巨人(☆6対3★)阪神 =リーグ戦19回戦(2019.08.18)・東京ドーム=
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阪神
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巨人
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勝利投手:山口 俊(12勝2敗0S)
敗戦投手:ガルシア(2勝7敗0S)

本塁打
【巨人】岡本 和真(23号・5回裏ソロ)

  DAZN
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◆巨人は4回裏、増田大と山口の適時打で3点を先制する。その後1点差とされて迎えた7回には、ゲレーロに適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・山口が7回途中3失点10奪三振の好投で今季12勝目。敗れた阪神は、打線が10残塁とつながりを欠いた。

◆巨人坂本勇人内野手(30)は今季32本塁打のうち、東京ドームで19本。同球場でシーズン20発打つと、23本打った10年以来になる。 同年は坂本の他にラミレス、阿部が23本、小笠原が20本打ったが、この年を最後に東京ドームで20発打った選手は出ていない。

◆阪神先発のオネルキ・ガルシア投手が4回5安打3失点で降板した。 3回までは無失点に抑えていたが、4回1死一、三塁で7番増田大に適時三塁打を浴びた。その後、9番山口にも適時二塁打を浴びて3失点した。 ガルシアは、前回登板した12日から中5日の登板で先発マウンドへ。これで11試合連続で白星をつかむことはできなかった。

◆巨人増田大輝内野手(26)が、先制の2点適時三塁打を放った。4回1死一、三塁、阪神ガルシアの低めのスライダーをはじき返し、左翼福留の頭上を越えた。「粘り強くいけたし、リラックスして打てました」とコメントした。

◆巨人岡本和真内野手(23)が、特大の23号ソロを放った。 3点リードの5回2死、阪神浜地の直球を中堅バックスクリーン左に運んだ。「思い切り振ったら、当たりました! よかったです!」とコメントした。

◆巨人山口、阪神ガルシアが先発。2回に阪神は1死一、二塁とするも無得点。3回に巨人も1死一、二塁の好機を生かせず無得点。 巨人は4回に増田大、山口の適時打で3点を先制し5回に岡本のソロで加点。阪神は6回に糸原の適時打内野安打で1点を返した。 巨人が同一カード3連勝で連勝を4に伸ばした。山口が6回2/3を2失点で自己最多の12勝目を挙げた。阪神は3連敗で借金7。 阪神ガルシアが7敗。

◆巨人山口俊投手が及第点の内容で自己最多の12勝目を挙げた。6回2/38安打3失点。ゲームメークは果たし、7月30日以来の白星で自身の連勝を8に伸ばした。リーグトップを突き進む12勝も「今日の試合は1イニングでも多く投げないといけない。あそこで降りるというのは情けない」とイニング途中での降板を反省した。 前回登板の12日広島戦は3回4失点で早々にマウンドを譲った。「前回よりは感覚はいい。でも、まだステップアップできる。もう1つ上のレベルで」とした。6回に3点差に追い上げられ、なお2死満塁のピンチで高山に3ボールと窮地に立った。148キロ、147キロの直球でフルカウントにすると、最後はフォークボールで空振り三振に斬った。「苦しいときに真っすぐで貫き通せた。そこは収穫です。今後の大事な試合に向けてもいい部分が出せた」と一定の手応えは示した。

◆虎の名球会コンビが意地を見せた。3点を追う7回1死。代打出場した鳥谷敬内野手が山口の直球を右前に運ぶと、2死から木浪聖也内野手の適時二塁打で一気に生還。 3番福留孝介外野手も中前適時打と得点につなげた。6日ヤクルト戦以来の安打となった鳥谷は「ヒット関係なく毎日前向きに練習していますから」。代打起用が続くが黙々と目の前の仕事に向かう。

◆巨人宮本和知投手総合コーチ(コンディション不良で12日広島戦から登板がない中川について)「多分、明後日(20日中日戦)からはいけたらいいなと思っています」

◆巨人岡本和真内野手が特大の23号ソロで好調を維持した。3点リードの5回に阪神浜地の141キロをバックスクリーンにぶち当てた。推定130メートル超弾に「久しぶりに芯で捉えられた。飛距離? 1本は1本なので」と振り返った。 月間6本目となり夏ばて知らず。あまりにも好感触の1発に「今日のホームランはイメージに残したくない」と地に足を付けた。

◆「HANSHIN」を見せろ! 打撃不振の阪神大山悠輔内野手が解説で東京ドームを訪れた掛布オーナー付シニア・エグゼクティブ・アドバイザー(SEA)から熱血指導を受けた。試合前の練習中に矢野監督に促されると、ベンチ前で身ぶり手ぶりのレクチャーを5分近く受けた。 大山は10日の広島戦(京セラドーム大阪)で今季初めて4番を外れて6番に「降格」。その試合で逆転サヨナラ弾を放つなどしたが、不調から脱し切れていない。この日は「6番三塁」で出場し、8回の4打席目に右前打を放ったが、巨人3連戦で11打数1安打とブレーキになった。 掛布SEAは「胸のマークHANSHINが早く開きすぎている。胸のマークを抑えながら左中間方向に打ったらどうだ」と問いかけ「間がない。いい打者と今の大山を連続写真にすると、1コマ抜けている」と説明した。

◆巨人が元とび職の足のスペシャリストの活躍で4連勝を決め、首位固めを加速させた。プロ3度目のスタメン出場の増田大輝内野手(26)が、プロ初の決勝打となる2点適時三塁打。武器の足でも二盗、三盗を成功し、勝利に貢献した。 長年の課題の二塁争いに、今季は若手が次々と台頭。刺激し合いながら、チーム力を底上げする。今季6度目の同一カード3連勝で、8年連続の阪神戦の勝ち越しを決めた。原監督から送られたシグナルに、増田大が見事に応えた。0-0の4回1死一、三塁、2球で追い込まれたが、冷静にボールを見極め、フルカウント。エンドランのサインに、一塁走者のゲレーロがスタートを切る。「ゾーンに絞って、食らいついた」と低めのスライダーをひろって、左翼へ2点適時三塁打。プロ5本目の安打で2本目の三塁打を放った。 迷いなく、快足も飛ばした。3点リードの6回無死。四球で出塁し、初球に二盗を決めた。さらに、原監督がともしたグリーンライトに呼応。元とび職の韋駄天(いだてん)は跳ぶようにステップを踏み、直後の2球目にチーム最多タイ10個目の三盗をいとも簡単に決めた。本塁までは届かずも、度肝を抜く"神走塁"に指揮官から「見事ですね」と絶賛された。 鮮やかな連続盗塁の裏には、冷静な観察眼が光った。5回の守備から捕手が坂本から原口にシフト。自分が可能と判断したタイミングで走る「グリーンライト」のサインに、増田大は「アウトになっちゃいけない場面」と肝に銘じた上で「捕手が代わったのでチャンスかなと。初球から思い切っていった」。 チームとして、長年の課題の二塁手争いに、今季は若林、山本、田中俊と93年生まれの若手が次々と台頭する。シーズン終盤を前に、増田大が今季3度目のスタメンでアピール。4打数無安打に終わった5月5日広島戦から約3カ月半が経過し、この日は自身初の決勝打をマークした。原監督は「かなり成長した。チームにとっても、彼にとっても非常に大きいです」と競争の激化を歓迎した。 お立ち台では遠く離れた徳島で生活する妻、2人の子供たちに向け「パパ、やりましたぁ」と絶叫した。原監督から「けれん味のない野球選手というか、キップのいい野球選手」と評された育成出身の苦労人。5年ぶりの優勝に向け、「ラッキーボーイ」になる予感を漂わせた。【久保賢吾】

◆阪神は6回の攻撃で、4番マルテの代打にソラーテを起用した。阪神の先発4番打者に代打が送られたのは、昨季9月21日広島戦9回の糸井→伊藤隼以来。 また、外国人に代打で外国人が出たのは、82年9月7日中日戦9回に、試合途中から右翼を守っていたジョンストンに代わってアレンが起用されて以来、37年ぶり。4番で先発した外国人の代打に外国人が起用されたのは、球団初の出来事となった。

◆エッ、助っ人4番に助っ人代打...。阪神は序盤の拙攻が響いて、今季4度目の巨人戦3連戦3連敗を食らった。6回には4番ジェフリー・マルテ内野手(28)に代打でヤンハービス・ソラーテ内野手(32)を送る不可思議な交代。左胸部がつったと訴えて自ら試合を退いたものだが治療も施さないほどの軽症だという。チームを引っ張るはずの4番に気迫が見えず、今季最多の借金7。8年連続の巨人戦負け越しが決まった。マルテが自ら4番の「看板」を下ろした。4点を追う6回。1死一、二塁の好機で目を疑うような光景があった。矢野監督がベンチを飛び出す。4番マルテに代打ソラーテ。あっけなく二ゴロ...。その後、1点を刻んだが、反撃ムードに水を差す、不可思議な交代になった。指揮官は無表情を装って、実情を明かす。 「いや、なんかちょっと胸が痛い、痛いっていうか、なんか...。うん、それで代えた。振れる感じがないっていう感じやったから」 マルテが直前の打席でスイングした際に左胸部がつった症状を訴えて緊急交代。助っ人4番に外国人の代打が出たのは球団史上初めての珍事だ。マルテは「左だけどそこまで重症じゃない。少しつった感じ」と話し、山下チーフトレーナーも「痛めていない。つった感じ。病院にも行かないし、アイシングもいらないと言ってきたくらい。治療もしていない」と説明した。 明日20日のDeNA戦出場も可能だという。交代後は試合中に打撃練習も行ったという。状態を確認するためだろう。だが、関係者が「裏でバンバン打っていた」と話すほど。それほどの軽症なら打席に立てないのか...。4番打者には重みがある。勝敗の責任を一身に背負う。重圧も批判も受け止める。開幕から105試合で4番を務めていた大山も必死に耐えた。マルテは今季、打率2割7分1厘、10本塁打。チームを救う一打もあったが、この日は大黒柱としてナインを引っ張る闘志が見えなかった。 4番が気迫を見せず、自ら戦場を去って、勝てるはずがない。巨人戦3連戦3連敗は今季4度目で、1963年以来、56年ぶり2度目の屈辱だ。巨人戦は8年連続で負け越しとなり、12年連続で勝ち越せない。矢野監督も「残りの試合、どう戦うかが俺らに問われているところ」と言い聞かせるのが精いっぱいだった。【酒井俊作】

◆「2番遊撃」で起用された阪神木浪聖也内野手がプロ初の猛打賞で、アピールした。 初回にチーム初安打。6回は1死から右前打で出塁して反撃の口火を切り、ホームまで生還。7回も右中間へ適時二塁打を放った。「思い切ってできた試合だった。そのなかで結果が出たのが収穫です」。矢野監督も「内容もいい。難しそうなコースの球もヒットできている。ああいう形のヒットを見ると使いたくなる」と評価した。

◆阪神は序盤の拙攻が響いて、今季4度目の巨人戦3連戦3連敗を食らった。6回には4番マルテに代打でソラーテを送る不可思議な交代。チームを引っ張るはずの4番に気迫が見えず、今季最多の借金7。8年連続の巨人戦負け越しが決まった。 矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。 -ガルシアは立ち上がりは良かった あれぐらい、やっぱり球が走るとね。ガルシアらしい投球になりそうな感じはあったけどね。 -球数が多くなると相手打線に捕まった ああいうふうに代えちゃったけど状態自体は調子は良かった方じゃないかな。 -7回はビハインドでジョンソンを投入したのも執念だ 執念...。もちろん、プロとして負けられへん気持ちもあった。あそこで流れを止めることではね、あのイニングでジョンソンは、そういう確率がすごい高い。何とかあそこ(7回)で点取れたので、何とか流れをこっちに持ってくるというところだったんだけど。 -木浪が猛打賞だ 内容も良い。結構、難しそうなコースの球もヒットできている。状態自体も、木浪らしい打撃ができている。現状いろいろショートもズバ抜けたというのがないだけにね。ああいう形のヒットを見ると、やっぱりどうしても使いたくなる内容やったと思う。 -巨人戦のシーズンの負け越しが決まったが、残り試合も課題を持って戦う もちろん、もちろん。逆にここからどう踏ん張れるか、どういう気持ちを出せるかが大事。もちろんジャイアンツに対しても、もちろんそうだし。

◆阪神のオネルキ・ガルシア投手(30)が18日の巨人戦(東京ドーム)に先発し、四回1死一、三塁で増田大に先制の2点三塁打を献上した。  四回先頭の岡本と続く阿部に連打を浴びて無死一、二塁のピンチ。ゲレーロは二ゴロに仕留めて1死一、三塁としたが、続く増田大に打たれた。  フルカウントからの7球目、低めに投じたチェンジアップをうまく捉えられ、走者一掃の左越え三塁打に。2点を先制されてしまった。

◆阪神のオネルキ・ガルシア投手(30)が18日の巨人戦(東京ドーム)に先発し、四回に3点を失った。  1死一、三塁から増田大に先制の2点三塁打を浴び、なおも2死三塁で山口に手痛い一打を浴びた。  カウント1-2からの4球目、低め147キロを片手で捉えられ、右翼線へポトリ。適時二塁打となり、0-3と点差を広げられた。

◆阪神のオネルキ・ガルシア投手(30)が18日の巨人戦(東京ドーム)に先発し、4回5安打3失点で降板。今季3勝目をつかむことはできなかった。  三回までわずか1安打に抑えこむ好投も、四回につかまった。1死一、三塁で増田大に2点三塁打を浴びると、山口にも右翼線への適時二塁打を浴びて3失点。五回の攻撃で自身の打席で代打・陽川が送られ交代となった。6月2日の広島戦(マツダ)以来の白星は手に入れられなかった。

◆巨人・山口俊投手(32)が18日、阪神19回戦(東京ドーム)に先発。序盤は走者を背負ったが、立ち直り、順調にアウトを重ねた。  バットでも魅せた。四回裏の攻撃で、2死三塁から右翼線への適時二塁打。2点を先制したあとに、自身をさらに援護する一打を自ら放った。

◆巨人・増田大輝内野手(26)が18日、阪神19回戦(東京ドーム)に「7番・二塁」でプロ3度目となる先発出場。四回1死一、三塁から、先制の2点三塁打を左越えへ放った。  「粘り強くいけたし、リラックスして打てました」  相手の先発左腕・ガルシアが投じたスライダーに体勢を崩されながらも、大きな飛球を打ち上げた。前日17日に続くスタメン起用に応えた増田大。元とび職人という異色の経歴を持つ26歳がフィールドで輝きを放った。

◆巨人・岡本和真内野手(23)が18日、阪神戦(東京ドーム)の五回、バックスクリーンを直撃する特大の23号ソロを放った。  3-0とリードして迎えた五回2死。この回からマウンドに上がった阪神・浜地が投じた141キロの内角への直球を豪快に振り抜き、本塁打を確信したように一塁へゆっくりと歩き出した。打球はバックスクリーンのカメラマン席を越え、看板下を直撃する推定150メートルの特大弾となった。  2日ぶりの一発で、8月は早くも6本塁打。「夏は好き」と話し、ブレークした昨季も8月に月別でいずれも最高の打率・340、8本塁打、28打点と打ちまくった。"夏男"が調子を上げてきた。

◆阪神・糸原健斗内野手(26)が18日の巨人戦(東京ドーム)の六回2死一、三塁で二塁へ適時内野安打を放ち、1-4と迫った。  好機で1本が出ず、チームとして28イニングぶりの適時打だった。六回1死から木浪の右前打、福留の四球で一、二塁。代打ソラーテは二ゴロに倒れたが、2死一、三塁から5試合ぶり先発出場のキャプテンが意地を見せた。カウント1-1からの3球目を振り抜き、一塁手の頭を越す適時内野安打に。完封ペースで快投していた相手先発・山口に一矢報いた。

◆阪神のヤンハービス・ソラーテ内野手(32)が18日の巨人戦(東京ドーム)の六回1死一、二塁でマルテの代打で出場。二ゴロに倒れたが、その裏の守備から公式戦初の一塁守備に就いた。  ソラーテはこれまで二塁で16試合、遊撃で3試合、外野で3試合に出場。全19試合の出場で4失策と課題を残していた。

◆巨人・増田大輝内野手(26)が18日、阪神19回戦(東京ドーム)に「7番・二塁」でプロ3度目となる先発出場。四回1死一、三塁から、先制の2点三塁打を左越えへ放ち、「粘り強くいけたし、リラックスして打てました」とうなずいた。  さらに、50メートル走5秒9の「足」でも魅せた。六回先頭で四球を選ぶと、続く小林の1球目にすかさず二盗。さらに、2球目には相手投手・浜地のモーションを盗み、三盗を決めた。2球で一気に三塁まで進む"神盗塁"を披露。得点こそならなかったが、自慢の"武器"で相手を揺さぶった。

◆阪神・木浪聖也内野手(25)が18日の巨人戦(東京ドーム)で七回に中越え適時二塁打を放ち、プロ初の猛打賞を記録した。  1-4の七回2死一塁で打席に入り、1ストライクから2球目を振り抜いた。打球は中堅の頭を越す適時二塁打に。この日は一回の第1打席で右前打、六回の第3打席で右前打を放っており、17度目のマルチ安打をマーク。チームにとっても自身にとっても値千金の一打で反撃ののろしをあげた。

◆阪神・福留孝介外野手(42)が18日、巨人戦(東京ドーム)で七回に2死二塁から適時打を放ち、1点差に縮めた。  D3位・木浪の適時二塁打で2点差とした直後の六回2死二塁から先発・山口の外角低めの変化球を中前にはじき返した。  12日の中日戦(ナゴヤドーム)以来、5試合ぶりのタイムリーでチームを勢いづけた。

◆阪神のルーキー木浪がプロ初の1試合3安打をマークした。1-4の七回2死一塁では右中間へ適時二塁打。一、六回にはともに右前打で出塁して2番打者としてチャンスメークし「思い切ってできた。その中で結果が出たのは収穫」と手応えを口にした。  7月26日に初めて2軍落ちし、8月6日に再昇格。「しっかり練習できたことが生きている」と日焼けした顔に充実感をにじませた。矢野監督は「内容もいいし、木浪らしい打撃ができている」と目を細めた。 ガルシア(4回3失点で7敗目) 「投球自体は良かった。次は長いイニングを投げたい」 阪神・筒井外野守備走塁コーチ(四回に近本が飛球を見失い安打に) 「本人も分かっていたと思う。注意はしていたが、残念なプレーになった」

◆阪神のマルテが左胸の痛みを訴えて途中交代した。試合中につったような痛みがあったといい、六回の打席で代打を送られた。病院には行かず「そこまで重症ではないと思う」と話した。矢野監督は「振れる感じがないということだったので代えた」と説明した。

◆巨人の増田大がプロ3度目の先発出場でチームの4連勝に貢献した。四回1死一、三塁ではガルシアの低めの変化球を捉え、左翼手の頭上を越える先制の2点三塁打。「粘り強くいけたし、リラックスして打てた。自信を持って打席に入った」と胸を張った。  走力でも阪神バッテリーを圧倒した。4-1の六回は先頭打者で四球を選び出塁し、次打者の初球に二盗、さらに2球目に三盗を成功。「(相手の)捕手が代わってチャンスが広がった。初球から思い切り行った」とうなずいた。  徳島・小松島高から四国アイランドリーグplusの徳島などを経て2016年に育成ドラフト1位で入団した4年目の内野手。攻撃面で大きくアピールした。 岡本(五回に23号ソロ) 「久々に芯で捉えられた。あんなに飛ぶとは思わなかった」

◆阪神の4番にドシッと座ってから4年たった1983年、掛布雅之(現オーナー付シニア・エグゼクティブ・アドバイザー=SEA)は、うるさいトラ番連中がゾクッとすることを口にした。  「ボールがネ、僕に『打ってくださいョ』とささやくんですョ...」  掛布の前に、虎の主砲を務めていた田淵が西武に移籍して、5年目のことである。まだ28歳。川上哲治氏(元巨人V9監督)とゴルフをしているときに「掛布君が素晴らしいことをパッとひらめいたのではないかと思います...」とこの話をしたら、川上さんは目を輝かせて「そうか、そうか...」と一新聞記者の話を真顔で聞いてくれた。  1983(昭和58)年6月30日の巨人戦(後楽園)だった。江川卓投手との対決で、彼は初回に3ラン! そして三回の満塁機にも右翼席にアーチをかけた。全盛期の江川の速球だから、150キロを超えていたと思われる。これぞまさに巨人のエースと阪神の主砲のプライドがかかった勝負(8-3で阪神○)。ちなみに阪神の先発は小林繁だった。  いささかの興奮をふところに掛布を取り囲んだ時に、彼はニコリとして冒頭のウイットに富んだジョークっぽいセリフを口にした。筆者は『魅入られたようなホームラン』と書いた記憶があるが、当時はそれ以上の表現がみつからなかった。  なぜ、こんなに長々とこの話を書くか...といえば、この日の東京ドームの試合前に司令塔役のトラ番サブキャップ長友孝輔からこんな電話がかかってきたからだ。  「掛布さんが来られて、矢野監督らと会話をされて、大山選手とも何かお話をされてました。大先輩のちょっとしたヒントがピタッときて...ひょっとしたらひょっとするかもしれませんよ」  だが...打撃というものはそう簡単にはいかないのだろう。「6番・大山」という、ある種の"左遷"は矢野監督の「少し気分をかえて打ってみろ...」という"親心"だ。まさに現在の虎は『主砲の産みの苦しみ』のなかにある。打席での大山には「ボールが『どうぞ打ってください』と話しかけてくるんですョ」という状況にない。  川上さんは口べたな監督だったから、打撃不振の長嶋茂雄、王貞治という天下の2枚看板にも決して手取り足取り指導しなかった。ただ黙って...酒を酌み交わして...「じゃあ...」といって席を立ったという。それでもON砲にはボスのいわんとするところがよく伝わったのじゃないかなぁ...。  それとは比べものにならないが、ゴルフでも川上哲治さんは筆者がパットをするときは必ずピタッと止まって...それで余計にド緊張だ。サッサと先に次のホールに行ってくれりゃあいいのに...こっちがキチッとホールアウトするまで待っていた。ニコリともせずに。  この日、大山は3打席目に四球。そして4打席目に彼らしい右への流し打ちのヒットを放った。  阪神は巨人に苦渋の同一カード3連敗を喫した。しかし、苦みは必ずその向こうに「甘露な味」がある。どうせここまでわれわれは待ったのだ。静かにして耳をすましてみよう。ボールのつぶやきが聞こえるかもしれない...。

◆--ガルシアは立ち上がりは良かった  矢野監督 「あれぐらいやっぱり球が走るとね、ガルシアらしいピッチングになりそうな感じはあったけどね」  --球数がかかってガルシアは捕まりだした  「捕まった...もちろん近本のミスもあったけど。もちろん(ガルシアを)投げさせたいけどね。そういう展開にならなかったんで。ああいうふうに代えちゃったけど、状態自体は調子は良かった方じゃないかな」  --マルテに代打を出したが  「いや、なんかちょっと胸が、痛い、痛いっていうか。それで代えた。振れる感じがないっていう感じやったから」  --今後は様子を見て  「分からん、うん」  --木浪がアピールを続けているが  「内容も良いね。難しい、結構難しそうなコースのボールもヒットできているし。ああいう形のヒットとかを見ると、やっぱりどうしても使いたくなるというような内容やったと思う」

◆矢野監督は試合前、テレビ解説のため訪れた掛布SEAから激励を受けた。大山を直接指導した掛布SEAは「阪神の胸のマークがセンター方向にみえるのが早すぎるのかなと。胸の開きを抑えながら左中間方向へ打球を打つイメージで打ったらどうだと」と助言したことを明かした。

◆「7番・二塁」でプロ3度目の先発出場した増田大が、俊足を披露した。四回に先制の左越え2点三塁打を放つと、六回先頭で四球を選び、次打者の初球で二盗に成功。育成出身の4年目内野手はさらに2球目で三盗を決め、「(サインが出たのは)セーフになるという期待があったからだと思うので、1球で決められてよかった」とベンチの期待に応えた。

◆福留が七回2死二塁から山口の低め変化球を狙って中前に弾き返し、一時1点差に詰め寄った。「後ろにつないでいくということを、しっかりやっていかないと」。8月12日の中日戦(ナゴヤドーム)以来となる適時打を放ったが、もどかしさが体からあふれていた。

◆ガルシアは4回3失点で降板し、今季7敗目(2勝)を喫した。四回は味方の拙守もあったが、1死一、三塁から増田大に左越え2点三塁打を許し、投手の山口にも右翼線に適時二塁打を献上した。「自分のピッチング自体はよかった。不運な当たりもあったけど、野球ではおこり得ること。次の機会では結果を出したい」。これで11試合連続で白星なしだ。 7敗目を喫したガルシアについて阪神・福原投手コーチ 「ボール自体はよかったと思います。(四回の代打は)点を取らないといけないので、ガルシアには申し訳ない。(次回登板する機会は)うん」

◆鳥谷が8月6日のヤクルト戦(神宮)以来、出場5試合ぶりに安打を放ち、反撃の口火を切った。「ヒット関係なしに毎日前向きに練習をしていますから」。七回1死から代打で登場すると、山口の低めの146キロを右前へ。木浪の二塁打で生還した。現役生活をかけると宣言する5年契約最終年。いまだ打点ゼロも状態を上げるのみだ。

◆貧打の虎を打開するための光を示した。悔しい敗戦の中で、ルーキー木浪がプロ初の猛打賞だ。  「思い切ってできた試合。その中で結果が出たのは収穫だと思います」  「2番・遊撃」で先発出場。一回に右前打を放つと、六回1死でも右翼線へ安打を放った。今季17度目の複数安打。1-4の七回2死一塁は中越えの適時二塁打とし、この回一時1点差にまで詰め寄るきっかけとした。  「これからが大事だと思うので、いろんなことを考えながらやっていきたいです」  6日に1軍再昇格を果たしてからは打率・400(15打数6安打)。与えられたチャンスで結果を残し続ける。 (箭内桃子)

◆近本が痛恨のミスを犯した。0-0で迎えた四回無死一塁で阿部の飛球を見失い、前進するも間に合わず、ポテン安打。一、二塁とピンチを広げ、失点につなげた。「チームにもガルシアにも申し訳ないです」。東京ドームは屋根が白であるため、デーゲームは球が消えやすい。筒井外野守備走塁コーチは「練習から注意していたところでしたが、残念で申し訳ないプレー」と話した。

◆8試合連続で4番に座ったマルテがアクシデントに見舞われた。四回の守備中に左胸に痛みが走ったようで、六回の第3打席で代打ソラーテが送られた。「(プレー中に)ちょっとつったような感じがあったので。左(胸)ですけど、そこまで重傷な感じではない」。軽症を強調も、19日に改めてチームサイドに状態を報告する。

◆粘りながらつかんだ大きな1勝だ。中5日で先発した巨人・山口俊投手(32)は6回2/3を投げ8安打3失点。自身8連勝を飾り、シーズン自己最多となる12勝目(2敗)を手にした。  「そこ(12勝目)は素直にうれしい。ただ、1イニングでも長く投げないといけない状況でしたし、回の途中で降りるのは情けないなと思う」  反省が口をついた。一、二回は走者を許すも、三-五回は三者凡退。順調にアウトを重ねたが、七回に福留の中前適時打で3点目を失ったところで途中降板。それでも、六回2死満塁で3ボールから高山を空振り三振に抑えた場面を振り返り、「一つの収穫なのかな」とうなずいた。  12日の前回登板(対広島、マツダ)は右肘周囲の筋肉の張りからの復帰登板だったが、四回途中で降板。この5日間は「投げて体を作るタイプ」と自称するように、投げ込みの量を増やす"山口流"で調整。V奪回へ、先発の柱が戻ってきた。 七回に左越えの2点二塁打を放った巨人・ゲレーロ 「打点をあげたいと思っていたので、失投が来るのを待っていた」

◆歴史的な屈辱だ。巨人に同一カード3連敗をシーズンで4度も喫するのは1963年以来、56年ぶり。就任直後に打倒Gを誓っていた阪神・矢野燿大監督(50)は残り30試合に向けて「どういう気持ちを出せるか」と唇をかんだ。4番のジェフリー・マルテ内野手(28)は胸の痛みを訴えて途中交代。もう踏んだり蹴ったりだ!  1点差までは詰め寄った。それでも、また、突き放された。毎年のように味わう、真夏の東京ドームでの屈辱。しかも、同じような負け方。矢野監督に代わっても歯が立たなかった。それが現実だった。  「ジャイアンツにはもちろんね、そうだけど、残りの試合どう戦うかというのが俺ら問われているところやと思うし。逆にここからどう踏ん張れるかとか、どういう気持ちを出せるかというところが大事やと思うんで」  同一カード3連敗を喫するのは今季7度目。しかも、伝統の一戦で1シーズンで4度は1963年(5度)以来、56年ぶり。"暗黒時代"や85年の日本一を通り越し、歴史的な傷となった。  矢野監督は就任直後、大型補強をした巨人を警戒しながら「強いところを倒すというのは阪神ファンは喜んでくれる」と広島というよりも、伝統の一戦に重きをおくことを約束し、オールドファンの心をくすぐった。どれだけ打てなくても、どれだけ守れなくても、宿敵に土をつけることができれば、すべてよし。それが虎の意地だった。だが8年連続負け越し...。  カモにされるだけじゃない。この日も歯車がかみ合わなかった。大山の不振により、4番を任せているマルテが試合途中、左胸が痛いと言いだした。六回1死一、二塁の状況で代打としてソラーテを送ったが、二ゴロ。マルテについて山下チーフトレーナーは「痛めたわけじゃなくて、ちょっとつったみたい。アイシングとかもしてないし。(20日からの試合出場については)問題ないと思う」と説明したが、攻撃のチグハグぶりは顕著だった。  巨人戦は今季通算6勝13敗。矢野監督は「残りの試合でそういうところ(気持ち)を見せられるように頑張ります」と力を込めた。残り30試合。屈辱をバネにできるのか。タテジマの矜持をいつ示すのか。 (新里公章) ★矢野監督、打倒巨人VTR  矢野監督は昨年11月、ビヤヌエバや中島らを獲得し、FAで丸を狙っていた巨人に対し「恐怖感は出てきた。すごいよね」と警戒。同時に「強いところを倒すというのは阪神ファンは喜んでくれる。昔の人たちが作ってくれた、せっかくの伝統の一戦と言われるところを俺らは受け継いだ戦いをしていきたい」とプライドをかけて戦うことを約束した。 ★1963年の阪神  藤本定義監督3年目。69勝70敗1分けで巨人から14・5ゲーム離された3位に終わった。主力は吉田義男、藤本勝巳、小山正明、バッキー、村山実ら。8月11日の巨人戦(後楽園)では村山実がボール判定をめぐり、球審に涙を流しながら抗議した"村山の涙の抗議事件"があった。

◆異例のスピードだ。阪神がピアース・ジョンソン投手(28)に対し、シーズン途中にも残留交渉を行う見通しであることが18日、明らかになった。今季から単年契約の右腕に、国内他球団や米球界も動向に注目していることが判明。56年ぶりとなる巨人にシーズン4度目の同一カード3連敗を食らったが、鉄腕の流出を阻止する!  守り勝つために、なんとしても守るべきものがある。屈辱にまみれた3連敗。ここまでたたきのめされ"オフにまで"やられるわけにはいかない。リリーフエースとして君臨するジョンソンとの来季残留交渉に、虎が異例の早さで乗り出す。  まだ単年契約のシーズンが終わる手前。とはいえ、出遅れはそのまま、日米を股にかけた争奪戦へつながってしまう。国内他球団が獲得へ向け、既にそろばんをはじいていることも、この日までに判明。来季まだ29歳と若いリリーバーだけに、母国である米大リーグも常にその奮投ぶりには目を光らせる。残留交渉の進捗を問われた球団幹部は「まだそんなことは(現状)ないですよ」と否定しつつも「どこか欲しいところが? 注意しておきます」と手綱を締めることを強調した。  そのためにも先手を打つ。頃合いよく、来季の新外国人調査のために米国へ球団幹部と担当者が乗り込んでおり、早ければその足で、ジョンソンの代理人との接触を図る可能性もあるという。  チームはこれ以上なく沈みきった。巨人に同一カード3連敗を喫し、ついに借金は今季ワースト「7」に。開幕から6連敗で始まった宿敵との対戦でシーズン4度目の3タテを食らった。1963年以来、実に56年ぶりの屈辱だ。追いすがりはした。1点差に迫って迎えた七回に、矢野監督は禁を解いてジョンソンを投入。ビハインドで送り込むのは、4月25日のDeNA戦(横浜)以来、登板36試合ぶりだった。  「プロとしてやっぱり負けられへんという気持ちもあったし。あそこで流れ止めるっていうことではね、あのイニングであそこでジョンソンというのは、そういう(抑えられる)確率がすごい高いところだと思った」  ジョンソンなら大丈夫、やってくれる-。今季の矢野虎を支えてきたこの思いが、この日も将の采配ににじみ出た。ゲレーロの2点打でまさかの失点を喫したが、これが7月15日以来、登板12試合ぶりの自責点だった。代わりを務められる男なんていない。登板46試合、2勝2敗、33ホールド。防御率1・17。信頼が揺らぐはずもない。ジョンソン自身も「状況は(リード時のいつもと)違ったが、準備はいつも通りできていた。自分のやることを変わらずにやっていきたい」と前を向いた。  8月6日までは6・5に戻していた首位巨人とのゲーム差は、今季最大タイの11・5まで逆戻りした。苦境でしかない。ガルシアも2勝どまり。マルテはこの日代打を送られ、ソラーテの打率も低空飛行を続ける。来季すぐさま打ち勝つチームにガラッと変身することは厳しい。守り抜く野球を続けるためにも、虎はジョンソンを、全力で引き留める。 ★今オフの虎外国人事情  メッセンジャー、ガルシア、ドリス、マルテ、ソラーテら外国人全員が今季からの単年契約。去就が注目されるが、現時点で来季が安泰といえるような選手はいない。メッセンジャーは今季3勝。1軍再登板を目指しているが、3億5000万円の高額年俸がネックとなる。同1億7000万円のドリスは今季19セーブをあげているが不安定な投球で、2軍降格中。マルテ、ソラーテの野手コンビも今後の活躍次第となりそうだ。

◆巨人は18日、阪神19回戦(東京ドーム)に6-3で勝ち、4連勝。4番・岡本和真内野手(23)が五回2死から、バックスクリーンのスコアボード左下に当てる推定飛距離140メートルの23号ソロを放った。8月は16試合で6本塁打、18打点と"夏男"ぶりは健在だ。今季6度目となる同一カード3連勝。うち阪神戦は4度目で、1963年以来、56年ぶりの圧倒。6試合を残して、8年連続の勝ち越しも決めた。  岡本は後輩から学ぶものもあった。12日の広島戦(マツダ)の前に、母校の智弁学園(奈良)が夏の甲子園で、八戸学院光星(青森)と対戦。惜しくも8-10で敗れたが、一時は6点差を逆転するなど、最後まで執念を見せた。試合前の練習中に伝え聞いた岡本は「諦めない姿勢は大事だなと思いました」。5年前は自身も立った聖地。そこで躍動した後輩の姿に刺激を受けていた。

◆巨人は18日、阪神19回戦(東京ドーム)に6-3で勝ち、4連勝。4番・岡本和真内野手(23)が五回2死から、バックスクリーンのスコアボード左下に当てる推定飛距離140メートルの23号ソロを放った。8月は16試合で6本塁打、18打点と"夏男"ぶりは健在だ。今季6度目となる同一カード3連勝。うち阪神戦は4度目で、1963年以来、56年ぶりの圧倒。6試合を残して、8年連続の勝ち越しも決めた。  圧巻の打球に、4万5511人の観客が目を奪われた。3点リードの五回2死。岡本がバックスクリーン左下のスコアボードに当てる23号ソロ。自身も納得の特大弾だ。  「よかったですね。久々に芯でちゃんと捉えられた。『行くな』とは思いましたけど。あんなに飛ぶとは思わなかった。打った方向はよかった」  阪神の2番手、右腕・浜地がカウント3-1から高めに投じた141キロの直球を"マン振り"。打った瞬間スタンドインを確信し、バットを振り上げたまま歩き出した。2試合ぶりに放った推定140メートルの一発に「人生で一番飛んだかもしれない。まあ、金属バットの方が飛びますけど」と、舌も滑らかだった。  "夏男"だ。昨季は8月に打率・340、8本塁打、28打点と成績を急上昇させた。今季も8月の16試合で打率・281、6本塁打、18打点と、主砲として結果を残している。吉村打撃総合コーチは「スイングの後ろが緩んでいない」と、トップの位置が固められていることを評価した。  疲労が蓄積してくる夏場だが、"豚さんパワー"で乗り切る。好調の要因を「いっぱいご飯を食べられる。それじゃないですか」と岡本は明かす。2016年のクリスマスに結婚した2歳上の愛妻が、手作り料理で迎えてくれる。中でも多く食卓を彩るのが、疲労回復に効果があるとされるビタミンB1を多く含む豚肉の料理。冷しゃぶやショウガ焼きなどだ。  岡本は野菜嫌いの"ビッグベイビー"だが、サラダもドレッシングで味をごまかしたりはしない。豚肉料理と一緒に口いっぱいほおばり、バランスもバッチリで栄養も満点。「品数も多いですし、食事は考えてくれています」と感謝する。  今季6度目の同一カード3連勝。阪神戦は4度目で、1963年以来、56年ぶりの快挙だ。「伝統の一戦」は6試合を残して13勝6敗と、8年連続の勝ち越しも決めた。  原監督も「見事ですね。まだまだ途上ですから。明日(19日)はもっといいバッティングをするでしょう。明日は休みか。夢の中でもちゃんと打てていくようにしないと」と独特の表現で今後に期待。岡本の一撃が、優勝への道しるべだ。(赤尾裕希)

◆巨人は18日、阪神19回戦(東京ドーム)に6-3で勝ち、4連勝。4番・岡本和真内野手(23)が五回2死から、中堅奥のスコアボード左下に当てる推定飛距離140メートルの23号ソロを放った。8月は16試合で6本塁打、18打点と"夏男"ぶりは健在だ。今季6度目となる同一カード3連勝。うち阪神戦は4度目で、1963年以来、56年ぶりの圧倒。6試合を残して、8年連続の勝ち越しも決めた。  原監督の試行錯誤が、ようやく実を結んできたね。ここにきて攻撃力が充実度を増した。坂本勇と丸だけでなく、岡本から下位打線まで、点を取れる陣容だよ。  先制2点三塁打の増田大は、原監督の使い方がうまい。そろそろ打てそうだ、というタイミングを外さずに再びスタメン起用。正解だったね。  駄目押しの2点二塁打を放ったゲレーロは、これまで苦手だった内角高めを打てるようになっている。つまり、顔ぶれの厚みも、打撃内容も、ランクアップしているわけだ。  まだまだ、昨年までの広島のように、打線で相手をねじ伏せるほどの攻撃力は、ついていない。それでも、夏場から先は、しょせん打たないと勝てない。疲れのみえる投手陣が3、4点取られても、それをひっくり返す攻撃力で乗り切るしかないんだ。  DeNAと広島がつぶし合っている中で阪神に3連勝。展開上も、おいしい貯金シリーズになった。あとは、これまで以上に打線が引っ張り、ゴールにたどりつくことだよ。 (サンケイスポーツ専属評論家)

◆首位巨人との3連戦は痛恨の3連敗。残り30試合で借金が7に膨れあがった現状に、阪神OBでもあるサンケイスポーツ専属評論家・江本孟紀氏(72)は「全員が自身を検証しろ」と早くも来季に向けてのスタートを切れ、と厳しいエールを送った。  この時期に巨人に3連敗。痛すぎる。CS制度のある現行ルールでは、まず3位に入らなければ話にならない。Aクラスということは貯金を意味する。ところが借金7。はっきり言おう。今から来シーズンを考える時期が来た。  私なりに3連戦で巨人との差を考えてみた。六回に1点を返して3点差に迫り、なお2死満塁で高山が空振り三振。象徴的なシーンの1つだ。阪神の選手はボール球を振りすぎる。昨年まで巨人が勝てなかった理由の1つがこれ。ボールを振る打線は絶対に勝てない。阪神が得点力不足、決定力不足に陥っているのも、根本的にはこの一点に尽きる。  残り30試合で驚異的な追い上げをするならば、予想外の打者が打ちまくるしかないが、現状を見ると、これも望み薄だ。  ことしは大山を4番に固定する戦いを決めて臨んだシーズンだった。巨人が岡本4番にこだわったことと似通っている。でも、決定的に違うことがある。巨人には成長過程の岡本を、坂本、丸、阿部らが前後でもり立てている。岡本が打てなくても勝てるのだ。  五回に岡本が特大弾を放った。カウントが3-1となり、投手・浜地は明らかに次打者・阿部を気にした。結果、甘く入って痛打。こんな光景が阪神にあるだろうか。3割打者が糸井しかいないメンバー構成。これで4番に固定して育てようとしても無理な話だ。  矢野監督はもう一度、自身の方針を検証し直す必要がある。ボール球を振り続けた各打者も、当然、自身を検証してもらいたい。なぜ、打てなかったのかを。監督、コーチ、選手全員が検証して来季を目指してもらいたい。  現在、阪神は高校野球のおかげで4カード連続でドーム球場で試合ができる。こんな恵まれた環境にありながら、チーム力が低下する一方。大いに考えてもらいたい。明るく楽しく、だけでは野球は勝てない。 (サンケイスポーツ専属評論家)

◆「7番・二塁」でプロ3度目の先発出場した増田大が、俊足を披露した。四回に先制の左越え2点三塁打を放つと、六回先頭で四球を選び、次打者の初球で二盗に成功。育成出身の4年目内野手はさらに2球目で三盗を決め、ベンチの期待に応えた。  元巨人監督の堀内恒夫氏(71)は19日、ブログで「いきなり出てきて自分の持ち味をしっかり出して結果も残す。何か持ってるかもね。チャンスは逃さず、な」とエールを送った。

◆中5日で先発した巨人・山口俊投手(32)は6回2/3を投げ8安打3失点。自身8連勝を飾り、シーズン自己最多となる12勝目(2敗)を手にした。  一、二回は走者を許すも、三-五回は三者凡退。順調にアウトを重ねたが、七回に福留の中前適時打で3点目を失ったところで途中降板。それでも、六回2死満塁で3ボールから高山を空振り三振に抑えた。  元巨人監督の堀内恒夫氏(71)は19日、ブログでこの場面を振り返り、「あの場面でフォークを投げてくるとはねぇ。その度胸は素晴らしいと思ったし頼もしいとも思ったよ」と絶賛した。

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
62462 0.574
(↑0.004)
-
(-)
33532
(+6)
440
(+3)
141
(+1)
63
(+2)
0.263
(-)
3.730
(↑0.01)
2
(-)
DeNA
58523 0.527
(↑0.004)
5
(-)
30477
(+1)
460
(-)
127
(+1)
34
(-)
0.248
(↓0.001)
3.780
(↑0.03)
3
(-)
広島
57543 0.514
(↓0.004)
6.5
(↓1)
29474
(-)
459
(+1)
112
(-)
66
(-)
0.252
(-)
3.490
(↑0.01)
4
(-)
阪神
50576 0.467
(↓0.005)
11.5
(↓1)
30409
(+3)
479
(+6)
75
(-)
74
(-)
0.248
(-)
3.650
(↓0.02)
5
(-)
中日
49602 0.450
(↓0.004)
13.5
(↓1)
32427
(+2)
449
(+3)
72
(-)
55
(-)
0.261
(-)
3.960
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
46652 0.414
(↑0.005)
17.5
(-)
30514
(+3)
573
(+2)
135
(-)
45
(+1)
0.245
(↑0.001)
4.620
(↑0.02)