中日(★3対9☆)巨人 =リーグ戦16回戦(2019.08.07)・ナゴヤドーム=
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巨人
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中日
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勝利投手:メルセデス(7勝6敗0S)
敗戦投手:山本 拓実(1勝2敗0S)

本塁打
【巨人】丸 佳浩(19号・5回表2ラン),阿部 慎之助(4号・5回表2ラン)

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◆巨人は1点リードの5回表、丸と阿部の2ランで4点を追加する。5-3となって迎えた7回には、若林の走者一掃となる適時三塁打などで4点を挙げ、相手を突き放した。投げては、先発・メルセデスが6回途中3失点で今季7勝目。敗れた中日は、投手陣が振るわなかった。

◆巨人阿部慎之助捕手(40)が4号2ランを放ち、試合の流れを完全に巨人に傾けた。 5回、丸の19号2ランでリードを広げ、さらに2死二塁から右翼席に6月13日の西武戦以来の1発をたたき込んだ。「打ったのはチェンジアップ。変化球を意識して、打席に入りました。いい結果になって良かったよ」とコメント。7月7日DeNA戦以来のスタメンに結果で応えた。

◆巨人岡本和真内野手(23)が、好走塁で先制のホームを踏んだ。 0-0の4回1死一、三塁、大城が放った浅めの中飛に、三塁走者の岡本がスタート。捕手武山のタッチをかわし、左手でホームを触った。先制犠飛の大城は「岡本さんが好走塁してくれたおかげですね。CC(メルセデス)が頑張って投げてくれているので、CCのために先制点が取れて良かったです」と感謝した。

◆巨人丸佳浩外野手(30)が19号2ランを放ち、リードを広げた。 1点リードの5回2死一塁、中日山本の142キロの直球を右翼席に運んだ。 2日のDeNA戦以来の1発に「とにかく、いい準備をして、打席に入りました。今日は何としてでも勝つ!!」とコメントした。

◆先発は中日山本、巨人メルセデス。山本は3回まで3四球を与えるが無安打無失点。メルセデスも3回をパーフェクトに抑えた。 巨人は4回、大城の犠飛で1点先制、5回に2本塁打で4点を追加した。中日は6回、ビシエドの2点二塁打などで3点を返した。 巨人は7回、2番手祖父江を攻め4点追加。リードを守り、連敗を6で止めた。メルセデスは7勝目。山本は2敗目を喫した。

◆巨人が連敗を6で止めた。4回に大城の犠飛で先制し、5回は丸と阿部が2ランで加点。7回も若林の3点三塁打などで4点を加えた。メルセデスは5回2/3を3失点で7勝目。中日は山本が制球を乱して5失点し、祖父江も痛打された。

◆巨人若林晃弘内野手が「得点圏恐怖症」克服を誓う1本を放った。7回2死満塁、中日祖父江の145キロに食らいついた。 カウント0-2から粘って、11球目を捉える走者一掃の3点適時打に「得点圏はどうしても意識してしまう。自分で打開しないといけない。粘りは武器でもあるので」。ここまで得点圏打率1割7分1厘と苦しんできたが価値ある一打となった。

◆巨人阿部慎之助捕手(40)が味のある働きで、7月7日以来1カ月ぶりのスタメン起用に応えた。 3点リードの5回2死二塁。2ボールから中日山本の外角高めチェンジアップを右中間席へたたき込んだ。6月13日以来、約2カ月ぶりの4号2ラン。「変化球を意識して打席に入った」と百戦錬磨の勝負勘がさえた。西武中村に次ぐ、通算231人目からの1発で、19歳右腕に苦い経験を味わわせた。 試合前時点で8月はリーグワーストのチーム打率1割9分8厘。原監督は4番岡本の後ろに阿部を据えたことに「岡本を守ろうという部分で慎之助を出したわけじゃない。チームを守ってもらうために出した」と説明した。打線に刺激を与え、役目を果たした阿部は「役に立てればと思った。連勝しようが連敗しようが、毎日必死にやるだけ」と勝利の味に浸らず、次戦を見据えた。

◆巨人は5回に丸と阿部が本塁打。巨人の1イニング2発は7月2日中日戦の7回(坂本勇と丸)以来で、球宴後は初。 本塁打は19歳6カ月の山本から。阿部は40歳4カ月で、40代打者が10代投手から本塁打は、15年8月30日に和田(中日=43歳2カ月)が田口(巨人=19歳11カ月)から打って以来、4年ぶり。他に、衣笠(広島)金本(阪神)ら過去7人が記録しているが、巨人の40代打者が10代投手から1発は初めてだ。

◆中日 2年目山本がプロの洗礼を浴びた。 5回2死から丸、阿部に2ラン2発を許した。6回5安打6四球5失点で2敗目。前回登板でプロ初勝利を挙げたばかりだが「慎重に行きすぎた。持ち味の大胆さを持たないとダメ。学ぶことはあった。次はインコースに直球を投げられるようにしたい」。本拠地初登板でプロ入り最多111球。身長167センチの右腕にとって苦い思い出になった。

◆夏バテ知らずの巨人丸佳浩外野手(30)が19号2ランを含む2安打2打点と躍動した。 1点リードの5回2死一塁。中日山本の初球、真ん中へ甘く入ってきた142キロ直球を捉え、右翼席へ弾丸ライナーを突き刺した。4試合ぶりの1発に「2死からでもつないでいけば得点が入ると思った。1発で仕留められてよかったです」と喜んだ。 7回には先頭で中日祖父江から右翼フェンス直撃の安打でチャンスメーク。この試合2度目の1イニング4得点への火付け役となった。 ここ10試合で39打数14安打で打率3割5分9厘。3本塁打、7打点をマークし、打線の中軸にどっかりと座る。チームの連敗は6でストップ。「1つ勝つことで変わってくると思う。気持ちを緩めることはないと思いますが、いい流れでいけたらいいと思います」とこの日の勝利を次戦への弾みとしていく。

◆4番が"ピリッ"と空気を変えた。巨人岡本和真内野手(23)が、好走塁とマルチ安打でチームの連敗を6で止めた。 0-0の4回、チーム初安打となる中前打で出塁。三塁に進塁後、中堅への浅めの飛球でスタートを切って、先制のホームイン。5回には左中間への二塁打を放ち、阿部の1発で生還。2安打3得点で停滞気味の打線にスパイシーな刺激を与えた。2位DeNAと0・5ゲーム差、3位広島と2ゲーム差で首位をキープした。タラタラしてられねーよ。三塁走者の岡本が思い切って、スタートを切った。0-0の4回1死一、三塁、大城の浅めの中飛で本塁突入を決断。微妙なタイミングだったが、捕手のタッチをかいくぐって、左手でホームをタッチした。無我夢中のシャキッとした好走塁で先制点を奪った。「何とか、セーフになろうと走った。良かったです」。強い口調でハキハキと話し、バスに乗り込んだ。 不振にもがく4番の口内に懐かしい味が広がった。試合前、全英女子オープンゴルフを制した渋野日向子がプレー中に食べ、話題沸騰の駄菓子「タラタラしてんじゃねーよ」を原監督からプレゼントされた。指揮官は「私は気持ちをかみしめて、彼に渡した」。日本人女子42年ぶりのメジャー制覇へ導いたラッキーアイテムが、少年時代のようなけれん味のないハツラツとしたがむしゃらさを思い起こさせた。 バットにもスマイルが戻った。リードを3点に広げた5回2死、初球の直球をミスショットせず、左中間を破る二塁打。4回には自身11打席ぶりとなるチーム初安打でマルチ安打を飾った。4番として、連敗中は苦しみ、4日のDeNA戦は2度の得点機に三振。前夜も4打数無安打と精彩を欠き、試合前にはブルペンでバットを振り込んで打開策を模索した。 4番の鼓動に連動し、チームは2ケタ10安打9得点。岡本に打点はなくとも、2安打3得点で打線の中心で存在感を示した。原監督も「走塁もバッティングも良かった」と評価。混戦を極めるペナントレースの勝負どころは、先に待ち受ける。「また明日も頑張ります」と岡本。攻撃の核となる若き主砲が「和真スマイル」を取り戻し、まい進する。

◆巨人・阿部慎之助捕手(40)が7日、中日戦(ナゴヤドーム)に「5番・一塁」で23試合ぶりに先発出場し、4号2ランを放った。  今季最悪の6連敗中に沈むチームをバットで鼓舞した。丸の19号2ランなどで3-0とリードを広げた五回2死二塁。二塁打を放った岡本を二塁に置いて打席へ。カウント2ボールから高めに浮いた中日・山本のチェンジアップを右中間へほうり込み、「変化球を意識して打席に入りました。いい結果になってよかった」とコメントした。  広いナゴヤドームでのアーチ。今季は通算400本塁打を達成した大ベテランが、衰え知らずのパワーを披露した。

◆巨人の大城が四回1死一、三塁から外角の変化球を中堅に運ぶ先制犠飛を放った。浅いフライだったが、三塁走者の岡本が捕手のタッチをかいくぐってホームに生還した。  チームに4試合ぶりの先制点をもたらした大城は「岡本さんが好走塁をしてくれたおかげですね。メルセデスのために先制点が取れてよかったです」とコメントした。

◆中日のビシエドは六回に2点二塁打を放ち、8試合連続安打を記録した。鍵谷のフォークボールを、外野手が届かない右翼線ぎりぎりに落とし「当たりは良くなかったけれど良いところに落ちてくれた。ラッキーだった」と語った。  打率は3割9厘。7月下旬から3割台をキープしている。 与田監督(メルセデスについて) 「右(打者)の内角への制球が良かった。次は打ち崩さないといけない」

◆高卒2年目右腕、山本は6回5失点で2敗目を喫し、本拠地初登板を白星で飾れなかった。6四球と制球が定まらず、0-1の五回2死走者なしで四球を与えた後、丸と阿部にそれぞれ2ランを被弾。前回7月31日の阪神戦(甲子園)でプロ初勝利を挙げた19歳は「きょうはボール先行でストライクを取りにいって打たれた。向かっていくことができなかった」と元気がなかった。 メルセデスを打ちあぐねた打線について中日・与田監督 「右打者の内角の制球がよかった。的を絞るのが難しかった」 六回、チーム初得点となる犠飛を放った中日・平田 「最低限の仕事はできたけど。ヒットになってほしかった」

◆若林が七回2死満塁で走者一掃の三塁打を放った。左翼の定位置より前の打球をアルモンテが後ろにそらした。「落ちてくれと思って走りました」。試合前の時点で得点圏打率は.171。7月27日の阪神戦では同点の満塁時に2度、空振り三振を喫した。汚名を返上した若林について原監督も「満塁恐怖症はなくなったんじゃない? ベンチでも言ったんだけど、これからは満塁が好きになるぜ、って」と喜んだ。

◆0-0の四回。三走・岡本は大城の中飛で本塁へ突入。背中側から追いかける捕手のタッチをかわしながら、ホームベースの端を左手でわずかに触れる"神走塁"を見せ、「セーフになってよかった」と息を吐いた。  7月は打率・256、2本塁打。8月も6日まで・176で、チームにもブレーキがかかった。苦しい日々が続いたが、この日は鬱憤を晴らすマルチ安打。スイングにも豪快さが戻ってきた。  試合前にゴルフの全英女子オープンを制した渋野日向子の好物「タラタラしてんじゃねーよ」が差し入れられ、岡本も口にして臨んだ。「明日も頑張ります」。完全復活までは道半ばだが、勝利は何よりの薬になる。 (伊藤昇)

◆巨人は7日、中日16回戦(ナゴヤドーム)に9-3で勝ち、今季最長の連敗を「6」で止め、首位の座を守った。阿部慎之助捕手(40)が「5番・一塁」で、7月7日のDeNA戦(東京ドーム)以来23試合ぶりのスタメンに名を連ね、3点リードの五回に右中間席へ4号2ラン。試合前に野手陣を集めた"緊急ミーティング"で言葉をかけた大ベテランが、バットでも引っ張った。  待ってましたとばかりに、豪快に振り抜いた。阿部が五回、ナゴヤドームの広い右中間に向けてアーチを描いた。  「役に立てればと思っていた。連勝しようが、連敗しようが、毎日必死にやるだけだよ」  高卒2年目右腕、山本の浮いたチェンジアップを一閃。6月13日の西武戦(メットライフ)以来の一発は、通算403号だ。原監督に連敗ストップの"奥の手"として、1カ月ぶりに先発起用された期待に応えた。  6連敗中の平均得点は2・17。得点力不足が深刻化していた。チームに暗雲が漂ってきたことを感じた阿部はこの日、動いた。球場入りしてすぐ、ベンチ裏のブルペンに全野手を招集。近年は主将の座を託した坂本勇を後方から支えてきた40歳が、異例の"緊急ミーティング"で自ら口を開いた。  「凝り固まらずに、打席を楽しんで。三振したら高校球児みたいに走って帰って、くらいの気持ちで、元気にいこう!」  大ベテランの言葉に打線が呼応した。四回に悩める4番・岡本が11打席ぶりとなる左前へのクリーンヒットでチーム初安打。五回には丸が19号2ラン、さらに岡本が左中間二塁打を放ち、阿部も自ら2ランで打線に火をつけた。六回に中日に2点差に詰め寄られたが、七回にも4得点。打線が息を吹き返した。  「久しぶりに勝ったから汗かいたよ。やっぱり起爆剤というか、何か流れを変えたいというところで、慎之助に頼ってしまったというところですね」と原監督の声も弾んだ。2位・DeNAが勝ったため、0・5ゲーム差の接戦は続く。8日の第3戦はエース菅野が先発し、6カードぶりの勝ち越しに挑む。 (谷川直之) ★頼りになります阿部の一打  ◆6月1日・中日戦(東京ドーム) 五回に代打で出場。同点の六回に勝ち越しソロで、通算400号本塁打を達成。九回表に追いつかれたが、その裏に坂本勇がサヨナラ打を放った。  ◆7月3日・中日戦(同) 4-5の七回に代打で適時二塁打。同点とし、7-6でのサヨナラ勝ちにつなげた。  ◆同6日・DeNA戦(同) 「4番・一塁」で先発し、2-0で迎えた五回、1死一、三塁で右前適時打。貴重な追加点を挙げ、チームの連勝を7に伸ばした。

◆野球には、やさしい勝ち方と、難しい勝ち方がある。やさしい方を増やせれば、自然と優勝も近づく。巨人がそれを、改めて教えてくれたよ。  思い出すのは阪神時代。球団初の最下位になった1978年だ。この年11勝したエモトは前半は先発を中心に6勝、後半はリリーフで、それも全て1点差試合で11セーブを挙げた。負け試合のベンチでは、よく後藤次男監督に「お~い、エモ、クリーンアップがカンカ~ンと打って、ピッチャーがピシッと抑えれば、勝てるのになあ...」とボヤかれた。それができれば確かに、やさしく勝てるわな。  この日の巨人が、まさにそれ。丸と阿部の2ラン、岡本の2安打と、クリーンアップが甘い球を逃さなかった。ボール球を打たず、好球必打に徹する。それこそが打撃の基本。メルセデスも、無失点に抑えたイニングは先頭打者を抑えている。先頭を出さす、無駄な四球も出さず、勝負どころでは甘い球を投げない。投打とも、それらのセオリーを踏襲したからこその、連敗ストップだね。  そこで本日の「叱咤(しった)激励」。やさしい勝利へのセオリーを頭にたたき込み、決して忘れないこと。当たり前のことを、当たり前にやること。1つ勝ったからといって浮かれず、地道にいくことだよ。 (サンケイスポーツ専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
54451 0.545
(↑0.004)
-
(-)
43476
(+9)
407
(+3)
126
(+2)
59
(-)
0.264
(-)
3.800
(↑0.01)
2
(-)
DeNA
54463 0.540
(↑0.005)
0.5
(-)
40429
(+4)
401
(-)
114
(+1)
30
(-)
0.248
(↓0.001)
3.560
(↑0.04)
3
(-)
広島
53483 0.525
(↓0.005)
2
(↓1)
39432
(-)
414
(+4)
105
(-)
58
(-)
0.252
(↓0.001)
3.390
(-)
4
(-)
阪神
46525 0.469
(↓0.005)
7.5
(↓1)
40374
(+2)
435
(+11)
70
(+1)
70
(+2)
0.249
(↓0.001)
3.600
(↓0.07)
5
(-)
中日
46550 0.455
(↓0.005)
9
(↓1)
42385
(+3)
404
(+9)
64
(-)
51
(-)
0.260
(↓0.001)
3.930
(↓0.05)
6
(-)
ヤクルト
41602 0.406
(↑0.006)
14
(-)
40457
(+11)
519
(+2)
115
(+3)
40
(-)
0.240
(↑0.001)
4.590
(↑0.03)