西武(☆7対4★)ソフトバンク =リーグ戦4回戦(2020.06.26)・メットライフドーム=
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ソフトバンク
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西武
20100004X7913
勝利投手:ギャレット(1勝0敗0S)
(セーブ:増田 達至(0勝0敗2S))
敗戦投手:岩嵜 翔(0勝1敗0S)

本塁打
【西武】山川 穂高(2号・1回裏2ラン),山川 穂高(3号・3回裏ソロ),木村 文紀(1号・8回裏満塁)

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◆西武は2-1で迎えた3回裏、山川の2打席連続となる本塁打でリードを広げる。その後は逆転を許すも、8回に木村のグランドスラムが飛び出し、試合をひっくり返した。投げては、4番手・ギャレットが来日初勝利。敗れたソフトバンクは、3番手・岩嵜が痛恨の一発を浴びた。

◆西武は1回、山川が先制2ランを放った。ソフトバンクに1点を返された3回、再び山川が3号ソロを放ちリードを広げた。 援護を受けた西武先発ニールが、4回から3イニング連続3者凡退に抑えた。5回には自己最多となる8奪三振をマークした。 1点を追う西武は8回2死満塁で木村が逆転満塁弾を放ち、連敗を止めた。ギャレット初白星。ソフトバンクは3番手で登板した岩崎が誤算だった。岩崎が初黒星。

◆ソフトバンク東浜巨投手が山川に浴びた2発を反省した。今季2度目の先発で、初回2死三塁で先制2ランを被弾。 打線が1点を返した直後の3回には2死から2打席連続となるソロ本塁打を浴びた。2本塁打以外の失点はなく、6回3失点と試合は作ったが「ホームランは2本とも失投ですが、特に2本目は味方が点を取ってくれた直後だっただけに、反省しないといけない」と渋い表情だった。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手の3試合ぶり安打は、幻のV打となった。栗原の適時打で同点に追いついた直後の7回2死一、二塁。無安打で迎えた4打席目で、西武平井のフォークを中前に運んだ。 「自分のバッティングをすることだけに集中して打席に入りました。いいバッティングができたと思います」。23日西武戦以来の安打が一時勝ち越し打となったが、勝利にはつながらなかった。 ▽ソフトバンク今宮(3回に中前へ適時打)「ノーアウト二塁でしたが、右方向というよりピッチャーの足元を狙って打ちにいきました」

◆西武木村文紀外野手が、劇的逆転満塁弾を放った。 1点を追う8回2死満塁で打席を迎え、2球目の直球をバックスクリーン左横へ運んだ。5年前も15年6月24日ソフトバンク戦でも満塁弾を記録していた木村が奇跡を起こした。「もう、何も考えてないです。きた球に対して強く振っていこうと心がけて打席に入りました」。3月には待望の長男が誕生。家に帰ればイクメンパパの木村は「まだ僕が野球やっているっていうのはまったくわかんないんで、子どものためにも長く野球できるように頑張りたい」と活躍を誓った。 6連戦4戦目を制し、2勝2敗とした辻発彦監督も「大きいどころの話じゃない。きょう負けたらまずいなという気持ちは大きかった。木村は秋季キャンプからずっとバッティングに取り組んで、昨年までの木村とは違います。非常にバッティング良くなっているので期待してもらっていいと思います」と最大級の賛辞を送った。 ▽西武ニール(好投も山川の失策絡みで7回に失点し白星つかず)「野球はいろんなことが起こるスポーツですが、しっかりと自分の仕事をこなすことに集中するよ。それよりも今日はとにかく木村がうれしいホームランを打ってくれたね」 ▽西武ギャレット(8回に3者連続三振で来日初勝利)「木村のグランドスラムは本当に大きかったですし、増田も最終回をきっちり締めてくれました。ウイニングボールはアメリカにいる息子にプレゼントするよ」

◆2本塁打1失策の西武山川穂高内野手が、胸をなで下ろした。1回と3回に2打席連続でアーチを描いた。 しかし7回の守備で失策を記録。一時勝ち越しを許すきっかけをつくり、先発ニールの勝ち星が消えていた。「ホームランについては何もありません。あのエラーで全部台無し。まずエラーしないように頑張りたい。今日はとにかくキム(木村)さんのおかげで勝ててうれしかったことと、ニールに申し訳ないという気持ちでいっぱいです」と喜ぶよりも反省を口にした。

◆ソフトバンク工藤監督の言葉が重かった。一時は逆転に成功し、自慢のリリーフ陣で逃げ切り態勢を図ったが、8回にまさかの満塁被弾。「すみませんでした...。投手は打たれる時もある。しっかり切り替えて次につなげてほしいです」。開幕して7戦目で、通算3本目の満塁弾を浴び、逆転負けした。 栗原の適時打で追いつき、柳田が勝ち越し打。1点リードで迎えた8回、マウンドには予定通りに岩崎を送った。1死後、カウント0-2から山川に四球を与えると連打で満塁のピンチを招いた。栗山を一塁ゴロに打ち取り、2死までこぎつけた。木村を抑えればピンチ脱出だったが、149キロの直球を左中間スタンド深くに運ばれた。21日ロッテ戦(ペイペイドーム)でルーキー津森が井上に、23日西武戦(メットライフドーム)でムーアが西武スパンジェンバーグにいずれも満塁弾を浴びた。そして岩崎がまさかのチーム3本目。「巨(東浜)にも野手の方にも本当に申し訳ないです」と岩崎も下を向いた。   2連投していたモイネロは左肩に張りもあり、この日は最初から休ませる意向だった。7回嘉弥真。そして「勝っていたら8回は岩崎でいくつもりだった」。逆転に成功し、想定通りに試合を進めていたが、悪夢が待っていた。「岩崎君はいい球も行っていた。結果打たれたけど、ポジション(セットアッパー)を変えるつもりはない。さらに気持ちを込めて、次こそはいい結果を出してもらいたい」とリベンジに期待した。 3連勝での貯金生活を目前にしながら、再び借金1。工藤監督は長い長いメットライフドームの階段をゆっくり登り、球場を後にした。明日からの巻き返し策で、頭はいっぱいだったに違いない。【浦田由紀夫】

◆西武ニールは持ち味発揮も ツーシームとチェンジアップを中心にボールをコーナーに散らし、強力打線を翻弄(ほんろう)した。やや甘いコースに入っても、相手打者がミスショット。動くボールの威力を見せつけた。7回に四球と味方失策が絡んで逆転を許したが、奪三振8は自己最多。らしさは見せてくれた。

◆ソフトバンク東浜の頭脳的投球 1巡目は直球主体で西武打線を封じたソフトバンクバッテリーだったが、2回り目からは変化球主体にチェンジ。山賊打線に的を絞らせなかった。それだけに、山川に浴びた2発が痛い。いずれも甘く入ったカウント球を捉えられたもの。何とも手痛いコントロールミスとなった。

◆西武の山川が本塁打の量産態勢に入った。まずは一回2死三塁で東浜の甘く入った直球を逃さずに捉え、左中間への先制2ラン。2試合ぶりのアーチに「シンプルに打てて良かった」と喜んだ。  三回はスライダーを力みなくはじき返してバックスクリーン右へたたき込む3号ソロ。2打席連続で、ともに強引にならずしなやかに打ち返し、今季初の複数本塁打をマークした。  山川にとって、同じ沖縄県出身で学年が一つ上の東浜は特別な存在だ。沖縄尚学高で春の甲子園大会優勝を果たした好投手を「沖縄を引っ張ってきた人。雲の上の存在」と語ったことがある。プロの世界でともに成長を遂げ、ライバルチームの主戦投手と、4番打者という立場で挑んだ真っ向勝負。会心の結果を残した。

◆西武が26日、木村文紀外野手(31)の5年ぶりの満塁弾でソフトバンクに逆転勝ちした。3-4の八回2死満塁。1ボールからの2球目、岩崎の直球を左中間芝生席に運び、「もう何も考えず打席に入った。来た球を強く振ろうとだけ思っていた。打った瞬間、入ったと思った。(新型コロナウイルスの感染拡大防止で)ナインとハイタッチできなくもうれしかった」。今季1号がグランドスラムとなり、試合後も興奮冷めやらぬ様子だった。

◆ソフトバンクの栗原が3安打2打点と躍動した。2点を追う七回1死満塁では代わったばかりの左腕、小川から逆らわずに左前へ運び、2点適時打。「自分もつなごうという意識で入った中で、最高の結果になって良かった」と手応えを口にした。  3試合連続で1番を任され、西武の先発の柱、ニールからは2打席連続で安打を放った。打率は3割7分5厘をマークしており、一塁の定位置をがっちりつかんだが「どんどん結果を出していかないといけない立場なので」とおごる様子はなかった。

◆西武の新外国人、ギャレットが完璧な救援で来日初勝利を挙げた。3-4の八回に登板すると、長谷川、上林を空振り三振に仕留め、最後は松田宣を外角いっぱいの157キロで見逃し三振。3者連続三振で、直後の逆転劇を呼び込み「しっかり抑えられて良かった。初勝利を挙げられてうれしい」と喜んだ。  160キロ近い速球が武器で、セットアッパーを任される。日本で3試合目の登板で手にしたウイニングボールに「米国にいる息子にプレゼントするよ」と上機嫌だった。

◆西武・山川が今季初の1試合2本塁打を2打席連発でマークした。一回2死三塁で東浜の甘く入った直球を「シンプルに打てた」と左中間へ先制2ラン。三回はスライダーをバックスクリーン右に運んだ。相手先発は沖縄尚学高3年春に選抜優勝を果たした同郷の先輩。中部商高出身の大砲は「高校時代から沖縄を引っ張ってきた人。雲の上の存在」と思い出に残る2発となった。ただ、七回の失策で一時逆転を許すきっかけをつくっただけに、「あのエラーで全て台無し」と笑顔はなかった。

◆一振りでチームを救った。西武・木村文紀外野手(31)が、5年ぶり2本目となるグランドスラムを放ち、宿敵のソフトバンクに逆転勝利を飾った。  「ただ、来た球を強く振ろうとだけ思っていた。打った瞬間、入ったと思った。観客がいたらもっと気持ち良かっただろうけど、無観客でも(新型コロナウイルスの感染拡大防止で)ナインとハイタッチができなくてもうれしかった」  3-4で迎えた八回2死満塁、岩崎の149キロ直球を左中間席に運び、会心の笑みだ。2015年6月24日の満塁弾もソフトバンク戦で森から放っていた。  2007年に埼玉栄高から高校生ドラフト1巡目で投手として入団し、野手転向8年目。昨季は規定打席にわずか2打席届かず、130試合の出場で打率・220、10本塁打、38打点だった。  不動のレギュラーとなるため、昨秋のキャンプから徹底的に打ち込み、体のケアも忘れない。今年1月にはタレントで整体師の楽しんごが経営するサロンで、超音波トリートメント全身骨盤矯正コース(90分)を受け、「LOVE注入」された。私生活では3月2日に第1子となる長男が誕生した。今季1号、パパ1号に「子供のためにも長く野球ができるように頑張りたい」と目尻を下げた。  辻監督も「きょうの試合に勝ったのは大きいどころの話じゃない。木村さまさま。積極性、インパクトの強さ、去年までの木村と全然違う。期待してもらっていい」と興奮気味だった。「ウチに下位打線はない」と言い切る指揮官自慢の"恐怖の8番打者"だ。(東山貴実)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
610 0.857
(↑0.024)
-
(-)
11332
(+6)
19
(+5)
8
(+1)
9
(-)
0.247
(↑0.015)
2.690
(↓0.39)
2
(-)
楽天
520 0.714
(↑0.047)
1
(-)
11332
(+7)
17
(+1)
4
(+1)
8
(-)
0.260
(↑0.016)
2.430
(↑0.24)
3
(2↑)
西武
340 0.429
(↑0.096)
3
(-)
11332
(+7)
34
(+4)
6
(+3)
4
(-)
0.233
(↑0.007
4.570
(↑0.43)
3
(-)
ソフトバンク
340 0.429
(↓0.071)
3
(↓1)
11325
(+4)
35
(+7)
8
(-)
6
(+3)
0.235
(↓0.002)
4.790
(↓0.46)
3
(-)
日本ハム
340 0.429
(↓0.071)
3
(↓1)
11325
(+1)
27
(+7)
6
(-)
1
(-)
0.216
(↓0.011)
3.660
(↓0.48)
6
(-)
ORIX
160 0.143
(↓0.024)
5
(↓1)
11320
(+5)
34
(+6)
4
(+2)
3
(-)
0.220
(↑0.005)
4.500
(-)