巨人(☆8対4★)DeNA =リーグ戦11回戦(2019.07.05)・東京ドーム=
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DeNA
0200000024402
巨人
00002420X8702
勝利投手:山口 俊(9勝2敗0S)
敗戦投手:今永 昇太(8勝4敗0S)

本塁打
【DeNA】ロペス(16号・2回表2ラン),ロペス(17号・9回表2ラン)
【巨人】若林 晃弘(3号・5回裏2ラン),丸 佳浩(15号・6回裏3ラン)

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◆巨人が6連勝。巨人は2点ビハインドで迎えた5回裏、若林の2ランで同点とする。続く6回には、坂本勇の適時打と丸の3ランで勝ち越しに成功した。投げては、先発・山口が8回2失点12奪三振の力投で今季9勝目。敗れたDeNAは、先発・今永が6失点と振るわなかった。

◆巨人山口俊投手(31)は6月2日の中日戦から4連勝中。シーズン4連勝はDeNA時代に2度、巨人移籍後は今年の4月に記録しているが、すべて4連勝どまり。 山口がプロ14年目で初のシーズン5連勝を達成できるか。

◆巨人若林晃弘内野手(25)が、値千金の同点3号2ランを放った。 今永に5回1死までノーヒットに抑え込まれる中、1死一塁から147キロの直球を左翼席にたたき込んだ。「球が強い投手なので、負けないようにコンパクトに芯に当てることだけを考えました。振り出しに戻せたので、何とか全員でいい投手ですが、打ち崩したい」とコメントした。

◆巨人坂本勇人内野手(30)が、勝ち越しの適時打を放った。同点の6回無死一、三塁、DeNA今永の変化球を左前にはじき返した。「打ったのはカットボール。みんなが作ってくれたチャンス。抜けて良かった」とコメントした。 なおも無死一、二塁から丸佳浩外野手(30)が15号3ランを放ち、一挙4得点で今永を攻略した。丸は「バントを失敗してしまったので、何とか食らいついていこうと思いました。ホームランという、最高の結果になって良かった」とコメントした。

◆DeNAは2回にロペスの16号2ランで先制。先発今永は3回まで無安打に抑える完全投球。巨人山口は3回まで1安打2失点。 巨人は5回に若林の2ランで追い付くと、6回は坂本勇の左前適時打と丸の3ランで4点を勝ち越した。山口は6回まで2失点。 巨人は7回に坂本勇の適時二塁打で2点を加えて6連勝。先発山口は8回2失点で9勝目。敗れたDeNAは再び借金1となった。 DeNA今永が4敗。

◆首位巨人が3位DeNAと対戦。 巨人は7回坂本勇の適時二塁打などで今永をKOし6連勝。先発山口は8回2失点で9勝目。敗れたDeNAは再び借金1となった。

◆巨人が今季2度目の6連勝で貯金を14に増やした。セ・リーグで交流戦明け6連勝は18年広島に次いで2度目だ。 2位広島が敗れ、セ・リーグで貯金があるのは巨人だけ。開幕直後を除き、巨人の貯金独り占めは、貯金1で首位だった15年7月13日以来になる。すでに巨人は34度目の前半戦首位を確定させているが、前半戦終了時に巨人の貯金独り占めは71年(1位巨人が貯金23、2位ヤクルトが貯金0)だけ。チーム48年ぶりの貯金独り占めターンに挑戦する。

◆売り出し中の巨人若林晃弘内野手が、一振りで試合の流れを呼び戻した。 DeNA今永に無安打に抑えられていた5回。1死後、四球の走者を一塁に置きフルカウントから内角に入った147キロを左翼席にたたき込んだ。同点2ランに「球が強い投手なので、負けないようにコンパクトに芯に当てることだけを考えました。真っすぐ狙いでした」と喜んだ。 今季3本塁打はすべて本拠地東京ドーム。左打席で放った6月7日ロッテ戦のプロ初アーチも、2点を追う4回の同点2ランで、チームに流れを引き寄せた。元大洋の憲一氏(66)を父に持ち、本来は右打者だったが、父の指導でスイッチに転向した。相手投手の右左に関係なく二塁で先発を続け、つかんだチャンスで結果を出し続ける。右打席から引っ張った豪快な1発に「久しぶりにレフトに打てたなという感じです」と手応え十分だった。 5回開始前にベンチ前で円陣を組んだ直後に飛び出した1発。原監督は「手も足も出ない状況の中、良かったと思いますね。ズルズルというか、非常に苦しんでいる状況でしたから。勢いをつけたと思いますね」と称賛した。

◆巨人が貯金を今季最多の14とし、セ・リーグの貯金を独り占めした。打っては丸佳浩外野手(30)がバントミスを挽回する15号3ランでダメ押し。守っては山口俊投手(31)が8回2失点の好投でリーグ単独トップの9勝目を挙げた。交流戦後は無傷の6連勝をマーク。2位広島とのゲーム差を今季最大の7に広げ、5年ぶりのリーグ優勝に向け、独走態勢に入った。丸の1発に巨人の強さが凝縮された。同点で迎えた6回。1点を勝ち越し、なおも無死一、二塁。送りバントを2度ファウルした後「最低限、走者を進めようと食らいついていった」と6球目を左翼席に運んだ。「何とか気持ちを切り替えて。(山口)俊さんも(6回の走塁で)つまずくぐらい足に来てたと思うので、何とか点をと思ってたんですけど、最高の結果になって良かった」。冗談を交えながら、流れを切らさず、勢いを加速させた15号3ランを振り返った。 打線全体で意思統一し、球界屈指の左腕を攻略した。今永に対し、無安打で迎えた5回。ベンチ前で円陣を組み「抑えられているけど、狙っている球は間違っていないと。継続していく」と方向性を再確認。その直後、若林が同点の3号2ランを放ち、6回には丸の3ランを含む4連打で4点を奪って、畳み掛けた。今季はベンチ内で丸、坂本勇らを中心に対戦した投手の感想を交換。丸が「チーム全体で戦えている」と振り返ったように、束で重圧をかけた。 マウンドでは山口が巨人の強さを象徴した。2回。先頭への四球から、ロペスに先制の2ランを浴びたが、丸同様に気持ちをリセット。「イニングごとに投げ方を変えた」と1発を許した直後から7回2死まで無安打投球で流れを引き戻し、攻撃でも決勝のホームを踏んだ。8回2失点と好投し、自身初の5連勝でリーグ単独トップの9勝目。お立ち台で「勝利の味」を聞かれ「東京ばな奈の味じゃないですか」と切り返して笑わせた。 ナインを統率する原監督も、ベンチ内の雰囲気を「結果が出なければ悔しがり、結果を出した時には出した本人と同じくらいに喜び、非常にいいと思いますね」と評価した。貯金を今季最多の14とし、セ・リーグの貯金を独り占め。交流戦後は無傷の6連勝で、2位広島とのゲーム差を今季最大の7に広げた。投打ともに充実する巨人が、オールスターを前に頭一つ抜け出した。【久保賢吾】

◆トレードで日本ハムから加入した巨人鍵谷陽平投手が、1軍デビューした。9回から登板し、ロペスに2ランを浴びたが最速153キロをマーク。 原監督は「やっぱり球の速さは見事。点は取られましたけど、次は落ち着いて放れるんじゃないでしょうか。うちにはいないタイプの投手」と期待した。

◆DeNAの2年目右腕、斎藤俊介投手(25)が上々のデビューを果たした。 8回から3番手でマウンドに上がると、思い切り腕を振った。先頭のビヤヌエバを2球で簡単に追い込むと、最後は151キロ直球を外角低めにズバッと投げ込んで見逃し三振。続く相手は社会人のJX-ENEOSの同期で同い年の若林。「ファームで打たれた後に(若林が)上がって活躍しているので、ここで抑えて自分が活躍してやろうと思った」とフルカウントから外角高め150キロ直球を振らせて、空振り三振に仕留めた。最後は陽岱鋼を148キロ直球で詰まらせて、一飛と危なげなく3者凡退に抑え込んだ。 この日、1軍初昇格。17年ドラフト4位で入団後、右肘と右肩の手術を行ったが、ファームでじっくりと体づくりを行い、最速は2キロアップの151キロを計測。今季ここまでイースタン・リーグで23試合に登板してきた経験を、1軍の舞台でも発揮した。ラミレス監督も「予想を超えるすばらしいピッチング。初登板でアドレナリンが出ていたと思うけど、ああいうピッチングを続けてくれれば」と期待した。 斎藤は初の1軍マウンドに「歓声すごかったです。ファームでやってきたことを出せました。真っすぐが上でも通用すると自信になりました。今日は(点差が離れていて)プレッシャーのかからない場面だったので、少しずつプレッシャーのかかる場面で投げられれば」と振り返った。

◆DeNA今永昇太投手が巨人打線に打ちのめされた。4回までは安打、四球を与えない完璧な投球内容。 しかし5回に入ると「真っすぐの質がガタンと落ちた」と若林に同点2ラン、6回にも丸に3ランを浴びるなど、ともに直球をはじき返された。6回5安打、今季最悪の6失点を喫して4敗目。「(丸には)首を振って、あの球を選んだ。もっと厳しいボールをイメージしていたけど、精度が低かった。1番自信のある球を打たれて、悔しい結果になってしまった」と振り返った。   DeNAラミレス監督(今永について)「4回までは完璧だったが、残念な結果になった。本塁打を打たれて、そのまま流れが行ってしまった」

◆巨人が貯金を今季最多の14とし、セ・リーグの貯金を独り占めした。丸佳浩外野手(30)がバントミスを挽回する15号3ランでダメ押し。交流戦後は無傷の6連勝をマーク。2位広島とのゲーム差を今季最大の7に広げ、5年ぶりのリーグ優勝に向け、独走態勢に入った。 ◆バント失敗の打席で本塁打 現役時代の原監督も83年9月10日ヤクルト戦で経験。1点リードで迎えた5回無死一、二塁の場面で4番原は初球のバントをファウル。2球目のバスターもファウルし、2-2からの5球目を左翼席へスリーラン。83年原は103打点で打点王を獲得したが、2位山本浩(広島)が101打点で、送りバントを決めていたら打点王になれなかったかもしれない。

◆巨人対DeNA11回戦(東京ドーム)が行われ、DeNAのJ・ロペス内野手(35)が二回無死一塁から左翼席上段へ先制の16号2点本塁打を放った。  両チームの先発は巨人が山口で、DeNAが今永。巨人・菅野、中日・柳と並んで今季リーグトップタイの8勝を挙げており、今永の単独トップの9勝目に向けて幸先のよい一発だった。

◆巨人・坂本勇人内野手(30)が5日、DeNA戦(東京ドーム)で2安打3打点をマークした。  前日4日は6年ぶり通算6本目となる決勝の24号満塁本塁打を放った主将は、この日も勝負強さを発揮した。  2-2の無死一、二塁。今永のスライダーを左前に運び、勝ち越し適時打。続く七回2死一、二塁では武藤から左中間へ2点二塁打を放った。6点差となり、代走・増田大と交代した。  リーグ戦再開後はこれで6試合、22打数8安打の打率・363、3本塁打、11打点と絶好調だ。

◆DeNAのロペスが6試合ぶりの16号2ランを放った。0-0の二回無死一塁で、防御率リーグトップを争う山口の2球目、真ん中に入った145キロの速球を左翼席へ運んだ。失投を逃さず「完璧。打った瞬間に本塁打と思った」と自賛した。  「初球のカーブを見送ることができた」と、直球に狙いを絞って仕留めた。来日7年目でチーム最年長、35歳のベテランらしい読みを効かせた一発だった。

◆DeNAの今永は6回を投げて今季ワーストの6失点で4敗目を喫した。四回までは出した走者は振り逃げの一人だけと圧倒した。だが、五回1死一塁から若林への直球が真ん中に入って初安打が同点2ランとなり「調子が良かっただけに大胆な投球になってしまった」と悔やんだ。  80球を超えた六回は直球の切れが落ち、投手の山口の二塁打から集中打を浴びた。最多勝を争う山口に根負けする形となり「しびれる展開の中で最近は勝ち切れていない」と自らを責めた。 ラミレス監督(八回まで2安打に抑えられ) 「今永と同じくらいに山口の出来が良かった」 斎藤(2年目でプロ初登板し九回を三者凡退に抑え) 「自分の直球が1軍でも通用すると確認できて、自信になった」

◆巨人の丸が勝負強く15号3ランを放った。3-2と勝ち越して迎えた六回無死一、二塁で、バントを2度ファウルした後、フルカウントから外角直球を目いっぱい両腕を伸ばして左翼席へ運び「バントを失敗してしまったので、何とか食らい付いていこうと思った」とほっと息をついた。  六回の中堅の守備では左中間フェンスぎりぎりの打球を好捕。「正直、捕れないと思っていた。捕る瞬間も目をつぶっていたので(グラブに)入っていて良かった」と照れくさそうに笑った。 若林(五回に今永から3号同点2ラン) 「真っすぐが速い。とにかくバットに当てようという気持ちでいた」 坂本勇(2安打3打点) 「みんながつないでくれた好機を一振りで仕留められて良かった」 鍵谷(移籍後初登板し2ランを浴びて1回2失点) 「本塁打はもったいなかった。投げられたことをプラスに考えて修正したい」

◆前日4日の中日戦(東京ドーム)で決勝の24号満塁弾を放った坂本勇が、この日も決勝打を放った。同点の六回無死一、三塁で、今永のスライダーを左前に運ぶ勝ち越し打。「みんながつないでくれたチャンスで、ひと振りで決められてよかった」。七回にも左中間へ2点二塁打。リーグ戦再開後の6試合で22打数8安打の打率・363、3本塁打、11打点と絶好調だ。

◆2年目右腕の斎藤が九回にプロ初登板し、1回を三者凡退に抑えた。社会人のJX-ENEOSで同僚だった巨人・若林を三振に仕留めるなど2奪三振。昨季は肩と肘のけがに苦しんだが、自己最速タイの151キロを計測した上々のデビューに「真っすぐが1軍でも通用すると確認できて自信になった」とうなずいた。

◆売り出し中の若林が0-2の五回、今永から左翼席へ同点の3号2ランを放った。プロ2年目のスイッチヒッターは右打席で初本塁打。「(今永は)真っすぐが速い。コンパクトにいった結果。(右打席から)久しぶりにレフトに打ったなと感じました」と笑顔を見せた。

◆DeNA・今永昇太投手(25)は、巨人・山口俊投手(31)とリーグ単独トップの9勝を懸けて投げ合ったが、6回を投げて今季ワーストの6失点で4敗目を喫した。  「疲れ自体は、どこかのイニングに必ず出る。そこで踏ん張れるか踏ん張れないか。今日はそこで踏ん張れなかった」  四回まで、出した走者は振り逃げの1人だけと圧倒した。だが、五回1死一塁から若林への直球が真ん中に入って初安打が同点2ランとなり、80球を超えた六回は直球の切れが落ち、投手の山口の二塁打から集中打を浴びた。  ラミレス監督は「(若林と丸の)ホームランで流れがいってしまった」と唇をかんだ。チームは借金1に逆戻りし、再び阪神に並ばれた。今永は「しびれる展開で勝ち切れていない。悔しいです」と雪辱を誓った。 (山口泰弘)

◆勝利を決定づけるアーチだった。巨人・丸佳浩外野手(30)が六回無死一、二塁で左翼席へ15号3ラン。リードを4点に広げる一発だった。  「僕も自分の役割を全うしたかったのが本当のところ。流れを切らなくてよかった」  "ミス"を取り返した。4球目まで送りバントのサインが出ていたが、ファウルなどで決められなかった。ボール球を挟んでフルカウントからの6球目、今永が外角低めに投じた147キロの直球を逆らわずに逆方向へ。原監督から両手を上げて円を作る「丸ポーズ」で迎えられた。  六回無死一塁の中堅守備では、神里が放った左中間フェンス際の大飛球をジャンプして好捕。捕球後にフェンスに激突してもボールは離さなかった。「破れかぶれでグラブを出して倒れ込んで、グラブを見たら入っていた」と謙遜したが、力投を続ける山口を救うファインプレーだった。 (谷川直之)

◆セ・リーグ首位の巨人は5日、DeNA11回戦(東京ドーム)に8-4で逆転勝ちし、交流戦明け全勝となる6連勝を飾った。山口俊投手(31)が8回2安打2失点でリーグ単独トップの9勝目(2敗)。六回には勝ち越しにつながる二塁打を放つなど投打に活躍した。チームは貯金を今季最多の「14」に更新し、リーグの貯金を独り占め。6月18日に首位に立ってから17日で2位・広島とのゲーム差を「7」まで広げ、一気に独走態勢に入った。  快勝劇の主役は歓喜の瞬間、ベンチを出て汗をぬぐった。8回2安打2失点、12奪三振で早くも昨季に並ぶ9勝目。山口は声援を一身に受け、満面の笑みで応えた。  「気持ちいいですね。(疲れは)ないと言ったら嘘になりますけど、勝ったら疲れはないです」  リーグを代表する投手同士の"頂上対決"に投げ勝った。相手先発は試合前の時点で8勝で並び、自身に次ぐ防御率、リーグトップの奪三振数を誇る今永。「何が何でも勝つ」と強い気持ちでマウンドに上がった。  二回にロペスの本塁打で2点を先行されたが、これで崩れないのが今の山口だ。2-2の六回2死一、二塁では筒香を内角直球で追い込み、低めのフォークボールで空振り三振に仕留めた。  その裏には、今季2本目の安打で勝利への突破口を自ら開いた。先頭で打席に入り、今永の直球を捉えた。「ピッチングより気持ち良かった」という左中間フェンス直撃の二塁打。坂本勇の適時打で勝ち越しのホームを踏み、打線はこの回計4点を奪った。  132球の熱投で自身初の5連勝。疲れがたまり始めるシーズン中盤に好調を持続できている要因を聞くと、山口はこう即答した。  「『ヤマペディア』です!!」  ネット上の百科事典としておなじみの「ウィキペディア」...ならぬ「ヤマペディア」?! それは右腕の脳内で日々更新される体調管理の事典だ。  山口は身体構造などが書かれている本を熟読。最適な睡眠法や内臓にいい食事など、科学的根拠に基づく情報・数値を脳内に書き加え、疲れにくい体を作っている。「就寝は遅くても午前0時」「ナイター登板後も翌朝8時に起きる」「就寝3時間前に食事を取らない」など。「早寝早起き」は基本中の基本だ。  そんな「ヤマペディア」を実践するため、今季から2人の子供とは別の部屋で寝ている。昨季までは、わが子のぬくもりを感じながら眠りに就いていたが、深夜に起きてしまうこともあり決断。回復力が高まった一方で「寂しい」と本音も漏らすが、パパの格好いい姿を見せるために断腸の思いで貫いている。  安定した投球を続ける右腕に、原監督も「どういう状況でも弱音を吐かずにね。素晴らしい結果を残してくれている」と目を細めた。チームはリーグ戦再開後6連勝。リーグの貯金を独占し、2位・広島とのゲーム差を「7」まで広げた。  山口は、お立ち台で勝利の味を聞かれ「東京ばな奈の味」と笑った。鹿児島では「かるかん」、秋田では「吉田輝星」。この日も、ご当地色を出した言い回しで爆笑を呼んだ。投打がかみ合い、ムードも最高。原巨人が5年ぶりの頂点へ、ひた走る。 (赤尾裕希) 山口について巨人・宮本投手総合コーチ 「もう見事でしたね。好調を維持するというのは、プロの世界では非常に難しいこと。彼のプロとしての自覚というのを感じましたね」 ★走でも主役  ヒーローの山口は投打だけではなく"走"でも本拠地を沸かせた。六回、先頭で左中間フェンス直撃の二塁打を放つと、続く亀井が三塁にバント。山口は二塁から勢いよくスタートを切った...はずが、二-三塁間の中央付近で、まさかの転倒。それでも何とか三塁に到着した。元木三塁ベースコーチは、おなかをさすりながら苦笑い。山口も、お立ち台で「しっかり走塁練習をやり直してきます」と笑いを誘った。

◆山口vs今永。試合前から、両先発のガチンコ対決になることは、誰もが予測していた。実際、五回までともに1安打(いずれも2ラン)と、互いに一歩も引かない。それが、六回でくっきりと明暗がわかれた。なぜか。  まずは馬力だ。今永はこの回先頭の山口に初球、高めのストレートを左越えに二塁打された。巨人ベンチに「この回で崩せる」と思わせてしまった。80球を超えたところで、あの球を打ち返される。球速ではなく、球威が落ちていた、ということ。120球以上でも軽々と投げる山口との、最大の差だろう。  意地の張り合いも、勝負の分かれ目だ。ガチンコ対決では、投手を打席に迎えた場面も隠れたポイント。「俺の球を見ろ」「もう1点もあげないぞ」という意志を込めて、残る力のすべてを振り絞り、何が何でも抑えにかからなければいけない。DH制のないセ・リーグでは、深い意味を持つのだ。  重ねて言うと、この試合は巨人vsDeNAではなく、山口vs今永だった。馬力と意地で勝った山口は大したもの。今永はこの結果を見つめ直し、次への糧にしてもらいたい。 (サンケイスポーツ専属評論家)

◆巨人・阿部慎之助捕手が5日、DeNA戦(東京ドーム)に「4番・一塁」で先発し、五回に適時打をマークした。  2点リードで迎えた1死一、三塁で、国吉の149キロの直球を右翼へライナーで運んだ。DeNAの右翼手・細川がスライディングキャッチを試みたが、ボールはグラブをはじいて落ち、右前適時打となり、3-0にリードを広げた。阿部はここで代走・増田大と交代した。  この日は昨季の開幕から全試合先発出場が続いていた岡本がスタメン落ち。代わりに4番に座った大ベテランが仕事を果たした。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
44301 0.595
(↑0.006)
-
(-)
68372
(+8)
297
(+4)
103
(+2)
47
(+2)
0.262
(-)
3.630
(↓0.01)
2
(-)
広島
38383 0.500
(↓0.007)
7
(↓1)
64306
(+1)
321
(+3)
71
(-)
50
(+1)
0.245
(↓0.001)
3.410
(-)
3
(-)
DeNA
37382 0.493
(↓0.007)
7.5
(↓1)
66311
(+4)
306
(+8)
93
(+2)
24
(-)
0.245
(↓0.002)
3.640
(↓0.07)
3
(1↑)
阪神
37384 0.493
(↑0.007)
7.5
(-)
64300
(+3)
324
(+1)
53
(+1)
54
(-)
0.247
(-)
3.450
(↑0.03)
5
(-)
中日
33420 0.440
(-)
11.5
(↓0.5)
68287
(-)
300
(-)
45
(-)
39
(-)
0.258
(-)
3.900
(-)
6
(-)
ヤクルト
31462 0.403
(-)
14.5
(↓0.5)
64348
(-)
403
(-)
89
(-)
28
(-)
0.237
(-)
4.620
(-)