中日(★2対5☆)巨人 =リーグ戦19回戦(2019.08.21)・ナゴヤドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
巨人
10100210051102
中日
00100000121200
勝利投手:菅野 智之(10勝5敗0S)
敗戦投手:小笠原 慎之介(0勝1敗0S)

本塁打
【巨人】阿部 慎之助(5号・6回表ソロ),ゲレーロ(16号・6回表ソロ)

  DAZN
チケットぴあ 中日戦チケット予約 巨人戦チケット予約
◆巨人は初回、岡本の適時打で先制する。その後は3回表に岡本の適時打でリードを広げると、6回には阿部とゲレーロの2者連続本塁打で2点を加えた。投げては、先発・菅野が7回1失点の好投で今季10勝目。敗れた中日は、打線が相手を上回る12安打を放つも、つながりを欠いた。

◆巨人菅野智之投手(29)が3年連続6度目の2桁勝利を目指す。これまで菅野が10勝できなかったのは9勝に終わった16年だけ。 巨人でプロ7年目までに2桁勝利を6度記録すれば、86年入団の桑田以来となる。

◆先発は中日小笠原、巨人菅野。巨人は初回、岡本の適時打で1点先制し、3回にも1点を追加した。中日は3回に1点を返した。 巨人は、6回に阿部、ゲレーロの連続本塁打で2点を追加し、小笠原をKO。菅野は6回を7安打1失点と要所を締めた。 巨人は7回に1点を加点し6連勝。菅野は7回1失点で3年連続6度目の2ケタ10勝目を挙げた。中日は4連敗で借金は最多の13。小笠原が1敗目。

◆巨人が6連勝。菅野が8安打されながらも7回1失点で10勝目を挙げた。打線は岡本が2度適時打を放ち、6回は阿部とゲレーロの連続本塁打で加点。中日は小笠原が崩れて4連敗となり、借金が今シーズン最多の13に増えた。

◆巨人阿部慎之助捕手が5号ソロを放った。1点リードの6回1死、カウント2-2から中日小笠原のカーブを完璧に捉え右翼席に運んだ。 「1打席目がひどかったから、よかったよ」と2打席凡退から汚名返上の一撃だった。今季スタメン19試合目で、左腕の先発がでは2試合目のスタメン出場。原監督も「カーブを待っていたんだなっていう感じですよね」とうなずいた。

◆巨人岡本和真内野手が3安打2打点と効果的な仕事をした。1回2死二塁で中前適時打、3回2死二塁でも中前適時打をマーク。 2死から出塁した丸に続くパターンを3度つくり、3度とも得点につなげた。「2アウトから点が取れれば、相手のダメージも大きくなる」と7月28日阪神戦以来の猛打賞に手応えを示した。

◆エースだから-。巨人菅野智之投手(29)が3年連続6度目の2ケタ勝利を挙げた。腰の違和感から復帰後、最多となる123球で7回を投げ抜いた。今季、勝利をマークした試合ではワーストの被安打8も要所で踏ん張り、1失点でしのいだ。チームを今季2度目の6連勝に導き、首位独走を加速。菅野だからじゃない。エースだからの使命をマウンドで誇示した。22日にも優勝へのマジックが点灯する。菅野がアウトのコールを待たずに、拳を握ってほえた。1点リードの5回2死一、二塁。中日ビシエドをカットボールで遊飛に抑えると、グラブを何度もたたいて、感情をあらわにした。直球、フォーク、スライダーを絡め、最後は得意球で仕留めた。「バッテリーで攻めていけた。しつこく攻めていけました」。相棒小林と最善策を探り当て、ピンチを切り抜けた。 圧倒せずとも、ただでは転ばない。5回まで毎回安打を許し、7回中5度、得点圏に走者を背負った。それでも150キロ前後の力のある直球を軸に、フォークを有効活用。決定打は許さなかった。「粘り強く投げられました」と123球をフル活用した。 置かれている立場、役割を理解し、言動で示した。腰の違和感でファーム調整していた5月中旬。ジャイアンツ球場で高卒新人の育成沼田からカーブの投げ方を問われた。意を決して質問に訪れた11歳年下の右腕へ真っ正面から向き合った。「君の持ち味は何? 真っすぐだとしたら、まずはそのフォームから固めよう」と助言した。自身の結果だけじゃない。離脱中も投手陣、チームの模範となるエースとして、果たすべきことを重ねた。 節目の10勝目に「支えてくれているみなさんに感謝したい」と周囲の力をかみしめた。優勝マジック点灯へ、大きな1勝を刻んでも「油断しちゃいけない。1戦1戦頑張ります」。まだ道半ばだと言い聞かせるように、言葉を並べた。【桑原幹久】 巨人原監督(菅野の10勝に)「ヒット数は打たれはしましたけど、要所をしっかり締めたというところでしょう。毎年安定している素晴らしい投手ですよね」 ▼菅野が7回1失点で、3年連続の10勝目。2桁勝利はプロ7年間で通算6度目となった。同じ13年入団の則本昂(楽天)が1年目から6年連続で2桁勝利を記録しているが、巨人でプロ7年間で2桁勝利を6度以上は86年入団の桑田以来で、ドラフト制後ではチーム4人目。 ▼巨人は早ければ22日にも優勝へのマジックナンバー(M)が点灯する。点灯条件は巨人が中日戦に○、DeNAが阪神戦に●のみ。広島がヤクルト戦に●でM21、○または△でM22が出る。

◆巨人は21日、中日19回戦(ナゴヤドーム)を戦う。試合に先立って先発メンバーが発表された。先発はプロ7年目で6度目の2桁勝利がかかる菅野。一塁には今季の対左投手が打率・500の数字をマークしている阿部が入った。中日の先発は左腕の小笠原。菅野と同じ神奈川・東海大相模高出身で、過去4度の対戦では菅野が2勝1敗の成績を残している。

◆巨人の岡本が2打席連続の適時打を放った。一回は2死二塁から低めの直球をはじき返す先制の中前打。「甘い球をしっかり捉えることができました。先制点が取れてよかった」と喜んだ。  1-0の三回2死二塁からも外角の変化球を再び中前へ運び、2点目をたたき出した。ともに2死から丸、岡本の連打で得点する効果的な攻撃で試合の主導権を握った。岡本は「よかった。2死から点が入ると、相手も嫌だろうと思うし」と話した。 阿部(2打席凡退後、六回に5号ソロ本塁打) 「3打席目でやっと状態が良くなった」 ゲレーロ(六回に16号ソロ) 「変化球を頭に入れて打席に入った」

◆中日の3年目・石垣が七回、代打で今季初めて1軍の試合に出場して巨人・菅野からプロ初安打となる二塁打を放った。スライダーを左翼線にはじき返し「追い込まれていたので、食らい付く気持ちでいった。大投手から打てたので自信にもなる」と話した。  山形県出身で力強い打撃が持ち味の内野手はこの日、1軍に上がってきたばかり。「変に結果を求めると打てないので、思い切っていきたい」と、意気込んでいた成長株が与えられたチャンスを生かした。

◆4番・岡本が先制適時打を含む3安打2打点。一、三回はともに2死二塁から中前打で二走・丸を生還させ、「2アウトから点を取られたら相手は嫌だと思う」としてやったりの表情だった。3番・丸とはこの日3度の2連打で、そろって猛打賞。原監督は「効果的に得点が入った。つながりという点ではいい」と"OM砲"をたたえた。

◆巨人を上回る12安打を放ちながら、得点は三回と九回に奪った2点のみ。菅野からは8安打しながら7回1失点に封じられ、今季3勝目を献上した。「打てるように心身ともに鍛えるしかない」と与田監督。投げては今季2度目の先発だった小笠原が六回に2者連続本塁打を浴びて突き放された。今季初黒星を喫した左腕は「申し訳ないです」と言葉を絞り出した。 七回に代打で今季初出場し、菅野からプロ初安打となる二塁打を放った3年目内野手の中日・石垣 「追い込まれていたので食らい付く気持ちでいった。大投手から打てたので自信にもなる」

◆1点リードの六回に阿部が右翼席へ通算404号となる5号ソロ。貴重な追加点をたたき出した。相手先発は左腕の小笠原だったが、今季は左投手を14打数7安打と打ち込み、「5番・一塁」で先発出場。2打席凡退の後に最高の形で期待に応えた40歳は「1打席目(変化球に空振り三振)がひどかった。出るからには勝ちに貢献しないと」とうなずいた。 六回に阿部に続いて16号ソロを放った巨人・ゲレーロ 「変化球を頭に入れて打席に入った。阿部さんに続けて打てて、状態イイネ!」

◆セ・リーグ首位の巨人は21日、中日19回戦(ナゴヤドーム)に5-2で勝ち、今季3度目の6連勝。対中日を13勝5敗1分けとし、今季の勝ち越しが決まった。菅野智之投手(29)が7回8安打1失点で、3年連続6度目の2桁となる10勝目(5敗)をマーク。2位・DeNAが敗れたため、22日にも、5年ぶりのリーグ優勝へのマジックナンバー「21」か「22」が点灯する。  勝利の歌で祝う名古屋のG党の声もそろった。柔らかな笑顔を浮かべた菅野は、試合後のグラウンドで仲間一人一人と手のひらを合わせた。  「(小林と)バッテリーで攻めていけた。粘り強く投げられた」  8安打を許し、三者凡退は六回の1度だけ。それでも長打は七回に石垣に許した左翼線二塁打の1本に抑え、三回に併殺崩れの間に与えた1点に封じる123球の粘投。東海大相模高の8学年後輩・小笠原に投げ勝ち、自身の勝利から始まった連勝を6まで伸ばした。  これで3年連続の2桁勝利(16年は9勝)を飾った。今季は防御率3・58。腰痛による1カ月の離脱もあったが、好調な打線にも助けられ、10勝はリーグ3位タイ。入団7年目以内で6度目の達成は1979年入団の江川卓、86年入団の桑田真澄も達成した快挙だ。  「名だたる投手に並べてうれしい。もっともっと勝ちたいですし、名に恥じないように頑張りたい」  周囲の支えを忘れない菅野だからこそ、勝利の女神がほほ笑んでくれる。選手会長に就任した昨年から、開幕前に打撃投手やブルペン捕手ら裏方全員へ、ローマ字で自身の名前が入った高級スポーツサングラスを贈っている。今年はジャイアンツ球場のグラウンドキーパーにもプレゼント。勝ち星の話題では、必ず周囲への感謝を語るエースは、この日も「支えてくれるみなさんに感謝して、次も頑張りたい」とうなずいた。  「ちょっとヒット数は打たれはしましたけど、要所をしっかり締めた。毎年安定している素晴らしい投手ですよね」  原監督もエースをねぎらった。2位・DeNAが敗れ、きょうにも優勝へのマジックナンバー「21」か「22」が点灯する。いよいよ5年ぶりのリーグVへの道が、光に照らされる。 (谷川直之)

◆投打に関連性が出て、みんなが連動しながら全体の流れがよくなる。巨人がまた1段、いい傾向に入ったよ。  「投」はいうまでもなく菅野。ポイントは1点リードの五回だ。実は危険な兆候が見えていた。  三回は大島に、四回は藤井に二盗を決められた影響で、走者が出ると走られまいと、途端に投げ急ぐようになっていた。投球フォームにためがなくなり、決め球である右打者の外角へのスライダー系が大きくそれて、明らかなボール球になっていた。これは今季の不調の原因でもある。最近はなんとか改善されていただけに、またぞろ頭をもたげてきたか...と、注視していたんだ。  そこから踏みとどまった。五回2死一、二塁でビシエドに対し、フルカウントからスライダー系をアウトローいっぱいに決めて、遊飛に仕留めた。展開上も、本人にも、大きな分岐点だったね。  直後の六回に、阿部とゲレーロに連続本塁打が飛び出したのは、その踏ん張りと無縁ではないよ。これこそ連動。ポイントになるピンチをしのいでいけば、「打」の援護も生まれる。それが野球というもの。2日連続で、価値ある勝ちだったね。 (サンケイスポーツ専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
64462 0.582
(↑0.004)
-
(-)
31539
(+5)
443
(+2)
143
(+2)
67
(+2)
0.262
(-)
3.690
(↑0.02)
2
(1↑)
広島
59543 0.522
(↑0.004)
6.5
(-)
27488
(+5)
471
(+4)
115
(+2)
68
(+2)
0.253
(↑0.001)
3.520
(-)
3
(1↓)
DeNA
58543 0.518
(↓0.005)
7
(↓1)
28478
(+1)
471
(+3)
127
(-)
34
(-)
0.249
(↑0.001)
3.810
(↑0.01)
4
(-)
阪神
52576 0.477
(↑0.005)
11.5
(-)
28420
(+3)
480
(+1)
79
(+1)
74
(-)
0.249
(-)
3.600
(↑0.02)
5
(-)
中日
49622 0.441
(↓0.004)
15.5
(↓1)
30430
(+2)
456
(+5)
72
(-)
57
(+2)
0.262
(↑0.001
3.950
(↓0.01)
6
(-)
ヤクルト
46672 0.407
(↓0.004)
19.5
(↓1)
28526
(+4)
587
(+5)
139
(+1)
46
(+1)
0.245
(-)
4.650
(↓0.01)