楽天(☆1対0★)ソフトバンク =リーグ戦16回戦(2019.07.20)・楽天生命パーク宮城=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ソフトバンク
0000000000510
楽天
00000001X1300
勝利投手:森原 康平(2勝0敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(1勝5敗25S))
敗戦投手:椎野 新(3勝2敗0S)
  DAZN
チケットぴあ 楽天戦チケット予約 ソフトバンク戦チケット予約
◆楽天が接戦を制した。楽天は両軍無得点で迎えた8回裏、浅村の犠飛で試合の均衡を破る。投げては、先発・釜田が4回無失点。その後は救援陣が踏ん張り、最後は守護神・松井が1点を守り抜いた。敗れたソフトバンクは打線が散発5安打と沈黙し、6連敗を喫した。

◆楽天釜田佳直投手(25)のソフトバンク戦は通算15試合に登板して0勝4敗。 通算21勝の釜田は9球団から白星を挙げており、0勝は1試合しか投げていない阪神戦とソフトバンク戦だけ。16試合目で初勝利を挙げられるか。

◆ソフトバンク和田毅投手(38)が5回途中で右足太ももを痛め途中降板した。 雨で試合開始が30分遅れ、霧雨が降る中でのマウンドで、4回まで無失点投球。5回も先頭ウィーラーを遊飛に打ち取り、続く堀内に3球目を投げた瞬間にマウンドで崩れ落ちた。右足太もも付近を気にしながらベンチへ戻ったが、続投不可能で高橋純に交代した。 和田は「右足の太もも裏に違和感を感じ、降板することになってしまった。チーム、中継ぎ陣に迷惑をかけ申し訳ない」とコメントした。 チームが今季初の5連敗中でのマウンド。「調子はあまりよくありませんでした。ただ、チーム状況があまりよくないことはわかっていたので、0点で抑えることだけを考えて投げた」と、チームのことを考えて「0」を並べていた。 左肩痛から6月に復帰し、先発の柱としてチームを支えていたベテラン左腕が離脱となると、ますます厳しい状況となりそうだ。

◆5月14日の日本ハム戦以来となる今季4度目の先発マウンドに上がった楽天釜田佳直投手(25)は、4回3安打無失点で降板した。 岸が体調不良で先発を回避し、巡ってきたチャンス。2回2死一、三塁のピンチをしのぐなど、3回までは球数を要しながら毎回の6三振を奪う投球。4回には下位打線への2四球などで2死満塁とし、無失点で切り抜けたものの、ここまで83球。0-0の5回から青山の救援を仰ぎ、4月21日以来の2勝目はならなかった。 「調子は悪くなかったです。立ち上がりの投球で追い込んでからの決め球が決めきれず、球数が多くなってしまいました。長いイニングを投げたかったので申し訳ないです」と振り返った。

◆楽天釜田は2回2死一、三塁のピンチをしのいで3回まで無失点。ソフトバンク和田も2、3回と得点圏に走者を背負うも無失点。 楽天釜田は4回3安打で降板し継投に入った。ソフトバンクは和田が5回1死から緊急降板も、高橋純が抑え両軍無得点で終盤へ。 楽天は8回に浅村の犠飛で均衡を破り3連勝。森原が2勝目。松井が25セーブ目。ソフトバンクは今季初の6連敗。椎野が2敗目。

◆楽天がしたたかな攻めで1カ月ぶりの3連勝を飾った。8回1死から茂木が放った遊撃正面へのゴロがイレギュラー。ソフトバンク高田がはじく間に茂木が一気に二塁を陥れた。島内の内野安打で一、三塁とし、浅村が外角低めの速球を深々と運ぶ右犠飛で均衡を破った。 岸が体調不良を訴え先発回避も、代役の釜田から小刻みな継投で無失点。平石監督は「(茂木)栄五郎の走塁が大きかった。浅村もしっかり仕事をしてくれた」とうなずいた。

◆ソフトバンクが楽天に0-1で敗れ、工藤政権ワーストタイ、16年以来3年ぶりの6連敗を喫した。8回1死から遊ゴロがイレギュラーし、高田が失策。浅村の決勝犠飛につながった。 今季6度目の0封負け。後半戦5試合で4得点と、打線は湿りきっている。前日19日は怒気を隠さなかった工藤監督だが、この日は「チャンスは作れている。あと1本というところまできている」と、10残塁も相手より多い5安打で攻めたことを前向きにとらえた。 悪いときには悪いことが重なる。先発和田が5回1死、堀内への3球目を投げた後、マウンドに崩れ落ちた。「滑ったので踏ん張ったら嫌な感じだった」と右足太ももに違和感を感じ、途中降板。小雨、霧雨が降り続く悪条件の中「スパイクに土がべっとりとついていた。取っていなかった自分のミス」と、和田は悔やんだ。今後、病院で診察を受ける。「自分の感じとしては悪くないんじゃないか」と軽症のようだが、故障者続出の中、先発の柱である38歳のベテラン左腕まで離脱するとなると、チームへのダメージは大きい。 一時は2位に7ゲーム差をつけ、独走態勢に入りつつあったが、1日以来の2差に日本ハムが迫ってきた。和田の緊急降板にも高橋純、椎野が力投を見せた。工藤監督は「投手はよく粘ってくれている。打線が奮起することを期待したい。しっかり明日切り替えてやることが大事」と連敗脱出は近いと信じ、バスへと乗り込んだ。【石橋隆雄】 ▽ソフトバンク高橋純(5回途中から緊急登板も2回2/3を無失点)「早めに準備はしていた。工藤監督からも本当に落ち着いていけ、時間使っていいからという言葉をかけられ、落ち着けた」 ▽ソフトバンク江川(9回代打で今季初打席も空振り三振)「(打席には)落ち着いて行けたけど、次はもう少し違う姿を見せたい」

◆必殺仕事人のように、楽天のおのおのができることを全うした。 8回1死一、三塁から犠飛で均衡を破り決勝点を挙げた浅村。前日は右膝の違和感で途中交代し、今季2度目の指名打者で先発。タイミングに狂いが生じ「ふがいない思いが強い」と打撃でジレンマを抱えながら、より高確率で1点を取る方法にフォーカスした。「どうやったらフライが上がるか、ある程度分かっている。ただ『対投手』となると難しい。今できることを第一に考えて、打てなかったら実力不足と割り切った」。外角低め145キロでもきっちり角度を出し、右翼フェンス手前まで運んだ。 直前のチャンスメークもしたたか。1死から茂木の打球は遊撃正面へ。試合後は自打球の影響で足を引きずっていたが、即座にトップスピードに入った。雨で試合開始が30分遅れ、8回からは再び霧雨。「天然芝の球場で、ただでさえグラウンドが荒れてくる8回。何が起こるか分からないのは、ショートを守る自分が一番分かっている」。ソフトバンク高田がはじいた球が転がる間に、一気に二塁を陥れ、続く島内の内野安打で「犠飛でも1点」の状況をつくりだした。不動のリードオフマンは無安打でもチームをけん引した。 体調不良の岸が2日前に先発を回避しても、代役の釜田が4回無失点の粘投。5回からは充実のブルペン陣がゼロを並べた。1カ月ぶりの3連勝で3位に浮上した平石監督は「今日のことは忘れて、明日は明日」。ソフトバンクとの直近対決は3連戦3連勝の後、3連戦3連敗。再び3タテのお返しを決め、混パを演出する。【亀山泰宏】

◆腹をくくって、セットアッパーの座を不動のものにする。楽天森原康平投手(27)が、0-0のしびれる8回を無失点で切り抜けた。直後に浅村が犠飛で決勝点を挙げ、今季2勝目。チームは1カ月ぶりとなる3連勝を飾り、3位に浮上。首位ソフトバンクに4ゲーム差まで迫ってきた。森原は屈辱を糧にしている。2年目の昨季、9月に2試合抑えとして登板したが、いずれも失敗した。「みんながつないでくれたマウンドで打たれるわけにはいかない、と。意識した瞬間にガチガチに力んでしまった」。チームの敗戦に直結し、申し訳ない思いがあふれた。ただ、分かったことがある。「『やってやろう』が強すぎると良くない。1年間投げ続ければ、失敗することは、絶対にある。それをどれだけ少なくできるか」。肝が据わった。 0-0の8回。かつての自分なら固まってしまったかもしれない、しびれる場面だ。難なく先頭を打ち取った後、松田宣に粘られ四球を与えても動じない。釜元、明石を連続三振。最後は代名詞ともいえる力感のない腕の振りから149キロを外角低めにズバッと決め、静かに拳を握った。「持っている以上のものは出せない。1球1球、できることを冷静にやる」。その積み重ねが、6月12日のヤクルト戦から14試合連続無失点という結果に表れている。 趣味の読書ではビジネス本など幅広いジャンルに目を通す。「いろんな人の本を読むと、いろんな引き出しが生まれる。『悩むのは3分まで。それ以上は時間の無駄』とか勉強になる言葉も結構ある。ホリエモンさんとかも、めちゃくちゃ本出してるんですよ」。グラウンドでの成功や失敗はもちろん、移動中の時間に至るまで、森原はセットアッパーとして日々成長している。【亀山泰宏】

◆仙台の楽天生命パークでは5回裏終了に合わせ、隣接する陸上競技場から花火が打ち上がった。あいにくこの日は上空に霧がたち込め「大輪の華」も輪郭がかすんでしまった。 霧の向こうにかすむ花火は、連敗に苦しむソフトバンクを象徴しているようでもあった。連敗は6に伸びた。今季初の5連敗を喫した前夜(19日)、工藤監督は意気消沈の打撃陣、そして自戒するように首脳陣にも苦言を呈した。「狙い球などをしっかりと指示するのもベンチの仕事。徹底してやらせる」。先発・美馬に8回まで完全投球を許し、完敗。工藤監督にしては珍しく語気も強かった。だが心意気もむなしく、連夜の意気消沈である。 打線がいつでも活況ならベンチもどっしり構えていられるだろうが、プロ同士が戦っている。好不調の波もある。主砲グラシアルが抜け、チームの打力は下がったかもしれないが、気になるのはホークスの「本塁打依存」の攻撃スタイルである。12球団1の117本塁打が示すように、その破壊力は大きい。だが6連敗中、5試合は本塁打なし。6月中旬からの9連勝中は、逆に本塁打が出なかった試合は1試合だけだった。 今季、ソフトバンクのゲーム0本塁打の試合はこの日を含めて29試合。戦績は7勝20敗(2分け)となった。アーチを架ければ勝利の可能性が高まるのは当然ながら、やはりこの数字は本塁打への依存度が高いと言わざるを得ない。 好球必打もさることながら、チームとして「つなぐ」攻撃スタイルを徹底していかなければ、今後の戦いも厳しいものになる。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンクの和田が五回途中で降板した。0-0の五回1死で堀内へ3球目を投じた後、右太もも裏を押さえながらマウンドに倒れ込んだ。続投できずにそのまま退き「スパイクの裏に土がべっとり付いていた。そういうのを取らなかった自分のミス」ともどかしげだった。  10日の西武戦でも五回途中に下半身に張りを訴えて降板しており「前回と全く同じ形になってしまった。申し訳ない気持ちでいっぱい」と責任を痛感。今後は「自分としては大丈夫だと思う。100パーセントで投げられる状態をつくりたい」と話した。

◆3連勝で、首位ソフトバンクと4ゲーム差の3位に再浮上した。松井が九回を三者凡退に仕留めて25セーブ目。6月22日のDeNA戦以来のセーブに「みんなでつないだ。自分が打たれるわけにはいかない」と口元を引き締めた。この日は森山投手コーチの56歳の誕生日。「試合前から『勝利の記念球をくれ』といわれていたので渡せてよかった」と肩の荷を下ろした。 5番手で八回に登板して2勝目を挙げた楽天・森原 「自分にできることをやっていく」

◆既に今季ワーストとなっている連敗が3年ぶりの6となった。連敗中は計7得点と苦しみ、2位に2ゲーム差まで迫られた。工藤監督は「あと一本というところまで来ている」と前を向いた。牧原に代わる先発の遊撃手として高田を起用したことが裏目に出た。二回2死一、三塁、四回2死満塁のチャンスに凡退。定評ある守備でも八回に正面のゴロをはじく失策を犯し、犠飛での生還につなげられた。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
48374 0.565
(↓0.006)
-
(-)
54363
(-)
336
(+1)
117
(-)
77
(+1)
0.248
(↓0.001)
3.440
(↑0.03)
2
(-)
日本ハム
46394 0.541
(↑0.005)
2
(↑1)
54375
(+4)
353
(-)
61
(-)
37
(-)
0.256
(-)
3.680
(↑0.04)
3
(1↑)
楽天
44412 0.518
(↑0.006)
4
(↑1)
56386
(+1)
365
(-)
88
(-)
31
(-)
0.251
(↓0.001)
4.040
(↑0.05)
4
(1↓)
西武
44421 0.512
(↓0.006)
4.5
(-)
56443
(+1)
421
(+3)
96
(-)
93
(-)
0.257
(↓0.001)
4.280
(↑0.02)
5
(-)
ロッテ
40442 0.476
(↓0.006)
7.5
(-)
57381
(-)
374
(+4)
102
(-)
54
(-)
0.244
(↓0.001)
3.970
(-)
6
(-)
ORIX
38455 0.458
(↑0.007)
9
(↑1)
55306
(+3)
378
(+1)
57
(+2)
82
(+2)
0.234
(-)
3.850
(↑0.03)