楽天(☆1対0★)日本ハム =リーグ戦22回戦(2019.08.31)・楽天生命パーク宮城=
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日本ハム
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楽天
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勝利投手:辛島 航(8勝5敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(2勝7敗31S))
敗戦投手:有原 航平(13勝7敗0S)
  DAZN
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◆楽天が投手戦を制した。楽天は0-0で迎えた5回裏、浅村の併殺打の間に1点を先制する。投げては、先発・辛島が6回途中無失点。その後は4投手の継投で逃げ切り、辛島は今季8勝目を挙げた。敗れた日本ハムは、先発・有原が7回1失点の力投を見せるも、打線が援護できなかった。

◆序盤は投手戦。楽天辛島は3回まで3安打無失点。日本ハム有原は3回まで毎回得点圏に走者を置くが、無失点に抑える。 楽天は5回無死一、三塁から浅村の併殺打の間に三塁走者が生還し、先制。先発辛島は6回途中無失点で降板。1点差で終盤へ。 楽天は終盤を勝利の方程式でつなぎ、1点差を守って2連勝。辛島が8勝目、松井が31セーブ目を挙げた。日本ハムは5連敗で、球団ワーストタイの月間20敗となった。有原が7敗目。

◆日本ハム有原航平投手が、粘投も実らず7敗目を喫した。 序盤からピンチを重ねたが、ギアを上げ要所を締める投球。5回無死一、三塁から、浅村の遊ゴロ併殺打の間に先制点を許した。 7回を92球で8安打1失点。3者凡退は1度しかなかったが、粘り強く後続を断った。 「走者を出して、なかなか流れを持ってこられなかった。チームが苦しい中で、何と勝たないといけないというのが1番」と悔しがった。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手が、勝利への一打を欲した。「6番DH」でフル出場も、2打数無安打2四死球に終わった。 チームは最下位に転落。8回に右腕に死球を受けた影響が心配されたが、アイシングを施しが「全然大丈夫です」。得点圏に走者を置いた場面で1本が出ておらず、「チャンスで、なかなか打てていない。自分が決めるくらいの気持ちでいきたい」と気持ち新たにした。

◆急失速中の日本ハムは、最強右腕をもってしても勝てなかった。打線は7安打も残塁の山を築き、今季8度目の0封負け。7回1失点と好投する先発有原航平投手(27)を援護できなかった。 8月は5勝1分け20敗で45年ぶりに月間敗戦数の球団ワースト記録に並び、月間15借金は球団ワーストを更新と負の連鎖から抜け出せない。8月2度目の5連敗で、18年4月1日以来となる単独最下位に転落した。これが、負の迷宮にはまったチームの姿なのか。0-1の9回1死二塁。中島の絶妙な犠打で、得点圏に走者を送った直後だ。西川の打球は、しぶとく三遊間を破り左前へ転がったが...二走の清水は、三塁へ進めなかった。 三塁へ進んでいれば、1死一、三塁。いつも朗らかな緒方守備チーフ兼内野守備走塁コーチの口調は、珍しく厳しかった。「しょうがなくはないでしょ。(三塁に進んでいれば)スクイズはないかもしれないけど、犠牲フライでも1点入ると打者は気が楽になる。相手投手も、変化球が投げづらくなるんだから」。今のチーム状況を象徴するかのような、悔やまれるミスだった。 苦手にしている左腕、辛島を捉えきれなかった。3回1死一、二塁の先制機は、4番中田がカーブを引っかけて三ゴロ併殺に倒れた。6回途中で救援陣にスイッチしても、流れは変えられず。7安打のうち、2死からの安打が4本。12残塁で今季8度目のシャットアウト負けを喫した。3打数無安打に終わった中田は「打てなかったことは事実。投手は頑張ってくれていたし、なんとかしたかった。自分の実力不足です」と、責任を背負った。 月間最多タイの20敗に月間最多新の15借金と、球団の"負の歴史"を次々と塗り替える悪夢ような8月だった。ちょうど1カ月前には、貯金9、首位に0・5差の2位。悪夢ような大失速で、ついに昨年4月1日以来の単独最下位に転落した。栗山監督は「明日から9月だ。頑張っていこう!」と、沈みがちな空気を振り払うように、わざと明るい声を張り上げた。たった一言。わずか3秒で取材を打ち切り、足早に球場を後にした指揮官の背中は、言葉とは裏腹に悔しさでいっぱいだった。【中島宙恵】 ▽日本ハム有原(7回8安打1失点の粘投も7敗目)「チームが苦しい中で、何とか勝たないといけない」 ▽日本ハム田中賢(8回2死一、二塁に代打出場。左中間への打球は相手好捕で中飛になり)「有原も良い投球をしていたので、何とか打ちたかったですけどね。残念です」 ▼日本ハムが敵地で楽天に連敗し、8月の26試合を5勝20敗1分けで終えた。首位ソフトバンクに0・5ゲーム差の2位で8月を迎えたが、最下位に転落し、ゲーム差は今季ワーストタイの「9」まで広がった。 ▼日本ハムの月間20敗は74年8月(8勝20敗)に並ぶ球団ワーストタイ記録で、月間の負け越し数15は17年7月の14(4勝18敗)を更新するワースト新記録となった。74年8月は首位に3ゲーム差の3位で入り、最下位に転落。17年7月は首位に18ゲーム差の5位から、順位はそのままだったが27ゲーム差まで広げられた。

◆球団史上最強の2番打者でガッチリと単独3位をキープした。楽天島内宏明外野手(29)が8月31日の日本ハム戦で3打数2安打。球団の月間最多安打記録を38に更新した。5回無死二塁からは右前打で走者を三塁に進め、続く浅村の併殺打での先制点につなげた。リーグ2冠の日本ハム有原から奪った1点を守りきって、2連勝。勝負の9月に向けて弾みをつけた。「カッキーン!」。8月31日、午後1時半。楽天生命パークに乾いた金属音が響き渡っていた。高校野球の夏の予選はとっくに終わっている。島内はホームベースから少しだけ一塁側に寄った場所で、金属バットを気持ちよさそうに振り回していた。ロングティーではじき返した打球は、照りつける日差しをぶち抜いて右翼スタンドでポーンと跳ねた。「シーズンは長いんでね。楽しんで練習しないと。振り抜くイメージもほしかったですし」と屈託なく笑った。打球を飛ばす感触と重心移動を体に染みこませていた。 それから約6時間後。日はとっぷりと暮れ、満員の球場に応援歌が鳴り響く。5回無死二塁。「パキッ!」。乾いた木製の快音を残した。日本ハム有原の142キロ、ど真ん中に入ってきたシュートをためらいなく振り抜いた。ライナー性の打球は右翼の天然芝でポンと跳ねた。球団の月間最多安打を更新する37本目の安打で好機を広げ、先制点に結びつけた。7回にも左前打を放ち、月間38本まで記録を伸ばした。 楽しみながら結果を積み上げてきた。開幕後から4番に起用。「拷問としか思えない」と笑いながらも5月中旬まで中軸を担った。8月にも1日から5日までの5試合で4番起用されたが、以降は22試合連続で2番に固定。8月の打率は3割6分2厘と打ちまくった。つなぐ役割を任される中で「2番は難しいポジション。やりがいがある。4番と違って、右打ち、セーフティー、プッシュバントとかいろいろなサインが出る。そんなサインは出たことがない」と日々の新しい発見を純粋に楽しんでいる。 最初の「カッキーン!」から約8時間後の午後9時20分過ぎ。島内はお立ち台で「最高でーす!」と響かせた。8月の締めくくりは記録と絶叫。さぁ、勝負の9月がやってくる。【島根純】

◆楽天辛島が好投で8勝目を飾る。平石洋介監督のコメント。 「相手はパ・リーグ、球界を代表する投手。何とかロースコアにと思っていて、辛島がしっかり投げてくれた」

◆日本ハムは今季10度目の零敗で5連敗を喫し、オリックスと入れ替わって今季初めて最下位に転落した。序盤の好機を逃すと六回以降は毎回得点圏に走者を進めながらあと一本が出なかった。栗山監督は「9月だ。頑張っていこう」とだけ話し、憔悴した表情で球場を後にした。  首位と0・5ゲーム差で迎えた8月は球団の月間最多に並ぶ20敗(5勝1分け)。負け越し15は球団ワーストを更新し、夏場に優勝争いから脱落した昨季以上の大失速となった。

◆日本ハムの有原は8安打で3四球を出しながらも7回を1失点で粘ったが、打線の援護がなく7敗目を喫した。「最低限の仕事はできたが、チームが苦しいときに勝たなくてはいけない」と悔しがった。  四回以外は走者を背負ってリズムの悪い投球となり、流れを呼び込めなかった。「三者凡退が少なかった。もっとイニングを稼げるように修正したい」と挽回を期した。

◆楽天が5人の投手で無得点に抑え、1-0で逃げ切った。先発の辛島は六回2死満塁のピンチを招き降板。ここでマウンドに上がった宋家豪が横尾を空振り三振に仕留めて後続を断ち「勝ちたい気持ちだった。最高です」と試合後のお立ち台で声を張り上げて喜んだ。  打線は相手エースの有原を攻略できず、五回に併殺打の間に1点を挙げるのが精いっぱいだった。七回からはハーマン、ブセニッツ、松井とつないで勝利をつかみ、平石監督は「しっかり踏ん張ってくれた」と救援陣をたたえた。 島内(2安打) 「しっかり最後まで打ち続けられるようにしたい」

◆新記録となる一打が、勝利を引き寄せた。楽天・島内宏明外野手(29)が、8月の最終日に球団の月間最多安打記録を「38」に更新した。  「非常にうれしいです。8月は延長戦が(プロ野球タイ記録の月間9試合と)多かったので打席数が増えた。残り試合は少ないので、最後まで打ち続けたい」  3打数2安打、1犠打で「2番」の役割を全うした。五回無死二塁からの右前打で月間安打を「37」として新記録を樹立。好機を一、三塁に広げ、続く浅村の併殺打で三走が生還。この日、チーム唯一の得点につなげた。さらに、七回の左前打で記録を伸ばした。  母校の石川・星稜高が甲子園大会で準優勝した8月、銀次との激しい争いを制した。試合前の時点で月間安打は「36」。2012年9月の松井稼頭央らが記録した「35」を超えていたが、既に銀次が8月29日のロッテ戦(楽天生命パーク)で「36」の新記録を打ち立てていた。  島内は「自分は打順が2番なので、(5番の)銀次さんよりも打席が多くまわってくる。銀次さんのほうが不利ですから」と男気を見せていたが、銀次はこの日無安打。"ライバル"は「やられました。いい争いができて楽しかった」と潔く島内をたたえた。  チームは8月を13勝12敗2分けで終え、単独3位を維持した。優勝、クライマックスシリーズ進出を懸けた争いは勝負の最終盤へ。2人の"安打製造機"が9月も安打を量産し、混パを熱くする。 (広岡浩二) 中継ぎ転向から約1カ月ぶりに先発し、5回2/3を4安打無失点で8勝目の楽天・辛島 「中継ぎでも先発でも、チームのために何でもやる。自分の成績よりも、この時期はとにかくチームが勝てばいい」

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
64534 0.547
(↓0.005)
-
(-)
22508
(+5)
482
(+10)
159
(+2)
103
(-)
0.252
(-)
3.650
(↓0.05)
2
(-)
西武
66551 0.545
(↑0.003)
0
(↓1)
21661
(+10)
622
(+5)
156
(+4)
123
(+1)
0.267
(↑0.001)
4.530
(↑0.02)
3
(-)
楽天
60584 0.508
(↑0.004)
4.5
(↑1)
21536
(+1)
513
(-)
122
(-)
39
(-)
0.253
(-)
3.890
(↑0.03)
4
(-)
ロッテ
59613 0.492
(↓0.004)
6.5
(-)
20548
(+1)
530
(+2)
142
(-)
70
(-)
0.249
(-)
3.960
(↑0.01)
5
(1↑)
ORIX
55595 0.482
(↑0.004)
7.5
(↑1)
24464
(+2)
522
(+1)
84
(+1)
109
(+1)
0.245
(-)
3.990
(↑0.03)
6
(1↓)
日本ハム
56625 0.475
(↓0.004)
8.5
(-)
20502
(-)
523
(+1)
85
(-)
46
(-)
0.253
(-)
3.870
(↑0.03)