巨人(★2対8☆)広島 =リーグ戦17回戦(2019.08.01)・東京ドーム=
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広島
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巨人
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勝利投手:野村 祐輔(5勝3敗0S)
敗戦投手:メルセデス(6勝6敗0S)

本塁打
【広島】松山 竜平(4号・4回表ソロ),坂倉 将吾(1号・9回表3ラン)

  DAZN
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◆広島は0-1で迎えた4回表、松山にソロが飛び出し同点とする。そのまま迎えた7回には、代打・磯村の適時打などで一挙4点を奪い、勝ち越しに成功した。投げては、先発・野村が6回1失点の好投で今季5勝目。敗れた巨人は、打線が3回以降わずか3安打と振るわなかった。

◆巨人は1回1死一塁から丸の左翼線への適時二塁打で先制した。先発メルセデスは3回まで4安打無失点に抑えた。 広島は4回に松山の4号ソロで同点に追い付いた。先発野村は6回まで4安打1失点。巨人メルセデスは7安打1失点に抑えた。 広島は同点の7回に代打磯村の勝ち越し適時打などで4得点。9回は代打坂倉が3ランを放った。野村5勝目。巨人は4カード連続で負け越した。メルセデス6敗目。

◆首位巨人が宿敵広島に逆転負けし、昨年6月7日の楽天戦以来となる4カード連続負け越しが決まった。 7回に4点を勝ち越された場面について、原辰徳監督は「3度のバントケースを全部セーフにしてしまうのはミスでしょうね」と指摘した。無死二塁から、小飛球になったバントをメルセデスと小林がお見合い(記録は内野安打)。続く代打磯村には、バントの構えから3ボールとカウントを悪くして勝ち越し打を浴び、1番西川の三塁前へのバントは内野安打にした。指揮官は「エラーはつかないけどスキを見せた」と言った。 5試合ぶりに4番に復帰した岡本は、6回に左翼フェンス直撃の二塁打を放つも、8回2死二塁では3球三振。原監督は「彼はまだ若い。若武者として戦ってね、どういう結果が出ようが、明日になればまた立ち向かうことが大事」と奮起を期待する。対広島は4カード連続負け越しで、対戦成績は5勝11敗1分けになった。

◆広島野村祐輔投手(30)が、6回4安打1失点で今季5勝目を挙げた。初回に巨人に1点を先制された後は球威が戻った直球を軸に持ち球を駆使して的を絞らせず、代打が送られた7回に打線が一挙4点を勝ち越した。1軍復帰後は連勝。チームも首位巨人に連勝して、最大12ゲーム差から7月2日以来の4ゲーム差まで接近。後半戦は12勝3敗と強さが戻ってきた。根気強く両サイドを突き、守備を信じて打たせて取った。野村の投球スタイルで巨人打線を封じた。真っすぐを軸に、カーブやスライダーなど横の変化だけでなく、チェンジアップで縦の変化もつけた。的を絞らせず、味方の援護を待った。同点の7回、自身の代打磯村のヒットエンドランで勝ち越し点が生まれた。 「先制されたが、そこから粘ることができ、しっかりとゲームが作れたことが良かったです。序盤は球が少し高かったですが、徐々に修正して低めにもしっかり投げられることができました」 立ち上がりはフォームがばらついた。リリース後に体が一塁側に流れ、球もばらついた。1回に丸の適時二塁打で先制点を許したが、最少失点でしのいだ。2回以降はきっちりと修正。走者を出しても落ち着いていた。3回は一塁走者をけん制で刺し、4回はファウルフライを自らつかんだ。 7月25日に再昇格するまで約1カ月半、2軍でもがいた。不振の原因は直球の質の低下だった。両サイドに投げ分けられても痛打され、変化球も見送られる。悪循環が2軍調整を招いた。150キロの速球を投げられる投手ではなく「質が大事。140キロでも打者に速いと感じさせられる」というスタイルを信条とするだけに、球質は投球の土台となる。 2軍で体の使い方を見つめ直し、走り込んできた。コーチだけでなく、先輩捕手の厳しい助言も胸に刻んだ。「悔しかったですし、チームの力になれなくて残念だった。(後半戦は)自分ができることをやりたい」。覚悟を胸に抱いてマウンドに上がっている。 5勝目を手にし、チームを連勝に導いた。後半戦のキーマンに野村の名前を挙げた緒方監督も「立ち上がりバランスが悪くて球が来ていなかったけど、修正できた。立ち直ってくれたから試合が締まった」とたたえた。チームとともに反攻に燃える右腕が、8月を白星発進させた。【前原淳】 ▽広島会沢(野村と先発バッテリー)「持ち味の低めを意識して3回以降投げてくれた」 ▽広島佐々岡投手コーチ(先発野村に)「真っすぐの切れが良かったし、切れもあった。シュート回転していたのが、3回以降修正してくれた。右、左関係なく内角を攻めたのも大きい」

◆緒方監督のタクトがさえた。同点の7回無死一、二塁。代打磯村が3ボールからのバントをファウルにすると、続く5球目はエンドランに切り替えた。バントの構えからヒッティングして、高く弾んだ打球は三塁手の頭上を越えた。スタートを切っていた二塁走者曽根は一気に生還。勝ち越し点を奪い、さらに勢いづいた。バント安打から2本の適時打で突き放した。打者9人6安打で4得点。つなぎの攻撃とともに、優勝争いに広島が帰ってきた。 緒方監督 しっかり切り替わったサインの中で選手が動いてくれた。しっかりやってくれた。 中軸の安定が広島の復調を支えている。1番西川と4番鈴木の94年生まれコンビが後半戦をけん引。エンドランで勝ち越した直後、西川がバント安打でチャンスを広げ、1死満塁から鈴木が2点適時打で中押し点を奪った。後半戦の打率は西川が4割、鈴木も3割8分1厘で打線を活性化させている。 不振だった大砲にも復調気配だ。4回に同点弾を放ったのは7月まで打率1割台だった松山。巨人メルセデスの浮いた真っすぐを右中間スタンドに運んで流れを変えた。「前半戦、全然力になれなかったので、後半戦は僕がやらないといけない」。チーム浮上のキーマンと自負する松山が復調すれば、打線により厚みが増す。 新顔も出てきた。9回は代打の3年目坂倉のプロ初本塁打の3ランでダメ押し。中軸に復調選手と若手がかみ合い、4カード連続勝ち越し。巨人とは7月18日に今季最大12ゲーム差あったが、4ゲーム差にまで縮めた。緒方監督は「若い選手が多いだけに失敗もするだろうけど、結果が出れば自信にしてくれればいい。経験を積んで成長していってほしい」と相乗効果に期待する。敗戦と勝利、失敗と成功を繰り返しながら、緒方広島が浮上してきた。【前原淳】

◆広島が同点の7回に打者9人の攻撃で4点を奪うと、9回には坂倉のプロ初本塁打となる3ランで突き放した。先発野村が5勝目を挙げ、チームは4カード連続勝ち越し。首位巨人とのゲーム差を4ゲーム差に縮めた。広島緒方孝市監督(50)の談話は以下の通り。   -首位巨人に勝ち越し 緒方監督 祐輔でしょう。立ち上がりちょっとバランスが悪くて球が来ていなかったけど、修正できた。立ち直ってくれたから試合が締まった。 -再昇格から安定している 緒方監督 フォームだけ、バランスだけ。きちっとしたフォームで投げられれば(大丈夫)。1、2回は全然ダメだったけど、大したもの。3回から修正して別人の投球をしてくれた。7回も行かせる予定だったけど、攻撃の中で仕方なく交代になった。 -7回は打者9人の攻撃 緒方監督 バントは硬くなるね。 -その後のエンドランがはまった。 緒方監督 作戦(のこと)はいい。しっかり切り替わったサインの中で選手が動いてくれた。しっかりやってくれた -8月いい形でスタート 緒方監督 1試合1試合は変わりなく、次の試合に向かって準備していく。 -打線に本来の粘りが戻ってきたのでは 緒方監督 若い選手が多いだけに失敗もするだろうけど、結果が出れば自信にしてくれればいい。経験を積んで成長していってほしい。

◆育成から7月26日に支配下登録された巨人堀岡隼人投手が、プロ初登板で初三振を奪った。 6点差に広げられた直後の9回2死から急きょ登板。広島会沢を最速150キロの直球で追い込むと、最後はカットボールで空振りに仕留めた。記念球を受け取ったが「バッグに入れたまま横浜への荷物に出しちゃいました」と天然ぶり? を発揮。「チャンスをもらえてうれしかったです」と初々しく喜んだ。

◆広島が今季50勝目を挙げ、7月18日にあった巨人との最大12ゲーム差を4ゲーム差へ縮めた。 今季の広島は4月16日借金8→6月1日貯金14→7月18日借金6→8月1日貯金4と好不調が激しく、一時は2桁貯金から借金へ転落。2桁貯金→借金→2桁貯金は02年ダイエー(貯金10→借金3→貯金10)が記録しているが、ダイエーは最終的に貯金8の3位。2桁貯金から借金に転落したチームが、再び盛り返して優勝したケースは過去にない。 広島は6~7月に11連敗しており、2桁連敗チームの優勝も過去にない。ここから広島が逆転優勝すれば、「史上初」の記録がいくつも付いてくる。

◆巨人炭谷銀仁朗捕手(32)が1日、広島17回戦(東京ドーム)の守備中に右手人さし指を痛め、6回の守備から途中交代した。 都内の病院で検査を受け、今後については2日の状態を見て判断する。

◆3位広島が首位巨人に連勝して1カ月ぶりに4ゲーム差に接近した。1-1の7回に代打磯村の適時打など5連打を含む6安打で一挙4点を勝ち越し。9回は代打坂倉のプロ1号の3ランでダメを押した。7月2日以来の4差で、同18日の最大12差からじわじわ詰めてきた。リーグ3連覇中の王者が、後半戦に入って12勝3敗と盛り返し、2位DeNAを含めたペナント争いは混沌(こんとん)としてきた。 緒方監督のタクトがさえた。同点の7回無死一、二塁。代打磯村は3ボールからのバントをファウルにすると、続く5球目はエンドランに切り替えた。バントの構えからヒッティングし、高く弾んだ打球は三塁手の頭上を越えた。スタートを切っていた二走・曽根は一気に生還。勝ち越し点を奪い、さらに勢いづいた。バント安打から2本の適時打で突き放し、この回打者9人6安打で一挙4得点。つなぎの攻撃とともに、V争いに広島が帰ってきた。 緒方監督 しっかり切り替わったサインの中で選手が動いてくれた。しっかりやってくれた。 中軸の安定が広島の復調を支えている。1番西川と4番鈴木の同学年コンビが後半戦をけん引。エンドランで勝ち越した直後、西川がバント安打でチャンスを広げ、1死満塁から鈴木が2点打で中押し点を奪った。後半戦の打率は西川が4割、鈴木が3割8分1厘。好成績で打線を活性化させている。 不振だった大砲の復調気配も心強い。1点ビハインドから同点弾を放ったのは7月まで打率1割台だった松山。巨人メルセデスの浮いた真っすぐを右中間席に運んで流れを変えた。「前半戦、全然力になれなかったので、後半戦は僕がやらないといけない」。チーム浮上のキーマンと自覚する男が復調すれば、攻撃陣の厚みはより増す。 そして新顔も出てきた。9回は代打の3年目坂倉のプロ初本塁打でダメ押し。中軸に復調選手と若手がかみ合い、4カード連続勝ち越しを決めた。7月18日までは12ゲーム差まで離されていた首位巨人の差を、4ゲームにまで縮めた。緒方監督は「若い選手が多いだけに失敗もするだろうけど、結果が出れば自信にしてくれればいい。経験を積んで成長していってほしい」と相乗効果に期待する。敗戦と勝利、失敗と成功を繰り返しながら、緒方広島が浮上してきた。【前原淳】 ▼広島が今季50勝目を挙げ、7月18日にあった巨人との最大12ゲーム差を4ゲーム差へ縮めた。今季の広島は4月16日借金8→6月1日貯金14→7月18日借金6→8月1日貯金4と好不調が激しく、一時は2桁貯金から借金へ転落。2桁貯金→借金→2桁貯金は02年ダイエー(貯金10→借金3→貯金10)が記録しているが、ダイエーは最終的に貯金8の3位。2桁貯金から借金に転落したチームが再び盛り返して優勝したケースは過去ない。広島は6~7月に11連敗しており2桁連敗チームの優勝も過去ない。ここから広島が逆転優勝すれば「史上初」の記録がいくつも付いてくる。

◆広島は松山に力強さが戻ってきた。0-1の四回1死からメルセデスの直球を右中間席に放り込み「割り切っていった。しっかりと振り抜くことができた」と納得の4号となった。  7月30日に4月11日以来の本塁打となる3ランを放った。1試合欠場を挟んで打ち込んだアーチに加え、左翼守備では一回に坂本勇の左中間への打球をランニングキャッチ。「今は状態がいい。これを続けていきたい」と満足げだ。前半戦は打率が2割にも届かない不調だったベテランが、夏場に調子を上げてきたのは心強い。

◆広島の野村が復帰後は2連勝。外角中心に球を出し入れしつつ、効果的に胸元や膝元を突いた。七回に自身の代打磯村が勝ち越し打を放つなどの猛攻があり、5勝目を手にし「不安定だったけど、立て直して投げられた」と振り返った。  一回に1点先制されたが、体勢が左に流れるのを修正。1-1の六回2死二塁では亀井を空振り三振に仕留めた。不振による2軍調整から戻ってきた実力者は、今後の巨人戦でも頼りになりそうで、「まだ試合がたくさん残っている。力を出せるように頑張りたい」と力投を誓った。

◆先月に支配下選手となった巨人の堀岡がプロ初登板を果たした。点差が開いたことで、急きょ九回2死からマウンドに上がり、会沢を変化球で空振り三振に仕留めた。「思い切りいこうと思っていた。すぐにチャンスをもらえてうれしかった」と喜びを口にした。  青森山田高から2017年に育成ドラフト7位で入団。将来性豊かな20歳の速球派について、原監督は「彼にとっては非常に良かった。真っすぐもスライダーもフォークボールもなかなかいいと思います」と評価した。

◆巨人の炭谷が六回の守備から小林と交代した。今季加入した捕手は試合後「何も言えません」と話すにとどめたが、右手の指に包帯が巻かれており、痛めたとみられる。

◆巨人・炭谷銀仁朗捕手が広島17回戦(東京ドーム)に先発出場し、六回の守備から退いた。守備で右手人さし指を負傷したとみられる。今後の出場は状態を見て決める。

◆野村が6回4安打1失点で5勝目。「不安定だったけれど、立て直して投げられた。何よりアツさん(会沢)のおかげです」。三回以降は持ち前の制球力で、効果的に胸元や膝元を突いた。前回7月25日の中日戦(マツダ)の6回5安打3失点に続き、復帰後2戦2勝と復調した右腕を、佐々岡投手コーチも「内角を攻められていた」と評価した。

◆7月26日に育成選手から支配下登録された堀岡が初昇格し、九回に7番手で登板してプロデビュー。20歳の右腕は会沢から空振り三振を奪って役目を終え「すぐにチャンスをもらえるのはうれしい。(喜びと安心は)両方ですね」と振り返った。記念球を受け取り「このボールも返ってくるんだと思いました」と初々しかった。

◆高卒3年目の21歳、坂倉がプロ初本塁打を放った。「強く振ろうと思っていた。入るかわからなかったが、頭を越えてくれると思った」。九回2死一、三塁で代打として登場すると、一走・鈴木の二進後、大竹の内角低め146キロの直球を右翼席に放り込んだ。日大三高から2017年ドラフト4位で入団した期待の捕手が、バットでアピールした。

◆原監督は1-1の同点から4失点した七回を振り返り、「3度のバントケースを全部セーフにしてしまう。このへんはやっぱりミス」と苦言を呈した。打者・田中広の場面でメルセデスと小林がお見合い(記録は内野安打)。続く磯村のバスターエンドランで勝ち越され、西川の場面も三塁手・田中俊の出足が遅れて内野安打となった。田中俊は「アウトにできるところだと思った。練習して頑張ります」と反省しきりだった。 七回途中4失点で6敗目の巨人・メルセデス 「六回まではリラックスしていいフォームで投げられた。こういう状況でも、やるべきことは最少失点に抑えてチームに貢献すること」

◆「ラッキーセブン」に試合が大きく動いた。広島が七回に一挙4得点の猛攻。緒方監督が勝負の月と位置づける8月を白星で発進し、首位巨人との大事な3連戦を2勝1敗と勝ち越した。  「選手はしっかりやってくれた。1試合1試合変わりなくやるだけ。次の試合に向かって準備していきたい」  試合後は淡々と振り返ったが、采配は雄弁だった。1-1の七回。無死一、二塁の好機で、動いた。代打・磯村に相手の意表を突くバスターエンドランのサインを出し、見事に成功。打球は高く跳ねて、三塁・田中俊の頭上を越えた。  奇襲での勝ち越し打に磯村は「絶対に前に転がす意識だった。点につながって良かった」と充実の表情。その後、菊池涼の左前適時打で1点を奪うと、なお1死満塁で鈴木が中前へ2点打。九回には代打・坂倉がプロ初本塁打となる3ランと采配がズバリと当たり、終わってみれば8-2の大差で勝利を収めた。  執念も実った。0-1の二回1死一、三塁の守り。メルセデスのバントを捕球した捕手・会沢が本塁へ突入してきた三走・ゲレーロをタッチしたが、判定はセーフに。しかし緒方監督がリクエストし、リプレー検証の結果、判定が覆った。  七回にも、磯村の勝ち越し打の後の西川の三塁へのバントを巡り、この日2度目のリクエスト。こちらも判定がアウトからセーフに覆り、その後の追加点を生んだ。  攻めのタクトをふるった指揮官は「(選手は)失敗もするけど、結果を出して自信にしてもらいたい」とうなずいた。4カード連続の勝ち越しで、首位巨人とのゲーム差を4、2位のDeNAとも0・5に縮めた。今季11勝5敗1分けの巨人とは、8月は直接対決があと6試合、組まれている。セ・リーグ4連覇を狙う赤ヘルが勝負の夏に奇跡を起こす。 (柏村翔)

◆セ首位の巨人は1日、広島17回戦(東京ドーム)で投手陣が終盤に崩れて、2-8で連敗。4カード連続の負け越しを喫した。この日はチームの勝ち頭で11勝を挙げている山口俊投手(32)が右肘周辺の筋肉に張りを訴え、出場選手登録を抹消された。今季はチームでただ一人、開幕からローテーションを守り続けていた右腕を欠く苦しい状況に陥り、現時点での復帰時期は未定。5年ぶりのV奪回へ疾走してきた原巨人に暗雲が漂ってきた。  東京ドームに、G党のため息が充満する。七回に4点、九回に3点と終盤に引き離され、4カード連続の負け越し。悔しい敗戦に原監督は唇をかんだ。  「投手陣は頑張っているよ。終わったことをぐじぐじ言ったって始まらない。明日からまたやっていくということ」  スタミナ面に不安を残す先発のメルセデスが七回に力尽きた。3連覇中の広島にはこれで5勝11敗1分け。あと2敗すると、2015年から5年連続の負け越しが決定する。  試合前には、緊急事態が発生した。開幕から先発ローテーションを守ってきた山口が、右肘周辺の筋肉に張りを訴え、出場選手登録を抹消された。7月30日の広島戦(東京ドーム)で11勝目を挙げたばかりで翌31日の試合前練習ではキャッチボールも行っていたが、その際に右肘に違和感を訴えたもようだ。  ここまでいずれもリーグトップの11勝、防御率2・55、勝率・846、131奪三振の好成績でG投を引っ張ってきたタフネス右腕だが、現状で復帰時期は未定となっている。宮本投手総合コーチは「(診断結果は)そんなに重くはない。僕たちがサイドブレーキを引きながら止めている感じ」と軽症を強調。原監督は「少し早めの夏休み。(最短の)10日間で帰ってくることを期待している」と早期回復を願った。  山口を欠く先発陣は火の車だ。2日からのDeNA3連戦(横浜)は菅野、今村、桜井が先発。問題は6日の中日戦から始まる9連戦だ。前日31日に4敗目を喫したD1位・高橋(八戸学院大)が登録を外れ、先発陣はメルセデスを含めて現在4枚という緊急事態になっている。  救援の野上を中日3連戦で先発に再転向させるプランが浮上し、他の先発陣も中5日の登板間隔に詰めていく。3位・広島にも4ゲーム差まで迫られた。先発の柱・山口が不在の間は、投手陣が一丸となってカバーするしかない。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
53411 0.564
(↓0.006)
-
(-)
48458
(+2)
385
(+8)
122
(-)
57
(-)
0.267
(↓0.001)
3.780
(↓0.04)
2
(-)
DeNA
50453 0.526
(↓0.006)
3.5
(-)
45408
(+2)
384
(+4)
110
(-)
29
(+1)
0.249
(-)
3.580
(↓0.01)
3
(-)
広島
50463 0.521
(↑0.005)
4
(↑1)
44406
(+8)
397
(+2)
100
(+2)
56
(-)
0.251
(↑0.002
3.470
(↑0.01)
4
(-)
阪神
45485 0.484
(↑0.006)
7.5
(↑1)
45360
(+3)
402
(+2)
66
(+1)
67
(+1)
0.251
(↑0.001)
3.480
(↑0.01)
5
(-)
中日
43530 0.448
(↓0.005)
11
(-)
47363
(+2)
380
(+3)
55
(-)
51
(-)
0.261
(-)
3.890
(-)
6
(-)
ヤクルト
38582 0.396
(↑0.007)
16
(↑1)
45427
(+4)
501
(+2)
104
(+1)
39
(+1)
0.238
(-)
4.690
(↑0.03)