広島(★4対6☆)ヤクルト =リーグ戦25回戦(2019.09.16)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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ヤクルト
01110201061214
広島
1000002014711
勝利投手:高橋 奎二(4勝6敗0S)
(セーブ:マクガフ(6勝3敗11S))
敗戦投手:大瀬良 大地(11勝9敗0S)

本塁打
【ヤクルト】廣岡 大志(9号・2回表ソロ),村上 宗隆(34号・4回表ソロ),中山 翔太(5号・6回表2ラン),村上 宗隆(35号・8回表ソロ)
【広島】メヒア(7号・7回裏ソロ)

  DAZN
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◆ヤクルトは1-1で迎えた3回表、山田哲の適時二塁打で勝ち越しに成功する。その後は4回に村上のソロ、6回に中山の2ランが飛び出すなど、一発攻勢でリードを広げた。投げては、先発・高橋が7回途中3失点で今季4勝目。敗れた広島は、先発・大瀬良が試合をつくれなかった。

◆広島が1回に松山の左前打で先制。ヤクルトが2回に広岡の2戦連発となるソロで追い付き、3回には山田哲の二塁打で勝ち越した。 ヤクルトが1発攻勢でリードを広げた。4回に村上の34号ソロ、6回に中山の2ランで加点。広島先発の大瀬良を6回でKOした。 ヤクルトは8回に村上のこの日2発目の35号ソロで加点。逃げ切って2連勝を決めた。広島は2連敗で、先発大瀬良は9敗目。

◆若手の1発攻勢で、最下位ヤクルトが3位広島に競り勝った。口火を切ったのは4年目の広岡。1点を先制された直後の2回に大瀬良の外寄り145キロ直球を右翼席に運んだ。前夜の2打席連発に続く、2戦連続の9号ソロ。手応え十分の逆方向へのアーチに「力のある投手。コンパクトに力負けしないように心掛けました」とうなずいた。 燕のゴジラも黙っていない。1点リードの4回に2年目村上が34号ソロ。フルカウントから「しっかりと自分のポイントで打つことが出来た」と甘く入ったカットボールを左中間席へたたき込んだ。2点差に追い上げられて迎えた8回は、外角低めの直球を左翼席へ。35号ソロで流れを渡さなかった。この一振りで53年中西(西鉄)が持つ高卒2年目以内最多の36本にあと1本に迫ったが「シーズンが終わってから振り返ることができたらいい」と足元だけを見つめた。 6回には、7月24日巨人戦以来のスタメンを任されたルーキー中山が5号2ランを放った。同4日以来、約2カ月半ぶりの手応えに「甘い球が来たら思い切って打とうと決めていた」と胸を張った。若燕3人で計4アーチの5得点を挙げ、大瀬良にヤクルト戦初めての土をつけた。今季残り7試合。球団の未来を担う男たちは、全力でアピールを続ける。 ▽ヤクルト小川監督(4本塁打に)「若い選手がいい仕事をしてくれた」

◆広島4番松山竜平外野手が2安打2打点と気を吐いた。3点を追う7回1死一、二塁ではフェンス直撃の二塁打。同点弾には数10センチ届かず「詰まってしまった。情けない」と首をひねった。 ただ5試合連続安打、3試合連続複数安打と好調を維持しており「CSもあるので、状態を落としてはいけない」と厳しい表情を崩さなかった。

◆広島が最下位ヤクルトに痛い連敗を喫し、セ・リーグ4連覇は風前のともしびとなった。4戦連続中5日で登板した大瀬良大地投手(28)が、3本塁打を浴び6回5失点で9敗目。デビュー以来のヤクルト戦連勝も12で止まった。 18日にも優勝の可能性がなくなるが、2位でのクライマックスシリーズ(CS)進出も厳しい状況。残り4戦、最後の力を振りしぼって戦うしかない。アドレナリンに、指先の感覚を微妙に狂わせられたのか。大瀬良が投じた148キロの直球が、真ん中に入った。中山に捉えられ、左翼スタンドに運ばれた。6回1死一塁。この日3本目の被弾となる2ランで、4点差に広げられた。「甘くなったボールを逃してくれなかった。負けられない気持ちではいました。この状況で、普通の気持ちで(試合に)入る人はいない」。6回9安打5失点。穏やかな口調の中に、悔しさをにじませた。 チームを支えるつもりだった。4戦連続の中5日登板。自らの体に負担がかかるにもかかわらず、イニング間のキャッチボールは全力に近い力の入れ具合で投げ、本番に備えた。最速151キロをマークするなど効果はあったが、キレのあるボールを投げていただけに、思うように制球できないもどかしさが募った。 デビュー以来のヤクルト戦連勝記録も途切れた。1年目の14年から無傷の12連勝中だったが、足かけ6年、26試合目で初黒星。それでも「いずれは途切れるもの。全く何もないです」。大事な試合で勝てなかったほうが、はるかに悔しかった。緒方監督は「球の力はあったけど、もう1イニング、もう2イニング踏ん張ってくれないかなというところで、失点したのが痛かった」と話した。 それでも、前を向く。前日15日、引退式に出る元同僚のエルドレッドと再会し、大切な言葉を思い出した。『カンちゃん(エルドレッド)には『NEW DAY』という言葉を教わった。うまくいかなくても、新しい日が来るという意味です」。18日にも4連覇が消滅する状況。残り4戦で2位DeNAにも1・5差をつけられている。それでも大瀬良は、23日の中日との今季最終戦で先発する可能性がある。仲間を信じ、準備を進める。【村野森】 ▽広島佐々岡投手コーチ(先発大瀬良に)「1発よね。防げるところ。疲労からの失投だと思う。(5回で継投は)あそこで代えることは僕の中にはなかった」

◆広島が最下位ヤクルトに痛い連敗を喫した。緒方孝市監督の談話は以下の通り。 -追い上げ及ばず 緒方監督 (ヤクルト)高橋はよかった。そこであと1本出るかどうかというところで見ればね...。(大瀬良)大地も球の力はあったけど、高いところを1発でね。3本か。大地からいえばもうひと踏ん張り。6回は打順の巡り合わせも考えて代えてもいいかなと考えた部分はあった。もう1イニング、もう2イニング踏ん張ってくれないかなというところで、失点したのが痛かった。 -ヘルウェグがいい投球 緒方監督 使うところを考えてたんでね。1回試して。こういうワンポイントのところで、残り試合は考えています。 -痛い連敗 緒方監督 負ければ痛いし、とはいっても、残り4試合。1戦1戦また、最後までみんなあきらめずにこうしてがんばってくれている。勝ちを目指して戦っていくだけです。

◆ヤクルト4年目の広岡大志内野手(22)が2試合連続本塁打を放った。  0-1の二回1死で、広島先発の大瀬良から右中間スタンドへ9号同点ソロ。試合を振り出しに戻し「打ったのはストレートです。力のある投手なのでコンパクトに力負けしないように心掛けました」と振り返った。  広岡は前日15日の広島戦(同)で四、五回に7号2ラン、8号3ランとと2打席連続アーチ。16日の同点弾を合わせ、3本すべて右打席から右方向へ本塁打を放った。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(19)が自身の持つ10代の最多本塁打を更新する34号本塁打を放った。  2-1の四回無死で、広島先発の大瀬良から中堅左へソロアーチ。「打ったのはカットボールです。逆らわずに、しっかりと自分のポイントで打つことができました」と9月11日の阪神戦(甲子園)以来4試合ぶりの一発を振り返った。

◆ヤクルトのドラフト2位・中山翔太外野手(22)=法大=が3-1の六回1死一塁で、広島先発の大瀬良から左中間スタンドへ5号2ランを放った。  7月4日の広島戦(同)以来57試合ぶりの一発を「打ったのはストレートです。甘い球がきたら思い切って打とうと決めていました。良いポイントで打つことができました」と振り返った。7月2日の広島戦(同)でも一発。5本塁打中じつに3本をマツダスタジアムでたたき出した。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(19)が四回の34号に続いて、5-3で迎えた八回無死から左越え35号ソロ本塁打を放った。  西鉄・中西太が高卒2年目の1953年に放ったシーズン36本塁打に残り1本。村上は「打ったのはストレートです。自分のスイングをすることを心掛けて打席に入りました。良いスイングができました」と広島3番手の中村恭から放った一発を振り返った。

◆広島は大瀬良が3本塁打を浴びるなど6回5失点と振るわず、最下位相手に痛い連敗となった。新人時から12連勝中だったヤクルト戦に6年目で初黒星。「入りは悪くなかったけど、甘くなった球を逃してくれなかった」と悔しがった。  巨人が敗れたため、リーグ4連覇の可能性消滅は免れたものの、勝負の9月に7勝7敗と勢いを生み出せていない。緒方監督は「残り4試合。勝ちを目指して戦っていくだけ」と視線を上げ、18日のDeNA戦へ気合を入れ直した。 松山(2安打2打点) 「甘く来たところを思い切って打ちにいった」 メヒア(七回に代打で7号ソロ) 「速いボールに対して、しっかりといい反応で打ち返すことができた」

◆ヤクルトの高橋は七回途中3失点で8月4日以来の4勝目。相手エースの大瀬良に投げ勝ち「何とかちゃんとした投球がしたいと思っていた」と笑顔で話した。  中5日での登板。一番の武器は勢いのある速球だが、この日は緩い変化球を効果的に絡めた。五回のピンチでは松山を3球三振。そのベテランに七回に適時二塁打を浴びて降板したが、自己最長投球で白星を手にした。  プロ4年目のサウスポーはこれが今季最後の先発となる見込み。自己最多123球を投げ「緩急を使えた。今後につながる」と手応えをつかんだ様子だった。 広岡(二回に同点ソロ) 「コンパクトに、力負けしないように心掛けた」 山田哲(三回に勝ち越し二塁打) 「コンパクトに打つことを心掛けた」 中山(六回に2ラン) 「甘い球が来たら思い切って打とうと決めていた。いいポイントで打つことができた」 小川監督(チーム4本塁打に) 「若い選手がいい仕事をしてくれた」

◆ヤクルトは村上が2本塁打を放ち、「怪童」の異名を取った中西太(西鉄=現西武)が自身と同じ高校出2年目だった1953年にマークした36本塁打にあと1本に迫った。驚異の19歳内野手は「シーズンが終わってから振り返ることができたらいい」と貫禄たっぷりに話した。  四回は先頭で大瀬良のカットボールを捉えて左中間席へ。追い上げられた直後の八回は再び先頭で中村恭の速球を左翼席へ運び「いいスイングができた」と満足げに語った。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(19)が16日、広島最終戦(マツダ)の四回に34号ソロ、八回に35号ソロを放ち、1953年に西鉄・中西太が記録した高卒2年目シーズン最多の36本塁打まで、あと1本に迫った。  活躍したのは村上だけではない。4年目内野手の広岡が二回に右中間へ9号ソロ。前日15日は自身初の2打席連続アーチを放っており、「自信に感じていけるように、確率が上がるように頑張っていきたい」と2戦3発の大暴れだ。六回は14日に再昇格したD2位・中山(法大)が「甘い球が来たら、思い切って打とうと決めていた」と左中間へ5号2ラン。未来の主砲トリオがヤクルト戦で12勝無敗だった広島エースの大瀬良に襲いかかり、初黒星をつけた。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(19)が16日、広島最終戦(マツダ)の四回に34号ソロ、八回に35号ソロを放ち、1953年に西鉄・中西太が記録した高卒2年目シーズン最多の36本塁打まで、あと1本に迫った。今季2度目の1試合2発で、セ・リーグ3位の35本塁打、同2位の94打点に伸ばし、新人王にも前進。2年目で大きな飛躍を遂げた"令和の怪童"が、チームを9月初の連勝に導いた。  広島の青空に向かって、大きなアーチが伸びていく。昨年9月16日にプロ初打席本塁打を記録してから、ちょうど1年。"令和の怪童"へと成長した村上が、今季2度目の1試合2発をマークした。  「しっかりスイングして、いい打球が飛んでくれた。(逆方向は)少しは意識がありました」  四回無死、広島のエース、大瀬良からバックスクリーン左へ34号ソロを放った。4試合ぶりの一発で勢いづくと、2本目は八回に左腕の中村恭から左翼席へ35号ソロだ。  香川・高松一高時代から圧倒的な打撃力で「怪童」と呼ばれた中西太が、高卒2年目の1953年にマークした36本塁打まで、あと1本。球界の大先輩が打ち立てた金字塔を視界に捉えた19歳へ、うれしいプレゼントが届くことになった。  手渡すのは6日に日米通算300号を達成したバレンティンだ。燕の主砲は村上を「いい打者でパワーも素晴らしい。将来が非常に楽しみな打者だ。35本を打ったら、時計をプレゼントすると約束しているんだ」と評価し、高級時計を贈ることに決めた。  春先に村上が、バレンティンが着けていた軽く100万円を超えるスイス製時計「ウブロ」に一目惚れ。そこで目標を設定し、プレゼントの約束を交わしたという。  ここまでチームの全136試合に出場し、35本塁打(セ3位)で94打点(同2位)。チームでは2013年の小川以来となる新人王も射程圏に入った。入団1年目の昨季は、6試合でわずか14打席しか立っておらず、資格は十分に有している。当の本人は「すべて終わって、結果が付いてくるものだと思う」と冷静だが、出塁率・330は、ライバルの阪神D1位・近本(大阪ガス)の・315を上回っている。  19歳を粘り強く起用してきた小川監督も「逆方向に打てて素晴らしい。理想のバッティングをしている」と絶賛した。今季限りで退任する指揮官は、この日本塁打を放った村上、広岡、中山に期待を込めた。  「一試合一試合、全力でプレーするだけです。あさって(18日)からの甲子園に向けて、しっかり準備していきたい」  最下位に沈むヤクルトの希望の星。残り7試合も全力で挑む。 (山口泰弘)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
73592 0.553
(↓0.004)
M4
(↑1)
9630
(+1)
536
(+2)
170
(-)
78
(-)
0.259
(-)
3.740
(↑0.01)
2
(-)
DeNA
69643 0.519
(↓0.004)
4.5
(-)
7568
(+1)
574
(+8)
156
(+1)
38
(-)
0.246
(↓0.001)
3.890
(↓0.02)
3
(-)
広島
69673 0.507
(↓0.004)
6
(-)
4576
(+4)
579
(+6)
136
(+1)
79
(-)
0.254
(-)
3.630
(↓0.01)
4
(-)
阪神
62676 0.481
(↑0.004)
9.5
(↑1)
8507
(+2)
551
(+1)
89
(-)
92
(+2)
0.251
(-)
3.560
(↑0.01)
5
(-)
中日
63692 0.477
(↑0.004)
10
(↑1)
9521
(+8)
519
(+1)
82
(-)
63
(+1)
0.265
(↑0.001)
3.790
(↑0.02)
6
(-)
ヤクルト
56782 0.418
(↑0.004)
18
(↑1)
7627
(+6)
697
(+4)
161
(+4)
58
(-)
0.245
(-)
4.710
(-)