ヤクルト(☆9対4★)オリックス =交流戦2回戦(2019.06.09)・明治神宮野球場=
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ORIX
1000201004600
ヤクルト
10200402X9911
勝利投手:近藤 一樹(2勝0敗0S)
敗戦投手:小林 慶祐(0勝2敗0S)

本塁打
【ヤクルト】村上 宗隆(16号・6回裏2ラン)

  DAZN
◆ヤクルトは1-1で迎えた3回裏、青木とバレンティンが適時打を放ち、勝ち越しに成功する。その後は同点を許すも、6回に村上の2ランと青木の適時打で4点を奪い、相手を突き放した。投げては、2番手・近藤が今季2勝目。敗れたオリックスは、4番手・小林が誤算だった。

◆オリックスのステフェン・ロメロ外野手(30)が連日の活躍だ。1回に右犠飛で先制点をたたき出すと、2点を追う5回には2死一、二塁のチャンスに左前適時打。 続く中川の同点打を呼び込んだ。ロメロは「チャンスだったし、とにかくバットに当てて"こと"を起こしたいと思っていた。なんとか野手の間を抜けてくれたね」とコメント。8日の同戦では2打席連続本塁打で5打点を挙げた助っ人が、調子を上げてきた。また、同点打の中川も「いい流れでチャンスが続いていましたし、必死に打ちにいきました」と話した。

◆オリックスが1回ロメロの犠飛で1点先取。その裏、ヤクルトは暴投で同点。3回に青木、バレンティンの適時打で2点勝ち越し。 オリックスが5回ロメロ、中川の連続適時打で2得点して同点。ヤクルトは6回村上の16号2ランと青木の2点打で4点勝ち越し。 ヤクルトが本拠地神宮の連敗を11で止め、5月6日以来の勝利。近藤は2勝目。オリックスは7回に1点かえしたが及ばず、連勝が3で止まった。小林は2敗目。

◆"中山きんに君"ことヤクルトドラフト2位の中山翔太外野手(22)が、初安打初打点をマークした。 この日1軍に昇格し、3点リードの8回1死二、三塁で代打で登場。オリックス・ディクソンからの左前打でダメ押しの2点を加えた。「試合に入ったら緊張しなかった。ホームだったのがよかったのかな。ボールは親にあげたい」。ベンチでも大きな声を張り上げ、法大時代からなじみの神宮でプロデビューを飾った。

◆19歳のアーチが暗雲を切り裂いた。同点の6回無死一塁。ヤクルト村上宗隆内野手はオリックス小林のフォークを右翼席上段までかっ飛ばした。決勝の16号2ランで、5月7日から続いた本拠地連敗を11でストップ。今季初の神宮のお立ち台で「いったと思った。何とか次につなぐつもりだった」と話すと、隣の青木から「狙ってましたよ」と暴露? され、笑顔に包まれるヒーローインタビューとなった。 48打点はリーグ1位。「1打席1打席集中してバットを振る。初対戦とかは関係ない」と、交流戦全5試合で打点を挙げる無双ぶりだ。16連敗ストップに続き、ようやく神宮連敗からも脱出。チームを救った1発に、小川監督は「ホームランの力は大きいね。ここから勝ちを積み重ねていけるように頑張ります」。仕切り直して、再びロードに出る。 ▽ヤクルト青木(2安打3打点)「1度は追いつかれたけど打ててよかった。ファンの皆さんの前で勝ちたかった。この1勝がもっと大きな流れになるように、勝ち続けるしかない」

◆まさに"ブラック・サンデー"だ。オリックスがヤクルトに敗れ、今季、日曜は1分を挟んで白星なしの10連敗となった。 1回に1点を先取したが、先発K-鈴木がすぐに同点とされ、3回には2点を奪われ勝ち越された。それでも5回にロメロの適時打などで同点。その裏のヤクルトの攻撃では2番手に左腕海田を送り、2死を取ると山田哲に右の比嘉を投入する手堅い継投で反撃を許さなかった。だが、6回に4番手小林が村上に勝ち越し2ランを浴びるなど、この回4失点。西村監督も「継投のところですね。抑えてくれると信頼して出しているが...」と悔しがった。 今季初の4連勝も逃し、借金は10に逆戻り。日曜の負け越し分が、そのままチームの借金になっている。指揮官は「なんとかしないといけない」と毎週同じような渋い表情を作った。

◆ヤクルトのドラフト2位新人の中山がプロ初打席で安打と打点をマークした。八回1死二、三塁で代打に起用されると前進守備の三遊間を破って2打点を挙げた。1軍に合流した日に結果を出し「うれしかった。試合前は緊張したけど、始まったら緊張しなかった」と初々しく話した。  大阪・履正社高から法大を経て入団し、趣味は筋力トレーニングという将来の中軸候補。「早く一本が出て楽になった」と笑顔で話した。

◆ヤクルトの青木は2安打3打点で勝利に貢献した。1-1の三回1死一塁で適時二塁打、村上の2ランで5-3となった六回2死満塁では中前打で2点を加えた。「とにかく点が欲しかった。ファンの皆さんの前で勝ちたかった」とほっとした表情で話した。  普段から気に掛ける村上とヒーローインタビューを受けた。48打点でリーグトップを走る19歳の後輩の活躍を「あいつには『守備も打撃も走塁も全力でやるだけ』といつも言っている。打点を稼ぐというのはすごい才能だよね」と自分のことのように喜んだ。

◆オリックスの小林は4番手として3-3の六回に登板し、1/3回を投げて2安打4失点で2敗目を喫した。先頭打者のバレンティンに四球を与え、続く村上に甘いフォークボールを右翼席に本塁打されて勝ち越しを許した。  3年目の今季はここまで主に中継ぎとして役割を果たしてきた。西村監督は「攻めての四球なら仕方がないが」と奮起を促した。

◆オリックスは3-3の六回から4番手で登板した小林が、1死しか奪えず4失点で今季2敗目。チームの連勝は3で止まり、西村監督は自らを責めた。  「六回の継投のところですよね。抑えてくれるんじゃないかなと信頼を寄せて送り出しているんですけど、打たれてしまうのは自分自身の責任かなと思います」  先発のK-鈴木が4回3失点で降板後、五回から海田、比嘉を投入と勝利への手は打ったが...。八回に今季初登板したディクソンも1回2失点と苦しみ、今季救援陣の防御率は12球団ワーストの4・32。リリーフで落とす試合もあり、首脳陣も頭を悩ませている。  日曜日は今季10敗1分けと、いまだ未勝利。将は「なんとかしていかないといけない」と前を向いた。もう一度、波に乗りたい。(西垣戸理大)

◆持ち前のパワーで前進守備の内野を破った。初めて1軍に昇格したヤクルトのドラフト2位・中山翔太外野手(22)=法大=が7-4の八回1死二、三塁で代打で初出場。直球に詰まりながらゴロで左前に運び、初安打初打点を記録した。  「試合前はドキドキしていたけど、全然緊張しなかった。初球から思い切りいこうと思っていた」  一塁で拳を突き上げ、喜びを爆発させた。法大で東京六大学リーグ通算打率・306、11本塁打の成績を残した大砲。小川監督も「思い切りよく、ルーキーらしい打撃だった」とたたえた。  ベンチプレス140キロを上げるパワーを持つ"中山きんに君"は、記念のボールを大事そうに握り「親にあげたいです。テレビで見ていると思います」と、初々しい表情だった。

◆ヤクルトは9日、オリックス2回戦(神宮)に9-4で勝ち、連敗を2で止めた。3-3の六回無死一塁で、2年目の5番・村上宗隆内野手(19)が、右翼席へ決勝の16号2ラン。5試合連続打点でセ・リーグトップを守る48打点となり、史上最年少の打点王を狙える勢いだ。チームは本拠地で5月6日以来、13試合ぶりの白星。若き大砲が、神宮に喜びの傘の花を咲かせた。  雨粒が落ち始めた神宮に、白球のアーチがかかった。3-3の六回無死一塁。村上は追い込まれながらも、フォークボールに反応した。燕党が埋めた右翼席の上段まで飛んでいく特大弾。インパクトの瞬間に確信した背番号55は、ゆっくりと一塁へ歩みを進め、ダイヤモンドを一周した。  「感触はよかった。三振だけはしないようにと思っていた。初めてのお立ち台に、青木さんと上がれてうれしい。もっと活躍して2人で立てるようにやっていきたい」  本拠地・神宮では初のお立ち台。3万474人の前に立つと、19歳らしい初々しい表情を見せた。決勝の16号2ランで5試合連続の打点。今季48打点で、この日ともに1打点をあげた2位の広島・鈴木(45打点)と3位の巨人・坂本勇(44打点)を突き放し、依然リーグトップだ。19歳で打点王になれば、セ・リーグでは巨人・長嶋茂雄、王貞治の22歳の最年少記録を塗り替える。プロ野球記録は1953年に20歳で獲得した西鉄・中西太で、これも上回る。  お立ち台で並んだ37歳の青木に「ベンチ裏で(本塁打を)狙っていたと言っていた」と暴露(?)されると、村上はタジタジ。今季の飛躍の土台は、その大先輩に築いてもらった。  1月に米ロサンゼルスでの自主トレに誘われ、同行。衣食住をともにして、自分に合ったフォーム、体作りなどを学んだ。4月29日の巨人戦(神宮)では、失策をした後にもたついた村上の姿勢に、青木は「すぐにボールを取りに行かないと。やるべきことはしっかりやらないと駄目」と、試合中でも厳しい言葉をかけられた。それだけに青木も「(一緒にお立ち台に立てて)縁を感じる」と、弟分の活躍に目を細めた。  前夜、村上は関東遠征に来ていた母校の熊本・九州学院高・坂井宏安監督(61)にあいさつに向かい、食事面の助言を受けるなど激励された。この一発も恩師に受けた指導のたまもの。同監督には打撃練習でも「ゴロを打つな」と徹底された。ゴロ、あるいは空振りを狙ったフォークボールに対し、培った技術でバットをボールの下に入れ、スタンドまで運んだ。  神宮では5月6日の阪神戦で勝ったのを最後に、1分けを挟んで11連敗中だった。本拠地のファンに、13試合ぶりの勝利を届けた小川監督は「大きな一発だった」と村上をたたえ、「応援していただいていたのに勝つことができていなかった。感謝したいです」と胸をなで下ろした。  5位・中日に0・5ゲーム差に迫り、まずは最下位脱出が見えてきた。今週はパ・リーグ本拠地での6連戦。村上は「連勝してまた神宮に戻ってきたい」と声を弾ませた。若き燕の大砲が、反撃ののろしをあげる。 (横山尚杜) ★黄色い声援  このオリックス3連戦(初戦は雨天中止)は「SWALLOWS LADIES DAY」と銘打たれ、対象チケット購入の女性全員に限定ユニホームが配られた。試合後にはモデルでヨガ講師の島袋聖南(32)がグラウンドでヨガ体験教室を行った。このイベントに合わせて「第2回スワローズイケメン大総選挙」も行われ、1位は山田哲(村上はトップ10圏外)。10位に入った青木は2安打3打点の活躍で、「つなぐ意識をもっていつも打席に入っている。ファンの前で勝ててよかった」と、黄色い声援に応えていた。

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
510 0.833
(↓0.167)
-
(-)
1229
(+2)
18
(+3)
12
(-)
7
(-)
0.286
(↑0.001)
2.890
(↓0.09)
2
(3↑)
巨人
420 0.667
(↑0.067)
1
(↑1)
1227
(+11)
19
(+3)
11
(+3)
5
(+2)
0.282
(↑0.022)
3.230
(↑0.04)
3
(1↓)
日本ハム
420 0.667
(↓0.133)
1
(-)
1226
(+3)
23
(+4)
5
(+1)
4
(-)
0.293
(↑0.007)
3.290
(↑0.04)
4
(1↓)
ORIX
320 0.600
(↓0.15)
1.5
(-)
1318
(+4)
18
(+9)
3
(-)
3
(+2)
0.271
(↓0.021)
3.680
(↓1.43)
5
(1↑)
阪神
330 0.500
(↑0.1)
2
(↑1)
1230
(+4)
27
(+3)
4
(-)
8
(+2)
0.272
(↓0.003)
3.670
(↑0.33)
6
(2↓)
西武
330 0.500
(↓0.1)
2
(-)
1228
(+4)
30
(+6)
7
(-)
9
(+2)
0.275
(↑0.003)
4.910
(↓0.31)
7
(-)
DeNA
330 0.500
(↑0.1)
2
(↑1)
1220
(+6)
22
(+4)
4
(+1)
2
(+1)
0.277
(↑0.01)
3.630
(↓0.07)
8
(1↑)
楽天
330 0.500
(↑0.1)
2
(↑1)
1217
(+5)
23
(+2)
2
(-)
1
(+1)
0.231
(↓0.005)
3.570
(↑0.32)
9
(1↑)
ヤクルト
230 0.400
(↑0.15)
2.5
(↑1)
1325
(+9)
19
(+4)
5
(+1)
3
(-)
0.221
(↑0.016
3.430
(↑0.1)
10
(2↑)
広島
240 0.333
(↑0.133)
3
(↑1)
1223
(+3)
27
(+2)
5
(+1)
2
(-)
0.209
(↑0.011)
3.600
(↑0.31)
11
(3↓)
ロッテ
240 0.333
(↓0.067)
3
(-)
1223
(+3)
39
(+11)
3
(+1)
5
(+1)
0.239
(↓0.01)
6.280
(↓1.08)
12
(1↓)
中日
150 0.167
(↓0.033)
4
(-)
1226
(+2)
27
(+5)
4
(-)
2
(-)
0.245
(↑0.004)
4.410
(↑0.3)