ソフトバンク(★2対8☆)阪神 =交流戦2回戦(2019.06.12)・福岡ヤフオクドーム=
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阪神
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ソフトバンク
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勝利投手:青柳 晃洋(5勝4敗0S)
敗戦投手:和田 毅(0勝1敗0S)

本塁打
【阪神】梅野 隆太郎(6号・4回表2ラン),植田 海(1号・8回表2ラン)
【ソフトバンク】福田 秀平(4号・6回裏ソロ)

  DAZN
◆阪神が快勝。阪神は1点を追う4回表、梅野の2ランで逆転に成功する。6回には梅野の2点適時打が飛び出すなど、その後も効果的に加点し、終わってみれば13安打で8得点を挙げた。投げては、先発・青柳が7回2失点の力投で今季5勝目。敗れたソフトバンクは、投打ともに振るわなかった。

◆ソフトバンク中村晃外野手(29)が腰痛のため出場選手登録を抹消された。前日11日阪神戦の試合前練習で打撃練習の際に痛めたようで、同戦の出場はなかった。 この日、練習前に中村晃はヤフオクドームを後にした。工藤公康監督(56)は「腰は何をするにも使う場所。今日まで様子を見たが状態がよくなることがなかったので、しばらく様子を見ることにしました。上がってきて元気にやってくれていたんですが」と説明した。 開幕前に自律神経失調症を公表していた中村晃は5月31日に今季初の1軍へ。ここまで8試合に出場していた。代わって塚田正義外野手(29)が昇格した。 またリリーフ陣を補強するため11日に先発し6回2失点だったアリエル・ミランダ投手(30)を抹消。左サイドスローの嘉弥真新也投手(29)を昇格させた。

◆スターティングオーダーが発表され、阪神原口文仁捕手(27)が「5番指名打者」で大腸がんから復帰後初スタメンする。

◆阪神梅野隆太郎捕手(27)が故郷の福岡で豪快な逆転弾を放り込んだ。 1点を追う4回、実戦復帰後、初スタメンの原口がしぶとく右前へ落として1死一塁。6番梅野は先発和田の甘く入った高め138キロを振り抜いた。大きな弧を描いた打球は、左翼スタンド中段に飛び込む6号逆転2ラン。 「点を取られた後に、グッチ(原口)がしぶとく塁に出てくれたので、自分も後ろにつなぐ意識で打席に立ちました。球が速いので、コンパクトに打った結果がホームランという最高の形となりました」 凱旋(がいせん)弾で試合をひっくり返した。

◆タレント鈴木ちなみが始球式を行った。九州移転30周年記念ユニホームを着て、マウンドへ。山なりながら2バウンドで捕手のミットへ。球審役の阪神マスコット、トラッキーが豪快にストライクポーズをつくった。 この日は「ポッカサッポロ知覧にっぽん紅茶スペシャルデー」として開催され、同社のCMに出演している鈴木が2年連続での登板となった。「2回目ですが、すごく緊張しました! ヤフオクドームはスタンドにファンの方がいっぱいいて、すごいパワーを感じますし、元気ももらえます。投球はノーバウンド、とはいきませんでしたが、ボールの方向はまずまずだったのでよかったです」。昨年6月16日のヤフオクドームでの始球式では一塁側、左打者の背後へコロコロと転がっただけに、今回の投球に納得の表情だった。

◆左肩痛から復帰2戦目の先発となったソフトバンク和田毅投手(38)は5回1/3、4失点で降板し、復活白星はお預けとなった。 1点を先制してもらった直後の4回、梅野に左翼席中断まで運ばれる特大の6号2ランをたたき込まれ逆転を許した。さらに6回には1死二、三塁から、またも梅野に左前2点打を許し、交代を告げられた。 5回1/3、107球、7安打、1四球、1死球で4失点。「粘らなければいけないイニング、打者、カウントで粘ることができなかった。チームに申し訳ない」とコメントした。

◆阪神梅野隆太郎捕手(27)が先制2ランに続く追加点をたたき出した。 1点リードの6回、糸井、大山の連打から1死二、三塁の得点機。6番梅野はフルカウントから左腕和田の外角低めに落ちるチェンジアップに食らいついた。打球は三遊間を破り、2者が生還。先発青柳に援護点をもたらした。 「追加点の欲しい場面だったので、集中力を持って打席に立ちました。地元の声援も後押ししてくれたおかげで打つことができました」 地元福岡に凱旋(がいせん)の一戦で4回は左翼スタンド中段に運ぶ豪快な逆転の1発。6回は見送ればボールの変化球を技ありの一振りでしぶとくはじき返した。

◆阪神植田海内野手(23)がプロ初本塁打を放った。 4点リードの8回、1死二塁で、元同僚の3番手松田遼の内角直球を右翼スタンドへ運んだ。 代走で途中出場し、この日の1打席目。普段は代走や守備固めに起用される植田の1発にベンチは大盛り上がりで出迎えた。

◆阪神は2回と3回の得点機を生かせず。ソフトバンクは3回に先頭の内川が敵失で出塁し、2死三塁から福田の内野安打で先制。 阪神は4回に梅野の6号2ランで逆転し、6回も梅野の2点適時打で加点。ソフトバンクはその裏に福田が2試合連発の4号ソロ。 阪神が終盤に本塁打攻勢で加点し、逃げ切った。7回2失点の青柳が5勝目。ソフトバンクは打線が低調で散発4安打に終わり、3位転落した。青柳5勝目、和田1敗目。

◆阪神が梅野隆太郎捕手(27)の4打点の活躍でソフトバンクに快勝した。1点を追う4回にソフトバンク和田から6号逆転2ランを放つと、6回には追加点となる2点タイムリー。守っても先発青柳以下投手陣をリードして勝利に導いた。試合後の梅野のインタビューは以下の通り -地元の声援の気持ちよさは? 梅野 やあ、もう最高ですね。 -本塁打含む4打点。4回の本塁打ですが。 梅野 ボール先行してたんで、なんとかこの1球で決めてやろうと思って、しっかり振り抜いた打球で。本当にいい形でホームランになってよかったです。 -完璧でした? 梅野 もう完璧でした。 -6回はどんな思いで打席に 梅野 その前の打席もホームラン打ってますし、なんとか食らいつく気持ちで、なんとか転がせば1点入ると思って。みんながつないでくれたチャンスだったんで、ムダにしたくないという気持ちで打席に入りました。 -7球目、粘って決めましたね 梅野 なんとか追い込まれながらも、ゾーンに来たらしっかり振ろうと決めてたんで、本当に間を抜けてよかったです。 -同い年の原口選手もスタメンに帰ってきて、植田選手もプロ初本塁打。8得点。ベンチも明るいのでは? 梅野 めちゃめちゃ明るいですし、今日みたいな試合が続けばいいんですけど、シーズンはなかなかそういうふうにはいかないんで、なんとか今日の1勝というのはホントにでかいですし、この福岡で勝てたというのは、個人的にもうれしいです。 -キャッチャーとしても青柳投手をしっかりリード 梅野 ヤギ(青柳)がインサイドに思い切って投げてくれたので、後の投手も楽にというか、インサイドを有効に使えたので。そこが今日のポイントじゃないかと思います。 -明日の意気込みを 梅野残り明日しかないんで福岡で、みなさん友達だったり、家族だったり、いろんな人に来てもらってるんで、なんとかいいところ、そして元気な姿をみんなに見せてまた福岡で、あと1試合しかないんで、なんとか明日も勝って勢いづけて、そして元気な姿を見せられるように明日も頑張ります。 -地元福岡で、恒例ひと言で締めて下さい 梅野 じゃあみなさん、一緒に明日も勝つバイで行くんで、明日もって言ったら、勝つバイでお願いします。明日も、勝つバーイ!

◆青柳は変則投手の特性を生かすことのできた好投だった。5回までに18人の打者に対したが、ゴロになったのは安打も含めて12打席を数えた。いかに青柳の球が低めに集まっていたかを物語っている。 本来、ベルト付近にくるボールは打者の餌食になりやすいが、それより低めにくると微妙に沈む。それは下手投げの特長ともいえるが、青柳の投球スタイルがハマった形だった。 また、4回の4番デスパイネを空振り三振にとった場面などは逆球が続いたが、内角を突くことで投球の幅が広がったといえるだろう。ソフトバンクが慣れていないことを差し引いても、評価のできる内容だった。 ただ、イニングが中盤に差し掛かると、グラシアル、デスパイネらを打ちとったものの大きな飛球が目立った。100球をメドにした打者3巡目あたりになると、相手に慣れてこられるということだろう。 今後、青柳が1年間先発ローテーションを守るには、「100球」「3巡目」といったカベをクリアしていくことが条件の1つになる。この試合までの平均投球回数は6・1イニング。これを徐々に伸ばしていってほしい。 例えば、打者との駆け引き、初球の入り方、間、タイミング、いわゆる配球を変えるなど工夫が必要になってくる。その先に2桁勝利も見えてくるはすだ。

◆ソフトバンク福田秀平外野手の2戦連発も勝利に届かなかった。3点差とされて迎えた6回の先頭で青柳の初球を右翼テラス席に運んだ。「甘い球が来たら打とうと打席に入った。1球で仕留めることができた」。 11日に続き1番右翼で先発出場。この日は3回2死三塁の場面で二塁内野安打で先制点も奪った。一塁へ果敢にヘッドスライディングする闘志も見せたが、チームは完敗。奮闘も実らなかった。

◆阪神キャプテン糸原健斗が貴重な中押し点を奪った。 4-2の7回1死三塁で、高橋純の150キロ直球をとらえて右中間へ5点目の適時三塁打。「大きな1点になったのは良かった」と胸を張った。それでも「植田海がすごいホームランを打った。ナイスホームランだった」と後輩のびっくり弾には舌を巻いていた。

◆左肩痛から復帰したソフトバンク和田毅投手の2度目先発は5回1/3、4失点で敗戦投手となった。 1点を先制してもらった直後の4回、阪神梅野に高めツーシームを左翼席中段まで運ばれる特大逆転6号2ランを食らった。6回1死二、三塁から、またも梅野に左前2点打を許しKO。「粘らなければいけないイニング、打者、カウントで粘ることができなかった。チームに申し訳ない」と肩を落とした。 この日の敗戦で交流戦首位から陥落し、パ・リーグ3位に転落した。工藤監督は「粘り強く投げていた。4回くらいからリズム、制球もよくなっていた。(6回に再び梅野と)勝負させてしまった。僕のミス」と話し、107球で6回途中まで投げた和田を評価した。中6日なら次回は19日ヤクルト戦。早大時代に輝いたマウンドで、チームの勝利はもちろん、今度こそ2年ぶりの白星をつかみ取る。

◆阪神ルーキー近本光司外野手が死球の影響を感じさせないヒットを放った。3回1死一塁から和田の初球変化球を右前に運んだ。 前日11日、延長12回の打席でボールが左肘を直撃。この日フル出場し「思ったより影響はないです。打撲みたいな感じです」と問題なしを強調した。

◆阪神先発の青柳晃洋投手(25)が、ソフトバンク打線を手玉に取った。7回4安打2失点で今季5勝目。4年目でキャリアハイとなる白星をつかんだ。「ランナーを出してからも、1人1人(抑える)というのをやっていた。ホームランを1発食らいましたけど、引きずらなかった。次のバッターから、というイメージで投げられた」。ほぼ完璧な投球内容だった。 エラーが出ても、打たれても崩れない。顔色を1つも変えなかった。3回、先頭の内川が大山の失策で出塁。後続をゴロに打ち取り2死三塁から、許したのは内野安打の1点のみ。4-1の6回は先頭の福田にソロ本塁打を被弾。流れを渡しかねない展開だったが、続く今宮からスライダーで空振り三振に仕留めると、後続を3人斬り。最少失点で断ち切った。 ゴロでアウトを重ねながら要所で三振を奪う。矢野監督は「本当に安定感がありながらね。完全にやられたなというところもなくね。次につながるようなピッチング内容も、勝ちもついたんで素晴らしかったと思います」と絶賛した。 持ち味を存分に発揮し、開幕2カ月半で早くも5勝目。「5勝がキャリアハイってカスですけど(笑い)。どんどん数字を伸ばしていけるように、チームが勝てるようにやっていきたいと思います」。開幕からローテーションを守り、チームの勝ち頭としてまい進中。貪欲に白星を重ねる。【磯綾乃】

◆阪神ベテラン福留孝介外野手が欠場した。試合前のフリー打撃や守備練習を通常通り実施。試合もベンチ入りしたが、出場はしなかった。 「清水ヘッドコーチは「昨日は復帰していきなり延長12回を全部出た。監督が考えて(の欠場)。次につながると思います」とアクシデントを否定。右ふくらはぎ筋挫傷から1軍復帰した前夜は、12回引き分けとなった試合にフル出場していた。

◆阪神植田海内野手がプロ1号となるダメ押し2ランを放った。 2点リードの7回に北條の代走で出場すると、チーム5点目のホームイン。そのまま遊撃に就き、8回1死二塁で元同僚の松田遼の143キロ真っすぐを右越えにかっ飛ばした。「打球は見ていなかった。周りとコーチャーが喜んでいるので分かりました」。 俊足を生かすため、2年目の16年に両打ちに転向した。プロで築いた左打ちで、通算275打席目。175センチ、68キロと決して大きくない体から、広いヤフオクドームのテラス席ではなく、スタンドまで運んだ。 ソフトバンクを力で突き放す快勝の中、矢野監督も「プロ入り初ホームランっていうプレミアムなことも起きた。バッティング練習でもあんなの見たことない」と驚くばかり。昨年9月5日の広島戦では、通算216打席目でプロ初打点をマーク。今年も「初」を刻んだ走りのスペシャリストは「なかなかないのでうれしい気持ちと恥ずかしい気持ちです。(記念球は)戻ってきました」と首をすくめて照れ笑いした。

◆梅ちゃん、故郷に錦だ格好いいぞ! 阪神梅野隆太郎捕手(27)が「日本生命セ・パ交流戦」のソフトバンク戦で、逆転6号2ランを含む自己最多タイの4打点で快勝を呼び込んだ。本塁打を打てば11連勝の不敗神話も継続し、地元福岡のお立ち台で「明日も勝つバーイ!」と絶叫。首位広島に1・5差まで接近し、故郷のファンに連夜の鷹狩りを約束だ。1発で、福岡の空気を変えた。梅野会心の打球は左翼席中段に飛び込んだ。逆転の6号2ラン。着弾を確認した背番号44は、右手でバットを放り投げた。 「もう完璧でした。点を取られた後にグッチ(原口)がしぶとく塁に出てくれたので、自分も後ろにつなぐ意識で。コンパクトに打った結果がホームランという最高の形になりました」 1点を追う4回1死。同学年の原口が9球粘って右前打で出塁。その執念をムダにはできない。和田の3球目の直球を強振。打った瞬間にスタンドインを確信する強烈な当たりだった。 たくましく進化した「梅ちゃん」が故郷凱旋(がいせん)に花を添えた。「打てる捕手」と言われた福岡大時代は、大学ジャパンでも4番を務めた。ドラフト前の評判も「強打の捕手」だった。ただ、今は打てるだけではない。「イメージとして、捕手は体格が大きい選手がなるものだと、思われがち。でもキャッチャーは機敏じゃないとできない。(送球など)瞬間の動きがゲームの流れを変えるポジションだから」。 抜群の信頼感でホームを守り、勝負どころでは果敢にスタートを切り、足でも流れを呼び込む。盗塁数7はセ界捕手トップ。積極走塁が際だったのは9日の日本ハム戦(甲子園)だ。7回に「根拠と意図を持って」とモーションを盗んで三盗に成功。相手の悪送球も誘って同点に導き、9回の原口サヨナラ打を呼び込んだ。 野球は流れのスポーツ。6年のときを経て「走攻守3拍子」をそろえたスーパー捕手として福岡に帰ってきた。「友達だったり、家族だったり、いろんな人に来てもらっている。元気な姿をみんなに見せて。福岡であと1試合しかないんで、明日も勝って勢いづけたい」。 不敗神話は続く。梅野が本塁打を打てばこれで11連勝だ。矢野監督は「飛距離も十分。地元でね。いい働きを。しっかり守ってくれて申し分ないです」とたたえた。 左翼席から響く「梅野コール」にはマスクを脱ぎ、ミットをあげて応える。お立ち台では決めぜりふを叫んだ。「明日も、勝つバーイ!」。あの頃の夢は現実となった。【真柴健】

◆5回1/3、4失点で敗戦投手となったソフトバンク和田毅投手(38)が、打たれた阪神梅野をほめた。 4回は高めツーシームを左翼席中段までたたき込まれる逆転6号2ラン。「うまく合わされた。ボールを操れず完全にとらえられた」。 続く6回1死二、三塁の打席でも、左前2点打を許しKOされた。「(倉野投手コーチがマウンドに来て)歩かせるか勝負するかだったが、自分的には前の打席でやられているし、勝負で」と勝負。フルカウントからの7球目、低めチェンジアップをしぶとく左前へ運ばれた。「もう少し厳しいところへ投げられれば。打ち取りたかった。うまく打たれたので相手が上だった」と素直に梅野の技術を認めた。 107球で6回途中まで投げたことには「投げられたが...。でも、打たれたのでよくないですね」と話した。 倉野投手コーチは「前回よりよくなってきている。投げるたびによくなっている」と今後も先発として期待を寄せた。

◆仏壇に静かに手を合わせた。背中から悲しみが伝わってきた。プロ5年目を終えたオフ。ソフトバンク和田はこの年11月に他界した元西鉄ライオンズの大エース稲尾和久氏の自宅を訪問した。 「あまりにも和田さんが、悲しい顔をされていて。こちらの方が元気づけなくちゃと思ったくらいでした。あんなに悲しんでくれるなんて思いもしなかったわ」。対応した律子夫人は、親子以上に年の差のある若き左腕の姿を印象深く話してくれた。もう12年も前の話である。「主人と同じユニホームを着たわけではないのに、わざわざお参りに来ていただいて」。律子夫人は笑みをたたえながら涙をこぼした。 「時の記念日」だった10日は稲尾さんの誕生日だった。存命なら82歳。ヤフオクドームにほど近いお寺に今は最愛の律子夫人とともに眠りについている。アジサイの花が迎えてくれる境内を通り抜けると、静かな墓地に2人のお墓はある。「あいつは賢いからな。長く投げてもらいたいわい」。生前そう話しては「(投球の)テンポがいい」と若き左腕を評価していた。 「鉄腕」と言われた男も肩を痛めシーズンを棒に振ったことがあった。64年は0勝。その年のオフにはボール大の鉄球をつくり、自宅の庭で激痛に耐えながら投げ続けた。荒療治というにはあまりにも無鉄砲。どうしても消えない痛みを痛みで和らげようという逆転の発想だった。荒療治が奏功したわけではなかろうが、ウソのように痛みが消えた。翌65年の東映戦で復帰登板。くしくも和田が中日戦(ヤフオクドーム)で投げた復帰マウンドと同じ6月5日だった。 和田は2度目の登板で黒星を喫した。1発を含め阪神梅野に4打点を献上して6回途中で降板。とはいえ、107球を投げた。復帰星へ「苦投」は続く。だが、明るい光は見えている。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆阪神・梅野隆太郎捕手(27)が12日、ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で6号2ランを放った。  「打ったのはストレート。点を取られた後に、グッチ(原口)がしぶとく塁に出てくれたので、自分も後ろにつなぐ意識で打席に立ちました。球が速いのでコンパクトに打った結果がホームランという最高の形になりました」  0-1の四回、大腸がんの手術から復帰後初スタメンだった原口が右前打を放ち1死一塁。ここで梅野が2ボールからの3球目、高め138キロをフルスイングでとらえた。打った瞬間にそれとわかる打球は左翼スタンド中段に吸い込まれる逆転の2ラン。地元・福岡で初本塁打となった。梅野がホームランを打った試合は昨年から10連勝中で、阪神にとっても縁起のいい一発が飛び出た。

◆阪神がソフトバンク戦(ヤフオクドーム)に8-2で勝利した。  三回に先制されたが、四回に梅野の2ランで逆転。六回にも梅野の左前適時打で2点を追加した。七回には1死3塁から糸原が適時三塁打。2死一、三塁からは、「5番・DH」で大腸がん手術から復帰後初スタメンとなった原口の右前適時打で突き放した。  八回には植田にプロ初本塁打となる2ランが飛び出した。先発の青柳は7回2失点で自己最多の5勝目を挙げた。

◆阪神・矢野燿大監督は12日、ヤフオクドームでソフトバンクに8-2で勝利した試合後、まず逆転2ランを含む4打点の梅野をたたえた。  「すごかったね。飛距離も十分やったし。取られた後やったし、逆転やったし。(六回の2点)タイムリーも最後はボールかなっていうところをくらいついて。あの2点がなかったら流れがこっちになかなか来なかったところだと思うけど。地元でね。いい働きを、守りもしっかり守ってくれて。申し分ないです」  5番DHで先発起用した原口は2安打と結果を出した。  「しぶといね。フミ(原口)のそういうバッティングはチームの力にもなるし。アウトの打席もなんとかしようっていう粘り強さもフミのいいところだと思うので。そういうところは、きょうもらしさを出してくれてたし。いいところでタイムリーもあったし、きょうはよかったと思います」と話した。  プロ初本塁打の植田については「海(植田)もプロ入り初ホームランっていうプレミアムなことも起きたし。バッティング練習でもあんなの見たことないんだけど。完璧なね。スタンドまで行ったホームランを目の前で見られて、うれしそうな顔でベースを一周して帰ってくるカイ(植田)の顔を見られてうれしかった」と喜んだ。  7回2失点で5勝目の先発青柳については「本当に安定感がありながらね。1点は悠輔(大山)のエラーからだったしね。完全にやられたなというところもなくね。最近もいいピッチングをしても勝ちが付いてなかったと思うんでね。しっかりいいピッチングをして勝ちが付いたというのは次に迎えられるようなピッチング内容も勝ちも付いたんで素晴らしかったと思います」と話した。  広島が敗れたため、阪神は首位に1・5ゲーム差に迫った。

◆阪神のD1位・近本光司外野手(大阪ガス)が12日、ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で三回2死一塁から右前打。8日の日本ハム戦以来14打席ぶりの安打となった。前日(11日)の延長十二回に左肘に死球を受けて、心配されたが「思ったよりも影響はないです。打撲みたいな感じですね」。打率はまた少し下がって・297だが、七回には追加点に結びつく送りバントも決め、守備も安定。プレーには問題なさそうだ。

◆阪神・糸原が12日、ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で2点差に迫られた七回1死三塁から右中間へ適時三塁打を放った。その後、原口の右前打で6点目のホームも踏んだ。「三塁打は追加点だったので大きかったですね」。  ただ、その後は八回の植田の1号本塁打に対するコメントばかり。「いい本塁打でしたよね。本塁打数では抜かれてしまいましたから」。自身はいまだゼロ。一歩先を越されて苦笑いだった。

◆強力ソフトバンク打線に虎の先発・青柳が7回2失点と好投。気持ちよかばい! グラシアル、デスパイネ、松田宣のクリーンアップを12打席でわずか1安打に封じた投手陣、お見事!!  とりわけ、乗せたら打線に火がつく『熱男』こと松田宣を2三振に三ゴロ併殺打と、絶対零度のマイナス273・15度くらいカチンカチンの『冷男』に押さえた青柳が、やけどしそうに燃えていてカッコ良かったぜー!!  そして、ホークスに強肩好守の甲斐キャノンがいてよかったアー!! 本日6号アーチを含む4打点でヒーローとなった梅ちゃん(梅野)は福岡出身だけに、ソフトバンクのお誘いを受けかねなかったもんね。ハラハラしたよ...。  さ、これで何と!? 交流戦で4勝3敗1分けと白星を先行させたのだ。第3戦も王者ソフトバンクを倒し、その勢いで恒例のパ・リーグ常勝に別れを告げよう!! 離婚しましょう!!(ドキ、この言葉は何か気になるぞ!?)  最後に植田選手、プロ初ホームラン、キレイだったよ! おめでとう!!

◆正直にいう。これが微妙なソフトバンクと若いタイガースの差なのだ...とため息が出た。三回の1点のことだ。  朝っぱらからたとえとして皆さまにおしかりをうけるかもしれないが...タカ軍団はなんか鼻毛の1、2本をそのまんまにして鼻歌まじりに打席にたち、こっちはきまじめに朝シャンできれいさっぱりな顔であごひげなんか青々として...キリッとして立ち向かったんだけれど...三回の先制点なんかはヌルッと取られた。  内川のなんでもない三塁ゴロを大山がアッ(エラー)となってあとは下位打線なのに工藤監督サマはビクリともしない。それなのに...結局、福田の内野安打で...先制点が入るんだ。編集局で愚痴のひとつもいいたくなった。  実はこの日は現場のトラ番キャップ大石豊佳もサブキャップ長友孝輔ともにちょいとピリッとしてたんです。まず大石は早くから「きょうは原口選手がスタメンです。当然気合が入ってます。え、誰に聞いたって...そんなもの先輩、打撃練習をみてりゃ『オッ、すごい気合だな!』とすごくビンビンです」と鼻息が荒い。  いつもはクールな長友も「打撃練習がレギュラーのど真ん中ですからねぇ...いよいよ原口来るな! という感じでした」と、まるで自分が久しぶりのスタメン登場みたいな鼻息なのである。原口という選手はトラ番記者までもハイテンションにさせてくれるのだ。  すると...超ベテランの編集委員上田雅昭までが電話をかけてきた。  「先輩ッ20年前の1999年の6月12日は何が起きたか知ってますか」  皆までいうな。実はこの朝、出社してすぐ記録を調べてたら...新庄剛志が甲子園の巨人戦で延長十二回一、三塁。「4番新庄」に打順がまわり槙原投手の敬遠球を強引に強打! フルスイングで三遊間を抜き、これが劇的なサヨナラ! おぼえてまんがな...その時の忙しさったらお互いにどないもこないも...。  こうなりますと上田も止まらない。  「あの時、前日の11日に新庄は試合前の打撃練習で投手にとんでもない高い球をなげてもろて"敬遠球の特打"をひそかに練習してましたんですョ」。それはさすがに俺は知らんかったヮ。さぁそこから上田の"独演会"で...「実は打撃コーチが柏原純一さんであの人が日本ハム時代に西武戦で永射投手から敬遠球を本塁打したことがあるんです。しかし...まさかそんなわざわざ『敬遠球』を打つ場面なんてあるもんやない。それを前日にわざわざ練習するヤツもおりませんヮ...」という話に花が咲いて...2人のトラ番おっさんが編集局とヤフオクドームの記者席とで原口の「スタメン」という話題をきっかけに"ひょっとして原口が20年前の新庄の再来"とばかりにおおいに盛り上がった。  かんじんのナマ取材ほったらかしで20年前の1999年の「新庄の破天荒な敬遠球サヨナラ打」の話が電話代の心配せずに上田と盛り上がった次第です。(つまり本音を書くとなんとなくこの夜はそんなドヒャッとしたような新庄型の快勝痛打が出ないで和田に苦戦する...と思っていたのデス)  しかしそれを若虎が吹き飛ばした。20年前の6月12日甲子園の痛快ドラマを思い出す四回、原口の快打が呼び水となって梅野の逆転2ラン! 六回にも原口の進塁打がからみ梅野の2点打。七回もまたまた原口。八回は植田海が左打席でプロ初の2ラン...若虎達のおかげで13日の阪急阪神HDの『株主総会』も笑顔が一杯!

◆--効果的な得点で突き放した  「俺らはああいうところで1点1点取っていく野球をしていかないと。健斗(糸原)も追い込まれながらもタイムリー打ってくれたし、カイ(植田)も、プロ入り初ホームランっていうプレミアムなことも起きたし。バッティング練習でも、あんなの見たことない。完璧なね。スタンドまで行ったホームランを目の前で見られて、うれしそうにベースを一周して帰ってくるカイの顔を見られてうれしかった。本当にいい点の取り方ができたと思う」  --昨夜(11日)の粘りがつながった  「毎日毎日勝負で、毎日毎日大事な試合になるんだけど、やっぱりきのう土俵際まで行って、勝てるかというところまで行ってね。追い込まれてでも粘れたっていうのが、やっぱりこういう勝ちになるか、負けになるかは全然違うので。ましてやソフトバンクは交流戦に入っても、しっかりとした戦い方をしている。そういうチームにこういった試合ができたのは大きいと思うし」

◆3試合勝ちなしで3位に後退し交流戦首位からも陥落した。左肩のけがを乗り越え、2季ぶりの1軍登板を果たしてから中6日で先発した和田は、六回途中7安打4失点で黒星。2017年9月以来の勝利はつかめず「粘らなければいけないイニング、打者で粘れなかった」と顔をしかめた。ただ、工藤監督は107球を投げた左腕を「あそこまで投げられたのは、本人の感覚としても悪いものではなかったと思う」と評価した。

◆伏兵も伏兵。トドメの一発を突き刺したのは、誰もがノーマークだった植田だった。4点リードの八回、プロ初本塁打となる1号2ラン。うれし恥ずかしの笑顔で、ダイヤモンドを1周した。  「打球は見えなかった。ファン、コーチが喜んでいたので、入ったのがわかりました。うれしい気持ちと、恥ずかしい気持ちがあります」  七回に二塁打した北條の代走で登場。5点目となるホームを踏み、そのまま遊撃の守備についた。アッと驚かせたのは八回1死二塁で巡ってきた最初の打席だ。  かつての同僚・松田遼の3球目、内角にきた143キロ直球をフルスイング。「感触はよかった」。きれいなアーチを描いた打球はホームランテラスを越えて、右翼席に吸い込まれた。  ベンチで口を開けて驚いた矢野監督も「海(植田)の初ホームランっていうプレミアムなことも起きたし。バッティング練習でも、あんなの見たことないんだけど」とレアな? 一発に大喜び。本来は鮮やかな守備と50メートル5秒8の俊足が武器。その足を生かすために、2016年に当時の掛布2軍監督のすすめもあってスイッチヒッターに転向した。本来は右打者。その左打席でアーチがかけられるなんて...。  175センチ、68キロとプロ野球選手としては細身だが、パワーの源は餅だ。小さい頃から大好物で、正月に余った餅は朝から3、4個も平らげた。力"モチ"な一発を、まだまだ生み出していく。  「みんなから『ナイスバッティング』と言ってもらいました」  1軍野手では最年少23歳の驚弾でムードは最高潮。矢野虎にはまだまだ隠れた力が眠っている。

◆内と外を丁寧に突いて強力鷹打線を沈黙させた。先発・青柳は7回4安打2失点(自責1)。キャリアハイの5勝目を挙げ、満面の笑みで仲間たちとハイタッチを交わした。  「全体的に制球よくいけた。右打者にもインコースへどんどんいけたので、その結果、ゴロにできたり、スライダーで三振を取れたのはすごくよかった」  冷静だった。三回先頭の内川のボテボテの打球を三塁・大山が捕れず(失策)、出塁を許す。その後、2死三塁とされ、福田に適時内野安打を許す。嫌な形で先制されたが、動じなかった。  四回も先頭のグラシアルに右前打を浴びたが、続くデスパイネをシュートで攻めて空振り三振。続く松田宣は三ゴロ併殺に仕留めた。五回も先頭打者を出したが、その後は内川、釜元、甲斐と下位ながら強力打線をピシャリ。伝家の宝刀のスライダーを駆使して、6つ三振のうち4つは、この決め球で奪ってみせた。  矢野監督も「しっかりいいピッチングをして勝ちがついた。完全にやられたなというところもなくね」と称賛。延長十二回を執念ドローに終えた前夜の流れを引き継ぐ投球に「ヤギ(青柳)とリュウ(梅野)がそういう流れをしっかりつくってくれた」とうなずいた。  これで2016、17年にマークした4勝を上回る、チームトップとなる5勝目となった。それでも「あれだけ打ってもらったので、勝たせてもらったようなもの。数字を伸ばせるように、チームが勝てるようにやっていきたい」と謙虚に振り返る。これからも強気にどんどん右腕を振り、白星を積み上げていく。 (織原祥平) 青柳について阪神・福原投手コーチ 「見ての通りナイスピッチング。丁寧に丁寧に投げていた。いいボールも多かったし、よかった」 青柳に脱帽のソフトバンク・工藤監督 「よかったと思います。クイックも、あそこまで速い投手はパ・リーグにいない。合わせるのに時間がかかってしまいました」

◆1試合を通じて、持ち前のしぶとさが光った。試合前に「5番・指名打者、原口」とコールされただけで、左翼席が黄色く揺れる。粘って、適時打も放って。巡ってきたチャンスも、ゲームの流れも手放さなかった。大腸がんから復帰後初の先発出場となった原口が、さすがのマルチ安打だ。  「点に絡んでいけたので良かった。凡打も、意味のある凡打になった。今後も出たときに結果を出せるようにやりたい」  二回無死一塁の遊ゴロでも一走を二進させた。四回1死では右翼へポテンヒット。直後の梅野の2ランを呼んだ。六回の3打席目も8球目まで粘り、無死一、二塁から1死二、三塁とする三ゴロ。そして本来の勝負強さを発揮したのが5-2の七回2死一、三塁。2番手・高橋純の初球150キロを痛快に右前へ。6点目を奪い、セーフティーリードへ持ち込んだ。  ただでさえ"原口が何打席も見られる幸せ"で揺れていた左翼席が、ドッと沸く。昨年7月27日のヤクルト戦(神宮)以来の先発出場で2安打1打点。矢野監督も「しぶといね。らしさを出してくれたし、いいところでタイムリーもあった」とうなずいた。  目の前で雄姿を見せることはできなかった。だが、博多は背中を押してくれる人たちがいる。これまでの交流戦では、帝京高で2学年先輩だったソフトバンク・中村晃に導かれ、柳田と食事する機会をつくってもらったこともあった。球界最強打者に恐る恐る打撃の心得も尋ねると...。柳田は身ぶり手ぶりを交え「グーッ、ブワーッみたいな...?」と懸命に表現してくれた。そしてそれを、中村晃が優しくかみ砕いてくれた。「ボールとしっかり距離を作るみたいな感じじゃないかな」。ただただうれしかった。超一流に、少し近づけた気がした瞬間だった。  自律神経失調症で自身も出遅れていた中村晃とは5月の2軍戦中、筑後で再会した際もエールを送り合った。柳田も原口に、個人的にメッセージをくれたという。残念ながらこの日、中村晃は腰の張りで出場選手登録抹消に。スタメン復帰の姿を直接見せることはできなかったが、胸に生き続ける「帝京魂」で、今度は原口が先輩を勇気づけていく番だ。  「変わりなく、いつも通り。(タイムリーは)飛んでくれたところが良かったです」  フル出場での勝利に少しだけほおを緩め、また歩み出す。矢野虎の真ん中に、頼もしい打者が帰ってきた。 (長友孝輔)

◆やっとタカに勝ったば~い! 阪神はソフトバンク戦(ヤフオクドーム)に8-2と快勝。福岡県出身の梅野隆太郎捕手(27)が四回に逆転2ランを放つなど2安打4打点の活躍で、一発が出ると勝つ不敗神話を「11」に伸ばした。2017年から引き分けを挟んで続いていたソフトバンク戦の連敗も「4」でストップ。貯金は今季最多タイの「6」で、首位広島とも1・5差や!!  大きなアーチと効果的なタイムリーで自ら凱旋を祝い、4打点の大活躍でソフトバンクを粉砕した。地元・福岡のパワーにも押されて、梅野が逆転2ラン&ダメ押し2点打。本塁打を放てば勝つという不敗神話も「11」に伸ばし、黄色く染まった左翼席を熱狂させた。  「(地元の声援は)最高ですね。(本塁打は)ボールが先行していたので、この1球で決めてやろうと思っていました。きょうの1勝はでかいですし、福岡で勝てたのは個人的にもうれしいです」  福岡で生まれ、福岡工大城東高、福岡大とプロ入りまで過ごした地。博多で受けるヒーローインタビューは格別だった。  0-1の四回1死、今季初スタメンの同級生・原口が右前打で出塁。「グッチ(原口)がしぶとく塁に出てくれた」と燃えた。2ボールからソフトバンクの先発・和田の外角138キロを、一瞬で左翼席へ運んだ。  4日のロッテ戦(ZOZOマリン)以来、7試合ぶりの一発は試合をひっくり返す逆転の6号2ラン。2-1の六回1死二、三塁では、再び和田の外角低め126キロに食らいつき、しぶとく三遊間を破る2点打で勝負を決定づけた。  ヤフオクドームでは通算3試合で打率・455(11打数5安打)、2本塁打の好相性。さらに本塁打を放てば昨年6月27日のDeNA戦(横浜)以来続いている連勝も、11に伸ばした。  どんなときもファンを思う男だからこそ、余計に燃えた。ナインが母の日に使用した両腕に巻くピンク色のテーピング。他の選手はもとの色に戻しても、梅野はしばらく使い続けた。  「ファンの方々が、応援していただくときに持っているタオルが、ピンク色ですから」  自身の名前が刻まれたタオルが揺れる度にファンへの感謝をバットに、ミットに込めてきた。「気分で変えたりもするんですけどね」と今は黄色のテーピングを巻いているが、もちろん熱い思いは少しも変わらない。  矢野監督は「飛距離も十分やったし、(点を)取られた後やったし、逆転やったし。タイムリーも最後はボールかなっていうところを食らいついて。あの2点がなかったら、流れがこっちになかなか来なかったと思う。地元でね。申し分ないです」と最敬礼だ。  一昨年からのソフトバンク戦の連敗を4で止め、1勝1分けで4年連続カード負け越しという負の歴史にも終止符を打った。13日には2012年以来のカード勝ち越しを目指す。  「じゃあ皆さん、お願いします! あしたも~勝つば~い!!」  家族や恩師らが足を運んだ連戦で、MVP級の活躍。甲子園では恒例の"勝つばいコール"で最高の流れを作り、きょうも梅野が打つばい! (新里公章)

◆最大のヒーローには青柳を挙げたい。ソフトバンクのクリーンアップを1安打に抑える、ほぼ満点の内容だ。  ことしの青柳の真骨頂が見られたのが、四回無死一塁でデスパイネを迎えた場面。一発長打のある4番打者に、徹底して内角へシュートを投げ続け、最後もシュートで空振り三振を奪った。  前回登板(5日)のロッテ戦では4番・井上に2死球。今度はどういう攻めをするか、興味深かったが、平然と内角を攻めた。制球に揺るぎない自信を持ったからこそできる投球だろう。  4番打者への配球は、他の打者も注意深く見守り、参考にする。その心理を逆手に取ったのが、五回無死一塁からの内川への攻め。今度はオール外角攻め。1球も内角を攻めないのに、内川が腰を引いて空振り三振。内角に来るかも...という裏をかいた。シュートが効果的な上に、スライダーのキレが素晴らしいからできる投球だ。  昨年までに比べて下半身が安定し、リリースポイントが一定したことで、マウンド上で自信満々に投げている。捕手が楽しくリードできる。相当勝ち星を重ねるのではないか。 (サンケイスポーツ専属評論家)

◆阪神は2安打に封じられ、今季6度目の零敗を喫した。左腕の大竹を打ちあぐね、矢野監督は「少ないチャンスをなんとかものにしたいところはあったが、なかなか...」と嘆いた。  一人で2安打と気を吐いた高山は「しっかり絞って打つことができた。一日一日です」と話す。交流戦は、全9試合に先発出場して好調を維持。2016年の新人王がレギュラー奪取へ向け、奮闘している。

◆--高橋遥は頑張った  矢野監督 「頑張った。めちゃめちゃよかった。ナイスピッチングやったと思うし。こういう試合はホームランなのかなと思ってたけど、打たれたのはめちゃくちゃね、うまく打たれてるボールやし。勝負に行った結果なんで、やむを得ないと思う。打線が早い回に点を取ってやれれば、また違ったと思うけど。ピッチング的にはしっかり向かっていきながら、やれることはやった投球だったと思う」  --糧にしてほしい  「糧というかね。やることやってるし。ここまでも、そのような投球が続いてるし。ずっといい状態が続いてるんで。ただ、(シーズンで)ずっと投げるということが初めての経験というところではあると思うんでね。そこら辺では、また経験していかないとわからないと思うけどね。さっきと重なるけどピッチング自体は勝負に行っているしね。まったく心配ないというか、逆に期待しているけどね」  --大竹を攻略できなかった  「打ちにくさというのがあるから勝っているピッチャー。少ないチャンスを何とかものにしたいというところはあった。なかなかチャンスを作ることも少なかったしね。仕方がないと思うしかないかなと」

◆阪神はソフトバンク先発・大竹耕太郎投手(23)を攻略できず、今季6度目の完封負け。  阪神は今季6度目の完封負け。貯金7への挑戦を4度はね返された  ソフトバンクに対し、今季1勝1敗1分け。2013年から7年連続勝ち越しなし(12年は2勝1敗1分け)  試合時間2時間26分は今季チーム最短。同じく完封負けを喫した4月20日の巨人戦(甲子園)の2時間35分を更新した

◆タイガースの親会社、阪急阪神ホールディングス(HD)の株主総会が13日、大阪市内の梅田芸術劇場で開催されました。もちろんソレだけが議題ではないのですが、どうしても人気球団を抱えているだけにシビアなご意見をお持ちの株主がたくさんいらっしゃいまして...。低迷しているシーズンは『株主"騒"会』の様相を呈して、経営陣はいつも丁寧な応対に追われます。  だが...今年はちょい雰囲気が違った。我が運動部長大澤謙一郎はトラ番の頃から株主総会には「ちょっとのぞいてきます」と取材をしてきた。12年連続12度目。「おおげさにいえば僕のライフワークなんですワ。株主の皆さんの鋭い視点、それに対する経営陣の反応...取材、紙面作りの参考になりますから...」。  この朝、東京始発の新幹線で駆け付けたという阪神ファンの株主は「3、4分で済みますから」とメモを取り出して「タイガースが50年間で3回しか優勝できない最大の理由は、ドラフトが下手だということ。2位、3位の上位指名が下手。大トロやウニの皿が目の前を流れているのに、タコやイカから取っていく」と厳しいご意見。ま、実は私めはフトコロと相談でしかもあいにくタコとイカが大好きなのですぐにそっちに手が出ますが...あ、これは阪神のドラフトとは関係はありません。あくまで私めの"嗜好"の問題デス。  でそういうシビアなご意見が続いたわけ。しかし...そうはいっても大澤部長は「今年の近本、木浪にしても、ここ数年の阪神のドラフトは当たっているし、梅野、高山、糸原、大山らも成長している。生え抜きの若手が大トロ、ウニに出世しそうな期待感はありますよ」と話していた。  こうして株主の質問には阪神電鉄の百北(ももきた)幸司常務取締役が代表して丁寧に応対されていたが、球団トップとして初出席の藤原崇起オーナー(阪急阪神HD代表取締役、阪神電鉄会長)も2度発言されました。球団オーナーが回答する姿を大澤が見たのは、初めて。株主から「藤原オーナーはキチンと我々の疑問にも答えてくれる。すばらしい...」という反応もあったそうだ。  詳しくは株主総会の記事で読んでいただきたいが、オーナーの姿勢がそれなりに好感を持たれたのも事実。  しかし...だ。肝心なのはこの夜のヤフオクドームの試合展開だ。この夜は残酷なドラマが七回に待っていた。  だけどこれだけは胸を張って言わせてもらうぞ。昨年D2位の高橋遥人は見事なピッチングをみせてくれた。そして...大竹耕太郎も一歩もひかない。この同期の投手戦はまさにムシ暑い梅雨空の空気を吹き飛ばしてくれていた...。  七回、試合が動く。表にクリーンアップはあっさりと大竹の前に凡退する。  その裏、力投高橋遥は連打を許し、4番デスパイネは三振。粘る。挑む。グラシアルにはカットボール139キロがスーッ...ああ左翼ポール際に飛び込む3ラン!  勝負の非情さをまざまざと見せつけられたが、その投げっぷりはタコやイカのそれではありませんでした。そういえば株主総会である男性株主は「ミスが多くみすみす負けている。私はファンではなく株主として株主利益のことを考えて申し上げている。グループとしてどう考えているのか」と質問した。藤原オーナーは丁寧にこう答えた。  「私は昨年、ここで選手を鼓舞して頑張るようにしたいと申し上げた。今のチームはお互いの欠点を補完しながら戦っている。最後まで応援していただければ理想のタイガースになると考えている。よろしくお願いします」。

◆ぶつぶつぶつ...。生涯一捕手の、リードに厳しい『ノムラムラ喝や』です...。  0-0の七回1死一、二塁で、ソフトバンク・グラシアルに致命傷の3ランを許す阪神・梅野のリードが分からんわー!! 六回まで梅野はインコースをうまく使う好リードをしとったし、阪神先発の高橋遥も、その通りほうっていたわ!  でも、七回のあの場面は1点もやれないと力が入り、梅野が内側に構えとるのに、直球が2球とも高めに浮き、それをさらに力んだグラシアルが強振の空振りで、ラッキーな2ストライクに追い込んだのに...。何で勝負の4球目に、内側のカットボール? しかも、ストライクゾーンにほうらせたんや!?  カットボールは速球よりスピードが落ちるし...。そもそも、1、2球目で要求通りに来ていないんやから、徹底してストライクからボールのリードの配慮をせな!!  大体、とてつもない速球があるわけでもなく、千賀のようなオバケフォークがあるわけでもない大竹に高山の2安打だけの零敗って、打線もベンチも何で飯を食っとんのや~!! 緩急を使い分ける投手なら、そのどちらかを徹底して狙ったらええやろー!! ノムラムラ喝ーや!!

◆しびれる投げ合いを制した。ソフトバンクの育成出身の2年目左腕、大竹耕太郎投手(23)が、8回を2安打無失点の快投。昨年を上回る4勝目を挙げた。  「すごく気持ちも入った。こうやって勝てたのは良かった」  阪神先発の高橋遥はプロ入り同期の同学年。「仲がいい」というが、譲ることはなかった。  「原点に立ち返った」と、持ち味の緩急を生かすためチェンジアップを多投。阪神打線を幻惑した。味方が3点を先制した後の八回は2死から高山に単打を許したが、北條を外角のチェンジアップで右飛に打ち取った。  これで2戦連続して八回を投げ切った。昨季は試合前のブルペン投球は50~60球だったが、昨季限りで引退した杉内が15球しか投げないことを動画で知り、この日は20球程度に抑えた。「無駄なエネルギーをできるだけ使わないように。1年間回るためには大事」と自覚たっぷりに言った。

◆先発の高橋遥は7回5安打3失点で今季初黒星。「七回まで任せてもらって、投げきれなかったのは悔しい」と唇をかんだ。六回まで1安打と好投していたが、七回1死一、二塁でグラシアルに左翼席へ一発を浴び、両膝に手をついて悔しさをにじませた。交流戦は昨季を含め通算4試合に登板し、0勝3敗。「結果がすべて。次は絶対にこういうことのないように」と反省した。 先発の高橋遥について阪神・福原投手コーチ 「よかった。(本塁打を打たれた球は)悪い球ではなかったと思う。次も期待できるピッチングだった」

◆高山だけ、だった。もし、高山がいなければ、ゾッとする展開だった。  「しっかりと狙い球を絞って打つことができました」  チームで唯一「H」ランプ、しかも、2度も灯した男は敗戦に厳しい表情を崩すことはなかった。パ・リーグ主催でDHが使えるのも、16日のオリックス戦(京セラ)まで。この福岡、大阪の6番勝負で1打席もムダにできない男だからこそ、打つしかなかった。  0-0の三回先頭でソフトバンク先発・大竹の真ん中付近の125キロ変化球を鮮やかに中前へと弾き返した。これがチーム初ヒット。再び、虎打線が沈黙し、今季2度目の1安打負けが見えてきた八回2死走者なしから、右前打を放った。2試合ぶり、今季5度目となるマルチ安打。まさに孤軍奮闘だった。  大腸がんを克服した原口がこの日、初めて守備につき、一塁に入った。今だからこそ、福留、糸井のベテラン組はDHとして起用されているが、それも、この日を入れて4試合のみ。打てなければ終わる-。また灼熱の鳴尾浜行きが待っている。その強い気持ちが最近5試合での打率・368(19打数7安打)、3打点につながっている。10試合連続で先発起用する矢野監督はうなずく。  「あいつも毎日必死で、自分が試合に出られるために結果を残さないとアカンと思いながらやっていると思うしね。シュン(高山)らしいヒットというのは、2本ともそういう感じだった。いいんじゃない?」  2016年に打率・275、8本塁打、65打点で新人王に輝くも、低迷。球場だけではなく、自宅に帰っても、なりふり構わず、駐車場でバットを振りまくった。  「交流戦なので、対戦経験のある投手は少ないですが。一日、一日です」  背番号9は力を込めた。下を向いている時間はない。もう一度、輝く。そして、光を放ち続ける。「意地」という2文字を打席で証明する。 (新里公章) 高山の2安打のみでの完封負けに阪神・清水ヘッドコーチ 「大竹くんがよかった。しようがない。完敗です。また、頑張ろう」

◆あぁ...見殺し。阪神はソフトバンク先発・大竹耕太郎投手(23)を攻略できず、今季6度目の完封負け。13日に開催された阪急阪神ホールディングス(HD)の株主総会で株主から「優勝も夢ではない」とげきを飛ばされた中、高橋遥人投手(23)を援護できなかった。浜中治打撃コーチ(40)は狙い球の指示ミスを認めて、ザンゲ。次こそ、頼むで!  わずかヒット2本。これでは勝てない。あっという間の今季最短2時間26分だった。6度目の完封負け。先発・高橋遥を援護できず、謝罪の弁を述べたのは浜中打撃コーチだった。  「6割くらいチェンジアップを投げられていた。こっちの指示が遅れた。もう少し早めに狙えていたら違ったと思う」  育成出身の大卒2年目左腕・大竹とは初顔合わせ。チェンジアップとフォークの縦変化にクイックなどモーションにも工夫をする相手に翻弄された。得点圏に走者を運べたのは四回だけ。的をしぼれないまま、ただただイニングだけを重ねた。そして、伸びのある直球を軸に我慢の投球を続けていた高橋遥が七回にグラシアルに3ランを献上...。今季最多の貯金「7」を目指した一戦は4度目の挑戦も失敗した。  矢野監督は「(大竹は)のらりくらりというか。打線が早い回に点をとってやれれば、また違ったと思うけど」とため息をつくしかなかった。  くしくもこの日、午前10時から大阪市内では阪急阪神HDの株主総会が開催された。これまでフロントや監督、選手が株主から個人的に糾弾されるケースも目立ったが、3位と健闘する今年だけは様相が違った。  ある男性株主が厳しくも思いやりのある質問をした。「12球団で3番目に年俸は多いが、ミスは12球団で最も多い」。今季の失策数は12球団ワーストの56。鋭く指摘しながらも「ミスを極力減らしていただければ優勝も夢ではないと思っている」と述べた。直接、壇上で回答した藤原オーナーは「今年、1点差ゲームは30%。後半に(得点をあげて)逃げ切るという形が多い。今のチームは、そういうお互いの欠点を補完しながら」と説明。ソフトバンクに対し、7年ぶりとなるカード勝ち越しはできなかったが、互角に戦えることこそ、昨季最下位から、矢野虎になって強くなった何よりの証しだった。  3打数無安打に終わった福留がナインの思いを代弁する。「(高橋遥への援護について)それは全員が思ってると思う」。世代交代が永年の課題の中、助け合いながら、力をつけている。だから、あと少し。この日のような高橋遥へのバックアップができれば、もう1歩前に進むことができる。  矢野監督は「もうちょっと点を取る形というのがしっかりできてくるというのがね。1年間の中ではいろいろあるんだけど。明日から作れるようにしていければと思います」と前を向いた。14日からはオリックス戦(京セラ)。8-2で勝った12日の試合後には最大でマイナス34だった得失点差を0とした。投打の歯車がかみ合いつつある。この1敗を反省し、矢野虎はまた前に進んでいく。 (大石豊佳)

◆痛恨の1球だった。高橋遥は最高の投球をしていただけに、七回1死一、二塁からグラシアルに3ランを浴びた「あの1球」が悔やまれる。  今宮に左前打を浴び、初めて無死の走者を許した。内川にも左前打で初めて二塁に走者を背負う。「初」の連打。若い投手に力むな、というのは酷な場面だ。  デスパイネを三振に仕留め、迎えたのはグラシアル。1、2打席ともに変化球で打ち取られ、当然、変化球が頭にある状況だった。1、2球目ともにキレのある高めの速球で空振りを奪った。全く合っていなかった。バッテリーは当然、感じていたとは思う。  3球目は直球が際どく外に外れ、「あの1球」になる。スライダーがやや甘く入った。力み、甘さが出てたとしか言いようがない。変化球ならもっと厳しくボール球にしなければいけない。「あの1球」は87球目。球数はそう多くない。ボールを投げる余裕が必要だった。おそらく、梅野はボール気味に入り、次の球で直球勝負を考えていたはず。惜しまれる。  とはいえ、そこまでは文句の付けようのない投球。「1球の怖さ」を次に生かしてほしい。 (サンケイスポーツ専属評論家)

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
日本ハム
620 0.750
(↑0.036)
-
(↓0.5)
1033
(+2)
28
(+1)
6
(+1)
4
(-)
0.283
(↓0.002)
2.970
(↑0.28)
2
(1↓)
ソフトバンク
521 0.714
(↓0.119)
0.5
(↑0.5)
1033
(+2)
28
(+8)
14
(+1)
8
(-)
0.249
(↓0.015)
3.280
(↓0.65)
3
(-)
巨人
530 0.625
(↑0.054)
1
(↑0.5)
1036
(+9)
27
(+4)
12
(+1)
6
(+1)
0.265
(↑0.003)
3.340
(↓0.09)
4
(1↑)
DeNA
530 0.625
(↑0.054)
1
(↑0.5)
1032
(+6)
30
(+5)
8
(+2)
3
(+1)
0.281
(↑0.003)
3.730
(↓0.19)
5
(1↑)
楽天
530 0.625
(↑0.054)
1
(↑0.5)
1027
(+7)
28
(+4)
2
(-)
2
(+1)
0.241
(↑0.006)
3.300
(↓0.11)
6
(1↑)
阪神
431 0.571
(↑0.071)
1.5
(↑0.5)
1040
(+8)
31
(+2)
6
(+2)
9
(-)
0.263
(↑0.013
3.000
(↑0.27)
7
(3↓)
西武
440 0.500
(↓0.071)
2
(↓0.5)
1036
(+4)
39
(+9)
7
(-)
9
(-)
0.278
(↓0.004)
4.680
(↓0.46)
8
(-)
ORIX
340 0.429
(↓0.071)
2.5
(↓0.5)
1121
(+2)
26
(+6)
3
(-)
4
(+1)
0.235
(↓0.012)
3.770
(↓0.37)
9
(1↑)
中日
350 0.375
(↑0.089)
3
(↑0.5)
1034
(+6)
30
(+2)
4
(-)
2
(-)
0.251
(↑0.017)
3.650
(↑0.25)
10
(1↓)
ヤクルト
250 0.286
(↓0.047)
3.5
(↓0.5)
1130
(+4)
29
(+7)
7
(+1)
3
(-)
0.212
(↓0.004)
3.560
(↓0.14)
11
(-)
広島
260 0.250
(↓0.036)
4
(↓0.5)
1028
(+1)
34
(+2)
6
(-)
3
(-)
0.207
(↓0.006)
3.680
(↑0.18)
12
(-)
ロッテ
260 0.250
(↓0.036)
4
(↓0.5)
1031
(+5)
51
(+6)
6
(+2)
5
(-)
0.239
(↑0.008)
6.210
(↑0.03)