オリックス(★4対10☆)ソフトバンク =オープン戦1回戦(2020.02.23)・宮崎市清武SOKKENスタジアム=
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ソフトバンク
005040010101212
ORIX
0001300004310
勝利投手:東浜 巨(1勝0敗0S)
敗戦投手:荒西 祐大(0勝1敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】周東 佑京(1号・3回表3ラン),リチャード(1号・8回表ソロ)

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◆オリックスは、先発ローテーション入りを目指す荒西と山崎福が登板。荒西が3回5失点、山崎福は3回4失点といずれも結果を残せなかった。一方のソフトバンクは、リチャードがソロを含む2安打を記録。自慢のパワーをアピールした。

◆オリックスは、ソフトバンクとオープン戦初戦を戦う。新助っ人のアダム・ジョーンズ外野手(34=ダイヤモンドバックス)は「4番右翼」でスタメン出場。対外試合デビューとなる。

◆ソフトバンク周東佑京内野手(24)が、今季オープン戦チーム初アーチを放った。0-0の3回表無死一、二塁で先発荒西から右翼越えの先制3ランを放った。 「1番二塁」でスタメン出場。1回の先頭打者で右翼越えの三塁打を放ってチーム初安打もマークしていた。 二塁手争いで牧原が腰を痛めて別メニューになったばかり。ポジション争いで大きくアピールした。

◆オリックスの新助っ人アダム・ジョーンズ外野手(34=ダイヤモンドバックス)が、ソフトバンクとのオープン戦初戦に「4番右翼」でスタメン出場した。対外試合デビューは2打席で1四球1三振だった。 「初めての試合でしたけど、結果的にすごくよかったと思います。対戦するピッチャーであったり、そういうところから学ぶこともあった。ファンの方が応援してくれているのも見ることができました。これから情報を集めていって、開幕に向けてということになる。すごくいい1日でした」 ソフトバンク東浜、古谷と対戦し「右も左も両方が見られた。これからも情報を取っていって、自分のタイミングを修正していくことになると思います」と語った。 4回に四球を選んだ後、代走を送られベンチに退いた。守備機会は2度あった。初回ソフトバンク先頭打者の周東の打球がライト方向に飛び「打球は新しい人のところに飛ぶというものですけど、先頭バッターで打球が飛んできた。オープン戦の期間は相手のバッターのパワーだったり、どういう特徴があるのかを勉強していく期間だと思う。見てても、体が大きくないバッターでもパワーのある打撃をしていた。いろいろ学んでいくところだと思います」と、調整段階を確認した。

◆ソフトバンクの育成大砲、リチャード内野手(20)が特大場外の"3戦連発"を放った。8回2死走者なしで迎えた4打席目。左翼ポール上をはるか越えた打球が、芝生席を越えていった。 20日紅白戦、22日2軍の練習試合(対JR西日本)に続いて、1軍オープン戦でも1発。リチャードに登録名を変更してからの3試合連続での本塁打。王球団会長が期待する右の大砲が、支配下登録に向けて猛アピールが止まらない。

◆開幕を見据えたベストメンバー...? 20年オリックス初の対外試合はソフトバンクに大敗し、黒星スタートとなった。試合後、西村徳文監督(60)は7四球をもらいながらも3安打4得点に終わった打線に注文をつけた。 「無死満塁とか1死満塁とか...。そういうところで点を取らないと。(4点)取ったけど、ビッグイニングにしていかないと。得点力アップにつながらない」 3・20の開幕戦を想定した「ベストオーダー」を組んで戦ったが、うまく機能しなかった。4回には無死から吉田正、ジョーンズ、モヤが3者連続四球で満塁の好機を演出するも6番T-岡田が6-4-3の併殺に倒れるなどで1点止まりだった。指揮官は「初球から積極的にスイングしてもいいかなと思う。(初球を)見てストライクなら、次のボールを一発で仕留めないといけない」と好球必打を求めた。 4番に座ったメジャー282発の新助っ人アダム・ジョーンズ外野手(34=ダイヤモンドバックス)は2打席で1三振1四球。「これからも(日本人投手の)情報を取って、自分のタイミングを修正していく」と調整を進めていく。【真柴健】

◆ソフトバンク期待の育成大砲・リチャード内野手(20)がオープン戦初戦となったオリックス戦(宮崎・清武)で推定130メートルの"場外弾"を放った。登録名を砂川からリチャードに改名して3戦連発。プロ3年目の若き大砲候補が「1軍デビュー戦」で鮮烈すぎる輝きを放った。 4打席目だった。2死走者なし。余裕もあった。打席に入ると、マウンドに立つ神戸に「お願いします」と頭を下げた。カウント2-1からの4球目。147キロの直球を迷いなく振り抜いた。打球はライナー性の中弾道。左翼芝生席上の土手の最上部に当たると奥の竹林に消えていった。「まぐれです。でもうれしかった。僕は育成なので、『これでもか』というくらい打たないといけないから」。神戸とは昨オフに台湾ウインター・リーグでチームメートだった。強烈すぎるアーチで同僚だった先輩に成長を見せつけた。 身長189センチ、体重115キロの巨漢も初打席は極度に緊張した。3回に巡ってきた先頭打席。マスク越しに若月から「足が震えているぞ」と言われた。それでも荒西の変化球を左前に運び初ヒット。大量5得点の口火を切った。「あのヒットがあったので楽になれた」と頭をかいた。 「砂川」から「リチャード」に改名した20日の紅白戦、22日の社会人・JR西日本との練習試合、そしてこの日の1発...。3戦連発の驚異的な活躍ぶり。20日には両親が持参した手作りの沖縄菓子サーターアンダギーを13個も平らげ、パワーの源? とした。 予想以上の猛打ぶりに首脳陣の評価も急上昇。森ヘッドコーチは「現場としては早く支配下(選手に)してもいいと思う」と言った。ホークスにまた新たな「育成の星」が誕生しつつある。【佐竹英治】

◆3番右翼でスタメン出場のソフトバンク上林誠知外野手が、2打数2安打2打点の活躍を見せた。 初回に四球を選ぶと、3回に中越え三塁打、5回に右前打と連続適時打をマーク。「打ち方を決められたので、自分との勝負ではなく、相手投手との勝負ができた」。紅白戦2戦連続無安打も3戦目の20日紅白戦で1安打。この日は「迷いなく打席に立てた」ときっかけをつかんだようで、今後の実戦で安打量産を予感させた。

◆侍ジャパンが誇る韋駄天(いだてん)が、打撃もパワフルに大変身だ! ソフトバンク周東佑京内野手(24)が今季初の対外試合となるオリックスとのオープン戦(宮崎・清武)に1番二塁でスタメン出場。 1打席目から右越え三塁打、右越え3ラン、右前安打と快音を連発した。サイクル安打はならなかったが、5打数3安打3打点の大暴れ。昨年のプレミア12で快足で世界に衝撃を与えた男が、今年は打撃開眼で東京オリンピック(五輪)切符をたぐり寄せる。まるで別人だった。3回無死一、二塁。周東はオリックス荒西が投じた内角直球を完璧に捉えた。打球は右翼ジョーンズの頭上を軽々と越える先制3ラン。快足が自慢の男が、悠々とダイヤモンドを1周した。「オープン戦初戦から結果が出たのは良かった」。誇らしげに本塁を踏んだ姿に今季の意気込みが表れていた。 1番二塁でスタメン出場。1回からいきなり「周東劇場」が幕を開けた。3球目を引っ張ると、右翼ジョーンズも困惑して捕球できない強烈な打球で三塁打。メジャー通算282発の大物に、「(周東を含めて)体が大きくないバッターでもパワーのある打撃をしていた」と言わしめた。第3打席でも右前打を放ち、あと二塁打でサイクル。「めちゃめちゃ、意識しました。サイクル安打は経験ないんで」と声を弾ませた。 予感はあった。キャンプ初日から今季から1軍指導にあたっている金星根コーチングアドバイザーとマンツーマンで打撃向上に取り組んできた。韓国プロ野球で7球団の監督を務めた「コーチ」からのアドバイスは「下半身を使って、力を抜いてバットを振る」だった。「それを徹底しているうちに、軽く振っても打球が伸びるのを実感してきた。今季はこの打ち方をやり続けようと思っている」。森ヘッドコーチも「金さんと取り組んだことが初戦から出て良かった」と目尻を下げた。 昨シーズン、本塁打はわずか1本で、打率は1割9分6厘。「代走」で生きる道を見つけたが、打撃は散々な結果だった。今年の自主トレでは「昨年、ジャパンに入ったけど控えだった。チームでも控えである以上、メンバー入りは難しい。だからスタメンで出たいんです」と宣言していた。今キャンプ中、必ず一緒に二塁守備練習を行っていた牧原が22日に腰痛で別メニュー調整となった。レギュラー獲得して侍入りへ。東京五輪はプレミアから登録が4人減るだけに、貴重な1枠を得るには打力増が何よりのアピールになる。 工藤監督も「1番スタメンで思う存分に走ってもらおうと思ったけど、それ以上だったね。1番として積極的に打ってくれて、いい働きをしてくれた」と打撃開眼に驚いた。この日は二塁だけでなく、左翼も三塁もこなした周東。「どこでも守れるようにならないといけない。まだまだアピールしていきますよ」。もう「足」だけとは言わせない。打撃力アップで常勝軍団のレギュラーをつかみ、侍入りへの道も切り開く。【浦田由紀夫】 ◆周東の昨年プレミア12 オープニングラウンドのプエルトリコ戦8回1死一塁、近藤の代走で出場。捕手からの好送球で1度はアウトが宣告されたがリプレー検証でセーフに覆った。スーパーラウンドのオーストラリア戦では、1点を追う7回無死一塁で代走に。6番浅村の5球目で二盗。2死となった8番源田の3球目、三盗を決めた。直後、源田の投前バントで同点のホームを踏み、逆転勝利の主役に。同ラウンド米国戦では1点を追う8回に代走で出場。次打者坂本勇の打席、2度のけん制後の4球目にスタートを切り盗塁成功。大会4個の盗塁は個人最多だった。

◆ソフトバンク周東佑京内野手(24)が今季初の対外試合となるオリックスとのオープン戦(宮崎・清武)に1番二塁でスタメン出場。 1打席目から右越え三塁打、右越え3ラン、右前安打と快音を連発した。サイクル安打はならなかったが、5打数3安打3打点の大暴れ。昨年のプレミア12で快足で世界に衝撃を与えた男が、今年は打撃開眼で東京オリンピック(五輪)切符をたぐり寄せる。ソフトバンク周東には、ひそかな目標が2つある。「グラシアルになりたいんですよ」。体作りに励んでいた今オフの自主トレで、そうつぶやいた。内外野守れて、長打力もあって足も速い。フィジカル的にも頑丈なキューバ助っ人に憧れている。 そしてもう1つは「本多さんみたいな二塁手になりたい」という夢だ。本多内野守備走塁コーチの現役時代に「一番テレビで見ていた。強いホークスを支えていたのが本多コーチでした」。昨年は走塁面で多くのアドバイスをもらった。今キャンプは牧原同様、守備面での指導も受けている。17日の紅白戦で一塁送球がワンバウンドになり併殺が成立せず失策がついた。第1打席でその日両チーム唯一の打点を挙げていたが、試合後に笑みはなかった。「もう二塁は無理ッス」。そう言いながら、紅白戦後は本多コーチとの「特守」で徹底して併殺時の一塁送球を反復した。本多コーチからすれば「もっと練習しないといけない。レギュラーのレベルではない」と手厳しい。目標であるコーチに認めてもらうまで、周東のチャレンジは終わることがない。【ソフトバンク担当 浦田由紀夫】

◆ソフトバンクの先発東浜は3回1安打無失点で、最速150キロをマーク。開幕ローテーション入りへ大きくアピールした。走者を置いて迎えた新外国人ジョーンズからは、外角への力強い速球で空振り三振を奪った。課題のセットポジションでも安定感を示し「今の段階では順調」と声を弾ませた。  「毎回テーマを変えてできた」と、一回は速球、二回はカーブ、三回はカットボールを中心に組み立てた。昨年6月に右肘を手術。復活を期す2017年のパ・リーグ最多勝投手は「まだまだ良くなる余地がある」と充実感を漂わせた。 尾形(3回1安打無失点で支配下登録へアピール) 「リミッターを解除して、腕を振ることだけ考えた。今年一番いいボールが投げられた」

◆育成からA組に参加しているソフトバンク・リチャードがオープン戦でもパワーを見せつけた。八回2死から内角速球を振り抜き、ソロ本塁打。紅白戦、練習試合に続き3戦連発となる打球は、左翼スタンドの奥へ消える場外弾となり「大きいのを狙っていたというより、ストレートを待っていた」と、してやったりだった。  キャンプ終盤を迎え、支配下登録と、その先の開幕1軍入りへ向けた争いが本格化。「アピールになっているとは思うけど、育成の立場なので、これでもかという気持ちで打っていかないと」と満足感は示さなかった。 バレンティン(三回に犠飛) 「状態はとても良かった。得点圏のランナーをかえすのは大事」 上林(適時三塁打含む2安打2打点) 「最初の試合にしては良かった。迷いなくいけた」

◆オリックスに加入した大物スラッガー、ジョーンズが「4番・右翼」で先発した。初の対外試合でソフトバンクの東浜と古谷と対戦して三振と四球だったが、「2人ともいい投手だった。これからもっと慣れていってタイミングの取り方を修正したい」と収穫を手にしたようだ。  守備でも情報収集に余念がなかった。「体がそれほど大きくない打者でもパワーのある打撃をしていた。これからもっと相手の能力を学んでいきたい」と意欲的だった。

◆オリックスの西村監督は打撃の積極性を求めた。12安打10得点のソフトバンクとは対照的に散発の3安打で、四回は3四球で無死満塁としながら1得点のみ。「初球からもっと積極的にスイングをかけていっても良かった。そこが相手と違うところ」と話した。  投手陣では先発枠入りを狙う荒西が三回につかまり、3回を6安打5失点。西村監督は「ちょっと慎重になりすぎた。もっと大胆にいってもらいたかった」と苦言を呈した。 杉本(五回に右前適時打) 「力んで初球をファウルにしているので1球目から力まず振りたい」 榊原(1回を無安打無失点) 「このキャンプで一番しっくりきた。思い切り腕を振れた」

◆杉本が2打数1安打1打点。今キャンプの実戦は計16打数8安打と好調を維持している。五回1死二、三塁で右前打。これまでの一発狙いのスイングではなく、コンパクトに振りぬき「思いきり振らなくても当たれば飛ぶ。自主トレからやってきたこと」と振り返った。西村監督も「去年とは違う」と評価。ただ、四回無死満塁で1得点に終わった打線全体には「ビッグイニングを作らないと」と苦言を呈した。

◆新外国人ジョーンズ(前ダイヤモンドバックス)が対外試合デビュー。「4番・右翼」で出場し、2打席で1三振1四球に終わったが、2度の守備機会もあり「対戦する相手投手から学んだこともあった。オープン戦はとにかく相手打者のパワーとか相手の能力を学ぶことになる」と情報を収集。シーズンに生かしていく。

◆二塁の定位置を狙うソフトバンクの周東佑京内野手(24)が23日、宮崎市清武のSOKKENスタジアムで行われたオリックス戦に「1番・二塁」で先発出場し、本塁打含む3安打3打点と猛アピールした。昨秋の国際大会「プレミア12」で侍ジャパンの代走の切り札として活躍した若鷹に、力強いパンチ力がついてきた。  全力で駆ければすぐに終わる1周を、ゆっくりと味わった。いよいよ始まった春の競争で、周東が本塁打含む3安打といきなりの猛アピール。日本一の俊足にパンチ力が加われば、鬼に金棒だ。  「最初に1本出てほっとしました。しっかり打てたなという感じ。追い込まれたら後手になるので、自分から仕掛けていこうと思っていました」  オープン戦の初戦。一回先頭で右越え三塁打を放ち、勢いに乗って迎えた第2打席だ。三回無死一、二塁で1ストライクからの内角球を強振すると、打球はライナーで右翼席へ。先制3ランで10得点大勝の口火を切った。五回先頭でも右前打を放ち、2得点と持ち味も発揮した。  これ以上ない最高のスタートに、「去年、あれだけ打てなかった(オープン戦11打数1安打)ので。最初の試合で打てたのは良かったです」と口調もなめらかだった。  昨季、チームトップの25盗塁を決めた俊足で「プレミア12」に選出された。スーパーサブとして世界一に貢献したが、シーズンでは打率・196、1本塁打。打撃も守備も課題にして、定位置獲得を目指してきた。  前日22日から二塁を争う牧原が腰の違和感で別メニュー調整中。競争の中で"ひと足"どころか、誰よりも早くアピールに成功した。  「アピールしないといけない立場なので。もっと結果を残していかないと」  目指すのは「サブ」ではなく、確固たる定位置。球春を全力で駆け抜け、開幕で満開の桜を咲かせてみせる。 (竹村岳)

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