阪神(☆3対2★)中日 =リーグ戦17回戦(2019.08.01)・阪神甲子園球場=
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中日
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阪神
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勝利投手:島本 浩也(4勝0敗1S)
(セーブ:藤川 球児(4勝1敗3S))
敗戦投手:ロメロ(6勝8敗0S)

本塁打
【阪神】北條 史也(3号・5回裏ソロ)

  DAZN
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◆阪神が接戦を制した。阪神は同点で迎えた6回裏、マルテの適時打で勝ち越しに成功する。そのまま迎えた8回には、梅野が適時打を放ち、貴重な追加点を挙げた。投げては、3番手・島本が今季4勝目。敗れた中日は、9回に阿部の適時打で1点差に迫るも、あと一歩及ばなかった。

◆阪神藤浪晋太郎投手(25)が今季初登板。昨年の藤浪は5勝3敗だったが、白星はすべて敵地で挙げ、甲子園球場では5試合先発して0勝2敗、防御率6・93。 17年4月27日DeNA戦以来となる本拠地勝利を挙げられるか。

◆阪神藤浪晋太郎投手(25)が出場選手登録された。阪神中日17回戦(甲子園)で今季初めて1軍マウンドに上がる。 昨年10月6日以来の1軍戦登板で、17年4月27日以来の本拠地勝利をかけてのマウンドだ。 試合前練習ではショートダッシュなどを行い、最終調整。高橋遥らと言葉を交わすなどリラックスした様子だった。前日の7月31日にはバント練習を行うなど、久しぶりの1軍マウンドへ準備を整えた。 今季はここまで2軍で8試合に先発し、1イニングの登板だった5月18日の広島戦から、イニング数を増やしてきた。前回7月26日のウエスタン・リーグ中日戦(甲子園)では、6回6安打2失点だったが、要所を抑えて試合をつくっていた。 藤浪の中日戦通算成績は19試合登板で6勝6敗。直近の対決は18年9月29日のナゴヤドームでの一戦。9回5安打7奪三振で完封勝利を飾っている。 また、この日の8月1日は、甲子園球場が誕生してちょうど95周年の節目の日。大阪桐蔭時代に春夏連覇も果たした思い出深い聖地で、完全復活に臨む。 <19年阪神藤浪のこれまで> ▼初の紅白戦登板 沖縄・宜野座キャンプで2月11日に初の紅白戦登板。2イニングで2安打1失点。 ▼投げ込み 2月19日にプロ入り最多の291球の投げ込み。同21日にも258球を投げるなどフォームをめぐって試行錯誤。 ▼初のオープン戦登板 2月24日、中日とのオープン戦に初登板。4回4安打3失点。6四死球だった。 ▼全員左打者との対戦 3月2日のソフトバンクとのオープン戦は7打者と対決したが、全員が左打者との対戦となった。2イニングを2安打無失点。腕を下げたスリークオーターを披露。走者がいない場面ではノーワインドアップだった。 ▼2軍調整決定 3月12日の中日とのオープン戦で4回無安打1失点だったが、3四球1死球。試合後、矢野監督は2軍調整を明言。 ▼2軍戦登板 5月18日広島戦(由宇)で実戦復帰してから8試合に先発し、計43イニングに登板。防御率1・88と安定した数字を残している。

◆阪神藤浪晋太郎投手(25)が出場選手登録された。 阪神中日17回戦(甲子園)で今季初めて1軍マウンドに上がる。昨年10月6日以来299日ぶりの1軍戦登板で、17年4月27日以来の本拠地勝利をかけてのマウンドだ。 試合前練習ではショートダッシュなどを行い、最終調整。高橋遥らと言葉を交わすなどリラックスした様子だった。前日の7月31日にはバント練習を行うなど、久しぶりの1軍マウンドへ準備を整えた。

◆阪神中日17回戦(甲子園)で今季初めて1軍マウンドに上がった阪神藤浪晋太郎投手(25)が2回で5四死球を与えたが、無失点で滑り出した。 1回に3四球で2死満塁と走者を背負ったが、6番堂上を外角変化球で空振り三振に仕留めピンチを脱した。2回は先頭から四球、死球だったが、2死にこぎつけ、最後は二塁方向への打球に一塁走者が当たって無失点だった。 2回までの直球の最速は155キロ。球数は1回で36球。2回までで57球。 昨年10月6日以来299日ぶりの1軍戦登板で、17年4月27日以来の本拠地勝利をかけてのマウンド。先発投手としてコールされると「ウル虎の夏」イベントで黄色に染まったスタンドから大きな拍手を送られた。 試合前練習ではショートダッシュなどを行い、最終調整。高橋遥らと言葉を交わすなどリラックスした様子だった。前日の7月31日にはバント練習を行うなど、久しぶりの1軍マウンドへ準備を整えた。

◆北條が先発藤浪の黒星を消す、同点弾を放った。 1点を追う5回1死。中日先発左腕ロメロの高め140キロ直球を振り抜いた。打球は大歓声に包まれ、左翼席ギリギリに飛び込む同点の3号ソロとなった。 「1打席目(二飛)がかなり悔しい打席となってしまったので、何とかしたいという思いでした。追い込まれていたし、食らいついていった結果がホームランとなってくれて良かったです」 この日の先発は299日ぶりの1軍登板となった藤浪。制球に苦しみ、球数が増え、5回途中1失点ながら102球で降板した。同学年北條の1発で試合は振り出しに戻り、藤浪の負けもなくなった。

◆阪神中日17回戦(甲子園)で今季初めて1軍マウンドに上がった阪神藤浪晋太郎投手(25)が5回に先制点を献上した。先頭の大島にこの日7四死球目となる四球を献上。続くアルモンテの中前打で一、三塁に。4番ビシエドに左犠飛を許した。さらに5番阿部に四球を与えたところで交代。4回1/3で4安打8四死球での降板だった。 4回までは6四死球を与えながら踏ん張っていた。1回に3四球で2死満塁と走者を背負ったが、6番堂上を外角変化球で空振り三振に仕留めピンチを脱した。2回は先頭から四球、死球だったが、2死にこぎつけ、最後は二塁方向への打球に一塁走者が当たって無失点だった。 2回までの直球の最速は155キロ。球数は1回で36球。2回までで57球。 3回はアピールプレーでのアウトもあり、8球で片付けたが、4回1死一塁で木下拓に2つ目の死球。犠打を挟んで2死二、三塁と攻められたが、平田を二飛。ここもスコアボードに0を刻んでいた。 昨年10月6日以来299日ぶりの1軍戦登板で、17年4月27日以来の本拠地勝利をかけてのマウンド。先発投手としてコールされると「ウル虎の夏」イベントで黄色に染まったスタンドから大きな拍手を送られた。 試合前練習ではショートダッシュなどを行い、最終調整。高橋遥らと言葉を交わすなどリラックスした様子だった。 藤浪は今季、ここまで2軍で8試合に先発し、1イニングの登板だった5月18日の広島戦から、イニング数を増やしてきた。前回7月26日のウエスタン・リーグ中日戦(甲子園)では、6回6安打2失点だったが、要所を抑えて試合をつくっていた。 藤浪のこれまでの中日戦通算成績は19試合で6勝6敗。直近の対決は18年9月29日のナゴヤドームでの一戦。9回5安打7奪三振で完封勝利を飾っている。 また、この日の8月1日は、甲子園球場が誕生してちょうど95周年の節目の日。大阪桐蔭時代に春夏連覇も果たした思い出深い聖地で、完全復活に臨んだ。   ★19年阪神藤浪のこれまで★ ▼初の紅白戦登板 沖縄・宜野座キャンプで2月11日に初の紅白戦登板。2イニングで2安打1失点。 ▼投げ込み 2月19日にプロ入り最多の291球の投げ込み。同21日にも258球を投げるなどフォームをめぐって試行錯誤。 ▼初のオープン戦登板 2月24日、中日とのオープン戦に初登板。4回4安打3失点。6四死球だった。 ▼全員左打者との対戦 3月2日のソフトバンクとのオープン戦は7打者と対決したが、全員が左打者との対戦となった。2イニングを2安打無失点。腕を下げたスリークオーターを披露。走者がいない場面ではノーワインドアップだった。 ▼2軍調整決定 3月12日の中日とのオープン戦で4回無安打1失点だったが、3四球1死球。試合後、矢野監督は2軍調整を明言。 ▼2軍戦登板 5月18日広島戦(由宇)で実戦復帰してから8試合に先発し、計43イニングに登板。防御率1・88と安定した数字を残している。

◆今季初登板のだった阪神藤浪は8四死球と制球に苦しみながらも5回途中を1失点に抑えた。5回に北條の3号ソロで追いつくと、6回にマルテの適時打で勝ち越した。 中日先発ロメロは6回2失点だったが、13残塁が響いた。

◆阪神は先発藤浪が299日ぶりの1軍登板。初回から3四球と制球を乱すも、3回まで1安打無失点。球数は65球を要し5四死球。 阪神は先発藤浪が制球に苦しみ、5回途中1失点8四死球で降板。同点の6回、6番マルテの中前適時打で勝ち越しに成功した。 阪神は8回、梅野の適時打で貴重な1点を追加。逆転勝ちで長期ロード前、最後の甲子園開催を白星で飾った。 阪神島本が4勝目、藤川が3セーブ、中日ロメロが8敗目。

◆甲子園95周年を迎えた1日に、もう1人の「甲子園男」が大きな1発を放った。阪神北條史也内野手(25)が1点を追う5回に同点の3号ソロ。この日、今季初先発した同い年の藤浪晋太郎投手(25)の黒星を消し、チームの勝ち越しを呼び込んだ。カード勝ち越しを決め、自力優勝の可能性が復活した。甲子園の記念日に打ち上げた祝砲は、高校時代のライバルを救う1発となった。 1点を追う5回1死。北條がここまで3安打に抑えられていた先発左腕ロメロを捉えた。カウント2-2からの5球目。外角高め140キロ直球を振り抜いた。夏の夜空に舞い上がった打球は、大歓声に押され左翼席ギリギリに飛び込む同点の3号ソロ。場内の重苦しい雰囲気を一振りで一変させた。 「1打席目(二飛)がかなり悔しい打席となってしまったので、何とかしたいという思いでした。追い込まれていたし、食らいついていった結果がホームランとなってくれて良かったです」 内外野を守れる新助っ人ソラーテが加入し、ポジション争いは激化。出場機会が限られる中で、4戦ぶりにつかんだ「8番遊撃」のスタメン起用に応えた。299日ぶりの1軍マウンドとなった藤浪とは同学年。帰ってきた右腕の黒星を帳消しにする一打にもなった。 この日、甲子園は95周年の節目を迎えた。高校時代は光星学院(現八戸学院光星)で聖地を沸かせた。藤浪擁する大阪桐蔭が春夏連覇を成し遂げた12年、ともに決勝の相手は光星学院だった。今は本拠地で同じチームメート。プロとなった今、思い出深いグラウンドで今度はライバルだった右腕をバットで援護した。 得意の季節がやってきた。昨年の7、8月は160打数52安打で打率3割2分5厘と好成績を残した。今季も交流戦明けから打率は3割超と好調をキープ。暑さとともに、北條のバットも快音を増す。 長期ロード突入前の1戦を制し、首位巨人が負けたため自力優勝も復活した。背番号2の夏男とともに、勝負の夏を駆け抜ける。【奥田隼人】

◆阪神藤浪晋太郎投手(25)が今季初登板初先発で、初勝利を逃した。 甲子園にため息が漏れた。2回、藤浪が先頭の京田に四球を与え、迎えた木下拓の打席だった。初球に投じた146キロ直球が内角高めに抜け、左肘上部を直撃。木下拓はその場にうずくまり、痛みに顔をゆがませた。4回1死一塁の第2打席でも、スライダーが高めに抜け再び木下拓の左肘を直撃。甲子園はまたも、どよめきに包まれた。 課題の制球難に、やはり苦しんだ。今季初の1軍マウンドで初回、先頭の平田にフルカウントから四球。2死を奪うもビシエド、阿部に連続四球を与え、2死満塁のピンチを招いた。「藤浪、がんばれー!」の声も飛び交うなか、最後は堂上を空振り三振に仕留めたが、球数は36球を要した。 「試合前のキャッチボールの時から大きな声援をいただいて、マウンドに上がる時も今まで浴びたこともないような声援でもり立てていただいたのに、そのファンの方々の期待に応えることができず、悔しい投球となりました」。5回に1点を失い、なおも1死一、二塁で降板。5回途中で8四死球を与えながらも、1失点に踏みとどまった。内角に力強い直球が決まる場面もあり、勝負どころで打ち取る粘り強さは見せた。 プロ入り後初めて開幕を2軍で迎えた。ここまで2軍戦で8試合に先発。1イニングのみの登板だった5月18日の広島戦(由宇)から徐々にイニング数を増やし、防御率1・88と安定した投球を続けた。計43イニングに登板し四死球も14個に抑えていた。 この日は、甲子園球場が誕生してちょうど95周年の節目の日。実は90周年だった14年8月1日も、先発は藤浪だった。当時は勝敗はつかなかったが、好投で記念日にチームを白星に導いた。大阪桐蔭時代に春夏連覇も果たし、プロ入り後は本拠地として何度も立った甲子園のマウンド。試合後に矢野監督は「いったん、抹消します。次のチャンスは晋太郎自身がつかむもの」と話した。2日に出場選手登録を抹消し、出直しを図る。思い出の聖地で、この日は完全復活とはならなかった。【磯綾乃】 ▽中日木下拓(藤浪から2死球)「塁には出られるので。ただ痛いです。向こうも痛いと思いますが」 ▽阪神梅野(藤浪の投球に)「ゲームとしては後ろのカバーもあって、こういうゲームになった。何とか粘って投げていたことによって、こういうゲームになったのは大きい。こういうマウンドで学ぶことはマイナスなことはないし、プラスになったんじゃないですか」 ▽阪神福原投手コーチ(藤浪について)「粘ったかな、なんとかね。もともと球数を投げるピッチャーだと思いますし」 ▼阪神藤浪が5回途中1失点で降板。6四球、2死球の計8四死球だった。藤浪の1試合7四死球以上は過去6度あり、最多は15年9月3日の広島戦(7回で9四球)と、17年4月4日のヤクルト戦(5回で8四球、1死球)の「9」。今回はそれに次ぐ多さとなった。

◆阪神3番手の島本浩也投手が4勝目をつかんだ。同点の6回表に3番手でマウンドへ。 2死から四球を出したが、大島を空振り三振に仕留め無失点。その裏に打線の援護を受けた。甲子園で初のお立ち台に上がり「最高にうれしいです。今日みたいなピッチングをして、もっともっと投げていけるように頑張りたい」と宣言していた。

◆阪神ジェフリー・マルテ内野手が甲子園誕生95周年を祝うV打を決めた。同点で迎えた6回2死三塁。中日ロメロの外角直球をたたき、勝ち越しの中前打を放った。直前に無死一、二塁で新助っ人ソラーテが併殺に打ち取られ、しぼみかけたチャンス。「仲間、チームとして野球をやっている。誰かができなければ誰かがやる」と、再び流れを呼び戻した。 4試合ぶりの打点だが、2回の左翼線二塁打とあわせ6試合連続安打。一塁の守備でも1回無死一塁で2番大島の一、二塁間の打球をしっかりさばき、先発藤浪を助けた。ソラーテとのツイン砲は欠かせぬ存在。甲子園の記念日に勝利を飾り「今それを聞いて、よりうれしい気持ちになった。2勝1敗で勝ち越したのも大きい。自分のやることをしっかりやって、チームが勝つ、それを続けていきたい」と最高の笑みを浮かべていた。

◆阪神がジェフリー・マルテ内野手(28)の活躍で中日に競り勝った。5回に1点を先行されたが、すぐに北條史也内野手(25)の3号ソロで同点に追い付き、6回にマルテが決勝打を放った。 守屋、島本らの救援陣も踏ん張った。試合後の守屋、島本、北條、マルテのヒーローインタビューは以下の通り。 -守屋選手は、ピンチでの登板でした 守屋 ピンチの場面で登板させてもらっているときに、結構ランナーを返してしまっていることが多いので、今日は絶対返さないぞという気持ちで行きました。 -今日で3連投。ブルペンを支えてますね 守屋 いつも試合投げたあとにベンチで野球を見るんですけど、どこの球場にも負けないこの声援があって、この中で野球をできてるのはすごい幸せだと思いながら投げれてます。 -7試合連続無失点 守屋 これからも、矢野さんもそうですけど、ファンのみなさんからも信頼してもらえるような選手になれるように頑張ります。応援よろしくお願いします。 -4勝目の島本選手です。甲子園のお立ち台は? 島本 初めてです。 -初めて聞くこの大歓声はいかがですか 島本 最高にうれしいです。 -今季でもヒーロー自体が初めてなんですよね 島本 ハイ -4勝目はキャリアハイです。 島本 今日みたいなピッチングをして、もっともっと投げていけるように頑張りたいです。 -打のヒーロー、まずは勝ち越しタイムリーのマルテ選手です マルテ (日本語で)サイコーです! -ソラーテ選手が合流してから6試合連続安打。共演も目立ってますよね。 マルテ 彼が来て、本当にうれしく思ってますし、彼とともにスターティングメンバーに並べて、こうやって勝てることがすごいうれしいです。 -暑い季節ですが、マルテ選手の季節と期待していいですか? マルテ 全力でやることが大切だと思うので、自分たちの目標は1戦1戦全力でやることなので、勝ってファンのみんなに喜んでもらえるように頑張りたいなと思います。 -ファンにメッセージを マルテ (日本語で)明日もオレがヤル! -同点ホームランの北條選手です。甲子園95周年ということで、95歳の甲子園で最初の1発になりました。 北條 めっちゃうれしいです。 -ご自身も3日前に誕生日でしたね 北條 誕生日の日は試合がなかったので、悲しかったです。 -25歳最初の1発が早い段階で出ました。 北條 これからが心配です。ホームラン打ったあとはちょっとライト前とか打ちたいなって思うんで、次はライト前狙って頑張ります。 -藤浪投手の負けを消す1発にもなった 北條 マウンド降りるの早かったな思って見てたんですけど、その次の回に負けを消せて、まあ、よかったです。 -最後は北條選手に締めてもらいましょう 北條 ウル虎最後の日ということで、これだけのたくさんのファンのみなさま、ありがとうございます。本当に力になります。これからもロードが続くのですが、ビジターでも熱いご声援よろしくお願いします。ありがとうございました。

◆阪神梅野隆太郎の適時打が、勝敗を分けた。 2-1の8回2死一、二塁で中日又吉のスライダーを中前にはじき返し、二塁から大山を迎え入れてリードを2点に広げた。9回に1点を取られたため、効果的な適時打になった。「接戦だったので、取れてよかった」と、貴重なダメ押し打を振り返っていた。

◆阪神藤浪晋太郎投手(25)が今季初登板初先発で、初勝利を逃した。 試合後に矢野燿大監督は「いったん、抹消します。次のチャンスは晋太郎自身がつかむもの」と話した。 その他一問一答 -北條は追い込まれて見事な打撃 練習でもいい感じになってました。練習のような打撃をしてくれました。ホームランはビックリしましたけどナイスバッティング。 -リリーフ陣が粘った 本当に点差がないなか、同点とか、一番苦しい状況でみんな自分らしい投球をしてくれている。それが勝ちにつながっています。 -甲子園95周年で登板 選手はあんまり考えてプレーすることはできない。みんな1つ1つが積み重なったものが歴史になっていく。そういう意味では僕らが何とか歴史のなかに刻み込めるように明日からも頑張っていきたい。 -藤浪は粘った。代えどきは難しかったか -もう、俺のなかではあそこが、いっぱいいっぱいかなというところ。そういう判断。 -投球内容は 今日は晋太郎の投球ができたかといえば、できてない。それでも降板するときに、あの内容であれだけの拍手をもらえるのは、誰でもあるものじゃない。俺は「晋太郎、頑張れ」っていうファンの思いだと思う。悪いところを言い出したら簡単。でも、アイツもここまで戻ってくることはできた。今度は自分自身の投球で勝つとか、勝たせるというのが次の課題。

◆中日は阪神藤浪を攻略できなかった。 5回途中まで8四死球をもらいながら1得点で借金10に逆戻りした。与田監督は敗戦に複雑な表情。「あれだけ四死球をもらって、簡単にいかなかった。(藤浪は)決まった球は球速も含めいい球だった。しかし、恐怖心をぬぐい去るのは難しい」と、話した。左投げ右打ちのロメロの打席での送りバントのサインも「踏み込んで頭に球が来たらと。(判断は)難しかった」と、普段とは違うシチュエーションに困惑していた。

◆阪神藤浪晋太郎投手(25)が今季初登板初先発で初勝利を逃した。8四死球と課題の制球難を克服できず、5回途中1失点で降板。同い年の北條史也内野手(25)の同点3号で黒星は免れたが、甲子園95周年の節目の日に、2年ぶりの本拠地勝利はならず、試合後、2軍降格が決まった。チームは逆転勝ちで、自力優勝の可能性が復活した。 藤浪は悔しさをにじませた。「ボール自体は(指に)かかったボールもあったんですけど、ちょっと制御しきれないというか。もっと自分の持っているいい感覚を出せたらというのが、正直なところです」。 甲子園にため息が漏れた。2回、先頭の京田に四球を与え、打席は木下拓。初球146キロ直球が内角高めに抜け、左肘上部を直撃した。4回1死一塁ではスライダーが高めに抜け、再び木下拓の左肘へ。スタンドはどよめきに包まれた。 課題の制球難に苦しんだ。初回、先頭の平田にフルカウントから四球。2死を奪うもビシエド、阿部を続けざまに歩かせ、2死満塁のピンチを招いた。「藤浪、がんばれー!」の声を背に受け堂上を空振り三振に仕留めたが、この回だけで36球を要した。 5回途中で降板するまで、8四死球を与えながらも1失点。勝負どころで打ち取る粘り強さは見せた。最速も155キロをマーク。しかし安定感を欠き、2軍戦8試合では防御率1・88、四死球も計43イニングで14個に抑えていながら、再び課題が露呈した。当初の予定通り、今日2日に出場選手登録を抹消され、出直しを図る。矢野監督は「次のチャンスはもちろん晋太郎自身がつかむもの。僕らもまた投げる姿を見たい。前進していると思う。その前進している部分と、自分で勝たせる投球をするための準備をして」と言った。 この日は甲子園球場が誕生して95周年。節目の日に、藤浪は完全復活とはならなかった。「試合前のキャッチボールの時から大きな声援をいただいて、マウンドに上がる時も今まで浴びたこともないような声援でもり立てていただいたのに、そのファンの方々の期待に応えることができず、悔しい投球となりました。次回こそは、その声援に応えられるように頑張ります」。完全復活を示せなかった悔しさを胸に、再び1軍のマウンドを目指す。【磯綾乃】 ▼阪神藤浪が5回途中1失点で降板。6四球、2死球の計8四死球だった。藤浪の1試合7四死球以上は過去6度あり、最多は15年9月3日の広島戦(7回で9四球)と、17年4月4日のヤクルト戦(5回で8四球、1死球)の「9」。今回はそれに次ぐ多さとなった。 <19年阪神藤浪のこれまで> ▼初の紅白戦登板 沖縄・宜野座キャンプで2月11日に初の紅白戦登板。2イニングで2安打1失点。 ▼投げ込み 2月19日にプロ入り最多の291球の投げ込み。同21日にも258球を投げるなどフォームをめぐって試行錯誤。 ▼初のオープン戦登板 2月24日、中日とのオープン戦に初登板。4回4安打3失点。6四死球だった。 ▼全員左打者との対戦 3月2日のソフトバンクとのオープン戦は7打者と対決したが、全員が左打者との対戦となった。2イニングを2安打無失点。腕を下げたスリークオーターを披露。走者がいない場面ではノーワインドアップだった。 ▼2軍調整決定 3月12日の中日とのオープン戦で4回無安打1失点だったが、3四球1死球。試合後、矢野監督は2軍調整を明言。 ▼2軍戦登板 5月18日広島戦(由宇)で実戦復帰してから8試合に先発し、計43イニングに登板。防御率1・88と安定した数字を残した。

◆阪神・藤浪晋太郎投手(25)が先発投手として今季初登板し、4回1/3、102球を投げ、4安打6四球2死球で1失点。試合は五回を終え1-1で、藤浪に勝ち負けはつかない。  藤浪は一回、先頭の平田にいきなり四球で歩かせたが、続く大島を一ゴロ、アルモンテを見逃し三振に切って取る。ビシエド、阿部に連続四球を与えて2死満塁のピンチを招くが、堂上を空振り三振に仕留め、36球を費やしながらもこの回を0点に抑えた。  二回も藤浪は先頭の京田に四球、続く木下拓に左腕への死球を与えながら、ロメロのバント失敗による三振、平田の一飛で2死とすると、続く大島の一二塁間へのゴロ性の打球が一走・木下拓に当たり(記録は安打)、この回も無失点で切り抜けた。  藤浪は三回先頭のアルモンテに一、二塁間を破る安打を許したが、ビシエドを左飛、阿部にはフェンス際まで運ばれながらも中飛に打ち取った。この際、一走のビシエドが二塁に進むが、離塁が早く、アピールプレイでチェンジとなる。  四回は一死から京田に二塁内野安打を許し、続く木下拓にはまたも左腕への死球。ロメロの犠打で2死二、三塁とされたが、平田を二飛に切って取り窮地を脱した。  ここまで毎回走者を出しながらも無失点に抑えていた藤浪だったが五回、先頭の大島に四球を与えると、アルモンテの中前打で無死一、三塁のピンチ。続くビシエドを泳がせながらも左犠飛を打ち上げられ、先制点を奪われる。藤浪は続く阿部を歩かせたところで降板、2番手の守屋にマウンドを譲った。

◆阪神・北條史也内野手(25)が1日の中日戦(甲子園)の五回1死で左翼へ3号ソロを放ち、同点に追いついた。  同期入団の藤浪が今季初先発したこの日。「8番・遊撃」で4試合ぶりに先発出場すると、五回に魅せた。1死走者なしで打席に入り、カウント2-2からの5球目。外角140キロを振り抜いた。打球は高々と舞い上がり、左翼席へ着弾。値千金の同点ソロで試合を振り出しに戻した。

◆阪神のジェフリー・マルテ内野手(28)が1日の中日戦の六回2死三塁で勝ち越しの中前適時打を放った。  カウント2-1からの4球目、147キロ直球を振り抜き、鋭い弾道で中前にはじき返した。3-2と1点を勝ち越す貴重な適時打に。直前には"相棒"のソラーテが無死一、二塁からへ遊ゴロ併殺に倒れていたが、頼もしい一振りで取り返した。

◆阪神の藤浪が先発で今季初登板した。4安打1失点ながら8四死球を与え、五回途中で降板。「結果を出したかったが、うまく制御できなかった」と肩を落とした。矢野監督は試合後、2軍降格とすることを明らかにした。  直球は最速155キロを記録したが、右打者に対して投球がすっぽ抜ける悪癖は改善されておらず、二、四回に木下拓に2打席連続死球。五回にビシエドの犠飛で先制を許し、続く阿部に四球を与えたところで降板し「もう少し長い回を投げないと話にならない」と反省しきりだった。  矢野監督は「チャンスは自分でつかむもの。次の晋太郎(藤浪)の姿を楽しみにしている」と奮起を促した。

◆中日のロメロは粘りの投球が報われなかった。6回8安打2失点。援護に恵まれず8敗目となったが「甲子園での登板と、阪神との対戦は初めてだったけど、しっかりと投げることができた」と振り返った。  蒸し暑い甲子園でも回を重ねるごとに直球の球速は上がった。四回からはコンスタントに150キロ台を記録。悔やまれるのは味方が先制した直後の五回、北條に許した同点本塁打だ。「反省するところは反省して、次の登板に向けてしっかり準備したい」と気持ちを切り替えた。 与田監督(ロメロに) 「うまく修正することができていた。(北條に浴びた本塁打は)中盤で走者をためるよりも勝負にいった」

◆阪神の救援投手陣が逆転勝利を呼び込んだ。六回を無得点に抑えた島本は、直後にチームが勝ち越して4勝目。「全力で腕を振った。四球も出したが抑えられてよかった」と笑顔を見せた。  先制された五回、なお1死一、二塁でマウンドに立った守屋は堂上、京田を連続三振に仕留めて流れを止めた。七回はジョンソン、八回は岩崎とつなぎ、3-1の九回は藤川が1点差とされながらも踏ん張った。  頼もしい働きに、矢野監督は「自分らしい投球をしてくれていることが勝ちにつながっている」と目を細めた。 守屋(五回に好リリーフ) 「三振を狙った。いいアウトの取り方ができた」 マルテ(六回に勝ち越し打) 「自分が全力でやることでチームが勝てばいい」

◆這えば立て、立てば歩めのなんとやら...この日は皆さまご同様に朝からドキドキしてました。それこそトイレのカレンダーにも8月1日に真っ赤なマーク...。日本中の虎党の皆さまは、どこかで8月1日をチェックしていたでしょう...。  トラ番新里公章によると「グラウンドに入るや、福留選手と梅野捕手が外野芝生で藤浪投手を囲んで何か声をかけていました」。みんながそれだけの気遣いをする...。それだけの期待される投手なのであるが、そのピリピリ感が逆に藤浪にノシかかるかもしれない。  もちろんわがサンスポ編集局もド緊張してた。まるで藤浪家の親戚一同みたいな空気で口数も心なしか少ない。運動部長大澤謙一郎もすっかり父親参観日の顔つきだ。そんなに入れ込んでどうする...とヒヤかしたら、大澤はマジで言ったのだ。  「先輩、覚えてますか? 2014年8月1日付の紙面。甲子園がちょうど90歳になったメモリアル企画で当時サンケイスポーツ専属評論家だった荒木大輔氏(現日本ハム2軍監督)と藤浪投手の"聖地の申し子特別対談"を企画したんですョ。藤浪投手は『10年後も甲子園のマウンドに上がりたい!』と言ってくれまして...。そしてその1日夜の甲子園90歳のバースデーの試合に先発して、DeNA相手に7連続三振の快投ですヮ。でも7回で133球で4失点で交代...この時は四球は2でした...」  やけに具体的に記憶してやがるなぁ...と思ったら、この日は阪神が延長十回、福留のサヨナラ打で勝った。当時デスクながら現場に出張っていた大澤が振り向くと、トラ番はすでにベンチ裏でてんやわんやの取材中。そこでヒーロー福留の記事を「俺が書くヮ」。1995年の入社時からPL学園高時代の福留を取材していた大澤は、サラサラと1面原稿を仕上げ、こう締めくくっている。  『虎党は右翼席でハッピーバースデーを歌い、名勝負の舞台となった聖地の誕生日を祝った。巨人に2・5差接近。パーティーはまだ終わらない』  それにね...と大澤は部長席から立ち上がって窓際虎ソナ班までやってきて、まだ続きをしゃべりたそうにしてたので、それにしても試合時間がかかり過ぎてるぞといったら、時計をみてシブシブ運動部に戻っていった。  そうなのだ。とにかく甲子園は藤浪にハラハラして脂汗が出た。拳をこんなに握りしめて阪神戦を見たのは久しぶりである。四回終了で藤浪クンは82球。ビュンビュン飛ばすロメロも同じ82球。四球4、死球2の藤浪に一喜一憂。ロメロは1四球で共に0点。変な気分になってきた。0-0で2時間、サウナに入って脂汗をかいているような圧迫感なのであります。  そして五回に藤浪は四球とアルモンテのヒットなどで1失点...矢野監督は102球であきらめた。その裏、ドラフト同期、高3夏の甲子園決勝で藤浪擁する大阪桐蔭と覇権を争った北條(光星学院)が同点ソロで藤浪の黒星を消した。六回にはマルテのタイムリーで勝ち越し!  スコアの点差とキレ味のなさだけが気にならなければ...この接戦は虎党にはまことにホロ苦さだけが沈殿していたかもしれない。矢野監督のメモをのぞいてみたいような、見たくないような...。

◆--リリーフ陣が粘った  矢野監督 「本当に点差がないなか、同点とか、一番苦しい状況で、みんな自分らしい投球をしてくれている」  --甲子園95周年  「それは選手はあんまり考えてプレーすることはできないですけどね。そうやってみんな一つ、一つが積み重なったものが歴史になっていくと思うんでね。そういう意味では、僕らが何とか歴史の中に刻み込めるように明日からも頑張っていきたいと思います」  --藤浪は粘りながらの投球。代え時は難しかった  「もう、俺の中ではあそこが、いっぱいいっぱいかな...というとこで。そういう判断」  --藤浪の降格について。期限は  「全然ない。それは期限決められるようなことじゃないから。チーム状況やそんなことがあるから。またそんなん言うたら無期限とか書かれるかもしれないけど、それはないから。チャンスがあればいつでも上げることはするし。チーム状況というか先発のバランスとかそういうのを考えたときに投げて抹消っていうのが、ある程度頭の中にあったことやから。別にきょうの内容みて『はい、抹消』ということではないし」

◆1日、95歳(周年)の誕生日を迎えた甲子園球場オジイちゃんが、今季初登板の悩める大器・藤浪晋太郎のマウンドを見て穏やかに笑った...。  ホホホ...。4回1/3を8四死球と相変わらずの暴れ馬じゃのう...。まあ良かろう良かろう。孔子の論語に『三十にして立つ』(30歳で自己を確立する)という言葉もあるわい。幸いに人生100年時代でワシが100歳になるときに25歳の晋太郎がちょうど30! 『紀寿』までの楽しみが増えたわい。ホホホ...。と、いろいろ言いたいことはあるけれど甲子園ジイちゃんと阪神の勝利、そしてこの先の藤浪の好投に期待して、きょうは黙っておくわー!!  若虎の守屋、島本をはじめ阪神の中継ぎ陣は本当に毎試合、とにかくお疲れさまなのだ!!  働き方改革で違法になるんじゃないかとハラハラ、ドキドキするくらいの仕事っぷりに、ただただ頭が下がります。  同点アーチの北條、決勝打のマルテ、貴重な追加点の梅ちゃんと打線にも中継ぎ陣の粘りが感染したのか、しつこさが出てきたのだ!! 月が替わってツキが変わる。8月は粘ってネチネチと白星を重ねていこーぜ!!

◆藤川は2点差の九回にマウンドに上がると、2安打1失点もリードを守り、今季3セーブ目。甲子園では2018年9月12日の中日戦以来のセーブだった。「2点差だったので、ああいう感じかな」。チームは長期ロードに入るが「もったいなかったところを反省して、また頑張ります」とベテランらしく気持ちを表した。

◆六回に3番手で登板した島本が4勝目。「前回失点してしまったので、とにかく全力で腕を振っていこうと思っていました」。7月30日の中日戦(甲子園)では2失点(自責0)していたが、しっかりリベンジ。チーム最多で自身経験のないシーズン43試合目の登板も「問題ないです」と力強く応えた。救援陣全体では21勝目で、ブルペンの強さを見せている。

◆梅野が2-1の八回に貴重な3点目をたたき出した。2死一、二塁から中前にタイムリー。「接戦だったので、あそこで取れてよかった」。守りでは制球に苦しむ藤浪を懸命にリード。「こういうゲームになったので、何とか粘ってくれたおかげという部分もある。あいつにとってもプラスになると思う」と語った。自身は6試合連続安打と上り調子だ。

◆制球に苦しむ今季初登板の藤浪を打ちあぐねた。五回途中で降板するまでに8四死球を得ながら、ビシエドの犠飛での1点のみ。与田監督は「(荒れ球への)恐怖心をぬぐい去るのは難しい。決まった球はよかった」と渋い表情だった。三、六、八回を除く6イニングで得点圏に走者を進めながら2得点。残塁は13を数えた。

◆乾いた音を響かせた。痛烈な打球を中前へ運ぶ。マルテが甲子園95周年の夜に花を添えた。値千金の勝ち越し打で矢野虎に白星をもたらした。  「(95周年だから)より、うれしいね。2勝1敗と勝ち越せたので、それも大きいと思います」  1-1の六回。"セクシータイム"ことソラーテが無死一、二塁で遊ゴロ併殺に倒れ、2死三塁でM砲が打席へ立った。  中日・ロメロの外角高め147キロに腕を目いっぱい伸ばして反応した。  二回にも左翼線二塁打を放っており、2安打1打点で7試合ぶり今季15度目のマルチ安打。さらにソラーテが1軍合流後、6試合すべて「H」ランプを灯してきた。  ソラーテが快音を鳴らせば、マルテがいの一番に飛び出し、ベンチ前に大ジャンプで出迎える。もちろん、盛り上げるだけじゃなく、日本野球の先輩としてアドバイスもしてきた。その姿に矢野監督は「すごく2人でわいわい言いながらベンチでも盛り上げてね。また、それがそういう結果にもつながってると思うので。相乗効果っていうのは、すごく見てても感じる」と声を弾ませた。  異国の地で戦う助っ人同士。「仲間が(走者を)かえせなければ、誰かがかえすことが大事なんです。だから、仲間という」とうなずいた。  お立ち台の最後では、照れくさそうに覚えたての日本語を披露した。  「アシタモ、オレガ、ヤル!」  マルテの表情が変わってきた。ソラーテとの2トップで引っ張っていく。 (新里公章)

◆苦しい投球だった。常にボール先行だった。それでも"決壊"はせず、虎党は拍手で迎えてくれたが、藤浪は当然、納得いくはずがなかった。今季初先発で4回1/3を1失点。何より8四死球が許せなかった。  「何とか苦しみながらも、とは思うんですけど。ゲームを壊さないというところでは、何とか...。でも、もうちょっと長いイニングを投げないと話にならないと思うので、そこは反省です」  一回、1球目、平田への153キロの直球でストライクを投じると甲子園が揺れたが、そこからは不安の連続だった。平田を歩かせて、3四球。2死満塁から堂上を何とか空振り三振に仕留めた。  フルカウント、フルカウント...。一回に36球を要し、二回まで57球。五回、ビシエドに左犠飛による1点のみで切り抜けたが、五回1死一、二塁で、一塁ベンチからタオルが投げ込まれた。  試合後、2日に抹消されることが決定-。矢野監督は右腕のポテンシャルを評価しながらも、厳しく決断した。  「悪いとこを言い出したら簡単やん。でも、アイツもここまで戻ってくることはできた。今度は自分自身の投球で勝つとかいうのが次の課題とかになってくると思う。俺はそういうふうに見ていきたい」  開幕前に直接膝をつき合わせ、2軍スタートさせることを決めた。2軍に落としてからは、登板機会を藤浪自身に任せる異例の方法で、ここまできた。"炎上"はなかった。でも、藤浪に求めるものは、もっと高い。だから、もう一度、はい上がってくる姿をみたい。  藤浪も現実を受け入れていた。  「(指に)かかった球もありましたし、雰囲気も悪くない球もあったんですけど、制御しきれなかった部分もあった。もうちょっと、自分の持っているいい感覚を出せたかな、というのが正直なところです」  マウンドに上がる前も、降板後も、甲子園からは大きな拍手と歓声が沸き起こった。みんなが完全復活の瞬間を心待ちにしている。次こそ、会心の投球で帰ってくる。 (箭内桃子) 藤浪について阪神・福原投手コーチ 「粘ったかなと。何とかね。球数はもともと投げる投手なので」 藤浪に2死球を受けた中日・木下拓 「痛かったですけど、僕みたいなバッターでも塁に出られるんで。むこうも痛かったんじゃないですか」 藤浪について中日・村上打撃コーチ 「あれだけ当てられると、選手に『勇気を持って死ぬ覚悟でいけ』とはいえない。次、対戦するときはやっつけたい」

◆甲子園95周年、おめでとう! さすが、北條や! 阪神は五回、北條史也内野手(25)のソロ本塁打で追いつき、中日に逆転勝ち。高校時代、ともに聖地を沸かせた藤浪晋太郎投手(25)の黒星を消した。2日の広島戦(マツダ)から本拠地を高校球児に明け渡し、夏のロードに突入。夏の奇跡を起こしてくれ!  マウンドで必死に戦う同級生を、どうしても助けたかった。真夏の夜空に7年の月日を超えた白球が舞う。黄色い大熱狂の中、北條はホッと笑った。藤浪の負けを消す3号ソロで、甲子園の"95歳"を祝った。自力優勝の可能性を再び灯し、お立ち台で笑顔が弾けた。  「めっちゃうれしいです! (藤浪には)マウンド降りるの早かったな、と思ってみていたんですけど、その次の回に負けを消せて、よかったです」  2013年ドラフトで同期として入団した藤浪が今季初登板。4回1/3を投げ8四死球と苦しむ中、何度もマウンドに足を運んで声をかけた。「アイツはそういうの、いった方がいい」。1点を追う五回1死、打席に立った。140キロ直球を振り抜くと、白球は浜風にも押され左翼席に着弾。7月24日のDeNA戦(甲子園)以来の一発で試合を振り出しに戻し、ベンチで藤浪と弾ける笑顔でハイタッチだ。  「(藤浪は)同期で同級生。1人しかいないし、エグい球を持っている。普通に投げたら抑えられる力があると、みんなが思っている。これから抑えてくれると思う」  値千金の同点弾だけでなく、七回1死二、三塁の守備で福田の打球は北條のもとへ。本塁封殺で同点を許さなかった。矢野監督も「ジョー(北條)自身が自分で必死と思う。ベンチで声出す、練習も手を抜かない、すべてで手を抜くことのない選手なんでね」と、ハッスルに目を細めた。  青森・光星学院(現・八戸学院光星)高時代、2年夏から3季連続準V。甲子園通算29打点は清原和博(PL学園高)に並ぶ史上最多記録で、3年の春と夏は藤浪擁する大阪桐蔭高と決勝で戦った。この日が「甲子園の誕生日」というのは、試合前に知ったという北條。藤浪にも負けない"申し子"は「虎の北條」として歓喜へと導いた。  藤浪や大山、近本、木浪、小野、斎藤、長坂ら同級生は11人いるが、実は"北條世代"かもしれない。今春のキャンプイン前夜、沖縄・宜野座への切符を手にした先の7人とともに"94年会"を開催した。その幹事を務めたのが北條。予約したお店で肉をつつき、球春到来に向けて精力をつけた。  「だって、俺がやらな、誰もやらへんもん」  照れくさそうに笑うが、北條が左肩の亜脱臼で不参加だった昨秋のキャンプでは開催されなかったイベント。グラウンドの内外で、7年目の25歳が頼れる背中を見せてくれる。  「ロードが続くんですけど、ビジターでも熱いご声援、よろしくお願いします!」  2日からは甲子園を高校球児に明け渡し、7カード21試合の夏のロードに入る。まずは3位広島との直接対決。大舞台に強い北條が、熱く、熱く、戦っていく。 (竹村岳) ★北條と甲子園  藤浪&森(現西武)のバッテリーで大阪桐蔭が甲子園春夏連覇を達成した2012年。ともに決勝戦で敗れたのは光星学院(現八戸学院光星)だった。光星学院は11年夏も甲子園で準優勝しており、3季連続の準V。北條は4番として3年夏の甲子園で4本塁打。甲子園通算29打点は清原和博(PL学園)に並ぶ史上最多記録だった。

◆藤浪は五回途中で4安打1失点だった。が、その一方で8四死球。今季初登板の緊張もあっただろうし、プレッシャーも感じていただろうが、力を発揮できたとは思えない。常に塁上を賑わせた投球は決して褒められた内容ではない。  五回、阿部を歩かせた時点での交代も、矢野監督が正解。あのまま投げていたらズルズル失点した可能性は大きい。この投球を見て、技術的に特に言うべき事もない。  ただ、「次」を考えるためにもこの試合をしっかり心に刻んでほしい。1つアウトを取ったときのあの大声援。一回をゼロに抑えたときの声援。交代を告げられベンチに戻るときの声援。こんな声援をもらえる選手は、そうはいない。みんなが応援してくれたことを絶対に忘れてはいけない。  抹消されるということなので、しばらくファーム調整となる。いろいろ考えることだろう。その際に、もう自分と戦わなくていい。ファンの後押しがあったこと、待っていてくれたことを感じながら練習すればいい。そうすれば、この試合が財産となる。前向きに。必ずいい結果がついてくるはずだ。 (サンケイスポーツ専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
53411 0.564
(↓0.006)
-
(-)
48458
(+2)
385
(+8)
122
(-)
57
(-)
0.267
(↓0.001)
3.780
(↓0.04)
2
(-)
DeNA
50453 0.526
(↓0.006)
3.5
(-)
45408
(+2)
384
(+4)
110
(-)
29
(+1)
0.249
(-)
3.580
(↓0.01)
3
(-)
広島
50463 0.521
(↑0.005)
4
(↑1)
44406
(+8)
397
(+2)
100
(+2)
56
(-)
0.251
(↑0.002)
3.470
(↑0.01)
4
(-)
阪神
45485 0.484
(↑0.006)
7.5
(↑1)
45360
(+3)
402
(+2)
66
(+1)
67
(+1)
0.251
(↑0.001
3.480
(↑0.01)
5
(-)
中日
43530 0.448
(↓0.005)
11
(-)
47363
(+2)
380
(+3)
55
(-)
51
(-)
0.261
(-)
3.890
(-)
6
(-)
ヤクルト
38582 0.396
(↑0.007)
16
(↑1)
45427
(+4)
501
(+2)
104
(+1)
39
(+1)
0.238
(-)
4.690
(↑0.03)