広島(☆2対0★)中日 =リーグ戦8回戦(2020.07.29)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
中日
0000000000410
広島
00000200X2501
勝利投手:野村 祐輔(1勝0敗0S)
(セーブ:フランスア(0勝1敗1S))
敗戦投手:松葉 貴大(2勝1敗0S)

本塁打
【広島】鈴木 誠也(9号・6回裏2ラン)

  DAZN
チケットぴあ 広島戦チケット予約 中日戦チケット予約
◆広島が接戦を制した。広島は0-0で迎えた6回裏、鈴木誠が2ランを放ち試合の均衡を破る。投げては、先発・野村が8回無失点の快投。最後はフランスアが締めて、野村は今季初勝利を挙げた。敗れた中日は、先発・松葉が好投するも、打線がわずか4安打と沈黙した。

◆中日松葉貴大投手(29)は開幕から2戦2勝、防御率0・79の好成績。開幕3連勝はオリックス時代の13年に記録しているが、開幕3戦3勝なら自身初となる。中日の左腕で開幕3戦3勝すると、12年大野以来8年ぶり。

◆広島鈴木誠也外野手(25)が7試合ぶりの1発となる9号2ランを放った。 両軍無得点の6回2死一塁から中日松葉の外角高めに甘く入ったチェンジアップを捉え、打球はバックスクリーン右に着弾した。「(野村)祐輔さんが頑張っているので、いい先制点になって良かったです」。好投する先発野村を後押しする貴重な先制点となった。

◆先発は広島野村、中日松葉。中日打線は野村に3回までパーフェクトに抑えられ無得点。広島も3回まで無安打無得点。 中日は6回に初めての走者が出塁したが、得点につながらず。広島は6回、2死一塁から鈴木誠の中越え9号2ランで先制した。 広島が2点のリードを守り抜き、先発野村が8回4安打無失点で今季初勝利、フランスアが今季初セーブを挙げた。中日は松葉が今季初黒星を喫し、最下位に転落した。

◆中日松葉貴大投手が味方の援護なく7回2失点で今季初黒星を喫した。6回2死一塁から広島鈴木誠に痛恨の9号2ランを被弾し、開幕からの自身の連勝は2でストップ。 「今日も前回同様、自分らしい投球ができたと思います。鈴木選手に打たれた球(2点本塁打)が、唯一の自分の失投だと思います」と、今季最多94球の力投を振り返った。

◆完全復活!! 広島野村祐輔投手(31)が8回4安打無四球無失点の快投で今季初勝利を手にした。5回まで完全投球するなど会心の試合運びで、中日打線を手玉に取った。19年8月8日DeNA以来356日ぶりの白星。プロ9年目にして初めて開幕1軍を逃した右腕が、復活を印象づける投球で、チームを1日で最下位脱出へ導いた。野村は一塁側ベンチ前でナインを迎え入れる際、佐々岡監督から祝福の肩もみをされ、満面の笑みを浮かべた。8回4安打無四球無失点。文句なしの内容で念願の今季1勝目を手にした。「すごくうれしいですし、まだまだこれから頑張っていかないといけない」。19年8月8日DeNA戦(マツダスタジアム)以来、356日ぶりの白星だ。 完璧な立ち上がりだった。直球の最速は139キロながら、スライダーなど変化球を巧みに操り、両サイドを丁寧についたようにみえた。「丁寧にはいってないです。大胆にいきました」と本人は丁寧さを否定し、攻めの姿勢を強調。5回まで1人の走者も許さない完全投球を見せた。6回に初安打されても、安定感抜群の投球で得点を許さなかった。「右も左も外角が良かった。要所で内角を攻めて、打者をつまらせることができた。(スピード)ガン以上に打者を差し込むことができた」と97球の力投を振り返った。 「ケガで出遅れてしまって、本当に悔しかった」 プロ8年間で71勝の実績を誇る右腕。2月の春季キャンプ序盤に右ふくらはぎを痛め、無念の離脱。ファームで長期にわたり、調整を続けていた。2軍の練習拠点の広島・廿日市市内の大野練習場では若手投手陣の"先生役"を買って出た。練習中に身ぶり手ぶりを交え、長い時間をかけて後輩に接する姿があった。「聞かれたことにはちゃんと答えたいのはあったし、自分にも言っている感じ。気づくことが多かった」。 投球で苦しい時には腕や手首など小手先で微調整していたという右腕は「下半身をケガしてから、特に足から上につながる連動性、軸足の使い方、下半身の大切さに気づくことができた」。逆境を乗り越え、力に変えてみせた。 1軍投手陣の中で日本人最年長右腕の快投に指揮官は「祐輔らしい投球だった。今日みたいな投球をしてくれたら投手陣もピリッとすると思う」と目を細めた。エース大瀬良がコンディション不良で出場選手登録を抹消されている状況もあり、野村は「全員で戦っていきたい」と力を込めた。チームは1日で最下位から脱出。たくましさを増した背番号19がチームを引っ張っていく。【古財稜明】

◆広島ヘロニモ・フランスア投手が3者連続奪三振で今季初セーブを手にした。先発野村からバトンを受け、最終回に登板。最速153キロの直球主体の投球で井領、大島、阿部の上位打線を圧倒した。 1セーブ目に「うれしい。粘りの投球ができた。直球がよくなってきた」と手応えを口にした。佐々岡監督は「球の強さも戻ってきた」と評価した。一岡も含め、今後も流動的な守護神の1人として9回に登板することになりそうだ。

◆何かが変わる予感が、表情を和らげた。0-0の6回2死一塁。広島の4番鈴木誠也外野手(25)は、中日松葉の浮いたチェンジアップを豪快に振り抜いた。高く上がった打球はセンターバックスクリーン右に着弾。珍しく笑顔でダイヤモンドを1周すると、本塁で迎えたピレラと手裏剣ポーズ。ベンチで迎えるチームメートにはパンチの連打で祝福に応えた。笑顔の7試合ぶり9号2ランが、試合を決める1発となった。 強引に振り抜いた打撃を「適当です。はちゃめちゃです」と振り返った。中日先発松葉に2打席目までタイミングが合っていなかった。2回の1打席目は1球を振らずに3球三振。4回の2打席目は初球を引っかけて遊飛に倒れた。迎えた3打席目は「開き直り」で臨んだ打席だった。佐々岡監督は「あそこで4番の仕事をしてくれた。あれで投手が踏ん張って、いい勝ち方ができたと思う。誠也も意地があったと思う」とたたえた。 9試合連続安打で打率3割5分としながら、本人の中では、調子は良くない。試合前練習では特打を行い、打撃マシンの1メートル前に立って感覚を取り戻そうとする姿勢が見える。数字ではない。ただうまくなりたいという向上心。昨オフも忙しい合間を縫ってトレーニングするため、一般客も利用する低酸素施設を利用することもあった。 下位に沈むチームとともに主砲も苦しんでいた。「その中で何とかしないといけないというのが、(試合に)出ている人間の責任だと思う。今はとにかく我慢で、四球でも、1日1本でも何とか粘り強く出せれば」。打席の中で考え方を変えながら臨み、ようやく3打席目に1発が生まれた。「どこかでこうやっていろいろ考えて打席に立つことで、吹っ切れるときがくるので、それが今日の本塁打だったのかな」。チームを最下位から浮上させるアーチは、鈴木誠自身も復活の1発となった。【前原淳】

◆今季2戦2勝とチームの危機を救ってきた中日の先発松葉貴大投手が7回2失点と好投。 しかし、昨季1勝4敗と苦手にした広島先発野村を攻略できず、今季4度目の0封リレーを許し今季最多タイの借金8、そして最下位に逆戻りした。 -先発の松葉は2失点ながら好投した 与田監督 いや、もう、1軍に上がってきて、全てのゲームでよく投げてくれてますよ。 -松葉は唯一の失投が鈴木誠への本塁打だと 与田監督 あれは責めるわけにはいかない。全て結果論で見るのもかわいそうですし、打った鈴木選手の力が素晴らしかったと思う。 -打線に元気がなかったか 与田監督 それはもう完封負けしているわけですから。点取らないと勝てない。状態が上がってきている選手は多くなっている。結果が伴ってないが、何とか切り替えてね。京田も足を絡めるバントヒットも生まれたし。徐々にいいものが出てきている。 -野村には昨季4敗だが 与田監督 もちろんいい投手なので、常に対策を練りながらコーチも指導してます。引き続き、それをやっていくしかない。

◆東京オリンピック(五輪)の中軸を担う面々が、持ち味をいかんなく発揮する本塁打を放った。 広島鈴木誠也外野手(25)楽天浅村栄斗内野手(29)ソフトバンク柳田悠岐外野手(31)ヤクルト村上宗隆内野手(20)。それぞれが試合の潮目でアーチをかけ、チームを勝利に導いた。20年7月29日は、福島あづま球場で野球競技の初戦が行われていた日。日本球界最高峰に君臨するバットマンたちが、1年後も暴れる。何かが変わる予感が、表情を和らげた。0-0の6回2死一塁。広島の4番鈴木誠は、中日松葉の浮いたチェンジアップを豪快に振り抜いた。高く上がった打球はセンターバックスクリーン右に着弾。珍しく笑顔でダイヤモンドを1周すると、本塁で迎えたピレラと手裏剣ポーズ。ベンチで迎えるチームメートにはパンチの連打で祝福に応えた。笑顔の7試合ぶり9号2ランが、試合を決める1発となった。 強引に振り抜いた打撃を「適当です。はちゃめちゃです」と振り返った。中日先発松葉に2打席目までタイミングが合っていなかった。2回の1打席目は1球を振らずに3球三振。4回の2打席目は初球を引っかけて遊飛に倒れた。迎えた3打席目は「開き直り」で臨んだ打席だった。佐々岡監督は「あそこで4番の仕事をしてくれた。あれで投手が踏ん張って、いい勝ち方ができたと思う。誠也も意地があったと思う」とたたえた。 9試合連続安打で打率3割5分としながら、本人の中では、調子は良くない。試合前練習では特打を行い、打撃マシンの1メートル前に立って感覚を取り戻そうとする姿勢が見える。数字ではない。ただうまくなりたいという向上心。昨オフも忙しい合間を縫ってトレーニングするため、一般客も利用する低酸素施設を利用することもあった。 下位に沈むチームとともに主砲も苦しんでいた。「その中で何とかしないといけないというのが、(試合に)出ている人間の責任だと思う。今はとにかく我慢で、四球でも、1日1本でも何とか粘り強く出せれば」。打席の中で考え方を変えながら臨み、ようやく3打席目に1発が生まれた。「どこかでこうやっていろいろ考えて打席に立つことで、吹っ切れるときがくるので、それが今日の本塁打だったのかな」。チームを最下位から浮上させるアーチは、鈴木誠自身も復活の1発となった。【前原淳】 ◆侍ジャパンの中軸 今年、予定通り東京五輪が行われていれば3番柳田、4番鈴木、5番浅村の並びは最有力候補だった。稲葉監督の戦力構想の根底には、昨秋に優勝したプレミア12のメンバーがある。鈴木は4番でMVPに輝く大車輪の働きを見せ、信頼感は絶大。浅村も5番で勝負強さを発揮した。プレミア12は不在だった柳田は、18年の日米野球では4番として機能したが、機動力もあり、3番は座りがいい。秋山のメジャー移籍で1番の候補には坂本が挙がる。1点勝負の国際大会で2番はつなぎ役を重視して菊池涼と考えればバランス的にも3番には左打者が欲しい。柳田が適任になる。稲葉ジャパンの常連ではないが岡本、村上も、逆転五輪代表入りから一気に中軸も目指せる成長速度。出塁率の高い近藤も選択肢に入りそうだ。

◆広島・野村祐輔投手(31)が29日、中日8回戦(マツダ)に先発し、五回まで無安打無得点投球をみせた。  一回からアクセル全開だった。先頭の井領をスライダーで空振り三振に仕留めると、大島をチェンジアップで投ゴロ、阿部をツーシームで三ゴロに料理。六回先頭で京田に一塁へのセーフティーバントを決められ、初安打を許したが、多彩な変化球をテンポよく投げ込んだ。  ちなみにこの日はカープのアイドル、スラィリーの誕生日。210センチ、100キロ、全身青緑のモフモフした毛が特徴のキャラクターは1995年にデビューすると一躍人気者に。一部のカープファンはスラィリー人形を観客席に置き、声援を送った。

◆広島の野村がストライク先行の投球で8回を4安打無失点、今季初勝利を挙げた。フランスアが今季初セーブ。打線は六回に鈴木誠が9号2ラン。中日は好投の松葉を援護できなかった。七回無死一、二塁ではビシエド、高橋が凡退。

◆中日の松葉は変化球を中心に制球良く、7回を5安打2失点と好投した。打線の援護がなく、今季初黒星を喫したが「前回と同様に、自分らしい投球ができた」と胸を張った。与田監督も「1軍に上がってきて、全ての試合でよく投げてくれている」と褒めた。  ただ松葉としては、六回2死一塁で、高めの変化球を鈴木誠に2ランとされた場面が心残りのようで「唯一の自分の失投だったと思う」と残念がった。

◆鈴木誠が0-0の六回に9号2ランを放った。2死一塁から松葉の浮いた外角のチェンジアップを強く振り抜き、7試合ぶりの一発を中堅右に放り込んだ。五回まで両チーム合わせて1安打の息詰まる投手戦の均衡を破った。これで連続試合安打を9に伸ばした主砲は「どこかで流れが変わると思っていた。祐輔さん(野村)も楽にさせられたので良かったかな」と実感を込めた。

◆自身4年ぶりの完封勝利は逃したものの、復活を印象付けた。雨上がりのマツダスタジアムで広島・野村が仁王立ち。8回4安打無失点、無四球で356日ぶりの白星を手にした。  「けがで出遅れて、すごく悔しかった。何とか勝ちに貢献したいと思っていた」  春季キャンプ中に右ふくらはぎを負傷。1軍復帰2試合目は一回からアクセル全開だった。多彩な変化球をテンポよく投げ、五回まで無安打。六回先頭の京田にセーフティーバントを決められて初安打を許したものの、最後まで本塁を踏ませなかった。  中日の先発・松葉との投手戦を制し、今季初勝利。佐々岡監督は「悩んだが、100球近くなった」と8回97球での降板理由を明かした上で「球数が少なく、いいリズムだった。(日本人)ピッチャーの(チーム)最年長(31歳)なので、きょうのようなピッチングをしてくれると周りがピリッとする」と絶賛した。  昨年10月、国内フリーエージェント権を行使せず残留した。シーズン後に大瀬良から「祐輔さんは特別な先輩です。まだ日本一にはなっていない。一緒に力を合わせていきたい」とスマートフォンにメッセージが届いた。床田にも「絶対に残ってください」と何度も声を掛けられた。かわいい後輩のためにも出遅れた分を取り戻す覚悟だ。  「まだ(残り)90試合近くもある。全員で戦っていきたい」  最下位を脱出し、5位浮上。エースの大瀬良がコンディション不良で登録抹消中という苦しいチーム事情のなか、2016年に最多勝(16勝)と最高勝率(・842)に輝いた右腕がカープを救った。(柏村翔)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
20102 0.667
(↓0.023)
-
(-)
88164
(+2)
102
(+3)
50
(+2)
22
(+3)
0.265
(↓0.003)
3.110
(↑0.01)
2
(-)
ヤクルト
16134 0.552
(↑0.016)
3.5
(↑1)
87156
(+3)
179
(+1)
32
(+2)
21
(-)
0.255
(↓0.001)
4.970
(↑0.12)
3
(-)
阪神
16151 0.516
(↓0.017)
4.5
(-)
88139
(+1)
129
(+3)
36
(-)
26
(+3)
0.253
(↓0.003)
3.780
(↑0.01)
4
(-)
DeNA
16171 0.485
(↑0.016)
5.5
(↑1)
86144
(+3)
130
(+2)
37
(+2)
5
(-)
0.273
(↓0.004)
3.770
(↑0.06)
5
(1↑)
広島
12173 0.414
(↑0.021)
7.5
(↑1)
88148
(+2)
154
(-)
32
(+1)
15
(+1)
0.287
(↓0.002)
4.470
(↑0.15)
6
(1↓)
中日
13211 0.382
(↓0.012)
9
(-)
85108
(-)
165
(+2)
19
(-)
6
(-)
0.246
(↓0.003)
4.340
(↑0.06)