ヤクルト(★4対7☆)巨人 =リーグ戦12回戦(2019.07.15)・長野オリンピックスタジアム=
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巨人
0101100100371612
ヤクルト
0013000000041020
勝利投手:マシソン(1勝0敗1S)
(セーブ:中川 皓太(3勝1敗14S))
敗戦投手:五十嵐 亮太(5勝1敗0S)

本塁打
【巨人】坂本 勇人(26号・5回表ソロ),亀井 善行(8号・11回表2ラン)

  DAZN
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◆巨人が4連勝。巨人は1点ビハインドで迎えた8回表、ビヤヌエバの適時打で同点とする。そのまま迎えた延長11回には、亀井の2ランなどで3点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、7番手・マシソンが今季初勝利。敗れたヤクルトは、打線が5回以降の好機を生かしきれなかった。

◆巨人坂本勇人内野手(30)が26号ソロを放った。2点を追う5回の先頭、ヤクルト石川の初球を中堅バックスクリーン左に運んだ。 「打ったのはシュートかな。一振りで仕留められて良かった」とコメントした。

◆巨人炭谷銀仁朗捕手(31)が、先制の犠飛を放った。 0-0の2回1死満塁から、ヤクルト石川の初球の変化球を右翼に打ち上げ、三塁走者の陽岱鋼がホームに生還した。「(先発の)桜井のためにも、早い回で先制点が取れて良かったです」とコメントした。

◆坂本勇人内野手がリーグ単独トップの26号。26本の打順別内訳は1番5本、2番20本、3番1本となり、62試合出場している先発2番では20本目。 先発2番でシーズン20本以上は10人、11度目で、巨人では02年二岡以来、17年ぶり2人目だ。2番で30本以上は80年簑田(阪急)30本と06年リグス(ヤクルト)37本しかいないが、坂本勇は何本打てるか。

◆ヤクルトは石川、巨人は桜井が先発。巨人は2回、炭谷の右犠飛で1点先制。ヤクルトは3回、バレンティンの遊ゴロの間に1点。 巨人は4回、炭谷の適時二塁打で1点追加。ヤクルトは4回、バレンティン、村上の適時打で3点。巨人は5回、坂本が26号ソロ。 巨人は8回、ヤクルト4番手ハフからビヤヌエバが適時打を放ち、同点に追いついた。4-4のまま延長戦に突入した。 巨人は延長11回、亀井の8号2ランと相手失策で3点を奪い、後半戦初戦を飾った。4連勝で貯金は18に伸びた。マシソンが今季初勝利、中川が14セーブ目。ヤクルト五十嵐が今季初黒星。

◆首位巨人は延長11回に失策と亀井の2ランで勝ち越しに成功。4連勝とし貯金は18に伸びた。

◆ヤクルトはミスが響いて延長負けを喫した。 延長11回、2イニング目に突入した6番手五十嵐が無死一塁で大城の投犠打を握り損ねて一塁へ悪送球。一塁走者が生還し、勝ち越しを許した。五十嵐は「申し訳ない。完全に僕のミス」と猛省。 小川監督は「延長でミスが出ると、こういう結果になってしまう。切り替えて、明日からやるしかない」と悔しさをにじませた。

◆巨人は敵失で1点を勝ち越した直後、11回1死三塁から亀井善行が右翼席にダメ押し2ランを放った。 「立岡と大城がいい形をつくってくれたので、うまく打てて良かったです。しっかりランナーを返すことだけ考えました。一番いい結果になったんじゃないですか」と喜んだ。原辰徳監督は「ダメージがあったでしょうね。見事でした」とたたえた。

◆巨人が1点を追う8回無死一塁から犠打で走者を進め、クリスチャン・ビヤヌエバ内野手の適時二塁打で追い付いた。今季43個目の犠打だったが、8回以降ビハインド場面では初。11回も投前へのバントで失策を誘い勝ち越し。 後半戦開幕を白星で飾り、原監督は「いいスタートを切れた。粘った中で、ベンチ入りほとんどの力を要しながら取ったというのは大きいと思いますね」と言った。

◆セ・リーグ首位を独走する巨人に新戦力が加わり、後半戦開幕を白星で飾った。 7回から登板した新外国人ルビー・デラロサ投手(30)が、最速157キロで1回無失点でデビュー。延長11回に敵失と亀井善行外野手(36)のだめ押し8号2ランで3点を勝ち越し、粘り勝った。延長戦の勝利は17年9月5日の中日戦以来、15試合ぶり。貯金18で2位に10・5ゲーム差を付け、5年ぶりの優勝へ18日にもマジックが点灯する。名刺代わりの剛速球で流れを変えた。1点を追う7回2死満塁、首を振った末に、デラロサが選んだのは「自分の武器」と豪語する152キロの直球だった。ヤクルト山田哲を見逃し三振に沈め、デビュー戦を無失点で終えた。「コントロールを保てば抑えられる」と3安打を浴びるも、勝負どころで最速157キロの直球を軸に力でねじ伏せ、8回の同点劇を演出した。 日本球界への挑戦は、ゼロからのスタートだった。15年にダイヤモンドバックスで14勝を挙げた実績から、チーム関係者からは一目置かれたが、当の本人は「それは過去の話。大事なのは今だから」と特別扱いを遠慮した。言葉通りに、練習2日目から1人で電車通勤。スマートフォンとにらめっこしながら、都内の自宅から川崎市のジャイアンツ球場へと向かった。 チーム内の競争意識も変えた。先発桜井が4回途中4失点で降板。2番手の鍵谷から、小刻みな継投に入って、5回から7イニング連続で無失点に抑えた。宮本投手総合コーチは「デラロサが来たもんだから、みんなが競争してるし、底上げしてる。大きいですよ」と新戦力加入の効果を実感した。 リリーフ陣の奮闘で、チームは2年ぶりとなる延長戦での白星を挙げた。後半戦初戦を白星で飾って、2位との差は最大の10・5ゲーム。最短18日にも優勝マジックが点灯する。5年ぶりの優勝に向け、新戦力が加わった巨人がさらに勢いを加速する。【久保賢吾】   ▼巨人が球宴を挟んで4連勝。延長戦の勝利は17年9月5日中日戦以来となり、延長戦では同年9月12日阪神戦から14試合白星なし(6敗8分け)が続いていた。巨人は早ければ18日にも優勝マジックが点灯する。M点灯の条件は巨人が16、17日のヤクルト戦に○○、広島が16、17日のDeNA戦に●●、阪神が16、17日の中日戦で1敗し、DeNAが18日の中日戦に●。阪神が16、17日の中日戦に連敗の時はM49、1勝1敗の時はM48が出る。

◆ヤクルト・山田哲人内野手(26)が15日、巨人12回戦(長野)に「1番・二塁」で先発し、一回に二盗を試み、21盗塁目を成功させた。  0-0の一回は先頭で中前打で出塁すると、続く青木の打席の3球目にスタート。捕手・炭谷の送球は間に合わなかった。今季はここまで盗塁の失敗はなく、昨年から26回連続で成功となった。

◆巨人・坂本勇人内野手(30)が15日、ヤクルト戦(長野)の五回に26号ソロをマークした。  2点を追う五回先頭。ヤクルト・石川の初球、外角球をバックスクリーンへほうり込んだ。後半戦の初戦となった一戦で、セ・リーグ単独トップ(打った時点)に立つアーチを放ち、「打ったのはシュートかな。一振りで仕留められてよかった」とコメントした。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(19)が「4番・一塁」で先発し、2-2の四回に2死満塁から右前へ2点適時打を放った。  これで8試合連続安打とし、65打点目を挙げた。19歳の大砲は「いい流れで打席が回ってきたので、甘い球は積極的にいこうと思っていました。一発で仕留めることができました」と巨人・桜井が初球に投じた、真ん中のチェンジアップを逃さなかった。

◆巨人・桜井俊貴投手(25)が15日、後半戦の初戦となったヤクルト12回戦(長野)に先発。四回途中で86球を投げ、5安打4失点と先発の役目を果たせなかった。  「とにかく勝つことだけを考えて投げたいと思います」  試合前日はこう意気込んでいた桜井。三回、先頭・石川の中前打、続く山田哲の左中間二塁打、青木の死球で無死満塁とされると、バレンティンの遊ゴロの間に1点を失う。その後は、点を与えなかったものの、四回だった。  先頭・中村に四球を与えるなど、3四球で2死満塁とされると、バレンティンの適時遊撃内野安打、村上の右前2点打で3失点。代打・雄平に四球を与えたところで交代を告げられ、鍵谷にマウンドを譲った。この日は計7四死球と、得意の攻めの姿勢を見せられず、下を向いた。

◆巨人は打線の粘りが光った。延長十一回、先頭打者の代打立岡が今季2本目となる安打で出塁。大城の投前への送りバントが失策を誘って勝ち越し点をもぎ取ると、続く亀井が右中間へ2ランを放って勝利を決定づけた。  攻撃の起点となった立岡は「ファウルにせず前に飛ばすことを強く意識して2軍でやってきた」とうなずき、とどめを刺した亀井は「走者をかえすことだけを考えていた。一番いい結果になった」と喜んだ。

◆坂本勇は五回先頭で、バックスクリーン左へ26号ソロを放った。左腕・石川が投じた初球のシュートを捉え「ひと振りでしとめられてよかった」。64打点はヤクルト・村上に次ぐリーグ2位となったが、本塁打は単独トップに浮上。延長戦を制し「逆転できたしいい流れで明日(16日)も頑張ります」とうなずいた。

◆「4番・一塁」で出場した村上が四回に2点右前打。8試合連続安打とし、65打点でリーグ単独トップに立った。19歳は「いい流れで打席が回ってきたので、甘い球は積極的にいこうと思っていました。一発で仕留めることができました」と、初球に甘く入ったチェンジアップを逃さなかった。

◆救援陣が逆転勝利に導いた。先発の桜井が四回途中で降板後は、救援した7投手が無失点リレー。最後は守護神・中川が締めた。宮本投手総合コーチは「リリーフ陣が頑張ったね。デラ(デラロサ)が来たものだから、みんなが競争し合って底上げになってるよね。みんなのレベルがどんどん上がっている」と競争を歓迎した。

◆最後の踏ん張りが利かなかった。ヤクルトは延長十回、6番手の五十嵐亮太投手(40)の一塁悪送球で決勝点を献上し、後半戦は黒星スタート。小川監督は「ミスが出てしまうと、こういう結果になってしまう」と肩を落とした。  4-4の延長十一回無死一塁で、巨人・大城のバントを五十嵐が一塁悪送球。送球は広いファウルゾーンを転々とし、カバーに入った右翼手の雄平もファンブル。一走が一気に生還した。  四回も2死一塁から炭谷が放った右翼線の打球を処理したD2位・中山(法大)が本来は本塁へ投げなければならない中継プレーで、二塁に投げる判断ミス。一走が生還する、痛恨の失敗もあった。  指揮官は「明日(16日)はこういうミスが出ないようにやっていかないと」と戒めた。試合時間は4時間33分。借金15で最下位に沈むチームは、悔しさを抱えて帰りのバスに乗り込んだ。 (横山尚杜)

◆プロ野球は15日、各地で6試合が行われ、後半戦がスタートした。セ・リーグ首位の巨人はヤクルト12回戦(長野)に7-4で勝ち、2位のDeNAと阪神に今季最大の10.5ゲーム差をつけた。延長十一回に相手の失策で勝ち越し、亀井善行外野手(36)の8号2ランでチーム今季最長となる4時間33分の総力戦を制した。4連勝で貯金は最多の「18」。完全な独走状態に入り、早ければ、18日にも優勝へのマジックナンバー48、もしくは49が点灯する。  時計の針は午後10時を過ぎていた。相手失策で1点を勝ち越した延長十一回無死三塁。亀井が長野の夜空に美しい放物線を描いた。ヤクルト6番手、五十嵐が投じた真ん中低めの速球を捉え、駄目押しの2ランを右中間席にほうり込んだ。  「立岡君と大城君がいい形でつないでくれた。(感触は)完璧でした。遅くまで声援ありがとうございました。夜道、気をつけて帰ってください」  お立ち台ではベテランらしく気遣いの言葉。首位を独走するチームを劇的な一発で後半戦の白星スタートに導いた。チームは今季最多の貯金18。早ければ18日にも優勝マジックが点灯する。1998年に長野冬季五輪の開会式と閉会式が行われた長野オリンピックスタジアムでは2013年から負けなしの4連勝だ。  36歳のベテラン外野手にとって、延長戦での本塁打は17年6月18日のロッテ戦(東京ドーム)以来、2年ぶりだった。当時は絶不調の最中。その試合では前打者が3度も敬遠される屈辱を味わった。延長十二回のサヨナラ弾は、大粒の涙を流した劇的な一発だった。  15年目の今季は5月下旬から1番に定着し、チーム最多の31試合でリードオフマンを任されている(2位は坂本勇の16試合)。打率・283、8本塁打、37打点。第2回WBCに日本代表として出場した2009年の出場134試合、打率・290、25本塁打、71打点のキャリアハイも超える勢いの36歳は、衰えを全く感じさせない。  開幕前に心が若返る出来事があった。3月17日に行われた米大リーグ・マリナーズとの親善試合で、09年のWBCで一緒に2連覇を達成したイチロー氏と再会した。当時、キャッチボール相手を務めて以来、尊敬してやまない"師匠"だ。  試合前に「僕も36歳になりましたよ」とあいさつすると、「まだ子供だよ」と笑われた。45歳の同氏が体脂肪率6%をキープしている事実にも度肝を抜かれた。大先輩はその1週間後に現役を引退したが、天才打者に比べれば、まだ「子供」。老け込むにはまだ早い-と心に刻んでいる。  チームは今季最長となる4時間33分の総力戦を制した。満面の笑みで亀井を出迎えた原監督も「ホームランはよかった。見事でした。ベンチ入り、ほとんどの力を要しながら取ったというのは大きい。いいスタートになった」と納得の表情だ。  4連勝で2位のDeNA、阪神とは10・5ゲーム差。独走状態でも気は緩めない。原巨人は5年ぶりのリーグ優勝をつかむまで、疾走する。 (谷川直之) ★亀井の延長劇打VTR  2017年6月18日のロッテ戦(東京ドーム)の延長十二回、途中出場の亀井が右腕・大嶺から右翼席にサヨナラの1号3ランを放った。前打者のマギーが3度敬遠され、2度は凡退し、三度目の正直でアーチ。三塁を回ったときには既に涙を流し「最後に打てなかったら命を取られると思った。心が折れていたので奇跡としか言いようがない」と、ヒーローインタビューでも再び号泣。このシーズンは球団ワーストの13連敗を喫しており、この試合に負ければ初の交流戦最下位(最終は10位)という危機を亀井が救った。

◆亀井の本塁打は、見事のひと言に尽きる。  送りバントの処理で一塁に悪送球し、失点につなげた五十嵐の、精神的な"エアポケット"を見逃さず、真ん中にスーッと入ってきたストレートをしっかり、とらえた。  今季は体調のよさをキープしている上に、大事な場面で打つ。状況によってコースと球種を絞るなど、ベテランならではの読みもさえている。  いまさらながら、亀井の1番は正解だった。従来の、俊足で出塁を優先する1番とは違い、アベレージは2割台後半で安定し、長打もある。2番・坂本勇と3番・丸も打ちやすいだろう。亀井を生還させることに専念できるケースが、増えてくるからだ。  相手バッテリーからすれば、坂本勇と丸がいるため、亀井と勝負せざるをえないケースも増えてくる。亀井の勝負強さが一層、モノを言うことになる。  巨人は打線だけでなく、リリーフ陣も上向いてきた。田口は体が絞れて、ボールにキレが戻ったし、初登板のデラロサも、マウンドを重ねる度にスライダーのキレが出てくるはず。独走態勢はますます、揺るぎないものになりつつある。 (サンケイスポーツ専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
49311 0.613
(↑0.005)
-
(-)
62396
(+7)
314
(+4)
109
(+2)
49
(-)
0.264
(↑0.002
3.560
(-)
2
(-)
DeNA
39422 0.481
(↓0.007)
10.5
(↓1)
60339
(+5)
338
(+8)
101
(+1)
25
(-)
0.246
(-)
3.730
(↓0.06)
2
(-)
阪神
39424 0.481
(↓0.007)
10.5
(↓1)
58315
(+2)
342
(+4)
56
(+1)
59
(-)
0.248
(↓0.001)
3.410
(↓0.01)
4
(-)
広島
39433 0.476
(↑0.007)
11
(-)
58325
(+8)
346
(+5)
73
(-)
51
(-)
0.244
(↑0.001)
3.470
(↓0.02)
5
(-)
中日
38430 0.469
(↑0.006)
11.5
(-)
62310
(+4)
312
(+2)
47
(+1)
43
(-)
0.261
(↑0.001)
3.730
(↑0.02)
6
(-)
ヤクルト
34492 0.410
(↓0.005)
16.5
(↓1)
58372
(+4)
432
(+7)
92
(-)
34
(+1)
0.239
(↑0.001
4.600
(↑0.01)