巨人(★5対6☆)ロッテ =交流戦2回戦(2019.06.08)・東京ドーム=
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ロッテ
00011000461101
巨人
01001100251203
勝利投手:田中 靖洋(2勝0敗0S)
(セーブ:益田 直也(2勝4敗12S))
敗戦投手:中川 皓太(2勝1敗7S)

本塁打
【ロッテ】鈴木 大地(7号・4回表ソロ)
【巨人】陽 岱鋼(4号・2回裏ソロ),坂本 勇人(21号・5回裏ソロ),岡本 和真(11号・9回裏2ラン)

  DAZN
◆ロッテは1点ビハインドで迎えた9回表、1死三塁の好機をつくると、鈴木が適時打を放ち試合を振り出しに戻す。さらに2死一二塁から中村奨の適時打が飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、4番手・田中が今季2勝目。敗れた巨人は、4番手・中川が誤算だった。

◆巨人陽岱鋼外野手(32)が、先制の4号ソロ本塁打を放った。0-0の2回1死、外角直球を右翼席に運んだ。 4日の楽天戦でも右翼ポール際に先制のアーチを放つなど、交流戦に入って、好調をアピールする陽岱鋼は「コンパクトに逆方向に打ち返せました。先制点が取れて良かったです」とコメントした。

◆巨人坂本勇人内野手(30)が、本塁打ランクでリーグ独走となる21号同点ソロアーチを放った。 1点を追いかける5回無死、ロッテ土肥のチェンジアップを中堅左に運んだ。自身12打席ぶりの安打で同点に追いつき「追い込まれていたので、コンパクトにいきました。同点にすることができて良かったです」とコメントした。

◆ロッテ・ブランドン・レアード内野手(31)が死球を受け途中交代した。5回に1点を勝ち越し、なお2死一、三塁。巨人先発山口の147キロの直球が左肘に直撃。 顔をゆがめながらプレーを続行したが、裏の守備からベンチへ引いた。 この日のイースタン・リーグ巨人戦で田村、藤岡が実戦復帰を果たしたが、角中、松永は故障による抹消中。吉田も前日7日の走塁中に左太ももを痛め抹消されたばかり。さらに4番井上が右足裏を痛めて、2試合連続スタメンを外れるなど相次ぐケガに悩まされている。

◆今季初先発のロッテ土肥星也投手(23)が5回2失点で降板し、白星を手にすることはできなかった。 最速143キロの直球と決め球の110キロ台のチェンジアップを武器に7三振を奪うなど好投を見せた。しかし、2回には142キロの直球を陽岱鋼に、5回には119キロのチェンジアップを坂本勇にスタンドに運ばれ2点を失った。6回の攻撃で代打を送られ交代となった。 土肥は「ランナーを出しながらのピッチングでしたが、なんとか粘り強く投げられたとは思います。しかし5回の坂本さんに打たれた本塁打は防ぎたかったです」と肩を落とした。 今季はこれまでイースタン・リーグで11試合で先発し、リーグトップの7勝を挙げ(1敗)、防御率2・94の成績を残し満を持しての登板だった。

◆巨人は2回に陽岱鋼の4号ソロで先制した。先発山口は序盤3回まで無安打無失点と好投し、ロッテ土肥は4安打1失点。 ロッテは4回に鈴木が7号ソロ。5回は清田の適時打で勝ち越し。巨人は5回、坂本勇が21号同点ソロ。6回に野選の間に勝ち越し。 ロッテは1点を追う9回、5本の長短打を集めて4点を奪い、逆転。巨人はその裏、岡本の2ランが飛び出すも、届かなかった。ロッテ4番手の田中が2勝目、益田12セーブ目、中川が1敗目。

◆巨人-ロッテの交流戦2回戦。先発は巨人が山口、ロッテが土肥。三浦正充警視総監が始球式を行った。 ロッテは1点を追う9回、5本の長短打を集めて4点を奪い、逆転。巨人はその裏、岡本の2ランが飛び出すも、届かなかった。ロッテ4番手の田中が2勝目、益田12セーブ目、中川が1敗目。

◆ロッテ中村奨吾内野手が決勝の適時打を放った。同点に追いつき、なお2死一、二塁で中前にはじき返した。「散々チャンスをつぶしてきたので、みんなが回してくれたチャンスで1本打ててよかった」。 5回2死満塁では、三ゴロに倒れており「もっと早い回で出ていたら展開も違った」と自分に厳しかった。

◆プロ4年目のロッテ柿沼友哉捕手が今季初のスタメン起用に応えた。打ってはプロ初安打となる左前打、守っても同じく今季初登板の土肥を好リード。 ともにイースタン・リーグで1軍を目指し切磋琢磨(せっさたくま)してきた相棒と結果を残した。「ほっとしてます。2年前、東京ドームの交流戦でプロ初出場して、2年たって1本が出たのはうれしい。(リードは)想定してた感じでできた」と笑顔を見せた。

◆みんなの思いを乗せた強い打球が、前進守備の一、二塁間を破った。 ロッテ鈴木大地内野手(29)が、1点を追う9回1死三塁、試合を振り出しに戻す右前適時打を放った。抜けた打球を確認すると無意識に右の拳を突き上げ「(岡)大海が出て、オギさん(荻野)が1球で送ってくれていい流れを持ってきてもらった。結果が出てくれたことはうれしいです」。仲間も次々とベンチから飛び出し、わが事のように喜んだ。 暗い空気を吹っ飛ばした。ケガによる登録抹消が相次ぐ中、主砲の井上が右足裏痛で2試合連続の欠場。代わりに4番に座ったレアードも左肘に死球を受け、途中交代した。「本当は欠けないでみんなでやれることが一番だけど、長いシーズンこういうこともある。(レアードに)今まで打ってもらってたゲームが多かったので、いない状況でひっくり返せたのは自信になります」。ベンチスタートが多かった開幕当初も腐らず、まさに自力でスタメンをつかみ取ったチームリーダー。気持ちを背負っての逆転勝ちだった。 劣勢に待ったをかけたのも鈴木だ。1点を先制された中、巨人先発山口に3回まで無安打投球を許した。嫌な空気が漂い始めた4回の先頭。迷わずに強振し、右翼席上段に放り込み同点に追いついた。「山口さんにやりたい投球をやられていた。少しは流れを変えられたかなというのはある」と手応え十分だった。 インパクト十分の逆転勝ち。井口監督は「大地はいいところで打ってくれている。明日からもそういうところで打ってくれたら」と言った。ケガ人がいても心配はない。ロッテには大地がいる。【久永壮真】

◆巨人は「ポリバレント・クローザー」中川皓太投手が、27試合目の登板でプロ初黒星を喫し、3連勝を逃した。 1点リードの9回から今季初となる3日連続のマウンドに上がり、先頭に二塁打を許すと1死三塁から同点打を浴びた。さらに2死一、二塁とピンチを招いて降板。続く田原も粘れず、重い4点を失った。原監督は「多少疲れも。でもそんなこと言っている場合じゃないしね。こういう時もあるでしょう」と責めなかった。 交流戦に入り、勝利した3試合はすべて1点差ゲームを競り勝ってきた。この日も7回森福、8回沢村と無失点でつないだが、守護神が粘り切れず。救援陣の黒星は今季10敗目になった。中川は「先頭の長打は得点になる可能性が高い。反省です」と悔やんだ。 宮本投手総合コーチは「これまでの功績もあるし、責めることはできない」と言い、原監督は「ランナーを置いて中軸が、というところ。4点を早く取れなかったところが一番問題ではないでしょうかね」と指摘。6回1死一、三塁、8回無死一、二塁のチャンスで、投手を援護する4点目を奪えなかった打線の奮起を期待した。【前田祐輔】

◆ロッテは8日、吉田裕太捕手(27)が都内の病院を受診し左大腿(だいたい)二頭筋肉離れと診断されたと発表した。全治は4週間から6週間の見込み。 7日の巨人1回戦(東京ドーム)で2点を追う8回1死一塁、遊撃深くへのゴロを放ち、併殺を免れようと一塁まで全力疾走した際に痛めていた。 また、8日の同2回戦の5回に左肘に死球を受け、途中交代したブランドン・レアード内野手(31)は左肘打撲と診断されたが、9日の同カードは出場する方向。

◆巨人・陽岱鋼外野手(32)が先制の右越え4号ソロを放った。  「打ったのはストレート。コンパクトに逆方向に打ち返せました。先制点がとれてよかった」  0-0の二回1死、イースタン・リーグでトップの7勝を挙げ、この日が今季1軍初先発のロッテ・土肥の142キロ直球を逆らわずに逆方向へほうり込んだ。  陽はこの日は「7番・右翼」で先発。6月4日の楽天戦(楽天生命)でも一発を放っており、好調をキープしている。

◆ロッテの鈴木大地内野手(29)が9日、巨人2回戦(東京ドーム)に「2番・一塁」で出場。0-1の四回に右翼席中段へ同点の7号ソロを放った。  「打ったのはストレート。昨日負けているので、きょうは絶対負けられない。最後まで全力で戦います」  1点を追う四回先頭、ここまで打者10人を無安打に抑えられていた巨人先発・山口に対して、カウント2-1からの高めの直球を完璧に捉えた。  昨季は全143試合に出場し、8本塁打。8年目の今季は、レアードの加入もあり、開幕戦は出番なし。2015年から続いていた連続試合出場が「532」で止まったが、内野は全ポジションに加えて左翼も守るなど与えられた出場機会でしっかり結果を残し、57試合目で早くも7本塁打をマークした。

◆ロッテのブランドン・レアード内野手(31)が9日、巨人2回戦(東京ドーム)に「4番・三塁」で出場。五回に死球を受け、途中交代した。  同点の五回、清田の適時打で1点を勝ち越した直後、巨人先発・山口の内角へのボールがレアードの左肘付近を直撃した。  左翼席のマリーンズファンから、山口への大ブーイングが起こる中、レアードは険しい表情を浮かべながらゆっくりと一塁へ。駆けつけたトレーナーを戻し、何とかプレーを続行したが、続く中村奨が三ゴロに倒れ、攻守交代となったその裏の守りからベンチへ下がった。代わって一塁の鈴木が三塁へ回り、一塁に香月が入った。  ロッテはここまで、正捕手の田村、正遊撃手の藤岡、中軸を打つ角中が相次いで肉離れを起こして離脱。前日には田村に代わってマスクをかぶっていた吉田までもが、走塁中に左足を痛めてこの日、登録を抹消。主砲の井上もスタメンを外れる中、ここまでチームトップ17本塁打の助っ人砲も離脱となれば、大きな痛手となる。

◆巨人・坂本勇人内野手(30)が8日、ロッテ2回戦(東京ドーム)で同点となる中越え21号ソロを放った。  「追い込まれていたのでコンパクトにいきました。同点にすることができてよかったです」  逆転された直後の五回先頭。ロッテの先発左腕・土肥のチェンジアップを見事にとらえ、バックスクリーン左のスタンド中段にたたき込んだ。  これでセ・リーグの本塁打王争い独走の21号。シーズンでは53本ペースとした。坂本勇はここ2試合で安打がなかったが、頼れる主将が重要な場面できっちり仕事を果たした。

◆ロッテの鈴木大地内野手(29)が9日、巨人2回戦(東京ドーム)に「2番・一塁」で出場。1点ビハインドの九回に同点タイムリーを放った。  2-3の土壇場九回、巨人の4番手・中川の初球を先頭の岡が左中間へ運ぶ二塁打で出塁。続く1番・荻野が犠打を成功し、1死三塁とし、前進守備をしいた巨人内野陣に対して、しぶとく一、二塁間を破った。  鈴木は0-1の四回にも、先発の山口からチーム初安打となる同点の7号ソロ。頼れる選手会長が、抜群の勝負強さを発揮している。

◆巨人は3-6の九回に岡本の2ランで1点差に追い上げたが、あと一歩届かなかった。原監督は八回までに9残塁と攻め手を欠いた打線に目を向け「4点目を早く取れなかったところが一番。中軸がね」と嘆いた。  坂本勇は五回にソロを放ったが、走者を置いた場面では無安打だった。六回に2死二、三塁で遊ゴロに倒れた場面を「情けない打撃」と振り返り「なかなかいい感じで打てていない。考えながらやらないと」と気持ちを切り替えた。

◆ロッテの3年目の土肥は今季初登板で先発し、2本塁打を浴びながらも5回2失点と踏ん張った。チェンジアップを低めに集めて、毎回の7三振を奪う力投に「自分の思ったところに投げられた。走者を出してから安打されなかった」と収穫を口にした。  2軍で7勝を挙げ、ようやく巡ってきたチャンスで好結果を出した。先発陣が右投手ばかりで、左投手はチームにとっても貴重な存在だ。井口監督は「しっかり5回を投げてくれた」と評価した。

◆ロッテのレアードが五回の打席で左肘に投球を受け、その裏の守備からベンチに退いた。東京都内の病院で検査を受けた結果、左肘の打撲と診断された。9日は試合に出場する方向。

◆ロッテ・土肥星也投手(23)が巨人に今季初先発。2本塁打を浴びて2点を失ったが、強力打線を相手に5回7安打7奪三振の力投を見せた。  「走者を出してからヒットを打たれなかった。本塁打も両方ソロだったので、大量失点は防げた。四球も1つ。そこはよかった」  毎回走者を背負う展開にも、140キロ台前半の直球に、「低めに決まって、三振も何個も取れた」という110キロ台のチェンジアップとスライダーをうまく配球し、巨人打線を翻弄した。  イースタン・リーグトップの7勝をマークし、1軍登板のチャンスを得た。2軍でバッテリーを組み、ともに汗を流してきた柿沼も今季初スタメン。2人合わせても推定年俸1670万円のバッテリーが、1番から9番までのスタメンの同合計が18億円を超える重量打線を相手に堂々のピッチングを展開した。  「坂本さんとか、丸さんとか、気持ちで負けたら絶対おさえられないと思ったので、そこは自分でしっかり投げれば大丈夫だと強い気持ちを持って投げた」と土肥。予定通り、再び登録を抹消され、1軍での登板機会をうかがうことになるが、4万4443人の大観衆の中での粘投に「ジャイアンツの応援はすごいなと思いました。こういう大歓声で投げられてうれしい」と財産にした。 今季初スタメンでプロ初安打&好リードのロッテ・柿沼 「ちょっとほっとした。(記念球は)両親が見に来てくれているので、渡します。土肥も最初はふわふわしていたが、走者を出しても冷静に投げてくれて、僕が助けられた」

◆ロッテのブランドン・レアード内野手(31)が巨人戦に「4番・三塁」で出場。五回に巨人先発・山口から左肘に死球を受け、その裏の守りでベンチに退いた。  球団は、レアードはその後、都内の病院で診察を受け、左肘の打撲と診断され、9日の巨人3回戦(東京ドーム)は出場する方向と発表した。

◆ロッテの大村1軍打撃コーチが試合前、巨人・陽岱鋼のあいさつを受けた。2006年から12年まで日本ハムで打撃コーチを務めた大村コーチは、当時の日本ハムで主力選手まで駆け上がった陽について「右中間へ本塁打を打つように、基礎をしっかりやってきた」と振り返る。この日は"指導通り"の右方向への先制弾を含む4安打。教え子の大活躍を目の当たりにすることになったが、試合には勝利した。

◆ロッテのブランドン・レアード内野手が五回の第3打席で死球を受け、その裏に途中交代した。球団は、東京都内の病院で左肘の打撲と診断され、9日の試合は出場する見込みと発表した。また、吉田裕太捕手が左大腿二頭筋肉離れで全治4~6週間と診断されたと発表。7日の巨人戦で負傷した。

◆鈴木が1点を追う四回に同点の7号ソロを放つと、再び1点を追う九回に右前へ同点適時打。「いい場面で回ってくることが多いので、今年はより一層強い気持ちで打席に入っている」と力を込めた。故障者が相次ぐチームで「ずっとチームを救ってくれていたレアードが、途中から(死球で)いなくなった状況でひっくり返せたことは自信にもなる」と選手会長は、巻き返しを誓った。

◆巨人は、九回に登板した守護神の中川皓太投手(25)がプロ初黒星。直近7試合で6登板とフル回転してきた左腕が崩れた。  3-2で迎えた九回。中川が先頭・岡に二塁打された時点で球場には嫌なムードが漂っていた。「慎重さが欠けていた。先頭の長打は得点になる可能性が高い。反省です」と左腕。その後の適時打で同点とされると、代わった田原も流れを断ち切れず、この回計5安打4失点。手痛い逆転負けを喫した。  中川は初の3日連続登板。直近7試合で6登板目とフル回転が続いていた。抑えのクックが右肘の違和感で離脱中で、代役として踏ん張ってきただけに、原監督は「こういうときもあるでしょう」と責めなかった。  打線は12安打5得点も適時打はゼロ。指揮官は「4点(目)を早く取れなかったところが一番問題」と、つながりを欠く打線に敗因を求めた。点差に余裕があれば別の継投策もあったはず。中川は56試合27登板で、シーズン68登板ペース。リリーフの負担を減らすには、先発陣と打線の奮起が必要だ。 (伊藤昇) 九回、1点差に迫る11号2ランを右翼席に運んだ巨人・岡本 「最近(右方向に)出ていなかったのでいいことだと思うけれど、しっかり続けていきたい」 五回、一時同点となるリーグトップの21号ソロを放った巨人・坂本勇 「なかなかいい感じで打てていない。考えながらやらないと」 二回の4号ソロを含む4安打の巨人・陽岱鋼 「(土肥は)対戦したことのない投手だったので、コンパクト(なスイング)を心がけた」

◆ロッテは8日、巨人2回戦(東京ドーム)に6-5で逆転勝ちし、連敗を2で止めた。1点を追う九回、中村奨吾内野手(27)が決勝の中前適時打を放つなど一挙4得点で試合をひっくり返した。巨人は、九回に登板した守護神の中川皓太投手(25)がプロ初黒星。直近7試合で6登板とフル回転してきた左腕が崩れた。  全員の思いを乗せた打球が中前に弾んだ。2-3で迎えた九回、鈴木の適時打で追い付き、なお2死一、二塁。中村奨は甘く入った直球を捉え、勝ち越し打を運んだ。総立ちのベンチと対照的に、ヒーローはクールな表情で一塁に達した。  「何とか落ちてくれと。何度もチャンスをつぶしていたので、みんながつないでくれたチャンスを最後にかえせてよかった」  雪辱の思いを一振りに込めた。五回、前打者のレアードが左肘に死球を受け、直後に途中交代するほどの痛みに耐えて一塁に歩いた。2死満塁の第3打席。鋭い当たりは三ゴロとなり、絶好機を逸した。そして、迎えた九回の第5打席。17打席ぶりの安打が決勝打となった。  4月上旬は打率が4割を超えるほどの好スタートを切ったが、同21日の試合前練習で清水バッテリーコーチと激突。左目の下を10針縫うけがを負った。試合には出続けたが「(翌日の)月曜は一番痛みがきつくて寝られなかった」という。  本人がその影響を口にすることはないが、昨季全試合に出場して・284をマークした打率は下降線をたどり、5月中旬には1割台まで低迷した。現在も患部には傷痕が残り「日に当たるとよくない」と屋外球場では絆創膏が欠かせない。  復調のきっかけになりそうな活躍にも「一時期よりはよくなったけど、まだまだ」と中村奨。井上が右足裏痛で2試合続けて欠場するなど、故障者が相次ぐチームで全試合出場を続ける"鉄人"が、意地の一打でチームの連敗を止めた。 (浜浦日向) 逆転勝ちにロッテ・井口監督 「九回は全員でつないでくれた。けが人が多いが、残った選手がしっかり活躍してくれないと、今日みたいな試合はできない」 今季初先発で5回2失点のロッテ・土肥 「本塁打も単発。走者を出してから安打を打たれなかったことで、粘れたと思う」 今季初スタメンマスクでプロ初安打を放ったロッテ・柿沼 「ほっとした。(記念球は)両親も見に来てくれているので、渡します」 ★ロッテ・中村奨吾と清水コーチ激突VTR  4月21日の日本ハム5回戦(ZOZOマリン)の試合前、清水バッテリーコーチの打ち上げたノックの飛球が、近くで練習していた中村奨の付近へ上がったため、2人がそれぞれ打球を追いかけて激突。中村奨はそのまま担架で運ばれ、顔面挫創の診断を受けて左目の下を10針縫った。患部に大きな絆創膏を貼って試合開始前にベンチへ戻り、先発出場を志願したが、首脳陣の判断で先発を外れ、2017年から続いていた連続フルイニング出場が188試合でストップ。八回に代打で出場したが空振り三振に倒れた。

◆巨人・坂本勇が五回に放った21号ソロに、好調さを感じた。今季は相手投手、カウントによってタイミングの取り方を変えている。1球前までタイミングが合っていないようにみえても、すぐに修正できているから高い打率を残し、本塁打もコンスタントに出ている。  軸足(右足)に体重を乗せておいて、左足を上げるときもあれば、すり足で打つときもある。左足を上げる場合も1度のときと、投手の2段モーションのように2度のときがある。  もともと、パンチ力がある打者。タイミングを取ってバットの芯に当てさえすれば、この日のように左中間への大きな打球が多くなり、大振りしなくても打球はスタンドへ届く。これまでシーズン31本塁打が最多の打者がタイトル争いのトップを走っていても、不思議ではない。  巨人はまだ中継ぎと抑えに全幅の信頼が置けないだけに、今後も勝ち切るためには、坂本勇を筆頭とした打線にかかる比重が大きくなると思う。 (サンケイスポーツ専属評論家)

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
500 1.000
(-)
-
(-)
1327
(+4)
15
(+2)
12
(-)
7
(+3)
0.285
(↓0.002)
2.800
(↑0.2)
2
(2↑)
日本ハム
410 0.800
(↑0.05)
1
(-)
1323
(+10)
19
(+5)
4
(+2)
4
(-)
0.286
(↑0.017)
3.330
(↓0.41)
3
(2↑)
ORIX
310 0.750
(↑0.083)
1.5
(-)
1414
(+5)
9
(+4)
3
(+2)
1
(-)
0.292
(↓0.016)
2.250
(↓0.58)
4
(2↓)
西武
320 0.600
(↓0.15)
2
(↓1)
1324
(+3)
24
(+7)
7
(-)
7
(+3)
0.272
(↓0.016)
4.600
(↓0.68)
5
(2↓)
巨人
320 0.600
(↓0.15)
2
(↓1)
1316
(+5)
16
(+6)
8
(+3)
3
(+3)
0.260
(↑0.016
3.270
(↓0.7)
6
(-)
阪神
230 0.400
(↓0.1)
3
(↓1)
1326
(+5)
24
(+10)
4
(+1)
6
(+1)
0.275
(↓0.004)
4.000
(↓1.5)
7
(3↑)
DeNA
230 0.400
(↑0.15)
3
(-)
1314
(+7)
18
(+3)
3
(+1)
1
(-)
0.267
(↑0.033)
3.560
(↑0.15)
8
(3↑)
ロッテ
230 0.400
(↑0.15)
3
(-)
1320
(+6)
28
(+5)
2
(+1)
4
(-)
0.249
(↑0.016
5.200
(↑0.05)
9
(3↑)
楽天
230 0.400
(↑0.15)
3
(-)
1312
(+2)
21
(+1)
2
(-)
0
(-)
0.236
(↓0.014)
3.890
(↑0.74)
10
(3↓)
ヤクルト
130 0.250
(↓0.083)
3.5
(↓1)
1416
(+4)
15
(+5)
4
(+1)
3
(+1)
0.205
(↓0.02)
3.530
(↓0.49)
11
(3↓)
中日
140 0.200
(↓0.05)
4
(↓1)
1324
(+1)
22
(+2)
4
(-)
2
(+1)
0.241
(↓0.013)
4.710
(↑0.74)
12
(3↓)
広島
140 0.200
(↓0.05)
4
(↓1)
1320
(+2)
25
(+4)
4
(-)
2
(-)
0.198
(↓0.001)
3.910
(↑0.47)