阪神(★2対7☆)巨人 =リーグ戦5回戦(2020.08.04)・阪神甲子園球場=
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巨人
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阪神
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勝利投手:菅野 智之(6勝0敗0S)
敗戦投手:ガルシア(0勝4敗0S)

本塁打
【巨人】坂本 工宜(7号・1回表ソロ),北村 拓己(1号・3回表ソロ)
【阪神】サンズ(7号・6回裏2ラン)

  DAZN
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◆巨人は初回、坂本のソロで幸先良く先制する。その後は、3回表に北村のソロ、5回には丸の適時打が飛び出すなど、着実に追加点を挙げた。投げては、先発・菅野が7回2失点の好投で今季6勝目。敗れた阪神は、終盤に守りのミスが重なるなど、攻守に精彩を欠いた。

◆両チームのスタメンが発表された。先発は阪神がオネルキ・ガルシア投手(31)で、巨人が菅野智之投手(30)。阪神ガルシアは甲子園での先発に限ると、中日時代から11試合で0勝3敗と勝ちに縁遠い。今季未勝利の左腕が、本拠地で快投して1勝目を手にすることができるか。

◆巨人坂本勇人内野手(31)が、先制の7号ソロを放ち、史上60人目となる通算3000塁打を達成した。あと1で迎えた1回2死、阪神ガルシアのチェンジアップを中堅バックスクリーンに運んだ。記録達成のアナウンスが流れ、ベンチの中で立ち上がって、歓声に応えた。 広報を通じ、坂本は「先制点が取れて良かったです。(3000塁打について)打者を評価していただける記録の1つだと思うので、これからもっと伸ばしていけるように頑張ります」とコメント。菅野の先発時に今季3本目のアーチで「菅野に祝ってもらいます」と後輩右腕に"おねだり"した。

◆巨人北村拓己内野手(24)がプロ初本塁打を放った。「1番二塁」で先発。1点リードの3回1死、阪神先発ガルシアの146キロ直球をバックスクリーンに放り込んだ。「次につなごうと思って打席に入りました。追加点がほしい場面で初ホームランが打ててうれしいです」とコメントした。

◆阪神先発のオネルキ・ガルシア投手(31)が5回5安打3失点で、またも今季初勝利を逃した。 1回、2死走者なしから3番坂本に外角のチェンジアップをバックスクリーンまで運ばれ、先制を許した。2回は3者凡退に抑えたが、3回に1番北村にプロ1号をバックスクリーンに運ばれて2点目を献上。その後も丸の適時打で1点を失い、5回の打席で陽川に代打を送られて降板となった。 ガルシアは甲子園での先発に限ると、これで中日時代から12戦勝ちなし。今季もまだ通算0勝で、18年の13勝左腕の今季初白星が遠い。

◆阪神ジェリー・サンズ外野手(32)が、反撃ののろしを上げる7号2ランを豪快にかっ飛ばした。 0-3の6回1死二塁。カウント2-2から巨人菅野の外角低めスライダーをすくい上げた。「球種も多く良い投手なので、なんとか粘って強くスイングできるボールを待っていた。近本もチャンスを作ってくれたし、良い結果になって良かったよ」。打球は大きな放物線を描いて左翼スタンドへ。打たれた瞬間、菅野は諦めていた。 サンズはこれで得点圏打率が21打数10安打でリーグトップの4割7分6厘に上昇。開幕から無傷の5連勝を挙げている菅野攻略の糸口をこじ開けた。

◆好投を続けた巨人菅野智之投手が、右足のスネ付近に打球を受けるハプニングに見舞われた。 7回無死から阪神梅野の中堅に抜けそうな打球が右足に直撃。すぐにボールを拾い、一塁に送球してアウトにしたが、その場に倒れ込んだ。 宮本投手チーフコーチがマウンドに駆け寄り、トレーナーに両肩を支えられてベンチに戻った。 投手交代かとも思われたが、応急処置を行いベンチから小走りでマウンドに向かい続投。7番木浪は二塁ゴロに打ち取った。

◆阪神がまたも甲子園の巨人菅野を打ち崩せず、接戦を落として借金1となった。 3点を追う6回1死二塁、3番ジェリー・サンズ外野手(32)が菅野から7号2ランを左翼席に運んだが、7回2失点と試合を作られた。これで菅野の甲子園先発ゲーム17試合は2勝13敗2分けとなった。 今季初勝利を狙った先発オネルキ・ガルシア投手(31)は1回、3番坂本に先制の中越えソロを献上。3回にも1番北村に再び中越えソロを浴びるなど、5回3失点で4敗目を喫した。 1点ビハインドで迎えた8回には野選に適時失策2つが重なって4失点。攻守で勝負どころを落とし、首位巨人に6ゲーム差とされた。

◆巨人菅野智之投手が14年以来2度目の開幕6連勝。巨人で開幕6連勝以上を複数回記録したのは66年に13連勝、67年に8連勝した堀内以来5人目になる。 菅野は14、20年とも開幕投手。巨人の開幕投手で開幕6連勝以上は36年秋の沢村6連勝、38年春のスタルヒン11連勝、84年江川6連勝、90年斎藤雅8連勝、14年菅野6連勝に次いで6度目。開幕投手を務めたシーズンに2度の開幕6連勝は球団史上初めてで、他球団を含めても58年6連勝、59年6連勝、65年8連勝と3度記録した杉浦(南海)に次いでプロ野球史上2人目の快挙となった。

◆巨人が1回に1点を先制。坂本がバックスクリーンへ7号ソロを運んだ。3回には北村がバックスクリーンに1号ソロを放った。 巨人は5回に丸の左前適時打で、1点を加えた。阪神は3点を追う6回1死二塁からサンズが7号2ランを放った。 巨人は8回に得点を重ねて逃げ切った。先発菅野は開幕から無敗のままで6勝目をマーク。敗れた阪神は借金1となった。ガルシアが4敗目。

◆阪神ジャスティン・ボーア内野手がマルチ安打で復調気配を漂わせた。 1点を追う2回は先頭で右前打。内野陣が大きく右へ寄ったシフトを逆手に取るかのように、通常は二塁正面だった場所にゴロを転がした。 ただ、走者としては1死一塁からけん制球に飛び出し、挟まれてタッチアウト(記録は盗塁死)。9回にも右前に運んだが、走塁ミスが悔やまれた。

◆巨人は8回無死一、二塁から走者がスタートを切り、坂本の投ゴロで相手失策を誘って貴重な追加点を挙げた。ここから一気に4得点。 原辰徳監督(62)は、8回の足を絡めた攻撃について「先頭打者の北村がうまい具合に出てくれたというところに、こっちサイドの野球ができたかな、という感じがします」と言った。 3回には1番で起用した北村のプロ初本塁打で追加点を挙げた。 「1打席目、内容があまり良くなかったというところで、修正した2打席目」と評価。開幕から6連勝を飾った先発の菅野は、7回無死から右足のスネ付近に打球を受けながら続投。指揮官は「かなり強く当たりましたね。ベンチに戻ってきた頃はちょっと難しいかなと思ったんですけれども、本人がいくと。少し時間くださいということだったので。あそこのイニングを抑えたというところがね、やはり心技体という部分で充実しているというところでしょうね」と言った。 5日の2戦目は戸郷を先発に送り出す。「彼はまだ途上だしね、野球人生が本当にまだスタートしたばかりで、いいところもたくさん目立つし、しかし、やや反省材料というものも残した状態で戦っていると。そういう意味では私自身も楽しみだし、本人が一番楽しみだと思って投げてくれると思います」と期待した。

◆巨人北村拓己内野手が、この日誕生した愛娘と愛妻にプロ初本塁打を贈った。 3回1死、阪神ガルシアの直球をバックスクリーンに運んだ。「試合が始まる前に生まれたという連絡があって、次は僕が頑張る番だと」。チームメートから「ゆりかごダンス」で迎えられ、原監督からも「アニバーサリーでしょう」と祝福された。 1月、キャンプ前に元アイドリング!!!の伊藤祐奈さんと婚姻届を提出した。公表を控えたのは「プロ野球選手として、今年勝負だった。結婚で名前が出るより、プロ野球選手で名前を残していきたかった」のが理由。愛する家族とともに、飛躍の1年とする。

◆阪神の2番手で登板した望月惇志投手が、2回無安打無失点と完璧に抑えた。6回にマウンドに上がると、4番岡本から3者凡退。 7回も危なげなく3人を打ち取った。「任されたところで自分の仕事をするだけですし、次回も継続して抑えることができるよう、しっかり準備していきたいです」。ここまで6戦に登板し、9回1/3を4安打無失点。うち4戦が回またぎの登板で、安定した投球を続けている。

◆阪神4番大山悠輔内野手が3試合ぶりのマルチ安打で気を吐いた。1点差に迫った直後の6回1死では菅野の外角151キロに力負けせず、ライナーで中前へ。 9回にも鍵谷から二遊間を抜いた。打率は2割9分6厘まで上昇。同学年の藤浪が先発する5日巨人戦も期待大だ。

◆巨人北村拓己内野手がこの日誕生した愛娘と愛妻にプロ初本塁打を贈った。 3回1死、阪神ガルシアの直球をバックスクリーンに運んだ。「試合が始まる前に生まれたという連絡があって、次は僕が頑張る番だと」。チームメートから「ゆりかごダンス」で迎えられ、原監督からも「アニバーサリーでしょう」と祝福された。 1月、キャンプ前に元アイドリング!!!の伊藤祐奈さんと婚姻届を提出した。公表を控えたのは「プロ野球選手として、今年勝負だった。結婚で名前が出るより、プロ野球選手で名前を残していきたかった」のが理由。愛する家族とともに、飛躍の1年とする。

◆阪神ジェリー・サンズ外野手(32)が7号2ランで天敵菅野に一矢報いた。 0-3の6回1死二塁。巨人菅野の外角低めスライダーを完璧にすくい上げた。「近本もチャンスを作ってくれたし、良い結果になって良かったよ」。打球は大きな放物線を描いて左翼スタンドへ着弾。「いい投手だけどあのボールは甘くきたね。それをしっかり仕留めることができたよ」。さすがの菅野もぼうぜん。一時1点差に詰め寄るアーチで、反撃の気勢を上げた。 サンズの今季火曜日打率は7割3分3厘で3本塁打9打点。大事なカード頭で最高の仕事を果たしている。1回にも右前へ運んでマルチ安打。得点圏打率もリーグトップの4割7分6厘まで上げた。「ランナーがいる時は状況を確認して、いろいろなことを想定して打席に入れている。その結果ヒットを打ててると思うよ」。打点も大山を抜きチーム最多の23に増やした。 「寒いよりも暑い方が好きだけど、ちょっと暑過ぎるね」と苦笑い。不調で開幕2軍だった昨季の韓国プロ野球打点王が、徐々に日本に順応し、本領発揮の夏だ。【只松憲】

◆エースは相手打線にも痛みにも負けない。巨人菅野智之投手(30)が7回2失点で、14年以来自身2度目の開幕6連勝を決めた。開幕投手の2度目の6連勝は球団初。他球団でも同条件の経験者は元南海の杉浦忠氏(58年、59年、65年の3度)のみの快挙で球界でも55年ぶり。打球を右足すね付近に受けるアクシデントもありながら、伝統の一戦の初戦を白星に導いた。菅野に降板という選択肢はなかった。7回無死、阪神梅野の痛烈な打球が右足に直撃。すぐさまボールを拾い投ゴロとしたが、直後にしゃがみ込んだ。1度ベンチに引き上げ、テーピングをグルグル巻きにし患部を圧迫。直訴してマウンドに戻った。「最低でも7回投げないといけないと思っている。そこの責任だけは果たさないと」。7回を投げきり、甲子園通算10勝目(2敗)を挙げた。 昨年の苦しみを思えば、屁でもなかった。昨季は腰痛に苦しめられ、3度の離脱を経験。ボールを投げることさえできない時期もあり「一番つらかった。自分の中では0か100。投げられると思ったら、無理じゃない」。この日の痛みも例外ではなかった。 開幕投手を務めた投手で、球団初となる2度目の開幕6連勝を飾った。過去の開幕投手で開幕6連勝は球団では沢村栄治、スタルヒン、江川卓、斎藤雅樹の1度ずつ。他球団でも、2度以上達成したのは南海の杉浦ただ1人で、55年ぶりの快挙となった。 投手の記録について持論がある。「200勝とかもそうですけど、ピッチャーの記録って塗り替えるのは難しくなっている」。打者は試合数増の影響などで記録更新の可能性はあるが、投手は先発、中継ぎの分業制やローテーション制の確立で記録更新は難しくなった。「だから(達成)回数とかで目指せるところは目指したい」とモチベーションの1つになっている。 原監督はさらなる高みを求めた。「目標はマー君の作ったあれを目指して頑張ってもらってね」と、13年に当時楽天の田中将大が記録した24連勝を引き合いに出した。菅野は「僕だけの力じゃない。今は運良く勝ってますけど、ずっと勝ち続けるのは難しいこと。チームみんなに感謝してまた次のマウンドで仕事をするだけです」。1つ1つ勝ちを積み重ね、歴史を塗り替えていく。【久永壮真】 ▽巨人宮本投手チーフコーチ(菅野について) エースは自分の成績だけではなくて、チーム全体も背負っているので、(捕手の)大城なんかも本当に智之と組んで成長している。足に当たった部分もありますけど、責任感を感じました。

◆打てない、抑えられない、守れない。阪神が大事な首位巨人との初戦に"三重苦負け"で借金1の6差に突き放された。 甲子園登板試合で3得点が最多の苦手菅野相手に、この日も2点止まりで、先発試合は2勝13敗2分け。ガルシアも2被弾3失点で、甲子園先発試合は12戦0勝だ。8回は12球団最多の29失策を象徴する2つのミスからダメ押し点を献上...。これ以上離されるわけにはいかない。5日先発の藤浪よ、気迫の投球で巨人を止めてくれ!阪神が9連戦の初戦、しかも首位巨人との大事な試合で何とも重い1敗を喫した。一時はサンズの2ランで1点差に迫ったが、終盤に守備のミスが続出。巨人との差を詰めたい一戦だったが、終わってみれば5点差をつけられ、6ゲーム差に突き放された。矢野監督が8回の守備で、2つの適時失策がついた場面を振り返った。 矢野監督 (8回無死一、二塁から野選と悪送球した)馬場は(二塁に)いいボールを投げなあかんし。(その後の1死二、三塁ではじいた)聖也(木浪)は勝負せなしょうがないから。チャレンジして、あれでしかアウトにならない。勝負した結果なのでオレは仕方ない、と。馬場のところはどうしても状況判断、タイミングが合わなくて慌てて投げたのかな。 6回にサンズの2ランで1点差に迫り、逆転へ勝機を探りかけた矢先。昨年は12球団唯一3ケタの102失策に泣いたが、今季も両リーグ最多の29失策と痛い守備の乱れが続いている。 序盤から苦しい展開を強いられた。先発ガルシアが序盤、坂本と北村にバックスクリーン弾を浴び、主導権を握られた。菅野との投げ合いで、5回3失点は重かった。ガルシア自身、中日時代の18年から甲子園で先発した試合はこれで12戦0勝4敗。なぜか聖地で勝てない「甲子園の怪」がこの日も左腕にのしかかった。チームも8月は3試合とも先発投手が1回に1発を浴び、先手を許している。 打線も菅野の浮いた変化球を捉えられない場面が目立つなど、得点はサンズの2ランにとどまった。 矢野監督 そんなに(菅野の)状態がいいというふうには見えなかったんでね。前半にもっと点を取れないのは大きいかな。もちろん、投手がゼロに抑えてくれるに越したたことはないけど、勝負にいく結果なので。打線の仕掛けがもっと早くっていう方が、俺の中ではあるかな。 菅野の甲子園先発ゲームは3得点が最多の苦手データ通り、通算17試合で2勝13敗2分けとなった。相手エースを崩せず、再び借金生活。5日も敗れれば、首位巨人とのゲーム差は7に開き、今季ワーストに並んでしまう。サンズに1発が出て4番大山、5番ボーアもマルチ安打を記録した。5日先発の藤浪を何としても打線が援護し、勝利を呼び込みたい。【松井周治】

◆阪神がまたも甲子園の巨人菅野を打ち崩せず、接戦を落として借金1となった。 3点を追う6回1死二塁、3番ジェリー・サンズ外野手(32)が菅野から7号2ランを左翼席に運んだが、7回2失点と試合を作られた。これで菅野の甲子園先発ゲーム17試合は2勝13敗2分けとなった。 以下、矢野燿大監督の一問一答。 -相手が菅野で先制されてしまうと厳しくなる そんなに(菅野の)状態がいいというふうには見えなかったので。前半にもっと点を取れないのが、大きいかな。もちろん、投手がゼロに抑えてくれるに越したたことはないんだけど、勝負の結果なので。取られ方として、追い込んでからとか、粘って粘ってという形ではなかったところはもちろん反省してもらいたいけど。打線の仕掛けがもっと早く、という方が、俺の中ではあるかな。 -先頭が出塁した回もあっただけに きりきり舞いという感じではないんでね。どっちかというとこっちが打ち損じているんで、それはもったいない。 -8回の守備について 馬場に関してはいいボールを投げなあかんし。聖也(木浪)は勝負せなしょうがないから。(木浪のプレーは)チャレンジしてあれでしかアウトにならないから。勝負した結果なので、オレは仕方ないと。馬場のところはどうしても状況判断、ちょっと迷ってまでとはいかないけど、タイミングが合わなくて慌てて投げたのかな。それで逸れたのかな、と。去年もエラーで負けてるし、今シーズンも。ノックとか実際の球を受けるとか、打開策とかやろうとしている。これはチーム全体の課題。これでいいわけじゃないから。しっかり見つめて。 -8回の場面は相手も動いてきて馬場も焦ったか 動くというのは目に見えているし、増田はどこでも走ってくる。動揺じゃないけど、経験不足というか自己分析プラス相手の分析をやっていく中で、そのレベルはまだまだこれから勉強の部分も多いので。やられて勉強というのもこちらとしては痛いけれど、そういうのを重ねながら成長していくのなかなと思います。 -望月は好投。今日も流れをもってきた いや本当。あそこで2点サンズがいって、持ってきてくれた。そのままの流れで馬場で止めて、1点差のままでいきたかったところ。ちょっと最近、先頭打者を出しているので、課題としてはしっかり先頭打者に入っていくところが大事かなと思います。

◆巨人は初回に坂本の7号ソロで先制。さらに8回には4点を加えるなど快勝した。敗れた阪神は、6回にサンズの7号2ランで1点差に追い上げるも、守備の乱れなどで突き放された。

◆阪神がまたも甲子園の巨人菅野智之投手を打ち崩せず、接戦を落として借金1となった。 3点を追う6回1死二塁、3番ジェリー・サンズ外野手(32)が菅野から7号2ランを左翼席に運んだが、7回2失点と試合を作られた。これで菅野の甲子園先発ゲーム17試合は2勝13敗2分けとなった。 ▼菅野が甲子園で先発登板した巨人戦で阪神は、通算2勝13敗2分け、勝率1割3分3厘(他に救援登板した1試合でも阪神敗戦)。この間の菅野の防御率は1・72で、阪神打線は圧倒されている。ちなみに東京ドームでの菅野先発試合では阪神が8勝7敗と勝ち越しており、本拠地での不成績は目立つ。甲子園で阪神が菅野から挙げた最多得点は3点で、抑え込まれる形での敗戦を重ねている。

◆巨人・坂本勇人内野手(31)が4日、阪神5回戦(甲子園)で一回、2試合連発となる先制の7号ソロを放った。阪神の先発・ガルシアのチェンジアップをバックスクリーンへ運んだ。  試合前までに通算塁打を2999としていた坂本は、これでプロ野球60人目となる通算3000塁打を達成した。  「先制点が取れてよかったです。(通算3000塁打は)打者を評価していただける記録の一つだと思うので、これからもっと伸ばしていけるように頑張ります」  通算2000安打まではこの時点で残り「84」とした。

◆巨人・北村拓己内野手(24)が4日、阪神5回戦(甲子園)に「1番・二塁」で先発。1-0の三回、プロ初本塁打となる中越え1号ソロを放った。  「打ったのはストレートです。次につなごうと思って打席に入りました。追加点がほしい場面で初ホームランが打ててうれしいです!」  一回に先制の7号ソロを放った坂本と同じバックスクリーンへの一発。坂本は北村にとって、自主トレをともにする師匠でもあり、坂本が本塁打で通算3000塁打を達成した日に祝砲で花を添えた。

◆阪神は巨人に2-7で敗れ、勝率5割から借金1に逆戻りだ。チームが今季4勝1敗と得意にしてきた火曜日の連勝も「3」で止まった。  菅野に対し二塁も踏めずに迎えた、0-3の六回。先頭・近本の右前打と糸井の一ゴロでこの試合初めてのチャンスを作ると、サンズが左越えへ豪快7号2ランを放った。7月28日のヤクルト戦(神宮)で放った満塁弾以来、ちょうど1週間ぶりのアーチ。試合前時点で火曜に打率・818(11打数9安打)、2本塁打、7打点と爆発し続けてきた「火曜男」が、Gのエースも撃った。  1点差に迫り終盤に入ったが、八回には3、4番手の馬場、伊藤和がつかまり、2失策も絡んで4失点。サンズの一発も空砲に終わり、甲子園で今季初めて観客を迎えて行われた「伝統の一戦」を落としてしまった。

◆巨人は一回に坂本が先制ソロ本塁打、三回は北村がプロ1号ソロを放ち、五回は丸が適時打。3-2の八回は失策にも乗じて4点を加えた。菅野は7回2失点で開幕6連勝を飾った。  菅野は「気温も高かったし、厳しいマウンドだったが、最低限の仕事はできた。まっすぐで押していけた。いつも先制してくれるので、気持ちよく投げさせてもらっている」と打線に感謝。開幕6連勝を2度達成したのは球団初となり、「自分一人では達成できない。自分だけの力じゃない。チームの積み重ねが自分の勝ちについている」と謙虚だった。

◆阪神はサンズの2ランで一時1点差に迫ったが、終盤守りのミスが出て、巨人に2-7で敗れた。再び借金生活となった矢野燿大監督は相手先発菅野について「そんなに状態がいいとはみえなかったんでね。前半にもっと点が取れないっていうのが、大きいかな。打線の仕掛けがもっと早くっていう方が、俺の中ではある」などと話した。  1点差の八回には3、4番手の馬場、伊藤和がつかまり、2失策も絡んで4失点。  「(野選と悪送球の)馬場に関してはいいボール投げないとあかんし、(木浪)聖也の(前進守備でチャージしたが捕球できず)は勝負した結果なんで仕方ない。馬場のところはどうしても状況判断、ちょっと迷ってまでとはいかないけど、タイミングが合わなくて慌てて投げたのかな。それで逸れたのかなと。去年もエラーで負けてるし、今シーズンも。チーム全体の課題なんで。これでいいわけじゃないから。それはしっかり見つめてやっていきます」と話した。

◆巨人の坂本が一回に先制の7号ソロ本塁打を放ち、通算3千塁打を達成した。ガルシアのチェンジアップをバックスクリーンに運ぶ力強い一発で節目の数字に到達し「打者を評価してもらえる記録の一つだと思うので、これからもっと伸ばしていけるように頑張る」と喜びを語った。  エース菅野の登板した試合では今季3本塁打目。「菅野に祝ってもらいます」と口調も滑らかだった。2日の広島戦の九回にもソロを放っており、2打席連発。7月は打率2割3分1厘と苦しんだが、5試合連続安打と調子を上げてきた。 原監督(右脚に打球が当たっても続投した菅野に) 「心技体が充実しているというところ」 巨人・宮本投手チーフコーチ(6勝目の菅野に) 「本当に丁寧に投げていた。うまく組み立てていた」

◆阪神・ガルシアは5回5安打3失点で降板し、今季7度目の先発でも勝利投手になれず4敗目。一回は坂本、三回は北村にソロアーチを、ともにバックスクリーンに被弾した。矢野監督は「状態は悪くはないと思う。ボールを動かして球のキレで抑える投手なので、甘くなったらホームランを結構打たれているイメージはあるけど」と話した。13勝を挙げた中日時代の2018年から甲子園では先発として12試合勝ち星なしだ。

◆阪神・ボーアが10打席ぶりの安打となる"技あり"の右前打を放った。0-1の二回、菅野のカーブにタイミングを外されて平凡な二ゴロと思われたが、"ボーアシフト"で二塁手が一塁側に寄っていたため、打球は右前に抜けた。1死一塁からけん制で挟まれてアウトとなったが、5点を追う九回1死一塁では右前打で6試合ぶりのマルチ安打をマークした。

◆坂本が7号ソロを放ち、史上60人目となる通算3000塁打に達した。大台到達まで「1」として迎えたこの日。一回2死の第1打席ですんなりと達成した。カウント2-2からガルシアの135キロのチェンジアップを、フルスイング。バックスクリーンに飛び込む豪快なアーチでまた一つ記録をものにし、「打者を評価していただける記録の一つだと思うので、これからもっと伸ばしていけるように頑張ります」と誓った。

◆阪神・望月が今季6試合目の登板で"完封"を達成した。0-3の六回に登板すると2回を投げて打者6人をピシャリ。直球は最速154キロを計測した。  「任されたところで自分の仕事をするだけです」  2日のDeNA戦(甲子園)でプロ初勝利を挙げた馬場とともに6月30日に1軍昇格し、6試合で9回1/3を投げて4安打で防御率0・00だ。  望月は4年目の昨季、プロ初勝利を挙げ、10月の巨人とのクライマックスシリーズ・ファイナルステージ第1戦の先発に抜てきされた。2回5失点で負け投手になったが、矢野監督期待の本格派右腕だ。  存在感が増してきた23歳は「次回も継続して抑えることができるようにしっかり準備していきたい」と力を込めた。(三木建次)

◆巨人は4日、阪神5回戦(甲子園)に7-2で勝利。先発の菅野智之投手(30)が7回6安打2失点で無傷の6勝目を挙げた。2014年以来2度目の開幕6連勝。巨人の開幕投手が開幕6連勝以上を2度記録するのは、球団初の快挙となった。七回に右すねに打球を受けたアクシデントも乗り越え、阪神打線を封印。チームは2位・ヤクルトとのゲーム差を今季最大の「5」に広げ、首位を快走する。  必死に右脚を出し、歯を食いしばりながら、すねで打球を止めた。あまりの痛みで立てず、トレーナーらに両脇を抱えられながらベンチへ下がったが、テーピングを何重にも施して戻った。菅野が不屈の魂でマウンドに仁王立ち。開幕から無傷の6連勝だ。  「ああいう途中からマウンドに上がる難しさは、中継ぎの投手にはあると思うし、毎試合最低でも7回は投げないといけないと思っている。『そこの責任だけは果たさないと』って」  エースとして仕事を全うした。アクシデントは3-2の七回1死。梅野が放った中堅へ抜けようかという当たりに、とっさに右脚を出した。打球はすねに直撃。何とか一塁へ送球しアウトにした。その後はうずくまって自力では歩けず。軸足とあり、緊急降板も頭によぎるシーン...。しかし数分後に治療を終えると、何事もなかったのように小走りでマウンドへ。木浪を二ゴロ、植田を遊直に抑えてこの回を投げ切り、"責任"を果たした。  7回を6安打2失点。失点は六回のサンズの左越え2ランのみで、ピンチらしいピンチすら作らなかった。「直球を軸にうまく攻められたと思います」。最速は154キロ。攻めの投球で打者を手玉に取り、甲子園で通算10勝目を挙げた。  根っからの"負けず嫌い"。毎年1月のハワイ自主トレ。後輩たちに、飲み物一つ買うジャンケンでも、勝ち負けを意識することを説いた。「負けていい勝負なんて一つもない。どんなことでも全力で勝ちに行け」というメッセージ。とことん勝負にこだわる男だから、結果もついてくる。  「自分だけの力じゃない。チームの積み重ねが自分に勝ちという形でついていると思うので、まずは感謝したいです」  開幕から7試合で6勝0敗、防御率1・81。防御率、勝利数、勝率の投手3冠としている。開幕6連勝は自身が2014年に記録して以来。開幕投手が開幕6連勝を2度達成するのは球団初。江川卓や斎藤雅樹らもできなかった快挙だ。それでも「達成感はありますけど、そこに満足はしていません。チームみんなに感謝してまた次のマウンドで仕事をするだけ」と冷静に先を見据えた。  原監督は「マー君が作ったあれ(記録)を目指して頑張ってもらってね」とニヤリ。13年に楽天で開幕から24連勝し、24勝0敗1セーブの成績を残した田中(ヤンキース)を挙げ、期待を膨らませた。宮本投手チーフコーチは次回について「問題なくいきます」と断言。120試合制の今季の24連勝は難しいが、止まらない勢いはある。  「どんどん連勝を伸ばしていけるように。頑張ります」。菅野の気迫の投球で、2位・ヤクルトとのゲーム差は今季最大の「5」に拡大。最強のエースとともに、首位をひたすら快走する。(箭内桃子)

◆巨人・北村拓己内野手(24)が4日、阪神5回戦(甲子園)に「1番・二塁」で先発出場し、三回にプロ初本塁打となる1号ソロを放った。試合後にはアイドルグループ「アイドリング!!!」の元メンバーで、現在は実業家として活躍する伊藤祐奈さん(24)との結婚を発表。さらにこの日、第1子の長女が誕生していたことを明かした。  幸せいっぱいの、プロ初アーチだ。北村が三回、ガルシアの146キロの直球を一閃。バックスクリーンまで運んだ。  「プロ野球選手として本塁打を打ててうれしく思います。その場所がたまたま甲子園で、また違ったうれしさがある」  ダイヤモンドを一周し、三塁を回ったあたりからウィーラー、パーラ、重信らが腕を左右に振る「ゆりかごダンス」を始めた。実は1月に結婚し、この日、東京都内の病院で第1子の長女が誕生していたのだ。  試合後の取材で結婚と長女誕生を公表。「(お相手は)元アイドリング!!!の伊藤祐奈さん。同い年です」と報告し、「試合が始まる前に、生まれたという連絡があって。『じゃあ次は僕が頑張る番』って。そのときに本塁打を打てたので、本当によかった」と満面の笑みだ。祐奈さんは2015年にアイドリング!!!を卒業し、16年に株式会社TKMKを設立。アイドルをプロデュースするなど実業家としても活躍している。  サンケイスポーツの取材によると、2人は昨年の春に友人の紹介で知り合い、夏前に交際がスタート。昨年のうちにお互いの両親にも紹介を済ませた。プロポーズは「派手なことはしていないです」と自宅で行い、今年1月末に結婚届を出した。  公表していなかった理由は「3年目でおこがましい部分があったので、そのときは控えさせてもらいました。プロ野球選手として今年が勝負だったので」と説明。祐奈さんについては「気配りをしてくれる、優しい人です」とのろけた。  結婚、長女誕生、そしてプロ1号とトリプルの喜び。パンチ力が自慢の成長株で、次世代の主力にと期待する原監督は「何かすごく大きな力が作用したのかなと。本人の中ではアニバーサリーでしょう」と祝福した。(伊藤昇)

◆火の出るような打球が、甲子園の夜空を貫いた。打球の行方を見ることもなく、うなだれる巨人のエース。脇目もくれず、阪神・サンズがダイヤモンドを一周した。敗戦のなか、一矢報いる菅野撃ちだ。  「いい投手だけど、あのボールは甘くきたね。ただ、それをしっかり仕留めることができたことは良かったよ」  0-3で迎えた六回だった。菅野の前に1死二塁と、この日初めて得点圏に走者を進めた場面で打席に向かった。カウント2-2から6球目。外角低めのスライダーを振り抜くと、白球はあっという間に左翼スタンドへズドン。打った瞬間、ホームランを確信した虎党から、歓声の嵐が沸き起こる。7号2ランで、大山を抜きチームトップの23打点と日々、その存在感を増している。  6月19日の開幕戦(東京ドーム)以来、2度目の対戦となった菅野だが、開幕直後は2軍生活だったサンズにとっては、初対戦の右腕だった。開幕から無傷の6連勝で、セ・リーグトップの防御率(1・81)を誇る巨人の絶対的エースから放った意地の一撃。得点圏打率・476(21打数10安打)とこちらもセ界1位に君臨するS砲の勝負強さが上回った。  「ランナーがいるときはしっかり状況を確認して、色々なことを想定して打席に入れている。その結果ヒットを打てていると思うよ」  昨季韓国リーグで打点王に輝いた男は火曜日に一番輝く。一回の第1打席で右前打を放ち、6月30日の中日戦(ナゴヤドーム)の第3打席から15打席連続出塁。打率・733(15打数11安打3本塁打9打点)と打ちまくっている"ミスターチューズデー"が伝統の一戦で悔しさをかみしめた虎党の溜飲を下げた。  日本で迎える初めての夏もいよいよ本番。「寒いよりも暑い方が好きだけど、ちょっと暑過ぎるね」。肌を突き刺すような暑さにも、ユーモアたっぷりのジョークが飛び出すほどS砲には余裕がある。チームは水曜日勝ちなしだが、"火曜日の男"が暑さを吹き飛ばす爽快な一撃で、きょうこそG倒に導いてみせる。(原田遼太郎)

◆今年もか...。阪神は巨人に2-7で敗れ、借金1に逆戻りとなった。2-3の八回に2失策が絡んで4失点。守備陣は今季1試合あたり0・784失策で、12球団ワーストの102失策を喫した昨季を上回る不安定さを露呈している。首位巨人とは6ゲーム差。このままでは追い上げられへんで~。  逆転を期待する虎党の声援が、大きなため息に変わった。終盤の要所で、またも守備が乱れた。自軍に傾きかけた流れを手放して敗れ、矢野監督は最大の弱点に真正面から向き合った。  「去年もエラーで負けているし、今シーズンも。チーム全体の課題なので」  2-3の八回に無死一、二塁を迎えると、守りが一気に崩れた。坂本の投ゴロを処理した馬場は、走者がスタートを切っていたこともあり、焦って二塁に悪送球。もともと間に合わないタイミング。野選と失策が記録され、4点目を失った。さらに1死二、三塁で、重信の遊ゴロを木浪がはじいて追加点を献上。救援した伊藤和が大城に2点打を浴びて勝負は決した。  1イニングで2失策と1野選は目を背けたくなる結果だ。難攻不落の菅野から、六回にサンズの2ランで1点差に迫った。反撃ムードの中、八回の4失点は痛恨。将は「1点差のままいきたかった」と振り返った。  虎は過去2年間、12球団ワーストの失策数に泣いてきた。昨季は102個。克服に努めてきたが、今季も37試合で29失策は12球団最多だ。しかも1試合平均0・784個は、昨季の0・713個を上回る。特に最近15試合は17度もEランプがともり、複数失策が5試合。プロとしては多すぎる。  ミスも重なり、借金生活に戻った。首位巨人とは今季1勝4敗で、6ゲーム差に広がった。巨人は8失策。虎は土のグラウンドを本拠地にしているとはいえ、ここでも大きな差が生まれているのが現実だ。  責められない失策もある。木浪のプレーは前に出て難しいバウンドで捕球しなければ、本塁送球は間に合わない。指揮官は「退いたプレーじゃない。チャレンジして、あれでしかアウトにならない。勝負した結果で仕方ない」とかばった。  走者に動揺した馬場には経験不足を指摘した。二走が俊足の増田大。「(走者が)動くのは目に見えている。自己分析プラス相手の分析もやっていく中で、そのレベルはまだこれから勉強。やられて勉強はこちらは痛いけど、そういうのも重ねながら成長していく」と糧になることを願った。ただ、ミスで落とす星が多いままでは逆転での頂点はみえない。  「ノックとか実際の球(打球)を受けるとか、打開策はやろうとしている。これでいいわけじゃない。それはしっかり見つめてやっていきます」  内野手が早出で守備練習に励み、フリー打撃の打球捕も積極的に行う姿が目立つ。努力は当然、結果で示すのがプロ。戒めを奮起に変え、5日にリベンジのG倒に挑む。(安藤理)

◆ムカムカムカのムカムカ~!!(怒)  どないなっとんねん、本日、先発投手のヘナチョコは!!  ホンマにそーですわ。ダンカンさんの言う通りやわ。今季、まだ勝ち星のないガルシアが序盤に2本のホームランを浴びては試合がつくれまへんわな。あ~ホンマ、もうガルシアときたらア!!  えっ、俺が言っているのは巨人の菅野だよ!! 球は浮くし、変化球は切れない。コントロールは乱す。「スガノ」という名前に飲み込まれて情けね~。だからホラ、菅野の怖さを知らない新外国人のサンズは一発を浴びせているでしょう!!  ちゅーか、八回無死一、二塁で3番・坂本に送りバントを命じる原巨人と、四球、野選、エラーで自滅する阪神とでは、野球が大人と赤ん坊ってことだわなー!!  巨人には(もしかすると戦う前から)飲み込まれてるとしか思えないのだ!! それが阪神だから...。というエモい(江本孟紀氏が厄介だということではなく、若者言葉で『哀愁』の意味です)ことはなしにして、そろそろ負けグセの歴史、本気で変えよーぜ!!

◆阪神は終わってみればサンズの本塁打による2点だけ。そこまでこの日の巨人・菅野は良かったのか。いえいえ、走塁ミスあり、打ち損じあり、淡泊な攻めあり。虎党にストレスがたまる最悪の展開だ。この怒り、どこにぶつけたらいい? 阪急、オリックス、阪神で通算176勝を挙げた星野伸之氏(54)=本紙専属評論家=に、ファンに成り代わって編集委員・上田雅昭が迫った。  上田 六回にサンズの一発が出て、逆転できそうな気配はあったが...。七回、右足に打球が直撃しても続投した菅野の気迫に負けたのかな。  星野 防御率1点台の超一流の投手ですが、今回に限っては、うまく攻めていれば攻略できたと思いますよ。最大のポイントは二回のボーアの走塁ミスでしょうね。  上田 呆然やね。1死一塁。木浪はフルカウント。ここで飛び出してしまい、けん制で挟まれてアウト。慌てる必要はない場面だったからなぁ。  星野 スライダーが抜けていたし、制球も良くなかった。その前の梅野もフルカウントでしたから。投手が一番苦しんでいるときに、走塁死ほどありがたいものはない。  上田 全体的に、ポンポンと簡単に打っていき過ぎのような。もちろん、好投手だから初球からというのは分かるが。  星野 その通りです。七回を投げ切って92球という数字が、淡泊さを示しています。もっと食らいついて苦しめないと。たとえば五回。菅野が制球を乱して梅野にストレートの四球。1死後、植田が空振り三振しますが、あの真ん中あたりのスライダーはバットに当てないと。  上田 捉えられていないというか、打ち損じをしている打者が多いのも気になる。  星野 その象徴が一回の大山でしょうね。一邪飛に倒れた球は高めのカットボール。ああいう形で打ち損じるケースが、まだ大山には多いですよね。投手は「しまった」と思っているのに、一気に立ち直れる。  上田 お助け軍団でしたね、阪神は。サンズが1本塁打を含む2安打。次回の打倒菅野に向けては期待が持てそうかな。  星野 菅野の投球を見て感じたのは、大山、ボーア、梅野、木浪は必死で抑えようとしていました。でも、サンズのときは、警戒しているように見えなかったんです。  上田 えっ、手を抜いていたの? 必死で投げてきたときの菅野を打てばホンモノか。  星野 いずれにしてもストレスがたまる試合でした。きょうは藤浪に頑張ってもらいましょう。

◆巨人の八回の攻撃で、凡人にはできない原野球をみせてもらった。無死一、二塁で坂本に2球続けて送りバント。丸にも送らせる監督だから、ここまではおかしくない。  見逃し、ファウル、ボールからの4球目、各走者はスタートを切り、坂本は低めのボール気味の球になんとかバットを当てた。平凡な投ゴロだったが、あわてて二塁へ投げた馬場の野選を誘い、しかも悪送球となる間に二走が楽々と生還した。  馬場はクイックでほうれる投手で、フォークボールもある。最悪は三振ゲッツー。原監督にしてみれば、「バントで走者を進められなかったのだから、打って進めろよ」というヒットエンドランなのかもしれない。  高橋前監督は「いい打者にエンドランはもったいない」という考え方だったが、原監督は「下手な打者はバットに当ててくれない」という考え方。とはいえ先制ソロを放ち、調子が上がっている打者・坂本にとは、相手ベンチは想定しない。  こんな作戦を3連戦の初戦でやられると、相手は翌日から疑心暗鬼になる。次カードで対戦する中日の先乗りスコアラーも、どう報告していいかわからないだろう。相手にとって、本当に厄介な人が監督をやっている。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
23122 0.657
(↑0.01)
-
(-)
83188
(+7)
121
(+2)
56
(+2)
24
(+1)
0.263
(↓0.001)
3.210
(↑0.03)
2
(-)
ヤクルト
17165 0.515
(↓0.016)
5
(↓1)
82169
(+3)
193
(+6)
34
(-)
25
(+3)
0.249
(-)
4.640
(↓0.03)
3
(-)
DeNA
19182 0.514
(↑0.014)
5
(-)
81162
(+3)
141
(-)
44
(-)
6
(+1)
0.270
(↓0.001)
3.560
(↑0.1)
4
(-)
阪神
17182 0.486
(↓0.014)
6
(↓1)
83150
(+2)
153
(+7)
38
(+1)
31
(-)
0.247
(-)
3.730
(↑0.02)
5
(1↑)
広島
14194 0.424
(↑0.018)
8
(-)
83171
(+6)
176
(+3)
41
(+2)
15
(-)
0.282
(↑0.001)
4.420
(↑0.04)
6
(1↓)
中日
15223 0.405
(↓0.012)
9
(↓1)
80120
(-)
176
(+3)
19
(-)
7
(-)
0.243
(↓0.001)
4.060
(↑0.01)