ヤクルト(☆6対2★)中日 =リーグ戦2回戦(2020.06.20)・明治神宮野球場=
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中日
0011000002800
ヤクルト
30100002X6803
勝利投手:小川 泰弘(1勝0敗0S)
敗戦投手:吉見 一起(0勝1敗0S)

本塁打
【ヤクルト】山田 哲人(2号・1回裏2ラン),村上 宗隆(1号・1回裏ソロ),塩見 泰隆(1号・3回裏ソロ)

  DAZN
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◆ヤクルトは初回、山田哲の2ランと村上のソロで3点を先制する。その後は3回裏に塩見のソロで加点すると、8回にはエスコバーの適時二塁打で2点を挙げ、相手を突き放した。投げては、先発・小川が6回2失点の好投で今季初勝利。敗れた中日は、先発・吉見が試合をつくれなかった。

◆ヤクルト高津監督による新打線が、初回からつながった。 先頭の坂口が右前打。続く2番山田哲が、中日の先発吉見の2球目、136キロ直球をバックスクリーンへ豪快に運んだ。先制の2号2ランに山田哲は「ファーストストライクから積極的に打つことができました。いい角度がついてくれて良かったです」とコメントした。 さらに勢いは止まらず、1死無走者から、4番村上が初球の136キロの甘く入ったシュートを右中間スタンド中段へ。1号ソロで追加点を挙げた。村上は「積極的にスイングすることができました。まずは1本出てよかったです」と話した。初回から打線が持ち味を発揮し、3点を先制するいい流れをつくった。

◆ヤクルト塩見泰隆外野手(27)が今季1号ソロで追加点を挙げた。 3-1で迎えた3回2死、中日吉見の2球目、高めに入った126キロスライダーをとらえて右翼スタンドへ運んだ。 今季初安打が本塁打となり笑顔を見せ、ベンチでは、喜びをかみしめるようにガッツポーズ。「昨日、今日とヒットが出ていなかったので、何とか打ててよかったです。いい波に乗れたらと思います」とコメントした。

◆ヤクルトは1回に山田哲の2号2ラン、村上1号ソロで3点を先制。2点差となった直後の3回に塩見の1号ソロで加点した。 中日は4回、阿部の適時打で1点を返した。先発吉見は4回4失点で降板。ヤクルト先発の小川は6回2失点でマウンドを降りた。 ヤクルトは8回にエスコバーの適時二塁打で2点を加点。9回を石山が締め、高津監督が初勝利を飾った。 ヤクルト小川が1勝目、中日は吉見が1敗目。

◆ベテラン中日吉見一起投手がKOされた。初回にヤクルト村上、山田哲にアーチを許し3失点。 3回にも塩見に被弾し、4回5安打4失点で今季初黒星。「もったいないです。一番警戒していたこと(被本塁打)が起きてしまった。初回からの大量失点はだめ。投げている感覚は悪くないので、次につなげていきたいです」と、話した。

◆中日ドラフト2位橋本侑樹投手(22)が20日のヤクルト戦(神宮)で12球団新人投手最速デビューを果たした。 3四球を与えるも、プロ入り最速150キロを計測。1回を無失点に抑えた。チームは今季初黒星を喫したが、左腕の好投は収穫材料。勝利の方程式入りへ上々のスタートを切った。丸刈り頭の左腕が12球団新人投手最速デビューを決めた。出番は2点ビハインドの5回。橋本は先発吉見の後を受け2番手で登場した。午後3時半過ぎ。新人投手の誰よりも早くマウンドに上がった。 「めちゃくちゃ緊張しました。投げている間もずっと緊張していて、ランナーが三塁にいった時にやっと緊張と力が抜けました」 先頭坂口にはボールが先行し、歩かせた。捕手の木下拓が坂口の盗塁を刺して一息ついたが、続く山田哲も追い込みながら四球を献上。すぐさま盗塁を決められ、揺さぶられた。6月2日の練習試合初戦。同じヤクルトを相手に、1回1/3で10失点の悪夢がよぎる。 ベテラン青木を二ゴロに打ち取り、2死三塁。ここで平常心を取り戻した。4番村上にはフルカウントの末に四球を与えたが、続く塩見には初球から大胆にインコースを攻め、146キロ直球で三ゴロに打ち取った。3四球と苦しみながらも、1回無失点でマウンドを降りた。山田哲の打席ではプロ入り後最速となる150キロも計測した。 橋本は6ミリにカットした丸刈り頭で登板していた。大商大時代にはリーグ戦前に気合を入れる儀式。開幕1軍入りを決めたことでプロでも敢行した。「走者を四球で出してしまったのは良くないですが、0点で帰ってこれたことは良かったと思います。最初から力を抜いて、思ったところに投げられるようにしたいです」。気合は入りすぎたが、結果オーライ。与田監督は「0点に抑えることで、どんどん自信もついてくると思う。開幕の緊張感も初めて分かったと思う。どんどん試合を重ねていってほしい」と合格点を与えた。 自己最速は153キロ。期待の左腕が、勝利の方程式入りへ第1歩を踏みしめた。【伊東大介】

◆与田竜が今季初黒星を喫した。先発吉見一起投手が村上宗隆内野手らに3被弾し4回4失点KO。前夜18安打9得点で延長戦を制した打線も8安打2得点で追い上げられなかった。与田剛監督は「どうしても追いかける展開になってしまって、あと1本が出ない」とため息をついた。 就任1年目の昨季、リーグ1位のチーム打率を誇ったが得点力不足に泣いた。今季V奪回の秘策として、攻撃型の2番打者を配置。指名した平田良介外野手は2度の得点機でいずれも凡退。開幕から2戦で、10打数1安打と沈黙した。 「(平田は)ちょっとタイミングが合っていない感じはするので、様子を見ながら考えなきゃいけない。なるべく早く調子の見極めをしようとは思っています」と指揮官は話す。オープン戦や練習試合では高橋周平内野手、ソイロ・アルモンテ外野手もテストした。平田の状態を見ながら、今後、2番打者の変更も検討する。 21日のヤクルト戦に勝てば、12年以来の開幕カード勝ち越しとなる。開幕ダッシュへの意欲を聞かれると「もちろんですね」と、与田監督は気持ちを切り替えた。

◆中日のダヤン・ビシエド内野手(31)は20日、ヤクルト2回戦に「4番・一塁」で先発メンバ入りした。  前日19日の開幕戦では第1打席で右翼へ先制2ランを放ち、今季の12球団最速となる第1号をマークした。その後も2安打で自身4度目となる猛打賞と快音を響かせ続け、来日した2016年以降の開幕カードでの成績は13試合出場で、打率・415(53打数22安打)、12打点、7本塁打。試合後は広報を通じて「積極的にいっている結果が最速になっているんだと思う。甘いボールに設定してそれを打ちにいったことが結果につながった。途中、点を取られてしまい、追いかける展開になったがこうして逆転してチームが勝ったことがすごくうれしいよ」とコメントし、主砲として貢献したことを喜んだ。  延長十回に及ぶ4時間49分の激闘から一夜、試合前は球場到着後すぐに外野でストレッチを受けて準備。2012年以来、8年ぶりの開幕カード勝ち越しへの力となれるか。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(20)が20日、中日2回戦(神宮)の一回、今季1号となる特大ソロを右中間に放った。  相手先発の吉見から特大アーチを放ち、一塁ベンチ前に戻るとガッツポーズ。ヤクルトは一回無死から、山田哲が2戦連発となる先制2ランをバックスクリーンに放った。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(20)が20日、中日2回戦(神宮)に「4番・三塁」で先発出場。2点を先制した後の一回1死から、右中間席中段へ特大の1号ソロを放った。  相手の先発右腕・吉見が投じた1球目のシュートを強振。打った瞬間分かる豪快な一発に「積極的にスイングすることができました。まずは1本出てよかったです」とうなずいた。  村上は前日19日の開幕戦で、1956年の町田行彦(22歳0カ月)の球団最年少記録を更新する20歳4カ月で開幕4番に座っていた。

◆ヤクルト・塩見泰隆外野手(27)が20日、中日2回戦(神宮)に「5番・中堅」で先発出場。2点リードの三回2死から、右翼席へ飛び込む1号ソロを放った。  先発右腕・吉見の浮いたスライダーを捉え「昨日(19日)、今日とヒットが出ていなかったので、何とか打ててよかったです。いい波に乗れたら、と思います」。今季、外野のレギュラーとして期待される3年目が、しっかりと結果を残した。

◆中日・吉見一起投手(35)が20日、ヤクルト2回戦(神宮)に先発し、4回5安打4失点だった。  「もったいないです。一番、警戒していたことが起きてしまった。初回からの大量失点はだめ」  一回無死1塁で山田哲に2試合連続となる中越えの2ランを浴びると、1死後には村上に右翼席上段に運ばれていきなり3失点。三回には5番・塩見にも右翼へソロを浴び、一発攻勢に苦しんだ。  「投げている感覚は悪くないので、次につなげていきたいです」   最終イニングとなった四回はスライダー5球で三者凡退に抑えるなどいい材料もあったからこそ、次回登板を見すえた。

◆ヤクルトは20日、中日2回戦(神宮)で4-2とリードして七回を迎え、球団マスコットのつば九郎が無観客の球場で東京音頭を踊ってチームを活気づけた。  NHK総合の中継で解説を務めた元中日の和田一浩氏は「(ファンは)自宅で傘をさしているんじゃないでしょうか。(対戦相手として)見るのが好きだった」と、燕党名物の応援に対する印象を語った。  ヤクルトは19日の中日との開幕戦で敗れており、中継には「勝って『エア東京音頭』を躍らせてくれ」などと視聴者からメッセージが寄せられた。

◆ヤクルト・小川泰弘投手(30)が20日、中日2回戦(神宮)に先発。6回6安打失点で6三振を奪う好投を披露した。  序盤からテンポよく投げ込んだ。一、二回はともに3者凡退。三、四回は連打などで1点ずつを失ったが、その後は大きく崩れることなく98球でマウンドを2年目の清水に譲った。  6月の練習試合再開後は2試合で6回2/3を投げ11失点と結果が出ず「高めに浮いていたところもありましたし、フォーム的にも少し横回転だったというところもあったので、重点的に見直しました」。短期間だが修正に励み、自身の"開幕"にしっかりと合わせてきた。

◆中日のドラフト2位・橋本侑樹投手(22)=大商大=が20日、ヤクルト2回戦(神宮)の五回から2番手でプロ初登板を果たし、1回を無安打無得点に抑えた。最速は150キロをマークした。  「めちゃくちゃ緊張しました。投げている間もずっと緊張していて、ランナーが3塁にいった時にやっと緊張と力が抜けました。ランナーを四球で出してしまったのはよくないですが、0点でかえってこられたことはよかったと思います」  1番からの好打順を相手にいきなり先頭の坂口に四球を与えた。女房役の木下拓が坂口の二盗を阻止して1死をとったあとも山田哲に四球を与え、今度は二盗を決められて得点圏に走者を背負うピンチ。だが、青木を二ゴロに抑え、村上に四球を与えたあとは前の打席で本塁打を放っている塩見を三ゴロに。2日の練習試合では救援登板して、1回10失点と炎上した苦い記憶のある神宮のマウンドだったが、この公式戦ではスコアボードにしっかりとゼロを刻んだ。  19日の開幕戦では楽天・小深田(大阪ガス)、ロッテ・福田(法大)などルーキー野手がプロ初出場を果たしたが、投手では橋本が12球団最速デビュー。ただ、慢心することはなく「最速なのはうれしいですが、僕の目標は1軍にずっといることなので、1日1日を大切にしていきたいです」とさらなる活躍を誓った。

◆ヤクルトが20日、中日2回戦(神宮)に6-2で快勝した。一回に山田哲の2試合連発となる2ラン、村上の特大1号ソロなどで主導権を奪った。さらに、三回にも塩見に一発。先発の小川は6回を投げ、6三振を奪うなど6安打2失点で今季初勝利。指揮を執って1年目の高津監督の初白星に花を添えた。  小川はウイニングボールを高津監督に渡した後、ヒーローインタビューで満面の笑みを浮かべた。一問一答は以下の通り。  --初勝利の心境は  「まずは勝利することができてほっとしています」  --どんなテーマでマウンドに立った  「とにかく攻め込んでいく気持ちを忘れずに投げましたし、一球一球、気持ちで勝つんだと(気迫を)前面に出して押していきました」  --一回に3点先制  「援護してもらって乗っていけましたし、守っているときも、バックのみなさんが声を掛けてくれて、強い気持ちで一球一球、投げることができました」  --高津監督からどんな声を掛けられた  「ナイスピッチングと声を掛けていただきました」  --今季の目標は  「2桁勝利を目指して頑張りたいと思いますし、チームとしては昨年すごい悔しい思いをしているので、浮上のきっかけをつかめるように、最後まで強い気持ちで戦っていきたいと思います」  --ファンへ  「カメラ越しですけど本当に応援が届いたと思います。ありがとうございました。グラウンドに入れるのは、まだ少し先になると思いますが、それまで選手全員で一丸となって、勝利を目指して一戦一戦、戦っていきます。応援よろしくお願いします」

◆中日のD2位・橋本(大商大)が五回にプロ初登板し、1回を無安打無得点に抑えた。  「緊張しました。走者を四球で出してしまったのは良くないですが、0点でかえってこられたことは良かった」  3四球を与えたが、相手の二盗失敗と2つの内野ゴロでアウトを重ね、無失点。今月2日の練習試合で救援登板し1回10失点と炎上した同じ神宮球場で、しっかりとリセットしてみせた。  この日、西武D1位・宮川(東芝)や阪神D6位・小川(東海大九州)らは試合の終盤に登板しており、新人投手"デビュー一番乗り"。ただ、レジェンド・岩瀬氏の背番号「13」を受け継ぐ左腕は「うれしいですが、僕の目標は1軍にずっといることなので、1日1日を大切にしていきたいです」と先を見すえた。(須藤佳裕)

◆ヤクルト・小川泰弘投手(30)が20日、中日2回戦(神宮)に6回6安打2失点で今季初勝利。粘りの投球で高津監督に初勝利をプレゼントした。  「勝利することができて、ホッとしています。攻め込んでいく気持ちを忘れずに投げましたし、気持ちを前面に出して、押していきました」  序盤からテンポよく、直球とカットボールを中心に中日打線から凡打の山を築いた。三、四回は1点ずつを失ったが、崩れることなく6三振を奪った。  昨季は5勝12敗、防御率4・57。自己ワーストのシーズンだった。6月の練習試合再開後も2試合で計6回2/3を11失点と結果が出ず、投球フォームの修正に励んだ。高津新監督も「去年、あれだけ苦しんで練習試合も非常に悪かった。今は再生中。『今年は必ずいい年になる』と暗示をかけたりしました」という。  新型コロナウイルスの影響で自主練習期間となっていた5月16日に、30歳の誕生日を迎えた。外出は控え、自宅でシャンパンと大好物のチーズケーキをテーブルに並べた。タイトルを獲得し、開幕投手も務めた20代を「いろいろ経験させてもらった」と振り返り、「よりよい一年一年にしていきたい」と30代への決意も新たにした。  試合後、指揮官にウイニングボールを手渡し「(高津)監督を勝たせたいという思いは強いですし、これからも期待に応えられるように頑張りたい」と力を込めた。燕のV奪還へ、鍵を握るのは投手陣。40歳の石川とのダブルエースで頂点を狙う。(赤尾裕希)

◆ヤクルトは20日、中日2回戦(神宮)で6-2の勝利。3年目を迎えた4番・村上宗隆内野手(20)が一回に今季1号の特大弾を放つなど、計3本塁打が飛び出し、高津臣吾新監督(51)が開幕2戦目で初勝利をつかんだ。ウイニングボールを手にした日米通算313セーブの元守護神は、今年2月11日に死去した恩師・野村克也さん(享年84)が築いた「ノムラ野球」の継承を誓った。  --初勝利の心境は  「昨日、(楽天の)三木監督も(広島監督の)佐々岡さんも勝っていたので、複雑な心境というか。手応えを感じながらの昨日のゲームであり、きょうのゲームだった。みんながよく頑張ってくれて、素直にうれしい」  --ウイニングボールはどうする  「もう今、部屋に飾りました。初めて2軍監督で練習試合をやったときの1勝目のボールと、きょうのボールと2個並べて飾っています」  --昨日に続き、打線が機能した  「坂口がよく出塁してくれたので、必然的に哲人の前にランナーがいたり、3番、4番、5番でランナーを置いたシチュエーションができている」  --村上の働き  「今は自分のスイング、強いスイングを目指しているところ。それができるようになったら、4番の存在感であったり、役割、仕事ができてくるのかなと思います」

◆ヤクルトは20日、中日2回戦(神宮)で6-2の勝利。3年目を迎えた4番・村上宗隆内野手(20)が一回に今季1号の特大弾を放つなど、計3本塁打が飛び出し、高津臣吾新監督(51)が開幕2戦目で初勝利をつかんだ。ウイニングボールを手にした日米通算313セーブの元守護神は、今年2月11日に死去した恩師・野村克也さん(享年84)が築いた「ノムラ野球」の継承を誓った。  無観客のスタンドに向かい、帽子を振った。笑顔の選手も次々に続く。開幕2戦目で初勝利を飾った高津監督は、先発の小川から手渡された記念のボールをクラブハウスの監督室に飾った。  「その年の最初の勝ちはホッとしますし、うれしい。僕が初めての1軍監督ということで、みんなも喜んでくれた。これからも全力で戦っていきたいと思います」  きょう21日は「父の日」。孝行息子たちの"前祝い"に新監督が目尻を下げた。  2020年型打線が一回から火を噴いた。衝撃の一発を放ったのは4番・村上だ。山田哲の2号2ランで先制した直後。1死無走者で吉見の初球、甘く入った136キロの外角シュートをバットに乗せた。鮮やかな放物線を描いた白球は、右翼席上段で弾んだ。  「積極的にスイングできました。まずは1本出てよかったです」。昨季は36本塁打、96打点でセ新人王に輝いた新4番も今季1号に笑顔だ。前日19日に1956年の町田行彦(22歳0カ月)を更新する球団最年少(20歳4カ月)で開幕4番を務めた大砲が、指揮官に初勝利をプレゼントした。  ふたつの糸が重なる。九州学院高(熊本)から村上がドラフト1位で入団した2018年、2軍を率いていたのが高津監督だった。1年目からかけ続けられている言葉がある。  「空振りすることもある。打てないこともある。バッターとして相手にプレッシャーのかかるスイングをしなさい」  現役時代に松井秀喜氏(元巨人)や大リーグの強打者と対戦した指揮官に求められているのは、凡退しても相手に恐怖心を与える4番の姿だ。  「彼が入団してから、(2軍戦でも)僕は4番以外を打たせたことがない。『どんなことがあっても、そこで成長していけ』というメッセージを込めてね」と新監督。重圧と向き合い、本物に育てという"親心"だった。今季は4番で起用し続ける覚悟でいる。  「中心なき組織は機能しない」「4番はチームの鑑たれ」-。多くの名言を残した恩師・野村克也さんが今年2月に死去した。「野村監督だったら...」という考えが頭によぎる瞬間があると高津監督が漏らしたことがある。「どうしてあのときは、とか当時は分からないこともあった。神宮の"あの席"に座って考えた結果、采配していたんだろうな」。恩師の指定席だった一塁ベンチの監督席で、1勝の重みをかみしめた。  「一つ勝ったことは報告したいと思います。まだ監督としてすごく未熟だと思うので、怒りもしないでしょうね。鼻で笑って終わりだと思います。『ノムラ野球』をしっかり継承して、スワローズの素晴らしい伝統の1ページを作る2020年にしたい」  昨季最下位の悔しさから始まった今季。名将が築いた伝統を受け継ぎ、高津ヤクルトが新たな歴史を刻む。(長崎右)

◆ヤクルトの4番・村上に1号が出た。九回は右前打を放ち、2試合連続の2安打。昨季とは比べものにならないくらい、スイングが鋭い。  打撃の最大の課題は、速球への対応だった。特に内角球に差し込まれることが多かったが、今季は引っ張った一塁側へのファウルが目立つ。内角を攻められても、しっかりと打ち返すことができている証しだ。  スイングをコンパクトにしたからではない。自動車に例えると、馬力のあるエンジンはそのままで、小回りがきくようになったということ。長打力という長所を維持したまま、弱点が克服できていると言っていい。昨季はリーグ最多の184三振を喫したが、技術が備わった今季は、かなり減るだろう。  打撃に関しては、このくらいやれると思っていたので驚きはない。十分にタイトル争いができると思う。むしろ、見違えるように動きがよくなった三塁守備を評価してあげたい。  村上や、2試合連続の一発を放った山田哲のような強打者の打撃を見るのは、ワクワクする。プロ野球が開幕して、本当によかった。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
200 1.000
(-)
-
(-)
11814
(+11)
3
(+1)
2
(+1)
1
(+1)
0.274
(↑0.016)
1.500
(↑0.5)
1
(-)
広島
200 1.000
(-)
0
(-)
11815
(+10)
6
(+5)
4
(+2)
1
(-)
0.316
(↑0.01)
3.000
(↓2)
3
(2↓)
中日
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
11811
(+2)
13
(+6)
1
(-)
0
(-)
0.321
(↓0.062)
6.500
(↓0.2)
3
(1↑)
ヤクルト
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
11813
(+6)
11
(+2)
5
(+3)
2
(+2)
0.329
(↓0.041)
4.260
(↓4.26)
5
(1↓)
DeNA
020 0.000
(-)
2
(↓1)
1186
(+5)
15
(+10)
3
(+2)
0
(-)
0.215
(↑0.082)
7.000
(↓2)
5
(1↓)
阪神
020 0.000
(-)
2
(↓1)
1183
(+1)
14
(+11)
2
(+1)
2
(+2)
0.200
(↓0.019)
0.000
(↑3.38)