阪神(★0対8☆)ヤクルト =リーグ戦25回戦(2019.09.19)・阪神甲子園球場=
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ヤクルト
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阪神
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勝利投手:小川 泰弘(5勝12敗0S)
敗戦投手:髙橋 遥人(3勝9敗0S)

本塁打
【ヤクルト】塩見 泰隆(1号・5回表2ラン),バレンティン(33号・5回表2ラン)

  DAZN
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◆ヤクルトは初回、山田哲の適時打で幸先良く先制する。その後は、5回表に塩見とバレンティンの2ランが飛び出すと、7回には中山の適時打で2点を奪い、着実にリードを広げた。投げては、先発・小川が9回無失点の快投で自身2年ぶりの完封勝利。敗れた阪神は、投打ともに振るわなかった。

◆阪神近本光司外野手(24)が、長嶋超えのセ・リーグ新人記録を打ち立てた。 プロ初の3番でヤクルト戦に出場。初回2死の第1打席で、小川の変化球をとらえて右前に運んだ。今季154安打。1958年(昭33)に長嶋茂雄がマークしたリーグ新人の最多安打を更新した。ビジョンに記録達成のメッセージが映し出され、一塁ベース上で笑顔のガッツポーズ。「ファンに喜んでもらいたい」と話していた公約通り、本拠地でプロ野球史を塗り替えた。 試合中、球団を通じ「(一塁ベース上で)記念パネルをいただいた時のファンの皆さんの声援で、実感がわきました。塁に多く出ることが自分の仕事なので、1本でも多く打ってチームに貢献できるように頑張ります」と喜びを表現した。

◆阪神近本光司外野手(24)がヤクルト戦の1回に右前打を放ち、今季通算154安打となった。58年長嶋茂雄の153安打を超えセ・リーグ新人最多安打記録を更新した。この場に居合わせたら、どれほど喜ばれたことだろう。そんな思いで、一塁ベースに立つ近本に目をこらした。亡き恩師の存在も、長嶋超えへの支えになった。 「1年間はこのままでやらせてやってほしい。スタイルを変えないでやってほしい」。近本を送り出すにあたって、大阪ガス・竹村誠前監督(享年57)が阪神畑山統括スカウトに託した言葉だ。打撃フォーム、周囲の助言を自分の糧にしていく能力を含めた「近本のスタイル」を守ってやってほしいと伝えた。 バットを振りきる力は、大阪ガス時代からスカウトの目を引いた。俊足に頼っての当て逃げはせず、全力で振る。頭を越されるのを警戒し、内野陣は前に詰めることができない。状況に応じて狙うバントヒットも、効果的に決まる。スイング力に裏付けされた技術に加え、周囲からの言葉をどうすれば血肉にできるかを考えつく能力。そこに竹村前監督はプロで通用する力を見いだし、畑山統括スカウトに託した。活躍を願いながら今年4月28日、前監督は帰らぬ人に。託した言葉は遺言になった。 畑山統括スカウトは首脳陣と情報交換した際に竹村前監督の思いを伝えたが、まず自分の形でやらせようという考えを阪神首脳陣が持っていた。さらに、近本自身が結果を出した。春季キャンプの打撃練習を見守った関係者からは「内角を攻められて、対応できるか」などの声は出た。だが実戦での結果で、近本が自分で周囲の見る目を変えていった。技術、体力に加えアマプロ双方で信じてくれる人に恵まれ、近本は球史を塗り替えた。【遊軍=堀まどか】

◆阪神近本光司外野手(24)が1回の第1打席で右前打を放ち、並んでいた1958年巨人長嶋茂雄を抜いて、セ・リーグ単独新人記録となる154安打目を刻んだ。 近本は安打数だけでなく、多くの部門で驚異の数字を残している。18日現在で主だったものを記してみた。 ◆連続試合安打 近本は4月18日ヤクルト戦から5月2日広島戦にかけて13試合連続安打。01年赤星の12試合連続を抜いて、ドラフト制後の球団新人記録を樹立した。(後に木浪も13試合連続安打をマーク) ◆マルチ安打 マルチ安打は42度を数える。新人マルチ安打最多は56年佐々木の54度で、セ最多は58年長嶋の48度だが、近本はプロ野球6位タイ、セでは2位タイ。 ◆猛打賞 猛打賞は13度。新人の猛打賞回数は58年長嶋の14度が最多で、阪神では48年別当薫、16年高山俊の13度に並ぶ最多タイ。 ◆三塁打 二塁打は20本だが、三塁打はリーグトップの7本。新人のセ・リーグ最多記録は50年福田(国鉄)の10本。阪神の新人最多三塁打は、53年吉田と92年久慈が記録した8本で、近本は球団記録にあと1に迫っている。 ◆本塁打 近本は9本塁打。阪神新人の2ケタ本塁打は80年岡田18本が最後のケースで39年ぶりの記録に王手中。阪神新人の2ケタ本塁打は過去4人いるが、いずれも右打者で近本が達成すれば初の左打者となる。 ◆盗塁 近本は34盗塁で新人歴代9位タイ。球団の新人最多は01年赤星の39盗塁。

◆阪神高橋遥人投手は5回6安打5失点でマウンドを下りた。 1回、3番山田に先制の適時二塁打を許す。1点ビハインドの5回には2番塩見、4番バレンティンにそれぞれ特大2ランを浴び、降板を余儀なくされた。 試合前の時点で自身3連敗中。9月に入ってからは6日広島戦で4回6失点、12日ヤクルト戦で4回8失点と炎上続き。雪辱を期した今回も打ち込まれ、無念のマウンドとなった。

◆ヤクルトは1回、山田哲の適時二塁打で先制。阪神近本が新人最多記録となる154安打を達成も、3回まで無得点。 ヤクルトは5回、塩見とバレンティンの2本の2ランで4得点。阪神は6回まで7安打を放ちながらも無得点。 ヤクルトは先発小川が9安打を浴びながらも完封で5勝目を挙げた。阪神は好機での1本が遠く、5位に転落した。 阪神高橋遥が9敗目。

◆阪神植田海内野手は自身初となる中堅スタメン出場に対応した。「守ったことはなくはないので」。 2番中堅で先発し、守備では無難にプレー。打っては6回、先頭で中前打を放った。ただ、3回2死二塁では遊ゴロに倒れるなど、6回をのぞく3打席は凡退し「それ以外がダメでした。また頑張ります」と反省した。

◆阪神木浪聖也内野手が100安打の大台まで、7本と迫った。3回、得点にこそつながらなかったが2死から右中間へ二塁打を放った。 2戦連続での安打に「打てたのは良かった。もっといい内容にしたい」。残り6試合。「キナチカ」のダブル100安打達成は射程圏内だ。

◆阪神高橋遥人投手は3戦連続KO負けを食らった。1回に先制されると、5回は2番塩見、4番バレンティンに特大2ランを浴びた。 2暴投3四球と制球も定まらず、5回5失点で自身4連敗となる9敗目。「力不足というと無責任なんですけど、それを感じました。チームにも、使ってくれている人にも、最後まで応援してくれたファンの方にも申し訳ないです」。6日広島戦は4回6失点、12日ヤクルト戦は4回8失点。勝負どころで苦しんでいる。

◆阪神ピアース・ジョンソン投手(28)が2試合連続でベンチメンバーから外れた。 前日18日に続き、19日のヤクルト25回戦(甲子園)のベンチメンバーからも外れた。ジョンソンはコンディションニング不良のため、16日巨人24回戦の登板を回避。この日の試合前練習では約40メートルのキャッチボールなどを行っていた。

◆阪神は途中出場の原口文仁捕手がマルチ安打を記録した。5回2死一塁から代打出場すると、ヤクルト小川の変化球を左前へ。先頭の8回にも痛烈な当たりを左前へ運んだ。 6回からマスクもかぶった原口は「自分の形で打つことがチームのためになると思った。(敗戦は)捕手としての責任もあるし、練習してコミュニケーションを取ってカバーしていきたい」と笑顔はなかった。

◆阪神近本光司外野手(24)が、セ界新人最強のヒットマンとなった。ヤクルト戦(甲子園)の1回に右前打。今季154安打目を刻み、153安打で並んでいた1958年巨人長嶋茂雄のセ・リーグ新人最多安打記録を更新した。チームは敗戦で5位転落となったが、虎のドラフト1位ルーキーが歩んできたヒットロードの輝きは薄れない。あっさりとミスターを抜いた。近本は一塁ベース上で、はにかみながら記念のパネルを受け取った。58年巨人長嶋と並んでいたセ・リーグ新人最多安打記録の更新。61年ぶりとなる1歩も、いきなり初回の右前打で踏み出した。 「記念パネルをいただいた時のファンのみなさんの声援で(新記録を達成した)実感が少しだけ湧きました。いつものヒットとは、また違った声援でした」 プロ入り初の3番起用だったが「あまり深く考えず。初回2死からだったので、3人で終わるのはと思って」と目前の打席に集中していた。 飽くなき向上心で、ヒットを積み重ねてきた。春季キャンプやオープン戦で評判通りの打撃を披露し、開幕スタメンをつかんだ。思い出の1本は「1番はじめの、開幕戦のヒット。1本目なので」と即答するほど、脳裏に焼き付いている。3月29日ヤクルト戦の第3打席、右中間三塁打で偉業へのスタートを切った。 6月には「プロの壁」にぶつかり不調に陥った。それでも球宴でDeNA筒香や広島鈴木ら「スーパースター」たちと野球談議に花を開かせ、復調に成功した。その球宴では第2戦で初回先頭打者本塁打を含むサイクル安打を達成するなど大活躍。ファンを喜ばせる一方で大事なことも心に留めていた。「いいときもあれば、悪いときもある。自分の大事な部分をできるだけ失わないように」。持ち味の思い切りのあるスイングで「タイミングを合わせてストレートに振り負けないように」。原点回帰で状態を持ち直した。 ついにミスターを超えた。頂上にたどり着き「近本光司」の名を歴史に刻んだ。だが、まだ戦いは終わりではない。「残り試合どうなるかわからないですけど、自分のできることをやっていきたい」。まだ残り6試合ある。これまでと同じようにヒットを量産していくだけだ。【真柴健】

◆秋風は骨身に染みる。阪神が最下位確定のヤクルトにまた不覚を取った。打てず守れず抑えられず...。まさに「三重苦」の完敗で、ついに5位に転落した。矢野燿大監督も険しい表情で「期待に応えられていないのは本当に悔しい」と話した。 先発高橋遥が抑えられない。1回に1失点したあとは2回以降、立ち直ったかに映った。だが、またも燕打線につかまる。5回2死二塁。塩見に高め速球を強振されると、ライナーは右中間をグングン伸びる。そのままスタンドイン...。直後にはバレンティンに初球の内角スライダーをすくわれて左中間に2ランを被弾。致命的な4点を失った。 1週間前の12日も塩見やバレンティンに痛打されていた。立ち上がりと打者3巡目の失点も同様だ。今年はローテーションで奮闘してきたが自身4連敗。指揮官も「疲れも出てくる。打者も自分の投球や球筋や、いろんなことが分かってくるなか、どうしていくかは誰もが通る道。壁に当たっている」と奮起を求めた。 打線が小川を打てず、今季14度目の完封負け。試合後の矢野監督は何度も首をひねった。「う~ん。早い回にちょっと点を取れば変わっただろうけど結局、ズルズルいった」。この日はベテラン福留を休ませ、植田を7月17日中日戦(豊橋)以来となるスタメンに抜てきし、2番に置いた。好調の近本をプロ初の3番で起用したが実らなかった。 野手が手堅く守れない。7回無死一、二塁。山田哲の低いライナーを三塁大山がダイレクト捕球した。飛び出した二塁走者広岡はあわてて帰塁するが大山が二塁悪送球失策。その後、2点を失うミスになった。指揮官は渋面で「特に送球のエラーというのはしっかりしていかないと」と苦言を呈した。守備力は今季の泣きどころだ。リーグワーストの今季99失策。大台到達なら00年の101個以来、19年ぶりの屈辱を味わう。 逆転CSを目指すはずが7月20日以来、約2カ月ぶりの5位に落ちた。3位広島は遠ざかり、中日にも抜かれた。指揮官は「残り試合をどうやるかが俺らにとっては一番大事」と言い聞かせるが21日にもCSが完全消滅する可能性がある。絶体絶命の窮地に追い詰められた。【酒井俊作】

◆ヤクルトは苦しんだエースが今季25度目の先発で初完封を挙げた。 小川泰弘投手が9安打されながら要所を締めた。8回を終えて127球。「これまで迷惑をかけてきた。最後は自分でいきますと言いました」。味方の失策もあり1死一、三塁の危機を招いたが、阪神大山と中谷をともに直球で内野フライに打ち取った。145球、17年4月以来の完封で5勝目。6失点した前週の反省からカーブ、スライダーで緩急を付け、内角を攻めつつ無四球でまとめた。「開き直って攻められた。急がず1球1球投げ切れたのが何よりよかった」とすがすがしい表情だった。

◆阪神近本光司外野手(24)がヤクルト戦の1回に右前打を放ち、今季通算154安打となった。58年長嶋茂雄の153安打を超えセ・リーグ新人最多安打記録を更新した。 近本の一問一答は以下の通り。-セリーグの新人安打記録達成 ありがとうございます。 -率直な気持ち パネルを頂いて、ファンの方からも歓声を頂いて、少しだけ実感わいたかかなという気持ちです。 -その歓声というのは いつも、ヒットやタイムリーを打ったときに頂くんですけど、また違った感じがしました。 -長嶋さんの記録を61年ぶりに塗り替えた 正直あんまり分からないので、そこは考えていませんでした。 -開幕戦から積み重ねてきた、1番印象に残っているヒットは 1番はじめの開幕戦で打てたヒットです。 -盗塁もトップ、新人王と盗塁王の2冠が現実味帯びてきた。 まだ試合があるのでどうなるかわからないので、自分のできることをやっていきたい。 -今後について まだCSの可能性があるので、残りの試合をしっかり勝ちたい。 -具体的な目標は とりあえず1日1本打ちたいなと思います。 -プロ初の3番起用 とくに、あまり深く考えずに3番目に打席に入るということを考えていました。初回で2死からだったので、3人で終わるよりは。しっかりボールも見ながらという感じでした。 -記録の反響は 少々と。僕自体は、あまり深く考えていない。連絡をいただいたときに、ああ、よく見てくれているんだなという感じです。 -状態の波はあった いいときもあれば悪いときもある。しっかり自分の持っている大事な部分を失わないようにと思っています。しっかりタイミングを合わせてストレートに振り負けないように。調子が悪くなる原因はタイミング。自分の得意なボールが打てなくなると、余計に打てなくなるので。 -全国のファンに印象つけている 正直、そこまでは考えられていない。オールスターとかだったら、考えられていましたけどね。

◆阪神矢野燿大監督が近本の大記録達成をたたえた。 敗戦後に「本人はプレッシャーを感じてないかもしれないですけどね。(安打が)なかなか出ないと、そういうのも(重圧も)出てくるところで、最初の打席で打ったのも大きい」と振り返った。2月のキャンプから俊足強打の適性を見抜き、開幕戦から抜てき。いまや主力として欠かせない。巨人長嶋を超えても、戦いは続く。「まだまだ残り試合がある。もっともっと上に行ってもらいたい」と、さらなる記録更新を求めた。

◆阪神が最下位確定のヤクルトにまた不覚を取った。打てず守れず抑えられず...。まさに「三重苦」の完敗で、ついに5位に転落した。矢野燿大監督も険しい表情で「期待に応えられていないのは本当に悔しい」と話した。 その他の一問一答は以下の通り。 -週末は広島、DeNA戦だ。どう戦うか ここまで来たら相手は関係ない。僕たちの野球を精いっぱいやるだけですね。 -残り6試合について 期待に応えられていないのは本当に悔しい。残りの試合でかえせるように頑張ります。 -打線が打てず、小川の印象はどうだったか う~ん。まあ、どうなのかなあ。すごくいいとはもちろん思わない。う~ん。早い回にちょっと点を取れば変わったんだろうけど、結局、ズルズルいった。 -打順も機動力のある1、2、3番に変更した う~ん。いろいろ考えたというか、現状のなかで、どういうことができるのかなと考えた結果やけどね。 -7回は失策から失点につながってしまった 走者が重なったとか、いろいろあるかもしれないけど、言い訳にはならない。そういうのをしっかりできるよう、やっていきます。

◆阪神のピアース・ジョンソン投手(28)が19日、ヤクルト戦(甲子園)のベンチメンバーから外れた。前日18日の同戦でもベンチ外となっており、2試合連続となった。  この日は、試合前練習に参加し、ダッシュやキャッチボールなどのメニューをこなしていた。右腕は、今季55試合に登板し、防御率1・46と安定した成績を残している。15日の巨人戦(東京ドーム)で逆転2ランを被弾し、翌16日はベンチ入りしたが、登板はしなかった。  金村投手コーチは、あす以降について「(体調が)よくなったら(ベンチ入りする)かな」と話すにとどめた。

◆ヤクルト・山田哲人内野手(27)が「3番・二塁」で先発し、一回に先制の適時打を放った。  1死二塁から阪神・高橋遥が投じた145キロ直球を左翼線へ弾き返した。今季94打点目を挙げ「先制のチャンスだったのでなんとか走者を返したい気持ちでした。先制できてよかったです」とコメントした。

◆阪神のD1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=が一回二死から右前打。今季154安打目で長嶋茂雄(巨人)が1958年に記録したセ・リーグ新人最多安打を更新した。  「記念パネルをいただいた時のファンのみなさんの声援で(新記録を達成した)実感が沸きました。塁に多く出ることが自分の仕事なので、1本でも多く打ってチームに貢献できるようにがんばります」  新記録を達成した直後、広報を通じてコメントを発表。記録のかかったこの日は初めて3番で先発し、一回にいきなり期待に応えた。一塁上では球団が用意したセ・リーグ新記録『154』と記されたパネルを渡され、高々と掲げて虎党と喜びをわかちあっていた。

◆ヤクルト・塩見泰隆外野手(26)が19日、阪神最終戦(甲子園)に「2番・中堅」で先発し、1ー0の五回二死二塁で回ってきた第3打席でプロ初本塁打を放った。  武相高から帝京大、JX-ENEOSを経てドラフト4位でプロ入りした2年目の外野手は「追い込まれていたので、食らいついていく気持ちで必死に打ちました」と笑顔だった。  一回にも右前打で出塁し、山田哲の適時二塁打で生還し、存在感を見せた。

◆ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(35)が「4番・左翼」で先発し、3-0の五回二死一塁から左中間席へ33号2ランを放った。  先発・小川を援護する一発に大砲は「パーフェクトな当たりだったよ」と上機嫌だった。  五回の守備から退き、左翼には山崎が入った。

◆ヤクルトの塩見が1-0の五回、プロ初本塁打となる2ランを放った。高橋遥の高めの140キロを捉えると、速く、低い打球が中越えに飛び込んだ。「めちゃくちゃうれしい。風だと思う。入るとは思わなかった」と満面の笑みで話した。  高い身体能力が武器の2年目外野手はオープン戦や2軍戦で好成績を残しても、1軍の壁にはね返される日々が続いていた。2ランを含む3安打1盗塁で4得点と活躍し「これまでは自信のないスイングだった。少し余裕ができた」とうれしそうに話した。

◆阪神は高橋遥がまたも打ち込まれ、5位に後退。5回5失点と期待を裏切り、自身4連敗の9敗目を喫した左投手は「自分の力不足。申し訳ない」とうなだれた。  ヤクルト戦は前回12日に8失点。雪辱を期したが、0-1の五回、2死から広岡に二塁打を許して塩見にプロ初アーチの2ランを浴びた。さらに四球を挟み、バレンティンに初球の変化球を左中間席へ放り込まれた。矢野監督は「疲れも出てくるし、打者も分かってくる。誰もが通る道。その壁に当たっている」と指摘した。

◆阪神のルーキー近本光司外野手(24)が19日、甲子園球場で行われたヤクルト最終戦の一回に右前に運んで今季154安打とし、新人最多安打のセ・リーグ新記録をマークした。18日に長嶋茂雄(巨人)が1958年(シーズン130試合)に記録した153安打に並んでいた。プロ野球記録は佐々木信也(高橋)が56年(同154試合)に放った180安打。  近本は兵庫・社高から関学大、大阪ガスを経てドラフト1位で阪神に入団。巧みな打撃と俊足を武器に開幕から中堅の定位置を勝ち取り、34盗塁はリーグトップ。 阪神・近本光司外野手の話 「ファンの方々からすごい歓声を頂いて実感が湧いた。悪い時も、自分の大事な部分をできるだけ失わないようにと思っていた。残り試合も自分のできることをやっていきたい」

◆ヤクルトの小川が無四球の完封で5勝目を飾った。2017年4月22日に記録した前回の完封は7回を投げての降雨コールドゲーム。9回を投げての完封は自身3季ぶりで「感触は良かった。一球一球投げ切れた」と充実感に浸った。  志願して九回のマウンドへ。味方の失策が絡んだが、1死一、三塁から大山と代打中谷を飛球に打ち取った。前回登板の阪神戦では黒星を喫し、反省を生かして緩い変化球を効果的に使った。  今季は苦しい投球が続いたが、意地を見せた。145球で白星をつかみ「疲れずにいいフォームで投げられた」と笑顔で話した。

◆阪神のルーキー近本光司外野手(24)が19日、甲子園球場で行われたヤクルト最終戦の一回に右前に運んで今季154安打とし、新人最多安打のセ・リーグ新記録をマークした。18日に長嶋茂雄(巨人)が1958年(シーズン130試合)に記録した153安打に並んでいた。プロ野球記録は佐々木信也(高橋)が56年(同154試合)に放った180安打。  阪神の近本はチームの敗戦を悔やみながら、61年ぶりのリーグ記録更新を振り返った。  --率直な気持ちは。  「打ってパネル(ボード)をもらった時に、ファンの方から歓声を頂いて実感が湧いた」  --リーグ新記録にあと1本で臨んだ。  「あまり深く考えなかった。しっかりボールを見ながら打ちに行こうと思っていた」  --印象に残る1本は。  「一番初めに開幕戦で打ったヒット(右中間三塁打)。1本目はいつまでたっても覚えている」  --不調の時もあった。  「いい時もあれば悪い時もある。自分の大事な部分をできるだけ失わないようにと思っていた」  --今後の目標は。  「とりあえず1日1本は打ちたい。まだCS(クライマックスシリーズ進出)の可能性があるので、残りの試合もしっかり勝ちたい」

◆途中出場の原口が2安打と気を吐いた。「自分の形で打ってチームのプラスになればと思っていた」。五回2死一塁で代打で出場すると、小川の低めの142キロを左前へ運んで、一、二塁と好機を拡大。八回にも先頭で安打を放ったが、得点には結びつかなかった。チームの敗戦に「捕手の僕の責任もある。練習やコミュニケーションをとってカバーしていかないと」と反省を口にした。

◆植田は7月17日の中日戦(豊橋)以来、今季2度目のスタメン出場。中堅での先発はプロ入り後初めてだったが「ちょっと緊張はしていたけど、守ったことがないわけではないので」とそつなくこなした。六回には中前打を放ったが「それ(安打)以外は全然アカンかったので、頑張ります」と前を向いた。

◆まるで何ごともなかったかのように、簡単に、新記録が達成された。一回裏のこと。セ・リーグ新人最多となる154本目の安打を放った近本が、照れくさそうにメモリアルボードを掲げた。「長嶋超え」の価値は、長嶋さんを知る者にとっては、それはそれは"ありがた~い"勲章となる。  ただ、近本のすごさは「あっさり」「あっけなく」「あっという間」。こちらが、プレッシャーを心配する暇すら与えてくれない。長嶋さんに「あと3」に迫った18日には、一気に3安打で並んで、新記録は初めて3番に座った最初の打席で抜き去った。  思い出すのは、ことし引退した天才イチロー。1994年の9月20日。日本プロ野球史上初の200安打に到達した。イチロー伝説が始まった年のクライマックスでもある。200安打に「あと3」に迫った当時20歳の若武者は3打席連続で安打を重ねて、一気に大台に乗せた。  近本に、イチローを感じるといったら、希代の天才打者に失礼か。でも、足も、記録も、一気に駆け抜けるという点では共通項がある。  こういうタイプの選手には、常識なんて当てはめてはいけない。取材する側は、ここまでどんな苦労をしてきたのか、苦悩の日々を送ったのか、なんてすぐ聞きたくなる。  でも、表面上は何の苦労も感じさせずに長嶋さんを抜き去った。こっちの秘密の方が、100倍知りたい。  さて、イチローの四半世紀前のメモリアルデーでもある本日は、ラグビーW杯の開幕日でもある。「阪神のサンスポ」は「ラグビーのサンスポ」としての伝統がある。熱戦を余すことなくお伝えするので、どうぞご期待ください。  虎番なのに、なぜかこのビッグイベント取材班に組み入れられたのが菊地峻太朗。ロックを任された元高校ラガーだ。開幕戦の会場でもある味の素スタジアムから、前日会見の雰囲気を興奮気味に伝えてきた。  「海外のメディアも集結して、報道陣は200人以上。お祭りって感じです。貴重な経験をさせてもらってます。日本が史上初のベストエイトに行く予感がします」  しばしタイガースを忘れて、日本代表の戦いを追うという。なんとうらやましい。世界を体感して戻っておいで。  W杯取材班のベテラン月僧正弥も「ラグビーには独特の文化があるんです。知ってほしいし、ぜひナマで見てほしい」とこちらも熱い。  待ちに待った大会。社内にも熱きラガーとして高校生活を送った男たちがいる。局次長・稲見誠は大阪・八尾方面では泣く子も黙る? 快足CTBだった...らしい。  「4年に一度のW杯というより、一生に一度の日本開催。平尾誠二さんが生きておられたら、喜ばれたでしょうね」  同世代のスーパーヒーローであり、稲見自身のラグビー担当時代に何度も取材したミスターラグビーにも思いもはせた。  泉州方面でブイブイ鳴らした元プロップは整理部長・中雅史だ。  「開幕日は会社でど派手な紙面を作りますよ。その後、各国の戦いを花園、神戸にプライベートで見に行きます」  満喫の秋のスケジュールはできあがっている。  さあ、そんなラグビーの盛り上がりを超える阪神の活躍を、虎番はひそかに願っておりますが...。あぁ、CSの灯が...。

◆34盗塁をマークしている近本にとっては、盗塁王争いで1差の2位につける山田哲との今季最後の"直接対決"だった。前夜は近本が二盗に成功し、山田哲は二盗を失敗。この日は近本が六回1死一塁の一走で二盗を試みたが、山田哲のタッチでアウトにされた。山田哲は残り5試合、近本は6試合。新人王とのWタイトルへ向け、近本は「自分のできることはしっかりやっていきたいです」と意気込んだ。

◆ジョンソンが2試合連続でベンチから外れた。試合前練習には参加し、ダッシュやキャッチボールなどで体を動かしていたが、体調面に問題があるもよう。15日の巨人戦(東京ドーム)で逆転2ランを被弾し、翌16日はベンチ入りしたが、登板はしなかった。金村投手コーチは「あす(体調が)よくなったら(ベンチ入りする)かな」と慎重に話した。

◆猛虎打線、怒るんなら怒れ~!! 今日という今日は言わせてもらうわ!!  近本はオメデトウ!! しかし何で近本があの日本プロ野球界最大のスターであり、功労者の長嶋茂雄・大大大レジェンドの記録を塗り替える新人最多安打154本を61年ぶりに放った日に、零封負けするわけ!? 中日に抜かされて5位転落するわけ!? てーか! 何で大記録達成した地元・甲子園のヒーローインタビューのマイクの前に、ヤクルトの小川が立ってるわけ!? 『掃きだめに鶴』じゃなくて『掃きだめに近本』じゃねーか!!  こーいうお祭りムードの時に一気呵成(かせい)で乗っていけないチームは、ここ一番の勝負で勝利を引き寄せたことがプロ野球の歴史上まずないのだ!! それだけは、肝に銘じておきやがれ~!!  先発の高橋遥も、3試合連続で右打者にボコボコに袋だたきのKOは、若いとはいえ情けないよ~!! ローテーションに入ってその先勝てる勝てないは、極端な話、80%は頭を使うかどーかなのだ!! 激しく踊りながら冷静に...。要は、大人の虎になってくれー!!

◆今季限りで退団する鳥谷は0-7の七回、2死で代打出場するも一ゴロに倒れた。試合は一方的な展開となったが「背番号1」の雄姿を見るために残った大半のファンからは大きな声援と拍手が送られた。「塁に出ることだけを考えて打席に立った」。残り6試合。チームの勝利のため、応援してくれるファンのために全力をつくす。

◆高橋遥は5回6安打5失点で今季9敗目。「思い切って投げたボールを打ち返された。自分の力不足。打者の方が上だった」。五回に2死から2ランを2被弾し、一挙4失点。登板4連敗となり、最近4試合で計21失点(自責18)、防御率8・10と打ち込まれている。「チームにも申し訳ないし、使ってくれる方にも申し訳ない」と猛省した。

◆――高橋遥は立ち上がり、3巡目に失点。前回と同様の失点パターン  矢野監督「壁というか。疲れも出てくるし。打者も自分の投球や球筋や、いろんなことが分かってくる中で、どうしてくるかっていうのは誰もが通る道やから。壁に当たってるんじゃないの」  ――打順は機動力のある1、2、3番に変更した  「いろいろ考えたというか、現状のなかで、どういうことができるのかなと考えた結果やけどね」  ――次は広島、DeNA戦  「ここまで来たら相手は関係ないんでね。僕たちの野球を精いっぱいやるだけですね」  ――残り6試合  「期待に応えられていないというのは悔しいですし。残りの試合で返せるように頑張ります」

◆不名誉な記録に王手! 阪神はヤクルトに0-8で完封負けで連勝が2で止まり、ついに5位に転落した。七回には大山が二塁へ悪送球し、今季99失策目。2000年の101失策以来の大台へあと「1」。21日の広島戦(甲子園)で敗れれば、逆転でのクライマックスシリーズ(CS)進出も消滅する。  ルーキーの偉業達成のお祝いムードが大量失点で沈んだかと思えば、さらに虎党のため息が充満した。0-5の七回、大山が悪送球で今季99個目となる「E」ランプ。逆転CSへ踏みとどまるどころか、打てない守れないと今季を象徴する完敗で5位に転落した。  「特に送球のエラーというのはしっかりしていかないと。走者が重なったとか、いろいろあるかもしれないけど、それはもう、言い訳にはならない。そういうのをしっかりできるよう、やっていきます」  矢野監督も断罪した。七回無死一、二塁のピンチで三塁・大山が山田哲のライナーを地面すれすれでキャッチ。両走者ともに飛び出しており、丁寧に投げれば三重殺すら成立しそうなタイミングだった。しかし送球は二塁ベース付近でバウンドする悪送球。ベースカバーに入った糸原はまさかの送球に尻もちをついて転び、ボールは右翼へ...。トリプルプレーどころか1死一、三塁とピンチが拡大すると、その後2死満塁とされて中山にダメ押しの2点打を浴びた。打線も最後まであと1本が出ず、今季13度目の完封負けと寒すぎる結果になった。  8月上旬にはシーズン120失策に迫るハイペースで重ねていたが、その後は落ち着きも見せていた。6月の交流戦後の練習では個々に"事情聴取"し、それぞれの課題に特化した特守もすることで意識改革も図った。しかしこの勝負どころで悪癖が顔を出したのは痛恨。2000年以来となる大台『100』に王手となってしまい、清水ヘッドコーチは「本人たちがどう受け止めるかですね。99個のエラーを来年したくないと思って練習できるか」と猛省を促した。  「(最後まで踏ん張る)もちろんそう思っているし、残りの試合もどうやるかが俺らにとっては一番大事。そこをしっかりやるだけですね」  指揮官は7月20日以来の5位転落にも懸命に顔を上げた。21日広島戦(甲子園)はCS完全消滅がかかる一戦。可能性がある限り、諦めるわけにはいかない。(大石豊佳)

◆小川が145球を要しながら、今季初完封。八回を終えて127球だったが、志願の続投で5勝目(12敗)を挙げ「前回やられていたので、やり返そうという思いはあった。投げ急ぐことなく一球一球投げきることができた」とうなずいた。 小川をリードしたヤクルト・松本直 「緩急を使って要所を抑えることができた。カーブ、スライダーを多めに使った」

◆セ・リーグの新人最多安打の新記録をマークした近本光司外野手が昨年まで所属した大阪ガス野球部の橋口博一監督(52)が、手記を寄せた。研究熱心だった社会人時代を振り返り、さらなる活躍へエールを送った。(取材・構成=竹村岳)  新記録達成の瞬間は見られなかったのですが、本当にすごいですね。偉大です。誇りに思います。  心配だったのは、体力です。143試合なんて未知の世界じゃないですか。アマチュアだと多くて90試合。それも全部には出ないので。でも、年間を通して出ているのはすごい。全試合に出てほしかったんです。今、欠場は1試合ですか。全試合に出るということは、それなりの成績が残ると思っていましたので。よく頑張ってくれている。在部している選手の励み、刺激になっています。  この日は初めて3番でしたが、社会人時代は5番で起用しました。そのシーズン、1番から4番は決まっていたので。近本は9番からあがっていった感じです。パワーもありましたから、4番もありかと思っていましたよ。勝負強かったし、ゲッツーになるなんて思ったことないです。内野ゴロでも普通にセーフになっていたりしましたから。  とにかく足が速いんですけど、けっこうホームランも打つんですよ。うちでは一番打ったんじゃないかな。長打力もあったし、間を抜けたら長打になっていた。塁に出たら盗塁もしていたんですけどね。今も、もっと走っていいと思います。研究もされているとは思いますけど。  近本にはグリーンライトのサインを出していたんです。いつでも走っていい、と。そしたらあるとき、『本当にいっていいんですか? 全部いきますよ?』と言ってきたんです。いいぞいいぞ、アウトでもいいからとにかく走れと言っていました。成功率も高かったし、走ればセーフという感じ。アマチュアは知らない相手とやることが多いので。データがないじゃないですか? あっても「足が速い」というくらいで。近本はそれを超えるくらい速かったので。相手もキョトンとしているときがありました。  練習は、マニアックなのでけっこう自分で動画を見たりしていましたね。居残りで走塁練習をやろうとしてもなかなかできない。でも、なんせ研究熱心。(大阪ガスの陸上部副部長で2008北京五輪400メートルリレー銀メダリストの)朝原(宣治)にも教わったりしていたみたいですよ。プロでもそうやって上達しているんじゃないですか。  連絡もほとんどしないです。気を使わせたくなかったので。でも一番調子がへこんでいるときには、連絡しました。テレビで見ていて、怖さとか思い切りがなくなっているかなと思ったので。振りにいくスタイルはアマチュアのときと変わっていないんですけど、考えてしまうタイプなので、思い切りのよさが陰っているように見えた。うちにいたときも、思い切りよくできていたときの方が率も残っていた。特に1打席目にヒットが出たら固め打ちするんです。3本くらい。そういう気持ちの部分もあったと思います。  盗塁王もとってほしいけど、まだまだこれから。1年目で全部とってしまうより、おいしいところは残していてもいいと思います。高橋由伸(元巨人)は慶応大の後輩なので超えてほしかったけど、長嶋さんは僕たちにとっては神様。国民的ヒーローなので、長嶋さんは超えたらあかんとは思っていましたけど(笑)。ここまでくることがすごいし、大きいところを目指してほしいです。 (大阪ガス硬式野球部監督)

◆ヤクルト・塩見泰隆外野手(26)がプロ初本塁打を含む3安打2打点の活躍で、チームの8-0での大勝に貢献。「(本塁打は)入るとは思わなかった。めちゃくちゃうれしいです」と笑みが絶えなかった。  秘めていた身体能力を爆発させた。五回2死二塁で、高橋遥の140キロの直球を右中間席まで運んだ。一、七回にも安打を放ち、プロ初の猛打賞。4出塁で4度生還と、存在感を見せた。  2軍やオープン戦では結果を残してきたが、"1軍の壁"に阻まれ続けてきた。「自信がなくて、当てにいくスイングだった。いいスイングができました」と手応えをつかんだ。帝京大時代は練習場に出没したイノシシを追いかけ回し「併走していた」という伝説も持つ塩見が、成長した姿を見せた。 (横山尚杜)

◆ミスター超えた! 阪神のドラフト1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=が19日のヤクルト戦の一回、右前に運んで今季154安打とし、1958年の長嶋茂雄(巨人)と153安打で並んでいた新人最多安打のセ・リーグ記録を更新した。チームは完封負けで5位に転落した中で、61年ぶりに"不滅の記録"を塗り替えた。  61年間、閉ざされた扉をこじ開け、金字塔を打ち立てた。全ての祝福を、170センチの体で受け止める。プレートを掲げ近本が聖地の中心となった。リーグ新記録となる154安打。長嶋茂雄すらもブチ破り、セ界の頂点にまでたどり着いた。  「打ってパネルをいただいて、ファンの方からすごい歓声をいただいたときに、少しだけ実感が湧いたかなと思います」  前日18日に3安打。1958年にミスターが打ち立てた記録に肩を並べ、あっさりと抜き去った。「メールとか連絡をいただいたり」して、迎えたこの日。プロ初の3番に座り、一回2死。2ストライクから、小川のカーブを引っ張ると、白球は黒土を駆け一、二塁間を突破。「H」のランプがぱっと光り、新記録だ。  チームは大敗し、逆転クライマックスシリーズは限りなく厳しくなった。虎を照らすのはもう、近本だけ。矢野監督は「本人はプレッシャーは感じてないでしょうけどね。もっともっと上に行ってもらいたい」とルーキーの躍動に目を細めた。昨年の10月に指名した"矢野虎1期生"。指揮官から受け取った、ドラフト会場用のパスは、プロ初安打の記念球とともに淡路島の実家で大切に保管されている。  「(印象に残っている安打は)一番はじめの開幕戦で打ったヒットですかね。やっぱり1本目というのはいつまでたっても覚えているものなので」  3月29日のヤクルト戦(京セラ)。この日と同じ小川から右中間を突破する三塁打で「虎の近本」は産声をあげた。塁上でぐるっと見渡すと、ファンがスタンドを埋め尽くす黄色一色の景色。地鳴りのような大歓声を浴び、思わず「阪神って、すげえな...」。ここにきてよかった。心からそう思えた瞬間だった。勝利したときには、スタンドを舞うジェット風船を見ることが楽しみのひとつになった。  6月には打率・179と低迷。トンネルを抜けたい思いは、道具にもあわられる。右手の甲を守るガードをアシックス社から取り寄せ、導入。大谷翔平(エンゼルス)と同じモデルで、左投手への意識付けのためだった。「(インコースは)絶対にくるコースやから」。スパイクも、球宴用で使用したものに一目惚れ。それまで使用していたものよりも柔らかい革が足になじみ、ペナントレースでも使用できるようにすぐに黒色で用意してもらった。身に起こる全てが初めての中でも打開策を探し続けたからこそ、たどり着いた「154」だ。  「まだ残り試合があるので(新人王も盗塁王も)どうなるかわからないですけど。できることをやっていきたいです」  振り返れば、全てがありがたい。「イチローさんのような、プレーひとつでフラッシュがたかれる選手になりたい」。入団会見で語った夢は、聖地で現実となった。 (竹村岳)

◆高橋遥は立ち上がりから変化球の制球に苦しみ、特に右打者に対して内角への直球と外角へのツーシームのワンパターン投球だった。打者からすれば踏み込むことなく打つことができる。その傾向がはっきり出てしまっている以上、シーズンを通して好投することは難しい。  今後へのヒントは五回にあった。2死から4失点は痛いが、村上を三球三振に仕留めた直前の2球目のスライダー(空振り)を忘れないでほしい。これを右打者に対しても使うこと。外角のボールゾーンからストライクゾーンに入るバックドアを有効に使うことで、今季の左右打者別被打率(対右・286、対左・234)は改善できる。  あとは単打を怖がらないこと。深い傷を避けるためにも外角や低めへの投球を徹底してほしい。  捕手・坂本にも苦言を呈したい。この日の甲子園は本塁から中堅に向かって強い風が吹いていた。五回、広岡に右中間二塁打の後、続く塩見に中越え2ランはダメだ。たとえば低めを意識させるためのジェスチャーなどバッテリーとして工夫をしなければいけない。  矢野監督が高橋遥を五回まで投げさせたのは期待の証。3試合連続の大量失点を糧にしてほしい。(サンケイスポーツ専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
73612 0.545
(↓0.004)
M4
(-)
7632
(+1)
541
(+2)
171
(+1)
79
(-)
0.258
(↓0.001)
3.720
(↑0.01)
2
(-)
DeNA
70643 0.522
(↑0.003)
3
(↑1)
6579
(+11)
582
(+8)
159
(+3)
38
(-)
0.247
(↑0.001)
3.910
(↓0.02)
3
(-)
広島
69683 0.504
(↓0.003)
5.5
(-)
3584
(+8)
590
(+11)
139
(+3)
79
(-)
0.254
(-)
3.680
(↓0.05)
4
(1↑)
中日
65692 0.485
(↑0.004)
8
(↑1)
7526
(+2)
521
(+1)
83
(-)
63
(-)
0.263
(↓0.001)
3.750
(↑0.02)
5
(1↓)
阪神
63686 0.481
(↓0.004)
8.5
(-)
6510
(-)
561
(+8)
89
(-)
94
(-)
0.251
(-)
3.580
(↓0.04)
6
(-)
ヤクルト
57792 0.419
(↑0.004)
17
(↑1)
5637
(+8)
700
(-)
163
(+2)
59
(+1)
0.245
(-)
4.670
(↑0.03)