巨人(☆11対1★)阪神 =リーグ戦2回戦(2020.06.20)・東京ドーム=
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阪神
0001000001611
巨人
10020080X11901
勝利投手:田口 麗斗(1勝0敗0S)
敗戦投手:岩貞 祐太(0勝1敗0S)

本塁打
【阪神】原口 文仁(1号・4回表ソロ)
【巨人】パーラ(1号・7回裏3ラン)

  DAZN
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◆巨人は1-1で迎えた4回裏、岡本の適時打などで2点を挙げ、勝ち越しに成功する。7回にはパーラの来日初本塁打となる3ランが飛び出すなど、打者一巡の猛攻で8点を挙げ、試合を決めた。投げては、先発・田口が5回1失点で今季初勝利。敗れた阪神は、投手陣が崩壊した。

◆昨季大腸がんから奇跡の復活を遂げた阪神原口文仁捕手(28)が、今季1号ソロを放った。 0-1の4回2死走者なし。巨人田口の初球、高めに浮いた140キロ直球を左翼スタンドへ運んだ。「サダ(岩貞)が粘りのピッチングをしてくれていますし、2死からなんとか形を作ろうと思って打席に入りました。追い付けて良かったですし、ベンチの雰囲気も良いので、このまま一気に勝ち越したいです」。見逃せばボール球だったが、会心の当たりで一時試合を振り出しに戻した。 6月6日のソフトバンクとの練習試合(甲子園)以来のアーチで、東京ドームに限れば、19年7月12日のオールスター以来、約1年ぶりの快音だった。

◆巨人先発の田口麗斗投手(24)が、5回91球4安打1失点でマウンドを降りた。 1点リードの4回に原口に1発を許したが、粘りの投球で勝利投手の権利を持って、戦況を見つめた。「行けるところまで行くと強い気持ちを持ち、マウンドに立ちました。球数は多くなってしまい、ホームランも打たれましたが、走者をかえさずに最少失点で、粘り強く投げることはできたと思います」と振り返った。

◆巨人の4番、岡本和真内野手(23)が、勝ち越しの適時打を放った。 1-1の4回1死三塁。今季初安打となる適時二塁打を左翼線へ運んだ。この回先頭の坂本の中越え二塁打から始まった攻撃。「(坂本)勇人さんがチャンスをつくってくれて、丸さんがしっかり進塁打を打ってくれた。なんとかランナーをかえしたかったので打ててよかった。チームの雰囲気もいいですし、今日も勝ちたいですね!」とコメントした。

◆阪神先発岩貞祐太投手(28)は先手を許す今季初登板になった。 1回、坂本に左中間フェンス直撃の三塁打を許し、丸の二ゴロの間に先制点を許した。細かい制球を欠いたのは、同点に追いついた直後の4回だ。1死三塁で岡本に内角低めスライダーをさばかれ、左翼線に適時二塁打を浴びた。さらに2四球で満塁のピンチを背負い、炭谷に押し出し四球で失点を重ねた。この日は6回3失点。 「最少失点でなんとか粘りたかったですが、勝ち越された場面は四球絡みの失点だったので、もったいなかったです。自分自身で球自体は良かったと感じていただけに、勝負どころで粘ることができず悔しいです」と振り返った。

◆阪神新外国人のジャスティン・ボーア内野手(32)が、2度の満塁機で凡退した。 まずは1点ビハインドの3回。2死満塁で、左腕田口の外角低めスライダーをひっかけて平凡な二ゴロに終わった。7回は2点ビハインドの2死満塁で、代わったばかりの左腕高木にしつこく外角を攻められ、最後は147キロ直球に手が出ず見逃し三振。反撃のチャンスを逃し、7回の守備からベンチへ下がった。 この日も左腕相手に4打席立って安打は生まれず。これで左腕に対しては2月の実戦から22打席、20打数無安打になった。

◆阪神ドラフト6位の小川一平投手(23)は、ほろ苦いプロ初登板になった。 7回から2番手で登板。先頭パーラに右前打を打たれ、自らの暴投と失策、さらに四球も重なって無死満塁とされた。打順は1番に戻り、前日決勝2ランを放った吉川尚は、150キロ直球で空振り三振に打ち取ったが、坂本に左前適時打、岡本にも右前適時打を許したところで降板。3番手の谷川も打ち込まれ、小川は1回もたず5失点(自責1)で1軍初登板を終えた。 ベンチに帰ると、目に涙を浮かべた表情を見せた。矢野監督も高評価していた右腕が、プロの洗礼を浴びた。

◆巨人は1回、2番坂本の三塁打で1死三塁とし、3番丸の二ゴロの間に先制した。先発田口は3回まで3安打無失点に抑えた。 阪神は4回に原口が同点ソロを放った。巨人は4回1死三塁から岡本の適時二塁打、炭谷の押し出し四球で2点を勝ち越した。 巨人は7回に坂本、岡本、陽岱鋼の適時打、パーラの1号3ランなどで8点を追加。6回以降小刻みな継投でつなぎ2連勝とした。勝ち投手は田口で1勝目、負け投手は岩貞で1敗目。

◆巨人は1回、2番坂本の三塁打で1死三塁とし、3番丸の二ゴロの間に先制した。先発田口は3回まで3安打無失点に抑えた。 阪神は4回に原口が同点ソロを放った。巨人は4回1死三塁から岡本の適時二塁打、炭谷の押し出し四球で2点を勝ち越した。 巨人は7回に坂本、岡本、陽岱鋼の適時打、パーラの1号3ランなどで8点を追加。6回以降小刻みな継投でつなぎ2連勝とした。勝ち投手は田口で1勝目、負け投手は岩貞で1敗目。

◆巨人坂本勇人内野手が今季初の猛打賞。坂本の三塁打は18年6月28日広島戦以来22本目だが、本塁打を除いた「単打・二塁打・三塁打」の3種類の安打を打ったのは16年5月20日中日戦以来、4年ぶり5度目になる。 これで坂本の猛打賞は通算152度目。猛打賞の最多記録は張本(ロッテ)の251度で、セ・リーグ記録は長嶋(巨人)の186度。坂本の152度は高木守(中日)荒木(中日)に並びセ・リーグ9位タイとなり、通算2000安打以上の選手が並ぶセ・リーグの猛打賞10傑に登場した。

◆巨人の4番岡本和真内野手が4回に今季初安打となる勝ち越し二塁打を放つなど、2安打2打点を挙げた。 4回は坂本勇人内野手の二塁打から好機が生まれ「勇人さんがチャンスをつくってくれて、丸さんが進塁打を打ってくれた。何とかランナーをかえしたかった」と集中。 10日の入院期間を経て復帰したキャプテンには「いろいろ大変だったと思いますが、こうして結果を出すのはすごいなと思います」と言った。

◆「シャークダンス」が人気の巨人の新外国人ヘラルド・パーラ外野手が、待望の来日1号を放った。 オープン戦、練習試合を含め、実戦27試合目で初アーチ。8回2死一、二塁から高めに入った137キロのシュートを右翼席に運ぶ3ランで、ホームイン後には両腕をサメの口のように上下させる得意のダンスを披露した。原監督らナインからも「シャークダンス」で出迎えられ「みんなが踊ってくれて、僕以上に喜んでくれた。チームがまとまっている姿を見るのは本当にいいこと」と感激した。 当初は岡本の後を打つ5番として期待されたが、6月の練習試合で同打順では3試合無安打。開幕は7番からスタートした。前日の1安打に続き2安打を放ち「どの打順でも自分にとっては関係ない」と仕事に徹する。 原監督は「新鮮な形でピッチャーたちと当たらないといけない中で、結果が早めに出たのはいいと思います」と喜んだ。

◆阪神は大敗し、開幕から連敗スタートとなった。開幕から2連敗は14年ぶり。新外国人選手の4番ジャスティン・ボーア内野手(32)は2度の満塁機で凡退するなど4打数無安打。2月から開幕までの実戦で左投手に対し、18打席16打数ノーヒットだったが、この日も4打席とも左投手との対戦で攻略できなかった。試合後の矢野燿大監督(51)の主なコメントは以下の通り。 -先発の岩貞は状態もよさそうに見えたが 矢野監督 気持ちも向かっていた。今シーズン初登板なんで慎重になるのはあると思うけど。押し出しはちょっともったいないなと思うけど、それ以外は岩貞らしく投げ切ってくれたんじゃないかなと思ってます -試合は途中までどちらに転んでもおかしくなかった。流れを持っていかれた要因は 矢野監督 それはみなさんが一番聞きたいJB(ボーア)のところのね、あそこで1本出てないっていうのがね。そういう打順というか、マルちゃん(マルテ)も今状態いいんでね。そういうところでは、あそこで、うーん...1本出てればっていうのは昨日もそうやったけど。そこが結果的にはポイントになってくるかなと思う -(ボーアは)切り替えるしかない 矢野監督 やり返すチャンスもあるしね。今までにそういう経験はあると思う。練習見ても一生懸命やる。練習前の準備にしても、しっかりした準備をして、一塁までしっかり走るとか、そういう姿は見せてくれている。何とか1本出てくれたら -打線はチャンスはつくれている 矢野監督 練習試合の流れからいうとちょっと打線の状態が下がり気味の中でここに来たので。(糸井)嘉男はきょう2本出た。(糸原)健斗も1本出た。そういうところでは上がってほしいと思うけど、絶好調というか調子いいのはマルちゃんくらいなのかな -ルーキー小川は2点差の僅差で登板 矢野監督 俺の評価。一平ちゃんにも言ってたし。初登板っていうのは難しいしね。俺も一平ちゃんには言ってたけど、もちろん抑えてくれたらうれしいけど、どの結果でも初登板絶対緊張するしね、うまくいかなかったとしてもお前の財産になるから、だから思い切って投げきってくれたら。今日みたいな結果であったとしても今後プロ生活送っていく上でお前のプラスになるからと伝えていた。イニングの途中とか楽な場面でいくというのも1つの考え方やけど今日の場面を投げたということは次、どんな場面で行ってもあいつにとってプラスになるっていう俺のなかの判断で。結果に対しては生かしてくれたらと思います -小川はまたチャンスも 矢野監督 もちろん。ボールも悪い感じじゃない。俺もルーキーのピッチャーたくさん受けてきたけど、ストライク入らないピッチャーとかさ、そんなんが多い印象なんよ、やっぱり。だからそれはなかなかやっぱり落ちついて、本来ならお客さんが入ってる中で、より緊張感高まるけど、もしかしたらこのお客さんいないっていうのも、逆に緊張感あったっていうのもあるかもしれない。次からはそうういう基準じゃなくなってくるんでね。プロとして、第1歩を踏み出したわけだから、プロとしてまた次リベンジしてくれたらいい -原口の評価 矢野監督 練習試合、キャンプから含めてチャンスがあってもおかしくないような守りにしても、打つ方にしても結果を残してきたんでね。競争という中から強くなってほしいというところで、そういう姿を見せてくれていた。きょうもスタメンでいったし、きょうのプレーにしても向こうの代走の選手に対して、すばらしい送球だった。打撃もフミ(原口)らしい打撃だったのでそういう評価をしています

◆奇跡を信じた男を中心に、開幕2連勝を飾った。新型コロナウイルス陽性判定を受けて入院し、12日に退院した巨人坂本勇人内野手(31)が阪神2回戦(東京ドーム)で4打数3安打1打点。GReeeeNの「キセキ」が流れた第4打席に今季初適時打を放った。本塁打が出れば、サイクル安打の活躍で完全復活を印象づけた。新外国人ヘラルド・パーラ外野手(33)は来日初本塁打。球団通算6001勝目の軌跡を残した。「アリガトウや Ah...」。坂本は「そこの部分で、ファンの人とかが声を合わせて歌ってくれる感じとか好きなんですよね」。無人のスタンドに響き渡るメロディーに合わせ、第4打席に入った。第3打席までとは違う登場曲GReeeeNの「キセキ」。洋楽、HIP HOP...。いろんな音源に乗せ、キャリアを積み重ねてきたが、2年目から使用するこの曲は14年目でも変わらない。 2点リードの7回1死満塁。外角スライダーに腰をグッと落とし、左前へ運んだ。新型コロナウイルスで陽性判定を受けて3日から入院し、12日に退院したばかりのキャプテン。うまくいかない日だってある。それでも、開幕戦のスタメンに名を連ね、今季初安打を記録。2戦目でいきなりチーム唯一の猛打賞。3安打全てで得点に絡んだ。本塁打が出れば、サイクル安打だった。キセキが流れ、今季初適時打で初打点をマーク。それって「奇跡」? 坂本 昨日、今日といい雰囲気で、開幕と2戦目をとれたことはチームに勢いがつくと思います。明日、もう1つ、全員で戦い、勝てるように試合に臨みたいと思います。 入院していた病室では、満足なトレーニングをこなすことはかなわなかった。体幹トレーニング中心の日々も明日、今日より笑顔になれるように耐えた。球場で会えなくとも、ファンの存在があるから気持ちは晴れだった。開幕戦のミーティングで「いろんな人に感謝の気持ちを持って1年間戦っていきましょう」。言葉は、自然とあふれ出た。 まだ旅の途中。リーグ連覇、日本一という軌跡を残すための。最後の1秒まで、あきらめることはない。東京ドームの無人の外野スタンドには、応援ボードなどで「WITH FANS」の文字が記される。ファンと寄り添って-。未曽有のシーズン。通算2000安打には残り112本。今年はいつも以上に喜びも、悲しみも全て分け合っていく。【栗田尚樹】 ▽巨人原監督(坂本について)「本来ならば、ちょっと疲れも、体の張りもあるんでしょうけれども、昨日よりはるかにスイングスピード、体のキレが出ているところに、並みではないなという感じがしますね」

◆4番のバットから快音が出ない。阪神の新外国人ジャスティン・ボーア内野手(32)が、2度の満塁機を含めて4打数無安打に終わった。4打席の対戦はいずれも左投手。開幕前の実戦で対左に18打席16打数ノーヒットで、シーズン初となる左腕との対戦でも振るわなかった。チームは14年ぶりとなる開幕から2連敗を喫した。ボーアが左腕2人に封じられた。2度目の満塁機は2点ビハインドの7回だった。2死満塁。巨人ベンチが右腕ビエイラから左腕高木にスイッチしてきた。カットボール3球で1-2に追い込まれると、4球目の外角直球を見逃し。この打席、1球もバットを振ることなく、三振に倒れた。 最初の満塁機は1点を追う3回だった。こちらも2死満塁。相手は先発左腕の田口で、2-2から7球目。低めスライダーに当てるのが精いっぱい。ぼてぼての二ゴロに終わっていた。 ボーア 自分の打席が違う結果であれば、試合の結果も変わっていただろうし、大事な場面で流れを持ってこれなかった自分の責任を感じている。 本人が悔しい思いを言葉にすれば、矢野監督も2度の好機での4番の凡退を勝敗の分岐点として挙げた。「JB(ボーア)のところ。あそこで1本出てないっていうのがね。1本出てればっていうのは、昨日もそうやったけど」。 気になるのは対左のデータだ。ボーアは田口と相対した2回と5回の打席も内野ゴロに倒れていた。シーズン初の左腕との対戦は4打数無安打。2月キャンプから開幕までの実戦で左投手には18打席で16打数無安打だった。初顔合わせが続き、データもない中で結果を残す難しさはある。ただ"左腕アレルギー"の懸念を払拭(ふっしょく)できなかった。 これでボーアは2試合8打数ノーヒット。打順の巡りの関係で、7回裏の守備から交代となった。もちろん、4番打者のバットだけが湿っているわけではない。先発野手8人のうち、5人を右打者で並べた打線で得点は原口のソロのみ。2試合連続1ケタ安打。サウスポー対策の打線も苦しめられた。 開幕から連敗発進は14年ぶりだが、まだ2試合が終わっただけ。矢野監督はボーアについて「やり返すチャンスはある。なんとか1本出れば」。そして、期待を背負うメジャー通算92本塁打の4番も言った。 ボーア 2試合続けてやられてしまっているし、このまま負けたままでは終われない。昨日、今日のことは切り替えて、明日やり返したい。 第3戦こそ、豪快な打球を披露してみせる。【松井周治】 ▽阪神井上打撃コーチ ジャスティン(ボーア)が苦しんでいるというのは、俺らもともに苦しもうと思うし。お互い苦しみながら我慢しながら、ジャスティンの1本はみんな待ち望んではいるけれども、まだ2試合終わったところだし、一緒に打開策を練っていこうと思います。

◆阪神の開幕2連敗は、06年ヤクルト戦(神宮)以来14年ぶり。巨人戦に限ると、1978年(昭53)に後楽園での2連戦に●●以来、42年ぶり。江本孟紀、古沢憲司の両エースを立てたが、6-7、1-2とともに1点差で敗れた。 21日も敗れ3連敗となると、00年の横浜戦(横浜)以来、20年ぶり。なお巨人との開幕カード3連戦に●●●は過去にない。

◆阪神原口文仁捕手(28)が、今季1号を豪快にかっ飛ばした。 0-1の4回2死走者なし。巨人の先発田口の初球だった。高めに浮いた140キロ直球を左翼スタンドへ。見逃せばボール球だったが、会心の当たりで一時同点に追いつくソロ。 「しっかりスイングした結果がホームランという形になって良かった」。ダイヤモンドを1周し、ベンチに帰ってからは、チームですっかりおなじみの「かめはめ波ポーズ」も披露。本家のボーアよりも先にトレンドパフォーマンスを決めた。 昨年1月。原口は大腸がんを宣告された。春季キャンプに参加できず絶望的な状況だった。それでもリハビリを続けて、復活を遂げた。がん克服後に放った初アーチは、昨年7月12日のオールスター。この日と同じ東京ドームだった。当時「本当に幸せだな...と感じています」と話していた。復活への号砲を鳴らした場所で原口の今季が開幕した。 正捕手梅野に代わり、開幕2戦目でスタメン。岩貞とは練習試合からバッテリーを組んできた。「坂本さんを抑えないと失点につながってしまうという意識を持っていましたが、結果打たせてしまった。バッテリーで反省したい」。警戒した坂本に長打2本を含めて3安打を許し、先制、勝ち越しの起点を作らせた。「(岩貞)サダの調子が良かっただけに悔いが残ります」。6回1死一塁では俊足の重信の盗塁を阻止。バットと肩で岩貞を助けた。ただ、7回には救援陣が8失点するなどリード面では反省が募った。 結局チーム唯一の得点に終わったが、矢野監督は「フミ(原口)らしい打撃だった。そういう評価をしています」。今季は捕手で勝負すると公言している原口。梅野、坂本らを押しのけ、扇の要をつかみにいく。【只松憲】 ▼原口が開幕2戦目に捕手として先発出場したのは自身最速。これまで最も早かったのは、チーム18試合目で、18年4月21日巨人戦。

◆阪神ドラフト6位小川一平投手(23)は、2/3回を3安打5失点と悔しいデビュー戦となった。 1-3の7回に先発岩貞の後を受けて登板。先頭パーラに2球ボールが続き、3球目の151キロ直球を右前に運ばれた。暴投で二塁に進めると、炭谷の犠打をファンブルし無死一、三塁。続く大城には四球と悪い流れは止まらず、1死満塁で坂本、2死満塁から岡本に適時打を浴び、降板となった。3番手の谷川も押し出し四球に3ランなど、この回だけで8点を失った。 苦さの詰まった31球だった。ただ矢野監督は「プロとして、第1歩を踏み出したわけだから、プロとしてまた次リベンジしてくれたらいいんじゃない」と小川の背中を押した。2点ビハインドでの起用。点差をキープして打線の反発を待つ大事な役回りを託した意図を明確に示した。 「そこまでの俺の評価。俺も一平ちゃんには言っていたけれど、抑えてくれたらうれしいけど、どの結果でも初登板は絶対緊張するし、うまくいかなかったとしてもお前の財産になるから。だから思い切って投げきってくれたら、と」 過密日程でブルペンの総合力が求められるシーズン。緊迫した場面で登板機会を与えて、経験値を今後の糧にしてもらう戦略的なマウンドだった。指揮官の期待値、親心がこもっていた。 小川は前夜に逆転2ランを放った吉川尚と丸から、直球で空振り三振を奪うなど持ち味も見せた。次のチャンスについて矢野監督は「もちろんもちろん。ボールも悪いとか、そんな感じじゃないんで」と即答。東海大九州から入った本格派右腕「一平ちゃん」のプロ生活は始まったばかりだ。【磯綾乃】

◆阪神岩貞祐太投手が6回4安打3失点で初黒星を喫した。 「最少失点でなんとか粘りたかったですが、勝ち越された場面は四球絡みの失点だったので、もったいなかったです」。直球で押し込んで調子の良さを見せていたが、1-1で迎えた4回に押し出しを含む3四球で2失点。「球自体は良かったと感じていただけに、勝負どころで粘ることができず悔しいです」と悔いを残した。

◆阪神能見篤史投手が41歳シーズンの初登板を果たした。 4番手で8回のマウンドに上がり、先頭の大城から内角低めの直球で見逃し三振を奪うと、石川を中飛、増田大を左飛と9球で3者凡退に仕留めた。最速は146キロを計測。大差がついての登板だったが、安定感ある投球を見せた。

◆阪神の2番近本光司外野手が今季初盗塁を記録した。 7回1死一、二塁から一ゴロ併殺崩れの間に出塁。2死一、三塁から続くマルテの初球で二塁を陥れた。昨季は36盗塁をマークし、史上2人目となるルーキーでの盗塁王を獲得。今季は開幕から2試合で9打数無安打と苦しむが、持ち味の機動力を発揮した。

◆外野守備に取り組む阪神大山悠輔内野手が「5番左翼」の先発で今季初出場した。公式戦での左翼スタメンは18年8月19日のヤクルト戦(神宮)以来671日ぶり。 7回からは一塁に就いた。バットでは2回に今季初安打となる遊撃内野安打をマークした。

◆阪神1番の糸井嘉男外野手がマルチ安打をマークした。3回の第2打席で内角球を左前に落として今季初安打。 7回の4打席目には巨人ビエイラの159キロをレフトに運んだ。矢野監督は「(糸井)嘉男は今日2本、出たんでね。(糸原)健斗も1本出たし。そういうとこでは上がってほしいと思う」と期待をかけた。

◆阪神矢野燿大監督が今季初リクエストを成功させた。2点を追う6回2死走者なしの場面。2-2から陽岱鋼がワンバウンドのフォークを空振り。捕手原口がボールを見失った後、一塁送球もセーフの判定で振り逃げ成功となった。指揮官はすかさずリクエストのジェスチャー。リプレー検証の結果、アウトに覆った。 7回守備でもセーフと判定された本塁クロスプレーを巡ってリクエストしたが、こちらは覆らなかった。

◆元巨人で野球解説者の江川卓氏(65)が、20日放送の日本テレビ系「DRAMATIC BASEBALL2020 巨人×阪神 開幕第2戦」(後2・0)で解説を担当。阪神の3番マルテ、4番ボーアについて言及した。  五回、2死の場面でマルテが打席に入ると、巨人の先発・田口は低めを中心に配球。しかしマルテは手を出さず、江川氏は「低めの引っかかりそうなボールには全く振りませんからね。非常にこれはいい所ですよね」と評価。さらに田口は低めのスライダーで攻めたが、マルテはバットを出さずに四球を選んだ。これに江川氏は「ボールなんですけどね。通常は90%以上は振りますよ。なんで振らないんだっていうくらいいい所ですけどね」と選球眼をたたえた。  続くボーアが登場すると、実況を務める日本テレビの佐藤義朗アナウンサー(34)が「あの"バースの再来"と言われています」と紹介。元阪神の2年連続三冠王、ランディ・バース氏(66)と名勝負を繰り広げた江川氏は「バースは外側のストレートはレフトの方に打てましたからね。ボーアの方が少し引っ張り気味。9割、引っ張りですからね。外側の逃げていくボールはきついかもしれませんね」と指摘。ボーアは外めのストレートを引っ張り、二ゴロに打ち取られた。

◆阪神のドラフト6位・小川一平投手(23)が20日、巨人戦(東京ドーム)の七回からプロ初登板した。  先頭のパーラに左前打を許すと、続く炭谷の投犠打の処理で失策。代打・大城には四球を与えて満塁とし、1死から坂本に適時打を浴びて失点した。さらに2死満塁で4番・岡本にも適時打を許し、2/3回で降板。3番手・谷川も打ち込まれ、小川は3安打1四球5失点と、ほろ苦いデビュー戦となった。

◆巨人が開幕2連勝を飾った。先発の田口麗斗投手(24)が阪神・岩貞祐太投手(28)との左腕対決を制し、今季初勝利を挙げた。  巨人は一回1死、坂本の中越え三塁打から、丸の二ゴロの間に先制。四回に阪神・原口に一発を浴びて同点にされるが、四回の巨人の攻撃、1死三塁の場面で4番・岡本が今季初安打となる適時二塁打などで3-1とした。  田口は5回4安打1失点と好投し、勝利投手の権利を得て降板。阪神は七回、二死満塁の逆転機をつくるが、4番ボーアが見逃し三振に倒れるなどチャンスを生かし切れなかった。  巨人は七回、坂本の左前適時打、岡本の右前適時打、パーラの来日初アーチとなる3点本塁打などで大量8点を追加。11-1で勝利し、開幕カード勝ち越しを決めた。

◆阪神の原口が1号ソロを放った。0-1の四回2死で、見逃せばボールになりそうな高めの球を力強く振り抜くと、打球は左翼席へ飛び込み「しっかりスイングした結果。サダ(岩貞)も粘っていたので何とかしたいという気持ちだった」と振り返った。  捕手としても六回に正確な送球で二盗を阻止するなど攻守で奮闘したが、七回に救援陣が8点を奪われチームは大敗。巨人打線の勢いを止められず「ビッグイニングにしてしまった。自分自身の中で反省しなければいけない」と話した。 岩貞(6回3失点で黒星) 「球自体は良かったと感じていただけに、悔しい。勝ち越された場面は四球絡みの失点で、もったいなかった」 阪神・井上打撃コーチ(開幕戦から無安打のボーアに) 「まだ2試合終わったところ。一緒に打開策を練っていこうと思う」

◆安定した投球も、痛恨の1イニングに泣いた。先発の岩貞は要所で踏ん張ることができず、肩を落とした。  「球自体はよかったと感じていただけに、勝負どころで粘ることができずに悔しいです。四球絡みの失点だったので、もったいなかったです」  味方が同点とした直後の四回、先頭の坂本に中越え二塁打。1死三塁で岡本に左翼線への勝ち越し二塁打を許した。その後も3四球で、炭谷は押し出し。以降は立ち直ったが、6回4安打3失点で1敗目を喫した。  チーム事情で3月は中継ぎに挑戦し、結果的に先発で開幕を迎えた。直前の登板は13日のオリックス戦(京セラ)で5回パーフェクト。過去2年はシーズン初登板を白星で飾り、今季も好発進の気配が漂っていたが...。  悔しい結果にも、矢野監督は「押し出しはもったいないと思うけど、それ以外は岩貞らしく投げ切ってくれた」と次回に期待した。

◆何が「ボーアはバースの再来」や!!  三回と七回の満塁のチャンスに音なし...。てか、高木の外のストレートに手も足も出ず見逃し三振って、大型助っ人が情けなくて涙が飛沫(ひまつ)しそうになったやないか~! そーか分かったァ!! ボーアは無観客試合をいいことに「リモート助っ人」やろー!?  実際はドームの打席には立っていなくて、米国のマイホームから映像で参加しとるんちゃうかあ? ハーァ。それじゃバットに当たるはずあるかー!!  ハアハア...。ま、このくらい俺が怒っておくと、不思議とその後、大仕事してくれるんだよね~。な~に、まだたかが2試合、これからガンガン打ちまくって、バースの再来改め、初代ボーアとして、猛虎史上最強の助っ人となってくれ~!!  しかし、ねぇ...。開幕まで3カ月も首を長くして待っていたのに、2試合でわずか3得点...。おまけに憎き巨人に1-11の大敗と、全国の虎党の心はいまだ巣ごもり生活じゃないのさ...。  そこで、俺は独断で『猛虎打線ヒット自粛解除宣言』を出しますー!! だから、全国の虎党に特別給付白星を早く届けてくださーい!!

◆マウンドで力を出し切れず、降板後はベンチで悔しさをにじませた。D6位・小川(東海大九州)のプロ初登板は、5失点(自責1)のほろ苦デビュー。試合終盤の重要な局面でルーキーを起用した意図を、矢野監督が説明した。  「イニングの途中とか楽な場面でいくのもひとつの考え方やけど、本人にも『(大事なところでも)使うぞ』といっていたし、そういう評価があったので。あとはこの結果に対して、(経験を)生かしてくれたら」  1-3の七回。ここで踏ん張れるかどうかが、勝利を左右する重要な場面で、試合の流れを変えるべくマウンドに送り出された。しかし、先頭のパーラに右前打。続く炭谷の犠打の処理でもたつき、自らの失策でピンチを広げた。四球などで1死満塁とされ、坂本に左前へ適時打。4番・岡本にも高めの直球を右前にはじき返され、2点を献上したところで、交代が告げられた。  3番手・谷川もピリッとせず、四球を出し、打ち込まれて小川のプロ初登板は2/3回を5失点。新人のなかでただ一人開幕1軍入りし、一番乗りでデビューしたが、洗礼を浴びる形になった。  3月11日のヤクルト戦(神宮)で1軍登板して以降は紅白戦を含め、実戦10試合に登板し、防御率4・35も首脳陣はその実力の高さを評価。6月5日のソフトバンク戦(甲子園)では153キロを計測し、自己最速を更新するなど成長著しいところを証明していた。  「ボールも悪いとか、そんな感じじゃない。プロとして第一歩を踏み出したわけだから、次でリベンジしてくれたら」  ベンチにいた守屋やスアレスよりも先に送り出したことからも、将の期待の大きさがうかがえる。虎投の将来を背負って立つ23歳が、第一歩を踏み出した。(織原祥平)

◆本塁打を確信し、打席から一歩も動かなった。巨人のヘラルド・パーラ外野手(33)が、阪神戦で来日初アーチを描いた。8-1の七回2死一、二塁で、ライトスタンドへ。「そろそろ1本(本塁打が)ほしいと思っていた。もっとこういう結果が出るといい」。ベンチで出迎えた原監督や選手とともに、代名詞の"サメダンス"をうれしそうに踊った。  米大リーグ、ナショナルズで世界一を経験した昨年6月、当時2歳のまな娘、アリーヤちゃんが気に入っていた童謡「ベイビー・シャーク」を登場曲にすると調子が上向き、サメの口のように手を動かすパフォーマンスも生まれた。  きょう20日の父の日を前に、やはりベイビー・シャークとともに登場したパーラは、アリーヤちゃんの思いも乗せて3ラン。春季キャンプでは毎日朝8時前に一番乗りし、5歳上の亀井を「センセイ」と呼んで慕うまじめな助っ人は「僕ではなくチームがヒーロー」と謙遜したが、その背中はまぎれもなくかっこいい父の背中だった。(伊藤昇)

◆伝統の一戦で屈辱の2連敗。巨人の先発が左腕・田口とあって、開幕2戦目にして5番以降の4人に右打者を並べたが、わずか1点。その意地の1点をたたき出したのは「7番・捕手」で初先発した原口だった。  「サダ(岩貞)も粘っていたので何とかしたいという気持ちでしたし、しっかりスイングした結果がホームランという形になってよかった」  0-1の四回2死、田口の高めの140キロ直球を振り抜いた。見逃せばボールという悪球を、左翼席へ放り込んだ。一時同点とする今季1号。19日に西勇がチーム1号を放ったが、野手では最初の一発だ。ベンチに戻ると、ボーアの「ファイアボール」のパフォーマンスで盛り上げた。  守備でも魅せた。六回1死一塁でスタートを切った代走・重信をドンピシャの送球で刺殺。さらに同じく俊足の陽岱鋼が暴投で振り逃げを試みると、体勢を崩しながらも素早く一塁に送球した。一度はセーフの判定もリクエストで覆り、2つのアウトを連続で奪った。  開幕2戦目で梅野に代わって任されたスタメンマスク。6月の練習試合から岩貞が先発する試合では、すべて原口が受けてきた。シーズンでもコンビは継続。まだ正捕手争いは続く。もっといい選手になりたい。だからこそ、反省の言葉ばかりが口をついた。  「坂本さんを抑えないと失点につながってしまうという意識を持っていたが、打たせてしまったところは反省したい」  警戒していた巨人の2番・坂本には、いずれも失点に絡む3安打を許した。七回にはプロ初登板のD6位・小川(東海大九州)が5失点(自責は1)。代わった谷川も勢いを止められなかった。「緊張があるなか、もっと手助けをしてあげられた。ビッグイニングにしてしまったのは自分自身の中で反省しなければいけない」と猛省した。  とはいえ今季、野手としてチーム初打点を記録し、守備でも奮闘した原口を、矢野監督は「向こうの代走の選手に対して、すばらしい送球だった。打撃もフミ(原口)らしい」と評価した。  これからも続く正捕手争い。勝つことが何よりのアピールとなる。次こそ勝利をつかみ、虎一番の女房役に躍り出る。(原田遼太郎)

◆目覚めろ! 阪神は20日、巨人戦(東京ドーム)に1-11で大敗し、開幕2連敗となった。「4番・一塁」で先発出場したジャスティン・ボーア内野手(32)は、2度の満塁機で凡退するなど4打数無安打。開幕から8打席無安打で、七回裏に途中交代となった。貧打を解消すべく獲得した新助っ人が打たなければ、打線は活気づかない。はよ覚醒して~!  七回2死満塁。三回に続いて巡ってきた、2度目の満塁機だった。今度こそ-。しかし、外角いっぱいのストレートに手が出ない。体を屈めてストライクを見逃したボーアは、天を仰いだ。  「自分の打席が違う結果であれば試合の結果も変わっていただろうし、大事な場面で流れを持ってこられなかった自分の責任を感じている」  2点ビハインドで下位打線からつなぎ、2死満塁と逆転のチャンスを作っていた。巨人は右腕ビエイラを降板させ、左腕・高木がマウンドへ。2、3球目と外角のストライクに手が出ない。カウント1-2からの4球目、外角の147キロ直球を見逃して三振。一度もバットを振らなかった。  三回も1死から岩貞の内野安打を足がかりに作った2死満塁の好機で、左腕・田口の前に二ゴロ。この日で対左腕は22打席連続無安打。サウスポーが苦手なのは練習試合の時点から分かっていたが、それにしても...。  七回に2番手・小川がつかまって試合は一方的な展開になった。しかし、流れを持っていかれた要因を問われた矢野監督は、自ら切り出した。  「みなさんが一番、聞きたいJB(ボーア)のところのね。あそこで一本出てないというのがね。きのう(19日)もそうやったけど、そこが結果的にはポイントになってくるかなと思う」  開幕から8打席無安打。代打攻勢をかけた後ということもあって、将は七回の守備からボーアをベンチに下げた。この時点で2点差で残り攻撃は2イニング。再び打席が回ってくる可能性はあったが、将は「そのままいけば回ってこなかったので。他の代打もいっていたので」と説明。貧打解消を期待されて4番を託された助っ人が、開幕2戦目で試合終了を待たずにグラウンドを後にするのは、寂しい。  開幕2連敗は2006年以来で、巨人戦に限れば1978年以来42年ぶり。2006年こそ連敗後に引き分けを挟んで5連勝して盛り返し、リーグ2位となったが、1978年は最下位だった。悪い流れは、早々に断ち切りたいところだ。  この日は左腕・田口対策で5番以下に右打者を並べたが、結果は出ず。やはり3打席で出塁した好調な3番・マルテを生かすため、B砲の奮起が欠かせない。将は「練習を見ても一生懸命やるしね。何とか1本出てくれたらなというのは、こっちとしての願いかな」と祈るように語った。  「2試合続けてやられてしまっているし、このまま負けたままでは終われない。きのう、きょうのことは切り替えて、あすやり返したい」  もちろん本人もよく分かっている。きょう21日は父の日。まだ10カ月の長男ジミーくんと、待ちわびる虎党へ、大きな一打を届けてみせる。(大石豊佳)

◆阪神のドラフト6位・小川一平投手(23)が七回からプロ初登板した。先頭のパーラに左前打を許すと、続く炭谷の投犠打の処理で失策。代打・大城には四球を与えて満塁とし、1死から坂本に適時打を浴びて失点した。さらに2死満塁で4番・岡本にも適時打を許し、2/3回で降板。3番手・谷川も打ち込まれ、小川は3安打1四球5失点と、ほろ苦いデビュー戦となった。  元巨人監督の堀内恒夫氏(72)はこの日、自身のブログで小川について、「期待するピッチャーだからこそ 出してきたんだとは思ったけど 最初の登板にしてこの場面 ちょっと荷が重いかな、とも感じた」と指摘。「先頭バッターのパーラに打たれたのは仕方ないとして続く、炭谷のバント処理をミスしたところからおかしくなったよね。あそこで試合は決まってしまった」と阪神の敗因に挙げていた。

◆阪神は4番のボーアが2度、満塁で凡退し、ブレーキとなった。1-3の七回2死満塁では見逃し三振。追い上げムードはしぼみ、その裏に救援陣が8失点して突き放された。  元巨人監督の堀内恒夫氏(72)はこの日、自身のブログで「今日の試合 一言で言ってしまえば『阪神が自滅してくれた』そう感じた試合だった」と指摘。ボーアについては、「彼は左バッターで左ピッチャーがダメそうだね。打てる感じが全くしなかった」と手厳しかった。  ボーアは七回、左腕の高木に簡単に追い込まれると、最後までバットを振ることなく、最後は外角の速球に手が出ず。0-1の三回2死満塁では田口のスライダーに中途半端に手を出し、ぼてぼての二ゴロに倒れた。

◆まだ始まって2試合ではある。が、得点力不足解消のために獲得した新外国人ボーアが、いいスタートを切れなかったのは事実だ。  左腕に苦労するボーアの今季を占う意味で注目した三回、七回の2度の2死満塁。しかし、いずれも期待は裏切られた。特に七回は高木に対して一度もバットを振れないままの三振。日本のバッテリーの攻め方に戸惑い、消極的、不安なまま打席に立っているように映る。狙い球を絞りたいのだが、違う球が来るのではないかと疑心暗鬼になっているのだ。  心配ではあるが、これはボーア自身が打撃コーチと相談しながら日本野球の配球を勉強していくしかない。このカウントではこの球種、という傾向を投手によって覚えていくこと。  そして早いカウントでは狙い球を決めて、とにかく振っていくしかない。1球目に真っすぐ狙いでフォークが来たら、空振りでいい。とにかく振る。1試合で4打席、すべて2ストライクに追い込まれるまでは「これ」と決めた球を信じて振る。相手は振って来られることが一番嫌なのだから。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
200 1.000
(-)
-
(-)
11814
(+11)
3
(+1)
2
(+1)
1
(+1)
0.274
(↑0.016
1.500
(↑0.5)
1
(-)
広島
200 1.000
(-)
0
(-)
11815
(+10)
6
(+5)
4
(+2)
1
(-)
0.316
(↑0.01)
3.000
(↓2)
3
(2↓)
中日
110 0.500
(↓0.5)
1
(↓1)
11811
(+2)
13
(+6)
1
(-)
0
(-)
0.321
(↓0.062)
6.500
(↓0.2)
3
(1↑)
ヤクルト
110 0.500
(↑0.5)
1
(-)
11813
(+6)
11
(+2)
5
(+3)
2
(+2)
0.329
(↓0.041)
4.260
(↓4.26)
5
(1↓)
DeNA
020 0.000
(-)
2
(↓1)
1186
(+5)
15
(+10)
3
(+2)
0
(-)
0.215
(↑0.082)
7.000
(↓2)
5
(1↓)
阪神
020 0.000
(-)
2
(↓1)
1183
(+1)
14
(+11)
2
(+1)
2
(+2)
0.200
(↓0.019)
0.000
(↑3.38)