ヤクルト(☆6対5★)巨人 =リーグ戦7回戦(2020.07.25)・明治神宮野球場=
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巨人
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ヤクルト
200021001X61102
勝利投手:石山 泰稚(2勝1敗5S)
敗戦投手:中川 皓太(0勝1敗2S)

本塁打
【巨人】丸 佳浩(6号・1回表ソロ),丸 佳浩(7号・6回表ソロ),ウィーラー(3号・7回表ソロ),吉川 尚輝(5号・8回表ソロ)
【ヤクルト】青木 宣親(6号・1回裏2ラン),廣岡 大志(1号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆ヤクルトが劇的なサヨナラ勝利。ヤクルトは1点を先制された直後の1回裏、青木の2ランで逆転する。その後5-5で迎えた9回には1死満塁から代打・川端が適時打を放ち、試合を決めた。投げては、3番手・石山が今季2勝目。敗れた巨人は、6番手・中川が誤算だった。

◆今季、土曜日のヤクルトは○○○○○。土曜日は山田哲人内野手(28)が打率4割2分1厘の2本塁打、青木宣親外野手(38)が打率4割の2本塁打、村上宗隆内野手(20)が打率5割の2本塁打。 主力3人合わせて打率4割4分2厘の猛打で5連勝している。

◆巨人新外国人右腕のエンゼル・サンチェス(30)が、右肩違和感のため予定していた先発を回避することになった。 試合前アップではキャッチボールなどをこなしていたが、登板を見送る形となった。開幕ローテ入りしたサンチェスは、ここまで5戦3勝2敗、防御率は2・67だった。 代わって沢村拓一投手(32)が自身初めて、代役先発に登板する。中継ぎの沢村は、19年9月14日広島戦(東京ドーム)以来の先発登板で、その試合は3回無安打無失点に抑えた。 巨人で予告先発が代わるケースは17年7月18日(中日戦、ナゴヤドーム)以来となる。予定していた山口俊(現ブルージェイズ)に代わり、高木勇人が代役先発した。

◆ヤクルトは「7番三塁」で広岡大志内野手(23)が今季初めてスタメンに名を連ねた。 青木宣親外野手(38)と山田哲人内野手(28)は、2試合連続でスタメン。 5番には山崎晃大朗外野手(26)が入った 先発バッテリーは小川泰弘投手(30)と西田明央捕手(28)。

◆ヤクルトのマスコットつば九郎の試合前恒例「きょうのひとこと」で、今日も話題のキャンペーンをもじって盛り上げた。 「GO TO きゃんぺーん とうきょう じょがいにより」「ちーむめいに おたがい TOKYO TOKYOのかんばんをかけて~」とヤクルト-巨人戦を名付けた。 さらに「GO TO TOKYOしりーず。からの~」「GO TO WIN!きゃんぺーん はじめましたが」「じゃいあんつは じょがい もうしわけありません。そのかわりに~」と、ここで急に「GO TO こーち きゃんぺーんを じゃいあんつのみなさんに~」と巨人の後藤孝志コーチを指名。「ひっと1ぽんで GOTOこーちから 1まんもらってください」とまさかの提案をしていた。

◆ヤクルト青木宣親外野手が、逆転の6号2ランを放った。本拠地神宮での有観客試合では、ヤクルトの選手で初めての本塁打となった。 1点を追う1回1死二塁、カウント1-1から巨人先発沢村の高めの152キロ直球をとらえ、右中間へ運んだ。先発小川を援護し「球に力がある投手なので、力負けしないようしっかりスイングように心掛けました。良い角度で上がってくれました」とコメントした。

◆巨人丸佳浩外野手が2試合連続弾となる2本塁打を放った。 まずは初回、ヤクルト小川の133キロを捉え「いい風に乗ってくれましたね。フェンスを越えてくれて良かったです」と左中間スタンドへ先制の6号ソロ。3点を追う6回にも右中間へ7号ソロを放った。原監督は「両方とも見事な本塁打ですね」とたたえた。

◆今季初スタメンのヤクルト広岡大志内野手が、今季1号ソロを放った。 4-2で迎えた6回、先頭で巨人の3番手堀岡の2球目、外角の直球を豪快にヤクルトファンが座る右翼スタンドへ運んだ。 第1、2打席はどちらも空振り三振に倒れていたが、1失点した直後の攻撃で、流れを変えた。三塁手の守備でも好守を見せており、指揮官の期待に応える1発となった。「高津監督にチャンスを頂いたので、何とか1本打ちたかったです。前の打席で三振だったのですが三振を怖がらずに積極的に振った結果が本塁打になりました。1本出て良かったです」とコメントした。

◆ヤクルトは小川、巨人はサンチェスに代わり沢村が先発。巨人は1回、丸の6号ソロ。ヤクルトは1回、青木の6号2ランで逆転。 ヤクルトは5回、山崎の適時打と敵失の間に2点を追加。巨人は6回、丸の7号ソロ。ヤクルトは6回、広岡の1号ソロ。 巨人は2本の本塁打で追い上げ、9回、陽岱鋼の中犠飛で追いついた。ヤクルトはその裏、代打川端がサヨナラ打を放った。負け投手は巨人中川で1敗目。 ▽ヤクルト川端(サヨナラ安打を放つ)「打てて本当に良かった。緊張しました。足がむちゃむちゃ震えていました。春のキャンプも行けず、リハビリをしていたので、お立ち台に立てていることが不思議で仕方がない」

◆巨人は1回、丸の6号ソロで先制。ヤクルトは1回、青木の6号2ランで逆転。 巨人は土壇場の9回に陽岱鋼の中犠飛で追いつくもヤクルトはその裏、代打川端がサヨナラ打。本拠地神宮で有観客での初勝利を飾った。

◆巨人エンゼル・サンチェス投手(30)が25日、出場選手登録を抹消されることが決まった。 同日のヤクルト7回戦(神宮)の予告先発投手だったが、試合前練習で右肩違和感を訴え、登板を回避。沢村が代役を務めた。試合後、原監督は「何日間で治るというか、投げられるという環境ではないだろうね」と説明した。 またヘラルド・パーラ外野手(33)は、この日はベンチ外。前日24日の同戦で腰の違和感を訴え、途中交代していた。前日に2戦連発の4号2ランを放った大城卓三捕手(27)はベンチ入りしたが、出番はなかった。原監督は「(パーラは)ゲームで出られるような状態ではなかったということ。(大城も)同じかな。そういう環境じゃなかった」と話した。

◆巨人は終盤の粘りも届かず、ヤクルトにサヨナラ負けした。6回から3イニング連続で1点ずつ入れ、迎えた9回。無死一、三塁から、代打の陽岱鋼が同点の犠飛。9回には前日に2回を投げた中川を投入したが、1死満塁から川端にサヨナラ打を浴びた。原監督は終盤の粘りを評価しながら「マークしてるけど、青木1人にやられてるね」と巨人戦で打率4割5分5厘、3本塁打9打点の青木対策を敗因に挙げた。 予期せぬアクシデントもチーム力でカバーした。先発を回避したサンチェスの代役を務めた沢村は、昨年9月14日広島戦(東京ドーム)以来の先発マウンドで4回途中2失点とゲームメーク。必死の継投で接戦に持ち込んだが、亀井の失策を含む守備の乱れが響いた。ヤクルト戦は引き分けを挟み3連敗。原監督は「バッテリーサイドにもう少し工夫がほしいね」と青木対策を求めた。   巨人沢村(急きょ先発し4回途中2失点)「急に言われたので緊張する暇もなかった。試合の中でピッチングのめりはりをつけることが出来ればよかったと思う。ただ、試合を壊さず流れを作れたことは良かったと思います」

◆先発のヤクルト小川泰弘投手は今季最長の7回を107球、被安打5の3失点にまとめた。勝利投手の権利を手にしたが、中継ぎが打たれて5勝目はならず。 高津監督は「よかった。2死からのソロ3発で反省するところはあるが、丁寧に投げていた。勝ちに等しい投球だったと思う」と評価した。

◆ヤクルト川端慎吾内野手(32)が2年ぶりのサヨナラ打を放った。本拠地神宮での有観客試合初勝利。土曜日の連勝を負けなしの6に伸ばした。5-5で迎えた9回1死満塁、代打で巨人中川から左前打を放ち、試合を決めた。腰の手術を乗り越え、苦しいリハビリの末にたどり着いた打席。15年首位打者が完全復活を目指す。川端が神宮に帰ってきた。打席に向かう足は、わずかに震えた。9回1死満塁、代打で昨年9月7日巨人戦以来、今季初めて神宮の打席に立った。巨人中川の2球目、高めの145キロ直球をとらえ、前進守備の三遊間を破った。ユニホームの「Swallows」の文字を何度も強く握った。ファンの拍手と、チームメートの笑顔に迎えられ「打てて、本当によかったです。やっとここまで来られました。またお立ち台に立てるのが、今不思議で仕方ないです」。村上、山崎、渡辺のウオーターシャワーを、気持ちよく浴びた。 昨季は1軍で37試合の出場。今年1月に慢性的に痛みを抱えていた腰の手術に踏み切った。春季キャンプは参加せず、1人で都内に残りリハビリに専念。長期離脱を覚悟しての判断だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で開幕が遅れ、調整の時間は増えた。「焦らないように」と言い聞かせ、わずか10メートルの距離のキャッチボールも楽しんだ。苦しい時間があるからこそ、お立ち台からの景色は格別だった。 チームは今季3度目のサヨナラ勝ちで、首位巨人とは2・5ゲーム差。「温かな声援を頂いて、力になります。この勢いのまま勝ちたいです」とファンに感謝した。【保坂恭子】 ▽ヤクルト高津監督(サヨナラ打の川端について)「彼にかけました。去年、全然プレーできなくて、そういう(悔しい)気持ちを持っているだろうし、そういう場面で、彼らしい打撃をしてほしいと。期待にこたえてくれた」

◆本拠地神宮での有観客試合になって2試合目、劇的なサヨナラ勝ちを飾った。今季土曜日開催の試合は6連勝となった。 5-5で迎えた9回1死満塁、代打川端慎吾内野手(32)が巨人中川から左前打を放ち、競り勝った。 本拠地のファンの前での初勝利に、スタンドからは大きな拍手が湧いた。高津臣吾監督は「当たり前だけど声援は大きい、よく聞こえるし、1点とられてため息と、1点をとって声援とがあってプロ野球なのかなと思った。まだ5000人ですけど、すごく幸せにグラウンドに立たせてもらっています」と話した。 さらに、先発小川がローテーションで投げる土曜は、これで6連勝。データをチェックしていた指揮官は「毎日が土曜日だったらいいんだけどね。いい縁起は担ぎたい」と笑った。

◆巨人エンゼル・サンチェス投手(30)が25日、出場選手登録を抹消されることが決まった。 同日のヤクルト7回戦(神宮)の予告先発投手だったが、試合前練習で右肩違和感を訴え、登板を回避。沢村拓一投手が代役を務めた。巨人沢村(急きょ先発し4回途中2失点)「急に言われたので緊張する暇もなかった。試合の中でピッチングのめりはりをつけることが出来ればよかったと思う。ただ、試合を壊さず流れを作れたことは良かったと思います」 ◆巨人沢村の被打球 1回、青木に許した2ランは内角高めの速球をうまく打たれた。あとの3安打も高めに抜けたスプリットとボール気味の低めのスライダー。ど真ん中のゾーンに8球来ているが、見逃し3球、ファウル2球、アウトに打ち取ったのが3球。甘く入っても打ち取れる球威とキレがあっただけに、もったいない登板だった。

◆ヤクルトの川端慎吾内野手(32)が、2年ぶりのサヨナラ打を放った。本拠地神宮での有観客初勝利。土曜日の連勝を負けなしの6に伸ばした。5-5で迎えた9回1死満塁、代打で巨人中川から左前打を放ち、試合を決めた。腰の手術を乗り越え、苦しいリハビリの末にたどり着いた打席。15年首位打者が、ファンに歓喜を届けた。▼川端が18年8月14日巨人戦以来のサヨナラ安打。川端のサヨナラ安打は通算4本目だが、そのうち3本を巨人戦で記録。巨人戦で3本のサヨナラ安打は、12、16、17年の計3度打った筒香(DeNA)以来となるが、ヤクルトの選手では初めて。

◆ヤクルトが巨人との首位攻防戦を制した。九回、1月に再起をかけて腰の手術を行った代打の川端がサヨナラ打を放ち、2・5ゲーム差に迫った。  試合は初回に動いた。巨人・丸がヤクルト先発の小川から6号ソロを放ち、先取点を奪った。巨人は先発予定だったサンチェスに代わり、沢村が急きょ登板。ヤクルトは一回、山田哲が左翼線への二塁打で出塁すると、続く青木が右翼越えの逆転6号2ランを放った。沢村は4回途中2失点で降板した。  ヤクルトは五回1死一、二塁で山崎が一、二塁間を鋭く破る適時打。巨人・亀井が後逸する間に一塁走者も生還すると、山崎も果敢にホームへ。しかしバックホームからタッチアウトとなり、2点どまりとなった。  六回以降は両チーム、ソロ本塁打が飛び交った。六回に丸がこの日2本目となる7号ソロを放つと、その裏には広岡が右翼席に今季1号ソロ。巨人は七回、ウィーラーの右翼席へのソロ本塁打で2点差に詰め寄ると、八回には吉川がヤクルト2番手の清水からソロ本塁打を放って1点差とした。  巨人は九回、ヤクルト守護神・石山から無死一、三塁の好機を作り、代打・陽が中犠飛を放って土壇場で同点に。2死満塁でこの日絶好調の丸に回ったが、遊ゴロに打ち取られた。  1点を争う緊迫とした展開に決着をつけたのは川端だった。九回1死満塁、巨人・中川から左前打を放ち、激闘に終止符を打った。  ◆川端慎吾内野手 「打てて本当に良かった。むちゃくちゃ緊張して、正直足が震えていた。(腰の手術で)今春のキャンプも行けずにリハビリを続けていた。やっとここまで来れた。お立ち台に立てるのが不思議で仕方ない。温かい声援を受けて本当に力になります」

◆ヤクルト・広岡大志内野手(23)が25日、巨人7回戦(神宮)に「7番・三塁」で今季初先発する。  今季はここまで18試合に出場し、打率・235で本塁打、打点はない。昨季は自己最多の91試合に出場し、自身初の2桁本塁打となる10本塁打をマークしている。

◆ヤクルト・青木宣親外野手(38)が25日、巨人7回戦(神宮)に「3番・左翼」で先発し、0-1の一回1死一塁から右翼越えの逆転2ランを放った。  巨人先発、沢村が投じた152キロの直球を一閃。神宮球場が有観客となってチーム初となる本塁打となった。チームトップとなる6号を放ったキャプテンは「球に力がある投手なので力負けしないようしっかりスイングしようと心掛けました。良い角度で上がってくれました」とコメントした。

◆ヤクルト・広岡大志内野手(23)が25日、巨人7回戦(神宮)に今季初先発し、4-2の六回に今季初本塁打を放った。  1、2打席目は空振り三振に倒れたが、3打席目は巨人・堀岡が投じた外角の直球を逆らわずに右翼スタンド中段まで運んだ。5年目の大型内野手は「高津監督にチャンスを頂いたので何とか1本打ちたかった。三振を怖がらずに積極的に振った結果が本塁打になりました」と安堵(あんど)した表情を浮かべた。

◆巨人の沢村は、サンチェスが右肩の違和感で登板を回避し、代役として急きょ先発した。四回途中まで投げて4安打2失点で「急に言われたので、緊張する暇もなかった。試合を壊さずに流れをつくれたことは良かった」と振り返った。  プロ5年目から救援に回って抑えも務め、先発は救援投手でつないだ昨年9月14日の広島戦で3回を投げて以来。1点の援護を受けた一回1死二塁で青木に2ランを浴び、逆転を許した。1-2の四回1死満塁で降板したが、後続がこのピンチはしのいだ。

◆ヤクルトの青木が3試合ぶりの6号2ランを含む2安打3四球と全5打席で出塁し、勝利に貢献した。同点に追い付かれた九回は先頭打者で中越え二塁打を放ち、サヨナラ勝ちにつなげた。13試合連続安打でチームを力強くけん引した。  0-1の一回1死二塁では、サンチェスが登板を回避し、急きょ先発した沢村の152キロの直球を右翼席へ運んで打線を勢いづけ「球に力がある投手なので、力負けしないようにしっかりスイングすることを心掛けた。いい角度で上がってくれた」と満足そうだった。

◆巨人の丸が今季2度目の2本塁打を放った。一回2死では小川の直球を捉えて左中間席へ2試合連発のソロを運び「いい風に乗ってくれた。フェンスを越えて良かった」と振り返った。  1-4の六回2死では浮いた変化球を右中間席中段へ運ぶ7号ソロ。開幕から不振が続いていたが、2試合で3発と調子を上げ、原監督は「両方とも見事な本塁打」と評価した。

◆巨人は3勝を挙げているサンチェスが先発を回避。右肩の違和感を訴えたもので、出場選手登録を外れることが決まった。登板間隔が空いていた中継ぎの沢村拓一投手(32)が代役に指名されたが、四回途中4安打2失点で降板した。  2014年まで先発だった右腕は1点の援護をもらった直後の一回、青木に高めに浮いた変化球を右翼席へ運ばれ、逆転を許した。その後も毎回得点圏に走者を背負う苦しい投球だった。  原監督は「青木一人にやられている。沢村を責めるわけじゃないけれども、バッテリーはもう少し工夫があってほしいね」と注文をつけた。  チームは九回に同点としたが、その裏に登板した中川が踏ん張れずに今季初のサヨナラ負け。5点差を追いついて引き分けた前夜に続き、2位・ヤクルトを突き放せなかった。(谷川直之)

◆ヤクルトは25日、巨人7回戦(神宮)に6-5で今季3度目のサヨナラ勝利。同点で迎えた九回1死満塁で代打の川端慎吾内野手(32)が左前適時打を放ち、試合を決めた。今年1月に腰の手術を受け、春季キャンプは不参加だった2015年のセ・リーグ首位打者。見事な復活劇で有観客開催となった神宮球場ではこれが初勝利。首位・巨人とのゲーム差を「2.5」に縮めた。  川端は、泣いていた。同点の九回1死満塁。代打で登場し、左前へのサヨナラ打。一塁ベースを回ったところでナインが駆け寄ると、熱いものがこみ上げてきた。  「(打席では)正直めちゃくちゃ緊張して足が震えていました。キャンプも行けずにずっとリハビリが続いていたけど、やっとここまで来られて...。お立ち台に立てて、今は本当に不思議で仕方ないです」  相手は救援左腕の中川。高津監督は左対左でも送り出してくれた。1球目は空振りで、迎えた2球目。145キロの外角直球をはじき返した。  チームは今季3度目のサヨナラ勝利で、自身は2018年8月14日の巨人戦以来、4度目の劇打。本拠地の有観客2試合目での初白星に、燕党は総立ちとなった。  指揮官は「川端にかけました。去年、全然プレーできなくて、そういう気持ちも持っているだろうし、彼らしい打撃をしてほしいと思った。本当に期待に応えてくれてよかった」。2015年の首位打者の力を信じていた。  今年1月。昨年から状態の上がらなかった腰の手術を受けた。術後は「まずは歩くことからだった」。病院内にあるコンビニまでの約100メートルの距離を歩くにも、患部に激痛が走り、途中で休むほどだった。  今春のキャンプは不参加。1月31日には、足を踏み入れることができなかった沖縄で野球をする夢を見た。テレビ画面に映る仲間の姿を直視できなかった。  希代のバットマンがゼロからの再スタート。球団施設などで自身を見つめ直した。「明らかに(レギュラーで活躍していた)あのときの体と違うのはわかっている。でも、参考になることはあると思って打撃の映像を見返したよ」。YouTubeを見あさっていたとき、目に留まったものがある。  ファンの応援動画だ。「自分が打って盛り上がってくれているところを見ていると、『またここでやりたい』という思いは強くなった。こんなに応援してもらっていたんだなと改めて感じた」。燕党の声援が復活への原動力となり、開幕は2軍スタートも今月7日に1軍へ戻ってきた。  「今は自分よりも、家族のため、ファンの皆さんのためという思いでやっている」。支えてくれる夫人の今日香さんや、父の日に「いつも野球を頑張ってくれてありがとう」とTシャツをくれた5歳の息子のためにも、グラウンドから離れるわけにはいかない。  土曜日に限れば開幕から6連勝で、首位・巨人とは2・5ゲーム差。高津監督も「毎日が土曜日だったらいいんだけど」と笑った。背番号5が、ファンが戻ってきた神宮で再び輝いた。(赤尾裕希)

◆ヤクルトは38歳の青木が2安打2打点といい仕事をして、最後は32歳の代打・川端が決めた。  2015年のリーグ優勝時の主力だった川端には、まだまだスタメンで出たいという思いがあるだろう。しかし、自身の体調の問題や若手の成長によって、今は一振りにかけるしかない。  この日は高津監督にいい場面で起用され、意気に感じたと思う。こういうベテランが結果を出すことでチームの士気が高まり、一つにまとまる。ヤクルトにとっては、1勝以上の価値がある勝利だ。  2番手の清水、抑えの石山ともに失点したが、最少失点で踏ん張り、一気に逆転を許さなかったこともサヨナラ勝ちにつながった。  ヤクルトだけでなく、今季はどのチームも七-九回を任せるリリーフ陣に苦労している。首位を走る巨人にもいえることだ。打たれることがあっても最少失点で粘ることが大事。絶対に諦めてはいけない。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
1892 0.667
(↓0.025)
-
(-)
91149
(+5)
93
(+6)
42
(+4)
17
(-)
0.267
(↑0.001
3.160
(↓0.08)
2
(-)
ヤクルト
15114 0.577
(↑0.017)
2.5
(↑1)
90144
(+6)
149
(+5)
25
(+2)
21
(-)
0.257
(↑0.003
4.600
(↓0.01)
3
(1↑)
DeNA
15151 0.500
(↑0.017)
4.5
(↑1)
89133
(+6)
114
(+2)
32
(+1)
5
(-)
0.280
(↑0.001)
3.600
(↑0.09)
4
(1↓)
阪神
14141 0.500
(↓0.019)
4.5
(-)
91109
(-)
118
(+1)
31
(-)
20
(-)
0.247
(↓0.004)
3.820
(↑0.09)
5
(1↑)
中日
12191 0.387
(↑0.02)
8
(↑1)
88102
(+1)
152
(-)
17
(-)
5
(-)
0.248
(↑0.001)
4.450
(↑0.15)
6
(1↓)
広島
10163 0.385
(↓0.015)
7.5
(-)
91134
(+2)
145
(+6)
28
(-)
13
(-)
0.287
(↓0.002)
4.770
(↓0.06)