日本ハム(☆6対2★)オリックス =リーグ戦20回戦(2019.09.06)・札幌ドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ORIX
0000000022610
日本ハム
03002010X61201
勝利投手:杉浦 稔大(3勝4敗0S)
敗戦投手:山岡 泰輔(10勝4敗0S)

本塁打
【日本ハム】清宮 幸太郎(6号・5回裏2ラン)

  DAZN
チケットぴあ 日本ハム戦チケット予約 ORIX戦チケット予約
◆日本ハムが連敗を8で止めた。日本ハムは2回裏、1死満塁から西川が走者一掃の3点適時打を放ち先制する。そのまま迎えた5回には、清宮の2ランでリードを広げた。投げては、先発・杉浦が6回無失点の好投で今季3勝目。敗れたオリックスは、投打ともに振るわなかった。

◆日本ハムは6日オリックス戦(札幌ドーム)の試合前に、北海道胆振東部地震の復興祈念セレモニーを行った。震災が起こったのは、ちょうど1年前。黙とうの後に復興支援の記録として、大型ビジョンにVTRが放映された。栗山監督から現地で復旧・復興に向けて作業にあたっている方々に、日本ハム特製スコップが贈られた。北海道開発局・室蘭開発建設部の米津仁司部長(54)は「まだまだ道半ばの復興を続けていくために、本当にモチベーションアップにつながります」と感謝した。

◆日本ハムは2回、清宮の二塁打を起点に1死満塁と攻め、西川の右中間三塁打で3点を先制。先発杉浦は3回を1安打無失点。 日本ハムは5回、清宮の6号2ランで加点。オリックス先発の山岡をノックアウトした。日本ハム杉浦は6回2安打無失点で降板。 日本ハムは9月初勝利で、連敗を8で止めた。杉浦が3勝目。打線に元気がなかったオリックスは、引き分けを挟んで5連敗。山岡は4敗目。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(20)が、思いを胸に快音を響かせた。 3点リードの5回2死一塁、山岡のど真ん中へのスライダーを振り抜き、右翼席ギリギリに放り込んだ。11試合47打席ぶりの6号2ラン。北海道胆振東部地震から、ちょうど1年が経過した特別な日に本塁打で加点した。 「震災発生から1年が経ったこの日に、なんとしても勝ちたいという思いがあるので打ててすごく良かったです。まだ試合は終わってないので、もっといいプレーを見せられるように一生懸命頑張ります」とコメントした。

◆日本ハムは3試合ぶりに1番に戻った西川遥輝外野手が、試合を決めた。2回1死満塁で右中間を破る先制の3点適時三塁打。「前の中島さんの四球で楽に打席に立たせてもらった」と好機を広げた先輩に感謝した。 適時打以外でも2四球を選ぶなど、リードオフマンに復帰して5打席で3度出塁と躍動。逆転でのCS進出へ向けて「全力で体がボロボロになるまで頑張りたい」と意気込んだ。

◆オリックスは引き分けをはさむ5連敗で、再び最下位に転落した。 山岡泰輔投手が清宮に6号2ランを浴びるなど、5回5失点。プロ1年目から3年連続で規定投球回数に到達も「乗せてもらった感じです。ずっと序盤に点を取られて。何かきっかけをつかまなければ」と自信喪失。出場選手登録抹消の可能性も出てきた。 試合後の緊急ミーティングで、西村監督は気持ちを切り替えての奮起を選手に説き「明日からもう1回行きます」と自身、チームに呼びかけるように力を込めた。

◆オリックスのドラフト5位ルーキー、宜保翔内野手(18)が、スタメンで1軍デビューを果たした。この日、1軍に初昇格し「8番・遊撃」で先発。西村監督に「本当に楽しみ」と期待を込めて送り出された。 3回、先頭で回った初打席は日本ハム先発・杉浦のストレートに空振り三振。第2打席は三塁邪飛で、8回2死二塁での第3打席も空振り三振に終わった。守ってはゴロは軽快にさばくも、6回1死一塁で日本ハム中田の高々と上がった飛球を落球。1死一、二塁にピンチを広げてしまった。それでも1試合フル出場し「(1軍は)いい投手が来るので、しっかり準備をしようと思っていました。(打席では)ちょっと力んだかなと思います。球場は広く感じた。(落球は)かなり風に流されて」と、すべてが初体験だったデビュー戦を振り返った。

◆106日ぶりの白星に、白い歯がこぼれた。日本ハム杉浦稔大投手(27)が、6回を2安打無失点。ほぼ完璧な投球で、5月23日楽天戦(札幌ドーム)以来の今季3勝目を手にした右腕は「長い間勝てなくて申し訳なく、情けなくもあったので、勝てて良かったです」と充実感を漂わせた。 伸びのある直球と鋭く落ちるフォークボールに、相手打線はタジタジだった。2回1死一、二塁では、フルカウントからの7球目、147キロの直球を外角いっぱいに投げ込み、空振り三振。飛び出していた二走を女房役の清水が刺し、併殺で先制のピンチを脱した。4回までに6奪三振。「ストライクを取りに行く球と、三振を取りに行く球を意識して投げられた」と、危なげなかった。 生まれも育ちも北海道だからこそ「9月6日」は、誰よりも特別な意味を持つ。ちょうど1年前の北海道胆振東部地震。自然災害の恐ろしさを痛感するとともに、プロ野球選手としての使命を再確認した。「特別な試合。連敗もしていたし、ここで止めたいと臨んだ試合だった」。チームを連敗脱出へ導いた88球。「野球が出来ることに感謝して、試合の中で諦めない姿勢を見せられた」と、まだ満足はしていない。【中島宙恵】

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(20)が、希望のアーチを描いた。6日オリックス20回戦(札幌ドーム)で3点リードの5回2死一塁から、右越えの6号2ラン。出場11試合ぶりの1発は、ちょうど1年前に起こった北海道胆振東部地震の被災者に届けた。チームは連敗を「8」で止め、最下位を脱出した。希望のアーチで照らした。清宮が、力強い弾道で本塁打を描いた。3点リードの5回2死一塁。山岡の4球目。見極めたスライダー132キロを振り抜いた。「入るか分からなかったんですけど...」。右翼の最前列ギリギリに吸い込まれた。6号2ラン。「久々に出て良かった」と47打席ぶりの快音を喜んだ。今日は特別な日。普段以上に、強く勝利を望んでいた。 まだ、記憶に刻まれて新しい。1年前の9月6日。北海道を最大震度7が襲った。北海道胆振東部地震。清宮は午前3時7分の震災時、札幌市内の合宿所で被災。深夜の停電、断水などで騒がしさに包まれる中、清宮は1人熟睡していた。驚く周囲をよそに、プロ1年目の当時から、肝っ玉の据わった姿で体力温存に努めていた。翌日には、楽天との試合を控える仙台へ移動。すぐさま自主練習を敢行していた。 清宮 こうして(球場に)来てくださる方たちがいるから、自分たちもこうして野球が出来ている。まだまだ(被災者の)傷は癒えないと思うんですけど、その中で1年経った今日、こうして勝てたのは皆さんのおかげかなと思います。 特別な意味もこもった本塁打を、栗山監督は試合前練習のフリー打撃の時点で予感していた。「今日は打撃練習で、しっかり振ろうとしていた。こういうこと(本塁打)が予想出来る練習だった」。手放しで評価せず「なぜ、そう出来たかを考えてほしい」と、さらに宿題を与えた。 負の連鎖を断ち切る一撃にもなった。チームは8連敗でストップ。最下位から脱出した。この日は甚大な被害を受けた安平町、厚真町のファンも球場で観戦。力を与える1発に「やっぱり、それが仕事なので。勇気を与えられるプレーが出来れば」。プロ野球選手の使命を再確認し、バットを握る手を一層強くした。【田中彩友美】

◆高卒4年目の日本ハム平沼翔太内野手が初の3安打猛打賞。「今日は運が良かったです」と謙遜した。 2回無死二塁の第1打席では、山岡の初球、145キロ直球を右前打。「技術がないので、追い込まれたら厳しくなる。思い切り引っ張りに行きました」。狙っていた直球を、迷わず捉えた。「今日の清宮は2安打ですか? でも、本塁打があるから僕の負けだ」と、後輩の活躍に苦笑いした。

◆7回にダメ押しの右前適時打を放った日本ハム大田泰示外野手は「追い込まれてから手を出して打てたので、明日につながる」と、打撃の復調へ手応えを口にした。 ロッテ戦、楽天戦とここ5試合で1安打と元気がなかった。「ちょっと強引に行き過ぎていた」。きっちりと修正して、久々の本拠地で6試合ぶりに打点をマーク。「チームにとっても、何かが変わる1勝になったと思う」と巻き返しを誓った。

◆北海道地震から1年を迎え、札幌ドームでの試合前に復興祈念セレモニーが行われた。両チームの監督、選手をはじめ球場全体で黙とうし、日本ハムの栗山監督から復興に向けて被災地で作業に当たっている消防や自衛隊などの代表者に記念品が贈呈された。  北海道開発局室蘭開発建設部の米津仁司部長は「まだ復興は道半ば。続けていくためにも、今日のセレモニーはモチベーションにつながる」と神妙な面持ちで話した。栗山監督は「大変な思いをしている方がいらっしゃる。元気が出るように野球をやらないといけない」と身を引き締めていた。

◆オリックスは1分けを挟んで今季2度目の5連敗を喫し、8月30日以来の最下位に逆戻りした。14勝9敗と勝ち越して5位に浮上した8月の勢いはなく、9月に入ってまだ白星がない。西村監督は「一人一人がやるべき仕事をやっていかないと」と言葉少なだった。  八回まで3安打に抑え込まれ、0-6の九回に吉田正の適時打とモヤの犠飛で2点を返すのが精いっぱいだった。投げても先発した山岡が5回5失点と試合をつくれず、攻守ともにぴりっとしなかった。

◆日本ハムの杉浦が6回2安打無失点と好投し5月23日以来の3勝目を挙げた。二回に打線に3点を先制してもらうと、制球良くコーナーを突いて三塁を踏ませなかった。「序盤に援護をもらって、あとは自分の投球に集中するだけだった」と笑顔で話した。  北海道出身で、地震から1年となった日に期するものがあったという。「野球ができることに感謝して、諦めない姿勢を見せられたらと思っていた」と安堵した。

◆日本ハムの西川が8月28日以来、7試合ぶりの打点をマークしてチームを勝利に導いた。二回1死満塁で山岡の浮いた速球を捉え、右中間を破る走者一掃の三塁打で先制点を挙げた。「少し詰まったが抜けてくれて良かった。みんながつないだチャンスで一本出せて良かった」と喜んだ。  貧打に苦しむチームにとって、3点以上を奪うのは7試合ぶり。投手陣に負担をかけていただけに「すごく迷惑を掛けていた。こういう試合を長く続けられるようにしたい」と意気込んだ。

◆帯広市出身の"道産子"杉浦が、6回2安打無失点と好投。「(二回に)3点をもらって楽になりました」と三塁を踏ませず、5月23日の楽天戦以来、約3カ月半ぶりの白星となる3勝目を挙げた。故郷の北海道を襲った地震から1年。お立ち台では「野球をできることに感謝して、諦めない姿勢を見せたかった。勝つことができてよかった」と安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

◆被災地に勇気を届けるアーチを描いた。日本ハム・清宮幸太郎内野手(20)が3点リードの五回、右越えに貴重な追加点となる6号2ラン。昨年9月6日に発生し、44人が死亡した北海道胆振(いぶり)東部地震から1年たったこの日、チームは連敗を8で止めた。  「なんとしても勝ちたいという思いがあったので、打ててすごくよかった。まだまだ傷はいえないと思いますが、1年たった日に勝てたのは皆さんの力だと思う」  試合前には復興祈念セレモニーが行われ、両チームの監督、選手が黙祷(もくとう)した。札幌ドームに詰めかけた2万6346人の声援に後押しされて迎えた五回2死一塁の第3打席。カウント2-1から右腕・山岡の132キロを捉え、自身11試合ぶりの一発に「久々に出てよかった」と無邪気な笑みがこぼれた。  最大震度7を観測した地震で、自身も札幌市内の合宿所で被災した。直後から停電と断水に見舞われ、当日の夜は懐中電灯とロウソクの明かりでトランプや怪談話をするなどして過ごした。あれから1年。"代名詞"の本塁打に「それが仕事なので、夢を与えられるプレーをしたいと思う」と決意を新たにした。  チームは久々に投打がかみ合い、最下位を脱出した。残り16試合。北海道のファンのためにも、クライマックスシリーズ進出を絶対に諦めない。 (中田愛沙美) 先制の右中間三塁打を放った日本ハム・西川 「(連敗中は)投手に迷惑をかけていた。こういう試合が続けばいい」 連敗を8で止めて、最下位を脱出した日本ハム・栗山監督 「北海道の皆さんから力をもらって、連敗を止めることができた」 ★復興作業従事者へ記念品を贈呈  復興祈念セレモニーでは昨年12月に厚真(あつま)町など被災地を訪問した栗山監督が、復興に向けて現地で作業にあたる消防や自衛隊などの代表者に記念品のスコップを贈呈。北海道開発局室蘭開発建設部の米津仁司部長(54)は「現地の復興は道半ば。セレモニーはモチベーションにつながる」と感謝していた。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
69534 0.566
(↑0.004)
-
(-)
17525
(+2)
488
(-)
168
(-)
106
(-)
0.252
(-)
3.550
(↑0.03)
2
(-)
西武
70561 0.556
(↑0.004)
1
(-)
16689
(+5)
636
(+4)
162
(+1)
124
(-)
0.267
(-)
4.460
(-)
3
(-)
ロッテ
62624 0.500
(↓0.004)
8
(↓1)
15564
(-)
542
(+2)
147
(-)
72
(-)
0.247
(↓0.001)
3.840
(↑0.03)
4
(-)
楽天
61624 0.496
(↓0.004)
8.5
(↓1)
16547
(+4)
530
(+5)
128
(+1)
39
(-)
0.251
(↓0.001)
3.880
(↓0.01)
5
(1↑)
日本ハム
57655 0.467
(↑0.004)
12
(-)
16511
(+6)
533
(+2)
86
(+1)
46
(-)
0.252
(-)
3.830
(↑0.02)
6
(1↓)
ORIX
55646 0.462
(↓0.004)
12.5
(↓1)
18480
(+2)
560
(+6)
87
(-)
109
(-)
0.244
(↓0.001)
4.050
(↓0.02)