オリックス(★2対6☆)楽天 =リーグ戦16回戦(2019.07.15)・京セラドーム大阪=
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楽天
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ORIX
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勝利投手:菅原 秀(1勝2敗0S)
敗戦投手:田嶋 大樹(2勝1敗0S)
  DAZN
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◆楽天は2点を追う3回表、ウィーラーと堀内の適時打で同点とする。続く4回に島内の適時打で勝ち越すと、8回には島内の2点適時打などでリードを広げた。投げては、先発・菅原が5回2失点で今季初勝利。敗れたオリックスは、打線が3回以降は無得点と振るわなかった。

◆楽天菅原秀投手(25)が5回5安打2失点と好投した。試合前の練習中に腰の張りを訴えて登板を回避した塩見貴洋投手(30)に代わって急きょ先発。 2回に先制され、なおも2死一、三塁からはオリックス若月の打球が右膝を直撃。タイムリー内野安打で追加点を許し、1度はベンチ裏で治療を受けたが、マウンドに戻ってからは粘りの投球を見せた。 4回に味方が逆転し、先発初白星となる勝利投手の権利を持って降板。「いつもは緊張しないのですが、今日は緊急だったので、今までで一番緊張しました。前回は援護をしてもらいながら踏ん張れずに悔しい思いをしていたので、今日はゲームをつくろう、とにかくリードを守ろうと思って投げました。足に打球が当たった分、無心で投げられたのかもしれません」とホッとした表情で振り返った。

◆先発はオリックス田嶋、楽天菅原。オリックスは2回、若月の適時打などで2点を先取。楽天は3回に2点をかえし同点とした。 楽天は4回、1死三塁から島内の適時打で勝ち越し。オリックスは3回から6回まで無得点。田嶋は4回途中3失点で降板。 楽天は8回、島内の2点適時三塁打などで3点を追加。そのまま逃げ切り3位浮上。菅原が初勝利。オリックスは3年連続の後半戦黒星発進。田嶋が初黒星。

◆足が震えていても、楽天菅原秀投手(25)は腹をくくった。「プロ初登板の比じゃないくらい緊張していました」。 先発を言い渡されたのは、マウンドに上がる約1時間前。先発予定だった塩見が練習中に腰の張りを訴え、本人から直接投げられない可能性を伝えられた。その時点では「もしかしたら、あるかも」。正式決定に心拍数が跳ね上がった。 足が痛くても、根性を見せた。「チャンスをいただいて、何とか結果を残したかった」。2回に先制され、なお2死一、三塁で打球が右膝付近を直撃した。「骨には当たっていなかったけど(瞬間は)力が入らなかった」。1度ベンチ裏に引き揚げ、テーピングで患部を圧迫。続投を志願した。「足のことばかり気にして、そっちに集中した分、無心で投げられたのかもしれない」。3回以降は得点を許さず、5回5安打2失点で逆転を呼び込んだ。 福井工大福井時代はナックルカーブを駆使し、12年夏の甲子園で2桁奪三振を記録。平石監督も「曲がり球1つ1つに関しては人にないようなものをもっていた」と認める独特の指先感覚に精度が加わった。2軍で佐藤義則投手テクニカルコーチから「一番高いところをイメージして落とす」とカーブのコツを伝授され、1軍ではキャッチボール相手のエース則本昂に「僕に向けてフォークを投げて下さい」と頼んで研究を重ねてきた。 中継ぎで挙げた2年前のプロ初勝利以来となる2勝目だ。「あの時は3球しか投げてなくて、ホンマにお立ち台でいいのかと。今日は、5回投げられたので」。謙虚な救世主は少しだけ胸を張った。【亀山泰宏】

◆オリックスがパの借金をすべて背負い込んだ。後半戦開幕を託されたオリックス田嶋が、今季最短となる4回途中9安打3失点で今季初黒星を喫した。 初回から制球を乱し、連続四球などで2死満塁のピンチを招くも無失点に切り抜けた。先制直後の3回2死一、二塁からウィーラー、堀内に連続適時打を許し同、点に追いつかれた。4回1死三塁で島内に中前へ決勝適時打を浴び、浅村の打球処理で二塁へ自らの悪送球で再びピンチを招いたところで降板。田嶋は「話にならない。投手としてやってはいけないことをやってしまった。自分の力不足です」と悔やんだ。 制球に苦しんだ左腕について、西村監督は「どこに原因があるのかはこれから。今日みたいな投球をする投手ではない」と険しい表情。打線もこの日8安打を放つもすべて単打で打線がつながりを欠いた。指揮官は「つないでいかないといけない。ヒット8本で、もっと(点を)とっていかないといけない」と苦言を呈した。チームは後半戦3年連続の黒星スタート。借金は「7」となった。16日の相手先発は17年から9連敗中の則本。難敵を打ち崩し、流れを断ち切るしかない。【古財稜明】

◆楽天が後半戦白星発進で3位に浮上した。島内宏明外野手(29)が4回の決勝打を含む3安打3打点。塩見が腰の張りで予定していた先発を回避するアクシデントもあった中、球宴休みを挟んで3試合連続となる3番起用に文句なしの結果で応え、今季22度目の逆転勝ちを演出した。島内は2本のタイムリーを、いずれもここまで防御率0点台を誇ってきた左腕から放った。 4回1死三塁の決勝打は田嶋から。独特の角度から投げ込まれる直球を中前にはじき返した。「いいところで1本打てて良かった」。8回1死一、二塁は海田の初球を捉えて右中間を割り、今季初の三塁打を記録した。チーム最多の41試合登板に球宴出場とフル回転が続いていた守護神の松井が、リフレッシュのためこの日は完全オフ。点差を広げる貴重な1打でもあった。 後半戦の"開幕投手"を務めるはずだった塩見が直前で回避。試合後は「菅原が投げるって知らなくて。始まって2、3球投げたところで『あれ、右(投げ)だ』って。塩見さんが右投げに転向したのかなと思った」と島内らしくとぼけたが、実際は「菅原が足にボールを当てながらも頑張っていましたから」。スクランブル先発で奮闘する右腕へのねぎらいをバットで表現した。 対左を苦にせず、オールマイティーな役割を任せられる。5月中旬まで「つなぎの4番」としてチームの好スタートをけん引。この3試合は浅村、ブラッシュという主砲2人の前を担う3番として、打率3割8分5厘をマークする。「打順は気にしない。後ろにいい打者がいるから、つなげば何とかなる。前半戦あまり打てなかったから、また開幕した、くらいの気持ちですね」。思いを新たに、首位ソフトバンクの背中を追う。【亀山泰宏】

◆楽天は塩見に代わり先発した楽天菅原秀投手が勝利。予告先発の代役先発で勝利投手は18年藤嶋(中日)以来12人、13度目。 13度のうち楽天の投手は12年の塩見、15、17年の戸村に次ぎ、球団別最多の4度目。

◆オリックスの田嶋は球威、制球ともに本調子に遠く、3回1/3を3失点で今季初黒星を喫した。2年目でワーストの9安打を浴び「話にならない、のひと言に尽きる」と悔しさをにじませた。  一、二回は得点圏に走者を背負っても粘ったが、三回2死一塁から3連打を浴びて2失点。四回も立ち直る兆しが見えず、降板となった。試合前まで防御率0・82と抜群の安定感を誇っていたサウスポーが後半戦初戦で乱調。「次はしっかりやりたい。練習するしかない」と自らを奮い立たせるように言った。

◆楽天は島内が3打点と光った。2-2の四回1死三塁で中前に勝ち越し打を運び、3-2の八回は右中間三塁打で貴重な2点を加え「前半戦は良くなかったので、後半戦から開幕したつもりでやっていく」と喜んだ。  急きょ先発登板した菅原の奮闘にも刺激を受けたようで、「頑張っていたので、勝ちを付けたかった」とうれしそうに話した。

◆島内が「3番・左翼」で先発し、5打数3安打3打点。四回は中前に勝ち越し打を放ち「(緊急登板の)菅原が足に打球を受けながら頑張っていた。いいところで一本打ててよかった」と納得の表情を浮かべた。八回にも右中間へ2点三塁打。平石監督は「追加点も大きかった。数字以上に貢献度が高い」とたたえた。 先発マスクをかぶり、三回に同点打を放った楽天・堀内 「前の打席でバントを失敗していたので、なんとかしようと思っていた。菅原さんも頑張っていたので追いつけてよかった」

◆野球人生初の緊急登板で、今季初勝利。楽天・菅原秀投手(24)の心臓が高鳴った。  「いつもは緊張しないのですが、今までで一番緊張した。チャンスを与えてもらったので、結果を残したかった」  試合前の練習中、予告先発の塩見が腰に違和感を訴えて登板回避。代わって菅原が先発し、5回を5安打2失点と踏ん張った。  自身のハプニングも乗り越えた。二回、2失点目となった若月の強烈な打球が右膝上を直撃。ベンチで治療を受け、違和感は残ったが、「行かせてください」と首脳陣に続投を直訴した。  3年目の右腕が代役を果たし、後半戦を白星発進。平石監督は「チームも塩見も救われた。よく試合を作ってくれた」と持ち上げた。 (広岡浩二)

◆後半戦の"開幕投手"に指名された田嶋は今季最短の3回1/3を9安打3失点で降板し、今季初黒星を喫した。「投手として一番やってはいけないことをやってしまった。すべてがダメだった」。打線が二回に2点を先制するも、直後の三回に2失点。四回に1死三塁から島内に中前へ勝ち越し打を浴びた。西村監督は「頑張ってもらわないといけない投手。きょうのような投球内容の投手ではない」と奮起を求めた。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
48334 0.593
(↓0.007)
-
(-)
58360
(+1)
323
(+5)
115
(-)
76
(-)
0.254
(↓0.001)
3.460
(↓0.02)
2
(-)
日本ハム
42394 0.519
(↑0.006)
6
(↑1)
58359
(+5)
348
(+1)
58
(-)
36
(-)
0.258
(↑0.001)
3.800
(↑0.03)
3
(1↑)
楽天
41402 0.506
(↑0.006)
7
(↑1)
60373
(+6)
360
(+2)
86
(-)
28
(+1)
0.253
(↑0.002
4.170
(↑0.03)
4
(1↓)
西武
41411 0.500
(↓0.006)
7.5
(-)
60428
(+5)
410
(+6)
94
(-)
89
(+2)
0.259
(↑0.001)
4.380
(↓0.02)
4
(1↑)
ロッテ
40402 0.500
(↑0.006)
7.5
(↑1)
61374
(+6)
356
(+5)
100
(+1)
53
(-)
0.247
(↑0.001)
3.930
(↓0.02)
6
(-)
ORIX
36435 0.456
(↓0.006)
11
(-)
59295
(+2)
365
(+6)
55
(-)
77
(-)
0.234
(-)
3.890
(↓0.02)