楽天(☆8対2★)オリックス =リーグ戦20回戦(2019.08.11)・楽天生命パーク宮城=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ORIX
0000020002801
楽天
00020501X81302
勝利投手:石橋 良太(5勝6敗0S)
敗戦投手:比嘉 幹貴(3勝2敗1S)

本塁打
【オリックス】ロメロ(11号・6回表2ラン)
【楽天】茂木 栄五郎(11号・6回裏満塁),和田 恋(1号・8回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ 楽天戦チケット予約 ORIX戦チケット予約
◆楽天は4回裏、ウィーラーと渡邊佳の適時打で2点を先制する。同点とされた直後の6回には、渡邊佳の適時打と茂木のグランドスラムで一挙5点を奪い、勝ち越しに成功した。投げては、先発・石橋が6回2失点の好投で今季5勝目。敗れたオリックスは、投打ともに振るわなかった。

◆楽天石橋良太投手(28)は今季84回1/3を投げて被打率2割4分8厘だが、4番打者に対しては34打数5安打、被打率1割4分7厘の好成績。 最後に安打を許したのは6月13日ヤクルト戦のバレンティンで、同13日から19打席連続で安打を打たれていない。

◆オリックスがステフェン・ロメロ外野手(30)の11号2ランで同点に追いついた。 2点を追った6回、2死から吉田正が四球で出塁。ロメロが楽天石橋の初球スライダーを捉え、左翼スタンドに運んだ。「正尚のフォアボールのあとだったし、甘いところに来たら積極的に打ちにいこうと思っていたよ。しっかり捉えることができたし、同点に追いつくことができてよかった!」と喜んだ。

◆オリックス竹安大知投手(24)が5回2失点で降板した。3回までは楽天打線を1安打無得点に封じたが、4回にウィーラーと渡辺佳に適時打を許して2点を失った。 5回は2死一、二塁のピンチで浅村を空振り三振。6回にロメロが同点2ランを放ち、2-2となったところで6回裏から比嘉と交代した。「なんとか最低限の仕事はできたと思いますが、昨日(10日)リリーフ陣の方たちが頑張って投げてくれていましたし、もっと長いイニングを投げなければいけませんでした」と、救援陣への負担を悔やんだ。

◆楽天石橋は2、3回と走者を得点圏に進めるも無失点。オリックス竹安も2回先頭に安打も併殺で切り抜け、3回まで無失点。 楽天は4回に2点先制。6回にオリックス・ロメロの2ランで追いつかれるも、直後に渡辺佳の適時打と茂木の満塁弾で勝ち越し。 楽天は8回に和田のプロ初本塁打で追加点を奪い、3位タイに浮上。石橋が5勝目。オリックスは救援が崩れ連勝が4で止まった。オリックス比嘉は2敗目。

◆オリックス福田周平内野手の連続試合出塁が45で止まった。 この日は4打席連続内野ゴロで、6回の安打性の打球は楽天茂木にうまくさばかれた。46に伸ばせばパ・リーグの現役単独最多、両リーグでも18年広島丸(巨人)と並んでいた。福田は「正直、70試合を狙っていました。でも、今のぼくの心技体では成し遂げてはいけないと思う。レベルを上げて来年また狙えるチャンスがあれば」とオリックス時代のイチローが持つ69試合超えを目標に仕切り直す。

◆オリックスが今季2度目の5連勝を逃した。ロメロの11号2ランで追いついた直後の6回裏、先発の竹安を救援した比嘉が2死二塁とし、代わった山田もピンチを広げて茂木に満塁弾を浴びた。 竹安は6回も投げる準備をしていたが、西村監督は「同点に追いついたら交代と決めていた。比嘉も山田もいつも頑張ってくれている。それより、先に先に点を取っていかないと」と前半の得点機を逃したことを悔やんだ。

◆楽天ドラフト6位の渡辺佳明内野手(22)が、大好物の得点圏で覚醒した。 同点に追いつかれた直後の6回2死二塁、中前へ決勝打を放ち「石橋さんに勝ちをつけたいと思っていました」。2打席連続タイムリーで先輩右腕に約2カ月間遠ざかっていた白星をプレゼントした。 走者なしと一塁の「非得点圏」では88打数13安打の打率1割4分8厘に対し、得点圏は29打数16安打の打率5割5分2厘に変身する。勝負強さを支えるのは新人らしからぬ対応力だ。 6回の場面では、オリックス山田のスライダーに全くタイミングが合わず2球空振りし「普通のスライダーと違う。チェンジアップのように抜ける」と生きた情報をキャッチ。肩口から入ってくるスライダーを引っ張るイメージを捨て、逆方向を意識して食らいついた。「あの空振りを見たら、僕が捕手でもスライダーでいく。真っすぐが来たら仕方ないと割り切って、あのスライダーだけを待った」と狙った獲物を逃さなかった。 普段は腹の前で三塁方向に倒して構えたバットを左肩上に担ぎ上げながらタイミングを取るが、最初からバットを左肩に担ぐことで動きを省略していた。最近は内角攻めが明らかに増え、振り遅れが目立っていた中で「インコースは、うまく詰まればいい」と意識も転換。打席に入る前の素振りにも工夫を凝らす。 軸足に体重を乗せたままクルッと回転して体を開く動作を繰り返すのが、大学時代から続けるルーティン。「いかに前に出されないかを考えています」。冷静に策を張り巡らし、腹をくくった22歳が3位タイ浮上に導いた。【亀山泰宏】

◆楽天茂木栄五郎内野手(25)が、ひと振りで試合を決定づけた。 勝ち越しに成功した6回2死満塁から、オリックス山田の抜けてきたスライダーをフルスイング。11号グランドスラムに「甘く入ってきたボールに体が反応した。追加点が欲しい場面で最高の結果。驚いてます」と笑った。 満塁弾は、17本塁打をマークしてブレークした17年以来2本目。強打のリードオフマンとして引っ張る立場は同じでも、自覚が変わった。「自分の成績がチームの勝利に直結するという思考は変わらない。ただ、どうすればもっと勝てるのか、すごく考えるようになった。やっぱり、ソフトバンクとかと差を感じる部分もある。差をどうやって埋めていけるのか、ですよね」と語る。アマチュア時代を振り返っても、リーダーを補佐する役目が性に合っていると認める気質。殻を破ろうともがいている。 シーズンを前に1つのルールを課した。「僕は1年間試合に出続けたことがない。だから今年は出続ける」。今季の欠場は1試合。ナイターが終われば、日付が変わる直前までケアを施すことも珍しくない。「体が、マジで思うように動かない」。思わず口をついて出た言葉を上書きするように「でも、それ(試合を休まない)だけは貫くと決めているので」と言った。 故障で苦しんだ影響を考慮されてのキャンプ2軍スタート時、三木2軍監督から「もっと肩の力を抜くように」と助言され、完璧主義者だった自分と決別。下を向かず、チームの先頭に立ち続ける男が3位タイ浮上に導いた。【亀山泰宏】

◆巨人から来た「恋ちゃん」です! 楽天和田恋外野手(23)が、オリックス戦の8回にプロ初本塁打を放った。 持ち味である逆方向の右中間スタンドにたたき込み、記念すべき第1歩をしるした。7月に巨人からトレード移籍。昨季まで1軍でのスタメン出場はわずか1試合だった和製大砲候補が、杜(もり)の都で新たな野球人生を切り開いていく。プロになって初めてのお立ち台で自己紹介を求められるムチャぶりに、シャイな和田が精いっぱい声を張った。「巨人から来ました『恋ちゃん』です!」。インパクト十分の名前に負けない強烈なアーチを、仙台の夜空に描いた。 「時間はかかりましたけど、自分なりに頑張ってきてよかった」。全てが、この1本につながっている。昨季2軍で本塁打と打点の2冠を獲得も「2軍で打てたのも去年くらい。それまでは3軍にいる時間も長くて、正直しんどかった部分もあります。育成選手が多い3軍に、2桁番号の自分がいるわけですから」。悔しさにまみれながら、必死に歯を食いしばった。巨人で唯一スタメン出場した昨年6月23日のヤクルト戦も糧となっている。「ジャイアンツのユニホームで東京ドームに立つ。極限の緊張感だと思う。すごくいい経験をさせてもらった」と感謝を口にする。 移籍後、早くも14試合目のスタメン。直球をしばき、持ち味を凝縮した逆方向への1発だが、トレード後に浅村の打撃を見て思い知らされた。「ジャイアンツにいても、自分の中で右方向に飛距離を出せる自信はありました。でも、浅村さんを見て結構ショックを受けましたね。全然違う。上には上がいるんだな、と」。新たな環境で受ける刺激が、23歳のさらなる成長を促している。 ホームランボールは昨年5月に結婚した夫人に渡す。「妻は兵庫出身で、結婚して東京に出てきてくれて。生活環境とか、ようやく慣れ始めたと思ったところで仙台へのトレードでしたから。面と向かっては何も言いませんけど、正直大変だったと思います」。最愛の人への感謝を照れくさそうに口にしながら、大事そうに記念の1球をしまった。【亀山泰宏】

◆オリックスの福田は4打席に凡退し、連続出塁が45試合で途切れた。チームの先輩であるイチローが1994年に記録した両リーグを通じて最長となる69試合を意識していたという。「70試合を目指していた。でも今の心技体の能力で、成し遂げてはいけないと思っていた。成長していきたい」と冷静に話した。  それでもプロ2年目で西川(日本ハム)に並ぶリーグ歴代8位の数字を残した。記録への再挑戦に「取れるチャンスがあれば取りたい」と決意を新たにした。

◆楽天の茂木が2017年以来、2年ぶりに満塁本塁打を放った。3-2の六回2死で高めに浮いた変化球を豪快に振り抜き、右翼席へ特大の一発をたたき込み「まさか打てるとは思わなかった。追加点が欲しい場面で最高の形になった」と喜んだ。  四回には中前打を放ち、6試合連続安打と好調をキープ。打率3割8厘と1番打者として打線をけん引している。「自分にできることを考えてやっていきたい」と頼もしかった。

◆楽天の和田が6年目でプロ初本塁打をマークした。7-2の八回に先頭打者で神戸の外角直球を捉えると右中間へ特大のアーチを放った。通算65打席目での待望の一発に「時間はかかったけど、自分なりに頑張ってきて良かった」と控えめに喜んだ。  2014年に高知高から巨人に入団し、今年7月にトレードで楽天に移籍。昨季、イースタン・リーグの本塁打王と打点王を獲得するなど将来の中軸候補として期待されている。「毎試合、毎打席で必死にやる」と謙虚に意気込んだ。

◆オリックスは救援陣が崩れ、連勝が4で止まった。打線が2-2に追い付いた六回、2番手で登板した比嘉が先頭打者に安打を許すなど2死二塁のピンチを招いて降板。救援した山田が渡辺佳に勝ち越し打、茂木に満塁本塁打を浴びて勝機が遠のいた。  比嘉と山田はこれまで好救援でチームを救ってきた。西村監督は「ずっと頑張っていたので責められない」と言葉少なだった。

◆茂木が六回、右翼席へ11号満塁弾を放ち、勝利を決定づけた。「(渡辺)佳明が勝ち越しタイムリーを打って、田中、堀内も(四球で)つないでくれた。それに続こうと思った」と笑顔。四回にも得点につながる中前打を放つなど、2安打4打点の活躍だった。

◆ルーキーが勝利の立役者だ。楽天のD6位・渡辺佳明内野手(22)=明大=が2本の適時打を放ち、チームの3位タイ浮上に貢献した。  「どの打席も集中していますが、チャンスで回ってくると、さらにスイッチが入ります」  四回に左前適時打。同点の六回は勝ち越しの中前適時打。打率・248ながら、得点圏打率は・552(29打数16安打)で13打点。プロ入り時は横浜高の前監督、渡辺元智氏(74)の孫として注目されたが、勝負強い打撃を続けている。  プロで活躍するために食生活を変えた。これまで、サラダにはドレッシングをかけてきたが「体にいいから」とオリーブオイルに。焼き肉店に出向いた際は肉をサンチェで包む。野菜も多く食べるように心掛け、疲労が蓄積する夏場を乗り切ろうとしている。  「試合の流れが相手に傾いてもおかしくない場面で打った。普通の適時打とは価値が違う」と平石監督。渡辺佳が仙台の夜に輝きを放った。 (広岡浩二) 巨人からトレード移籍し、八回にプロ6年目で初本塁打となる1号ソロを放った楽天・和田 「かなり時間がかかったけど、1軍で初めてのホームランなので素直にうれしいしです。(記念球は)妻に渡します」 6回2失点で5勝目を挙げた楽天・石橋 「(追い付かれた直後の六回に)野手の皆さんが、すぐに逆転してくれたので感謝しています」

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
58454 0.563
(↑0.004)
-
(-)
36445
(+2)
409
(-)
142
(-)
90
(+2)
0.250
(-)
3.490
(↑0.03)
2
(1↑)
西武
53501 0.515
(↑0.005)
5
(-)
39536
(+4)
517
(+2)
123
(+2)
107
(+1)
0.259
(-)
4.400
(↑0.02)
3
(1↓)
日本ハム
52504 0.510
(↓0.005)
5.5
(↓1)
37440
(-)
434
(+2)
73
(-)
42
(-)
0.252
(↓0.001)
3.760
(↑0.01)
3
(1↑)
楽天
52503 0.510
(↑0.005)
5.5
(-)
38461
(+8)
440
(+2)
107
(+2)
38
(+1)
0.252
(↑0.001
3.950
(↑0.02)
5
(-)
ロッテ
50523 0.490
(↓0.005)
7.5
(↓1)
38477
(+2)
459
(+4)
127
(-)
68
(-)
0.249
(↑0.001)
4.010
(-)
6
(-)
ORIX
47535 0.470
(↓0.005)
9.5
(↓1)
38386
(+2)
459
(+8)
71
(+1)
95
(-)
0.240
(-)
3.970
(↓0.04)