西武(☆6対5★)ロッテ =リーグ戦23回戦(2019.09.15)・メットライフドーム=
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ロッテ
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西武
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勝利投手:平良 海馬(2勝1敗1S)
敗戦投手:大谷 智久(0勝1敗0S)

本塁打
【ロッテ】清田 育宏(10号・2回表ソロ)

  DAZN
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◆西武は2点を追う8回裏、源田と森の適時打で3点を挙げ、逆転する。その後5-5で迎えた延長11回には、相手失策の間に打者走者・木村が生還し、サヨナラ勝利を収めた。投げては、5番手・平良が今季2勝目。敗れたロッテは、守備の乱れが響き、痛い敗戦を喫した。

◆西武山川穂高内野手(27)は現在42本塁打。昨年は47本で、あと1本打てば2年間で90本。 2年間で90本以上は13、14年に91本のバレンティン(ヤクルト)以来で、パ・リーグでは08、09年に94本の中村(西武)以来となる。

◆先発は西武が榎田、ロッテは種市。ロッテは2回、清田の10号ソロで先制。種市は3回まで被安打2、無失点。 1点を追う西武は5回、源田、森、中村の3連打で同点に追いついた。ロッテは6回、清田がランニング本塁打狙うも本塁アウト。 ロッテは9回に同点に追い付くも、延長11回に失策が絡む決勝点を献上しサヨナラ負け。大谷が今季初黒星。西武にマジック9が点灯した。平良が2勝目。

◆西武が2年連続リーグ制覇へ優勝へのマジックナンバー9を点灯させた。終盤ロッテを追い上げ、5-5で延長戦に突入。最後は11回2死から木村が左中間に大飛球を放ち、ロッテの左翼加藤と中堅荻野が交錯(記録は加藤の失策)しボールがこぼれる間に木村がダイヤモンド1周を駆け抜けサヨナラの生還を果たした。 試合前まで首位のソフトバンクはこの日、序盤4点リードを守れず日本ハムに痛恨の逆転負け。西武は対照的に、しぶとい戦いで首位に返り咲き、ソフトバンクのマジックも消した。残り試合は西武9、ソフトバンク10。 ▽木村の話 (打った打球は)エラーですよね...。チームが勝つことが1番なのでうれしい。打った瞬間、レフト(加藤)が手を広げていたのでボールが見えていないのかなと思って、そこから(走る)スピードを上げました。全員で優勝を目指してやっているので残り試合全部勝つつもりでやっていきたい。(ソフトバンクが敗れマジック9が点灯?)優勝します。

◆ロッテは守備の乱れでサヨナラ負けを喫し、優勝の可能性が消滅した。 延長11回2死走者なし。木村の左中間への飛球を追った左翼加藤と中堅荻野が激突して落球(記録は加藤の失策)し、そのまま生還を許した。痛恨のミスで苦手西武に8連敗。 加藤は悔しさを押し殺しながら「切り替えるとか僕が言うことじゃない。しっかりやります」。打撃では4安打を放った荻野も「僕のせいです。(声の)連係がうまくいかなかった。勝てた試合だと思うので勝ちきれるように頑張ります」と絞り出した。

◆西武が神がかった結末で、初マジックを点灯させた。延長11回、木村文紀外野手(31)の外野フライをロッテ守備陣が落球。記録は失策だが"ランニング本塁打"のような形で生還し、2試合連続で今季8度目のサヨナラ勝ちを収めた。 8回には森友哉捕手(24)が一時勝ち越しの適時打でチーム3人目の100打点到達するなど、総力戦で3連勝。これで3年連続3位以上が確定しクライマックスシリーズ(CS)進出が決定。今季2度目の首位浮上、134試合目で優勝マジック9が点灯した。打球が神隠しにあったのか。見失うように打球を追う守備陣の姿に、木村はスピードを加速させた。左翼加藤と中堅荻野が交錯。落球を見届け、ダイヤモンドを1周して生還した。記録は左翼失策だが、まるで"サヨナラランニング本塁打"のよう。想像を超えた結末に、打って走った木村は「神様が味方してくれたんじゃないかな」と言い、辻監督も「神風が吹いた」と口をそろえて驚いた。 午後1時から始まったデーゲームでの延長戦。4時間半の長期戦に、メットライフドームのスタンドと屋根の間から見える景色は、次第に薄暗くなっていた。木村も外野手だから知っている。「見えづらい。夕方になると、外が暗くなってボールが消えるんですよ」。そこに高々と舞い上がったフライ。しかも左中間。いくつもの条件が重なり合って、神懸かり的な"サヨナラ打"が生まれた。 想像はしていなかったが、準備はしていた。木村は球場入りをすると、まずは2本の試合用バットを必ずベンチ前に置く。乾かすためだ。「乾燥させないと、打感がグチャッとなるんです。乾燥させた方が、打球が飛んでくれるから」。ベンチ裏ロッカー室は、梅雨時には、バットに水滴がつくほど湿度が高くなる。日々の準備を欠かさなかったバットに、神が宿った。 1日で陥落した首位に4日ぶりに返り咲いた。ソフトバンクから消えた代わりに、マジック9が点灯。3年連続Aクラスも確定した。同監督は「9試合で(マジック)9。まだまだ向こうにいく可能性がある。あってないようなもの。あと9試合タフな試合になる。必死な選手たちは心強い」。最大8・5ゲーム差からの神がかり的な首位再浮上。優勝が見えてきた。【栗田成芳】 ▽西武源田(8回に右翼前へ落ちる2点適時打)「とにかく前に飛ばそうと、三振だけはしないようにした」

◆代走で出場した西武熊代聖人外野手が、神走塁で生還した。 8回、四球で出塁したメヒアに代わって出場。二塁進塁後、源田の右前への打球に足を滑らせた右翼マーティンを見届けると、一気に加速。タイミングはアウトだったが、手から滑り込んで本塁にタッチした。 ロッテのリクエストでも判定は覆らず「感触があったから自信を持って(映像を)見ていた。超総力戦で勝てた」と喜んだ。

◆西武森友哉捕手がシーズン100打点に到達した。8回に同点に追いつき、なおも1死一、二塁。初球を振り抜き右翼越え適時二塁打を放った。 「外野が前に来ていたので、越せたらいいなと。振れる球を振ろうと思った」。これで大台に到達し、捕手ではプロ野球史上5人目の快挙となった。チームでは中村、山川に次ぐ3人目で、100打点トリオは史上5チーム目。日本人3人では03年ダイエー(現ソフトバンク)以来だ。 打率3割3分6厘で首位打者を走るが、100打点は「想像もしていなかった」と自身も驚く結果。「いいところで打てている。そこはうれしい。残り試合少ない。形うんぬんじゃなくて、結果勝てればいい」と優勝まで走り抜く。

◆ソフトバンク●、西武○の結果、ソフトバンクのマジックが消滅し、西武にM9が点灯した。 マジックの移動は16年のソフトバンク→日本ハム以来だが、前回は9月2日ソフトバンクM20点灯→同4日消滅→同22日日本ハムM6点灯。今回のように消滅と移動が同日のケースは10年以来。10年は9月23日に西武消滅、ソフトバンクM2点灯、同30日に阪神消滅、中日M1点灯と、両リーグで消滅と移動が同日にあった。 ▼山川、中村に続き、森が今季100打点となり、同一球団で100打点が3人以上は10年阪神以来5度目。日本人選手の100打点トリオは50年松竹、03年ダイエーに次いで3度目だ。現在、パ・リーグで100打点以上は西武の3人だけ。過去4度は同じリーグの他球団に100打点以上の選手がおり、リーグの100打点が同一球団の3人だけならば初めてだ。

◆パ・リーグは15日、西武が6-5でロッテにサヨナラ勝ちし、ソフトバンクが5-7で日本ハムに敗れたため、ソフトバンクに代わって首位に浮上した西武にリーグ2連覇へのマジックナンバーが「9」で今季初点灯した。  西武とソフトバンクは直接対決を全て終えており、西武が残り9試合に全勝すれば優勝が決まる。ソフトバンクは12日の西武との今季最終戦に勝って優勝マジックを「12」で初点灯させ「11」まで減らしていた。  また、西武は3年連続のクライマックスシリーズ(CS)進出が決まった。セ・リーグは巨人が2年連続12度目となるCS進出を決めた。ともに3位以内が確定し、リーグ一番乗りの進出決定。

◆西武の森が6年目で初の100打点に到達した。4-4の八回1死一、二塁で中村稔の初球の変化球をすくい上げ右翼手の頭を越した。適時二塁打で大台に乗せ「全く想像もしていなかったのでうれしい」と喜んだ。  チームで今季、山川、中村に次ぐ3人目の100打点。リーグトップの打率3割3分6厘で勝負強さも見せ「今年はいいところで打てているので、そこはうれしい」と話した。 榎田(七回途中4失点) 「最初の方はボールのばらつきがあったが、粘り強く投げられていた。七回は0点で抑えようという気持ちが強くなってしまい、窮屈な投球になってしまった」

◆ロッテは延長十一回に痛恨の失策で2試合続けてサヨナラ負けし、優勝の可能性がなくなった。2死無走者から木村の飛球を左翼手の加藤が捕れず中堅の荻野と激突し、一気に生還された。井口監督は「普通の打球。ミスしたら負ける」と怒りをにじませた。  前日14日は延長十回1死一塁で中前への打球を中堅手の岡がそらし、二塁打にして敗れた。2日続けて外野手が致命的なミス。大塚外野守備走塁コーチは「ぶつかっても捕るのが外野手。照明で見にくかったかもしれないが、言わなかったことを含めて僕の責任」と悔やんだ。加藤は「ライトの問題ではない。切り替えるとは僕が言うべきことではない」と表情をこわばらせた。 清田(二回に4年ぶりの10号となるソロ) 「練習でもないような当たり。あと1本打ちたいと思っていたので良かった」 種市(6回1失点) 「走者を背負う投球だったが、何とか粘れた。六回のピンチをしのいだから次の回に点が入ったんだと思う」

◆西武・辻発彦監督(60)の来季続投が15日、決定的となった。チームはロッテ戦(メットライフ)に勝ち、3年連続となるクライマックスシリーズ(CS)進出を決めた。優勝へのマジックナンバーも点灯させ、球団幹部はこの日までに「2年契約だからね。優勝争いをしているし、当然評価しています」と厚い信頼を口にした。  辻監督は就任1年目の2017年に山川、外崎、源田ら若手を積極起用。3年連続でBクラスに低迷していたチームを2位に押し上げた。昨季はプロ野球歴代3位の792得点を記録した攻撃力で10年ぶりのリーグ優勝を果たした。  エースの菊池(マリナーズ)、打点王の浅村(楽天)、捕手の炭谷(巨人)が移籍し、大幅な戦力ダウンとなった今季もソフトバンクと優勝争いを展開。その手腕が高く評価されている。

◆西武は15日、ロッテ23回戦(メットライフ)に延長十一回、6-5で2試合連続のサヨナラ勝ち。4日ぶりの首位に返り咲き、134試合目にして初めてリーグ2連覇へのマジックナンバーを「9」で点灯させた。木村文紀外野手(31)が飛球を打ち上げ、相手外野陣が交錯。一気にサヨナラのホームを踏んだ。最大8.5ゲーム差からの優勝決定は最短で21日。3年連続のクライマックスシリーズ(CS)進出も決め、辻発彦監督(60)の来季続投が決定的となった。  逆転Vへ"神風"が吹いた。延長十一回2死、木村の打球は左中間へ。同点のまま最終回に突入...と思いきや、飛球を追ったロッテの左翼手・加藤が中堅手・荻野と交錯。ボールが転々とする間に、木村は両手を挙げてホームインし、次打者の熊代と熱い抱擁を交わした。  「最後...エラーですよね。勝つことが一番なのでうれしいです」  4時間30分の熱戦は、まさかまさかの結末に。記録は「左失」でサヨナラのランニング本塁打とはならなかったが、背番号「9」の木村が、マジック「9」点灯の使者となった。  劇的なフィナーレは偶然の産物ではなかった。午後1時に始まった試合。時計の針は同5時半を示していた。実は、同5時を過ぎると半屋外のメットライフドームは周囲が薄暗くなり、守備の難しさがあることを木村は頭に入れていた。  「見づらいですよ。夕方になると空が暗くなって、(打球が高く)上がると(白い屋根と重なって)ボールが消える」。だからこそ打った後も走りを緩めなかった。「レフトが手を横に広げていたので見えていないのかな」とみると、さらにスピードアップ。一気に決勝点をもぎ取った。  "持ってる男"だ。7月28日の日本ハム戦(メットライフ)でも、同点の延長十回1死から秋山の遊ゴロを中島が後逸する間に一塁から走り、サヨナラのホームを踏んだ。今季2度目の激走サヨナラ勝ちに「神様が味方してくれたんじゃないかと思っています」と白い歯をのぞかせた。  中村、秋山、山川、外崎、森...とスターぞろいの強力打線。この日は森が中村、山川に続くチーム3人目のシーズン100打点目を挙げ、プロ野球で歴代3チーム目となる日本選手による「トリプル100打点」を達成した。  しかし、チームの強みは主軸の打力だけではない。2点を追う八回1死満塁では源田の安打で代走の二塁走者、熊代が本塁へ。頭から飛び込んで左手でホームに触れる"神走塁"を見せた。「キャッチャーの捕球が一塁側へ流れていた。頭でいったほうがいいと思った」と熊代。走力と判断力。巨人・クロマティの隙を突く"伝説の走塁"で知られる辻監督の哲学は、バイプレーヤーにも浸透。それが勝負強さを生んでいる。  約800キロ離れた札幌ではソフトバンクが逆転負け。マジック点灯チームが同日に入れ替わるのは9年ぶりだ。「神風が吹いた。こんな時間か。また、理髪店に行けないな。勝っているから切っちゃ駄目か」。逆転優勝への強烈な追い風に、辻監督はニヤリと笑った。 (花里雄太) 八回に適時二塁打を放ち、プロ6年目で自身初の100打点に到達した西武・森 「全く想像していなかったので、うれしい。残り試合も少ないので結果的に勝てればいい」

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
西武
75581 0.564
(↑0.003)
M9
(-)
9717
(+6)
656
(+5)
167
(-)
128
(+2)
0.267
(↑0.001
4.360
(-)
2
(1↓)
ソフトバンク
72574 0.558
(↓0.005)
1
(↓1)
10552
(+5)
523
(+7)
175
(+2)
109
(+1)
0.252
(-)
3.610
(↓0.02)
3
(-)
ロッテ
66664 0.500
(↓0.004)
8.5
(↓1)
7610
(+5)
579
(+6)
155
(+1)
75
(+1)
0.248
(↑0.001
3.880
(-)
4
(-)
楽天
64664 0.492
(↓0.004)
9.5
(↓1)
9568
(+1)
555
(+7)
132
(-)
43
(-)
0.250
(-)
3.830
(↑0.01)
5
(-)
日本ハム
61685 0.473
(↑0.004)
12
(-)
9536
(+7)
563
(+5)
90
(+1)
47
(-)
0.252
(↑0.001)
3.850
(↓0.01)
6
(-)
ORIX
57686 0.456
(↑0.004)
14
(-)
12505
(+7)
585
(+1)
95
(+1)
112
(+2)
0.244
(-)
4.060
(↑0.02)