ソフトバンク(☆4対2★)西武 =リーグ戦8回戦(2020.07.29)・福岡PayPayドーム=
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西武
0000101002801
ソフトバンク
21001000X4701
勝利投手:和田 毅(3勝0敗0S)
(セーブ:森 唯斗(0勝1敗8S))
敗戦投手:松本 直晃(1勝3敗0S)

本塁打
【西武】木村 文紀(2号・5回表ソロ)
【ソフトバンク】柳田 悠岐(10号・5回裏ソロ)

  DAZN
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◆ソフトバンクは初回、栗原の適時打などで2点を先制する。続く2回裏に周東の犠飛で加点すると、5回には柳田のソロでリードを広げた。投げては、先発・和田が7回途中2失点の好投で今季3勝目。敗れた西武は、打線が相手を上回る8安打を放つもつながりを欠いた。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手(31)は今月の得点数が両リーグ最多の29得点。月間30得点をマークすると、14年4月鳥谷(阪神=30得点)以来。チームでは64年5月広瀬(32)04年6月城島(31)に次いで3人目となる。

◆西武が打順組み替えで鷹打ちに出た。 前日の打順から3番以降を繰り上げ、2番森友哉、3番山川穂高、4番外崎修汰と並べた。2番だった源田壮亮は9番に配置。6連戦の初戦を落とした辻発彦監督は「これからまだあるんだから、明日絶対勝つ」と話しており、大胆策で勝利を目指す。 山川の3番、外崎の4番での先発出場は、いずれもプロ入り初めて。

◆ソフトバンクは初回、今宮の犠飛などで2点を挙げると、2回にも1点を追加した。先発和田は3回まで6三振を奪い無失点。 西武は5回、木村が2号ソロ。ソフトバンクもその裏に柳田の10号ソロで再び3点差とした。西武は6回から2番手伊藤が登板。 西武は7回に1点返したが反撃もそこまで。ソフトバンクが逃げ切った。チームは3連勝。先発和田は3勝目。森が8セーブ目。西武松本が3敗目。

◆西武が"イレギュラー"打線で臨んだ。3番森以降を繰り上げ、クリーンアップは3番山川、4番外崎、5番中村と続き、源田が9番に配置。様変わりした山賊打線だったが、ソフトバンク和田に苦戦を強いられ、2点にとどまった。 2連敗で貯金を掃き出した辻発彦監督は「5割に踏ん張っているから、ここで踏ん張っておかないと。(打線の)調子が上がってくるまで」と強調した。 奇策というよりは、善後策だった。同監督は「源田の体調が万全じゃないし、あまり打席立たせないから、1人ずつ上げただけ。山川は、4番は4番だから」と説明。前夜まで対ソフトバンク7戦6発の山川と、上がり目の外崎がはまれば、変わらぬ破壊力が期待できるはずの並びだった。しかし、結果は毎回の14三振。2戦合計で30三振と空を切ったが、指揮官は「もちろん三振が少ない方がいいけど、これはうちの打線だからね。変に当てにいってよりは」と振り返った。 4位ロッテが敗れたため、Aクラスに踏みとどまったが、正念場は続く。「森はちょっと感じは良くなってきたし。中村、栗山は相変わらずいい。外崎も悪くないし、まあ良くなってくると思う」。辛抱強く山賊の爆発を待つ。【栗田成芳】

◆ソフトバンク1番周東佑京内野手のバットと足で主導権を握った。 初回、先頭打者でいきなり右中間を割った。145キロの直球を打ち返し快足を飛ばしてスタンディングトリプル。続く今宮の中犠飛で先制のホームを駆け抜けた。「今日はしっかりボールを選びながら打とうと。練習で取り組んでいることができたかなと思う」。2回1死三塁からは右犠飛を打ち上げ、打点も挙げた。28日には結婚も発表。「自分だけじゃなく、家族のためにもと思ってやっています」と笑顔だった。

◆ベテラン左腕が若返りの快投で開幕から無傷の3連勝を飾った。ソフトバンク和田毅投手(39)が今季最速146キロを計測するなど伸びのある直球を武器に、7回途中9奪三振2失点に抑えた。苦手の西武から3年ぶりの勝利。チームはリーグ20勝一番乗りで首位を守った。全盛期を思わせる快刀乱麻の投球だ。和田が苦手の西武打線を相手に三振の山を築いた。「今日は5回くらいまでは若々しいピッチングができましたね」。5回に木村にソロ本塁打を浴び、左足に張りが出てきた7回に1点を失い途中降板したが、天敵相手に17年4月7日以来となる白星を挙げた。 若返り投球の軸になったのは直球だ。奪った9三振はすべて直球。強力打線のバットが次々と空を切り、球速以上のノビを感じさせた。3回には今季最速の146キロもマークし「今日の感じだと(球速は)出てるかなと思いましたが、ちょっとびっくりしましたね」と笑った。 ベテランの意地が詰まっている。「トレーニング量を落とそうとか、年相応のトレーニングを、という考えはない。自分自身に負けたくない」と、練習量を変えずに39歳の年齢に全力で抵抗している。工藤監督も「自分に厳しくやっているからこそ」とたたえた。 西武に対し、昨年は2度の対戦で2敗を喫し、防御率13・50と打ち込まれた。今季も初対戦だった6月27日のメットライフドームで3回5失点だった。「投げるたびにやられているイメージしかなかった。今日もやられたら、西武戦に2度と投げさせてもらえないという思いもあった」。背水の覚悟で開幕から無傷の3連勝。チームの3連勝も導いた。 通算成績でも、和田がパ・リーグ球団で唯一負け越しているのが西武だ。今日の白星で通算18勝19敗とし、勝率5割まであと1歩となった。また、現役投手では最も西武から勝っている日本ハム金子の19勝にもあと1つに迫った。「1年間ローテを守る」という目標があるベテランにとって、苦手チームを作らないことは重要。和田が対西武の通算勝ち越し、現役最多勝を塗り替える活躍を見せればV奪回に大きく近づく。【山本大地】

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手が技ありの殊勲アーチを放った。2点リードとなった5回裏1死走者なし。西武松本のカウント2-1からの4球目だった。直球ですべて外角を攻める西武バッテリーの狙いを読み切った。142キロの外角球を強振することなくコンパクトに左中間スタンドに運び去った。 「打ったのはストレート。甘く来た球を1球で仕留めることができました」。柳田にとって2年ぶりとなる2ケタ本塁打。完全復活を目指すスラッガーにとって、10号弾はまだまだほんの通過点。前日(28日)には通算1000安打を達成し、猛打賞。メモリアル打からさらにバットは好調だ。初回は145キロの直球を左前に運び、この日もマルチ安打。豪快な打撃もさることながら、柳田の大きな魅力は走力。初回一塁から中村晃の左前打で一気に三塁を陥れた。打率も3割8分7厘に上昇。しっかり首位打者も快走中だ。 ▼柳田が2得点して、今月の得点が31得点。月間得点の記録は64年5月広瀬(南海)と13年8月村田(巨人)の32得点があるが、31得点は史上9人目で歴代3位タイ。球団で31得点以上は前記広瀬、04年6月城島に次いで3人目。

◆東京オリンピック(五輪)の中軸を担う面々が、持ち味をいかんなく発揮する本塁打を放った。 広島鈴木誠也外野手(25)楽天浅村栄斗内野手(29)ソフトバンク柳田悠岐外野手(31)ヤクルト村上宗隆内野手(20)。それぞれが試合の潮目でアーチをかけ、チームを勝利に導いた。20年7月29日は、福島あづま球場で野球競技の初戦が行われていた日。日本球界最高峰に君臨するバットマンたちが、1年後も暴れる。ソフトバンク柳田が技ありの殊勲アーチを放った。2点リードとなった5回裏1死走者なし。西武松本のカウント2-1からの4球目だった。直球ですべて外角を攻める西武バッテリーの狙いを読み切った。142キロの外角球を強振することなくコンパクトに左中間スタンドに運び去った。 「打ったのはストレート。甘く来た球を1球で仕留めることができました」。柳田にとって2年ぶりとなる2ケタ本塁打。完全復活を目指すスラッガーにとって、10号弾はまだまだほんの通過点。前日(28日)には通算1000安打を達成し、猛打賞。メモリアル打からさらにバットは好調だ。初回は145キロの直球を左前に運び、この日もマルチ安打。豪快な打撃もさることながら、柳田の大きな魅力は走力。初回一塁から中村晃の左前打で一気に三塁を陥れた。打率も3割8分7厘に上昇。しっかり首位打者も快走中だ。 ◆侍ジャパンの中軸 今年、予定通り東京五輪が行われていれば3番柳田、4番鈴木、5番浅村の並びは最有力候補だった。稲葉監督の戦力構想の根底には、昨秋に優勝したプレミア12のメンバーがある。鈴木は4番でMVPに輝く大車輪の働きを見せ、信頼感は絶大。浅村も5番で勝負強さを発揮した。プレミア12は不在だった柳田は、18年の日米野球では4番として機能したが、機動力もあり、3番は座りがいい。秋山のメジャー移籍で1番の候補には坂本が挙がる。1点勝負の国際大会で2番はつなぎ役を重視して菊池涼と考えればバランス的にも3番には左打者が欲しい。柳田が適任になる。稲葉ジャパンの常連ではないが岡本、村上も、逆転五輪代表入りから一気に中軸も目指せる成長速度。出塁率の高い近藤も選択肢に入りそうだ。

◆ソフトバンク柳田が2得点して、今月の得点が31得点。 月間得点の記録は64年5月広瀬(南海)と13年8月村田(巨人)の32得点があるが、31得点は史上9人目で歴代3位タイ。球団で31得点以上は前記広瀬、04年6月城島に次いで3人目。

◆西武が"イレギュラー"打線で臨んだ。3番森以降を繰り上げ、クリーンアップは3番山川、4番外崎、5番中村と続き、源田が9番に配置。様変わりした山賊打線だったが、ソフトバンク和田に苦戦を強いられ、2点にとどまった。2連敗で貯金をはき出した辻監督は「5割に踏ん張っているから、ここで踏ん張っておかないと。(打線の)調子が上がってくるまで」と強調した。 奇策というよりは、善後策だった。同監督は「源田の体調が万全じゃないし、あまり打席立たせないから、1人ずつ上げただけ。山川は、4番は4番だから」と説明。前夜まで対ソフトバンク7戦6発の山川と、上がり目の外崎がはまれば、変わらぬ破壊力が期待できるはずの並びだった。しかし、結果は毎回の14三振。2戦合計で30三振と空を切ったが、指揮官は「もちろん三振が少ない方がいいけど、これはうちの打線だからね。変に当てにいってよりは」と振り返った。 4位ロッテが敗れたため、Aクラスに踏みとどまったが、正念場は続く。「森はちょっと感じは良くなってきたし。中村、栗山は相変わらずいい。外崎も悪くないし、まあ良くなってくると思う」。辛抱強く山賊の爆発を待つ。【栗田成芳】

◆ソフトバンク・柳田悠岐外野手(31)が29日、西武戦(ペイペイドーム)に「3番・中堅」で先発出場。2点リードの五回1死、左中間スタンドに10号ソロを突き刺し、リードを広げた。  「甘くきた球を1球で仕留めることができました。ホームランで1点取られた後だったので、1点返せてよかったです」  松本の142キロ直球を狙い打った。左膝裏の肉離れに泣いた昨年は7発だったが、今季は早くも10号に到達。キャリアハイとなる36本塁打を放った2018年以来の2桁弾だ。  柳田は一回1死にも左前打を放っており、第3打席を終えた時点で打率・390。高い次元での打撃を維持している。試合前に工藤監督は「去年のけがのこともあったりした。けがをせず1年間やりたい思いがあると思うので。DHも併用しながら、けがなく1年間やってもらえたら」と期待していた。

◆西武は2番に森を据え、それぞれ初めての打順となる3番山川、4番外崎と並べたが、3人で7三振と機能せず、勝率5割に戻った。切れのある和田の直球に苦しめられ、救援陣も捉えられずに毎回の14三振。2試合で計30三振を喫し、辻監督は「三振は少ない方がいいけど、相手が良かったら三振も取られる」と淡々と話した。  源田に体の張りがあり、打席数を減らすために9番に置いたという。つながりを欠く打線に辻監督は「本来の調子じゃないけど、それで5割で踏ん張っているから」と前向きに捉えた。

◆西武の松本は5回4失点と踏ん張れず、3敗目を喫した。一回先頭の周東に三塁打を浴び、続く今宮の犠飛であっさり先制を許すと、さらに3連打で失点。その後も修正できずに甘く入った球を痛打され「勝負どころで甘いボールがいってしまうところが自分の弱さ」と肩を落とした。  これで3試合続けて一回に失点している。「大胆さがないというか、立ち上がりを丁寧にいこうというのがボールにも出ているんだと思う」と課題を口にした。

◆39歳の和田は今季最速の146キロをマークするなど、七回途中2失点で無傷の3勝目。「両サイドにうまく真っすぐを投げられた」。9奪三振の決め球は全て速球。打ち込まれる試合が目立っていた西武戦での白星は2017年4月7日以来だ。七回に左脚の裏が張り、先頭から連打で2点目を許して降板。次回登板に影響はなさそうだが「若いときなら120、130球投げられたんだろうけど」と悔しさものぞかせた。

◆ぐっと押し込んだ白球が、どこまで飛んでいくのか見つめた。もう止まらない。ソフトバンク・柳田が西武にトドメを刺す貴重な10号ソロ。下降線知らずの弾丸ライナーは、2年ぶりの2桁弾だ。  「甘く来た球を1球で仕留めることができました」  五回1死、142キロ直球を左中間席へ。「ホームランで1点を取られた後だったので、かえせてよかったです」。9試合ぶりの一発でチームは3連勝。35試合目での10号は、2018年の33試合目に次ぐスピードだ。新型コロナウイルスの影響で変則的な調整を強いられたが、関係ない。  一回1死にも左前打を放ち、打率・387はリーグトップ。チーム内では打率も含め本塁打、26打点や37得点などチームの打撃部門のほとんどでトップだ。獅子奮迅すぎる活躍に、工藤監督も「(打率は)どこまで上がっていっちゃうんでしょうか。楽しみに見ています」と笑いが止まらない。元気にグラウンドに立てるだけで、結果も内容もついてきている。  昨年11月に右肘を手術し、リハビリ組で今春キャンプを過ごした。高卒5年目の谷川原、育成の野沢と同部屋。2月14日の午前6時。誰かと喜びを分かち合いたくて、熟睡していた野沢をたたき起こした。  「生まれた...!」  待望の長男が誕生。夫人から送られてきた写真を見ると、野沢と一緒にくしゃくしゃになって笑った。練習がなかったため、すぐさま帰福。飛行機に飛び乗って家族に会いにいった。4月に練習が制限され、自宅で過ごす期間が増えたときは、子どもたちをダンベル代わりに持ち上げてトレーニング。「俺、もう(10月で)32歳じゃけえ」。そう語る表情は、立派な2児の父親だ。  2位楽天とは1・5差をキープして、がっちり首位固め。柳田の笑顔が輝くほど、鷹は飛べる。(竹村岳)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
20141 0.588
(↑0.012)
-
(-)
85162
(+4)
131
(+2)
40
(+1)
20
(-)
0.250
(-)
3.610
(↑0.05)
2
(-)
楽天
18151 0.545
(↑0.014)
1.5
(-)
86194
(+5)
150
(+1)
37
(+2)
26
(+1)
0.272
(↓0.001)
4.210
(↑0.1)
3
(-)
西武
16161 0.500
(↓0.016)
3
(↓1)
87144
(+2)
159
(+4)
28
(+1)
18
(-)
0.244
(-)
4.580
(-)
3
(1↑)
ロッテ
17170 0.500
(↓0.015)
3
(↓1)
86137
(+1)
157
(+5)
29
(+1)
30
(-)
0.241
(↓0.003)
4.550
(↓0.02)
5
(-)
日本ハム
15182 0.455
(↑0.017)
4.5
(-)
85134
(+6)
153
(+2)
31
(-)
21
(-)
0.227
(↑0.003)
3.970
(↑0.06)
6
(-)
ORIX
13193 0.406
(↓0.013)
6
(↓1)
85134
(+2)
155
(+6)
29
(-)
31
(+1)
0.241
(↓0.001)
4.120
(↓0.07)