楽天(☆5対2★)ロッテ =リーグ戦15回戦(2019.08.02)・楽天生命パーク宮城=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ロッテ
0000100012901
楽天
02300000X51011
勝利投手:美馬 学(7勝3敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(1勝5敗29S))
敗戦投手:二木 康太(6勝7敗0S)

本塁打
【ロッテ】中村 奨吾(15号・9回表ソロ)
【楽天】銀次(4号・3回裏2ラン)

  DAZN
チケットぴあ 楽天戦チケット予約 ロッテ戦チケット予約
◆楽天は2回裏、渡邊佳と堀内の適時打で2点を先制する。続く3回には、銀次の2ランなどで3点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・美馬が6回1失点の好投で今季7勝目。その後は4人の継投で逃げ切った。敗れたロッテは、先発・二木が序盤につかまった。

◆楽天寺岡寛治投手(26)が1軍に合流した。 昨季終了後に育成契約を結び、7月29日に支配下に復帰したばかり。ここまでイースタン・リーグ35試合で2勝2敗、防御率1・50をマークしている。最速150キロを超える直球と鋭く落ちるフォークとスライダーが武器の救援右腕。「このチャンスを無駄にしない。1日でも長く1軍でプレーできるように、任されたイニングをしっかり投げたい」と意気込んだ。

◆楽天のドラフト6位ルーキー渡辺佳明内野手(22)が、勝負強さを発揮した。 2回1死二塁からロッテ二木の直球を中前にはじき返す先制適時打。「先制のチャンスでしたし、カウントも良かったので積極的にいきました。しっかり結果を出せて良かったです」と笑顔で振り返った。 これで得点圏では22打数11安打の打率5割となっている。

◆楽天が今季初めて試合前の全体練習を行わなかった。 真夏の10連戦2カード目の初戦は札幌から仙台の移動ゲーム。状態の上がらないウィーラーが早出で打ち込む一方、気温30度超の屋外で調整しない選手も多く、それぞれに委ねる形でコンディション調整に努めた。平石洋介監督は「選手は基本的に練習をしたがる。こちらからあえて制限をかけて全体練習をなしにすることで、メリハリをつけて試合にいい状態で臨んでもらいたい」と狙いを語った。

◆楽天は2回に渡辺佳と堀内の適時打で2点を先行。3回には銀次の2ランなどで3点を追加。先発美馬は3回まで無失点。 ロッテは5回にマーティンの適時打で反撃も、2死満塁からレアードが三飛。楽天美馬は6回1失点で7勝目の権利を持って降板。 楽天は後半戦6カード連続初戦白星。美馬がチームトップタイ7勝目。松井が29セーブ目。ロッテ二木は8回5失点完投も7敗目。

◆ロッテ二木康太投手が序盤の失点に泣き、7勝目を逃した。ここまで楽天戦は3試合に登板し防御率0・92と得意としていたが、3回までに5点を失った。 4回以降は持ち直し、10安打されながらも最後まで投げ抜いたが、追う展開とした投球を猛省。10連戦中で中継ぎ陣を休ませることはできたが「前回より相手の打ち損じが少なかった。長いイニングを投げられたことに関してはよかったが、結果負けてしまったので」と悔しさをにじませた。

◆楽天が難敵のロッテ二木に土をつけた。投球フォームの独特な間合いと、直球との軌道の見極めが至難なフォークに苦しみ、ここまで3度の対戦で防御率0・92と抑えられていた右腕。ルーキー渡辺佳が2回1死二塁から低めの直球を中前へ運ぶ先制打で突破口を開いた。「毎日爪痕を残そうと思ってやってます」と鼻息を荒くした。 通常バッターボックスの最も捕手寄りに立つが、二木との対戦に限ってはホームベースが体の正面になる位置まで前に出る。「フォークを振ったとしても、落ちきる前に当たる。『すごいフォーク』が少しだけ『普通のフォーク』になる感じですね」。6月の初対戦を前に平石監督から「前に立ってやってみてもいいんじゃないか」と助言された。指揮官も、渡辺佳が打席の中でアプローチを柔軟に変えられるタイプと見定めた上で、昨季から首脳陣で温めていた策を授けた。効果は対戦打率4割が示す。 数十センチの工夫でフォークへの過剰な意識を排除し「自分の張り球に集中できた。後ろに立っていたら低めで垂れて、ゴロだったかも」と5点を呼び込んだ一打を振り返る。10連戦中のチームは移動ゲームとなったこの日、今季初めて全体練習を行わず各自のコンディション調整に委ねた。貴重な先制打の直前は無死一塁から初球エンドランの積極策。全てがかみ合い、3位に浮上した。【亀山泰宏】 ▽楽天堀内(2回に二木のスライダーを右前適時打)「フォームがゆったりしている分、普通のタイミングで足を上げたら、ボールが来なくて固まってしまう。構えるのを早くしすぎないようにした」 ▽楽天銀次(3回に二木のフォークを拾って4号2ラン)「いい打ち方ができた。今日の勝ちはでかい」 ▽楽天美馬(6回5安打1失点自責ゼロでチームトップに並ぶ7勝目)「ストライクを入れるのに苦労したけど、途中から『出してもいいや』と割り切れたのは良かった」

◆夏休み中の子どもたちに夢を与えた。楽天美馬学投手(32)が6回5安打1失点(自責0)の好投で辛島と並ぶチームトップ7勝目を挙げた。 制球に苦しむ場面もあったが最少失点で粘り、大事なカード初戦の白星を死守。身長169センチの小さな体で並み居る強打者を封じ込め、イーグルスをけん引する。観戦に来ている夏休み中の子どもたちから羨望(せんぼう)のまなざしを集めるお立ち台で、美馬が声を張った。「僕でもプロで(投手として)できている。(身長が低くても)プロは目指せます。僕も頑張ります!」とエールを送り、自らも奮起を誓った。 熱いメッセージの裏には、反骨心が支えとなった野球人生がある。「『その身長ではプロになれない』。ずっと、そう言われてきました。投手として、伸びしろがないって思われるんでしょうね。だったらもっと速い球を投げてやる、もっと変化球を磨いてやると思ってやってきた。それ(反骨心)は、メチャクチャありますよ」。マウンドに立ちたい、エースになりたい-。夢を抱く野球少年たちに背中で語る。「そこ(身長)を理由に(投手を)諦めてほしくない。僕の姿が、何人かでも、響いているのであれば、うれしいですよね」とほほ笑んだ。 秘めた思いも力にして、粘り強くリードを守った。制球に苦しみながら、連打は許さない。「途中から割り切れたのがよかった」。1点を失った5回は2死満塁でロッテの4番レアードを迎え、3ボールと土俵際まで追い込まれた。「マジ、ビビリました」と苦笑交じりに振り返ったが、腹をくくって三飛に打ち取り、最大のピンチを切り抜けた。 7月は規定投球回以上ではリーグトップとなる防御率1・64をマーク。「『月』が変わって『ツキ』が変わるのかなと、そこはちょっとだけ意識していた。これだけ援護をもらえて、いい流れできていると思う」。8月最初のマウンドで幸先よく白星をつかみ、頼もしくチームを引っ張っていく。【亀山泰宏】

◆楽天菅原秀投手(25)は自己最長6回を投げ5安打無失点も、打線の援護なく2勝目はならなかった。 1回2死満塁をしのぎ、3回以降は毎回先頭打者の出塁を許したが、2併殺を奪うなど要所で踏ん張った。 「前回の悔しさから初回に力が入り過ぎました。序盤は変化球が抜けたり、真っすぐが高かったのですが修正することができました。何とか粘れて良かったです」と汗をぬぐった。

◆ロッテの二木は5失点で完投したが、7敗目(6勝)を喫して黒星が先行した。中盤以降は立て直したものの、三回までの5失点が響き「打者一人でも多く投げようと思っていた。でも、負けてしまっては意味が無い」と肩を落とした。  1日に24歳になって初の登板を白星で飾れなかった。それでも10連戦中のチームで先発投手が完投した意味は大きく、井口監督は「最後まで投げ切って、救援陣を休ませてくれた」とねぎらった。

◆楽天の新人、渡辺佳が先制打を放った。二回1死二塁で、1ボールから二木の速球を中前へはじき返し「先制のチャンスだったし、カウントも良かったので積極的にいった」と笑みを浮かべた。  打率は2割台半ばだが、得点圏に走者を置いた場面では勝負強さを発揮している。最初のストライクを迷いなく打ち返し2試合ぶりの打点を挙げた。

◆楽天の銀次が8試合ぶりの4号2ランを放ち、勝利に貢献した。三回、島内の適時打で3-0とした直後の2死一塁で、二木の初球のフォークボールを捉えて右翼席へ運んだ。「いい打ち方ができた」と自賛した納得の一発だった。  チームは今季、二木に過去3度の対戦で防御率0・92と抑え込まれていた。難敵からの価値あるアーチとなった。 平石監督(二木を序盤に攻略) 「やられることが多かったので、何とか先に点が欲しかった」 堀内(二回に適時打) 「変化球をしっかり、前のポイントで打てた」

◆先発した美馬は6回5安打1失点(自責点0)で自身5連勝となる7勝目を挙げた。一回から得点圏に走者を背負い「調子はあまりよくなかった。初回はバックのプレーに助けられ、切り抜けられたのが大きかった」と感謝した。約2カ月半負けておらず、7月19日のソフトバンク戦では八回までパーフェクトの快投を見せた。五回は味方の失策が絡んで失点したが、平石監督は「よく1点にしのいだ」とたたえた。 九回二死から登板しマーティンを見逃し三振に斬って29セーブ目を挙げた楽天・松井 「回の先頭からの方が投げやすいですが、打者一人だけでしたから、あまり気にならなかった」

◆熱帯夜となった仙台市・楽天生命パークのスタンドを沸かせた。三回2死一塁。楽天・銀次内野手(31)が貴重な追加点となる右越え4号2ランを放った。  「打てるボールを打つ。積極的にいきました。(バットの)ヘッドもうまく抜けた。体のバランスもよくて良い打ち方ができた」  楽天戦に強いロッテ・二木の初球だった。内角低めに沈むフォークボールを鮮やかに捉える。観衆2万5556人の前で技ありの一発。チームの貯金を3に増やし、3位浮上に導いた。  勝利の裏で、平石監督による"働き方改革"があった。チームは10連戦の4試合目。札幌から仙台への移動ゲームの上に酷暑のため、この日は全体練習を行わなかった。  体力温存を狙った初の試み。それでも主将の銀次はグラウンドに飛び出し、フリー打撃で黙々とバットを振り込む。大粒の汗を流しながら、普段と同じ練習量を消化した。  「札幌でよく眠れたからバリバリ元気です。練習を休むことは絶対にない。自分の体の違いやコンディションを知らないと、試合でいいパフォーマンスを出せないから」と銀次。夏場に調子を上げる男が、上位浮上のキーマンになる。 (広岡浩二)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
54424 0.563
(↑0.005)
-
(-)
43416
(+2)
386
(-)
135
(-)
85
(-)
0.249
(-)
3.510
(↑0.03)
2
(-)
日本ハム
51444 0.537
(↓0.006)
2.5
(↓1)
44423
(-)
399
(+2)
68
(-)
41
(-)
0.256
(↓0.001)
3.740
(↑0.02)
3
(1↑)
楽天
49462 0.516
(↑0.005)
4.5
(-)
46422
(+5)
400
(+2)
99
(+1)
35
(-)
0.251
(-)
3.910
(↑0.03)
4
(1↓)
西武
49471 0.510
(↓0.006)
5
(↓1)
46507
(+8)
480
(+9)
111
(+2)
103
(-)
0.258
(-)
4.400
(↓0.05)
5
(-)
ロッテ
46492 0.484
(↓0.005)
7.5
(↓1)
46441
(+2)
434
(+5)
118
(+1)
61
(-)
0.247
(-)
4.110
(↓0.01)
6
(-)
ORIX
42515 0.452
(↑0.006)
10.5
(-)
45352
(+9)
435
(+8)
67
(-)
88
(+1)
0.236
(↑0.001)
4.010
(↓0.04)