ソフトバンク(★8対12☆)楽天 =リーグ戦2回戦(2020.07.08)・福岡PayPayドーム=
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楽天
340103010121301
ソフトバンク
10410110081223
勝利投手:涌井 秀章(3勝0敗0S)
敗戦投手:笠谷 俊介(0勝1敗0S)

本塁打
【楽天】浅村 栄斗(9号・2回表3ラン)
【ソフトバンク】柳田 悠岐(5号・3回裏2ラン),栗原 陵矢(4号・6回裏ソロ),柳田 悠岐(6号・7回裏ソロ)

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◆楽天は3-1で迎えた2回表、鈴木大の適時打と浅村の3ランで4点を挙げ、リードを広げる。その後は2点差まで迫られるも、6回には太田と代打・藤田の連続適時打で相手を突き放した。敗れたソフトバンクは、打線が12安打で8得点を挙げるも、序盤の失点が響いた。

◆楽天浅村栄斗内野手(29)が球団最長タイとなる4戦連発の9号3ランを放った。 3点リードの2回1死一、二塁。カウント3-1からソフトバンク笠谷の外角高め147キロ直球を捉えた。右翼テラス席へ運んだ。「打ったのはストレート。 打てて良かったです。頑張れワクさん」と淡々と振り返り、先発涌井を援護した。 4戦連発は球団4人目(5度目)。過去に山崎(05、07年)フェルナンデス(06年)ブラッシュ(19年)が達成している。

◆ソフトバンク笠谷俊介投手はほろ苦いプロ初先発となった。6年目左腕はムーアの故障で急きょ抜てきされた。 だが初回に味方失策も絡み3失点。続く2回は浅村の3ランなどで4点を追加された。2回7失点で無念の降板となり「与えてもらったチャンスで、何とかチームの力になりたかったけど、自分の投球ができなかった」と悔しがった。

◆楽天は初回、3点を先制。2回に浅村の9号3ランなど4点を追加。ソフトバンクも3回までに柳田の5号2ランなど計5得点。 楽天は2点差で迎えた6回に代打藤田の2点適時二塁打などで3点を挙げ突き放した。ソフトバンクは6回に栗原が4号ソロ。 首位楽天が両軍合わせて20得点の乱打戦を制した。序盤の大量失点が響いたソフトバンクは再び借金2となった。

◆首位楽天がソフトバンクとの乱打戦を制した。楽天の先発涌井が3勝目、ソフトバンクは笠谷は今季初黒星を喫した。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手(31)が今季初の1試合2本塁打をマークした。まずは「技」で見せた。早々に6点差をつけられていた3回1死一塁。楽天涌井のボールになろうかという低め変化球をすくい上げた。「うまく拾って芯で打つことができました」。曲芸のような一打は右翼スタンドまで伸び、驚きの5号2ランとなった。 次は「力」だ。4点を追う7回先頭で打席に立つと、シャギワの初球155キロを豪快にバックスクリーンへ運び6号ソロ。「自分のいいスイングで打てましたし、甘く来た球を1球で仕留められました」。技術、パワーどちらを取ってもトップクラスという、柳田の魅力が詰まった2本のアーチだった。前日7日に本拠地に戻ってから2戦連発。4回の右前打も合わせ、今季2度目の3安打で打率は3割2分3厘まで上がってきた。 「年々、年々、良くなっている」と過去最高の状態で開幕を迎えた今季、120試合しかなくてもキャリアハイをたたき出すかもしれない。17試合時点で本塁打6本は、シーズン換算で自己最高の36本を上回る約42発ペース。打点14も約98打点のペースで、自己ベストの102に迫る勢いだ。 首位楽天を相手に乱打戦を落とし、6月25日以来の借金完済チャンスは失敗。王手をかけていたペイペイドーム通算1000勝もお預けとなった。9回2死の打席では、柳田は三ゴロに倒れたが一塁まで全力疾走。主砲らしく、最後まであきらめない姿勢を示した。【山本大地】

◆今季初登板したソフトバンクの2年目杉山一樹投手は1回無失点にも反省した。 この日、出場選手登録されたばかりで5回に3番手で登板。先頭の太田を154キロで見逃し三振。続く辰己は自己最速タイの157キロで見逃し三振に抑えた。だが2死から小深田にストレートの四球。鈴木大にもボール先行から中前打を許した。 最後は2死一、二塁でブラッシュを空振り三振に仕留め、ホームは踏ませなかったが「最悪ですね。ダメでした。まっすぐだけになったら1軍レベルになるとついてこられますね。カーブ、フォーク、スライダーをある程度ゾーンに投げられないと」と自分に厳しく振り返った。

◆ソフトバンクは序盤の大量失点が響き再び借金2となった。 工藤公康監督(8四球で12失点の投手陣に)「ピッチャーは打たれることは当然ある。四球から生まれるものはないのでね。流れ的にこうなってしまうこともありますけど、それでも向かっていってほしいなと思います」

◆やっぱり、頼りになります。3日に38歳となった楽天藤田一也内野手が8日、ソフトバンク2回戦(ペイペイドーム)で今季初タイムリーを放った。序盤から点の取り合いとなる展開で、6回に貴重な2点適時二塁打。限られた出場機会の中、準備に手を抜くことなく、後輩たちにも経験を惜しみなく伝える。13年のリーグ優勝、日本一を知るベテランが、2位ロッテに2差で首位を走るチームを下支えする。心から叫んだ。「よっしゃー!」。楽天3点リードの6回2死一、二塁。代打藤田がソフトバンク岩崎の外角150キロをたたいた。ベンチからの「おぉ!」の歓声に乗った打球は左中間を破る。2者が生還。二塁に到達した藤田は歓声に右拳を挙げて応え、ほえた。「まだ試合がどうか分からない状況の、チャンスの場面で使ってもらった。しっかり結果を残したいという気持ちで打席に入って、最高の結果になって良かったです」。気迫がバットに乗り移った。 プロの世界で15年戦い抜いた経験が今を支える。今季9試合目、6打席目での初適時打。代打、守備固めでの起用が続くが、準備を決して怠らない。試合前練習では軽快にノックを受けながら、後輩への助言も惜しまない。 準備、予測を繰り返し、出番に備えた。5回を終え8-6で2点リード。点を取っては取られの展開が続いた。「いつもは中盤くらいで準備することが多いですが、今日はどっちに流れがいくのか分からない展開だった。いいところで回ってきたらあるかなと思っていたので、早い回から準備はしていました」。ベンチからチームに貢献できる場面を探り、イメージを繰り返す。チャンスは決して逃さない。 三木監督も「いろんな経験のあるプレーヤー。本当にうちにとって貴重な選手」と信頼を置く。「いろんな持ち味がある中で1つの持ち味の勝負強さをいい集中力の中で出してくれた。非常にチームとしても大きなプレー」と一打を評価した。 適時打後に代走を送られた藤田は、歓喜にわくチームメートに出迎えられた。「最高の気分でした。今日みたいな起用が続くと思う。起用されたところでしっかり結果が残せるように、もっといいところで打てるように心がけて、チームの流れに乗っていきたいです」。ここぞの場面で生きざまを見せる。【桑原幹久】 ▽楽天涌井(5回124球6失点も自身4年ぶりの開幕3連勝)「監督とピッチングコーチが勝ちを付けさせてくれたのかなと思う。一番は打線に感謝です」

◆楽天浅村栄斗内野手(29)が、記録的ハイペースでアーチをかけた。3点リードの2回1死一、二塁。ソフトバンク笠谷の外角147キロ直球にバットを伸ばした。打球は右翼テラス席へ。球団史上最長タイとなる4戦連発の9号3ラン。涌井の先発3試合では3本塁打、9打点。右腕を強力援護し、今季初の連敗を阻止した。 打ちまくっている。17試合目で9本塁打は、日本新記録の年間64本ペース。26打点は年間183打点ペースだ。「もちろん勝つためにチャンスの場面で打ちたいと思う。直接貢献できているのはうれしい」。得点圏打率は4割7分4厘。浅村に回ってくるとやられる...相手にとっては脅威でしかない。 この日甲子園交流試合の抽選会が行われ、母校大阪桐蔭は東海大相模との対戦が決まった。「本来なら普通にできていたはず。こういう状況で仕方ないということだけじゃ済ませられない。目標にしてきた甲子園なので、形は違いますけど、全力楽しんでいい経験にしてほしい」。自身は3年次の08年夏の甲子園で優勝に貢献。今の自分を作り出した聖地で、躍動する後輩たちの姿を願った。【桑原幹久】

◆うつむき加減で背番号「17」は一塁側ベンチに引き揚げた。ソフトバンクの4番手でマウンドに上がった岩崎は2四死球をきっかけに3点を失った。2点ビハインドの6回だった。序盤の大量6点を追っての展開から大きく詰め寄りかけていた。ましてや、5回は2年目杉山が何とかしのいで無失点でバトンをつないでくれた。それだけにふがいない気持ちや憤りが渦巻いていたに違いない。 復調アピールはできなかった。開幕後、「勝利のセットアップ」として必勝継投を託された。暗転したのは6月26、27日の西武戦(メットライフ)だった。26日は8回、木村に逆転満塁弾を被弾。続く27日は山川にバックスクリーンへ逆転3ランを浴びた。いずれも2死を取ってからの痛恨弾だった。17年シーズンは72試合に登板し最優秀中継ぎ賞を手にした右腕。2度の右肘手術を乗り越え、完全復活を目指していただけに、焦燥感も募った。150キロ超の直球に、勝負球のフォーク...。マウンドから本当に納得する球は投げられているだろうか...。 岩崎は言った。「もう1つ上に上がるために強くなりたい」。1軍にいる以上、結果を求められる。と同時に自らの本来の投球を取り戻すのは至難の業だろう。1歩下がって自らを見つめ直すのも手かもしれない。メジャー帰りの五十嵐(現ヤクルト)がホークス1年目のシーズン。自らの投球に自信を持てなかったとき、監督室を訪ねて秋山監督(当時)に2軍調整を直訴したことがあった。まだまだシーズンは100試合以上も残っている。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆楽天・浅村栄斗内野手(29)が8日、ソフトバンク戦(ペイペイドーム)で、リーグトップを独走する右越え9号3ランを放った。1点を追加し、4ー1とした二回、なお1死一、二塁。先発・笠谷の5球目、147キロの外角高め直球を逆方向に打った。「打ててよかったです。頑張れワク(先発の涌井)さん」とコメントした。9本塁打、26打点は、いずれもリーグ1位。前日7日の同戦を終え「ここまで順調に来ている」と話していた。

◆ソフトバンク・柳田悠岐外野手(31)が8日の楽天戦(ペイペイドーム)で「3番・中堅」で先発。三回1死一塁から2戦連発となる5号2ランを右翼席にたたき込んだ。「うまく拾って芯で打つことができました。少しでも点差を縮めていきたいです」カウント2-2から涌井の投じた132キロフォークは内角低めへ。腰が引くように体勢を崩されながらも、すくい上げて右翼席に運んだ。今季2度目の2戦連発だ。

◆ソフトバンク・笠谷俊介投手(23)が8日の楽天戦(ペイペイドーム)でプロ初先発。2回7失点(自責6)で勢いに飲み込まれた。  「与えてもらったチャンスで、何とかチームの力になりたかったけど、自分の投球ができなかった。野手のみなさん、中継ぎのみなさんに本当に申し訳ないです」  先頭のD1位・小深田(大阪ガス)の痛烈な打球を三塁・松田宣がグラブに当てながらもトンネル。2安打も浴び1死満塁から島内に押し出し四球。ロメロに2点打を浴び、3点を献上した。  二回も1死二塁から鈴木大に適時打。ブラッシュに四球を与えると、浅村に右翼テラスに9号3ランを浴びた。2回7失点。三回から泉にバトンを渡した。  前日7日の練習中に助っ人左腕のムーアが負傷。福岡市内の病院で「左ふくらはぎの筋損傷」と診断された。白羽の矢が立ったのが笠谷だった。5日の日本ハム戦(札幌ドーム)で今季初登板し1回2/3を投げて無失点。工藤監督から「北海道で見せたピッチングを見せてくれたら」と期待されていた。

◆ソフトバンク・栗原陵矢捕手(24)が8日の楽天戦(ペイペイドーム)で4号ソロ。2戦連発となるアーチを右翼テラスに運んだ。  5点を追う六回2死、牧田の129キロを振り切った。その打席まで3打数無安打だったが、4打席目でアジャストした。牧田は今季、27人目の打者で初被弾。防御率0・00だったリリーフエースを打ち砕いた。  柳田も止まらない。七回無死、シャギワの155キロをバックスクリーンにたたき込んだ。三回1死一塁にも右翼テラスに2ランを放っており、今季2度目の2戦連発で、1試合2発は今季初だ。

◆楽天の涌井が5回で10安打を浴び6失点ながら、大量の援護点をもらい開幕3連勝とした。7-1の三回に柳田の2ランなどで4点を失う苦しい内容。124球を費やしながら五回は意地の三者凡退に仕留めて降板した。  前回登板した1日のロッテ戦の疲労が抜けきれなかったといい、「守りにいってしまった。一番は打線に感謝。監督と投手コーチが勝ちをつけさせてくれたのかなと思う」と謙虚に喜んだ。

◆楽天は8日、ソフトバンク2回戦(ペイペイドーム)に12-8で打ち勝った。浅村栄斗内野手(29)が、リーグトップを独走する右越えの9号3ランを放ち、昨季のブラッシュらの球団記録に並ぶ4試合連続本塁打をマーク。チームは、主砲の活躍で2位・ロッテとのゲーム差を「2」に広げた。  乾いた打球音が響くと、逆(右)方向への白球は右翼ホームランテラス席に着弾した。浅村が山崎武司、フェルナンデス、ブラッシュの球団記録に並ぶ4試合連続本塁打をほうり込んだ。  「コースは意識せず、打てるところで待っていた。(勝利に)直結して貢献できるのはうれしい」  クールに振り返ったのは4-1で迎えた二回1死一、二塁の場面だ。笠谷の5球目、147キロの外角直球を流し打った。  四回には死球で出塁し次打者・島内の左前適時打につなげた。9本塁打、26打点はリーグトップ。単純計算だが、コロナ禍の影響で120試合制となった今季でも63本塁打に到達するペースで、打率も・338と令和初の三冠王誕生の夢が膨らむ。  西武からフリーエージェント(FA)で移籍した昨季も自己最多の33本塁打をマークしたが、本人によると「狙って打席には入っていません。求められている役割は、チャンスで打点を挙げること」。その姿勢が、逆に長打を生む。  チーム得点は12球団最速で100得点を超えた(108得点)。17試合での大台到達は球団史上最速。機動力を生かした重盗によるホームスチールや効果的な内野ゴロなど得点パターンは多彩だが、その攻撃陣を引っ張っているのが浅村の存在といえる。  後輩への思いも力の源だ。母校・大阪桐蔭高は、新型コロナウイルスの影響で中止となった選抜大会の代替大会「2020年甲子園高校野球交流試合」に出場。この日、組み合わせ抽選が行われ、8月17日に東海大相模高(神奈川)との対戦が決まった。自身も甲子園の舞台で日本一となり、プロ入りの夢をつかんだだけに、聖地を踏む後輩に「形は違うけど」とした上で「とにかく全力で楽しんでもらいたい。目標にしてきた甲子園で良い経験をしてもらいたい」と強く願った。  楽天では、今も不要不急の外出は禁止。同一カード6連戦が続く中、浅村は福岡遠征中も日本屈指の歓楽街、中洲のネオンに目もくれず選手宿舎で体調管理に努める。自宅では昨年11月に結婚を発表したフリーアナウンサー、淡輪(たんのわ)ゆきさん(27)の支えも受け、心身ともに充実の時を迎えている。  主砲の一撃で首位に立つチームは、2位・ロッテとのゲーム差を「2」に広げた。三木監督は「素晴らしい打撃でした。それに尽きる」と主砲を手放しでたたえた。チームの快進撃は続く。その中心に浅村がいる。(広岡浩二) ★浅村と甲子園  大阪桐蔭では2年夏からレギュラーを張り、高校通算22本塁打をマークした。甲子園は3年夏の2008年大会に出場。「1番・遊撃」で全6試合に出て1回戦で5安打、2回戦では2本塁打と活躍した。常葉学園菊川(現常葉大菊川、静岡)との決勝でも3安打と好守備で17-0の大勝に導き、優勝に大きく貢献した。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
1250 0.706
(↑0.018)
-
(-)
103108
(+12)
57
(+8)
18
(+1)
18
(+2)
0.297
(↑0.003
3.180
(↓0.31)
2
(-)
ロッテ
1070 0.588
(↓0.037)
2
(↓1)
10366
(-)
73
(+3)
15
(-)
17
(+1)
0.233
(↓0.008)
4.240
(↑0.08)
3
(-)
西武
881 0.500
(↑0.033)
3.5
(-)
10377
(+3)
81
(-)
14
(+1)
11
(+2)
0.244
(↓0.001)
4.180
(↑0.26)
4
(1↓)
ソフトバンク
791 0.438
(↓0.029)
4.5
(↓1)
10375
(+8)
81
(+12)
22
(+3)
11
(-)
0.234
(↑0.006
4.630
(↓0.34)
4
(1↑)
日本ハム
791 0.438
(↑0.038)
4.5
(-)
10365
(+10)
88
(+4)
15
(+1)
9
(+2)
0.216
(↑0.003)
4.740
(↑0.05)
6
(-)
ORIX
5111 0.313
(↓0.02)
6.5
(↓1)
10366
(+4)
77
(+10)
16
(+1)
10
(-)
0.247
(↑0.005)
4.110
(↓0.38)