城の二塁内野安打で無安打投球は途切れたが、1死一、三塁で8番若林から空振り三振を奪い、19年7月20日ヤクルト戦(甲子園)で記録した自己最多1試合10奪三振に並んだ。さらに2死一、三塁から代打陽岱鋼を空振り三振に抑え込み、11奪三振で自己最多記録を更新した。 今季は先発ローテの軸の1人として期待されながら、開幕前から左肩のコンディション不良で出遅れ、2軍調整を続けていた。この日に出場選手登録され、いきなり奪三振ショーを展開。111球の熱投だった。

◆5月31日に支配下登録を勝ち取った2年目右腕の巨人沼田翔平投手(20)が、プロ初登板を果たした。 3点を追う4回2死二塁、2番手でマウンドへ。陽川に146キロ直球を中前に運ばれ1点を失ったが、直後の先制打を放っていた近本を135キロチェンジアップで左飛に打ちとった。「緊張せずに落ち着いてマウンドに立てました。ストライク先行で勝負することはできましたが、ランナーをかえしてしまったことが反省です」とコメント。旭川大高時代の18年夏に出場した甲子園で、新たな一歩を踏み出した。

◆阪神高橋遥人投手(24)が今季初登板初先発で7回11奪三振3安打無失点と快投し、19年8月23日ヤクルト戦(神宮)以来349日ぶりとなる白星をゲットした。「久しぶりに甲子園で投げさせてもらって、思い切ったピッチングができたかなと思います」と振り返った。 立ち上がりから奪三振ショーを展開した。1回に1番北村、3番丸から空振り三振を奪うと、2回も4番岡本、6番大城から空振り三振を奪取。3回は7番中島、8番若林、9番メルセデスを3者連続三振に仕留めた。4回も先頭の1番北村を三振に仕留めて5者連続奪三振。3番丸からも空振り三振を奪った。 5回1死から6番大城の二塁内野安打で無安打投球は途切れたが、1死一、三塁で8番若林から空振り三振を奪い、19年7月20日ヤクルト戦(甲子園)で記録した自己最多1試合10奪三振に並んだ。さらに2死一、三塁から代打陽岱鋼を空振り三振に抑え込み、11奪三振で自己最多記録を更新した。 6回は1番からの好打順を3者凡退に仕留め、7回も1死一塁から難なく後続を斬った。 今季は先発ローテの軸の1人として期待されながら、開幕前から左肩のコンディション不良で出遅れ、2軍調整を続けていた。 「去年からずっと打たれても使い続けてもらって、今年も期待してもらった中でケガをしてしまった。こうやって早く上げてもらったので、なんとしてもチームに貢献したいなと思って投げました」 この日に出場選手登録され、いきなり111球の熱投。「チームは優勝に向かってどんどん走っていくと思うので、少しでも貢献できるように試合を作り続けていきたいなと思います」と力を込めた。

◆巨人増田大輝内野手(27)が緊急登板した。8回に5番手で登板した堀岡が、代打中谷に満塁本塁打を浴びるなど1死しか奪えず7失点。急きょベンチ前で肩をつくりマウンドに向かった。 先頭の近本を136キロ直球で二ゴロ、続く江越は四球で歩かせたが、4番大山をこの日最速の138キロ直球で右飛に仕留めた。野手ながら変化球を織り交ぜ、無失点に抑えた。 ◆巨人増田大の投球内容(11点を追う8回1死から6番手で登板) 8回1死走者なし 打者近本 <1>ボール 外角高め132キロ直球 <2>ストライク 内角寄りの低め130キロ直球 <3>ボール 内角低めスライダー <4>ストライク 内角低め132キロ直球 <5>二ゴロ 真ん中高め136キロ直球 8回2死走者なし 打者江越 <1>ボール 真ん中高め118キロスライダー <2>ストライク 外寄り直球 <3>ストライク 内角寄り直球 <4>ボール 外寄り高め138キロ直球 <5>ボール 外角低め116キロスライダー <6>四球 真ん中高め120キロスライダー 8回2死一塁 打者大山 <1>ストライク 外角低め138キロ直球 <2>右飛 外寄り138キロ直球

◆阪神は3回1死二塁、近本の中前適時打で先制。先発高橋は巨人打線から4連続三振を奪うなど、3回まで無安打7奪三振の好投。 阪神は4回、植田と陽川の適時打で3点を追加。打ち込まれた巨人メルセデスは、4回途中4安打4失点で降板となった。 阪神高橋が自己最多の11三振を奪う好投で、今季初登板初勝利を挙げた。巨人は散発3安打に抑え込まれ、完封負けを喫した。巨人メルセデスは4敗目。

◆阪神高橋遥人投手(24)が今季初登板初先発で7回11奪三振3安打無失点と快投し、19年8月23日ヤクルト戦(神宮)以来349日ぶりとなる白星をゲットした。 この日の試合中、交代した高橋がテレビ中継内で「フラッシュインタビュー」を受けた。オープン戦などでは実施されるが、球団によると、公式戦で阪神が実施したのは初という。5月の監督・コーチ・選手らのオンラインミーティングの中で「無観客や来場者数制限がある中で、球場に来れずにテレビで応援してくれるファンのために、試合中に生の声を届けることはできないか」との意見が出て、シーズン前にNPBにも了承を得て実施したという。

◆巨人増田大輝内野手(27)が緊急登板した。 8回に5番手で登板した堀岡が、代打中谷に満塁本塁打を浴びるなど1死しか奪えず7失点。急きょベンチ前で肩をつくりマウンドに向かった。 先頭の近本を136キロ直球で二ゴロ、続く江越は四球で歩かせたが、4番大山をこの日最速の138キロ直球で右飛に仕留めた。野手ながら変化球を織り交ぜ、無失点に抑えた。 高校まで投手経験のあった増田大は「すごくいい経験させてもらった。緊張感というか、甲子園で投げられているのがすごくうれしくなりました」と率直な感想を口にした。 昨季から点差が開いた試合などでの登板の可能性を伝えられていたと言い「困ってたら助け合うっていうのは大事だと思うんで、しっかり僕が抑えて投手が投げなくて済んだっていうのはよかったと思います」と笑顔を見せた。

◆巨人増田大輝内野手(27)が緊急登板した。8回に5番手で登板した堀岡が、代打中谷に満塁本塁打を浴びるなど1死しか奪えず7失点。急きょベンチ前で肩をつくりマウンドに向かった。 先頭の近本を136キロ直球で二ゴロ、続く江越は四球で歩かせたが、4番大山をこの日最速の138キロ直球で右飛に仕留めた。野手ながら変化球を織り交ぜ、無失点に抑えた。 高校まで投手経験のあった増田大は「すごくいい経験させてもらった。緊張感というか、甲子園で投げられているのがすごくうれしくなりました」と率直な感想を口にした。◆野手の登板 公式戦では00年6月3日に五十嵐章人内野手(オリックス)が近鉄戦に登板。13点差をつけられた8回無死三塁からマウンドに上がり、打者4人に対し1安打無失点だった。 95年デストラーデ内野手(西武)は5月9日オリックス戦に登板し、打者3人に1安打2四球。74年高橋博士内野手(日本ハム)が1試合で全ポジションを守る珍記録を作るため登板。70年10月14日には広瀬叔功外野手(南海)が阪急とのダブルヘッダー1戦目に3番手で登板し2回を無失点だった。 ちなみに、巨人では40年呉波外野手が1試合、46年千葉茂内野手が1試合に登板した例がある。 公式戦以外では、96年球宴でイチロー(オリックス)が9回に登板。大リーグに在籍した日本人では15年イチロー(マーリンズ)17年青木宣親外野手(アストロズ)がメジャー登板を経験している。

◆阪神中谷将大外野手がプロ10年目で初の満塁本塁打を決めた。7点リードで迎えた8回1死満塁で代打登場。 1ボールから右腕堀岡の甘く入った144キロ直球を完璧にとらえ、今季1号を左翼席に運んだ。「チャンスの場面だったので、ランナーをかえすことだけを考えていました。(満塁弾は)初めてだったので素直にうれしいです」。豪快な1発で大勝に花を添えた。 17年に20本塁打を放ち、待望の「右の大砲」として毎年期待をかけられ続けている。18年は5本塁打、19年は6本塁打。今季も開幕2軍スタートで7月17日にようやく1軍昇格し、代打出場がメインとなっている。激しい外野レギュラー争いの中でなんとか食らいつき、満塁弾で一気に存在感を示した。

◆いまひとつ調子が上がらない阪神ボーアにも8試合ぶりの打点がついた。4点リードの8回無死一、二塁で2ボール2ストライクと追い込まれながら、堀岡のチェンジアップに合わせて右翼線に適時二塁打を運んだ。 「追加点も欲しかったし、ツーベースも打ててチームにさらに勢いをつけることができて良かったよ」。気持ちよく次戦に向かう。

◆巨人が、今季2度目の完封負けを喫した。11失点は今季ワースト。 打線が阪神先発高橋の前に4回まで無安打。攻め手を見いだせず、7回3安打無失点に封じられた。投手陣も先発メルセデスが、4回途中4失点でKO。5番手の堀岡は4点ビハインドの8回に、代打中谷に満塁弾を許すなど、この回だけで7失点と精細を欠いた。原監督は「うーん、そうですね。こっちのいいところが出なかったですね。(メルセデスは)うーん、やっぱりちょっとコントロールに苦しんだかな。無駄な四球が多かった」と3四球を与えた先発左腕に巻き返しを求めた。 巨人メルセデス(得意とする阪神相手に4回途中4失点で4敗目)「自分の投球ができなかった」

◆阪神高橋遥人投手(24)が今季初登板初先発で7回11奪三振3安打無失点と快投し、19年8月23日ヤクルト戦(神宮)以来349日ぶりとなる白星を手にした。   ◆植田、高橋のお立ち台   【植田】 -完勝した 「ジャイアンツ戦、やられてばかりだったので、なんとか今日はやり返そうと思っていきました」 -4回は適時打。ダブルスチール直後の一打 「盗塁してもらったので、なんとか帰そうと思って必死で食らいつきました」 -感触は 「打った感触は良かったです」 -二塁守備でもダイビングキャッチなどがあった 「初回から三振ばかりで全然飛んでこないなと思っていたんですけど、なんとかいいプレーできて良かったです」 -9戦連続スタメン 「今、チャンスだと思うので、なんとか最後まで試合に出られるように頑張りたいと思います」 【高橋】 -1年1カ月ぶりの甲子園お立ち台。ファンの皆様に 「え~と、やっぱり甲子園は...(植田に何を言うつもりだったかを確認して観客から笑い)。あっ、気持ちよく投げることができました」 -初登板。緊張したか 「すごく緊張したんですけど、いろんな人に声をかけてもらって、あとはファンの人の声援を背に思い切って投げることができました」 -7回無失点。自己最多11奪三振 「結構苦しいところもあったんですけど、好守備にも助けられて。あとは梅野さんが攻める配球をしてくれた。本当にそこは感謝です」 -チームの練習中断期間中には日記を始めていた。今日は何を書く 「自分でナイスピッチって書いて終わります」 -チームは今季初完封勝利 「いやでも、ゼロで終わったのはみんなのおかげなので、次もしっかり試合を作って勝利に貢献できるように頑張ります」   ◆「ファンの皆さまから募集した質問に答えるヒーローインタビュー」 【高橋】 -打席登場曲を鈴木雅之さんの「違う、そうじゃない」にした理由は 「この曲は知っていたんですけど、登場曲を書く欄に知らない間に岩崎さんが勝手に書いて、発表した時に自分は知りました。以上です(笑い)」 -ビックリしたか 「本当にテンション高まりました、打席で」 【植田】 -今日、試合後は何を食べますか 「甲子園で食べるんで、ソバですかね」 -おいしいですか 「はい、おいしいです」 【高橋】 -何を食べる 「ソバです!」

◆待ってたで! 阪神高橋遥人投手(24)が今季初登板初先発で大仕事をやってのけた。巨人打線を相手に自己最多の11三振を奪う快投。7回3安打無失点で349日ぶりの白星を手にした。開幕ローテーション入りが期待されながらも、左肩コンディション不良で2軍スタート。遅れてきた左腕が今季2度目の巨人戦同一カード3連敗を阻止した。たった1度だけ訪れたピンチで、左腕は冷静だった。高橋はひと呼吸置くと、思い切り腕を振った。5回2死一、三塁。149キロの高め直球に、陽岱鋼のバットは空を切った。「っしゃー!」。ガッツポーズする梅野と一緒に感情があふれ出た。プロ3年目で自己最多となる11個目の奪三振。それを今季初先発、しかも巨人戦でやってのけた。 「絶対抑えるぞと思って行ったんですけど、めっちゃ緊張しました。鳴尾浜でいろんな人、トレーナーさんにもすごくお世話になったので、そういった人のために今日は思い切って行きました」。ボールはさえ渡った。2回大城から4回北村まで5者連続三振。7回3安打無失点と巨人打線を圧倒した。「本当に出来すぎってくらい、ストレートもツーシームとかも一番良かったんじゃないかなと」。昨年8月23日ヤクルト戦以来の白星は、同一カード3連敗を阻止する大きな勝利となった。 開幕ローテーションの軸として期待されながら、左肩のコンディション不良で2軍スタート。「1年目のほうが(ブランクは)長かったので」と前を向けたのは、投げられない苦しみを知っているからだ。 プロ1年目は4月に初登板初勝利と華々しいデビューだったが、その後は左肩やひじの不調で長いリハビリ生活を送った。「もう投げますよ!投げろって言われたら、投げられますよ!」。痛みと思うように投げられない悔しさ。つい投げやり気味にトレーナーに言ったことがあった。「やっぱり投げられないのが一番、もどかしいというか、何してるんだろうっていう気持ちになります」。支えてくれる周囲への感謝、そして、また力いっぱい投げたいという強い気持ち。その思いが原動力だった。 プロ2年目の昨季は、プラス思考の先輩たちから教わった。青柳は切り替えが早く、いつも前向きで周囲に気を使わせない。西勇には「投げられるだけで、幸せだろ」と言われた。「確かにそう思ったほうがいい。投げられない時のことを考えたら、すごく思い切って腕を振れる。すごく楽しく出来ます」。喜びをマウンドで体現した。 活動停止期間から始めた日記。久しぶりの甲子園のお立ち台で、この日は何を書くかと聞かれた。「自分でナイスピッチ、って書いて終わります」。高橋の復帰を待ちに待った矢野監督も「本当にその期待通り、素晴らしいピッチングでした」と絶賛。明るい流れを呼び込むナイスピッチングだった。【磯綾乃】 ○...「ファンともっと!」プロジェクトの一環で、この日のヒーローインタビューではファンから募集した質問にも答えた。「打席登場曲を鈴木雅之さんの『違う、そうじゃない』にした理由は?」という質問に高橋は「この曲は知っていたんですけど、登場曲を書く欄に知らない間に岩崎さんが勝手に書いて、発表した時に自分は知りました。以上です(笑い)」とまさかの裏話。観客からも笑いが起こった。 巨人原監督(阪神先発高橋に7回無得点。手のつけられない投球をされたかと問われ)「そうですね。もう、その言葉でいいんじゃないの」

◆阪神が11-0で完封リレー。巨人戦で11点差以上の大差完封勝ちは06年6月30日(東京ドーム)、下柳-能見の継投(11-0)以来、チーム14年ぶり6度目。甲子園では04年7月1日に福原が1人で完封(11-0)して以来となった。 ▼阪神中谷が代打満塁本塁打。中谷の代打本塁打は通算6本目。満塁本塁打は初めて。代打満塁本塁打は7月28日ロッテ戦のロメロ(楽天)で、阪神では昨年5月29日に高山が巨人戦(甲子園)で代打満塁サヨナラ本塁打を放って以来。

◆阪神は今季初登板の高橋が7回を3安打無得点に抑えて白星。球に切れがあり、11三振を奪った。3回に近本が先制打を放ち、4回は植田の2点二塁打などで3得点。8回は代打中谷が満塁本塁打を放った。巨人は今季2度目の零敗。

◆巨人増田大輝内野手(27)が緊急登板した。 8回に5番手で登板した堀岡が、代打中谷に満塁本塁打を浴びるなど1死しか奪えず7失点。急きょベンチ前で肩をつくりマウンドに向かった。 先頭の近本を136キロ直球で二ゴロ、続く江越は四球で歩かせたが、4番大山をこの日最速の138キロ直球で右飛に仕留めた。野手ながら変化球を織り交ぜ、無失点に抑えた。巨人宮本投手チーフコーチ(増田大の登板について)「ああいうことをさせたのは私の責任。そういうところでは屈辱的。投手として参考になるのはトップの位置がしっかり決まっているということ。トップの位置がしっかり決まっていくというのはコントロールのぶれはない。逆に増田に勉強させられました」

◆阪神は陽川&近本の1、2番コンビが機能した。 0-0の3回1死。今季4度目の1番起用となった陽川が、先発左腕メルセデスから中堅右への二塁打。続く近本が外角低めカーブを中前に運び、チームに5試合ぶりの先制点をもたらした。 「(先発の)遥人がしっかり抑えてくれてたので、何としても先制点と思って。あの場面で打てて良かったです」 8月に入って5試合連続安打と調子は上向き。「ファーストストライクをしっかり打ちにいけている」と、要因を自己分析した。直後にはリーグトップを独走する13個目の盗塁も決めた。 4回は陽川が追加点をもたらした。2死二塁から沼田の直球を中前にはじき返して、今季初適時打。 「なんとか塁に出て、チャンスを作りたいと思って打席に立った。それがああいう形になったので、良かったと思います」。 糸井に代わって今季初めて右翼でスタメン出場し、4打数2安打1打点としっかりアピール。1番について「1番でもどの打順でも、やることは変わらない」と、平常心で打席に立っている。さらなるアピールに向けて「明日以降もチャンスがくれば、しっかり結果が出せるように準備をしていきたい」。攻撃型の1、2番が連敗ストップに貢献した。【奥田隼人】

◆阪神植田海内野手(24)が、虎の天敵メルセデスの降板につながる貴重な一打を放った。1点リードで迎えた4回1死二、三塁で右中間へ2点二塁打。今季初打点を刻んだフルカウントからの一打を「追い込まれていたので何とか食らいつこうと思って、打ちにいきました」と振り返った。 植田の2点打の後、2死となり、1番陽川を迎えたところで巨人ベンチは投手交代を決断。阪神はメルセデスとは通算8度目の対戦だったが、3回2/3は最短での降板。阪神戦で通算4勝を献上している虎ハンターを追い込む値千金のものとなった。 糸原が右手有鉤(ゆうこう)骨の骨折で離脱しているだけに、植田にかかる期待も大きい。矢野監督が「健斗(糸原)がゆっくり休んでられない状況を作ってくれたら、チームとしてもワンランク上がる」と語れば、本人も9戦連続スタメンの状況に「今、チャンスだと思うので、なんとか最後まで試合に出られるように頑張りたいと思います」と気合を入れ直した。 もちろん、メルセデス攻略は、植田の一打につながる足攻めも大きかった。4回は1死から梅野がしっかり見極めて四球で出塁。次打者の7番木浪へのカウント1-1からの3球目、一走・梅野がスタート。打ちに出た木浪の打球が投手内野安打となり、一、二塁となった。そして、8番植田のカウント2-1からの4球目に二走・梅野と一走・木浪が重盗成功。矢野監督は「リュウ(梅野)があの状況を作れたというのがね。内野も前に来て、ヒットゾーンは広がる。相手にプレッシャーをかけるというか味方を勇気づけるというか、楽にさせる盗塁。中身がしっかりある盗塁だった」と絶賛。そのプレーを植田が生かし切った。 植田は5回守備の一塁送球で失策がついたが、7回の大城の一、二塁間への打球をアウトにするなど好プレーもみせた。矢野監督は「海(植田)もスタメンで出だして落ち着いてきている」。反攻のカギを握る1人だ。【松井周治】

◆阪神ジョー・ガンケル投手はセットアッパーの立ち位置を確立しつつある。4点リードの8回に登板。 8番若林からの打順で難なく1イニングを完全投球した。中継ぎで1軍再昇格後は5試合連続無失点。岩崎やエドワーズらが2軍調整を続ける中、存在感が増している。

◆阪神木浪聖也内野手は効果的な働きで大勝をお膳立てした。 1点リードの4回は1死一塁から投手強襲安打で出塁。二塁走者梅野とダブルスチールを決め、8番植田の2点二塁打でホームインした。1イニング7得点の8回にも左前適時打。打って走って貢献した。

◆阪神高橋遥人投手(24)が今季初登板初先発で7回11奪三振3安打無失点と快投し、19年8月23日ヤクルト戦(神宮)以来349日ぶりとなる白星をゲットした。 矢野燿大監督の一問一答 -高橋について ちょっと出遅れたんですけど、いいピッチングは期待してましたけど、本当にその期待通り、素晴らしいピッチングでした。 -一番良かった点は 去年の秋から緩いボールも使えるようになったので、今日はすべてのボールが良かったと思いますし。それが三振という形にもしっかり出てるんじゃないかと思います。 -打線も先制、追加点と援護 そうですね、下位というか後ろのバッターがつないで打ってくれましたし、守備の部分でも二遊間でよく守ってくれた。そのあたりも良かったと思います。 -4回は重盗も リュウ(梅野)の三盗はゲームの流れでも大きかったです。 -8回には満塁弾も。一気に攻めた なかなか悔しい思いをしてましたけど、チャンスの少ない中で素晴らしいバッティングをしてくれました。いい形で勝てましたし、明日につなげるだけです。 -明日から広島に移動して戦い 遥人(高橋)も帰ってきましたし、晋太郎(藤浪)も昨日勝てそうなピッチングをしてますし。チームとして整ってきているところあるので、あとは中心バッターがしっかり打ってくれたらもっともっと上にいけると思うので、頑張っていきます。 -高橋は5回のピンチを抑えたのが大きかった (4回に点を)取った後だし、流れの中で1点でも取られるとまた流れが動くところでしっかり粘ってくれた。本当に頼もしく(見えた)。初登板で力みが出るかなと思ったけど、それもたぶん、いい感じで抑えながらね。遥人らしい、去年の秋から成長したところが出たんじゃないかな。 -終盤でも球速が落ちなかった。 投げた後の方が俺としては気になるところで。球数(この日は111球)自体はまだ投げられるというのは思っていたし。そういう心配はあんまりしてなかった。 -緩急もついていた 途中から緩いボールを使いだしたり。三振もいろんな球種で取れていると思うんで。そこらへんはバッターとしては攻めにくい。遥人の成長と思う。安心して見られた。

◆待ってたで! 阪神高橋遥人投手(24)が今季初登板初先発で大仕事をやってのけた。巨人打線を相手に自己最多の11三振を奪う快投。7回3安打無失点で349日ぶりの白星を手にした。開幕ローテーション入りが期待されながらも、左肩コンディション不良で2軍スタート。遅れてきた左腕が今季2度目の巨人戦同一カード3連敗を阻止した。矢野監督は高橋の次回登板について「ちょっと考える」と語った。1週間後の13日は試合がない。この日が復帰登板だけに慎重に見定めなければいけない事情もある。もちろん期待は高く「あれだけのボール見せられて、ローテーションでしっかり投げてもらいたいというのあるけれど」とした上で、「ちょっと考えて」と語るにとどまった。

◆阪神は試合前、連敗ストップへ緊急青空ミーティングが行われた。 全体練習が始まる直前、首脳陣と野手陣がグラウンドの芝生上に集まった。清水ヘッドコーチ、井上打撃コーチが身ぶり手ぶりを交えて約10分、選手たちに何かを伝えた。試合後、清水ヘッドは作戦面などから詳細は明かさず「何かあるから集めたわけで、そこも内緒で。また頑張ります」と、話すにとどめた。

◆阪神中谷の満塁弾で沸く中、巨人増田大輝内野手(27)が、グラウンドに現れた。11点ビハインドの8回1死。小走りで向かったのは内野手が集まるマウンド。リリーフカーを出せるように左翼の扉も開いたが、輪が解けると同時に、増田大がポツンとマウンドに残った。この回から登板した5番手の堀岡が7失点と炎上。6連戦の3戦目で連戦も続く中、原監督は監督通算14年目で初となる野手をマウンドに送った。 原監督 チームの最善策ですね。6連戦という連戦、連戦、連戦の中であそこをフォローアップする投手はいないですね。1つの作戦だからね。あそこで堀岡を投げさせることの方がはるかに失礼なこと。 小松島3年夏以来のマウンドにも冷静だった。近本を相手に、セットポジションからの1球目。132キロの直球が外角に外れた。異様な雰囲気にも2球目も淡々と130キロの直球でストライク。テンポよく投げ、2-2から136キロの直球で二ゴロに抑えた。2人目の江越にはフルカウントからのスライダーがわずかに外れたが、次打者の大山に自己最速を2キロ超えるこの日最速タイの138キロ直球を続け、右飛に抑えた。 昨季から、ひそかに温められたプランだった。増田大は後藤野手総合コーチから「頭には入れておいて」と言われ、スクランブル登板を頭の片隅に置いた。だから、この日、8番植田の打席中に首脳陣から投手の準備を通達されても、慌てることなく、岸田を相手にベンチ前で投球練習。マウンドではなく、平地だったが13球中7球ストライクを投げ、2/3回を無安打無失点で勝ちパターンの救援陣の温存に成功した。 新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れ、タイトな日程が組まれる中、「2020スタイル」の1つの戦略と言える。メジャーでは見られるシーンだが、日本球界ではレア。過去にも「代打桑田」、「キャッチャー木村拓」で驚かせた原監督は「リリーフ陣、投手陣も含めて、あそこで止めてくれたというのは非常に助かりました。堂々と、ストライクが入るというのはまさにユーティリティー。見事だと思いますね」とたたえた。【久保賢吾】 ◆巨人原監督のサプライズ采配 第1次政権の02年6月19日横浜戦、11回にベンチに野手がいながらも投手の桑田を代打で起用した。第2次政権の09年9月4日ヤクルト戦では、捕手の加藤が頭部死球で交代し、捕手を使い切ったため、捕手経験のある内野手の木村拓を捕手で起用した。

◆巨人は11点ビハインドの8回1死、野手の増田大が登板。2/3回を無安打1四球無失点に抑えた。原辰徳監督のコメント。 「チームの最善策ですね。6連戦という連戦、連戦、連戦の中であそこをフォローアップする投手はいないですね。1つの作戦だからね。あそこで堀岡を投げさせることの方がはるかに失礼なこと。リリーフ陣、投手陣も含めて、あそこで止めてくれたというのは非常に助かりました。堂々と、ストライクが入るというのはまさにユーティリティー。見事だと思いますね」

◆阪神中谷将大外野手がプロ10年目で初の満塁本塁打を放った。 7点リードで迎えた8回1死満塁で代打登場。1ボールから右腕堀岡の甘く入った144キロ直球を完璧に捉え、今季1号を左翼席に運んだ。「チャンスの場面だったので、ランナーをかえすことだけを考えていました。(満塁弾は)初めてだったので素直にうれしいです」。豪快な1発で大勝に花を添えた。 ▼今季の満塁本塁打は4本目。シーズン4本以上は、13年の4本以来7年ぶり。なお2リーグ分立後の球団最多は77年の8本。 ▼代打満塁本塁打は球団16本目。球団初は藤村富美男が56年6月24日広島戦で放った。

◆待ってたで! 阪神高橋遥人投手(24)が今季初登板初先発で大仕事をやってのけた。 巨人打線を相手に自己最多の11三振を奪う快投。7回3安打無失点で349日ぶりの白星を手にした。開幕ローテーション入りが期待されながらも、左肩コンディション不良で2軍スタート。遅れてきた左腕が今季2度目の巨人戦同一カード3連敗を阻止した。◆高橋のツーシームとカットボール 最速150キロの直球があってこそだが、三振の山の基となったのは、同じ球速帯の2つの変化球だった。平均140キロの高速帯での異なる変化が効果的。11個の三振のうちツーシームが4度、カットボールが3度、決め球となった。

◆阪神高橋遥人投手(24)が今季初登板初先発で大仕事をやってのけた。巨人打線を相手に自己最多の11三振を奪う快投。7回3安打無失点で349日ぶりの白星を手にした。開幕ローテーション入りが期待されながらも、左肩コンディション不良で2軍スタート。遅れてきた左腕が今季2度目の巨人戦同一カード3連敗を阻止した。遠く離れた東京で、高橋の好投を喜んでいる人がいた。母校亜大の生田勉監督(53)、そして長女の英恵(はなえ)さんだ。英恵さんは生まれつき、知的障がいがある。「いつも(高橋)遥人が、日本昔話のDVDを一緒に見てくれました。とても優しい男です」と恩師は言う。優しい高橋が大好きな英恵さんは「遥人さん、遥人さん」といつも応援し、この日も2人でテレビ越しに見守っていた。 高橋のグラブの内側には「顔晴る(がんばる)」という刺しゅうが施されている。15年に亜大が秋の明治神宮大会を制した時のスローガン。それは、英恵さんの「笑顔」から浮かんだ言葉だった。就職活動の際、どうしても行きたい会社があったが、苦戦した英恵さん。諦めきれずに、会社の玄関で笑顔であいさつを続け、その姿が社長の目に留まった。笑顔は道を開くことが出来る-。そんな思いが込められている。 高橋は今オフ、初めて母校亜大の自主トレに参加。ソフトバンク東浜、DeNA山崎らとブルペンで並ぶ姿を見た生田監督は「一番いいボールを投げていました」と感心した。「今日の三振の数が大学では四死球です。素晴らしい投球を見て、コロナで公式戦が出来ない後輩たちは勇気をもらったはずです」。優しく頼もしく、成長した姿に目を細めた。【磯綾乃】

◆2連敗中の阪神は三回、近本の中前適時打で5試合ぶりの先制点を挙げた。  「打ったのはカーブ。(高橋)遥人がすごく頑張ってくれていますし、先制点の欲しい場面だったので、なんとか食らいつきました。いい結果になって良かったですし、次の打席も頑張ります」  一死から陽川が両軍を通じて初めての安打となる右中間二塁打で好機を演出すると、続く近本がカウント0-2と追い込まれながらも、メルセデスが投じた3球目の変化球を中前へ運んだ。  近本は1日のDeNA戦(甲子園)以来となる今季5度目の「2番・中堅」での先発出場で、9試合ぶりの打点となった。不振の糸井に代わり「1番・右翼」に入った陽川も1日のDeNA戦以来4試合ぶりのスタメン出場で結果を出した。  今季初先発となった阪神・高橋が三回までに7三振を奪う圧巻の完全投球を見せていただけに、チームにとっても大きな先制点となった。

◆阪神が足を絡めた攻撃と伏兵・植田の今季初打点で追加点を挙げた。  1-0で迎えた四回、1死から梅野が四球を選ぶと、続く木浪の投手強襲内野安打で一、二塁とする。すると続く植田の4球目で今季チーム初のダブルスチール。二、三塁となると、続く6球目を植田がとらえ右中間への2点二塁打とした。植田は今季37打席目での初打点で大仕事。さらに陽川にも中前適時打が出て4-0。今季初先発の高橋を力強く援護した。  三回の近本の二盗と合わせ、四回までに3盗塁を決めてチームは今季35盗塁となった。120試合で換算すると「107・7盗塁ペース」。試合前時点でもリーグ2位のヤクルトは25盗塁だっただけに、虎の足が際立っている。

◆巨人・沼田翔平投手(20)が6日、阪神7回戦(甲子園)で、0-3の四回2死二塁でマウンドに上がり、1軍初登板を果たした。結果は中前適時打、左飛で0回1/3、11球無失点だった。  「緊張せずに落ち着いてマウンドに立てた。ストライク先行で勝負することはできたが、ランナーをかえしてしまったことが反省」  昨年に育成ドラフト3位で北海道・旭川大高から入団し、今年6月に支配下選手登録された右腕。満足はしていなかったが、着実にプロとしての第一歩を踏んだ。

◆巨人・増田大輝内野手(26)が6日の阪神戦(甲子園)の八回1死でプロ初登板した。  0-4の八回、5番手で登板した堀岡が4安打7失点と炎上。ブルペンには大竹、鍵谷、中川、大江が残っていたが、ここで内野手の増田大が緊急登板。近本を136キロ直球で二ゴロ、江越には四球を出したが、大山を138キロ直球で右飛に仕留め、打者3人を無失点とした。

◆阪神は巨人に11-0で勝利し、今季初の零封勝利。連敗を2で止めた。左肩のコンディション不良から復帰し今季初先発となった高橋が、7回3安打無失点の快投で今季初勝利をつかんだ。  高橋は三回まで一人の走者も許さず、四回までに5者連続を含む毎回の9三振を奪った。150キロの真っすぐ、切れのあるスライダーも低めに決まった。五回1死から大城に初安打となる二塁内野安打は許したが、最終的には自身最多11三振を積み上げた。  試合中にテレビインタビューに応じた高橋は、「去年からずっと打たれても使い続けてもらって、今年も期待してもらったなかでけがをしてしまったので。こうして早く上げてもらったので、何とか貢献したいなと思って投げました」と汗をぬぐった。  湿りがちだった打線も、近本が三回に中前適時打を放って5試合ぶりに先制に成功。四回には1死一、二塁から二走・梅野と一走・木浪が重盗を決め、伏兵・植田の右中間2点二塁打で加点した。八回には中谷の今季1号となる左越えグランドスラムが飛び出すなど、7点を追加。今季初の2桁失点となった巨人の原監督が、たまらず野手の増田大を6番手で登板させるほど虎の猛打が爆発した(増田大に対しては近本が二ゴロ、江越が四球、大山が右飛)。  チームが待ちわびた左腕、高橋の復帰を祝うように、投打が見事にかみ合った。

◆巨人・増田大輝内野手(26)が6日の阪神戦(甲子園)の八回1死でプロ初登板した。0-11と大差がつき、緊急で投手としてマウンドに上がった。  「『メジャーでもある。いつかどこかでそういうのは絶対出てくるから、一応頭にだけは入れておいて』と後藤コーチとかからは言われていたので。常にではないですけど、点差が広がった時とかに投手を少しでも助けられるんだったらと頭に入れてはいました」  0-4の八回、5番手で登板した堀岡が4安打7失点と炎上。植田に押し出し四球を与えて0-7となったあたりで声を掛けられ、急きょベンチを出てキャッチボールを始めた。1死後、堀岡が代打中谷に満塁弾を被弾し0-11とされたところで、出番がやってきた。  ブルペンには大竹、鍵谷、中川、大江が残っていたが、いずれも勝ちパターンで登板する投手たち。連戦を見据えた上で、野手の中で投手経験のある増田大が"投手"に抜擢された。  徳島・小松島高3年夏以来、9年ぶりのマウンド。自身が普段使用している内野手用のグラブで登板した。まずは近本を136キロ直球で二ゴロに。江越には四球を出したが、大山を138キロ直球で右飛に仕留め、打者3人を無安打無失点。「さすがにチェンジにならないとチームも困ると思ったので、とりあえずスライダーだけでもという風に投げました」。高校時代には届かなかった甲子園のマウンドで、自己最速を2キロ更新する138キロもマークした。  野手が公式戦に登板するのは、2000年6月3日、オリックス・五十嵐章人が近鉄戦で登板して以来(五十嵐はこれで史上2人目の全ポジション出場経験者に)。原監督は「チーム最善策」と意図を明かし「リリーフ陣、投手陣も含めて、チームとして非常に助かりました」とねぎらった。起用に応えた増田大も「困ってたら助け合うのは大事。しっかり僕が抑えて、投手が投げなくて済んだというのはよかったと思います」と振り返った。

◆巨人の増田大輝内野手が6日、阪神7回戦(甲子園)の八回にプロ初登板した。この回登板した5番手の堀岡が1死しか取れずに7点を失い、0-11とされたところで救援。近本を二ゴロ、江越に四球を与えたが、大山を右飛に打ち取った。  徳島・小松島高時代にも投手の経験があるという。内野手用のグラブでマウンドへ上がり、138キロもマークしてスライダーも投げた。「投手が投げなくて済んだのは良かった。すごくいい経験だった」と振り返った。  起用した原監督は「チーム最善策。6連戦の中であそこをフォローする投手はいない」と中継ぎ人の温存が狙いだったと説明した。  2000年にオリックスの内野手だった五十嵐が、大差をつけられた展開でマウンドに上がった例がある。

◆阪神が天敵のメルセデスを四回途中降板に追いやった。1-0のこの回、重盗を決めて1死二、三塁と好機を広げ、8番植田が今季初打点となる2点二塁打を右中間に運んだ。昨季までのプロ5年で通算3打点の伏兵は「追い込まれていたので、何とか食らい付いた」と無心を強調した。  正二塁手の糸原が「右手有鉤骨骨折」で先月に戦列を離脱。代走や守備固めでの出場も多かった植田に出番が到来し、この日で9試合続けて先発している。チームトップクラスの俊足を誇り、昨年まで2年連続で2桁盗塁をマーク。「打撃が課題」と自覚し、オフから意欲的に振り込んできた。先発定着へ「今がチャンス。一試合一試合、必死にやっている」と貪欲だった。(甲子園)

◆阪神の高橋がファンサービスの一環として降板後、試合中にテレビ中継でインタビューを受けた。球宴やオープン戦ではよく行われるものの、シーズン公式戦では異例で、球団によると阪神で実施したのは初めて。  5月に矢野監督や選手らがオンラインでファンサービスについてミーティングを行い「無観客や来場者制限がある中で、テレビで応援してくれるファンに生の声を届けることはできないか」という案が出た。日本野球機構(NPB)の了承も得て今回、実現した。(甲子園)

◆阪神・陽川は不振の糸井に代わって「1番・右翼」に入り2安打。まずは三回1死で、両軍初安打となる右中間二塁打。続く近本の適時打で先制のホームを踏み「なんとか塁に出てチャンスを作りたいと思っていた」。四回2死二塁では巨人・沼田から中前適時打を放ち、今季初打点をマークした。

◆阪神・ボーアは4-0の八回無死一、二塁で痛烈に右翼線を破り、8月初打点となる適時二塁打。「チームにさらに勢いをつけることができてよかったよ」と上機嫌で振り返った。20点を奪い大勝した7月28日のヤクルト戦(神宮)で満塁弾を含む5打点と暴れて以来、7試合打点がなかった。前日までの8月の4試合で打率・133(15打数2安打)と元気がなかっただけに、ここから再び状態を上げたい。

◆阪神・近本は三回1死二塁の両軍最初のチャンスで中前適時打。5試合ぶりの先制点をもたらした。「遥人がしっかり抑えてくれていたので何としても先制点をと思っていた」。1日のDeNA戦(甲子園)以来となる今季5度目の「2番・中堅」での先発で、9試合ぶりの打点を挙げた。

◆阪神・梅野が今季初となる三盗で流れを引き寄せた。1-0の四回1死一、二塁で一走の木浪とともに今季チーム初の重盗。植田の2点二塁打を呼んだ。矢野監督も「リュウ(梅野)があの状況を作れたというのがね。内野も前に来て、犠飛もあるしヒットゾーンが広がる」と絶賛だ。この日、球団から6、7月のMVPに選ばれた。

◆鋭く振り抜いた打球は右中間の緑の芝で弾んだ。甲子園が虎党の歓声に包まれる中、阪神・植田が二塁上で左手を握った。今季初めての打点は、試合の流れをつかむ貴重な追加点だ。  「追い込まれていたので何とか食らいつこうと思って打ちにいきました」  1-0の四回1死一、二塁で打席に立つと、重盗で二、三塁に好機が広がった。「ちょっと気持ち的には楽になって」。リラックスしてバットを構えるとフルカウントからの6球目、メルセデスの低め146キロの直球を右中間へはじき返し、2点適時打となった。通算220試合に出場してきたが、実はこれが本塁打を除くプロ初タイムリー。6年目、339打席目にして放った一打に「よかったですね。いいところで打てて」と笑った。  打線は7月28日のヤクルト戦(神宮)で20得点して以降、この日まで7戦連続で3得点以下と湿り気味だった。この日の練習前には野手陣全員が外野に集まり、"青空緊急ミーティング"を開催。清水ヘッドコーチと井上打撃コーチの2人が計5分間ほど熱弁した。清水ヘッドは「作戦的なこともある」と内容の詳細を明かさなかったが、打線が奮起。植田も11得点を奪う攻撃に大きく貢献した。  守備では七回一、二塁間を抜けそうなゴロに飛び込んでキャッチ。五回には好捕を見せるも一塁へ悪送球していたが、今度はアウトにし、好守でチームを盛り上げた。  現在、けがで離脱した糸原に代わり9試合連続でスタメン出場中。オフには今季に向けて「スタメンで出ないといい給料もらえないので」と意気込んでいたが、しっかりアピールできている。矢野監督も「海(植田)もスタメンで出だして落ち着いてきている」と称賛した。  「いまはチャンスだと思うので、最後まで試合に出られるように頑張りたい」  お立ち台で植田が宣言した。存在感を示し続け、これからもスタメンとしてフィールドに立っていく。(菊地峻太朗)

◆これ以上ないとどめで痛快G倒を完成させた。7-0の八回、代打で登場した阪神・中谷が満塁弾。連敗の苦い思いを吹き飛ばした。  「チャンスの場面だったので、ランナーを返すことだけを考えていました。(満塁弾は)初めてだったので素直にうれしいです」  1死満塁でガンケルに代わって指名されると、1ボールからの2球目、高め144キロの直球をフルスイング。打った瞬間にそれとわかる打球は、虎党の歓声に包まれて左翼席中段に着弾した。メロメロになっていた堀岡を完全にKO。巨人は内野手の増田大をマウンドにあげる奇策に打って出ることになった。  7月17日に昇格してから出場11試合目で存在感を見せつける一発。矢野監督も「チャンスの少ない中で素晴らしいバッティングしてくれました」とご満悦だった。これが自身6本目の代打アーチだが、満塁では初。球団で代打グランドスラムは昨年5月29日の巨人戦(甲子園)の高山以来で、セ・リーグ96本目となった。  「いい形で勝てましたし、明日につなげるだけです」  指揮官は前を向いた。9連戦最初のカードは負け越したが、明るい材料が次から次に飛び出した。今年も甲子園を高校球児に明け渡し、7日からはロードに突入。伏兵たちが覚醒し、矢野虎も再進撃する。(大石豊佳)

◆甲子園が騒然となった。場内に困惑が広がる中、巨人・増田大輝「内野手」(27)がマウンドへ上がった。  「すごくいい経験をさせてもらった。去年から後藤(野手総合)コーチに『メジャーでもある。いつか(登板機会が)くる』と言われていた」  5番手の堀岡が7失点。急きょ原監督から指令を受け、0-11の八回1死で"二刀流"デビューした。  内外野をこなし、俊足堅守が武器。徳島・小松島高時代に投手経験はあるが、プロでは初。自己最速を2キロ更新する最速138キロの直球にスライダーを織り交ぜ、近本を二ゴロ、江越に四球、大山を右飛で火消しした。  今季特有の過密日程の中で救援陣の消耗を避けたかった原監督は「最善策ですよ。一つの作戦。大変助かりました」。米大リーグではイチローや青木の登板例もあるが、国内では2000年6月のオリックス・五十嵐章人以来20年ぶりの珍事だった。  近大中退、とび職、独立リーグを経て2016年に育成選手で入団。紆余(うよ)曲折を経て球児の聖地で登板を果たした"右腕"は「甲子園で投げられてすごくうれしかった」と満足そうだった。(伊藤昇)

◆G倒復活星!! 阪神・高橋遥人投手(24)が巨人戦に先発し、7回11奪三振で無失点の快投を披露。左肩のコンディション不良で出遅れたが、今季初登板で復活の白星を挙げた。チームは今季初の完封勝ちで3タテを阻止。帰ってきた左腕が虎を救った。  スタンドからの手拍子に背中を押され、三振でピンチを乗り切ると、甲子園の中心でほえた。左肩のコンディション不良から復帰した高橋がG打線を相手に7回無失点。3タテを阻止する11奪三振の快投で救世主となった。  「気持ちよく投げることができました。『絶対抑えるぞ』と思っていったんですけど、めっちゃ緊張しました」  序盤から奪三振ショーを披露。圧巻は4-0の五回だ。1死から大城にこの日初安打となる二塁内野安打を許し、味方の失策で二塁へ。続く中島にも中前打を浴びて一、三塁とされたが、若林を空振り三振。代打・陽も高めの149キロで空振り三振に斬り、無失点でしのいだ。  最速150キロの直球にキレのある変化球もさえわたった。二回2死の大城から四回先頭の北村まで5者連続三振を記録するなど、自己最多の11奪三振。負ければ首位巨人に8ゲーム差に広げられるところだったが、チームを今季初の完封勝利に導いた。  「期待してもらってる中で、けがしてもどかしいっていうか、やっぱり申し訳ないっていうのがすごくあった」  今季は西勇と並ぶ先発ローテの軸として期待されていたが、5月に左肩のコンディション不良が判明。もどかしい気持ちを抱えながら、鳴尾浜で必死に復活に向けて練習に励んだ。  苦悩する中でも亜大時代から習慣は変えずに取り組んできた。「脱いだ靴のかかとをそろえる」「近くに落ちているゴミは必ず拾う」の2つ。今でも登板後から寮へと移動する道中でゴミを見つければ、それを拾ってゴミ箱へ。当たり前のことを当たり前にできるようにする-。恩師の生田勉監督(54)が「優しい子だった」と語る左腕の信条であり、流儀だ。  新型コロナウイルスでチームが活動休止中となった今年4月から毎日欠かさず日記をつけており、この日のお立ち台では「(きょうは)自分にナイスピッチって(日記に)書きます!」と笑顔。矢野監督も「きょうはすべてのボールがよかった。本当に期待通りの素晴らしいピッチングでした」と称賛した。次回の登板については、けが明けのため「もちろんローテーションでしっかり投げてもらいたいというのはあるけれど、ちょっと考えて」と様子を見て判断される。  「ゼロで終わったのはみんなのおかげなので、次もしっかり試合作って勝利に貢献できればいいと思います!」  高橋は遅れた分をこれから取り返していく決意。真夏に帰ってきた若き左腕が、白星を目指して全力で腕を振る。(織原祥平)

◆巨人は高橋に、今季初登板とは思えない投球をされた。真っすぐに力があり、スライダーも切れていた。コントロールが抜群で、なによりリズムがよかった。  好調だった1-4番が無安打では、いかに巨人打線でも、なかなか得点は望めない。三回まで一人の走者も出せず、メルセデスにとっては先に点をやれないと、プレッシャーになったと思う。力が入りすぎたのか、上半身と下半身のバランスが悪く、四回は四球から追加点を許した。五回1死一、三塁のピンチでも自分の投球ができた高橋とは好対照だった。  珍しく完敗に終わったが、甲子園で2勝1敗なら御の字だ。3連戦の3戦目でよかったと思えばいい。きょう7日から相手も球場も変わる。引きずることはないだろう。  原監督は八回途中で11点差がつくと、メジャーのように内野手の増田大をマウンドに送った。6連戦のまだ3試合目。本拠地ではさすがにできないだろうが、過密日程を考えると、こういう先を見据えたことも必要だ。(本紙専属評論家)

◆今季初先発の高橋遥人、7回3安打11奪三振で、憎き巨人をキリキリ舞いさせるマウンド、ありがとうー!!  11対0と巨人に快勝したけど、何かムカムカ~! 阪神関係者の方々、いくら大差がついたとはいえメジャーじゃないんだから、あの野手の増田大の登板どー思います?  「ウム...無失点の投球やから、トレードで阪神に投手として取りたいような...」。違うー!!そーじゃなくて、完全に原巨人になめられとんのよ!!(怒)  ならばどーすんの?「あー分かりました! 九回のマウンドにボーアを送り込んで魔球の『ファイアーボール』とか!?ですよね!?」。違う!違う!全く違ーう!! 俺、原辰徳監督と同期の人間だから、試合がおおかた決まって投手を無駄づかいしたくないMLB的采配(しかも今季は試合数が少ないし)&日本プロ野球の進化(?)というか...話題としても面白い~!! でもね...悔しいかな俺、昭和の野球ファンだから、やっぱり100対0だろうが、野手の投手が許せないのだ!!  と、いうことで全く個人的感情で、『なめたことをしくさった』原巨人を日本プロ野球界、いやわが阪神よ、たたき斬ったるのが野球武士道よ!!

◆巨人に3連敗すると、どれほど虎党が落ち込むか。それは、ことしの開幕カードで嫌というほど味わっている。もう勝てないかも...。とことん落ち込む。あんな思いをするのはゴメンだ。  「きょうは勝たせてください」  局次長兼整理部長・生頼秀基が社内で祈っていた。先発・高橋遥人が三振を奪うたびに「オーッ!」と叫ぶ。サンスポ編集局を代表した、悲痛な思いがこもった、真実の声。そして爆勝。良かった。すべて今季初登板・高橋のおかげだ。  テレビ中継の解説席にいたのは金本前監督。タテジマの指揮を執っていたのは2016年から3年間だった。そのラストシーズンに、ルーキーイヤーを過ごしたのがドラフト2位で入ってきた高橋。  「遥人の球、見たか? すごいやろ」  「きのうの遥人なら、俺でも打てない」  「遥人をメシに連れていったんだけど、アイツ、ほとんどしゃべらないんだよ。それが面白くて」  金本当時監督は、取り囲むトラ番キャップたちによく遥人の話をした。遥人のことが心底大好きなのが、伝わってきた。月日が流れ、立場は変わったが、放送席発のコメントを聞いていると、今でも遥人大好きは変わっていなさそうだ。  まあ、昨夜のあの快投を見せられたら、誰だってワクワク、ウキウキが隠しきれないだろうが。  "遥人好き"はわがサンスポのトラ番軍団にもいる。最年少25歳の織原祥平も、その一人。  「僕と同い年なんですよね。今、1軍に馬場、熊谷、島田と同い年の選手がかなりいるんです。みんな応援しているんですが、その中でも、高橋は未来のエース候補ですから、期待してます」  織原記者は投手担当でもある。故障で出遅れたときも、気になって仕方がなかった。いろんな話を知っている。遥人ウォッチャーとして、試合前から、プチ情報をぶち込んできた。  「巨人の1番打者の北村とは亜大の仲良しの同期なんです。日本一の猛練習で有名な亜大野球部なんですが、北村はあの練習が楽しかったそうなんです。すごいヤツです。でも、高橋は2度とあんな練習はしたくないと言ってました」  虎の未来のエースとしては、あんまりカッコいい情報ではないなぁ。もっといい情報は...。あっ、1面の大ヒーローだったな。そちらのメイン原稿をお読みください。  でも、勝ったら勝ったで、また不安が出てくるのが阪神だ。  阪神打線が2本の満塁本塁打などで大量20点取ったのが7月28日のヤクルト戦だった。"神宮大花火大会"に浮かれていたら、すぐにわが社の評論家陣から電話やメールがきた。  「どうしても無意識に大振りになるから、この先落ち込むかも」と通算465本塁打を放った大打者にして名コーチだった土井正博氏が心配すれば、「根拠はないけれど打てなくなるもんですよ」と代打の神様・八木裕氏。打のスペシャリストが、阪神を心配して、長年の経験から大予言した。悲しいかな、的中する。  そして昨夜。再びウソのように大爆発。トドメは中谷の満塁本塁打で大量11点。バンザーイ!  「いや、点を取りすぎです。また、次の試合から心配です」  隣で見ていた遊軍・長友孝輔のつぶやきだ。阪神ファンの不安は、永遠に尽きることはない。

◆巨人の増田大輝内野手が6日、阪神7回戦(甲子園)の八回にプロ初登板した。この回登板した5番手の堀岡が1死しか取れずに7点を失い、0-11とされたところで救援。近本を二ゴロ、江越に四球を与えたが、大山を右飛に打ち取った。  元巨人監督の堀内恒夫氏(72)は同日、自身のブログで「増田大輝がマウンドに立った。これはやっちゃいけない。巨人軍はそんなチームじゃない」と批判。「しかも今、首位に立ってるじゃないか。強いチームがそんなことやっちゃダメよ」と強調した。  徳島・小松島高時代にも投手の経験があるという。内野手用のグラブでマウンドへ上がり、138キロもマークしてスライダーも投げた。堀内氏は「こんなことして相手のチームはどう思うだろうか。馬鹿にされてるとは思わないだろうか」と起用に疑問を呈し、「増田がマウンドに立った瞬間俺はテレビを消した。それ以上、観たくなかったからだ。この試合のコメントも今日はしたくない こんなこと絶対やっちゃいけないよ。俺はそう思う」と納得がいかない様子だった。  2000年にオリックスの内野手だった五十嵐が、大差をつけられた展開でマウンドに上がった例がある。

◆巨人の増田大輝内野手が6日、阪神7回戦(甲子園)の八回にプロ初登板した。この回登板した5番手の堀岡が1死しか取れずに7点を失い、0-11とされたところで救援。近本を二ゴロ、江越に四球を与えたが、大山を右飛に打ち取った。  米大リーグ、カブスのダルビッシュ有投手(33)は7日、自身のツイッターで「最高です。大敗しているときは全然ありです。しかも増田選手、投手の才能あると思います」と評価。「明日勝つ確率をあげたり、中継ぎ陣の負担を軽くするための戦術ですからねー。原監督がいかにシーズン全体を見ていて、選手の身体を気遣っているのかがよくわかる采配だと思いました」と理解を示した。  徳島・小松島高時代にも投手の経験があるという。内野手用のグラブでマウンドへ上がり、138キロもマークしてスライダーも投げた。

◆巨人の増田大輝内野手が6日、阪神7回戦(甲子園)の八回にプロ初登板した。この回登板した5番手の堀岡が1死しか取れずに7点を失い、0-11とされたところで救援。近本を二ゴロ、江越に四球を与えたが、大山を右飛に打ち取った。  米大リーグや巨人で投手として活躍した上原浩治氏(45)は同日、自身のツイッターで「巨人、増田選手 ちゃんと抑えたのが凄い...しかも、140キロぐらいの真っ直ぐ!?」と驚いた様子。「野手の方たちが、自分の真っ直ぐよりも速い球を... 引退しててよかった この登板に自分は賛成派です」と評価した。  徳島・小松島高時代にも投手の経験があるという。内野手用のグラブでマウンドへ上がり、138キロもマークしてスライダーも投げた。

◆6日の巨人-阪神7回戦(甲子園)で0-11の八回1死、増田大輝内野手(27)がマウンドに上がった。すでに先発・メルセデスの後を継いで沼田、宮国、田中豊、堀岡が登板しており、残っていたのは大竹、鍵谷、中川、大江の"勝ちパターン"の投手のみ。「チーム最善策ですよ」という原監督が過密日程を考慮し、救援陣の消耗を防ぐために打った一手だった。結果、0回2/3を無安打無失点に封じる好リリーフを見せた。  奇策ではあるが、例年162試合を戦う米大リーグでは珍しくない。そして、昨年から多くのメジャー式を取り入れた原監督ならではの作戦だったともいえる。  指揮官はメジャーで流行した「2番強打者論」を採用して昨年から坂本を主に起用。他にもデーゲームや移動ゲームの際はシートノックを省略したり、昨年の開幕前には救援陣だけで試合を作る「ブルペンデー」を試したりもしている。  決して思いつきの登板ではない。増田大によると、すでに昨年から登板の可能性を伝えられていたという。宮本投手チーフコーチは「マウンドは投手から投手に渡すのが筋」としたうえで「危機管理として投手出身の野手をリサーチしていた」と証言する。元木ヘッドコーチは増田大のほかに捕手の「岸田も候補に挙がっていた」と明かす。  一部では「対戦相手に対して失礼」という意見もあるが、大量ビハインドの展開ではその指摘はあたらないと考える。大量リード時なら「投手を出す価値もない」という意味になりかねないが、今回は将棋なら「投了」のようなもの。投了には負けが決まった対局を継続することは相手に失礼という考えがあり、今回も最終回を待たずして潔く負けを認めたととらえることもできる。  野手の登板は2000年6月のオリックス・五十嵐章人以来20年ぶり。五十嵐は東映・高橋博士とともに「全ポジションでの出場」を達成した選手としても知られる。内外野を守れるユーティリティー選手の増田大は、これで一塁と捕手を残すのみとなった。ちなみに昨年の終盤、原監督は有事に備えた秘策として、増田大に捕手での出場の準備もさせていた。最も可能性の低い投手での出場を果たしたのだから、史上3人目の快挙達成は十分ありそうだ。(伊藤昇)

◆巨人の増田大輝内野手が6日、阪神7回戦(甲子園)の八回にプロ初登板した。この回登板した5番手の堀岡が1死しか取れずに7点を失い、0-11とされたところで救援。近本を二ゴロ、江越に四球を与えたが、大山を右飛に打ち取った。  米大リーグや巨人で投手として活躍した上原浩治氏(45)は7日、自身のツイッターで増田大の登板について、「OBの方たちに喧嘩を売るわけではないですが、今回の件は何がダメなんでしょうか? 巨人だからやってはダメ?? 他球団ならオッケー?? そっちの方がおかしいと思いますが... 残ってたピッチャー陣は、勝ち試合に投げさせたい選手たち。あそこで投げてしまうと、次の日に影響しかねないと思います」と強調した。  この上原氏のツイートに対し米大リーグ、カブスのダルビッシュ有投手(33)は7日、自身のツイッターで、「やっぱりメジャー経験があって先発、中継ぎ、抑えを経験しているからこそ説得力がありますね。大敗している場面で野手が投げてくれることがどれだけ大きいかを誰よりも理解している」と感心していた。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
24132 0.649
(↓0.018)
-
(-)
81192
(-)
133
(+11)
56
(-)
24
(-)
0.256
(↓0.004)
3.340
(↓0.19)
2
(-)
DeNA
21182 0.538
(↑0.012)
4
(↑1)
79173
(+3)
143
(-)
49
(+2)
7
(-)
0.275
(↑0.002)
3.430
(↑0.09)
3
(-)
ヤクルト
18175 0.514
(↑0.014)
5
(↑1)
80179
(+9)
202
(+5)
35
(-)
27
(+2)
0.251
(↑0.004)
4.640
(↓0.01)
4
(-)
阪神
18192 0.486
(↑0.014)
6
(↑1)
81162
(+11)
157
(-)
39
(+1)
35
(+3)
0.245
(-)
3.560
(↑0.09)
5
(-)
広島
15204 0.429
(↓0.012)
8
(-)
81180
(+5)
186
(+9)
46
(+3)
16
(+1)
0.281
(↓0.002)
4.440
(↓0.11)
6
(-)
中日
15243 0.385
(↓0.01)
10
(-)
78122
(-)
187
(+3)
19
(-)
7
(-)
0.238
(↓0.002)
4.120
(↑0.02)