楽天(☆6対1★)オリックス =リーグ戦14回戦(2019.07.09)・楽天生命パーク宮城=
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ORIX
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楽天
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勝利投手:則本 昂大(1勝0敗0S)
敗戦投手:山﨑 福也(2勝2敗0S)

本塁打
【オリックス】吉田 正尚(15号・9回表ソロ)
【楽天】ブラッシュ(21号・3回裏3ラン),島内 宏明(7号・8回裏ソロ)

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◆楽天が連敗を10で止めた。楽天は2回裏、嶋の適時打で先制する。続く3回には、ブラッシュの3ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・則本昂が6回無失点の好投。その後は3投手の継投でリードを守り、則本昂は今季初勝利を挙げた。敗れたオリックスは、投打ともに振るわなかった。

◆連敗中の楽天は則本昂大投手(28)が今季初登板する。同投手のシーズン初登板成績は13年●、14年○、15年●、16年○、17年○、18年-。通算では3勝2敗で、16年から3年連続負けなし。 今季初登板を白星で飾り、チームの連敗をストップすることができるか。

◆楽天は右肘手術から復帰登板の則本昂が3回まで無失点。打線は2回に嶋が先制適時打、3回にはブラッシュの21号3ランで援護。 楽天則本昂は6回3安打無失点で降板。復帰登板で6奪三振の好投。オリックスは得点圏に走者を進めるもあと1本が出ない。 楽天は8回に島内の7号ソロで突き放し、連敗を10で止めた。則本昂大は今季初勝利。オリックスの連勝は2で止まった。山崎福也が2敗目。

◆オリックスは打線がつながりを欠き、難敵則本昂に復活星を献上した。2回と6回の得点機で後続が凡退し、西村監督は「主導権を握られてしまった中で、打ち崩していくゲームをしていかないと」と苦言。 則本昂には17年から9連敗となり「そんなに簡単に打てる投手ではない。真っすぐの対応を考えていかないといけない」と厳しい表情だった。9回の吉田正の15号ソロも焼け石に水だった。

◆オリックス吉田正尚外野手が9回に意地の1発を放ち、完封負けを阻止した。 先頭の打席で青山の内角スライダーを捉え、右翼スタンドへ15号ソロ。「スライダーを頭に入れていたので、インスラを体の前で打てました」。試合前には球宴の本塁打競争に2年連続2回目の出場が決定し「昨年は準決勝で負けてしまった。それ以上の成績を出して、優勝できるように頑張ります」と気合を口にした。

◆楽天嶋基宏捕手が打撃でも則本昂を助けた。2回2死一、二塁から山崎福のカーブを右前適時打。代名詞の右打ちで先制点を挙げた。 連敗中は11試合連続で先制を許しており、先手を奪って勢いをもたらした。 「則本が投げていたんでね、打たないと怒られる」と笑ったが「貯金は皆さんと一緒で、たっぷりあった方がいい。これから1つずつ増やしていきます」と力強かった。

◆エースが帰ってきた。楽天則本昂大投手(28)が6回3安打無失点6奪三振の快投で、チームの連敗を10で止めた。 今年3月11日に行った右肘クリーニング手術後、初の1軍登板で求められた仕事を完遂。低迷していた打線も呼応し、6得点と久々に投打がかみ合った。開幕投手に内定していた右腕の1勝で、勝率5割だったチームは再び貯金1。「第2の開幕戦」から浮上していく。主役は舞台に上がる直前、天を仰いだ。マウンドの頂上から数歩下がった中腹地点。則本昂は両腕を広げ、息を大きく吐いた。降り注ぐ歓声に身をゆだねると、わずかに唇が動いた。勝つ--。「自分の復帰戦より、チームが本当に苦しい時期。何とかチームが勝つという気持ちだけで投げました」。思いをつぶやき、18年10月13日以来、270日ぶりの幕が上がった。 まばゆいばかりに「エース」を表現した。初球、149キロ直球を外角低めに放り込んだ。糸を引く制球、低めに伸びる軌道。「ストライクを取れて落ち着きました」。1球で場の空気をつかんだ。福田を真っすぐ3つで追い込むと最後はフォークを落とし、バットに空を切らせた。右肘手術の影はみじんもない。先頭を三振に斬ると、150キロ超えの直球とフォークで三振を量産。本塁を踏ませず、観衆の熱狂を浴び続けた。 連敗すらも演出の1つに変えた。敗れれば球団最悪に並ぶ11連敗、そして借金生活へ突入。誰もがエースが断ち切ると信じた。平石監督は筋書きを頭に描いた。「ノリが帰ってくるまで5割で、と今年はスタートした。高い授業料を払ってしまいましたけど。シナリオ通りというか」と笑った。勝率5割で、開幕投手を予定していた右腕が復帰する。主将銀次も試合前のミーティングで「借金があるわけではない。下を向くことはない」とハッパを掛けた。負け続けた悲壮感はなく、第2の開幕戦としての希望が漂っていた。 主演としての自負も示した。「後半戦をフルで戦うために」と開幕前に不調が続いた右肘にメスを入れることを決断。リハビリでは釜田、由規らケガに苦しむ仲間の思いに触れた。また、2軍の選手、スタッフと長い時間を過ごすことも初めての経験。くすぶる思いも、きらめく1軍への憧れも受け止めた。「リハビリしている選手が、勝つ力になった」と背負ってきた思いをマウンドで示した。 復活を遂げたお立ち台で「自分のいる場所はここだなと思いました。この先はバンバン飛ばして勝っていきたい」と言い、喝采を受けた。輝き、空気を変える、これがエースだ。空席だった主役の座に、則本昂が戻ってきた。【島根純】 <楽天則本昂のこれまで> 2月23日 右前腕の腫れで巨人とのオープン戦先発を回避 3月11日 右肘のクリーニング手術。全治4カ月の診断 5月25日 術後初めてのブルペン投球 6月12日 1軍に合流 同20日 イースタン巨人戦で実戦復帰。3回1失点で最速は152キロ 同25日 イースタン西武戦で6回無失点の好投。最速152キロ 7月2日 イースタン・ヤクルト戦で6回1失点と好投。球数も108に 同3日 7年数十億円規模の大型契約を新たに結んでいたことが明らかに。石井GMは「仙台にしっかりと骨をうずめるという話をした」

◆プロ野球の斉藤コミッショナーは9日、楽天-オリックス13回戦(8日・きらやかスタジアム)で審判員への侮辱行為により退場処分を受けた楽天のウィーラーに厳重注意と制裁金10万円の処分を科した。

◆3月に右肘のクリーニング手術を受けた楽天の則本昂大投手(28)が今季初先発し6回3安打無失点の好投で今季初勝利を飾った。チームは連敗を10で止めた。  エースがチームの連敗を止めた。則本昂は一回、先頭の福田を140キロフォークで三振に斬るなど、上場の立ち上がり。二回は2死から二塁打と死球などで二、三塁のピンチを招くも若月を遊飛に打ち取った。三回も2死三塁のピンチも吉田正を右飛に抑えた。四回、五回を無失点に切り抜けると、六回は1死から右フェンス直撃の二塁打を浴びたが、後続を打ち取りマウンドを降りた。  打線は二回、2死一、二塁から嶋が先制の右前適時打を放つと、ベンチ前の則本昂もガッツポーズ。三回は、2死二、三塁からブラッシュが左翼へ21号3ランを放ちリードを広げると、四回にも1点を追加し右腕を援護した。  ヒーローの則本は「お待たせしました。とにかく今日は僕が(連敗を)止めてやるって気持ちでマウンドに上がりました」と振り返り、ファンに向け「最高でーす」と絶叫した。  久々の1軍のマウンドについて「やっぱり自分のいる場所はここだなと思いました、この先フル回転するため手術を受けたのでバンバン飛ばして勝っていきたいと思います」とファンの声援に応えた。

◆オリックスの山崎福は昨年6月30日以来の先発登板で3回5安打4失点と崩れ2敗目を喫した。二回に嶋に適時打を許して先制されると、三回にはブラッシュに3ランを浴びた。コースが甘くなったところを痛打され「ゲームをつくれず申し訳ない」と反省した。  今季は長いイニングも投げられる中継ぎとして起用されてきた。前回登板した3日のロッテ戦では3番手で4回1/3を1安打無失点と好投したが、先発では厳しい結果となった。

◆楽天は嶋が攻守で勝利に貢献した。二回2死一、二塁で山崎福から右前にはじき返し、チームに12試合ぶりの先制点をもたらした。「前の打者が必死につないでくれた。いいところで打てて良かった」と喜んだ。  守っては復帰登板を6回無失点で飾った則本昂ら4投手を好リード。チームの連敗を10で止めたが「10個負けているので、一つずつ取り返していかないと上に行けない」と表情を引き締めた。

◆楽天は2万4658人の観衆を集め、今季の主催試合の観客動員数が101万5121人となった。40試合目で100万人を突破したのは2017年の41試合目を上回り、球団史上最速となった。

◆楽天の平石監督は連敗が10で止まり安堵の表情を浮かべた。交流戦明け10試合目でようやく勝ち星を手にし「やっぱり勝つっていい。本当に苦しんだけど、一つ勝つ大変さ、喜びをものすごく感じた」と感慨深そうに話した。  勝利の立役者は復帰戦で6回無失点と好投した則本昂。「エースらしく投げてくれた。堂々と投げてくれたらそれで十分」とねぎらった。

◆オリックスはまた則本昂に屈した。2017年以降は11度対戦して9勝を許し、黒星を付けられていない。力強い直球やスライダーに苦戦して6回無得点に封じられた。  0-5の六回1死で3番吉田正が右越え二塁打を放ったが、マレーロは二飛、モヤは三邪飛に倒れて好機を逸した。西村監督は「簡単に打てる投手ではない。対応策を考えないといけないのだが」と悩ましげだった。

◆先発マスクをかぶった嶋が二回2死二塁で先制の右前適時打を放ち、則本昂を援護した。四回には四球で出塁し、茂木の右前適時打で5点目のホームも踏んだ。則本昂とともに上がったお立ち台でマイクを向けられると「則本が投げているときに打たないと怒られるので、打ててよかったです」と茶目っ気たっぷりに"口撃"。守備では「初回は、いつも以上に緊張した」と打ち明けたが4投手を好リードし、勝利に大きく貢献した。

◆今季初先発した山崎福は3回5安打4失点で2敗目。一回は三者凡退も二回に1失点、三回には2死二、三塁からブラッシュに3ランを被弾した。「なんとか1イニングでも長く投げたかったんですが、ゲームをつくることができず、申し訳ないです」。リリーフで好投を続け、勝ち取った先発の座。今後について西村監督は「他に先発できる投手がいるかどうか、これから判断する」と説明した。

◆今年も犬鷲のエースに苦しめられた。オリックスは右肘手術から復帰登板の則本昂を打ち崩せず、復活星を献上して対則本昂には2017年から9連敗となった。  「先に点を取られてしまうとね。(則本昂は)なかなか打ち崩すことができない投手なだけに、先に点を奪われるゲーム展開にはしたくなかった」  西村監督も厳しい表情を浮かべた。昨季も5試合対戦し、4敗。2016年8月20日の楽天戦(京セラ)を最後に黒星を付けられていない。この日の復帰戦も六回まで3安打と封じられ、「そこそこのボールがいっていたと思う。真っすぐにどう対応していくか。対策を考えないといけない」と指摘した。  10日の第3戦で前半戦が終了する。指揮官は「あしたは初先発の(鈴木)優。なんとか先に点を取っていかないと」と打線の奮起に期待した。(西垣戸理大)

◆楽天は9日、オリックス14回戦(楽天生命パーク)に6-1で勝ち、連敗を10で止めて3位に再浮上した。右肘のクリーニング手術を受けて離脱していた則本昂大投手(28)が今季初登板し、6回3安打無失点で初勝利。敗れれば球団ワーストの連敗記録に並ぶ危機を、帰ってきたエース右腕が救った。  負の歴史は刻ませない。今季初先発の則本昂が、6回無失点の快投を見せ、チームの連敗を10で止めた。  「緊張感はすごくあったのでホッとした。僕が連敗を止めてやろうという気持ちで投げました」  一回、本拠地のファンから「お帰りなさ~い!!」の温かい声を受けてマウンドに上がると、福田、大城を連続三振に斬り、早くもスタンドを熱狂させた。二回以降も変化球をストライクゾーンいっぱいに動かし、直球の最速は152キロを計測。90球と余力を残して降板した。  この日、今季の主催試合の観客動員数が、球団史上最速の40試合目で100万人を突破。6年ぶりの優勝へ、期待が高まる中でチームは失速していた。最高のタイミングで帰ってきたエースは、嶋と臨んだお立ち台で「自分の場所は、ここなんだなと思った。フル回転するために手術を受けた。この後はバンバン飛ばして勝っていきたい」と熱い胸中を激白した。  先発予定だった2月23日の巨人とのオープン戦初戦を右前腕の腫れで回避。3月11日に内視鏡で遊離軟骨を除去する右肘のクリーニング手術を受けた。走り込みで体重を6キロ減の80キロ前半に落とし「体の切れが本当にいい」という。前半戦出場が絶望的といわれる中、懸命なリハビリで早期復帰を果たした。  球団から最大級の評価も受けた。3年契約の最終年となった今季から7年総額20億円規模の大型契約で大筋合意した。日本選手ではプロ野球史上最長に並ぶ長期契約の理由を、石井一久ゼネラルマネジャーは「リスペクト」と説明する。  1軍復帰の目めどが立つと、自らを追い込んだ。愛車を英高級車「アストンマーティン」から、推定4000万円のイタリア車「ランボルギーニ」に乗り換えることを決断。受注生産のため納車は12月の予定だが「自分へのプレッシャーです。もう逃げられない。勝つしかない」と言葉に力を込めた。  平石監督は「このタイミングで帰ってきてくれた。何かあるのではないか」と最敬礼した。頼れる男の復帰を号砲に、犬鷲軍団の逆襲が始まる。 (広岡浩二) 則本昂から六回に右翼フェンス直撃の二塁打を放ったオリックス・吉田正 「打ったのはチェンジアップだと思う。真っすぐに力があった」

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
48314 0.608
(↑0.005)
-
(-)
60356
(+3)
311
(+2)
115
(+1)
73
(+1)
0.255
(↓0.002)
3.400
(↑0.02)
2
(-)
日本ハム
41384 0.519
(↓0.007)
7
(↓1)
60354
(+1)
342
(+6)
58
(+1)
35
(-)
0.258
(↓0.001)
3.830
(↓0.03)
3
(1↑)
楽天
40392 0.506
(↑0.006)
8
(-)
62361
(+6)
351
(+1)
85
(+2)
27
(-)
0.249
(-)
4.170
(↑0.04)
4
(1↓)
西武
40401 0.500
(↓0.006)
8.5
(↓1)
62416
(+2)
401
(+3)
90
(-)
86
(-)
0.258
(↓0.001)
4.380
(↑0.03)
5
(-)
ロッテ
38402 0.487
(↑0.006)
9.5
(-)
63363
(+6)
351
(+1)
99
(+1)
52
(+1)
0.246
(-)
3.960
(↑0.04)
6
(-)
ORIX
35425 0.455
(↓0.006)
12
(↓1)
61286
(+1)
353
(+6)
55
(+1)
72
(+1)
0.233
(↓0.001)
3.850
(↓0.04)