日本ハム(☆2対1★)広島 =交流戦2回戦(2019.06.12)・札幌ドーム=
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広島
0100000001500
日本ハム
11000000X2801
勝利投手:吉田 輝星(1勝0敗0S)
(セーブ:石川 直也(1勝0敗2S))
敗戦投手:大瀬良 大地(6勝3敗0S)

本塁打
【日本ハム】大田 泰示(12号・1回裏ソロ)

  DAZN
◆日本ハムが接戦を制した。日本ハムは初回、大田のソロで先制に成功する。その後同点を許して迎えた2回裏、西川の適時打で1点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、先発・吉田輝が5回1失点でうれしいプロ初登板初勝利。敗れた広島は打線が沈黙し、先発・大瀬良を援護できなかった。

◆日本ハムのルーキー吉田輝星投手(18)がプロ初登板。ドラフト制後、先発デビューした日本ハムの高卒新人投手は66年4月13日南海戦の森安から13年5月23日ヤクルト戦の大谷まで過去9人おり、結果は勝利投手4人、敗戦投手2人、勝敗なし3人。 大谷は5回2失点の勝敗なしで、初登板初先発を白星で飾れば10年8月11日ロッテ戦の中村以来となる。

◆日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発で初勝利を挙げた。金足農(秋田)を昨夏の甲子園で準優勝に導いた右腕が、1軍の舞台で躍動。節目の1日を追った。 ■午後1時58分 札幌ドーム入り。1人でタクシーで到着。白いTシャツにジーンズ、赤いスニーカーといういでたち。緊張した雰囲気もなく、落ち着いた表情だった。 午後2時41分 オレンジ色のグラブを手にグラウンド入り。変わらず落ち着いた表情。 ■同43分 外野フェンス沿いをランニング。 ■同52分 栗山監督が試合前の囲み取材でコメント。「まずは、結果はどうでもいい。いつも言っているけど、結果はこっちの責任。それよりも自分の力を出し切れるかが勝負。そうすれば前に進める。何も考えないで、いい球だけを投げ続けてほしい」 ■午後3時29分 練習を終え、ベンチ裏へ。 ■午後5時30分 日本ハムファンが集まる左翼でキャッチボール。木田投手チーフコーチ、高橋投手コーチに見守られ、大きな弧を描く遠投。 ■同59分 大好きな「三代目J SOUL BROTHERS」の「MUGEN ROAD」を登場曲をバックにマウンドで投球練習。 ■午後6時 1番中堅の長野への1球目は、真ん中低めへの直球140キロ。 ■午後6時01分 プレーボール。広島1番長野にプロ初被安打(右前安打)

◆日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発した。 <初回> 1死満塁のピンチを背負ったが、無失点で切り抜けた。球数31球のうち直球は25球で最速は147キロをマークした。 先頭の長野に右前打を浴びてプロ初被安打。続く菊池涼は9球目に一塁後方への邪飛に打ち取ったかに見えたが、右翼の大田と二塁の渡辺がお見合いするような形で捕球できず、最後はプロ初四球。バティスタは三ゴロ、鈴木には四球で1死満塁も、西川は140キロ直球でプロ初となる空振り三振。磯村は三ゴロに仕留め、手をたたきながら三塁側ベンチへ引き揚げた。 その裏、大田が守備のミスを挽回するように、先制の12号ソロを放ち、吉田輝も笑顔を見せた。 <2回> 2死無走者からプロ初失点を喫した。 先頭の安部は136キロのフォークで二ゴロ。会沢は高めの誘い球、143キロ直球で空振り三振。田中広は110キロのカーブを右前に運ばれ、長野にはフルカウントから140キロ直球を左中間に運ばれた。スタートを切っていた田中広が生還し、適時二塁打となった。菊池涼は遊ゴロ。 この回は22球を投げ、2回までの球数は52球。 <3回> 2回に再び打線が1点を勝ち越した直後、プロ初の3者凡退で切り抜けた。 3番バティスタは遊直、4番鈴木は右飛、5番西川は左飛。10球で片付け、3回までの球数は63球。

◆昨夏の甲子園4強入りを決めた8月18日に、金足農の豚舎で誕生した9匹の子ブタ「カナノウナイン」は、日本ハム吉田輝星投手より早く今年2月に同校から巣立っていた。 宮腰明農業長はしんみりと「無事に大きくなって、秋田県のせりで出荷されました。世の中のどこかで、お肉になって誰かのおなかに入っているか、業者さんが今も大きく育てているかもしれません」と話した。

◆日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発した。 <初回> 1死満塁のピンチを背負ったが、無失点で切り抜けた。球数31球のうち直球は25球で最速は147キロをマークした。 先頭の長野に右前打を浴びてプロ初被安打。続く菊池涼は9球目に一塁後方への邪飛に打ち取ったかに見えたが、右翼の大田と二塁の渡辺がお見合いするような形で捕球できず、最後はプロ初四球。バティスタは三ゴロ、鈴木には四球で1死満塁も、西川は140キロ直球でプロ初となる空振り三振。磯村は三ゴロに仕留め、手をたたきながら三塁側ベンチへ引き揚げた。 その裏、大田が守備のミスを挽回するように、先制の12号ソロを放ち、吉田輝も笑顔を見せた。 <2回> 2死無走者からプロ初失点を喫した。 先頭の安部は136キロのフォークで二ゴロ。会沢は高めの誘い球、143キロ直球で空振り三振。田中広は110キロのカーブを右前に運ばれ、長野にはフルカウントから140キロ直球を左中間に運ばれた。スタートを切っていた田中広が生還し、適時二塁打となった。菊池涼は遊ゴロ。 この回は22球を投げ、2回までの球数は52球。

◆広島長野久義外野手(34)が、日本ハム先発のルーキー吉田輝に対し、2回2死一塁から左中間を破る同点適時二塁打を放った。 1点ビハインドの2回。フルカウントから6球続けた真っすぐを捉えた。一塁から田中広が一気に生還。試合を振り出しに戻した。 長野が昨年7月26日ヤクルト戦以来の1番スタメンに応えた。1回の第1打席は右前打で出塁。東出打撃コーチが「1番は打線に勇気を与える役割」と期待したように、前日まで交流戦12球団ワーストのチーム打率2割1分3厘の打線を勢いづけた。

◆日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発した。 <初回> 1死満塁のピンチを背負ったが、無失点で切り抜けた。球数31球のうち直球は25球で最速は147キロをマークした。 先頭の長野に右前打を浴びてプロ初被安打。続く菊池涼は9球目に一塁後方への邪飛に打ち取ったかに見えたが、右翼の大田と二塁の渡辺がお見合いするような形で捕球できず、最後はプロ初四球。バティスタは三ゴロ、鈴木には四球で1死満塁も、西川は140キロ直球でプロ初となる空振り三振。磯村は三ゴロに仕留め、手をたたきながら三塁側ベンチへ引き揚げた。 その裏、大田が守備のミスを挽回するように、先制の12号ソロを放ち、吉田輝も笑顔を見せた。 <2回> 2死無走者からプロ初失点を喫した。 先頭の安部は136キロのフォークで二ゴロ。会沢は高めの誘い球、143キロ直球で空振り三振。田中広は110キロのカーブを右前に運ばれ、長野にはフルカウントから140キロ直球を左中間に運ばれた。スタートを切っていた田中広が生還し、適時二塁打となった。菊池涼は遊ゴロ。 この回は22球を投げ、2回までの球数は52球。 <3回> 2回に再び打線が1点を勝ち越した直後、プロ初の3者凡退で切り抜けた。 3番バティスタは遊直、4番鈴木は右飛、5番西川は左飛。10球で片付け、3回までの球数は63球。 <4回> 2死二塁のピンチを迎えたが無失点。 先頭の磯村は144キロ直球で空振り三振。安部は134キロのフォークで二ゴロ。会沢には右中間へ二塁打を浴びたが、田中広は143キロ直球で詰まらせて三邪飛。4回まで74球。1点リードのまま、勝利投手の権利がかかった5回のマウンドへ向かった。

◆日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発で上々デビュー。5回4安打1失点、4奪三振。勝ち投手の権利を持って2-1で降板した。最速147キロ(速報値)。広島の先発は昨年セ・リーグ最多勝と最高勝率の大瀬良だった。 【投球内容】 <初回> 1死満塁のピンチを背負ったが、無失点で切り抜けた。球数31球のうち直球は25球で最速は147キロをマークした。 先頭の長野に右前打を浴びてプロ初被安打。続く菊池涼は9球目に一塁後方への邪飛に打ち取ったかに見えたが、右翼の大田と二塁の渡辺がお見合いするような形で捕球できず、最後はプロ初四球。バティスタは三ゴロ、鈴木には四球で1死満塁も、西川は140キロ直球でプロ初となる空振り三振。磯村は三ゴロに仕留め、手をたたきながら三塁側ベンチへ引き揚げた。 その裏、大田が守備のミスを挽回するように、先制の12号ソロを放ち、吉田輝も笑顔を見せた。 <2回> 2死無走者からプロ初失点を喫した。 先頭の安部は136キロのフォークで二ゴロ。会沢は高めの誘い球、143キロ直球で空振り三振。田中広は110キロのカーブを右前に運ばれ、長野にはフルカウントから140キロ直球を左中間に運ばれた。スタートを切っていた田中広が生還し、適時二塁打となった。菊池涼は遊ゴロ。 この回は22球を投げ、2回までの球数は52球。 <3回> 2回に再び打線が1点を勝ち越した直後、プロ初の3者凡退で切り抜けた。 3番バティスタは遊直、4番鈴木は右飛、5番西川は左飛。10球で片付け、3回までの球数は63球。 <4回> 2死二塁のピンチを迎えたが無失点。 先頭の磯村は144キロ直球で空振り三振。安部は134キロのフォークで二ゴロ。会沢には右中間へ二塁打を浴びたが、田中広は143キロ直球で詰まらせて三邪飛。4回まで74球。1点リードのまま、勝利投手の権利がかかった5回のマウンドへ向かった。 <5回> この日2度目の3者凡退でプロ初勝利の権利を得た。 先頭の長野は130キロのスライダーで左飛。菊池涼は145キロ直球で空振り三振。バティスタは146キロ直球を右中間深くに運ばれたが右飛。5回まで84球。勝ち投手の権利を手にした吉田輝に、スタンドのファンから大きな拍手が送られた。三塁側ベンチでは木田投手チーフコーチと、がっちり握手を交わした。

◆日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発し5回4安打1失点、4奪三振で勝ち投手の権利を持って降板した。 <初回> 1死満塁のピンチを背負ったが、無失点で切り抜けた。球数31球のうち直球は25球で最速は147キロをマークした。 先頭の長野に右前打を浴びてプロ初被安打。続く菊池涼は9球目に一塁後方への邪飛に打ち取ったかに見えたが、右翼の大田と二塁の渡辺がお見合いするような形で捕球できず、最後はプロ初四球。バティスタは三ゴロ、鈴木には四球で1死満塁も、西川は140キロ直球でプロ初となる空振り三振。磯村は三ゴロに仕留め、手をたたきながら三塁側ベンチへ引き揚げた。 その裏、大田が守備のミスを挽回するように、先制の12号ソロを放ち、吉田輝も笑顔を見せた。 <2回> 2死無走者からプロ初失点を喫した。 先頭の安部は136キロのフォークで二ゴロ。会沢は高めの誘い球、143キロ直球で空振り三振。田中広は110キロのカーブを右前に運ばれ、長野にはフルカウントから140キロ直球を左中間に運ばれた。スタートを切っていた田中広が生還し、適時二塁打となった。菊池涼は遊ゴロ。 この回は22球を投げ、2回までの球数は52球。 <3回> 2回に再び打線が1点を勝ち越した直後、プロ初の3者凡退で切り抜けた。 3番バティスタは遊直、4番鈴木は右飛、5番西川は左飛。10球で片付け、3回までの球数は63球。 <4回> 2死二塁のピンチを迎えたが無失点。 先頭の磯村は144キロ直球で空振り三振。安部は134キロのフォークで二ゴロ。会沢には右中間へ二塁打を浴びたが、田中広は143キロ直球で詰まらせて三邪飛。4回まで74球。1点リードのまま、勝利投手の権利がかかった5回のマウンドへ向かった。 日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発で上々デビュー。5回4安打1失点、4奪三振。勝ち投手の権利を持って2-1で降板した。最速147キロ(速報値)。広島の先発は昨年セ・リーグ最多勝と最高勝率の大瀬良だった。 <5回> この日2度目の3者凡退でプロ初勝利の権利を得た。 先頭の長野は130キロのスライダーで左飛。菊池涼は145キロ直球で空振り三振。バティスタは146キロ直球を右中間深くに運ばれたが右飛。5回まで84球。勝ち投手の権利を手にした吉田輝に、スタンドのファンから大きな拍手が送られた。三塁側ベンチでは木田投手チーフコーチと、がっちり握手を交わした。

◆日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発で5回4安打1失点、4奪三振の力投でプロ初勝利を挙げた。吉田輝の母校・金足農を84年夏にベスト4へ導いた嶋崎久美元監督(71)が後輩の応援に駆けつけた。5日に吉田輝から電話連絡を受け、11日に札幌入り。試合前練習から熱心に見学していた嶋崎氏は「私は(大学卒業後の)4年後でも遅くないと思ったけど、本人のプロ入りの意向があまりにも強かった。でも、こんなに早く晴れの舞台に立つとはね」と感慨深く後輩の勇姿を見守っていた。

◆日本ハム吉田輝、広島大瀬良が先発。日本ハムは1回、大田の左越え12号ソロで先制。2回に西川の一前適時内野安打で勝ち越し。 日本ハム吉田輝は5回4安打1失点で、勝ち投手の権利を持って降板。広島は3回以降無得点。1点を追う形で終盤へ突入した。 日本ハムが継投で逃げ切り2連勝。5回1失点の吉田輝がプロ初登板初勝利。広島は拙攻で2連敗。先発大瀬良は3敗目。 日本ハム石川直が2セーブ。

◆日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発で初勝利を飾った。高卒ルーキーの初登板初勝利はドラフト制以降、2015年の楽天安楽以来4年ぶり19人目の快挙となった。 吉田輝は最速147キロをマークするなど伸びのある直球と縦に大きく割れるカーブを武器に5回4安打1失点、4奪三振。昨年セ・リーグ最多勝と最高勝率の広島大瀬良に投げ勝った。高校野球地方大会の夏本番を前に昨年、夏の甲子園で"カナノウ旋風"を巻き起こした金足農の元エースが、北の大地で全国準優勝右腕の片りんを見せつけた。 6回以降ベンチで声援を送った吉田は、プロ入り初のお立ち台に上がり「率直にうれしいです。自分だけじゃ勝てなかった。勝たせてもらってうれしいです。応援の声もたくさん聞こえてきて力になりました。いつも以上に準備をして試合に入ったら平常心で力を出そうと思っていた。1軍のマウンドは違うと思ったけど、1回と2回を抑えられたので、楽しみながら投げることができた」と声をはずませた。 1回はいきなり1死満塁のピンチを招き5番西川からオール直球でプロ初奪三振を記録した。「あのときはストレートで押していって打たれたらしょうがないと思っていた。打ち取ることが出来て良かった。初回から点を取ってもらって同点の後も点を取ってくれた。すごく投げやすかった。(3回は3番からの主軸を3者凡退)あそこが一番気持ちを入れて頑張った。(救援陣も好投)ヒットも打たれず頑張ってくれた。すごいなと思った」と感謝しきりだった。 試合後、栗山監督から勝利球を手渡されガッチリ握手をかわし記念撮影も行った。「(勝利球は)本当に大切な1球になりました。両親にプレゼントしたい。今までここまでこれたのは両親のおかげで1軍のマウンドに立てた。今までやってもらった分、返せるようにやっていきたい」と北の大地にその名の通りデッカイ白"星"を"輝"かせた。

◆日本ハム吉田輝星投手が1軍デビューを果たした。「日刊スポーツ 日本ハム担当」の公式ツイッターで、ハッシュタグ「#吉田輝星応援メッセージ」で応援メッセージを募集しました。温かい声援を受けて、プロ初登板初勝利を飾りました。   吉田くんのプロ野球人生が幸多いものでありますように☆一軍デビューおめでとうございます(大阪府・40代女性) プロ初登板だって怖いもんなんかないぞ!! 優しい先輩と温かいファンがついているから遠慮なく腕を振れ輝星!!(東京都・50代男性) 初回の不安は5回表終わる頃には完全に吹っ飛んでいました。大きく輝くその姿を日本そして世界へ見せつけて下さい。同い年として応援しております(北海道・10代女性) プロ初先発、初登板、初勝利おめでとう!直接、札幌ドーム行けなかったけど千葉から応援してました!輝星くんの頑張りを見られて幸せでした!これからも頑張ってね!! 応援しています!!(千葉県・10代女性)

◆日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発で初勝利を飾った。高卒ルーキーの初登板初勝利はドラフト制以降、2015年の楽天安楽以来4年ぶり19人目の快挙となった。 吉田輝は最速147キロをマークするなど伸びのある直球と縦に大きく割れるカーブを武器に5回4安打1失点、4奪三振。昨年セ・リーグ最多勝と最高勝率の広島大瀬良に投げ勝った。高校野球地方大会の夏本番を前に昨年、夏の甲子園で"カナノウ旋風"を巻き起こした金足農の元エースが全国準優勝右腕の片りんを見せつけた。 【吉田輝星の投球内容詳細】 <初回> 1死満塁のピンチを背負ったが、無失点で切り抜けた。球数31球のうち直球は25球で最速は147キロをマークした。 先頭の長野に右前打を浴びてプロ初被安打。続く菊池涼は9球目に一塁後方への邪飛に打ち取ったかに見えたが、右翼の大田と二塁の渡辺がお見合いするような形で捕球できず、最後はプロ初四球。バティスタは三ゴロ、鈴木には四球で1死満塁も、西川は140キロ直球でプロ初となる空振り三振。磯村は三ゴロに仕留め、手をたたきながら三塁側ベンチへ引き揚げた。その裏、大田が守備のミスを挽回するように、先制の12号ソロを放ち、吉田輝も笑顔を見せた。 <2回> 2死無走者からプロ初失点を喫した。 先頭の安部は136キロのフォークで二ゴロ。会沢は高めの誘い球、143キロ直球で空振り三振。田中広は110キロのカーブを右前に運ばれ、長野にはフルカウントから140キロ直球を左中間に運ばれた。スタートを切っていた田中広が生還し、適時二塁打となった。菊池涼は遊ゴロ。 この回は22球を投げ、2回までの球数は52球。 <3回> 2回に再び打線が1点を勝ち越した直後、プロ初の3者凡退で切り抜けた。 3番バティスタは遊直、4番鈴木は右飛、5番西川は左飛。10球で片付け、3回までの球数は63球。 <4回> 2死二塁のピンチを迎えたが無失点。 先頭の磯村は144キロ直球で空振り三振。安部は134キロのフォークで二ゴロ。会沢には右中間へ二塁打を浴びたが、田中広は143キロ直球で詰まらせて三邪飛。4回まで74球。1点リードのまま、勝利投手の権利がかかった5回のマウンドへ向かった。 <5回> この日2度目の3者凡退でプロ初勝利の権利を得た。 先頭の長野は130キロのスライダーで左飛。菊池涼は145キロ直球で空振り三振。バティスタは146キロ直球を右中間深くに運ばれたが右飛。5回まで84球。勝ち投手の権利を手にした吉田輝に、スタンドのファンから大きな拍手が送られた。三塁側ベンチでは木田投手チーフコーチと、がっちり握手を交わした。

◆日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発で初勝利を飾った。高卒ルーキーの初登板初勝利はドラフト制以降、2015年の楽天安楽以来4年ぶり19人目の快挙となった。吉田輝の気質は、お山の大将だ。今年3月、金足農卒業式で出迎える後輩たちを横目に、学ランのズボンに両手を突っ込みながら、肩で風をきって最後の登校。記者が「よっ、番長。朝からカッコいいね」と後ろから声をかけると、すぐさま両手をビシッと腕を脇に固めて「おはようございます」。上半身を曲げ、元気にあいさつ。TPOを瞬時に見極める能力もエース級だ。 夏の甲子園では、部員にイケメン投票を願ったことがある。同期、後輩、マネジャーからの支持は「1番二塁」菅原天空内野手(現JR秋田)が1番人気。最後に吉田輝に意見を求めると「当然、自分っすね」とニヤリ。隣にいた菅原が「やっぱ吉田ですよ」と"推す"と、両手を広げて「学校では、女の子2人を横に抱えて、いつも歩いていますから」。再び白い歯を見せて、おどけてみせた。 プロ初勝利で、ますます女性人気も高まると思うが、両手に花は、もう封印。グラウンドの一番高い「お山(マウンド)」の大将だけは、まだまだ継続だ。【高校野球担当・鎌田直秀】

◆日本ハムの吉田輝が5回1失点で初登板勝利。序盤は不安定だったが、直球主体で強気に押して徐々に調子を上げた。打線は1回に大田の12号ソロで先制、1-1の2回に西川の適時打で勝ち越した。広島は打線がつながりを欠いた。

◆移籍後初の1番先発の広島長野久義外野手が、日本ハム吉田輝から唯一の得点をたたき出した。 2回2死一塁から外角直球を左中間への同点適時二塁打とした。1回には吉田輝のプロ初被安打となる右前打。4月27日ヤクルト戦以来のマルチ安打を記録した。新人右腕に「マウンドでの落ち着き方はルーキーっぽくない感じがした。セットポジションで長く持ったり、早く投げたりも上手」と絶賛した。

◆日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発で初勝利を飾った。高卒ルーキーの初登板初勝利はドラフト制以降、2015年の楽天安楽以来4年ぶり19人目の快挙となった。 3万3563の観衆に「54匹」の秋田犬の声援が加わった。故郷・秋田の天然記念物のパペットを持参した、公益社団法人・秋田犬保存会の会員54人が観戦。北海道道央支部長の高玉さんは「初回はちょっとヒヤヒヤしましたけど、それから調子が出たかな」と笑顔。同会員で、オーダーメードケーキ店を営む野崎さんは試合前、吉田輝の似顔絵ケーキとアイシングクッキーを本人にプレゼントした。

◆日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発で初勝利を飾った。高卒ルーキーの初登板初勝利はドラフト制以降、2015年の楽天安楽以来4年ぶり19人目の快挙となった。小野和幸氏(金足農の先輩。自身も高卒1年目、西武で初登板初先発初勝利)「本人の『直球はまあまあだった』というコメントを見ました。直球に自信を持てたらいい。ただ、84球は多め。今後の課題は球数を減らしてイニングを伸ばすことでしょう。勝負どころを間違えなければ球数は減る。次は同じ84球で6回ぐらいを目標にして欲しい。とにかく、勝ち投手になって良かった。次も楽しみです」

◆日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発で初勝利を飾った。高卒ルーキーの初登板初勝利はドラフト制以降、2015年の楽天安楽以来4年ぶり19人目の快挙となった。 家族にもプロ初勝利を届けられた。札幌ドームに秋田から両親、祖父母らが駆けつけて観戦した。父正樹さん(43)は、ホッとした表情で「うれしかったです。5回が終わった時に(こみ上げるものが)ありました。ひと言、おめでとうですね」と息子を祝福した。 父には忘れられない瞬間がある。2年前の夏。秋田大会決勝で、当時2年生だった息子が先発、敗れて甲子園出場を逃した時だ。「あの時は、もう全然口を開かなかった。こいつ、このまま野球を辞めるんじゃないかと思うくらいの雰囲気を出していました。あそこで立ち直れていないと、どうなっていただろうな」と当時を振り返る。 それでも、どん底から、はい上がった姿を見てきた。2年の冬は死に物狂いで練習していた日々が鮮明に残る。「あの負けというのはすごく大きいですよね。今に至るまで」。昨夏の快進撃につながる雌伏の時も見守り続け、最高峰の舞台で輝く瞬間も立ち会えた。息子がプレゼントを約束したウイニングボールは「本当に届くんですかね。そう言ってもらえて、うれしいです。一ファンとして、今後も見ていきたいです」。成長した姿に目を細めた。

◆広島大瀬良大地投手が8回2失点で完投負けした。序盤に2失点したが、3回から粘りの投球で無失点。 今季7度目のハイ・クオリティー・ピッチ(7回自責2以下)をクリアしながら援護に恵まれず、3敗目を喫した。投げ合った吉田輝については「初回は緊張していたのかなと思ったが、途中から躍動感のあるピッチングをしていた」と話した。チームは交流戦3カード連続負け越しが決まった。

◆初登板で輝いた。日本ハムのドラフト1位吉田輝星投手(18)が「日本生命セ・パ交流戦」の広島2回戦(札幌ドーム)でプロ初登板初先発し、5回4安打1失点で初白星を挙げた。吉田輝の一問一答は以下の通り。 -プロ初白星 吉田輝 率直にうれしいです! 本当に自分だけの力じゃ勝てなかった。勝たせてもらえて、すごいうれしいです。 -大声援を受けた 吉田輝 すごい応援の声が聞こえてきた。力になりました。いつも以上に、しっかりこの日に向けて準備をして、試合に入ったら平常心で自分がやってきたことを全部出そうと思いました。 -マウンドからの景色 吉田輝 やっぱ1軍のマウンドは違うなと思いながら、初回と2回はギリギリに抑えられた。すごい楽しみながらマウンドに上がれた。気持ち的には緊張はなくて、最初はボンヤリした感覚。 -3回はクリーンアップを3者凡退 吉田輝 あそこが一番気持ち入れて頑張りました。最初は力みあって、抑えようという気持ちばっかりだった。 -総合的に今日の投球は 吉田輝 今日はしっかり力抜けて、良い球がいった。空振り、ファウルもしっかり取れた。今日のボールは良かった。

◆プロで初めてDHとして先発した広島磯村嘉孝捕手は4打数0安打に終わった。6番に入り、吉田輝には空振り三振を含む2打数0安打。「結果が出ず残念。技術がないので練習します」と悔しがった。 これで交流戦は先発DHとして松山、長野、会沢、磯村の4人が起用され、5試合で計18打数0安打。東出打撃コーチは「DHの(1打席1打席への)入り方が下手。平常心で入れていない」と話した。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(20)が12日、広島2回戦(札幌ドーム)の3回に代打を送られ、途中交代した。5番一塁でスタメン出場していたが、第1打席は空振り三振で13打席連続無安打となっていた。 栗山英樹監督(58)は試合後に「幸太郎に関しては状態を含めて。打たないのはコンディションなのか、分からないけど」と途中交代について説明した。

◆初登板で輝いた。日本ハムのドラフト1位吉田輝星投手(18)が「日本生命セ・パ交流戦」の広島2回戦(札幌ドーム)でプロ初登板初先発し、5回4安打1失点で初白星を挙げた。昨夏の甲子園で金足農(秋田)のエースとして準優勝した右腕は、セ・リーグ3連覇中で今季も首位の強力打線相手に、最速147キロの直球を軸に押す投球。2軍戦未勝利だったが大舞台での強さを発揮し、21世紀生まれで初の勝利投手となった。3万人を超える観衆を前に、夢に見た景色が広がった。ヒーローインタビューでウイニングボールを持った吉田輝が、スタンドで見守る両親へ感謝の思いを伝えた。「両親にプレゼントしたい。ここまで来られたのも両親のおかげだと思っている。やっと1軍の舞台に立てたので、これからもしっかり返せるように」。晴れ舞台での初勝利は最高の恩返しとなった。 昨夏甲子園を思い出すような真っ向勝負で、ファンを魅了した。1回いきなりのピンチにも動じない。1死満塁で西川を外角高めの140キロ直球で3球三振、続く磯村を三ゴロに打ち取った。2回表に長野に適時二塁打許すも、その裏味方の援護を受け一気にギアを上げた。「自分の真っすぐは、ある程度通用したのかなと思います」。初体験の5回も、直球主体で3者凡退に抑えた。「5回を投げきったことがなかったので、どうせなら本番でやりたいと思っていた。勝利投手というよりもそっちの気持ちの方が強かった」と笑みを見せた。 努力の蓄積が実を結んだ。強みは基礎体力。原点は中学時代から徹底してきた走り込みだ。中学2年の春から約2年間指導した当時の監督石川英樹さん(56)は驚かされた。練習の合間、体にくくりつけたタイヤを引いてポール間を走り込んでいた。「常に下半身をいじめていました。やれと言った子は今までも何人もいたけれども、これ以上はやめた方がいいよと言った子は吉田が初めて。こっちが心配になるくらいでした」と舌を巻く。プロに入ってからも変わらない。2月の沖縄・国頭キャンプでも時間を見つけては走り込んだ。オーバーワークを恐れた首脳陣やトレーナーが目を光らせていたが、心配をも覆す体力に加藤2軍投手コーチは「体力があるから」と止めなかった。 試合前には心強いエールを受けていた。昨夏甲子園準優勝の金足農メンバーのグループLINEに「頑張れよ、負けるな」など、次々に応援メッセージが寄せられた。短く「おう」と応えた。プロ最長の5回を投げ84球4安打4三振1失点、最速は147キロと堂々たる投げっぷりだった。「1軍で活躍するのがプロ野球選手。ここがスタートラインだと、もう1回気を引き締めてどんどん先に行きたい」。度胸と直球で道を切り開く。【山崎純一】

◆広島長野久義外野手(34)が「日本生命セ・パ交流戦」の日本ハム戦で、吉田輝から唯一の得点を奪うなど、チームでただ1人マルチ安打と気を吐いた。昨年7月26日ヤクルト戦以来、移籍後初の1番スタメンで出場。1回に右前打を放ち、2回は同点二塁打を記録した。経験豊富な34歳が、交流戦に入って苦しむチームをバットで鼓舞していく。何度もヒーローを演じてきた長野が、北の大地で見事にヒール役を演じた。昨年7月26日以来の1番先発。1回、プロ初登板初先発となった日本ハム吉田輝が初めて対戦した打者としてプロの洗礼を浴びせた。2ボールからの外角真っすぐをたたいて一、二塁間を破った。さらに1点を追う2回2死一塁からは再び外角直球を捉えた。左中間を破る二塁打で、黄金新人にプロ初失点を記録させた。 4月27日ヤクルト戦以来のマルチ安打を記録した。チームでただ1人の複数安打だった。だが、5月26日巨人戦以来の打点も、チームの勝利にはつながらなかった。広島打線が吉田輝ら日本ハム投手陣の前に5安打、長野が奪った1得点に終わった。勝利のヒーローにはなれなかったが、吉田の印象を聞かれた試合後は「マウンドでの落ち着き方はルーキーっぽくない感じがした。セットポジションで長く持ったり、早く投げたりも上手」と次代のスター候補の力を素直に認めた。 空席となった1番を広島で初めて任された。前日まで1番の野間は13打席連続無安打中で今季初の出番なしに終わった。開幕1番の田中広も打率1割台と低迷が続く。巨人時代は12年の最多117試合から昨年まで7年連続で1番を務めてきた長野に白羽の矢が立った。主力に代わる役割を託せる経験と実績、力がある。まだスタメン17試合目も、首脳陣が長野を必要とする理由のひとつだ。 2安打1打点で見事に起用に応えた。東出打撃コーチは「いい入り方をしていた3打席目までね。内容、結果ともに出してくれた。(1番起用は)結果を出してくれれば」としばらく1番を託す考えを示した。長野は「どこでも関係なく、やるだけなので」とだけ話した。チームはエースの登板試合を落とし、交流戦3カード連続負け越しとなった。チームの窮地を救ってこそ、真のヒーローだ。【前原淳】

◆▽広島鈴木誠也外野手(吉田輝星に四球と右飛。ジェスチャーで、吉田輝の直球が伸びることを示し)「きれいに来るかなと思ったら、真っスラぎみに来て、そっちをイメージするとスピンの利いた真っすぐが来る。指にかかったボールは、あまりに見たことがない真っすぐ」 ▽広島安部(吉田輝に2打数0安打)「スピードガン(の数値)以上にズドンと来ていた。うまくカーブを使ったり、フォークも決まっていた。思ったより球が良かった印象」 ▽広島菊池涼(吉田輝に空振り三振を含む2打数0安打)「初対戦だったのでみんな(ボールを見て)構えてしまった。真っすぐ自体は僕はそれほどでもと思った。ただちょっと癖のある真っすぐで、カットぎみに来ていた」 ▽広島長野(1回に吉田輝のプロ初被安打となる右前打。2回には左中間への適時二塁打)「マウンドでの落ち着き方はルーキーっぽくない感じがした。セットポジションで長く持ったり、早く投げたりも上手」 ▽広島大瀬良(吉田輝と投げ合い)「初回は緊張していたのかなと思ったが、途中から躍動感のあるピッチングをしていた」

◆日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板初先発で初勝利を飾った。5回4安打1失点、4奪三振の好投だった。▼吉田輝がプロ初登板を白星で飾った。高卒新人の初登板初勝利は15年安楽(楽天)以来で、66年のドラフト制後は19人目(2リーグ制後は32人目)。日本ハムでは10年中村以来となり、ドラフト制以前の62年尾崎(救援)を含め7人目になる。吉田輝の相手は現在セ・リーグ首位、昨年優勝の広島で、先発は昨年最多勝の大瀬良。ドラフト制後、首位相手は66年森安(東映)87年近藤(中日)99年松坂(西武)15年安楽に次いで5人目、前年優勝チーム相手は66年森安、15年安楽に次いで3人目。前年最多勝投手との先発対決を制して初登板初勝利は、ドラフト制以前を含め吉田輝が初めてのケースだ。 ▼金足農からは81年小野(西武=先発)に次いで2人目。2リーグ制後、初登板初勝利の高卒新人が2人誕生した高校は、52年清水(毎日=先発)と61年大崎(大洋=救援)の平安、60年波山(大洋=先発)と05年ダルビッシュ(日本ハム=先発)の東北に次いで3校目。ドラフト制後に2人は金足農が初めてだ。

◆吉田輝星と日本ハムには、不思議な縁がある。金足農2年夏の秋田大会。小学校時代に世話になっていたスポーツ用品店勤務の細谷裕之さん(48)と、偶然再会した。別の店に移ったと聞き、吉田輝はその「クドウスポーツ」に通うようになった。昨夏の秋田大会で使用したグラブも、同店で発注したもの。「不屈の根性 吉田輝星」。手のひら部分に刺しゅうを施した、こだわりの一品だった。 同店を立ち上げたオーナーは故工藤幹夫氏。82年に日本ハムで最多勝、最高勝率のタイトルを獲得。球団で最後の20勝投手だ。 88年の現役引退後に秋田へ戻り、少年を指導するかたわら、野球用品店を経営していた。16年5月13日、肝不全のため55歳の若さで旅立ち、2人が顔を会わせることはなかった。だが吉田輝は「年が明けるともう来られないから」と、プロ入り直前の昨年末も、同店を訪れてあいさつしている。工藤さんの死後、経営を受け継ぐ妻美智代さん(58)は「同じ秋田出身の選手として縁を感じる。夫も天国から見守っていると思います」。同郷ルーキー右腕の晴れ姿。球団の大先輩も、きっと天国で喜んでいるだろう。【日本ハム担当 山崎純一】

◆日本ハム吉田輝星投手の"恩師"八戸学院大の正村公弘監督(56)が、親心でテレビ観戦した。 2年時の秋から、知人を通して吉田の指導を頼まれ、定期的に投球フォーム修正を尽力。ぶれない軸の形成が、甲子園準優勝の礎となったため「携わった子ですから気になって応援しているし、これからも頑張ってほしい」と願った。 プロ志望届提出の直前まで同大への進学予定だった。全日本大学選手権に7年ぶりに出場したが、10日の1回戦で9回に4失点してサヨナラ負けしただけに「吉田がいたら途中から投げさせて勝ったかなあとか思いますけれど、それは言ってもしょうがないからね」。本人から札幌ドーム招待の連絡も来たが「本当は東京で試合している予定だったからね」と苦笑いした。 1軍昇格時には電話連絡もあり叱咤(しった)激励で鼓舞。「高校の頃の状態には、戻っていない。まだまだこれから、もっと良くなってもらわないとね」と分析した。

◆日本ハムのドラフト1位、吉田輝星投手(18)がプロ初登板を果たした。 吉田輝の名前は柔道男子日本代表の井上康生監督(41)にあやかって名付けられた。父正樹さん(43)によると「シドニーオリンピック(五輪)を見ていてひきつけられました」。「こうせい」の響きを「思い浮かんだ」漢字にあてたという。名前の由来となった井上監督が、吉田輝にエールを送った。 00年シドニー五輪柔道男子100キロ級金メダリストは「勝ちを得るためにも今、自分が持っている力を精いっぱい発揮してもらい、満足のいく内容にしてもらいたいと思います」と話した。もちろん「勝ち続けることが一番」だが、敗戦が成長の糧となることも知る。 井上監督は、東海大相模3年の高校総体神奈川県予選決勝で敗れた。98年の全日本選手権決勝で篠原信一に敗れたことを機に肉体改造。その後、世界を制した。「吉田選手も甲子園決勝で負けを味わったことで、成長しているのではないかと思います。敗れたり、失敗したり、挫折したりすることは必ずあります。その時、どれだけ自分自身を分析し、成長への糧にしていくかが、とても大事ではないかと思います」。心得は、柔道にも野球にも共通するはずだ。 吉田輝は来年の東京五輪で代表入りを目指す。「ともに戦えるのであれば、我々にとってはうれしい」。最後に「星のように輝いていけるような存在であり続けてくれることを、心から期待しております」と願った。【上田悠太】

◆初登板で輝いた。日本ハムのドラフト1位吉田輝星投手(18)が「日本生命セ・パ交流戦」の広島2回戦(札幌ドーム)でプロ初登板初先発し、5回4安打1失点で初白星を挙げた。昨夏の甲子園で金足農(秋田)のエースとして準優勝した右腕は、セ・リーグ3連覇中で今季も首位の強力打線相手に、最速147キロの直球を軸に押す投球。大舞台での強さを発揮し、21世紀生まれで初の勝利投手となった。新人の好投でチームは交流戦首位に立った。 3万人を超える観衆を前に、夢に見た景色が広がった。ヒーローインタビューでウイニングボールを持った吉田輝が、スタンドの両親へ感謝を伝えた。「両親にプレゼントしたい。ここまで来られたのも両親のおかげ。やっと1軍の舞台に立てたので、これからもしっかり返せるように」。初勝利は最高の恩返しだ。 昨夏甲子園のような真っ向勝負で、ファンを魅了した。1回いきなりのピンチにも動じない。1死満塁で西川を外角高めの140キロ直球で3球三振、続く磯村には2球連続で帽子を飛ばす力投を見せ、最速の147キロをマークするなど三ゴロに打ち取った。2回表に長野に適時二塁打を許すも、その裏味方の援護を受け一気にギアを上げた。「自分の真っすぐは、ある程度通用したのかなと思います」。初体験の5回も、直球主体で3者凡退。「5回を投げきったことがなかったので、どうせなら本番でやりたいと思っていた。勝利投手というよりもそっちの気持ちの方が強かった」と笑みを見せた。 努力の蓄積が実を結んだ。強みは基礎体力。原点は中学時代から徹底してきた走り込みだ。中学2年の春から約2年間指導した当時の監督石川英樹さん(56)は驚かされた。練習の合間、体にくくりつけたタイヤを引いてポール間を走り込んでいた。「常に下半身をいじめていました。やれと言った子は今までも何人もいたけれども、これ以上はやめた方がいいよと言った子は吉田が初めて。こっちが心配になるくらいでした」と舌を巻いた。 プロ入り後も姿勢は変わらない。2月の沖縄・国頭キャンプでも時間を見つけては走り込んだ。首脳陣やトレーナーはオーバーワークを恐れたが、心配を覆す体力に加藤2軍投手コーチは「体力があるから」と止めなかった。 試合前、心強いエールを受けていた。昨夏甲子園準優勝の金足農メンバーのグループLINEに「頑張れよ、負けるな」など応援メッセージが次々に寄せられた。短く「おう」と答えた。プロ最長の5回を投げ84球4安打4三振1失点と堂々たる投げっぷり。「1軍で活躍するのがプロ野球選手。ここがスタートラインだと、もう1回気を引き締めてどんどん先に行きたい」。大舞台で力を発揮する度胸と力を増した直球で道を切り開く。【山崎純一】

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◆日本ハムD1位・吉田輝(金足農高)が12日の広島戦で1軍デビューを果たす。初登板となる本拠地のマウンドも確認し、「初めて対戦するチームで、自分がどれだけ通用するのか楽しみ。自分のピッチングで試合を楽しんでもらいたい」と目を輝かせた。昨夏の甲子園準優勝右腕は、初球に何を投げるかを問われると「ストレートが投げられたらいい」と"直球勝負"も宣言した。 (札幌ドーム) 12日の日本ハム戦で吉田輝と投げ合う広島・大瀬良 「僕がどうこうはないですが、何かの巡り合わせで投げ合う。しっかりゲームを作ってチームが勝てるようにしたい」

◆日本ハムのドラフト1位・吉田輝星投手(18)=金足農高=がプロ初先発初登板し、5回4安打1失点4奪三振と好投。昨夏の甲子園準優勝右腕が1軍デビュー戦でプロ初勝利を挙げた。  この日、プロ入り後初の1軍昇格を果たした吉田。一回、広島先頭の長野に対するプロデビュー第1球は、真ん中低めへの140キロの真っすぐ。判定はボール。カウント2-0からの3球目、142キロの外角低めの真っすぐを一、二塁間を抜く右前打とされ出塁を許すと、続く菊池涼には粘られた末、フルカウントから10球目がボールとなって四球。無死一、二塁とされた。  バティスタはカウント0-2から三ゴロに仕留めプロ入り初のアウトをマーク。しかし鈴木に再び四球を与え、1死満塁のピンチを迎えた。そこから西川を力のこもった真っすぐで3球三振に仕留めると、磯村をカウント2-2から三ゴロに仕留め、立ち上がりのマウンドを無失点で切り抜けた。吉田の額には汗が光った。  日本ハムはその裏、大田が1死から広島先発・大瀬良の初球カーブを捉えて左越えに12号ソロを放ち、先制。  1点の援護をもらってマウンドに上った吉田は二回、2死走者なしから田中広に右前打を許すと、続く長野に左中間を破る二塁打を浴び一塁から田中広が一気に生還。プロ入り初失点を喫した。2死二塁からは、菊池涼を遊ゴロに仕留め1失点で切り抜けた。  日本ハムはその裏、一死満塁から西川が適時内野安打を放ち、2-1と勝ち越した。  吉田は三回、先頭のバティスタからの中軸を3者凡退。四回は二死走者なしから会沢に二塁打を浴びるも後続を断ち、五回も1番からの好打順を3者凡退に斬った。勝利投手の権利を得た吉田に、本拠地は大きな拍手に包まれた。  六回からは井口-公文-ロドリゲス-石川直が無失点でリレーし、2-1で日本ハムが逃げ切った。

◆日本ハムのドラフト1位・吉田輝星投手(18)=金足農高=が5回4安打1失点4奪三振と好投。昨夏の甲子園準優勝右腕が1軍デビュー戦でプロ初勝利を挙げた。吉田輝との一問一答は以下の通り。  --プロ初登板初先発で初勝利  「率直にうれしい。自分の力だけではない。すごい応援の声が聞こえてきたので力になった」  --試合に臨む心境は  「いつも以上に準備をして、試合に入ったら平常心でやろうと思った。1軍のマウンドは違うと思った。楽しみながらマウンドに上がれた」  --4奪三振  「ストレートで押していって打たれたら仕方がないと思った。初回から点を取ってもらって投げやすかった。三回は気持ちを入れてがんばった」  --継投で逃げ切った  「ヒットも打たれずに完璧に抑えてくれた。すごいと思った。勝ったということに喜びを感じた」  --ウイニングボールは  「本当に大切な一球になった。両親にプレゼントしたい。ここまで来られたのも両親のおかげ。しっかり返せるようにがんばりたい。ファンの期待に応えられるように全力でやっていきたい」

◆広島はプロ初登板、初先発のドラフト1位新人、吉田輝を打ち崩せずに初白星を献上した。一回に安打と2四球で1死満塁としたが、西川が三振、磯村は三ゴロに倒れて先制機を逸した。0-1の二回に長野の二塁打で1点を奪うのがやっと。三回以降は威力ある速球に差し込まれた。  西川は「初球の空振りの時に速いなと思った。久々にあんなにストレートがいい投手を見た」と脱帽。交流戦に入って3カード続けて3連戦に負け越し。高ヘッドコーチは「スピンの効いたいい球を投げていた。一回の四球絡みのチャンスで点が入っていたら展開が変わっていた」と悔しがった。

◆5試合ぶりに先発出場した広島の長野が、移籍後初の1番で複数安打をマークした。プロ初先発の吉田輝に対し、一回に右前打を放つと、0-1の二回2死一塁では左中間を破る二塁打で、一塁走者の田中広を本塁に迎え入れ「2死から広輔(田中)がチャンスをつくってくれたので、何とかかえすことができて良かった」と話した。  プロ10年目を迎えた34歳のベテラン外野手は、18歳のドラフト1位新人に貫禄を示しながらも「落ち着き方とか、ルーキーっぽくない感じがした。セットポジションでも長く持ったり、早く投げたりしていた」と感心していた。

◆日本ハムの石川直が、今季初セーブを挙げた前夜11日に続いて九回を締めた。吉田輝の初白星をアシストし「プロに入って一番緊張したんじゃないかというくらい緊張した」と安堵した。  2-1のこの回、安打と犠打で1死二塁とされたが、磯村を落ちる球で三振。2死後の一、二塁では会沢の当たりに三塁手の平沼が好守。何とか切り抜けた。負傷離脱した秋吉から抑えの座を奪う気概を示し「そのつもりでやっていこうと思っている。勝ったまま試合が終わることができればいい」と頼もしかった。

◆日本ハムのドラフト1位・吉田輝星投手(18)=金足農高=が12日の広島2回戦(札幌ドーム)に先発でプロ初登板し、5回を4安打1失点の好投。  吉田輝の父・正樹さん(43)は秋田・潟上市の自宅から札幌ドームに駆けつけ、息子のプロ初勝利を見届けた。「自分のスタイルを貫いてくれた。一言、おめでとうと伝えたい」。お立ち台で吉田輝はウイニングボールについて「大切な一球。両親にプレゼントしたい」と語り、「ここまで来られたのは両親のおかげ」と続けた。普段は連絡を取らないという息子からのメッセージに「びっくりしました」とうれしそうだった。  金足農を1984年夏に4強へ導いた嶋崎久美元監督(71)も観戦。「(大学を経て)4年後でも遅くないと思ったけど、本人のプロ入りの意向があまりにも強かった。こんなに早く晴れの舞台に立つとはね」と感慨深げ。故郷の天然記念物に指定されている秋田犬保存会のメンバーも、マサルのハンドパペットを持って声援を送るなど、球場全体で吉田輝を後押しした。

◆大瀬良は8回2失点で今季4度目の完投。しかし、打線の援護に恵まれず3敗目を喫した。「立ち上がりに点を取られたのは反省して、次につなげたい」。投げ合った日本ハム・吉田輝については「初回は緊張していたが、途中から彼らしい躍動感のあるピッチングだったと思う」とたたえ、佐々岡投手コーチは「序盤はシュート回転していたが、修正していた」と分析した。

◆スピードガン表示よりも速く感じる速球に、セ・リーグ3連覇中で今季も首位を快走する赤ヘル打線が翻弄された。吉田輝と2打席対戦し、四球と144キロ速球を打っての右飛に倒れた4番・鈴木は「あまり見ない真っすぐ」と脱帽した。  「(直球は)きれいにきたり、真っスラ気味にきたり。イメージしづらかった。指にかかったときは見たことのない真っすぐだった」  一回に、長野の右前打と2四球などで満塁としたが、後続が倒れて無得点。0-1の二回2死一塁で長野が左中間適時二塁打し、一時同点に追いついたが、三、四、五回は1安打に抑え込まれた。  右前打と三邪飛の田中広は「球速より速く感じた」。空振り三振と左飛に終わった西川も「久しぶりに見た。あんなストレート」と驚きの表情。2安打1打点と気を吐いた長野も「落ち着き方がルーキーっぽくない」と18歳らしからぬ、マウンドさばきを称賛した。  5月は球団新記録の20勝を挙げた赤ヘルだったが、交流戦はこれで3カード連続の負け越しが決定。ルーキーに手玉に取られたショックとともに、2位巨人、3位阪神に1・5ゲーム差に迫られ、緒方監督は「またあした、切り替えてやっていきたい」とだけ話し、足早にバスに乗り込んだ。 (柏村翔)

◆これぞスターだ! 日本生命セ・パ交流戦で12日、日本ハムのドラフト1位・吉田輝星投手(18)=金足農高=が、広島2回戦(札幌ドーム)に先発でプロ初登板。5回4安打1失点でプロ初白星を挙げた。  「あと1球」コールが響く中、吉田輝の初勝利が決まると、秋田市のパブリックビューイング会場の観衆はハイタッチで喜び合った。鮮烈デビューに、「金農フィーバーを超えた」の声も出た。  市中心部の商業施設に用意された480席は、午後6時の試合開始前に埋まった。観衆は食い入るように見つめ、初のストライクから大きな歓声。5回1失点で勝ち投手の権利を得て降板すると、拍手でねぎらった。  金足農高出身の高卒新人投手の初登板勝利は、1981年10月4日の西武・小野和幸(対ロッテ、先発)以来38年ぶり2人目。秋田市の会社員・竹田功さん(45)は「昨年の夏を思い出した。吉田君にはこれからも秋田を盛り上げてほしい」と笑顔で話した。

◆日本ハムのドラフト1位・吉田輝星投手(18)=金足農高=が12日の広島2回戦(札幌ドーム)に先発でプロ初登板し、5回を4安打1失点の好投。21世紀生まれとしてはプロ野球初の勝利投手となった。2軍で9試合に登板(0勝3敗、防御率4・15)して経験を積み、ついに迎えた1軍デビュー。つかんだ手応えと喜びを語った。  ――初登板の景色は  「1軍は違うなと思った。初回(を0点)、二回を(最少失点で)ぎりぎり抑えられたので、楽しみながらマウンドに上がれた」  ―― 一回は1死満塁のピンチを抑えた  「ストレートで押して、打たれたらしようがない、という気持ちだった。打ち取れてよかった」  ――直球の出来は  「力を抜いて、いいボールが行っていた。空振りもファウルも取れて、良かった。初対戦ということもありますが、自分の真っすぐはある程度通用したのかなと思います」  ――仲間にも助けられた  「初回に点を取ってもらって、すごく投げやすかったです。(救援陣は)完璧に抑えてくれて、すごいなと思った」  ――緊張は  「緊張感はなかった。最初はぼんやりとしていたが、応援などを聞いて1軍の試合なんだと思った」  ――2軍を含めて初めてプロで5回を投げた  「体力だけは自信がある。問題なかった」

◆これぞスターだ! 日本生命セ・パ交流戦で12日、日本ハムのドラフト1位・吉田輝星投手(18)=金足農高=が、広島2回戦(札幌ドーム)に先発でプロ初登板。5回4安打1失点でプロ初白星を挙げた。2-1で勝った日本ハムは交流戦首位に立った。高卒新人で初登板で勝利するのは、松坂やダルビッシュらに続く快挙。昨夏の全国高校野球選手権で準優勝し、甲子園を沸かせたヒーローは、プロでもスターの系譜を歩む。  甲子園のスターは、北の大地でも輝いた。平日のナイターでは異例の3万3563人が集まり、一球ごとにどよめきがこだました札幌ドーム。初登板で勝利をマークした吉田輝は初めてのお立ち台で、はにかんだ。  「率直にうれしいです。自分だけの力では勝てない。すごい応援の声が聞こえて、力になりました」  セ・リーグ3連覇中の広島に堂々の投球だ。一回、大きく振りかぶって投げた長野へのプロ第1球は、宣言していた通りの直球(140キロ)。その後1死満塁とされたが「初回のピンチはいつものこと」と動じず、西川をオール直球で3球三振。続く磯村にはこの日最速の147キロを記録し、最後は三ゴロに抑えて無失点で切り抜けた。  1-0の二回に長野の適時二塁打で同点とされたが、三回以降は1安打のみ。プロ自己最多の84球を投げ、5回を4安打1失点に抑えた。2打席対戦し、四球と144キロの速球を打っての右飛に倒れた4番・鈴木は「きれいにきたり、"真っスラ"気味にきたり。イメージしづらかった。指にかかったときは、見たことのない真っすぐだった」と目を丸くした。  プロで最長は5月8日のイースタン・リーグ、ロッテ戦の4回0/377球。五回を投げきったことがなかったが「どうせなら本番(1軍)でやりたい」と不安はなかった。  体力は自信があった。加藤2軍投手コーチを「基礎体力が違う。過去の新人の中でもすば抜けている」と驚かせた。春季キャンプ後は「走らないと調子が上がらないので走っていいですか」と直訴。登板後の暗い中、球場を走ることもあった。夕食後は寮内のウエートルームへ。最近は2時間ほどバイクをこぎ続けるなど、暇さえあればトレーニングにあてた。  強い体の土台ができたのは、軟式野球部に所属していた天王中2年の冬。きつい体力トレーニングの後も自宅の周りを走った。タイヤを引いてのランニングなどをこなし、ひと冬で足腰が見違えるほどたくましくなった。下半身の強さは、今でも切れのある直球を生み出すパワーの源だ。  大学進学と悩んだ末に決めたプロ入り。その選択が正しかったことを、初登板から証明した。  「一番、大事なのは今までちゃんとやってきた、という自信。試合にいい入り方ができれば、緊張はしない」  高卒新人では史上19人目となる初登板での勝利。松坂やダルビッシュらに続いた右腕がこの日、登場曲に選んだのは憧れの三代目J Soul Brothersの「MUGEN ROAD」。高校時代からの"勝負曲"の歌詞には「伝説の始まり」というフレーズがある。令和元年6月12日。平成最後の夏の甲子園を沸かせた吉田輝の、プロでの伝説が幕を開けた。 (中田愛沙美) 2軍戦を含めても最長となる5回を投げて白星を手にした吉田輝に日本ハム・栗山監督 「(良い方向と悪い方向と)どちらに振れるかなというところで、いい方に振れる。そこは大きな魅力」 吉田輝を直球主体にリードした日本ハム・石川亮 「かわしていったら吉田君のためにならない。(首脳陣は)どれだけ直球が通用するか見たいと思う。最高の結果になった」 ★主な高卒新人投手の初登板アラカルト  ◆松坂大輔 横浜高から西武入団1年目の1999年4月7日の日本ハム戦に先発。一回に片岡を空振り三振に仕留めた球は155キロ。六回1死まで安打を許さず、8回2失点で勝ち星をつかんだ。  ◆ダルビッシュ有 東北高(宮城)から日本ハム入りした2005年の6月15日、完封を目指した九回に2点を失って途中降板したが、勝利投手になった。  ◆田中将大 駒大苫小牧高(北海道)で活躍し、楽天に入った07年、3月29日のソフトバンク戦で6失点で二回途中にKOされた。  ◆大谷翔平 日本ハムで投手デビューしたのは13年5月23日。岩手・花巻東高出の新人ながら打者で2安打1打点と鮮烈デビューを飾った開幕戦から約2カ月後、157キロをマークしたが、5回2失点で勝ち負けはつかなかった。  ◆安楽智大 高校出新人の初登板勝利は、最近では15年10月に楽天の安楽智大(愛媛・済美高出身)がマーク。  ◆近藤真一 1987年、愛知・享栄高出の近藤(中日)はデビュー戦の巨人戦で無安打無得点試合を達成。 ★吉田 輝星(よしだ・こうせい)という男  ◆生まれ 2001(平成13)年1月12日生まれ、18歳。秋田県出身。  ◆球歴 金足農高で3年夏の甲子園に出場し、準決勝まで一人で投げ抜き、準優勝。19年にドラフト1位で日本ハム入団。  ◆サイズなど 175センチ、84キロ。右投げ右打ち。独身。年俸1000万円。背番号18。  ◆趣味 漫画を読むこと。バスケットボール漫画「スラムダンク」を読み、主人公の桜木花道がけがをおして試合に出るシーンに感銘を受けた。金足農高のコーチからも「投手は試合の主人公」と常々言われており「アニメのキャラクター並みに強い気持ちで試合に臨みたい」。  ◆相棒 父・正樹さんのすすめでオレンジ色のグラブを使用。「磨けば赤くなる。赤は燃えていく」という意味も込められている。練習用は"原点"を忘れないため、金足農高カラーの紫色を使っている。  ◆ストイック プロ入り後は「腹筋を割ってやろうというくらいのイメージ」と好物のポテトチップス、コーラなどを封印。自慢の「サマーボディー」の完成を目指している。  ◆好きな芸能人 女優の永野芽郁。  ◆特技 高校時代、オフのストレス発散は仲間と行くカラオケ。「そんなうまくないですよ」と謙遜するが、レミオロメンの代表曲「3月9日」が十八番。

◆デビュー戦としては、「素晴らしい」のひと言に尽きる。吉田輝は十分、先発ローテーションに入る力を持っている。  一回はさすがに緊張したのか。1番・長野への初球、2球目と、ストレートに伸びがなく、"おじぎ"をしているように映った。それでもストレート中心でピンチを乗り切った。捕手の石川亮も23歳と若く、打者ではなく投手本位、つまり、最も自信のある球を投げさせることを心がけたのだろう。  二回以降は、指にかかった回転のよい、質の高いストレートに戻った。バッテリー間の、準備段階からの組み立ても、うまく運んだ。  なにより評価できるのは、8割を占めたストレート(84球中67球)で、広島打線を抑えたこと。チーム全体で狙い球を絞り、束になって攻めてくる相手に、高めのストレートで、ファウルだけでなく、空振りも取っていた。一回の西川、二回の会沢、四回の磯村、五回の菊池涼。すべての奪三振が、そのボール。広島打線は、スピードガン以上の威力を感じたはずだ。  尻上がりに調子を上げたことから、スタミナにも不安はないと見る。あとは、変化球の精度。カーブ、スライダーでカウントを稼ぎ、フォークボールでも打ち取れるパターンが確立されれば、投球の幅はもっと広がる。将来が楽しみだ。(サンケイスポーツ専属評論家)

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
日本ハム
620 0.750
(↑0.036)
-
(↓0.5)
1033
(+2)
28
(+1)
6
(+1)
4
(-)
0.283
(↓0.002)
2.970
(↑0.28)
2
(1↓)
ソフトバンク
521 0.714
(↓0.119)
0.5
(↑0.5)
1033
(+2)
28
(+8)
14
(+1)
8
(-)
0.249
(↓0.015)
3.280
(↓0.65)
3
(-)
巨人
530 0.625
(↑0.054)
1
(↑0.5)
1036
(+9)
27
(+4)
12
(+1)
6
(+1)
0.265
(↑0.003)
3.340
(↓0.09)
4
(1↑)
DeNA
530 0.625
(↑0.054)
1
(↑0.5)
1032
(+6)
30
(+5)
8
(+2)
3
(+1)
0.281
(↑0.003)
3.730
(↓0.19)
5
(1↑)
楽天
530 0.625
(↑0.054)
1
(↑0.5)
1027
(+7)
28
(+4)
2
(-)
2
(+1)
0.241
(↑0.006)
3.300
(↓0.11)
6
(1↑)
阪神
431 0.571
(↑0.071)
1.5
(↑0.5)
1040
(+8)
31
(+2)
6
(+2)
9
(-)
0.263
(↑0.013)
3.000
(↑0.27)
7
(3↓)
西武
440 0.500
(↓0.071)
2
(↓0.5)
1036
(+4)
39
(+9)
7
(-)
9
(-)
0.278
(↓0.004)
4.680
(↓0.46)
8
(-)
ORIX
340 0.429
(↓0.071)
2.5
(↓0.5)
1121
(+2)
26
(+6)
3
(-)
4
(+1)
0.235
(↓0.012)
3.770
(↓0.37)
9
(1↑)
中日
350 0.375
(↑0.089)
3
(↑0.5)
1034
(+6)
30
(+2)
4
(-)
2
(-)
0.251
(↑0.017)
3.650
(↑0.25)
10
(1↓)
ヤクルト
250 0.286
(↓0.047)
3.5
(↓0.5)
1130
(+4)
29
(+7)
7
(+1)
3
(-)
0.212
(↓0.004)
3.560
(↓0.14)
11
(-)
広島
260 0.250
(↓0.036)
4
(↓0.5)
1028
(+1)
34
(+2)
6
(-)
3
(-)
0.207
(↓0.006)
3.680
(↑0.18)
12
(-)
ロッテ
260 0.250
(↓0.036)
4
(↓0.5)
1031
(+5)
51
(+6)
6
(+2)
5
(-)
0.239
(↑0.008)
6.210
(↑0.03)