DeNA(★5対8☆)広島 =リーグ戦13回戦(2019.07.15)・横浜スタジアム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
広島
40200000281100
DeNA
0030000025801
勝利投手:九里 亜蓮(4勝5敗0S)
敗戦投手:井納 翔一(3勝4敗0S)

本塁打
【DeNA】細川 成也(1号・9回裏2ラン)

  DAZN
チケットぴあ DeNA戦チケット予約 広島戦チケット予約
◆広島は初回、鈴木と松山の適時打などで4点を先制する。その後は3回表に會澤と安部の適時打で2点を追加すると、9回には曽根の適時打が飛び出し、試合を優位に進めた。投げては、先発・九里が今季4勝目。敗れたDeNAは、先発・井納が立ち上がりにつかまった。

◆広島鈴木誠也外野手(24)が1回に2点先制二塁打を放った。 1回、この日1番に入った西川の中前打などで無死満塁の好機を迎えた。鈴木はDeNA井納の内角球を左翼線にはじき返して、2人の走者を迎え入れた。「とにかく先制点になって良かったです」。前半戦を11連敗で折り返して迎えた後半戦初戦、4番がチームに先制点をもたらした。 広島はこの回、さらに松山の適時打などで2点を追加。一挙4点を奪った。

◆広島は1回に4点を先制。3回は会沢の適時打などで2点を追加。DeNAはその裏、ソトの適時二塁打などで3点を返した。 4回以降は両チーム無得点。DeNAは、3回6失点の先発井納を下げ、武藤-ソリスと継投。広島3点リードで7回に突入した。 広島が継投で逃げ切り、連敗を11で止めた。先発九里が6回3失点で4勝目。DeNAは先発井納が振るわなかった。

◆サプライズオーダーも、勝利に結びつかなかった。DeNAアレックス・ラミレス監督(44)は、後半戦の開幕戦で、筒香を「2番」で起用。4番にロペスを入れた。人生初の2番に座った筒香は、3打数1安打2四球。6点を追う3回1死満塁で押し出し四球を選び、3番ソトが左翼線への適時二塁打で続く流れも生まれた。ラミレス監督は「良かったと思う。3度出塁したし、その後を打つソトもいい仕事をした」とうなずいた。 指揮官の"思いやりオーダー"だ。筒香は前半戦終了時点で、出塁率は4割5厘と高い数字を残しながら、得点圏打率はリーグ20位の2割3分4厘。「モチベーションを上げるため」と一時的な変更に踏み切り「今日は、今年見る限り一番いい状態」と納得顔だった。筒香本人も「打順は特に。状態はいいので」。試合には敗れたが、新たなバリエーションが生まれた。

◆広島今村猛投手が球団記録を更新した。 今季初めて「勝利の方程式」として7回に登板。先頭に安打を許すも、併殺などで切り抜けた。横山と並んでいた通算球団最多ホールド110を111に更新。試合後「えっそうなんですか?」と驚いた右腕は「できることをやるだけ。一岡さんやザキ(中崎)がいなくて寂しいが、その分まで頑張ろうと思う」と謙虚に語った。

◆広島がようやく長いトンネルを抜けた。停滞ムードを振り払ったのは、4番鈴木誠也外野手(24)だった。 1回無死満塁。後半戦初打席で、DeNA井納の内角真っすぐをコンパクトに振り抜いた。打球は左翼線を襲い、2人の走者を迎え入れた。2点先制二塁打で打線を勢いづけ、この回一挙4点の猛攻を呼んだ。その後も追加点を奪って逃げ切った広島が、20日ぶりに勝利の美酒を味わった。 緒方監督 後半戦を勝ってスタートできたことは非常にうれしい。選手もゲームセットの瞬間、表情がいっぺんに和らいだように感じた。勝って何よりです。 3連覇中の王者が勝つ難しさを痛感させられた。6月は最下位となった交流戦を含め、6勝15敗2分け。6月25日楽天戦の勝利を最後に引き分けを挟み11連敗で前半戦を折り返した。1分けと11連敗の12試合で広島打線は1試合平均1・92得点と貧打にあえぎ、鈴木も12試合で12安打を放ちながら1打点とかみ合わなかった。自身に結果が出ても「勝たないと意味がない」と勝利だけを望んできた。 連敗ストップにも鈴木に笑顔はなく、多くを語ろうとはしなかった。「良かったです。11連敗していたので、まずは勝たないと」。連敗を止めることはゴールではなく、スタート。ここから浮上しなければ意味がない。 首脳陣は日替わりのように打順を変えてきた。4日のヤクルト戦では2番菊池涼を4年ぶりに1番で起用した。だが「4番鈴木」だけは不動だった。打撃コーチが鈴木の打順変更を提案したこともあったが、緒方監督は「誠也はうちの4番」とこだわった。4番の連敗を止める働きで後半戦白星発進。緒方監督は「誠也があそこでしっかり2点適時打を打ってくれて、本当に勢いがグッときた」とうなずいた。唯一無二の若き主砲が、後半戦巻き返しの旗手となる。【前原淳】 ▽広島九里(6回3失点の粘投で連敗ストップ)「連敗していた重圧とかはそんなに感じなかった。何とか1点でも少なく、最少失点と思っていた。チームが勝てたのが良かった」 ▽広島西川(5月11日DeNA戦以来の1番先発)「勝てて良かった。(中前打でチャンスメークした)初回は何とか塁に出たかった」

◆広島は連敗を11で止め、後半戦白星スタートとなった。1回に鈴木の2点先制二塁打などで4点を奪うと、その後も打線がつながって11安打で8得点を挙げ、投手陣が粘ってリードを守り抜いた。 広島緒方孝市監督(50)の談話は以下の通り。   -連敗が止まった 緒方監督 オールスター明け、後半戦を勝ってスタートできたことは非常にうれしい。選手もゲームセットの瞬間、表情がいっぺんに和らいだように感じた。勝って何よりです。 -1回の攻撃が大きかった 緒方監督 もちろん。今日の試合を振り返れば、西川から始まって、誠也があそこでしっかり2点適時打を打ってくれて、本当に勢いがグッときた。九里がちょっとつかまったあそこ(3回)をしのぎ切って、6回まで粘り強く投げてくれた。 -1番に西川を起用 緒方監督 打席での粘りがあり、淡泊さがなく、集中力をしっかりと全打席で感じた。トップバッターとしての役割(をこなそうとする姿勢)が伝わってきた。 -今後も打線は入れ替えながらになるか 緒方監督 いい打線の形が決まれば、それに越したことはない。そこは見極めながらやっていきます。

◆DeNA・筒香嘉智外野手が15日の広島戦(横浜)で野球人生初の「2番」で先発した。  ラミレス監督はこの主な起用について、筒香の試合前までの得点圏打率(・234)と出塁率(・405)を挙げた。  「今は得点圏打率があまりよくないけど、出塁率はリーグ4位です。2番ならランナー一塁とかランナーなしの場面が少し増えるかなと思います」  さらに試合前までの17本塁打、43打点という数字に触れ、「他のチームの4番に比べてもうまくいっていない部分もある。(打順変更で)リラックスしてもらって、調子が戻ったら4番に戻すことも可能です」と説明した。

◆DeNAのラミレス監督は敗戦の中、前半戦は全て4番打者で出場した筒香をプロ初の2番に入れた新オーダーの収穫を強調した。得点圏打率が上がらない一方、4割を超える出塁率を生かすためで、結果は1安打2四球とつなぎ役となり「見た限り今季一番調子が良い」とうなずいた。  当面は2番で起用される予定の筒香は「(4番の時と)何も変えずにいった。状態は良いので打順は気にしていない」と受け止めた。

◆今村が通算111ホールドとし、横山竜士を抜いて球団新記録を樹立した。6-3の七回に登板し、1回1安打無失点で今季初ホールドをマーク。「一岡さんと中崎さんがいないので、その分、頑張りたいです」。中崎、一岡が2軍調整する中、今村が勝ちパターンに戻ってきた。

◆秘策は実らなかった。DeNAのアレックス・ラミレス監督(44)は、前半戦の出場78試合で4番を務めた筒香を「2番・左翼」で起用。だが試合に敗れ、後半戦は2年連続で黒星発進となった。  得点圏打率が上がらない一方、4割を超える出塁率を生かすために「野球人生で初めて」の2番を任された筒香は5打席で1安打2四球と3度出塁。「打撃はいい感じなので打順はあまり関係ないです。四球も今までとは内容が違います」と復調気配を口にした。  「2番にしたからというわけではないが、きょうの筒香は『ここにきたら必ず打つ』という雰囲気をすごく感じた。この状態が続けば、すぐに打ち出すと思う」とラミレス監督。当面は2番で起用する予定。光の見えた新打線で巻き返す。 (湯浅大)

◆横浜で始まった連敗を横浜で止めた。広島が6月28日のDeNA戦からの連敗を「11」でストップ。4番・鈴木が先制2点二塁打を含む2安打2打点の活躍でチームを救った。  「勝てて、良かったです。とにかく1つ止められた。11連敗していたので、まずは勝たないことにはね」  一回に西川、菊池涼の連打、バティスタの四球で満塁とし、今季満塁で3打数2安打を誇る鈴木が打席へ。先発・井納の2球目の内角146キロの直球を力強く左翼線へ運び、2点を先制した。  なお二、三塁で松山が右前打で1点を加えると、さらに一、三塁で会沢の併殺打の間に三走生還。初回4得点は4月21日のDeNA戦(マツダ)以来今季2度目だった。  ジェットコースターのようなシーズンを送っている。開幕ダッシュに失敗も、5月は球団新の20勝。ところが、6月の交流戦で最下位に転落すると、リーグ再開後は1分けを挟み、20年ぶりの11連敗。ようやく連敗を止めた緒方監督は「後半戦勝ってスタートできたことは非常にうれしい」と珍しく喜んだ。  球宴休みの4日間は全セの指揮を執る緒方監督に代わり、高ヘッドコーチがチームを預った。その間、コーチとナインが個別で積極的に話し合って改善点を探り、ミーティングでは「新たな気持ちでいこう」とポジティブな言葉を使って、ナインを鼓舞。チーム一丸となって勝利をつかんだ。  チームは後半戦のスタートで長いトンネルを抜け出した。勝負の夏へ、セ・リーグ3連覇中の王者の逆襲が始まる。 (柏村翔)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
49311 0.613
(↑0.005)
-
(-)
62396
(+7)
314
(+4)
109
(+2)
49
(-)
0.264
(↑0.002)
3.560
(-)
2
(-)
DeNA
39422 0.481
(↓0.007)
10.5
(↓1)
60339
(+5)
338
(+8)
101
(+1)
25
(-)
0.246
(-)
3.730
(↓0.06)
2
(-)
阪神
39424 0.481
(↓0.007)
10.5
(↓1)
58315
(+2)
342
(+4)
56
(+1)
59
(-)
0.248
(↓0.001)
3.410
(↓0.01)
4
(-)
広島
39433 0.476
(↑0.007)
11
(-)
58325
(+8)
346
(+5)
73
(-)
51
(-)
0.244
(↑0.001
3.470
(↓0.02)
5
(-)
中日
38430 0.469
(↑0.006)
11.5
(-)
62310
(+4)
312
(+2)
47
(+1)
43
(-)
0.261
(↑0.001)
3.730
(↑0.02)
6
(-)
ヤクルト
34492 0.410
(↓0.005)
16.5
(↓1)
58372
(+4)
432
(+7)
92
(-)
34
(+1)
0.239
(↑0.001)
4.600
(↑0.01)