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ソフトバンク
20000012381101
西武
0030010004800
勝利投手:甲斐野 央(1勝0敗0S)
敗戦投手:平井 克典(0勝1敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】グラシアル(1号・7回表ソロ)

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◆ソフトバンクがファイナルステージ第1戦を制した。ソフトバンクは初回、松田宣が2点適時打を放ち、先制に成功する。その後は逆転を許すも、8回表に代打・長谷川勇の適時打などで2点を挙げ、試合をひっくり返した。敗れた西武は、終盤に救援陣がつかまり、痛い敗戦を喫した。

◆3戦ぶりにスタメン復帰したソフトバンク松田宣浩内野手が1回、2点先制二塁打を放った。2死一、三塁から西武ニールのチェンジアップを捉え、右中間を真っ二つに破った。「大事な初戦の最初のチャンスでランナーをかえせてよかった。よく飛んでくれた」。 今季、レギュラーシーズンでは対ニールは6打数2安打。工藤監督は「(ニールを)打っているんで、使いますよ」と試合前に話していたが、1打席目から期待に応えた。

◆ソフトバンクは1回、松田宣の2点適時二塁打で先制。西武は3回に中村の適時打、外崎の2点適時三塁打で3点を奪い逆転した。 ソフトバンクは6回2死満塁で内川が遊ゴロに倒れ逸機。西武はその裏、山川の適時二塁打で加点。2点リードで終盤に入った。 ソフトバンクは8回に長谷川勇の適時打で同点とし、相手の捕逸で勝ち越し。9回にも加点し、通算成績を1勝1敗のタイとした。

◆公式戦2位のソフトバンクが勝利。日本シリーズ進出をかけたプレーオフ、CSで1勝1敗に追いついたのは延べ14チーム目。過去13チームのうちシリーズ進出は75年阪急、04年西武、10年ロッテ、14年阪神、18年ソフトバンクの5チームで突破率38%。

◆西武先発ザック・ニール投手が7回途中3失点とゲームを作った。初回に2失点も「2回以降はそれなりに組み立てることができた」と制球良くゴロの山を築いた。 6回から腰に張りを感じ、7回無死から1発を浴びて降板。中4日で第6戦の先発が見込まれるエースは「少し疲れが出たけど、問題ないよ」と軽症を強調した。

◆ソフトバンクが終盤に粘りを見せ逆転勝ち。通算成績を1勝1敗とした。2-4の7回にグラシアルのソロで詰め寄り、8回に長谷川勇の代打適時打と捕逸で逆転した。西武は3回に外崎の2点三塁打などで逆転したが、救援投手がつかまり逃げ切れなかった。

◆西武の中継ぎエース平井克典投手が屈辱のイニング途中降板となった。 1点リードの8回から3番手で登板。1死後に連打を許し、一、三塁とピンチを広げた場面で平良にマウンドを譲り、マウンドで悔しげな表情を見せた。「そこが1番の屈辱じゃないですかね。ボール自体は悪くなかった。ニールにもチームにも申し訳ないです」と唇をかんだ。

◆西武外崎修汰内野手の2打点も勝利につながらなかった。1点差に追い上げた3回2死一、二塁から、一時逆転の中越え2点適時三塁打。真ん中低めの直球を捉えた。 2回の第1打席は空振り三振を喫し「最初は打ちにいけていないところがあったが、あの1本(適時打)でリセットできた」。8回の守備では柳田の二遊間への打球を好捕も、一塁への送球がわずかにそれて内野安打とし、逆転につなげられた。「ワンプレーワンプレーが大事になる。切り替えて」と引き締めた。

◆鉄腕ルーキーが、気迫の投球で逆転勝利を呼び込んだ。ソフトバンク甲斐野央投手(22)が、自ら招いた7回1死一、二塁のピンチを無失点で切り抜けた。 1点を追い、これ以上リードを広げられては苦しい場面。先頭秋山を内野安打で出し、1死から森への四球で2人の走者を背負った。だがこの日打点を挙げていた4、5番相手にひるまなかった。中村を3球三振。続く外崎も空振り三振で、無失点だ。「雰囲気にのみ込まれないようにと思っていた。楽しめはしなかったけど、集中できていました」。風格すら漂わせ、堂々とベンチへ帰った。 直後に味方が逆転し、7日楽天とのファーストS第3戦に続いて「連続白星」となった。新人がファーストS、ファイナルSの両方で勝つのは甲斐野が初で、クライマックスシリーズでは3試合無失点。プロ1年目にして、幸運を呼ぶシリーズ男となりつつある。 すべてに全力投球の姿勢が、好結果を生んでいるのだろう。7日の試合を終えて車に乗り込みながら「全部出し切りました」と疲れ果てた表情だった。クラブハウスでも思わず、高村投手コーチに「これで終わりじゃないですよね...」と漏らした。「集中して、気を抜いて、オンオフの連続で難しい」と話していたが、グラウンドに入れば別。1日の移動日を挟んできっちり心も体も仕上げてきた。 まだ日本一へ道半ば。「今日は今日で切り替えて、また明日からやっていきます」と前だけを見た。【山本大地】 ▼ソフトバンクのルーキー甲斐野央投手がファーストS<3>戦に続いて勝利投手。プレーオフ、CSで新人が2勝したのは、75年山口(阪急)06年柳瀬(ソフトバンク)に次いで13年ぶり3人目。ファーストS、ファイナルSの両方で勝った新人は甲斐野が初。

◆ソフトバンクが西武とのCSファイナルステージ第戦を逆転で制し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。工藤公康監督(56)の勝負手がズバリはまった。 8回、内川に代えて打席に送った長谷川勇が同点打。3試合ぶりにスタメンに置いた松田宣が先制打を放ち、代走の周東が西武のバッテリーミスの間に決勝のホームを踏むなど、巧みな采配を見せつけた。リーグ2位に甘んじたタカ軍団だが、日本一への挑戦権は譲らない。1点を追う8回、工藤監督はCS男の内川に代打・長谷川勇を送った。2死一、三塁。一塁にはすでに代走・周東を起用。長谷川勇は遊撃手の頭上を越す同点の左前適時打。「やるかやられるかと思っていたので、気合で打ちにいった。いい所に飛んでくれた」。今季はほぼファーム暮らしだった打撃職人が、抜群の集中力を発揮した。 続くグラシアルの初球に森が捕逸。アウトのタイミングでも周東が本塁へ滑り込み、焦った森の悪送球を誘って決勝のホームを踏んだ。俊足を買われ、代走としてプレミア12の日本代表に選ばれた。「日本中が僕の走塁に注目することになる。絶対大事な場面になるし、やばいですよ」とプレッシャーを感じていたが、この日は「捕手が弾いた最初は距離感が分からなかったが、(三塁コーチの)村松さんが『行け』と言ったので信じた。あそこしかない」と、CSという大舞台でも躍動した。 工藤監督は「内川は今日、少しタイミングが合っていなかった。相性もあった。長谷川勇が追い込まれながらよく打ってくれた。周東のベースランニングもナイス」とほめた。この日はCSファースト第2戦から2戦連続で外していた松田宣を5番で起用。早出特打の成果もあり、出番に飢えた熱男が、初回に右中間へ先制2点適時二塁打。9回にも2点適時打と大活躍した。工藤監督は「見事に悔しさを結果に結びつけてくれた」とベテランに最敬礼だ。 逆転勝ちで、第2戦の先発を試合終了後に武田に替えた。負けたら千賀を投入する考えだったが、エースにはさらに1日の休養ができた。王球団会長が「CS男(の内川)にね...。この前から監督の勘、采配が光っているからね」と勝負手をバシバシと決める工藤監督の手腕に驚く。工藤監督は「僕自身、後悔しないように」と腹をくくってCSに臨んでいる。短期決戦の鬼が、今年も日本シリーズまではい上がりそうだ。【石橋隆雄】 ▼公式戦2位のソフトバンクが勝利。日本シリーズ進出をかけたプレーオフ、CSで1勝1敗に追いついたのは延べ14チーム目。過去13チームのうちシリーズ進出は75年阪急、04年西武、10年ロッテ、14年阪神、18年ソフトバンクの5チームで突破率38%。

◆西武が昨季に続き、CSファイナルステージ初戦を落とした。辻監督は「(負け方が)嫌だね。踏ん張りきれなかった」。1点差勝負の展開で、8回までリードしながらも終盤に勝ち越しを許し、最後は突き放された。 今季パ・リーグ新記録となる81試合、マウンドを託した平井を、勝負どころと踏んで降ろした。1点リードで迎えた8回から登板。1死一、三塁のピンチを招いたところで、動いた。同監督は「勝負を掛けただけ。変化球を(次打者)松田なら外野にもっていかれる。三振をとるには彼(平良)だと思った」。平井から平良へ継投。託された19歳右腕は、思惑通り松田を156キロの直球で空振り三振に打ち取った。   しかし、続く代打・長谷川に遊撃の頭を越えるポテンヒットを許し同点。平良は「ちょっと甘くなってしまった。紙一重。いつもより緊張してしまった」。なおも一、三塁で初球、捕手森が痛恨の捕逸で勝ち越しを許した。勝負で出た場面で、歯車がかみ合わなかった。 監督自ら「リベンジ」と口にして臨んだ。リーグ制覇しながらも敗退した昨季と同じ相手、同じ場所。やり返すにはこれ以上ない。またしても初戦を落としたが「今日は終わりと考えるしかない。また明日の試合に向かっていくしかない。割り切って頑張るしかない」。そうやってシーズンも戦ってきた。アドバンテージの1勝を含めれば、まだ勝敗は五分。同じ悪夢はもう、繰り返さない。【栗田成芳】

◆ソフトバンクが逆転勝ちし、第2戦の先発に武田翔太投手が指名された。試合結果により千賀と2パターンあったため、試合終了後に伝えられた。武田は試合後「今言われました。いくしかない。とりあえずしっかり、いけるとこまで最少失点で」と話した。 倉野投手コーチは「中継ぎも先発も両方できる強みがあるのでありがたい。先発だが、中継ぎ1番手のつもりでいってほしい」と期待した。

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手がバースデー勝利を喜んだ。この日31歳になった主砲は初回、6回に安打を打つと、1点を追う8回1死から3安打目の内野安打で出塁し逆転劇につなげた。 「後ろのバッターのおかげ。勝ったのが一番うれしい」。6回には4月以来の盗塁にも成功。「最高です。ウイニングボールももらえたんで」と笑顔で球場を後にした。

◆ソフトバンクはファーストS<2>戦からすべて逆転勝ちで3連勝。プレーオフ、CSで3連勝以上は24度目だが、逆転勝ちで3連勝はソフトバンクが初めてだ。 ちなみに、日本シリーズでの3試合連続逆転勝ちは57年西鉄、03年阪神、16年日本ハム(4試合連続)の過去3度ある。

◆ソフトバンクが西武とのCSファイナルステージ第戦を逆転で制し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。工藤公康監督(56)の勝負手がズバリはまった。8回、内川に代えて打席に送った長谷川勇が同点打。 ▽ソフトバンク内川(8回に代打を送られ)「ハセ(長谷川勇)が打ってくれたので良かった。チームが勝ったので良かった」 ◆内川に代打 ソフトバンク内川聖一内野手はポストシーズン(CS、日本シリーズ)通算62試合目で初めて代打を送られた。内川のCS通算51安打、10本塁打、30打点、V打7度は最多記録。CSファイナルステージでは過去3度のMVPに輝いている。

◆ソフトバンクが西武とのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第1戦を制し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。工藤公康監督(56)の勝負手がズバリはまった。8回、内川に代えて打席に送った長谷川勇が同点打。3試合ぶりにスタメンに置いた松田宣が先制打を放ち、代走の周東が西武のバッテリーミスの間に決勝のホームを踏むなど、巧みな采配を見せつけた。リーグ2位に甘んじたタカ軍団だが、日本一への挑戦権は譲らない。 1点を追う8回、工藤監督はCS男の内川に代打・長谷川勇を送った。2死一、三塁。一塁にはすでに代走周東を起用。長谷川勇は遊撃手の頭上を越す同点左前打。「やるかやられるかと思っていたので、気合で打ちにいった。いい所に飛んでくれた」。打撃職人が集中力を発揮した。 続くグラシアルの初球に森が捕逸。アウトのタイミングでも周東が本塁へ滑り込み、焦った森の悪送球を誘って決勝のホームを踏んだ。俊足を買われ、代走としてプレミア12の日本代表に選ばれた。「日本中が僕の走塁に注目することになる。絶対大事な場面になるし、やばいですよ」と重圧を感じていたが、この日は「捕手がはじいた最初は距離感が分からなかったが、(三塁コーチの)村松さんが『行け』と言ったので信じた。あそこしかない」と、大舞台でも躍動した。 工藤監督は「内川は今日、少しタイミングが合っていなかった。相性もあった。長谷川勇が追い込まれながらよく打ってくれた。周東のベースランニングもナイス」とほめた。この日はCSファースト第2戦から2戦連続で外していた松田宣を5番で起用。先制打&ダメ押し打と4打点の活躍に工藤監督は「見事に悔しさを結果に結びつけてくれた」と最敬礼だ。逆転勝ちで、第2戦の先発を武田に代えた。負けたら千賀を投入する考えだったが、千賀にはさらに1日の休養ができた。王球団会長が「CS男(の内川)にね...。この前から監督の勘、采配が光っているからね」と勝負手を次々決めた工藤監督の手腕に驚く。工藤監督は「僕自身、後悔しないように」と腹をくくってCSに臨んでいる。短期決戦の鬼が、今年も日本シリーズまではい上がりそうだ。【石橋隆雄】 ▼公式戦2位のソフトバンクが勝利。日本シリーズ進出をかけたプレーオフ、CSで1勝1敗に追いついたのは延べ14チーム目。過去13チームのうちシリーズ進出は75年阪急、04年西武、10年ロッテ、14年阪神、18年ソフトバンクの5チームで突破率38%。

◆決戦の地・所沢でソフトバンクが先手を取った。終盤の逆転劇で、リーグ優勝した西武のアドバンテージを消す先勝をもぎ取った。 試合前のセレモニー。マウンド付近に西武ナインが集結してリーグVのペナント授与式が行われた。一塁側ベンチ前でそのシーンを見守っていたのは、内川だった。セレモニーが終わると、内川は拍手で「勝者」をたたえていた。2年連続でV逸した悔しさはあるだろう。だが決戦を控え、Vチームをリスペクトする姿は何ともすがすがしかった。 ともに「豪打」が売りの両チーム。終わってみれば8-4のダブルスコアだった。7回グラシアルの1発で1点差に詰め寄ってから、ホークスは西武を締め上げて行った。 先手必勝と言われる「短期決戦」だが、打ち合い、投げ合いの組み合いの中でやはり大きなカギを握るのは「守備力」と思う。実戦から遠ざかった西武にゲーム勘がなかったのか、この日の勝敗を分けたのは記録につかない「エラー」だった。8回1死から柳田の二ゴロを好捕した外崎の一塁送球がそれた。この出塁をきっかけに長谷川勇の適時打、そして捕逸で試合をひっくり返した。ホークスからすれば代打策が決まったが、そこには西武の2つの「エラー」があった。 ホークスにも、あった。6回無死一塁から山川の左中間の打球をグラシアルが止められなかった。一塁走者をかえし、2点差とされた。「やっぱり守備は大事になりますね」。試合後、村松外野守備コーチは厳しい顔だった。残り3勝...。さらに「守り勝つ」意識を高めなければならない。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆リーグ連覇を果たした西武の外崎修汰内野手(26)が9日、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージの第1戦(メットライフ)に「5番・二塁」で出場。1-2の三回、第2打席で逆転の2点三塁打を放った。  「あの場面は追い込まれていましたが、チャンスだったので、とにかく思いきりいこうと思って打席に入った。中村さんが1点返してくれた後だったので、その勢いに乗って打てた」  4番・中村の適時打で1点差に迫り、なお2死一、二塁。外崎はソフトバンク和田に対して、カウント2-2と追い込まれながらも、5球目の内寄りの直球を捉えた。打球を中堅手・秋山の頭上を越え、一走の中村が本塁まで激走。逆転の一打に、球場は一気に盛り上がった。

◆西武のザック・ニール投手(30)が9日、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージの第1戦(メットライフ)に先発。6回0/3を5安打3失点で、リードを保ち94球でマウンドを降りた。  6月20日の中日戦から負けなしの11連勝を飾り、外国人の最多連勝記録に並んだ右腕が、満を持してチームのCS初戦のマウンドを託された。  一回に今宮のボテボテの当たりが三塁線上に止まるアンラッキーな内野安打をきっかけに、松田宣に2点二塁打を浴びて先制を許したが、二回以降は"負けない男"の本領を発揮。テンポのいい投球で味方の逆転を呼び込んだ。  3-2の六回2死満塁のピンチを招いたが、ファーストステージでも大活躍した"CS男"の内川を遊ゴロに仕留め、無失点で切り抜け雄たけびをあげた。

◆西武の辻発彦監督(60)が9日、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージの第1戦(メットライフ)の八回、大胆継投を見せたが逆転を許した。  4-3で迎えた八回、今季81試合に登板した絶大な信頼を誇るセットアッパー・平井が満を持して3番手でマウンドに上がった。簡単に1死を取ったが、続く柳田に二塁への内野安打、デスパイネに中前打を浴び一、三塁のピンチを招いた。  シーズンで幾度もピンチを救ってきたリリーフエースに、この場面も託すかと思われたが、辻監督はここで19歳の平良にスイッチ。平井はマウンドで首をかしげて、ベンチへと下がった。  場内のどよめきも起こる中、右腕は力強い投球で押し、松田宣を高めの直球で空振り三振に仕留めた。しかし、続く代打・長谷川勇に同点打を浴びると、グラシアルを打席に迎えた場面で、低めの変化球を森が弾き、捕逸で逆転を許した。シーズンでは見せなかった、短期決戦での執念の継投が、結果的には裏目に出た。

◆ソフトバンクが終盤に西武救援陣を打ち崩し、2年連続の"下剋上"に向け好発進を決めた。  先発投手は西武がニール、ソフトバンクが和田。西武はレギュラーシーズン終盤に多用した5番に外崎、6番に山川、7番に栗山を据えるオーダーで臨み、ソフトバンクは楽天とのファーストステージ第2戦から2試合続けて出番がなかった松田宣を5番・三塁で起用した。  先制したのはソフトバンク。一回、今宮の三塁線へのバント安打、柳田の中前打などで二死一、三塁とすると、松田宣が右中間を深々と破る2点二塁打を放った。  西武は2点を追う三回、四球と源田の中前打などで二死一、三塁とし、4番・中村の三遊間を破る適時打で1点差とすると、さらに外崎が中越え2点三塁打を放ち逆転に成功。3つの四球を出すなど毎回走者を背負った和田は四回限りで降板した。  ニールは二回以降は立ち直り、アウトの山を積み重ねたが、ピンチを迎えたのは六回。二死から柳田に右前に運ばれるとデスパイネに四球、松田宣には死球を与え満塁としたものの、続く内川を遊ゴロに打ち取り虎口を脱した。追加点が欲しい西武はその裏、ソフトバンクの3番手・高橋純から先頭の外崎が左前打で出塁し、続く山川が左中間へ二塁打。外崎が快足を飛ばして本塁を踏んだ。  ソフトバンクは七回先頭のグラシアルが左翼席中段に突き刺さるソロ本塁打を放ち、差を1点に縮める。ニールはここでマウンドを降りた。続く八回、ソフトバンク打線は西武3番手の平井を攻め、柳田、デスパイネの連続ヒットで一死一、三塁とすると、西武はここで平良をマウンドに送る。二死後、内川の代打・長谷川勇が左前にポトリと落ちる同点適時打。さらに次打者・デスパイネの打席で森が捕逸。三走の周東が生還し、ソフトバンクが再度リードを奪った。  西武は八回に先頭の山川が左二塁打を放ったが、後続が倒れ無得点。ソフトバンクは九回に今宮の左翼線への適時二塁打、松田宣の左前適時打で3点を追加。最後は森が締めた。

◆西武の6番山川は2本の二塁打を放った。3-2の六回は無死一塁で左中間に運び、追加点をもたらした。「いい形になって良かった。一塁から外崎がよく走ってくれた」とうなずいた。  今季は43本塁打を放ち、2年連続の本塁打王を獲得したが、夏場以降は不振で打順を下げていた。山川のバットが振れだしたのは好材料で、辻監督は「全ての打席でいい感じで打てていた」と信頼感を口にした。

◆西武の外崎は1-2の三回2死一、二塁で、中越えへ2点三塁打を放った。六回は先頭打者で左前打を放ち、追加点の足がかりをつくったが、チームは終盤に逆転負け。「また、切り替えてやっていきたい」と言葉を絞り出した。  今季はともに自己最多となる26本塁打、90打点をマークし、5番打者としてCSファイナルステージに臨んだが、昨年同様に初戦は黒星。「最初の方は様子を見ていくところがあった」と、試合の入り方を反省していた。

◆31歳の誕生日の柳田が3安打で自身を祝った。「最高です。初めてウイニングボールをもらいました」。一回1死一塁で中前へ。先制につなげると、六回2死から右前打。八回の二塁内野安打が逆転の起点になった。六回に4月7日以来、左膝の肉離れから復帰して初めての盗塁も成功。「きょうは、よお走った。勝ったのが一番うれしい。後ろの打者のおかげ」と笑顔で引き揚げた。

◆ファーストステージで先発から外された松田宣が意地をみせた。「出してもらったし、とにかく集中して悔いのないようにバットを振ろうと思った」。3試合ぶりの先発。「5番」の起用に応えた。一回2死一、三塁で右中間に先制の2点二塁打。九回2死満塁でも左前の2点打を放ち、4打点を稼いだ。チームよりも1時間早く球場入りして特打を敢行。悔しさをこらえ、構えのスタンスを変えるなど工夫して結果につなげた。

◆代打で同点打を放った長谷川勇は最大限に集中力を高めた。「無心でした。打席に入れば、なるようになるだけ」。155キロを左前へ。5球続いた平良の直球を最後に捉えた。内川の代打であることも「無心で、それすら考えなかった」と振り返った。CSでは代打で2打数2安打と勝負強さを発揮。ファーストステージ第3戦では先発で起用されて安打を放つなど好調だ。

◆クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージが開幕し、パは2位ソフトバンクがリーグ2連覇の西武に8-4で逆転勝ちした。リーグ優勝チームには1勝のアドバンテージがあるため、1勝1敗の五分で並んだ。ソフトバンクは3-4の八回2死一、三塁で、工藤公康監督(56)が、内川聖一内野手(37)に代打・長谷川勇也外野手(34)を起用。長谷川が大胆な采配に応える左前打を放ち、さらに捕逸で2点を奪って逆転した。  目を疑う光景が明暗を分けた。無類の勝負強さを誇る内川に「代打、長谷川勇!!」。歓声、どよめき、悲鳴。異様な空気の中、鬼と化したソフトバンク・工藤監督の"マジック"が勝利をもぎ取った。  「後悔のないように、思いきっていかせてもらいました」  1点を追う八回2死一、三塁で代打・長谷川勇が同点左前打。なおも一、三塁となり、捕逸で決勝点が入った。背番号「24」は切り札。だが、代えた選手が信じられない。  現役最多2171安打の内川は、ファーストステージで第3戦の決勝弾など2本塁打を放った。CS通算51安打、10本塁打、30打点は歴代最多。それほどの打者に「タイミングが合っていないようにみえた」。この日の内容、平良と2打数無安打の相性も踏まえて判断。昨年のポストシーズンで犠打を命じて話題になった采配を超越した。  「とはいえ、苦しい決断でした。後悔はしないように、すみません」  謝るほどの禁じ手でつかんだ1勝は値千金だ。現制度のパのCSファイナルステージは過去12度のうち、11度が第1戦に勝ったチームが制した。昨年の鷹を含む下位から勝ち上がった2チームも先勝でアドバンテージをはね返した。最初にして最大の関門を鬼采配で突破した。  CSファーストステージでも松田宣を先発から外す非情采配があった。その松田宣を「5番」で復帰させると、4打点。ことごとく的中したが、起用に応えたナインに何よりも感謝した。  「本当にみんな極限の集中というか、粘り強く、すばらしい集中力をみせてくれた」  西武への挑戦権をえた夜は、タブレットをにらみながら床についた。自軍、相手の分析。「思いついたことがある。コーチに言ってみよう」。四六時中戦略を練り、頭に思い浮かべば、とことん突き詰める。その戦いは続く。  「やっとタイ。切り替えて、またあした。(今後も)決断するところはしていきます」  失敗ならチームを壊しかねない荒技で逆転勝ち。2年連続の「下克上」を狙う将は超本気だ。 (安藤理)

◆2年連続でパ・リーグを制した西武は、痛恨の逆転負け。辻発彦監督(60)は力なく言葉を絞り出した。  「やられたね。短期決戦は割り切ってやるしかない。踏ん張りきれなかった...」  継投が崩れた。1点リードの八回、3番手でマウンドに送った平井が連打を浴びて1死一、三塁のピンチを招くと、平良にスイッチ。19歳の右腕は続く松田宣を空振り三振に仕留めたが...。続く代打・長谷川勇に同点打を浴び、次打者・グラシアルの場面で捕逸の間に決勝点を献上した。  「三振を取るなら平良だと勝負をかけた。(平井の)変化球なら松田にうまく外野に持っていかれるから」  指揮官は投手交代の理由を説明。しかし、急遽(きゅうきょ)、マウンドに上がった平良は「平井さんが投げきると思った。あの場面は予想外だった」。初戦からドタバタ感は否めなかった。  優勝チームに与えられる1勝のアドバンテージはあるが、対戦成績は1勝1敗となった。気持ちの切り替えが重要なポイント。2本の二塁打を放った山川は「やれることを、みんながやっていくしかない」。黒星発進となった辻監督は「今日は終わりと考えるしかない。明日の試合に向かっていくしかない」と必死に前を向いた。 (花里雄太) 八回に登板して1死一、三塁のピンチを招いて降板し、敗戦投手となった西武・平井 「申し訳ない。(イニング途中で交代し)そこが一番の屈辱」 先発で七回途中3失点。三回から9者連続のゴロアウトに仕留めるなど持ち味を発揮した西武・ニール 「自分でも、びっくりするくらい気負いなく臨めた」

◆ソフトバンクの八回の逆転劇は、早めに動いた工藤監督の決断が功を奏した。内川を下げ、代打に長谷川勇。とても勇気のいる起用だ。同点打で応えた長谷川勇とベンチで喜ぶ内川の姿に、チームの強さを感じた。  その後、森のパスボールで5-4と勝ち越せたのも、三塁走者が代走に起用した周東だったから。デスパイネなら生還できていなかっただろう。ファーストステージで先発メンバーから外し、5番で復帰させた松田宣は2安打4打点。工藤監督は選手をうまく操縦している。  ソフトバンクの先発投手は第2戦が武田に決まり、第3戦に千賀、第4戦にバンデンハークと続くだろう。西武はニールで初戦を取りたかったところだが、この敗戦を1勝1敗の五分になったと割り切れるか。気持ちの切り替えが大事になる。 (サンケイスポーツ専属評論家)

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