西武(★1対4☆)ソフトバンク =リーグ戦23回戦(2019.09.01)・メットライフドーム=
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ソフトバンク
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西武
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勝利投手:武田 翔太(5勝3敗1S)
(セーブ:森 唯斗(2勝3敗27S))
敗戦投手:十亀 剣(4勝6敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】柳田 悠岐(7号・3回表ソロ),松田 宣浩(26号・6回表ソロ)

  DAZN
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◆ソフトバンクが連敗を止めた。ソフトバンクは3回表、柳田のソロで先制する。その後は、5回にグラシアルの犠飛で加点すると、6回には松田宣がソロを放ち、リードを広げた。投げては、先発・武田が今季5勝目。敗れた西武は、打線が相手を上回る8安打を放つも、1得点とつながりを欠いた。

◆首位攻防戦は西武十亀剣投手(31)とソフトバンク武田翔太投手(26)が先発する。 このカードでの両者の成績は十亀5勝13敗に対して、武田14勝3敗と対照的。十亀と武田の投げ合いは過去2度あり、すべて武田が勝利しているが、今日の結果は?

◆ソフトバンクは3回、3番柳田が7号ソロ本塁打を放ち先制した。西武はその裏、2死二塁の好機で源田が二ゴロに打ち取られた。 ソフトバンクは5回1死満塁から、グラシアルの犠飛で1点追加。6回に松田宣26号ソロで加点し、3点リードで終盤に入った。 ソフトバンクは7回から継投策で逃げ切り、連敗を5でストップ。武田が5勝目、森が27セーブ目。西武は連勝が5で止まり、首位とのゲーム差が1となった。十亀が6敗目。

◆猛威をふるった「山賊打線」の前に、ソフトバンク先発の武田翔太投手が立ちふさがった。6回87球を投げ散発4安打の0封。150キロ超の直球にカーブ、スライダーなど緩急をつけ封じ込んだ。「プレッシャーでしたよ。(監督には)頼む、と言われて。しっかり腕も振れたし、勝つんだという強い気持ちでいった」。 初回、先頭秋山に右前打されたが無失点で切り抜けると、続く2回には栗山、外崎、山川を3者連続三振。波に乗った。「ボールも強かったし、今日はまんべんなくよかった」。6回2死一塁から栗山を再び空振り三振に切ると、珍しくグラブをポンポンとたたいてマウンドを引き揚げた。 前回8月25日のロッテ戦(ZOZOマリンスタジアム)では1失点ながら敗戦投手となった。チームはカード3連敗を喫した。10日ぶりに白星を運んできた背番号「18」は「連敗して負けられなかった。もっとチームの勢いを加速して優勝できるように頑張りたい」と語気を強めた。

◆西武が今季初の首位浮上に失敗した。自慢の打線に火が付いたのは3点を追う8回。 今季西武戦7試合無失点のモイネロに対し、先頭秋山がこの試合3本目のヒットで出塁。源田が内野安打で続き、無死一、二塁で森の適時二塁打で1点を返した。なおも2死二、三塁で外崎の安打性の打球は、二塁手牧原のダイビングキャッチに阻まれた。辻発彦監督(60)は「あっちも必死、こっちも必死。粘り合いだから」と接戦を振り返った。 勝てばソフトバンクと順位が入れ替わる一戦を落とした。ただ、天王山は2勝1敗。カード勝ち越しを決めた。指揮官は「そんなに甘くない。よう2つ勝てた。終わって見ればよしとするしかない」と冷静に受け止めた。ゲーム差1で残り20試合。「上からも下からも、混パだから厳しい戦いが続く。気持ち入れ替えてあさってからやるしかない」と、前を向いた。

◆ソフトバンクが敗れれば2位転落となる西武との首位攻防戦を制した。 試合を決めたのは柳田悠岐外野手(30)だ。両チーム無得点の3回に先制の7号ソロ本塁打を放った。9月に入り、離脱していたデスパイネも戻って"フルメンバー"となった鷹が大きな1勝から優勝へと突っ走る。打った瞬間にそれとわかる、柳田らしい放物線がバックスクリーン右に飛び込んだ。両軍無得点の3回1死。西武十亀の甘く入った変化球を逃さなかった。「集中して自分のいいスイングができました」。天王山の中の天王山。チーム5連敗、カード2連敗で迎え、敗れれば2カ月ぶりに首位を明け渡すという1戦で大きな大きな1発になった。 昨年は酸いも甘いも味わったメットライフドームだ。西武を追いかけていた9月中旬、試合前練習中に打球が頭部に当たり、離脱を余儀なくされた。その後チームは連敗し、リーグ優勝が遠のいた。そのうっぷんを晴らすように、2位で挑んだCSファイナルステージではMVPの活躍でチームを日本シリーズ進出に導いた。 4月から約4カ月戦列を離れていた今季はこのカードがメットライフドーム初見参だった。前日8月31日は2つの適時失策を犯し大敗。この日は試合前に自戒を込めて、殊勝にノックでゴロを受ける姿があった。「勝って良かった。野球の神様っているんだな」。一夜明けての勝利に口元を緩ませ、おどけた。 何が何でも落とせない戦いに、ベンチも動いた。左背部を痛め離脱していたデスパイネを、2軍戦などの実戦出場なしで急きょ呼び寄せ、即先発4番で起用した。約2週間ぶりに復帰した大砲も9回にダメ押しの適時打を放つ活躍。工藤監督は「(カード)3連敗したくないという思いをみんなが持って戦って、その通りの結果にしてくれた。みんながそろった最初の試合で勝てたのは大きい」と喜んだ。 8月21日に復帰してから、前日までチームが1勝6敗だった柳田は「流れってのはあるんでね。自分の仕事をしたいと思っていました」と自らのバットで断ち切った。「デスパも帰ってきた。残り21試合、クタクタになるまで野球したい」とVまで突っ走る覚悟だ。【山本大地】

◆ソフトバンク松田宣浩内野手が得意の十亀撃ちを決めた。2点リードの6回先頭で左翼席へ2試合連発の26号ソロ。 「ボールに食らいついて打ちにいきました。ピッチャーも頑張って投げているし、いい追加点になってくれて良かったです」。十亀とは昨季まで対戦打率6割超え。だが今季はこの試合前まで10打数1安打と抑えられていた。昨季だけで5本塁打を浴びせた相手から、今季12打席目で"やっと"1発が出た。

◆ソフトバンク牧原大成内野手がビッグプレーで大ピンチを救った。 2点リードの8回2死二、三塁。一打同点の場面で西武外崎の鋭い打球が二遊間へ飛んだ。途中出場で二塁に入っていた牧原は横っ跳びでライナーキャッチ。「でかいですね。モイネロだったので、あっちの方に来るという心の準備はしていた。捕れて良かったです」。 山賊打線の勢いを止め、大きな1勝もつかみ取った。

◆ソフトバンクが敗れれば2位転落となる西武との首位攻防戦を制した。 ▼ソフトバンクが勝ち、早ければ明日3日にも優勝へのマジックナンバー(M)が点灯する。3日の点灯条件はソフトバンクが楽天に○の場合は西武がオリックスに△か●。ソフトバンク△でも西武●なら点灯し、いずれもM18が出る。

◆「勝利」ほど苦しむチームへの良薬はない。西武との首位決戦第3ラウンド。連敗を喫してぴったりと背中に張り付いてきた獅子を再び突き放した。球場名物の長い階段を上り終えても、選手たちに苦しさはない。試合後は足取り軽く移動のバスへ乗り込んでいった。 球場入りした午後2時すぎ。工藤監督はコーチ、全選手らをロッカー室に集めた。今季、ほとんどなかった試合前の「全体ミーティング」だ。この一戦への集中と勝負への闘争心を持てとばかりに背番号「81」はナインを鼓舞した。内川、松田宣、川島の野手ベテラン組は名指してチームのけん引役を頼んだ。首位陥落は何としても避けたかった。指揮官としては当然だろう。そしてチームは勝った。 京都の2戦を雨で流し都内に入った。西武3連戦を前に焼き肉店で監督、全コーチの「決起集会」を開いた。レオをたたけばVマジックも点灯する。必勝を誓ったはずが、よもやの連敗。初戦を落とし球場を後にする移動のバスは、観賞用のDVDも消して沈黙のまま宿舎に戻ったほどだった。 「信頼」と「責任」。この一戦に限らず、リーグ戦を通してこの2つの言葉は底流になければならない。シーズン好不調の波はある。いよいよV奪回へ向けた最後のラストスパートである。監督はチームを信じ、選手は最高のパフォーマンスで応える。連敗脱出のこの1勝が、チーム再起動となれば、いい。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンクの柳田が三回、先制の7号ソロを放った。内角へのスライダーをコンパクトに振り抜き、中越えへ運んだ。4試合ぶりの一発で、8月21日に復帰してから3本塁打目をマークし「集中して自分のいいスイングができた」と白い歯をのぞかせた。  31日に中堅の守備で打球を2度後逸。いずれも失点に絡み「最悪の日になった」と敗戦の責任を痛感していた。それでも「(1日は)いい日になるようにしっかり準備したい」との言葉どおり、バットで挽回した。

◆西武の十亀は六回途中3失点で6敗目を喫した。三回、柳田に甘く入ったスライダーをバックスクリーン右への先制ソロとされ、五回は連打と四球で満塁のピンチを招き、グラシアルの犠飛で失点。六回は松田宣にソロ本塁打を浴びた。  大崩れはしなかったものの「大事な試合の中、なかなか自分のペースで投げられなかった」と反省する。三者凡退は一度もなく、チームの連勝を止めてしまい「攻撃につながるようないい流れをつくる投球ができず、チームに申し訳ない」と肩を落とした。 辻監督(武田を打ち崩せず) 「武田が思ったより良かった。もっと制球がアバウトかと思ったけど」

◆ソフトバンク先発の武田はテンポよく投げて、6回4安打無失点で5勝目を挙げた。緩急をテーマに、三塁を踏ませない好投でチームの連敗を5で止めた。「コースにきっちりと投げられた。全力でいけた」と素直に喜んだ。  ゲーム差なしの西武との一戦に「さすがにプレッシャーだった」と振り返ったが、ここ2試合で6本塁打の強力打線を沈黙させた。五回は2死から四球と安打で一、二塁としたが、ここまで2安打されていた秋山を高めの速球で遊飛に仕留める。「強い気持ちを持って気合で行った」と声を弾ませた。 デスパイネ(背中痛から復帰し、8月14日以来の出場で九回に適時打) 「感覚はまだまだ。徐々に上げていくよ」 松田宣(2戦連続本塁打となる26号ソロ) 「ボールに食らいついて打ちにいった。いい追加点になってくれて良かった」

◆一気に首位奪取とはならなかった。西武は1-4で敗れ、連勝が5でストップ。それでも辻発彦監督(60)は「そんなに甘くはない。2つ勝てたし、よしとするしかない」と前向きに話した。  前日に4本塁打を放った自慢の「獅子おどし打線」が武田の前に、六回まで散発4安打。3点を追う八回に3番手・モイネロから森の適時二塁打で1点を返すのが精いっぱいだった。前日2発の山川も4打数無安打と沈黙し、「(武田は)いつもより真っすぐが強かった」と脱帽した。  11、12日にも本拠地でソフトバンクとの直接対決2連戦が控える。「上(位)も下(位)も混パで、厳しい戦いは続く。気持ちを入れ替えて、またあさって(3日)からやるしかない」と指揮官。ゲーム差はまだ1。残り20試合、最後まで諦めない。 (花里雄太)

◆ソフトバンクは1日、西武23回戦に4-1で快勝。連敗を5で止め、パ・リーグ首位を守った。三回に柳田悠岐外野手(30)が先制の7号ソロ。けがで戦列を離れていたアルフレド・デスパイネ外野手(33)が九回に適時打を放った。先発の武田翔太投手(26)は6回無失点と久々に投打の歯車がかみ合い、2位・西武に再び1ゲーム差をつけた。  絶対に落とせない試合を制したソフトバンクのナインは、大きく息をついて宿舎へ向かうバスに乗り込んだ。突破口を開いた柳田もその一人。連敗を5で止めて首位を死守した主砲は第一声から本音が飛び出した。  「まあ...よかったです。勝ててよかった」  三回1死で十亀のスライダーをバックスクリーン右へ運び「甘い球をしっかり打てた」。打線は五、六、九回に1点ずつ加点し、投手陣も1失点でしのいだ。  前夜までの連敗で西武とのゲーム差がなくなった。首位陥落の危機に、背部痛のデスパイネが緊急合流。2軍戦の出場もなく、18日ぶりの実戦で4番に入り、3-7番は開幕戦の形に戻った。故障者が続出した今季、122試合目で初めてベストオーダーを組み、工藤監督は「みんながそろった最初の試合で勝てて大きい」と10日ぶりの勝利をかみしめた。  特に柳田は長いリハビリを過ごした。左膝の肉離れで4カ月。前夜は自身初の2失策(いずれも後逸)を犯して復帰後のチームは1勝6敗となり、「最悪の日」と気落ちしていた。一夜明け、試合前は遊撃でノックを受け、汗びっしょりになるまでゴロを捕球する練習を繰り返した。  再び西武と1ゲーム差とし、最短で3日に優勝へのマジックナンバー「18」が点灯するが、指揮官は「いまのパ・リーグは、少し連敗すれば一気に落ちていく。目の前(の試合)を一つずつ戦うことが何よりも大切」と気を引き締めた。  8月は打率・182と不振だった松田宣は2戦連発。復帰8試合で3本目のアーチとなった柳田は「デスパイネも帰ってきた。残り21試合、くたくたになるまで野球がしたい」と9月の激闘に備えた。(安藤理) 背中痛から復帰し、九回に適時打を放ったソフトバンク・デスパイネ 「感覚はまだまだ。徐々に上げていくよ」 2戦連続の26号ソロにソフトバンク・松田宣 「ボールに食らいついて打ちにいった。いい追加点になってくれた」

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
65534 0.551
(↑0.004)
-
(-)
21512
(+4)
483
(+1)
161
(+2)
104
(+1)
0.252
(-)
3.630
(↑0.02)
2
(-)
西武
66561 0.541
(↓0.004)
1
(↓1)
20662
(+1)
626
(+4)
156
(-)
123
(-)
0.267
(-)
4.520
(↑0.01)
3
(-)
楽天
61584 0.513
(↑0.005)
4.5
(-)
20538
(+2)
514
(+1)
123
(+1)
39
(-)
0.253
(-)
3.860
(↑0.03)
4
(-)
ロッテ
60613 0.496
(↑0.004)
6.5
(-)
19556
(+8)
536
(+6)
144
(+2)
71
(+1)
0.250
(↑0.001)
3.950
(↑0.01)
5
(-)
ORIX
55605 0.478
(↓0.004)
8.5
(↓1)
23470
(+6)
530
(+8)
85
(+1)
109
(-)
0.245
(-)
4.030
(↓0.04)
6
(-)
日本ハム
56635 0.471
(↓0.004)
9.5
(↓1)
19503
(+1)
525
(+2)
85
(-)
46
(-)
0.252
(↓0.001)
3.860
(↑0.01)