DeNA(☆8対5★)広島 =リーグ戦14回戦(2019.07.16)・横浜スタジアム=
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広島
0300001015902
DeNA
00000440X8812
勝利投手:三嶋 一輝(4勝3敗0S)
敗戦投手:レグナルト(4勝2敗0S)

本塁打
【広島】鈴木 誠也(20号・7回表ソロ),バティスタ(19号・9回表ソロ)
【DeNA】ソト(26号・6回裏2ラン),宮﨑 敏郎(13号・6回裏2ラン)

  DAZN
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◆DeNAは3点を追う6回裏、ソトと宮崎に2ランが飛び出し、逆転に成功する。直後に同点を許すも、7回にロペスと佐野の連続適時打などで4点を挙げ、再びリードを奪った。投げては、3番手・三嶋が今季4勝目。敗れた広島は、投手陣が序盤のリードを守れなかった。

◆「8番遊撃」で先発出場の広島小園海斗内野手(19)が、プロ入り2度目のマルチ安打を記録した。 6月22日オリックス戦以来のスタメン出場となった小園は、2回1死一塁からDeNA上茶谷の外角球を中堅にはじき返した。プロ4本目の安打でチャンスメークすると、チームはこの回3点を奪った。 さらに4回は先頭で再び外角球を中堅へ。6月22日以来のマルチ安打となった。

◆1点を追う7回。広島の4番鈴木誠也外野手(24)が左中間席へ同点ソロを放った。貴重な同点弾が、4年連続20号となった。 3点リードを逆転された直後だった。7回2死走者なし。流れが相手に傾く中、鈴木は1ボールからDeNA3番手三嶋のスライダーを強振した。打球は左中間最深部に突き刺さった。「今日はチャンスで打ててなかったので、同点に追いつくことが出来て良かったです」と2度の好機で凡退した打席の借りを返した。

◆広島は2回に西川、バティスタの適時打で3点を先制。先発はアドゥワ。DeNAは打線が3回まで1安打。先発は上茶谷。 DeNAは3点を追う6回にソトの左翼場外弾の26号2ラン、宮崎の13号2ランで逆転。上茶谷は5回3失点(自責2)で降板。 DeNAは同点で迎えた7回にロペス、佐野の適時打などで勝ち越し。継投で締め連敗を止めた。7回に登板した三嶋が4勝目。広島は2番手レグナルトが誤算だった。

◆ハマの新打線が"創設2日目"で、ガッツリはまった。3点を追う6回。5回まで2安打のDeNA打線が火を噴いた。先頭の「2番」筒香が、中堅フェンス直撃の二塁打で口火を切ると、次打者のソトは、左中間場外弾となる推定135メートルの26号2ラン。1死一塁からは、宮崎が逆転の13号2ランを左翼に放り込んだ。 アレックス・ラミレス監督(44)も「すごくいい形で来ている。筒香は今シーズンでベストに近い状態。2日間で6回も出塁している。ソトにもすごく良い影響が出ている」。7、8回に四球を選んだ主砲、その次を打つソトとの関係性に強くうなずいた。 見せ場は、6回にとどまらず、同点となった7回にも訪れた。1死一塁から筒香、ソトが続けて四球を選び満塁。そこからロペス、佐野が勝ち越しの適時打を放った。ラミレス監督は「佐野のところは、代打の可能性はあった。ギリギリのところで迷ったけど、3割9分1厘の得点圏打率を信じて」とロペス、佐野の関係性にも手応えをつかんだ。 指揮官は、後半戦開幕戦となった前日15日にオーダーを変更した。筒香を人生初の2番に据え、ソト、ロペス、佐野、宮崎と並べた。これで後半戦初白星を飾り、チームも単独2位に浮上した。2番筒香は一時的なものとしながらも、クリーンアップを任される佐野について「彼がそこに入る可能性は十分にもある」。この布陣で、首位巨人の背中を追う。【栗田尚樹】

◆大台弾も空砲-。広島鈴木誠也外野手(24)が7回に一時同点のソロを放ち、4年連続20本塁打に到達した。後半戦は2試合連続打点と調子を上げているが、序盤に2度あった好機での凡退を悔やんだ。連勝を逃したチームは5位に後退し、17日にも自力Vが消滅する。重苦しい空気の中、主砲への期待ばかりが膨らむ。夜空を切り裂くような弾道で、節目の1発を放った。逆転を許した直後の7回。4番鈴木はDeNA3番手三嶋の甘いスライダーを強振した。左中間最深部に突き刺し、広島では09年の栗原以来となる4年連続20号となった。 ただ、喜びはつかの間で空砲に終わった。同点弾の直後、2番手レグナルトが3者連続四球から4失点を勝ち越され、連勝スタートを逃した。試合後の鈴木は厳しい表情のまま。「チームが負けてしまったので...」。大台到達も「どうでもいいです」と興味を示さなかった。 勝てないチーム状況だけでなく、自身への怒りもある。1回は1死一、二塁で一邪飛。4回は2死満塁で二ゴロに倒れた。好機で1本を打てず、試合中の本塁打談話でも「今日はチャンスで打ててなかったので...」と悔しさをにじませていた。 責任感の強い打者だ。昨季も先発が好投しながら援護できずに敗戦投手となると、翌日にわびたこともあった。この日は好機で2度凡退した後、同点弾を放ってベンチに戻ると、待ち受けたアドゥワの右ほおを優しくたたいた。 まだ24歳ながら、プロ入りから打撃道を追求してきた。鈴木自身に長距離砲の自覚はない。飛距離や本塁打数にはあまり興味を示さない。純粋に「H」という結果を求め、打撃成績ではチームの勝利につながる「打点」にこだわる。20本塁打以上を打ち続けた4シーズンで打順も、立場も変わった。大きく成長したのは技術面よりも、精神面かもしれない。 後半戦に入っても広島は波に乗れない。連勝は5連勝した6月2日を最後にない。手痛い逆転負けで5位転落となり、17日にも自力優勝が消滅する。重い空気の中、この2試合は先制打と豪華な1発。若き主砲の復調は数少ない希望の光だ。【前原淳】

◆広島は序盤に3点を先制しながら、投手陣が終盤に崩れて逆転負け。後半戦連勝はならず、5位転落となった。広島緒方孝市監督(50)の談話は以下の通り。   -アドゥワが6回に急変した 緒方監督 ちょっとあの回がね。それまではいい投球をしていたんだけど。(対戦が)3巡目だからね。真っすぐに対しても、チェンジアップに対してもタイミングをつかんでいる中での対戦。筒香から始まって、一振りで全部持っていかれている。初球から打ってくるのは分かっていたので、そこでコースにしっかり投げきれるか。急に球威が落ちていたとは思わない。 -レグナルトはストライクが入らなかった 緒方監督 追い込んだ形から四球を出して、セットになってから慎重になったところもあったと思う。 -打線は序盤に得点 緒方監督 昨日に引き続き主導権を握った。相手のミスからとはいえ、下位打線からつながっていい攻撃ができた。 -新人の小園選手はいいプレーを見せた 緒方監督 しっかり振りにいけるんだから。1打席目からいい打撃、結果を見せてくれた。チャンスをものにしようと若さを出して積極的にやっている姿を見せてくれたら、打線に良い刺激になった。

◆広島先発アドゥワ誠投手が6回につかまった。 5回までは61球、2安打の無失点投球だった。だが、6回先頭筒香に二塁打を浴びると、ソトに左中間場外へ消える2ランを被弾。さらに宮崎にも逆転2ランを浴びて4失点。「見ての通りです。要所でしっかり投げ切れなかった」。 5月19日の2勝目から遠ざかる白星にまたも手が届かなかった。

◆後半戦初スタメンの広島小園海斗内野手がプロ2度目のマルチ安打と気を吐くも、広島は逆転負け。連勝発進とはならず、5位転落となった。 6月22日オリックス戦以来の先発出場となった19歳が打線を勢いづけた。2回1死一塁からDeNA上茶谷の外角球をたたいて、中堅はじき返した。チャンスを広げて西川の先制打の呼び水となり、チームはこの回一挙3点を奪った。4回は先頭で再び外角球を中堅へ。6月22日以来のマルチ安打を記録。「緊張はしていたけど、これを続けていきたいです」。守備でも軽快な動きを見せた。緒方監督も「打線のいい刺激になった」とたたえた。 だが、チームは投打の歯車がうまくかみ合わない。試合の主導権を握りながら、5回まで無失点の先発アドゥワが6回に暗転。2被弾で逆転を許すと、追いついた7回はレグナルトが炎上。乗り切れない王者は、17日にも自力優勝の可能性が消滅する。 広島東出打撃コーチ(小園に)「左の桜井にも崩れずに付いていった。下位で起点になった。(17日のスタメンは)可能性はある」

◆広島は2番手レグナルト投手の乱調も誤算だった。 同点に追い付いた7回のマウンドを託されたが、1死から3者連続四球で満塁とし、ロペスと佐野の2者連続適時打などで4失点。勝負は決まった。「見ての通り。しっかりアウトを取ることができなかった。(降り出した)雨の影響は全くない。自分の問題」。敗戦の責任を背負った。

◆広島は投手陣が踏ん張れず、5位に転落した。アドゥワは先発して五回までテンポよく打たせて取り、2安打に抑えていたが、3-0の六回に暗転。ソトと宮崎に2ランを浴びて4点を失った。鈴木のソロで追い付いた七回にはレグナルトが3四球でピンチを招き、ロペスに勝ち越し打を許した。  背信のレグナルトは「見ての通り。球が浮いてしまった」と肩を落とした。17日にも自力優勝の可能性が消滅する崖っぷちに立たされ、高ヘッドコーチは「現実を受け止めて、一つでも上の順位に行けるように一試合一試合やっていくだけ」と話した。

◆広島の西川が2試合連続で1番打者として先発した。0-0の二回1死満塁で、フルカウントから上茶谷の内角速球に詰まりながらも右前に2点適時打を放ち「いいところに落ちてくれた」と喜んだ。  一回は得点にこそ結び付かなかったが、初球を左中間二塁打して好機をつくり、四回1死二塁では申告敬遠で勝負を避けられた。リードオフマンの働きを見せたが「その後の打席があまり良くなかった」と凡打を悔やんだ。

◆DeNAのソトがリーグトップの坂本勇(巨人)に並ぶ26号2ランを放った。0-3の六回、筒香が二塁打でチャンスメークした直後の初球を振り抜き、左翼場外まで飛ばした。来日から2年連続での本塁打王へ視界良好で「すごくいい感触で、打った瞬間に入ると思った」と喜んだ。  後半戦から筒香が2番に座り、その主砲の後ろを任されている。ラミレス監督は「(筒香の2番は)ソトにもいい影響が出ている。2人のコンビネーションはとてもいい」と目を細めた。

◆D1位・上茶谷(東洋大)が自身6連勝を懸けて先発し、5回3失点で勝ち負けは付かなかった。4回4失点だった9日の前回登板(対ヤクルト)に続きリードを許して交代したが、打線が試合をひっくり返した。右腕は「制球が安定せずに投球リズムが悪くなってしまい、攻撃にいいリズムでつなげることができませんでした」と反省した。

◆前日15日に連敗を11で止めた勢いのまま、二回に3点を先制したが逆転負け。先発のアドゥワが6回4失点、七回を託したレグナルトは1回を持たずに4失点。5位に転落し、17日にも自力優勝の可能性が消滅する。緒方監督は3四球から崩れたレグナルトについて「追い込んだ形から四球を出して、セット(ポジション)になってから慎重になったところもあったと思う」と指摘した。

◆DeNAの新打線が機能した。2試合連続で「2番・左翼」で出場した筒香嘉智外野手(27)が3度出塁し、六回の逆転劇や七回の4得点に貢献。チームは8-5で逆転勝ちし、4月15日以来の単独2位に浮上した。  「すごくいい形でやれている。今の筒香はベストではないかと思うような状態を保っている。この2日間で6出塁し、(次打者の)ソトにもいい影響を与えている」  ラミレス監督が手応えを口にした。得点圏打率・234だが、リーグ3位の出塁率・411の2番・筒香が、0-3の六回に先頭で中越え二塁打を放つと、3番・ソトが26号2ラン。4番・ロペスの三振後、新5番の佐野が左前打、続く6番・宮崎が一時逆転となる13号2ランを放った。さらに筒香は同点の七回1死一塁に四球で好機を広げると、4得点のビッグイニングが生まれた。  「打順によって自分のやることは変わりません。打撃の調子は少し前からよくなっています」  前半戦最終カードのヤクルト戦から調子が上向きになっていると語る。状態の良さが2番で発揮され、打線にもいい影響を与えている。  指揮官は主砲が本来の勝負強さを取り戻せば"定位置"の4番に復帰させる意向だ。まずは1・5ゲーム差に4チームがひしめく団子状態の2位争いから抜け出し、10・5ゲーム差で独走する首位・巨人を追う態勢を整える。 (湯浅大) 六回、左翼場外まで飛ばすリーグトップタイの26号2ランを放ったDeNA・ソト 「すごくいい感触で、打った瞬間に入ると思った」 「5番・右翼」で出場し、七回に2点打を放ったDeNA・佐野 「この中にいる(中軸を務める)ことに自信を持ってやろうと思った」

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
50311 0.617
(↑0.004)
-
(-)
61402
(+6)
317
(+3)
111
(+2)
49
(-)
0.264
(-)
3.550
(↑0.01)
2
(-)
DeNA
40422 0.488
(↑0.007)
10.5
(-)
59347
(+8)
343
(+5)
103
(+2)
26
(+1)
0.246
(-)
3.730
(-)
3
(2↑)
中日
39430 0.476
(↑0.007)
11.5
(-)
61313
(+3)
314
(+2)
47
(-)
43
(-)
0.262
(↑0.001)
3.710
(↑0.02)
3
(1↓)
阪神
39434 0.476
(↓0.005)
11.5
(↓1)
57317
(+2)
345
(+3)
56
(-)
61
(+2)
0.247
(↓0.001)
3.410
(-)
5
(1↓)
広島
39443 0.470
(↓0.006)
12
(↓1)
57330
(+5)
354
(+8)
75
(+2)
51
(-)
0.244
(-)
3.530
(↓0.06)
6
(-)
ヤクルト
34502 0.405
(↓0.005)
17.5
(↓1)
57375
(+3)
438
(+6)
92
(-)
34
(-)
0.239
(-)
4.620
(↓0.02)