巨人(★1対5☆)広島 =リーグ戦2回戦(2020.06.24)・東京ドーム=
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広島
22001000051113
巨人
0010000001300
勝利投手:九里 亜蓮(1勝0敗0S)
敗戦投手:メルセデス(0勝1敗0S)

本塁打
【広島】鈴木 誠也(3号・1回表2ラン),田中 広輔(1号・2回表2ラン),菊池 涼介(1号・5回表ソロ)

  DAZN
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◆広島は初回、鈴木誠の2ランで先制に成功する。続く2回表には、田中広の2ランが飛び出し、序盤から試合を優位に進めた。投げては、先発・九里が7回1失点の好投で今季初勝利。敗れた巨人は、先発・メルセデスが誤算で、打線も3安打1得点と振るわなかった。

◆広島鈴木誠也外野手(25)が1回に3号先制2ランを放った。2死一塁から巨人先発メルセデスの144キロを完璧に捉えると、打球は左中間席上段に着弾。「しっかり捉えることが出来ました。いい先制点になって良かったです」。4番のバットが広島にとって2試合ぶりの先制点をもたらした。 2回には田中広にも1号2ランが飛び出し、序盤に4点をリード。昨季まで7度対戦し、4勝0敗、防御率4・93とカモにしているメルセデスから序盤だけで4点を奪った。

◆広島は1回、鈴木誠の3号2ランで先制。2回は田中広の1号2ランで追加点を挙げた。巨人は3回に敵失の間に1点をかえした。 広島は5回に菊池涼の1号ソロで追加点を挙げた。先発九里は6回まで1失点。巨人は先発メルセデスが3回4失点で降板した。 広島が今季3度目の2桁安打を放ち、連敗を2で止めた。7回1失点(自責0)の九里が今季初勝利。巨人の連勝は4で止まった。メルセデス今季初黒星。

◆広島鈴木誠也外野手(25)が巨人の進撃を止めた。1回2死一塁、メルセデスから左中間へ特大の3号先制2ラン。相手の勢いをそぐ効果的な一撃。田中広、菊池涼もアーチで続き、巨人の開幕からの連勝を4で止めた。日本球界が誇る主砲は、今季も成長を止めない。無観客の東京ドームに、衝撃音が響いた。広島の4番鈴木誠が、1回2死一塁から巨人先発メルセデスの直球を強振。白球は鋭い弾道で左中間席上段の空席スタンドをたたいた。連敗中の広島を勢いづける3号先制2ランが、開幕4連勝の巨人の勢いを止める決勝弾となった。 「2連敗していたし、巨人の流れを少しでも止められればと思った。1つ取れれば雰囲気が変わると思っていた。そういう意味で先制打を打てて良かった」 前日23日は今季初の無安打に終わり、チームも連敗となった。この日、試合前の守備練習では大きな声で「I got it!」とふがいなさを発散するような姿も見られた。打撃は冷静に修正箇所を分析。いつものティー打撃のルーティンに、右足を1歩出したスイングを取り入れた。同様の練習は6日オリックスとの練習試合以来で、その日に負けぬ特大弾につなげた。 日々成長しようと取り組む。昨季終了後、まず決めたのが首位打者バットとの別れだった。「挑戦しないと、人は変わらない。ある程度同じ型のバットを使って、あれくらいしか結果が出ないことが分かった。体も毎年変わるので、変えていかないと。ずっと同じだと不安になる」。初の個人タイトルを得ても、満足感、達成感はなかった。バットの重量を上げ、型もいくつか試した。延びた調整期間の最後まで試行錯誤した。結果的には昨季の型のバットに戻したが「失敗しないと成功はない」と言った言葉を証明するのみだ。 5回は2番手古川相手にノーステップで中前打を放ち、今季3度目の複数安打とした。開幕5試合で3本塁打、7打点はいずれもリーグトップ。打率も4割1分2厘と好発進した。「まだまだ始まったばかり。本塁打は特に意識していない」。広島の主砲、日本の4番は成長の歩を緩めない。【前原淳】

◆開幕4連勝中の巨人をストップさせたのは、広島の4番・鈴木誠の1発だった。初回2死一塁からの2ランだが「さすが」と思わせる内容だった。 打席を振り返ってみる。カウント2-0から内角の直球を空振りしたが、タイミング的にも完全な振り遅れだった。捕手の大城も「差し込めている」と感じたはず。同じ内角への直球を要求したが、少し甘く入った直球を、今度は完璧に仕留めてみせた。 強打者になればなるほど「差し込まれての凡打」や「振り遅れの空振り」というものに屈辱感を持つもの。少しタイミングが遅ければ「もう少しポイントを前にする」や「立ち遅れないようにしよう」と修正する。言葉でいうのは簡単だが、さすがは球界を代表する打者だけあって、見事に対応してみせた。 一方で、悔やまれるのは巨人バッテリーだろう。鈴木誠のような強打者に打たれるのは、ある程度仕方ないとも言えるが、それにしても安易にいきすぎた。打者が差し込まれた球に対して意識を強めたなら、簡単に続けるのは危険。別の球種を挟むとか、タイミングを惑わす工夫が必要だった。これが下位を打つような打者だったり、長打の確率が低い打者であればいいが、相手チームの主砲に対しての攻め方ではなかった。 広島打線を見ても、5番を打つメヒアは穴の大きなタイプ。初回であり、歩かせてもいいとは言わないが、もっとじっくり攻めていい。ここまでノーヒットだった菊池涼にも1本塁打を含む4打数3安打と打たれたのも気になる。大城は今季、練習試合期間にコロナで離脱していなければ正捕手の期待がかかっていた選手だろう。経験を糧に、レギュラーを目指してほしい。(日刊スポーツ評論家)

◆巨人を止めた。広島九里亜蓮投手(28)が7回118球、2安打9奪三振1失点(自責ゼロ)の力投で今季初勝利を挙げた。序盤から援護点をもらい、快調に飛ばした。味方の失策から失点しても崩れない。繊細さと大胆さを共存させた投球で巨人打線を封じて、チームの連敗も2で止めた。中堅への大きな飛球を、背走した西川がつかむと、マウンド下にいた九里は雄たけびをあげた。立ち上がりから開幕4連勝中だった巨人を相手に両サイドへ丁寧に投げ分けながら、ときには大胆に内角を突いた。7回まで118球を要したものの、9三振を奪い、1失点に抑えた。自身の開幕戦で好投を演じ、今季初勝利で巨人の連勝も止めた。 「1つ1つのアウトをしっかり取れるように意識して上がった。センターの(西川)龍馬をはじめしっかり守ってくれて、この結果になりました」 1回から援護点をもらうと、その裏2者連続三振から滑り出した。その後も打線の援護を背に、思い切り右腕を振った。3回に三塁打から味方の失策で1点を返されるも、踏ん張った。巨人打線の鍵を握る坂本、丸、岡本を3人で1安打に封じ、4奪三振。回を重ねるごとにマウンドで気迫があふれるようになった。球数が100球を超えた7回。無死二塁から2四球が絡んで招いた2死満塁も、魂を込めた最後の1球が中堅フェンス前で打球の勢いを失速させた。 当初開幕予定だった3月20日目前に1軍再昇格し、調整期間も先発枠を争う立場に置かれた。だが、3年連続8勝以上の自負がある。感情は胸にしまい、実戦で結果を求め、シーズンもしっかりと見据えた。迎えた今季初登板で見事に連敗ストッパーとなった。 佐々岡監督は「逆に良すぎて怖いものがあった。球自体も強く、いい球を投げていた。気合が入っていた。初回からしっかり腕を振ってくれた」と賛辞を送った。好発進にも九里は足元を見つめる。「ゴロを打たせて取れるように。(そうすれば)長い回を投げられる」。結果を積み重ねて信頼を勝ち取り、先発の柱を目指していく。【前原淳】

◆広島が今季3度目の2桁安打を放ち、連敗を2で止めた。7回1失点(自責0)の九里が今季初勝利。巨人の連勝は4で止まった。

◆広島田中広輔内野手の今季1号が貴重な追加点となった。2点リードの2回1死二塁からメルセデスのスライダーを捉えた 。右中間席に飛び込む2ランに「得点圏だったのでとにかく思い切って打席に立った。結果的にいい追加点になって良かった」と振り返った。右ひざ痛に苦しんだ昨季から手術をへて、今季はここまで打率3割7分5厘。好スタートを切った。

◆広島菊池涼介内野手は3回に中前打を放ち、今季20打席目にして初安打を記録した。 5回にはこの日チーム3本目となるソロを左翼席にたたき込んだ。「たまたまです。チームにとっていい追加点になったので良かった」。7回は左前打で、初安打から3打席連続安打で猛打賞とした。9回の打席も四球を選び、守備でもダイビングキャッチで先発九里をもり立てるなど"らしさ"がもどってきた。

◆広島佐々岡真司監督(2桁安打の打線に) 「まず(鈴木)誠也が打ってチームを勢いづけた。キク(菊池涼)が苦しんできた分、3本打ってベンチの雰囲気もよかった。この球場、ジャイアンツ打線を考えると、1点でも、2点でも多く取っていかないといけない」

◆広島は一回、二死一塁で4番・鈴木誠也外野手(25)が巨人先発のクリストファー・クリソストモ・メルセデス投手(26)から左中間席へ3号2ランを放ち先制した。鈴木は前日は無安打だった。

◆開幕から20打席目で今季初安打を決めた広島の菊池涼介内野手(30)が4-1で迎えた五回、一死から左中間席へ今季初の本塁打を放った。

◆広島が一発攻勢で快勝した。一回に鈴木誠也外野手(25)の3号2ランで先制し、二回に田中広輔内野手(30)の1号2ラン、五回に菊池涼介内野手(30)の1号ソロで加点。菊池涼は開幕から4戦連続無安打だったが、この日は猛打賞の活躍だった。巨人の開幕からの連勝は「4」で止まった。

◆巨人の大城が今季初めて先発マスクをかぶってフル出場し、初安打を放った。0-4の三回1死で、九里の変化球を捉えて中堅フェンス直撃の三塁打とし、得点も挙げた。  打撃好調を維持していたが、開幕前に新型コロナウイルス感染が判明して10日間入院。開幕後は途中出場が続いた。前日23日に正捕手を争う小林が左前腕の骨折のために戦線を離脱。先発の機会に「気持ちを高ぶらせて迎えたい」と臨み、復調ぶりを示した。

◆広島の九里が、開幕4連勝していた巨人を相手に7回2安打1失点と好投し、勝利を挙げた。9三振を奪い「一つ一つのアウトをしっかり取るように意識してマウンドに上がった」と集中力を最後まで切らさなかった。  5-1の七回には先頭打者の岡本に二塁打を許し、2四球で2死満塁のピンチを背負った。最大の踏ん張りどころで「絶対に抑えてやると思って投げた」と気持ちを込め、代打石川を中飛に打ち取った。グラブをたたいて喜び、無観客の球場に雄たけびが響いた。  練習試合から好調を維持し、開幕ローテーションを勝ち取った。佐々岡監督は「球自体も強く、いいボールを投げていた。気合が入っていた。良すぎて、怖いものもあった」と惜しみない賛辞を贈った。

◆流れを変え、仲間たちまで変えてしまうのが4番だ。広島・鈴木誠が左中間スタンド中段にボコッと突き刺した一発が、一回から試合を決めた。早くもセ・リーグ単独トップに立つ3号先制2ランで、開幕からの巨人の連勝を4でストップだ。  「巨人の流れを少しでも止められたらと思っていた。サヨナラ負けと、きのう(23日)で連敗して、1つ取れば雰囲気が変わると思った。そういう意味ではよかった」  120試合しかないシーズン、その序盤の分かれ道。これ以上Gを走らせないために、何としても打つ必要があった。  一回先頭のピレラが遊撃内野安打を放つも、続く菊池涼が犠打を試み失敗。二塁封殺され、1死一塁となった。菊池涼は開幕からの連続打席無安打がこの打席で「19」に伸びた。だが、味方がミスをしようが打てなかろうが、4番が打てばすべて帳消しになる。  なお2死一塁。メルセデスの内角を狙った144キロ真っすぐがスーッと真ん中よりに入ったところを、鈴木誠が左中間席へ運び去った。  そして、導かれるように打つべき男たちが打ち始めた。二回には田中広が1号2ラン。菊池涼は三回に今季20打席目での初安打を絞り出すと、五回の1号2ランを含め3安打。チーム本塁打も両リーグ最多「8」とする一発攻勢と、先発・九里の7回1失点(自責0)の奮投で、勢いづく巨人を一丸で止めた。  鈴木誠は、開幕2戦目だった20日のDeNA戦(横浜)での2本塁打5打点から勢いが止まらず、この日もマルチ安打で打率・412(17打数7安打)。7打点と3本塁打で早くもセ2冠だ。  「まだ始まったばかりだし、たまたま甘いボールを打って、いい角度で上がって入ってくれているだけ。ホームランも数も気にしていないです」  始まったばかりだからこそ、ここで4番のバットで巨人をたたけたのは大きい。(長友孝輔)

◆巨人はわずか3安打と元気がなく、開幕からの連勝は「4」でストップ。今季初黒星を喫した原辰徳監督(61)は、3回5安打4失点で降板した先発のメルセデスに注文を付けた。  「もうちょっと用心深くというところが必要。少し緩急(がない)というか、一本調子になったきらいはあるでしょうね」  昨季8勝を挙げた左腕は二回までに2本塁打を許し、序盤で大きなビハインドを負った。一方、打線は広島・九里に低めの変化球で翻弄され、7回2安打9三振。得点は三回に失策がらみで取った1点に終わり、指揮官は「きょうは相手投手に丁寧に、いい投球をされた」と脱帽だった。  前日23日までの4試合で計35安打と好調だった打線で、まだ本調子ではないのが丸だ。この日も4打数無安打3三振で、通算19打数1安打、打率・053となった。原監督は「明日から本来の姿という形になるでしょう」と、不動の3番打者の目覚めに期待した。(谷川直之)

◆ヒーローは先制2ランの鈴木誠と好投の九里だろうが、広島にとっては菊池涼の復調が大きい。  開幕から4試合連続で無安打。前日の8番から定位置の2番に戻ったものの、第1打席で送りバントを失敗した。普通なら落ち込みそうなものだが、4番が2ランでミスを帳消しにしてくれた。  菊池涼の特長は思い切りの良さ。第2打席で中前打を放つと、五回に本塁打、七回は左前打で3安打。五回の中押しは効いた。その裏の守りでは大城の強烈な打球を横っ飛びで二直にし、流れを渡さなかった。  8番に下がった田中広にも一発が出た。もともと守備はいい。課題は打撃の粗さだった。  この二遊間には、広島が2016-18年に3連覇する前から注目していた。キャンプで菊池涼に「お前の二塁守備は世界一だ」と褒めると、うれしそうだった。田中広とともに「お前たちが打てば勝てる」と何度も声を掛けたことを思い出す。  鈴木誠を含む実績のある3人に加え、西川と堂林の調子が良い。これでピレラ、メヒアの両外国人が打ち始めると打線は手がつけられなくなる。勝ち方を知っているチームだけに、開幕前の低評価を変えなければいけない。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
410 0.800
(↓0.2)
-
(-)
11525
(+1)
11
(+5)
4
(-)
3
(-)
0.250
(↓0.039)
2.200
(↓0.7)
2
(-)
DeNA
320 0.600
(↑0.1)
1
(↑1)
11514
(+3)
18
(+2)
5
(+1)
0
(-)
0.258
(↓0.01)
3.400
(↑0.35)
2
(-)
広島
320 0.600
(↑0.1)
1
(↑1)
11523
(+5)
12
(+1)
8
(+3)
2
(+1)
0.272
(↑0.011
2.300
(↑0.61)
4
(2↓)
中日
230 0.400
(↓0.1)
2
(-)
11516
(+2)
19
(+3)
3
(+1)
1
(-)
0.299
(↓0.003)
3.980
(↑0.13)
4
(1↑)
ヤクルト
230 0.400
(↑0.15)
2
(↑1)
11520
(+6)
19
(+1)
6
(+1)
5
(+3)
0.262
(↑0.014)
3.130
(↓3.13)
6
(1↓)
阪神
140 0.200
(↓0.05)
3
(-)
1159
(+1)
28
(+6)
4
(-)
3
(-)
0.209
(↓0.017)
0.000
(↑4.09)